エンパイアウォー㉚~渡来熊の秘宝~
●コルテスの血塗れ財宝
「皆のお陰でエンパイアウォーはなんとか優勢になってきておるようじゃの」
集まった猟兵たちの前に眼鏡をかけた付け髭……ケーシー・ヒゲヨシ(付け髭ヒーローマスク・f00695)がふよふよと浮遊しながらで語り掛ける。
「特に、山陽道熱波地獄を止め虐殺渡来人『コルテス』の陰謀を阻止できたのは僥倖じゃった」
なぜならば。
「此度、魔軍将・侵略渡来人『コルテス』が所有する【骸の海から渡来人を呼び寄せる財宝】の情報を予知できたのじゃ!」
その財宝はコルテスが侵略した文明から略奪した『血塗れの財宝』と言えるものである。
財宝自体は複数存在しており、形状は様々であるが、エンパイアウォーでは須らく一定時間ごとに新たな渡来人を召喚し続ける儀式に利用されている。
現在も、新たな渡来人を呼び出し続け、信長軍の戦力を増やしている。
この『血塗れ財宝』を撃破する事が出来れば、魔空安土城の信長軍の戦力を減少させる事ができるに違いない。
「今回壊してきてもらいたい『血塗られた財宝』は……『熊の置物』じゃな」
愛嬌のある熊が酒瓶を持っているような置物、らしい。
「召喚されておる渡来人は……『もりのくまさん』じゃ!」
人じゃない!熊だ!
因みに見た目は参照画像の体毛が真っ黒い。多分アメリカグマっぽい気がする。肉より草食派らしい。
そのため鮭以外に果物を食べたりもするらしい。
呼ばれれば出てくる素直な性格で可愛らしい顔をしている……が列記とした渡来熊である。
「それとひとつ注意が必要じゃ」
時間経過で自動で召喚されるもりのくまさんだが、どうやらある程度数が集まったら、魔空安土城に向けて半数が移動していくというサイクルを繰り返しているらしい。
「此度の敵は20体となると、半数の10体が移動する……というのを繰り返しとるようじゃ」
つまり、財宝の周囲には常に10体~20体のもりのくまさんが財宝を守っている事になる。
凄いもふもふだ。
「これはつまり戦うべき相手の数が最大で倍になるという事じゃ」
この依頼では最初に突入する猟兵の裁量で『敵が何体の時に攻撃を仕掛ける』かを決める事が出来る。
相手をする敵の数を減らせば、戦闘は有利になるだろう。
相手をする敵の数を多くすれば、その分だけ、多少なりと敵の戦力を削る事になるので、挑戦するのもいいかもしれない。
どちらにせよ、敵の数によって戦闘の難易度が変わるので、最初の突入者の判断は重要となる。
「相手がもふもふでも、ちゃんと倒してきて欲しいぞい。わしも悲劇はみたくないからのぅ。よろしく頼むぞい、イェーガー!」
ナイン高橋
ナイン高橋です。
渡来人ってなんだ……?そうだ、渡来熊だ!
集団戦です。
時間経過で自動召喚される獰猛なオブリビオンを退けて、『血塗られた財宝』を破壊してください。
この依頼はコルテスの作った召喚儀式場ですが、この場所にはコルテスは現れません。
自動召喚で勝手にやってよっていうアフターケアは一切なしがコルテスの手法です。
また、このシナリオでは、最初にリプレイに登場するキャラクターは『敵が何体の時に攻撃を仕掛ける』かを決める事が出来ます。
敵の数によって戦闘の難易度が変わるので、最初のプレイングが重要となります。
敵の数を減らせば、戦闘は有利になります。
敵の数を多くすれば、その分だけ、多少なりと敵の戦力を削る事になるので、挑戦しても良いかもしれません。
最初に来た採用しやすそうな人のプレイングの人数で行きます。
数が特に書かれていないのしか来なかった場合は中途半端な15体か、もしくはナイン高橋の書きやすい人数にします。
出来るだけ最初の一人は早めにやろうとしますが、遅くなったらごめんなさい。
それではご参加お待ちしております。
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 集団戦
『もりのくまさん』
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POW : もぐもぐたいむ
戦闘中に食べた【鮭 】の量と質に応じて【全身の細胞が活性化し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD : たべちゃうぞ!
【ある日、森から 】【現れた熊が】【かわいい顔に似合わぬ鋭い爪の斬擊】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ : みんなあつまれー!
【くま 】の霊を召喚する。これは【くまぱんち】や【くまかみつき】で攻撃する能力を持つ。
イラスト:笹にゃ うらら
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
くまー
●渡来熊の儀式場
そこはひっそりと隠された冬眠用の暗い洞窟の奥だった。
猟兵がそっと覗き込むと、そこには真っ黒な体毛をしたもりのくまさんがそれぞれ思い思いにのっそのっそしていた。
数は全部で10体以上。20体揃うと、不思議な踊りをくまーくまーとした後、半数の10体が消えて何処かに転送されているようだ。
十中八九、魔空安土城だろう。そこでくまーくまーと士気を上げているのだたぶん。
そしてもりのくまさん達の奥に見えるのが今回の狙いの血塗られた財宝【熊の置き物】。
祭壇のようなものに飾られており、明らかに防御の結界が敷かれているのが感じ取れる。
あの結界はそう簡単に解けたりはしなさそうである。もりのくまさんを全て倒せば恐らく解けるだろう。
だが敢えて、結界を破壊して財宝を直接狙うのもひとつの手かもしれない。
ただし敵の数が揃っている状態では難しい。もし直接狙うのであれば、もりのくまさんの数を減らした後、邪魔してくるもりのくまさんの足止めした上での破壊工作が必要だろう。
敵の数は10体~20体。
確実に財宝を壊すために10体になるまで待機してから奇襲を仕掛けるのもいい。
魔空安土城に行く援軍を1体でも減らすために20体を相手取るのもいいだろう。
勿論、敢えてその中間を選択するのも手だ。
そして最初に突撃する猟兵が選んだのは……。
アーサー・ツヴァイク
※何でも歓迎、🔵過多なら不採用可
可愛い顔してりゃ見逃してもらえると思ったか? 外来種は駆除だ、先に逝った親分の元に送り返してやる
1体も逃がさん、20体全部揃ったところで突撃するぜ。挨拶代わりに【エクスプローシブ・ドラゴンライド】を一番近くにいる熊1体に発動。爆破によって光の鎖で縛り上げた熊を使って更に攻撃していくぜ。
【怪力】と【グラップル】で縛った熊を1体鷲掴みにしたら、そのまま熊を持って【ダッシュ】、掴んだ熊を盾にしながら他の熊を【吹き飛ばし】ていくぜ。熊の置物の近くまで突撃したら置物めがけて掴んでた熊を【投擲】、【2回行動】で同じことをもう1回やれば少なくとも2体はぶっ飛ばせるな。
ナイ・デス
……転送後を狙うとか、しなければ。別に何体の時に攻めても、既に転送されてる援軍の数って、変わらない、では……?
実は、何かを消費して現れていたり、するのでしょうか……
まぁ、減るというなら、20体の時に、いきましょう
【迷彩、動物と話す】くまー
と紛れ込もうと
ばれたら自身に『生まれながらの光』で常に高速再生状態となり
その光で洞窟明るくしながら
【忍び足ダッシュからの鎧(毛皮)無視攻撃で暗殺】
【第六感で見切り】回避か防御
無理なら頭だけは【かばう】して
【覚悟と激痛耐性】怯まず
噛まれたり折れた手足【念動力】で千切って高速再生、瞬時元通り
斬ったり触れた時に【生命力吸収】して代償の疲労回復
ある程度で、一度退きます
●20体スタートです!
「可愛い顔してりゃ見逃してもらえると思ったか? 外来種は駆除だ、先に逝った親分の元に送り返してやる」
アーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)はもりのくまさんの愛らしさには目もくれず、闘志を燃やす。
例え可愛い顔をしたくまさんでも相手はオブリビオン。
この世界を過去に染め上げようと活動している渡来熊なのだ!
「……転送後を狙うとか、しなければ。別に何体の時に攻めても、既に転送されてる援軍の数って、変わらない、では……?」
ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)はもりのくまさんの行動パターンを確認してちょっと思案する。
「実は、何かを消費して現れていたり、するのでしょうか……」
当然自動召喚とはいえ何の代償もない筈はない。
コルテスの財宝であるが故に恐らくはコルテス自身ではなく、侵略し略奪したものを代償にしているに違いないが。
それと読み直してみて書き方が良くなかった気がするので言い直しますが、20体揃ったら踊って光って一体ずつ転送されて最終的に10体になります。
つまり最初から20体居て、次々と転送されていくので、その最中に攻めれば狙った数で攻撃できるのです。
「1体も逃がさん、20体全部揃ったところで突撃するぜ」
「まぁ、減るというなら、20体の時に、いきましょう」
しかしここの男達は気魄が違った!
最初にもりのくまさんの群れに飛び越んでいったのはナイ!
黒くてもこもこな毛を服の上に追加して置く事で音を消しつつ、暗い洞窟では迷彩になる。
闇に紛れてくまさんの元へ辿り付くと隙をついて……。
「くまー」
挨拶は大事です。
ナイはこの召喚されてどんどん新顔が増えていく環境でならば侵入任務もいけると考え、動物と話す技能でくまに紛れ込みに行く大胆な発想でいったのだ。
『くまー』
そしてもりのくまさんの一体が普通に返事をしてきた。
え、紛れられてる?!
「……くまー」
『くま?くまま?くまー!!!』
しかしナイの返答がダメだったのか、もりのくまさんは突然両手を上げてがおーしてきた!
周囲のもりのくまさんもその声に反応してナイの侵入に気付いてしまう。
「……渡来熊は英語で話すのでしたか」
動物にも異国語文化があったのかなかったのか。どうやら日本語的な挨拶ではダメだったらしい。
「だったら俺の挨拶を受け取りやがれ!」
ナイの作戦が上手くいかなかったのを察したアーサーは強襲を仕掛ける!
「【Select…DRIVE ACTION!】行くぜ、ライドラン! 俺たちの一撃……受けてみやがれ!!」
槍に変形したバイク:ライドランを一番近くにいるもりのくまさんに思い切り投槍。
『ぐまーっ!』
洞窟内で爆発が起き、もりのくまさんに大ダメージを与える。
「まだまだぁ!」
さらにライドランから伸びた光の鎖が爆破され気を失ったもりのくまさんに絡みつき、それをアーサーは怪力によって手繰り寄せる。
そのままベアバッグ!もりのくまさんを抱きかかえてもりのくまさん集団に突撃しにいく。
「おらおらぁ!」
掴んだもりのくまさんを盾にしながらジャイアントスイングで他のくまさんに投げつける。
『ぐままーっ!?』
わちゃわちゃしていたくまさんは互いにぶつかり合って吹っ飛ばされる。
「熊の置物まで行きたかったんだが、流石に敵が密集し過ぎてるか」
『ぐまーっ!!!』
狙いとしては一気に集団を吹き飛ばしたかったが流石に20体のもりのくまさんを一気に突破するには厳しいものがある。
立ち上がったくまさん達はバクバクと何処からか取り出したパンとかスイカとかメロンとかを食い始めるとやたらとパワーアップ!
数にものを言わせて襲い掛かろうとする。
「まずは数を減らしましょう」
ナイはそこでユーベルコードを起動。
生まれながらの光を放ち、暗闇だった洞窟内を眩い光で満たしていく。
『ぐまっ!?』
くまさんが光に目を晦ませている間にナイは忍び足で音無く近づき……。
「渡来熊といえど、流石に急所は同じですよね」
毛皮の中に手を突っ込むと急所をナイフで斬り裂く暗殺術にてもりのくまさんを絶命させる。
『ぐまっ!?ぐまーっ!!!』
だが奇襲は一度きりしか通じない。
ナイに仲間を殺されたのとみて怒りに震える別のくまさんが果敢にくまさんパンチやくまさんかみつきを繰り出してくる。
「流石に数が多いですね……」
頭をかじられそうになるのをさっと避けて腕を出す。
腕がそのまま食い千切られて激痛に少し顔をしかめるものの、ナイはユーベルコードの効果によってその場で高速再生。
一瞬にして腕を生やし直し、別のナイフを使ってかみついてきたくまさんを逆に斬り返す。
「流石に疲れます……ので、頂きますね」
傷をつけたくまさんのその身に手刀を突きさすとナイはそのまま生命力吸収。力を吸い取って再生能力を再度使える状態にする。
とはいえ、敵の数は多い。やられても他のくまさんがナイを攻撃しようとやってくる。
「させるかよっ!」
しかしそこで再度槍を投げつけて吹き飛ばすアーサー。
パワーアップしたはずのもりのくまさん相手に真っ向からパワー勝負で組み伏せにいき、投げ技で転ばしていく。
「先制攻撃としては良い頃合いでしょうか」
「とりあえず確実に減らしてる。一旦引くか」
混戦になりつつももりのくまさん同士は意外と獲物を逃がさないように包囲を固めてくる。
二人は目の前にいるくまさんに最後に一撃ずつ入れ、倒すと開いた隙を駆け抜けこの場は撤退を選択した。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ナイ・デス
撤退した……とみせて反転
今度は電脳魔術の【迷彩】発動
闇に紛れ【忍び足ダッシュ】で一番近いくまを再び奇襲
【鎧(毛皮)無視暗殺+生命力吸収】しながら
『イグニッション』
全身が光の粒子となり、それを黒い全身鎧が覆っていく
光の巨人っぽい?変身シーン
くま刺したまま時速245km=秒速約68mで前へ飛翔
攻撃回数9倍化で刺してたくまばらばらにしながら【念動力】エネルギー放って自身を【吹き飛ばし】更に加速
勢いのまま【2回攻撃】でもう一体以上をばらばらに
高速だけど【第六感、空中戦】で把握して壁に激突とかはしない
あえて浮いた状態で一時静止し
くまー(【動物と話す】内容:英語で何か殲滅宣言的なこと
【恐怖を与える】
突撃!
●撤収→かーらーのー!
猟兵の攻撃は20体で始まった。
そして先制攻撃をした猟兵は撤退。
そしてもりのくまさん16体がその場に残った。
……と見せかけて。
『イグニッション』
なんと撤退したと思っていたナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)は反転。
電脳魔術による迷彩で闇に紛れて忍び足。
最も近いもりのくまさんに奇襲を仕掛けて黒剣で急所をかっさばきながら生命力吸収。
ユーベルコード:エクストリガー『ブレンホルズ』によって全身が光の粒子となり、それを黒い全身鎧が覆っていく。
ビカービカー、ビカー!!!
全身鎧型に変形した黒剣と融合して黒騎士となったナイはそのまま、黒剣を突きさしたもりのくまさんごと高速で飛翔。
攻撃回数9倍化した斬撃で空中で切り刻み、最後に念動力エネルギーを放って自分自身を含めて吹き飛ばして鎧による体当たりでバラバラにする。
『くまー!?くままーっ!?』
突如来襲した黒い影に混乱に陥るもりのくまさん達。
それに対してナイは敢えてゆったり空中に浮いた状態で静止して一言。
「くまー」(英語のくまさん語で、ミナゴロシの意)
『くままーっ!!?』
恐怖にパニックになったもりのくまさんの共に黒き鎧が襲撃を行うのであった!
成功
🔵🔵🔴
中村・裕美
「……多少爆破しても……大丈夫そうかしら?」念の為センサー類で【情報収集】して洞窟の強度を調べるけど
大丈夫なら空間に【ハッキング】し、【罠使い】で自分とくまとの進路上にステルスボムを設置して爆破
爆破で崩れそうなら、戦闘は味方に任せて気配を消して【目立たない】ようにし、先に結界にハッキングして【封印を解く】、後は洞窟を爆破してクマたちを生き埋めにすればいい
「……獣には……作戦が上等過ぎたかしら?」
爪の攻撃は動きのパターンを読み、【見切り】や槍による【武器受け】で回避する。
「……この程度……パターンを読めば……楽勝よ」
もし回避がギリギリすぎて服が破れても戦闘終了まで気づかないかも
●下着が残るかどうかは重要なファクターです
「……多少爆破しても……大丈夫そうかしら?」
阿鼻叫喚の洞窟内から何とか黒き悪魔を撃退したもりのくまさん達は生き残ったくまさん同士で状況を確認していた。
そして実は電脳魔術で隠れて侵入していた猟兵は、一人ではなかったのである。
中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)。
彼女は電脳魔術っていうか普通に岩陰に隠れて目立たないようにこっそりひっそりしながら、空間にハッキングをかましていた。
「……意外と地盤は固い……爆破しても、大丈夫そう……あ」
『くま?』
しかしそこである日ひょっこり顔を覗かせたくまさんと目と目があってしまった裕美。
「……」
『……』
つぶらな瞳と見つめ合うぐるぐる眼鏡。
「……くまー」
『くま!くまま!!!』
ダメだった!
渡来熊には日本語は効果がないっていうか動物と話す技能はなかった!
「ひらり!」
『くままー!』
かわいい顔に似合わぬ鋭い爪の斬擊が裕美に襲い掛かってくるがそれをギリギリのところで躱す躱す。
「……この程度……パターンを読めば……楽勝よ」
最初の戦闘の段階からずっと隠れて観察していた裕美は既にもりのくまさんの爪撃のデータをインプット済みなのであった。
時にドラゴンランスで弾き、時にギリギリで躱し、そして出口に向かう。
「……設置……完了」
しかしただ逃げている訳ではない。
電脳魔術:ステルスボムによって空間に見えない爆弾を多数セットしてきたのだ。
ガン、とドラゴンランスで相手の爪を弾いて押し込み、その絶好のタイミングで電脳魔術を起動。
「……起爆」
目の前の個体含め、誘い込んだ多くのもりのくまさんを巻き込むようにしてステルスボムが一斉にドカドカドカーン!と爆発していく。
自分の後ろにもセットした爆弾を爆発させる事で爆風同士を打ち消し合わせ、自分の周囲だけは爆風が相殺するようにする。
密閉空間である洞窟内で行われる爆弾の威力は通常よりもさらに高くなってもりのくまさん達に大ダメージを与えるのだった。
「……獣には……作戦が上等過ぎたかしら?」
ちょっと格好つけて眼鏡を押し上げる裕美だったが、その時自分の衣服が殆ど吹き飛んでいたことに気付いた!
「うひゃあ!?」
敵の動きのパターンを読んでギリギリ(自分の服を計算に入れていない回避ルート)で避けていたため、服がすっかりビリビリに。
そこにダメージを受ける程ではないにしろ爆風を浴びてしまった事で一瞬にして吹っ飛んでいたのだった。
残念ながら裕美は衣服を取りに行かなくてはならなくなったため、退場!
成功
🔵🔵🔴
ナイ・デス
【ある日、洞窟の壁から現れた】【撃退した筈の黒き悪魔が】【くまー(動物と話す:英語でただいま)】
【地形の利用】ゴーグル使って崩落などしないよう計算して
全身鎧(黒剣)の手で壁を抉り取る攻撃しての【トンネル掘り】
『エクストリガー『ブレンホルズ』』は解除していない
通常の9倍速く掘り進み
【第六感】に従って、ぼごんと壁から腕をだしてくま掴み【暗殺】
【生命力吸収】して奪い尽くし塵にして
くまー(ただいま
心情
可愛いし、もふもふです
私、動物好き、ですし、可能なら殺したくは正直、ありません
でも、オブリビオンです
殺さないと……(【覚悟】
今日の私は、黒き悪魔、です
……くまー……(おやすみなさい
●洞窟内の悪魔再び
(もりのくまさん達。可愛いし、もふもふです)
ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)はゴーグルの演算機能を使いながら洞窟内の壁を掘り進めていた。
先程の電脳魔術士のハッキング跡を辿る事でいい感じに洞窟内のデータは集まっていたのだ。
(私、動物好き、ですし、可能なら殺したくは正直、ありません)
全身鎧状態にして纏ったままの黒剣をギュイーンとドリル回転させてトンネル掘り技能を全開。
まだまだ9倍速スピードで一気に掘り進む。
(でも、オブリビオンです。殺さないと……)
ぴたりと止まったナイは、今までのもりのくまさんの行動パターンとハッキングして得た洞窟内の情報を元に、第六感に従ってぼごんと壁から腕を突き出し、くまさん掴み取り!
『ぐまーっ!!!?』
いきなり壁から出てきた腕に掴まれたもりのくまさんは突然の事にパニック。
両手を振り上げかわいい顔に似合わぬ爪の攻撃を腕にザシュザシュしまくるが、ナイはそこで掴んだ腕から生命力吸収をして奪いながらユーベルコードを起動。
急速に相手の生命力を奪いながら、奪ったエネルギーで自己再生して傷を負った傍から一瞬で回復していく。
そして光の放出と共に壁からドカンと現れる。
「くまー」(※英語のくまさん語で、ただいまの意味)
『く、くままーーーっ!!!?』
『くまーっ!!??』
掴んでいたくまさんを干からびる程に吸い付くすとポイっと捨てるナイ。
そんな姿に集団のもりのくまさん達は一気にパニック!
何しろ頑張って撃退した筈の黒き悪魔がくまー(ただいま)してきたのだ!
(今日の私は、黒き悪魔、です)
ずしんと黒い全身鎧姿で一歩踏み出るナイ。
「……くまー……」(※くまさん語で、おやすみなさいの意味)
そして猛ダッシュで次なるくまさんに掴みかかるのだった。
『ぐまままーーっ!!!???』
成功
🔵🔵🔴
ウィーリィ・チゥシャン
召喚された渡来人は熊だった。
だが待ってほしい。
そもそも、「人」の定義とは。
いやいやいや、どうひっくり返したってあいつら熊だし!
そんな訳で熊退治。
仕掛けるタイミングは奴らが「11体」になった時。
根拠としては「安土城に増援が転送される前に叩きたいから」。
まずは『料理』の腕を振るって鮭茶漬けを作る。
(鮭茶漬け:焙った鮭の身や皮の匂いが食欲をそそるけど実際には鮭の身はそんなに入ってないので熊が食べてもそんなにパワーアップしない。でも美味しいよ!)
で、熊たちが釣られて集まったところに『飢龍炎牙』を叩き込んで出来る限り多くの敵にダメージを与える。
あとは大包丁の『二回攻撃』で当たるを幸いに斬り伏せていく。
ザフェル・エジェデルハ
樒(f10234)と共闘
他参加者との連携・アドリブOK
ある日、森の中、凶暴なくまさんに出会った、
って感じか。見た目はかわいいんだけどな
くまさんが集まっている所へ【投擲】【範囲攻撃】の
技能を活かしながらUCで一気に穿つ
今何体いるか分からねぇが、まとめて喰らいやがれ!!
UCで倒せなかったくまさんは【力溜め】からの戦斧で
ガツンとぶった切る
くまさんのパワーアップ阻止は樒に任せる
無差別攻撃らしいからとばっちりを食らわんように
立ち居地気をつけねぇとな
くまさんを全て倒したら血塗られた財宝を破壊する
血塗られた、なんて言うからどんだけ禍々しいのかと思ったが…
…ちょっと欲しい、なんて、思ってないからな!!?
織部・樒
ザフェルさん(f10233)と行動
連携・アドリブOK
20体のくまさん……そ、壮観ですね
触れられないもふもふに未練はありません
(ちょっと未練がましく熊踊りを眺め)
くまさんの行動を一通り確認しパターンを把握
ついでに財宝の位置も確認
あ、鮭を咥えた熊の置物ではないのですね
熊が鮭を食べる頃を見計らい、ザフェルさんや
他参加者の立ち位置に留意しつつ蒼鷹鳥狩を使用
鷹たちには出来れば鮭を優先して襲うようお願いし
(必要なら【動物と話す】【動物使い】使用)、
パワーアップ阻害……というより嫌がらせ?
くまさんの攻撃は杖か獣奏器にて受け流します
或いは鷹乱舞で撹乱を期待
数が減り、もし財宝に手が届きそうなら鷹に破壊を頼みます
●導入
「召喚された渡来人は熊だった」
炎の料理人、ウィーリィ・チゥシャン(鉄鍋のウィーリィ・f04298)はアメリカ熊っぽい黒っぽい体毛のもりのくまさん達を見る。
「だが待ってほしい。そもそも、『人』の定義とは」
ハハッ!顔が合って両足で歩いて両手でモノが掴めれば人なんじゃないかな!?猟兵がそんな事を気に入ると別のワールドで困っちゃうぞ!?
「いやいやいや、どうひっくり返したってあいつら熊だし!」
「ある日、森の中、凶暴なくまさんに出会った、って感じか。見た目はかわいいんだけどな」
「20体、はいなくても11体のくまさん……そ、壮観ですね」
続けてザフェル・エジェデルハ(流離う竜・f10233)と織部・樒(九鼎大呂・f10234)もひょっこり顔を覗かせながらもりのくまさん達の不思議な踊りを眺めていた。
「しかし触れられないもふもふに未練はありません」
そういう樒はちょっと未練がましく熊踊りを眺めている。
「ま、いいや。そんな訳で熊退治」
レッツゴー!
●暗転
「さぁ鮭茶漬けだ!遠慮せずに食べてくれよな!」
『くまー!』
『くままー♪』
『くまんくまん♪』
「うめぇ!」
そこでは何故かウィーリィの作った鮭茶漬けがくまさん達に振舞われていた。
若干一名、渡来熊じゃないのも混じってた気がする。
「……あの、私は、茶器ですので……ご飯をよそうのは……」
若干一名、お椀代わりに使われる事に抵抗を示すヤドリガミもいた気もする。
因みに錬成カミヤドリで作った複製をくまとザフェルが使っているのである。
「でもな樒、これはお茶漬けだ。つまりお茶だ。茶器に容れるのは当然だろ」
『くまーくまー』
「ああ、それならば……いえ、ご飯はお椀についで頂きたいのです」
口の端にご飯粒をつけたザフェルに一瞬言いくるめられそうになった樒だったが何とか踏みとどまった。
「まぁまぁそういうなよ。樒もどうだひとつ」
実際、くまさんのパワーに耐えうるお茶椀なんて殆どないし10個以上用意するのは難しい。
その点、樒の錬成カミヤドリであれば壊れてもすぐに別の複製を用意できる。
「……仕方ありません……美味しい」
あと結局はどれだけ言っても聞いてくれないので自分も一口食べる事にした樒。美味。
『くまーくまー!』
「え、あ、はい。良かったですね」
もりのくまさんにも大人気だ!
ところで戦闘はどうしたと思うかもしれない。
だがこれも、作戦の一つなのだ。
「ふっふっふっ、この鮭茶漬けは、焙った鮭の身や皮の匂いが食欲をそそるけど実際には鮭の身はそんなに入ってない!」
ババーンと衝撃の真実を継げるウィーリィ!
「な、なんだってー!?」
「だから、熊が食べてもそんなにパワーアップしない。でも美味しいよ!」
『く、くまままーっ!?』
衝撃が走るくまさん達。当然、パンでも果物でもないので渡来熊特有のエサとしても認識されない。
しかしあまりの美味しさにパワーアップしないと分かっていても手が止まらないくまさん達。
美味しさによってパワーアップを封じ込めるというウィーリィの姑息なる策略だったのだ。
さらに、料理の披露にはもう一つの理由があった。
「これだけ集まってれば、範囲攻撃で全部の熊にダメージを与えられるだろ!」
そういうとウィーリィは大包丁を取り出し構える。
「喰らい尽くせ、炎の顎!」
『ぐまままーーっ!!!???』
そして龍の姿をした炎を噴き出しもりのくまさん達を焼いていく。
餌付けで集めたのできちんと全てのくまさん達に攻撃が命中していくぞ。
「俺達も負けてられないな!まとめて食らいやがれ!槍嵐(ジャベリンブラスト)!!!」
鮭茶漬けを食べながら力を溜めていたザフェルはウィーリィが集めたくまさん達相手にこちらは無数の槍を魔力で形成すると、一斉投擲。
範囲攻撃の無数の槍がくまさん達にダメージを与えていく。
『くま、くまま!』
だが流石に数がいるだけあって一体一体のダメージは分散されたらしくくまさん達も生き残る。
そして今度こそと鮭ではなくてアメリカンドッグを取り出してそれを食べる事でパワーアップを図ろうとする。
「頼みましたよ……!」
『ぴーぴーひゅるる』
そこへ大型の蒼鷹が突如として舞い降り、鋭い威嚇の声と共にアメリカンドッグを奪い去る。
蒼鷹鳥狩(ソウヨウトガリ)。
樒の召喚した蒼鷹が美味しそうなものを手に持つもりのくまさん達を獲物と認識して無差別に襲い掛かりにいく!
『くま!?くまー!?』
一杯いるくまさんでも空中から襲い掛かってくる巨大な蒼鷹には悪戦苦闘。
食べようとする食べ物をどんどんかすめとられていく。
「パワーアップ阻害……というより嫌がらせ?になりますか」
樒は獣奏器の音を流して鷹乱舞をお見舞いする事でくまさんを狩っていく。
「よし、あとはこいつでガツンとぶった切る」
「あとは捌くだけだな!」
ザフェルとウィーリィは蒼鷹に攻撃されないように注意しながらそれぞれ戦斧と大包丁を構えて、残ったもりのくまさんを仕留めに動く。
片や力を溜めた一撃のパワーで。
片や研ぎ澄まされた包丁の斬撃をもってして。
『くまーくまー!』
「これで終わりです」
『ぴゅーひゅるる』
最後の一体を樒の指示の元、蒼鷹が仕留めると、洞窟内の結界が解除されるのだった。
●血塗られた財宝
「くまさん……おしいもふもふでした……」
「今夜は熊鍋だな」
樒とウィーリィが倒したくまさんを除けている間にザフェルは今回の依頼の目的である血塗られた財宝『熊の置物』を取り出す。
この場にいる全てのオブリビオンを倒した事で結界も解けていたようだ。
「血塗られた、なんて言うからどんだけ禍々しいのかと思ったが……」
ザフェルは熊の置物のくまさんのつぶらな瞳をじっとみて、沈黙する。
「……ちょっと欲しい、なんて、思ってないからな!!?」
欲しかったらしい。
「あ、鮭を咥えた熊の置物ではないのですね」
樒がザフェルの横から財宝の正体を見ると、くまは大事そうに酒瓶を抱えている。
「熊は独特の生臭さがあるから酒で匂いを取るのもあるぜ」
ウィーリィが今夜の食事のメニューの話に花をさかせていた。
この財宝がある限り、またも渡来熊が呼び出されないとも限らない。
ここは素直に破壊すべきだろう。
「よし、それじゃ壊すぜ……せーのっ!」
ドカーンと戦斧が真上から降ろされて血塗られた財宝の一つは完全に機能を停止するのだった。
大成功
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