エンパイアウォー㉙~胎内に宿りし、神の子
●サムライエンパイア
魔軍将・陰陽師『安倍晴明』が、新たなオブリビオンフォーミュラとなるべき『偽神』を降臨させる邪法を研究していた事が判明した。
これは『有力なオブリビオンの胎内に、自身も含む魔軍将の力やコルテスが持ち込んだ神の力を宿らせ、その胎内で神を育て出産させる』というものだった。
その邪法が行われていたのは、水晶屍人の掃討を終えた奥羽地方。
そこにある晴明の拠点と思しき研究施設で、偽神降臨の邪法が行われ、胎内に神の子を宿したオブリビオン達が匿われていたようだ。
●ガジルからの依頼
「大変な事が分かったんだよ!」
ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が、酷く焦った様子で今回の依頼を説明した。
今回の目的は、血花の紅鬼姫『真千代』の胎内に宿った神の子を殺す事。
どうやら、安倍晴明は偽神降臨の邪法を用いて、人為的にオブリビオンフォーミュラを産み出そうとしていたらしい。
転生には10月10日の日数が掛かる為、戦争の帰趨に影響は与える事がないものの、戦後のサムライエンパイアの危機に繋がる可能性が高いようである。
その実験が行われていたのは、奥羽地方の研究施設。
研究施設自体は、既に破棄されていたものの、この施設から胎内に神の子を宿した真千代が逃亡を図った事が判明した。
幸い真千代の逃走ルートが判明しているため、後は倒すのみ。
ただし、真千代は逃げる事を最優先に考えているため、対処法を考えた上で戦いに挑んで欲しいという事だった。
ゆうきつかさ
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
血花の紅鬼姫『真千代』は『胎内に宿った神の子』を至上の存在だと認識しており、隙さえあれば逃げ出そうとするようです。
また戦争終了までに、偽神降臨の邪法シナリオで、成功数が10本以上となった場合、転生の邪法は完全に阻止できます。
第1章 ボス戦
『血花の紅鬼姫『真千代』』
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POW : 一槍羅刹
自身に【殺気】をまとい、高速移動と【長槍の刺突による衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD : 血花の紅備え
戦闘用の、自身と同じ強さの【紅備えの徒武者】と【紅備えの騎馬武者】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
WIZ : 血花の紅鬼姫
全身を【過去殺した者達の血】で覆い、自身が敵から受けた【負傷】に比例した戦闘力増強と、生命力吸収能力を得る。
イラスト:九重セト
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ピオニー・アルムガルト」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
御手洗・花子
「逃走ルートが知れておるのなら、事前準備も可能じゃろう」
UCを使用して、『罠使い』で真千代の逃走ルートに大量のトラップを仕込み逃走を阻止する。
自身は『暗殺』の要領で『呪殺弾』に『マヒ攻撃』『毒使い』『呪詛』を込め真千代を狙撃、可能な限り戦力と足を奪う。
【血花の紅備え】で召喚された武者たちは仕掛けたトラップや『地形の利用』によって距離を保ちつつ、『破壊工作』による落石などを利用して真千代本体を『騙し討ち』する事で対処する。
他の猟兵も居るのなら、そのまま『援護射撃』で援護、居なくとも追い縋れるように徹底的に状態異常を伴う呪殺弾で足を奪っていく。
フィロメーラ・アステール
「そいつは一大事だ! すぐ止めよう!」
絶対に逃がさないように注意しないとな!
世界の明日のために!
【空中浮遊】によって空から【ダッシュ】して襲撃!
逃げられても【聞き耳】で足音を辿ったり、【失せ物探し】に用いる探知の魔法で行方を追うぞ!
いざとなったら【第六感】のヤマ勘で!
敵の技は頭数を揃えてくるヤツみたいだな!
こっちも数で対抗するぞ!
【君が見た閃光の流星雨】を発動!
人々と結んだ絆的なすごいパワーにより、あたし増殖!
思い思いの攻撃で圧倒する!
【破魔】と【目潰し】を兼ねた聖なる閃光アタック!
【オーラ防御】バリアの体当たり!
【念動力】を用いた【グラップル】攻撃!
そして【気合い】の【踏みつけ】キックだー!
●どんな事をしてでも!
「どうじゃ、わしの仕掛けたトラップは……。気に入ってくれたかのう?」
御手洗・花子(人間のUDCエージェント・f10495)は、グリモア猟兵から聞いた場所に大量のトラップを仕掛け、血花の紅鬼姫『真千代』の足止めに成功した。
「うぐっ! ば、馬鹿なっ!?」
それは血花の紅鬼姫『真千代』にとって、予想外の出来事。
一体、誰が逃走経路をバラしたのか、激しく目を泳がせ、考え込んでいる様子であったが、今更そんな事を考えたところで、時間の無駄であると判断したのか、焦る気持ちを誤魔化すようにして、長槍で攻撃を仕掛けてきた。
「ここで逃がす訳にはいかないんでなッ! 世界の明日のために! ここで死んでもらう!」
すぐさま、フィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)が猛スピードで真千代の所まで飛んでいき、続け様に攻撃を繰り出した。
「クッ……! テメエら、邪魔だ! 退きやがれ!」
それに腹を立てた真千代が、イラついた様子で長槍を振り回した。
しかし、フィロメーラの体が小さいため、なかなか攻撃が当たらない。
その間に、花子が暗殺の要領で、呪殺弾にマヒ、毒、呪詛などを込め、真千代を狙撃した。
その影響で真千代が毒と呪詛に苦しみ、大量の血を吐き捨てながら、恨めしそうに花子を睨みつけた。
「余計な真似を……しやがって!」
真千代が悔しそうな表情を浮かべ、【血花の紅備え】を発動させ、自身と同じ強さを持った紅備えの徒武者と紅備えの騎馬武者を召喚した。
紅備えの徒武者と紅備えの騎馬武者は、真千代を守るようにして壁になり、猟兵達に攻撃を仕掛けてきた。
「そっちが数で来るなら、こっちも数で対抗するぞ! 人々と結んだ絆的なすごいパワーにより、あたし増殖!」
それを迎え撃つようにして、フィロメーラが【君が見た閃光の流星雨(コモン・アストログラフィー)】を発動させ、沢山の自分を召喚すると、紅備えの騎馬武者に総攻撃を仕掛けた。
紅備えの騎馬武者は成す術もなく崩れ落ち、その横を駆け抜けるようにして、紅備えの徒武者が刀を構え、花子に斬りかかってきた。
「……残念じゃが、トラップは他にも仕掛けてあるぞ」
それに気づいた花子が素早い身のこなしで、紅備えの徒武者の攻撃を避け、トラップが仕掛けてあった場所まで誘導した。
そうとは知らず紅備えの徒武者が花子を追いかけ、足元のトラップを作動させて落ちてきた岩の下敷きになった。
「畜生ッ! これじゃ、時間稼ぎにもならねぇ!」
真千代が悪態をつきながら、全速力で逃げ出した。
彼女にとって、大事なのは、生きて逃げのびる事。
そのためならば、ありとあらゆるモノを犠牲にしても無駄ではなかった。
「……逃がす訳がないじゃろ!」
すぐさま、花子がフィロメーラと連携を取りつつ、真千代の足に呪殺弾を撃ち込んだ。
それに合わせて、フィロメーラが破魔と目潰しを兼ねた閃光アタックを食らわせ、気合の踏みつけキックで真千代を攻撃した。
その間も、真千代は逃げる機会を窺いながら、両目をギラつかせるのであった。
大成功
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ベイメリア・ミハイロフ
子とは、本来ならば、望まれて生まれてくるもの
それを、このような…
晴明とは、なんとむごい事をする者なのでございましょう
とても心が痛みますが、ここでお止め申し上げなければなりません
予め逃走ルートにて待ち伏せ
敵が現れたならば、Dance with ...にて逃走阻止を図ります
どうぞ恨むならばわたくしめをお恨みくださいませ
高速詠唱からの2回攻撃を狙い
お相手との距離によって攻撃方法を変更
範囲内であればRed typhoonを
届かないようであればジャッジメント・クルセイドを使用し
お相手の体力を削るようにいたします
徒武者と騎馬武者は無視し、あくまで本体を狙います
お相手の攻撃は絶望の福音にて先見しオーラ防御を
クラウン・アンダーウッド
アドリブ大歓迎
所詮は只のオブリビオン。身籠っていようが容赦しないよ。
複数の応援特化型人形による人形楽団の◆楽器演奏で葬送曲を奏で味方を◆鼓舞する。
10体のからくり人形と共に敵を取り囲むように展開しながら、◆空中浮遊◆空中戦による空中機動で◆フェイントを交えた攻撃を行い敵を翻弄する。
攻撃は人形と共に投げナイフによる切りつけか◆投擲、またはガントレットの◆鎧砕きと◆怪力による近接戦闘を行う。
敵の攻撃は◆オーラ防御で強化した衣服で受け流すか◆拠点防御で強固なカバン型移動工房で防ぐ。
締めはこの子にお任せしよう♪
敵をUCの範囲内に納めつつ主人は待避。
β!終末の大火!
人形(β)を中心に範囲内を焼き尽くす。
●愛しの我が子
「……たくっ! アタシもヤキが回っちまったようだねぇ。まさか、こんなところで、しくじるなんて……!」
血花の紅鬼姫『真千代』が悔しそうな表情を浮かべ、逃げ道を塞ぐ猟兵達に悪態をついた。
真千代が、わずかに抱いた希望は、猟兵達の出現によって、木っ端微塵に打ち砕かれた。
ただ、逃げる事さえ出来れば、それでいい。
それだけの事を考えて、行動していたものの、その目的を果たす事が出来ないほど、真千代は追い詰められていた。
「子とは、本来ならば、望まれて生まれてくるもの。それを、このような……。晴明とは、なんとむごい事をする者なのでございましょう」
ベイメリア・ミハイロフ(紅い羊・f01781)が複雑な気持ちになりながら、真千代の前に陣取った。
こんな状況で無ければ、もう少し悩んだかも知れない。
だが、真千代の胎内に宿ったのが偽神である以上、このまま放っておく訳にもいかなかった。
「これがむごい事だって……!? 随分とつまらない冗談を言うんだねェ! コイツは晴明から授かったモノ。だから……産んでやらなきゃバチが当たるんだよォ!」
真千代がイラついた様子で、叫び声を響かせた。
それだけ大切な存在なのか、例え自分の命を犠牲にしたとしても、守り抜く勢いであった。
故に、こんな状況であっても、諦めるという選択肢は、存在していないようだった。
「所詮は只のオブリビオン。身籠っていようが容赦しないよ」
そんな中、クラウン・アンダーウッド(探求する道化師・f19033)が【模造人格(フェイク・パーソナリティ)】を使い、仮初の肉体を代償にして、自らの魂を憑依させた応援特化型人形による人形楽団を作り、葬送曲を奏でる事で味方を鼓舞し始めた。
「……狂ってやがる! 子供に罪はないだろうが!」
真千代が嫌悪感をあらわにしながら、自らの腹を守るようにして、後ろに下がっていった。
もちろん、胎内に宿っているのが、普通の赤子であれば、猟兵達も同じ事を考えたかも知れない。
しかし、真千代の胎内に宿っているのが偽神である時点で、命を奪う選択肢しか残されていなかった。
「確かに……とても心が痛みます。それでも、ここでお止め申し上げなければなりません。どうぞ恨むならば、わたくしめをお恨みくださいませ」
ベイメリアが覚悟を決めた様子で【Dance with ...(アナタトワタシヲツナグモノ)】を発動させ、あらゆる装甲・防御をも貫く光のオーラを放ち、決して千切れる事のない光の鎖で真千代と自分を繋ぎ止めた。
それがベイメリアにとっての、覚悟ッ!
このまま真千代の怒りと憎しみが自分にすべて向けられたとしても、逃げる事なく最後まで戦い抜くという気持ちの表れでもあった。
「クッ……! これじゃ、逃げられねぇ!」
真千代が怒りで体を震わせ、グッと唇を噛み締めた。
隙を見て逃げ出すつもりでいた真千代にとって、この状況は最も望まぬ展開ッ!
どんな事があっても、ベイメリアだけは倒さなければ、どこにも行く事が出来ないような状況に陥っていた。
「……と言うか、逃がすつもりはないけどね」
その間に、クラウンが10体のからくり人形と共に空中浮遊しながら、一斉にナイフを投げて真千代の体を切りつけた。
それでも、真千代は必死に腹を守っていたが、そのせいで体中が傷つき、血塗れになっていた。
「なるべく苦しまないように……終わらせます」
次の瞬間、ベイメリアが【Red typhoon(レッドタイフーン)】を発動させ、自らの武器を無数の深紅の薔薇の花びらに変え、真千代の身体を貫いた。
「もう少しで……あの場所に……行く……事が……出来……」
そう言って真千代が悲しげな表情を浮かべた後、自分の腹を撫でながら、崩れ落ちるようにして座り込み、一筋の涙を流して息絶えた。
大成功
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