エンパイアウォー㉗~訓練、訓練、また訓練ッ!
●サムライエンパイア
関ヶ原の戦いを勝利した幕府軍は、太平の世で失われていた、侍の力と自信を取り戻しつつあった。
そこで猟兵達は、この力と自信を確固たるものにすべく、幕府軍に対する訓練を施すのであった。
●ミルクからの依頼
「……という訳で、侍達を鍛えて欲しいの。方法はお任せ。死なない程度に、ガツンとお願い。みんな世間知らずのお坊ちゃんばかりだから、世の中ってモノを教えてあげて!」
生乳・ココア(人間の聖者・f14331)が猟兵達を前にして、今回の依頼を説明し始めた。
今回の目的は、幕府軍の侍達を訓練する事。
訓練内容は、猟兵達にすべて、おまかせ!
猟兵達が必要だと思えば、何でもアリである。
その結果、侍達が強くなれば、どんな訓練であっても、問題ナシ!
ただし、命を落とすような訓練は、御法度ッ!
侍達を鍛えるのが目的であって、無駄に死なせるような訓練は、禁止である。
また訓練に参加するのは、経験の浅い侍達。
みんなイイトコ出のお坊ちゃんばかりなので、実力があっても根性がなかったり、根性があっても実力が見合っていなかったりと様々なようである。
だが、訓練次第では、立派な侍に育てあげる事が出来るため、決して無駄にはならないだろう。
故に、自分好みの……もとい、理想の侍を育て上げる事さえ出来れば、今後の戦いを優位に進める事が出来るはず。
少なくとも、侍達を訓練をして無駄になるような事はない。
そう言った意味でも、ぜひとも協力してほしいという事だった。
ゆうきつかさ
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
幕府軍の訓練を行う事で、幕府軍の被害を減少させる事が出来ます。
幕府軍に被害が出た時に、このシナリオで成功判定の出ていたシナリオ%だけ被害が減少し、幕府軍が生き延びる事が出来るでしょう。
基本的に訓練内容は自由です。
自分が鍛え上げる侍の設定なので、プレイングがかけやすい形で、設定してかまいません。
世界観に問題がない限り、採用していこうと思っています。
第1章 冒険
『幕府軍の大特訓』
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POW : 腕立てや腹筋、走り込みなど、基礎体力を向上させる訓練を施します
SPD : 危険を察知する技術や、強敵からの逃走方法などを伝授します
WIZ : 戦場の状況を把握して、自分がやるべきことを見失わない知力を養います
👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
鈴木・志乃
※人格名『昨夜』で参加
……そうですね、すこーし遊びましょうか
接近戦をなさる方々、いらっしゃればお相手致しましょう
さ、一撃入れてごらんなさい
UC発動
【第六感】で【見切り】延々と避けながら
一人一人の弱点、クセを毎度指摘していく
ほら、集中が切れてますよ
戦場では一瞬の油断が命取りです
あまり姿勢がよくありませんね
力の入れ方も違いますよ、もっと……
さて、今度はこちらの攻撃を受けて頂きましょうか
光の鎖を【ロープワーク】で操り模擬戦闘
刀で受けても良いですが、相手があまりに格上な時は
退散する勇気も必要です
逃げる時もまっすぐ逃げないこと!
間に障害物があれば尚良いですね
ファン・ティンタン
【WIZ】死に面したこと、ある?
さあ侍諸君、よく聴くように
ここまでは本軍を猟兵諸兄が守ってくれてたけれど
いよいよ敵本丸に進めばその限りでは無いかも知れない
あなた達に刃が向いた時、果たして、何を考えるかな
戦争が終わった後の褒美のこと?
戦地を共に歩み来た友のこと?
里に残してきた家族のこと?
死に瀕してる自分のこと?
遅いよ、遅過ぎる
考えるな、殺せ、敵を
刃を返し、脅威を排除しろ
刃を向けるソレが操られた味方かも知れないとか、考えるな
操られた時点で、敵だよ
だから、殺せ、敵を
―――ねえ、私達猟兵が何の為に身を粉にしてきたか、分かるかな
あなたが、終戦まで生き残れなきゃ意味がないんだよ
だから、お願い
死ぬ気で生きろ
夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎
■行動
確かに、訓練はしておいて損は無いですねぇ。
お手伝いさせていただきますぅ。
主に『根性が有るが実力が無い』方を中心に、まずは『身体能力の計測』を行いますぅ。
その際、それぞれの『筋力』『足の速さ』等を記録、出来れば『頭の回転』も確認した上で、『得手不得手』から『適性の有る兵科』を確認しますねぇ。
或る程度確認がとれましたら、どの兵科でも必要になる『基礎訓練』を行いますぅ。
『基礎訓練』の際には『UDCアース』の『スポーツ医学』の理論を用い、効率的に行いますねぇ。
『適性』は幕府に報告、残り時間で出来るだけ『兵科ごとの技術』を教えつつ、その後も訓練出来る様にしますぅ。
秋山・軍犬
【訓練内容】料理教室・座学(農業・食品加工など)
訓練で強い体を作るのも、戦で生き残る体力も
飯、美味しく適切な飯があればこそ!
という建前で
イイトコ出のお坊ちゃん(財力&権力)に訓練と称して
飯や農業の重要性を叩き込み、労せずエンパイアで
更に美味い飯が食えるようにしてくれるっす(悪徳ムーブ)
という訳で! 料理が得意そうな坊ちゃん達を集め…
あの、君ら男?…女? なんで揃いも揃って性別不詳ムーブしてんの?
あ、お家の事情で性別、偽ってる的な時代劇的なアレ?
闇なのエンパイアの闇なの?
答えろ! そこの、肉じゃが作って人を甘やかすのが
得意そうな、のじゃのじゃと煩いロリババアっぽい
妖狐の嬢ちゃ…坊ちゃ…嬢ちゃん?
●名ばかりの侍達
「さあ侍諸君、よく聴くように! ここまでは本軍を猟兵諸兄が守ってくれてたけれど、いよいよ敵本丸に進めば、その限りでは無いかも知れない。あなた達に刃が向いた時、果たして、何を考えるかな? 戦争が終わった後の褒美のこと? 戦地を共に歩み来た友のこと? 里に残してきた家族のこと? 死に瀕してる自分のこと? おそらく、答えは様々だと思うけど……」
ファン・ティンタン(天津華・f07547)は侍達を前にして、演説口調で語り始めた。
その場に集まったのは、経験の浅い侍達ばかり。
そもそも、彼らが侍になったのは、家柄的なモノ。
それ故に、根拠のない自信があっても、実力が見合っていない者達ばかりであった。
「そうなったら、考えている暇はないよ。その時点で死ぬからね。だから考えるな。殺せ、敵を。刃を返し、脅威を排除しろ。刃を向けるソレが操られた味方かも知れないとか、考えるな。操られた時点で、敵だよ」
ファンの言葉に、侍達が無言になった。
例え、どんな状況になったとしても、仲間に刃を……まして命を奪う事など出来る訳がない。
そうしなければいけない状況であっても、斬る事を躊躇い、刀を下ろしてしまうかも知れない。
そんな気持ちが伝わってくるほど、侍達の間に動揺が走っていた。
「――ところで、私達猟兵が何の為に身を粉にしてきたか、分かるかな? あなたが、終戦まで生き残れなきゃ意味がないんだよ。だから、お願い。……死ぬ気で生きろ」
それに気づいたファンが、祈るような表情を浮かべ、侍達に語り掛けた。
侍達……特に経験の浅い彼らに対して、酷な事を言ったかも知れない。
だが、中途半端な気持ちで戦場に立ったところで、その先に待っているのは、死だけである。
わずかに生じた迷いにつけ込み、死神に魅入られるような事があれば、それこそ生きて戦場から帰れない。
ならば無駄な感情を捨て去り、心を鬼にすることでしか、生きて帰れる保証はなかった。
その事を分かってもらうため、少しキツイ事を言ってしまったかも知れないが、侍達にも気持ちが伝わったのか、みんな気持ちを引き締め、真剣な表情を浮かべていた。
●根性、根性、ド根性ッ!
「それでは、今から身体能力の計測を行いますねぇ」
夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)が侍達を呼び集め、身体能力の計測を行った。
まずは、それぞれの筋力や、足の速さ。
頭の回転なども確認したが、突出した能力を持つ侍は、いなかった。
むしろ、実力的に不安な侍が多く、そのまま戦場に出したとしても、大した結果を出す事も出来ず、犬死してしまう可能性が高かった。
そうなってしまう事を極力防ぐため、得手不得手から適性の有る兵科を確認しつつ、基礎訓練を行う事にした。
「俺が偵察班だと!? ふざけるな! 前線で戦わせろ!」
しかし、侍達の中には、るこるの考えに反論する者もいた。
おそらく、今までチヤホヤされていたせいで、自分の実力が分かっていないのだろう。
実際に、それは数値にも表れていたが、本人は選ばれた存在であるかの如く、前線で戦う事を希望していた。
「でしたら、すこーし遊びましょうか。さ、一撃入れてごらんなさい」
そんな空気を察した鈴木・志乃(ブラック・f12101)が【Ms.Yesterday(ミズ・イエスタディ)】を発動させ、第六感、念動力、ロープワーク、呪殺弾の技能レベルを一時的にアップした上で、侍と模擬戦闘を行った。
「一撃でイイんだな? だったら、楽勝ッ!」
その言葉を聞いた侍がニヤリと笑い、喧嘩スタイルで木刀を振り回した。
だが、その攻撃は一発も当たらず、虚しく空を切るばかり。
「こ、こんなの、まぐれだ!」
それに動揺した侍が木刀を握り直し、再び志乃に攻撃を仕掛けてきた。
しかし、その攻撃は志乃に当たらず、かすりもしない。
その事実を受け入れる事が出来ないまま、闇雲に木刀を振り回したが、残酷なまでに現実は変わらなかった。
「もう少し殺気を抑えて! それでは、敵に避けてくれと言っているようなモノですよ。……ほら、集中が切れてますよ。戦場では一瞬の油断が命取りです。あまり姿勢がよくありませんね。力の入れ方も違いますよ」
志乃が侍にアドバイスをしながら、持っていた木刀で軽く一撃を食らわせた。
「うがっ!」
その一撃を喰らった侍が木刀を手放し、崩れ落ちるようにして膝をついた。
「さて、今度はこちらの攻撃を受けて頂きましょうか。せっかくですから、みんな纏めて掛かってきてください。一撃でも加える事が出来たら、皆さんの意見を聞きますので……」
志乃が物足りない様子で、まわりにいた侍達に声を掛けた。
「う、うわああああああああ」
その途端、侍達が木刀をギュッと握り締め、一斉に攻撃を仕掛けてきた。
「それでは、死にに行くようなモノですよ?」
それを迎え撃つようにして、志乃が光の鎖をロープワークで操り、侍達が持っていた木刀を次々と弾き飛ばした。
「いいですか、皆さん。相手があまりに格上な時は、退散する勇気も必要です。ただし、逃げる時はまっすぐ逃げないこと! 間に障害物があれば尚良いですね」
志乃が侍達を前にして、自分なりの考えを述べていく。
侍達は圧倒的な力の差を実感した事もあり、誰ひとりとして反論する事が出来なかった。
「そんなに落ち込む必要はないですよぉ。皆さんの実力を底上げするため、私達はここにいるのですから……」
そう言って、るこるがUDCアースのスポーツ医学の理論を用いつつ、侍達に対して兵科ごとの技術をアドバイスし始めた。
●軍犬の料理教室
「みんな、頑張っているっすか? 訓練で強い体を作るのも、戦で生き残る体力も、飯! 美味しく適切な飯があればこそ!」
そんな中、秋山・軍犬(悪徳フードファイター・f06631)が侍達の前に現れ、飯と農業の重要性を訴えた。
侍達にとって、飯は黙っていても、食べる事が出来るモノ。
それ故に、飢えとは無縁の立場にいたせいか、あまり実感がない様子であった。
だが、訓練でみんなヘトヘトになっていたため、頭の中に浮かぶのは、飯の事ばかり。
しかも、軍犬が胃袋を刺激するような形で、食の大切さを訴えていたため、みんな腹が減っていた。
「……という訳で、次は料理っす!」
軍犬の言葉に、侍達の目がギラついた。
しかし、侍達の前に運ばれてきたのは、出来立ての料理でなく、食材の山だった。
「なんじゃ、料理が出来とらんではないかっ!」
のじゃロリ口調の侍が、抜き身の短刀を首元に押し付ける勢いで、軍犬にキレた。
「料理は自分で作ってこそ、意味があるっす。ところで、君は男……それとも、女? あ、ひょっとして、お家の事情で性別を偽ってる的な時代劇的なアレってヤツっすか?」
軍犬が、まったく動揺する事なく、のじゃロリ口調の侍を見つめ、不思議そうに首を傾げた。
一見すると、女の子のように見えるが、男の子に見えなくもない。
場合によっては、男の娘と言っても、おかしくないほどの可愛らしさもあった。
「そ、その両方じゃ」
のじゃロリ口調の侍が、恥ずかしそうに頬を染めた。
軍犬は、その答えを聞いて、何となくサムライエンパイアの闇を見たような錯覚に陥るのであった。
大成功
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