エンパイアウォー㉚~異教徒喚ばう財宝在りて
「山陽道の脅威阻止、お疲れさん! 皆が早々に動いてくれたお陰でな、コルテスの企みをもう1つ、察知出来たんよ」
何処か安堵した面持ちでいた各務・瞳子(七彩の聴き手・f02599)だが、すぐに表情を引き締める。
「どうもコルテスは、骸の海から渡来人を呼び寄せる、財宝を幾つか所持していたんよ」
一定時間毎に新たな渡来人を召喚し続ける、これらの財宝は、かつてコルテスが侵略した文明から略奪した『血塗れの財宝』と言えよう。
「『渡来人』の召喚は、今も継続中や。この『血塗れの財宝』を叩き壊せば、魔空安土城の信長軍の戦力を、減らせる筈やで!」
瞳子が山陽地方の地図で指し示したのは、とある古寺。その裏手にある滝が所謂『パワースポット』で、滝の畔に設置された財宝より『切支丹武者』が召喚され続けているという。ちなみに、その財宝は返り血を浴びて錆び付いた大型の銀の『アンク』であるらしい。
「置いたら最後、ほっといても戦力を補充し続ける……自分が動くのを厭うコルテスらしい仕掛けやね」
召喚されたオブリビオンは、20体になるとその半数が移動する、というルーチンを繰り返している。つまり、財宝の周囲には常に10体~20体のオブリビオンが、財宝の守護も兼ねている訳だ。
切支丹武者は西洋の武器防具に身を包み、騎馬突撃も敢行する。つまりは、滝の周囲はそれなりに拓けているので、集団戦でも戦うのに支障はないだろう。
「どれくらいの敵を相手にするかは、『最初』に仕掛ける猟兵さんに任せるわ。いつ仕掛けるにせよ、『血塗れの財宝』はしっかり壊してきてな。宜しゅうに!」
柊透胡
こんにちは、柊透胡です。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
エンパイアウォー9作目。今回は「㉚コルテスの血塗れ財宝」です。
現在も、新たな渡来人を呼び出し続け、信長軍の戦力を増やしている『コルテスの血塗れ財宝』の存在が察知されました。財宝を破壊できれば、魔空安土城の信長軍の戦力を減少させる事が出来るでしょう。
コルテスの血塗れ財宝は、山陽地方のとある古寺の裏手、『パワースポット』である滝の畔に設置されています。一定時間ごとに『切支丹武者』を骸の海から召喚し続けます。
財宝の周囲には、10体~20体のオブリビオンが護衛も兼ねて常駐しています。
このシナリオでは、『最初にリプレイに登場するキャラクター』が『敵が何体の時に攻撃を仕掛ける』かを決める事が出来ます。敵の数によって戦闘の難易度が変わりますので、1人目のプレイングが重要となります。
敵の数を減らせば、戦闘は有利になります。
敵の数を多くすれば、その分だけ敵の戦力を削る事になるので、挑戦しても良いかもしれませんね。
それでは、猟兵の皆さんの熱いプレイングをお待ちしています。
第1章 集団戦
『切支丹武者』
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POW : 騎馬突撃
自身の身長の2倍の【軍馬】を召喚し騎乗する。互いの戦闘力を強化し、生命力を共有する。
SPD : 後方支援
【切支丹女武者】の霊を召喚する。これは【鉄砲による援護射撃】や【一斉掃射】で攻撃する能力を持つ。
WIZ : 主の裁き
【ハルバード】を向けた対象に、【天からの雷】でダメージを与える。命中率が高い。
イラスト:森乃ゴリラ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
パトリシア・パープル
敢えて20体の時に攻撃を仕掛ける
自分が全てを掃討できずとも、敵の戦力を少しでも減らし、後続に託す
「近代兵器と近代戦術の力を見せてあげるわ!
UC発動させ二足歩行のスカンク兵(見た目はゆるキャラっぽい)を召喚
融合させてレベルを4を10体、レベル6を1体に
持ち込む武装は耐ライフル弾用のブンカー・シールド、大口径アサルトライフル、そして対戦車ロケット砲
まずは10体のレベル4で防壁を張り鉄砲を防ぎつつ、貫通力に優れたアサルトライフルで攻撃
鉄鎧程度は容易に貫くはず
その上で、後方からレベル6が対戦車ロケット砲を集団に向け発射!
ある程度倒したら、スカンク達が一斉に尻からガスを発射
最後っ屁で怯ませ撤退するわ
山陽地方のとある古寺――その裏手に、瀑布が音を立てて流れ落ちる。
本来は、清浄なる気に充ちる筈が……滝の畔に突き刺さる、赤錆びたアンクが禍々しい。こちらも元は銀製の聖物であったろうが、返り血がべっとりとこびり付いている。
(「1、2、3……」)
血錆びたアンク――『コルテスの血塗れ財宝』の周囲に屯するオブリビオンを古木の影から数えるのは、いの一番にこの地に駆け付けたパトリシア・パープル(スカンクガール・f03038)。
(「……18、19、20!」)
折しも『切支丹武者』は最大数召喚されたばかり。もう少し待てば、半数が移動を開始する。
――それが何と、20体のオブリビオン相手に単身で突撃するとは!
(「全てを掃討出来なくても、少しでも数を減らして後続に託すわ!」)
カッコよく見えて、その実、後続に丸投げぽいのをおくびにも出さず、パトリシアは勇んで号令を下す。
「近代兵器と近代戦術の力を見せてあげるわ!」
戦いはモフモフの数で決まるとばかりに、二足歩行する武装スカンク兵を召喚するパトリシア。その数――46体を融合させてレベル4を10体、レベル6を1体。
対する切支丹武者も即応する。20体それぞれの背後に出現するのは、鉄砲構えた切支丹女武者だ――これらが一斉掃射すれば、流石にパトリシアとスカンク兵達も無事では済むまい。
「スカンク兵、構え――ファイアー!!」
だが、武装スカンク兵が構えるのは耐ライフル弾用のブンカー・シールド、大口径アサルトライフル、そして対戦車ロケット砲……まずは10体のレベル4で防壁を張りながら、貫通力に優れたアサルトライフルで攻撃する。
「鉄鎧程度なら、容易に貫く筈よ!」
その上で、後方から更にレベル6スカンク兵が、対戦車ロケット砲を一団に向けて発射する!
……何と言うか、武士の世界でひっどいチート武装である。
――――!!
先んじての一斉砲火が功を奏し、銃撃の音が途切れた時、掻き消えた切支丹武者は――数えて6体。だが、激しい応酬の援護射撃に加え、切支丹武者まで突撃してくれば多勢に無勢。スカンク兵も忽ち半数が潰えた。
「撤退よ!」
先制攻撃を果たせば、後は思い切りよく。パトリシアの号令に、残るスカンク兵が一斉に尻尾を立てる――待て。後続の猟兵まで、地獄に落とす気か。
(寧ろ猟兵の方が)幸いであったのは、サムライエンパイアにも「鼬の最後っ屁」なる類似攻撃(!?)があった事。
思わずの呈で、切支丹武者らが身を竦ませた隙を逃さず、パトリシアは(最後っ屁を放たず)見事逃げ果せる。
切支丹武者残数――14体。
成功
🔵🔵🔴
数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
よっしゃ!それじゃあ後に続きますかね!
近代戦術で押し切るなら、空からの急襲って奴も見せてやらないとね。
【人機一体・天】を発動させて、上空から急降下!
そうすりゃさっきのガスの影響も少ないだろうしね。
狙うのは奴らの騎馬戦力。
ガタイがデカい分、当てるのもたやすいしな!
殴りつける瞬間に、ナックルへ『マヒ攻撃』の電撃を込めて硬直を狙う。
そうして数人を足止めしたら、『範囲攻撃』の様に『衝撃波』を放って
落馬させるよ!
後はまた上空へ飛び去って別の地点に同じ戦法で攻撃し、
ヒット&アウェイを繰り返す。
なるべく長く滞在して戦力を削りたいね。
天狗?悪魔?違うね。
これが猟兵さ、憶えときな!
「よっしゃ! それじゃあ、後に続きますかね!」
このまま近代戦術で押し切れとばかり、数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)はユーベルコード「人機一体・天」を起動。
「行くぜ相棒……天翔ける、翼となれ!」
宇宙カブJD-1725が変形したパワードアーマーを纏い、空を飛ぶ。
(「空からの急襲って奴も、見せてやらないとね!」)
エンジンフルスロットル! 爆音と共に上空から急降下!
既に軍馬に騎乗していた切支丹武者を1体、吹き飛ばした。
――――!!
すかさず、眼前の騎馬に電撃ナックル攻撃。硬直すればしめたもの、衝撃波を放射、落馬を狙う。馬から落とせば最後、飛翔のヒット&アウェイで圧殺だ。
「天狗? 悪魔? 違うね。これが猟兵さ、憶えときな!」
ズシィィンッ!
荒っぽい力技が地面を抉る。敵も然るもの。3体も吹き飛ばされれば、1箇所に留まらず、軍馬の機動性で狙いを付けるのが難しくなってくる。
「……っ」
ガタイがデカければ、命中が易くなるのは敵も同じ。着地の瞬間にランスチャージされ、多喜は潮時を悟る。
「後は任せたぜ!」
引き際も潔く、パワードスーツの影は飛び立つ。切支丹武者残数――11体。
成功
🔵🔵🔴
アルトリウス・セレスタイト
ただ始末すれば良いのなら話は早い
破天で掃討
高速詠唱と2回攻撃で限りなく間隔を無とし、全力魔法と鎧無視攻撃で損害を最大化
爆ぜる魔弾の嵐で蹂躙する面制圧飽和攻撃
2回攻撃の一回分は常時射出し、残る一回分は全て統合した巨大な魔弾として放ち確実に始末
『再帰』で一連の手順を循環させ一切の中断無しに攻撃を継続
必要な魔力は『超克』にて“外”から汲み上げ供給
周囲一帯を諸共に吹き飛ばし回避の余地を与えず、途切れぬ攻撃で反撃の機を与えず
自身へ届く攻撃は『天光』も利用した見切りで対処
確実に捉え『無現』『虚影』『天冥』で、自身の攻撃に巻き込む場へ往なす
攻撃の物量で全て圧殺する
ただ始末すれば良いのなら、話は早い――アルトリウス・セレスタイト(忘却者・f01410)の周りに、夥しい数の青き魔弾が顕れる。
「行き止まりだ」
一斉掃射。激しい弾幕に土煙が立つ。応酬に、天からの雷が轟くも、万象を見通す『瞳』を通して光撃を見切り、被害を最小限に留めた。
敵もまだ多ければ、目指す所は面制圧飽和攻撃。
(「周囲一帯を諸共に吹き飛ばし、回避の余地を与えず。途切れぬ攻撃で、反撃の機を与えず」)
機械的なまでに、攻撃の物量で全て圧殺せんと――粛々と、魔力回路を回すアルトリウスは、視界の端に戦闘の最中にも流れ落ち続ける滝を捉える。
此の地は所謂『パワースポット』だと、グリモア猟兵は言っていた。寺が建てられた所以でもあろう。
果たして、総て吹き飛ばさねば殲滅出来ぬ程、目の前のオブリビオンは強敵なのか?
(「……」)
アルトリウスの表情は変わらない。最大効率、簡単に言えば、手っ取り早く事を済ませるなら、周囲の影響は度外視で最大火力を間断なく浴びせ続ければ良い。既に3体倒した。単純計算、片手に足らぬ回数のルーチンをこなせば――。
「勢いに乗ってる所悪いが……流石に、一帯を焦土にするのは拙くないかねぇ?」
ほんの刹那の高速詠唱の間隙に滑り込んだ言葉は、確かに『人』たる青年に届く。
成功
🔵🔵🔴
落浜・語
結構な数まで粘ったなぁ…色んな意味で。
じゃあまぁ、続けて減らしていきますかね。
数がいるなら数で対応、と。『人形行列』を使用。纏めて全部吹っ飛ばす。
今なら…265出せるからな。さすがにそれ全部やると地形ごと破壊しかねないんで、周りに影響でないよう数は必要最小限に。
武者一体に対して複数ずつ人形をけしかける。下手に振り払うなよ。泣くからな。
まぁ、爆発しなきゃ石でも投げて此方から爆破させるだけなんだけど。建物やらなんやら破壊してきて、威力だけは折り紙付きだからな。
アドリブ、連携歓迎。
シェーラ・ミレディ
20体とは!
これは、気合を入れて臨まねばなるまい。
数には数で対抗しようか。
『珠聯璧合』で精霊たちを呼び出すぞ。耐久力は低くとも、此方は200以上を揃えているのだ。敵1体に複数で当たるように指示を出せば、抑えることも可能だろう。
抑えさせている間に、僕が狙い撃って仕留めていこう。
敵に狙われようと、僕が無事なら問題はない。これだけ的があれば僕に直撃する確率は低いだろう。……最悪、精霊に庇わせる。
さて、財宝を破壊したいのは山々だが……はたして、そこまでの隙があるかどうか。
無理せずに出来るようならば破壊する、程度で。
※アドリブ&絡み歓迎
最初は20体いた切支丹武者も、今や8体。
「20体と聞いて、気合いを入れて来たのだが……」
「結構な数まで粘ったなぁ……色んな意味で」
入れ違うように前に出たシェーラ・ミレディ(金と正義と・f00296)と落浜・語(ヤドリガミのアマチュア噺家・f03558)は、後一息の光景に目を細める。
まあ、それでも。序盤から居座る『後方支援』まで鑑みれば、敵の数はまだ多い。
「じゃあまぁ、続けて減らしていきますかね」
「数には数で対抗しようか……さあ、僕のために咲け。舞い散る花弁は諸君に捧ぐ」
シェーラが喚ばうは家事精霊。その実、戦闘用デバイスを具え、破壊工作に長けているというから、相当に物騒だ――その数、240体。
「まあ、その意見には賛成だけども」
同様に、人形行列を繰り出す語だが、ウーンと唸って頬を掻く。
その気になれば、265体もの人形を出せる語。だが、彼の人形は、派手に壊されたら泣く――連鎖して爆発するのだ。
「流石に、それ全部やると地形ごと破壊しかねないんで」
先の猟兵にも思わず突っ込んだものだが……実際、戦場となってしまったパワースポットへの影響を考慮したのは、語だけだった。戦い慣れているだけに、猟兵も結構容赦ない。
「心配ない。精霊達には敵の動きを抑えさせて、その間に、僕が狙い撃って仕留めていこう」
シェーラの見立てでは、敵1体に対して複数の精霊で当たれば、それも可能の筈。
「もし狙われようと、僕が無事なら問題はない。寧ろ、これだけ的があれば、僕に直撃する確率は低い」
「なるほどな」
主の裁き一撃で消滅する脆さも、デコイと割り切れば。
「まあ、こっちは必要最小限で動こうか」
語も同じく、複数の人形を切支丹武者にけしかける。
チュドーン!!
こちらは振り払われれば即爆発。これまで、建物やら何やら破壊してきて、威力だけは折り紙付きだ。
「……さて、後は財宝か」
仲良く分け合うように、シェーラと語でそれぞれ4体ずつ――残らずオブリビオンを平らげて。
急速に薄れていく切支丹女武者の霊を一瞥し、ミレナリィドールの少年は、徐に滝の畔へ歩み寄る。
果たして、そこに突き刺さっているのは――返り血を浴びたのか、錆び付いて黒ずんだ大型の『アンク』。
「正に血塗れの財宝だな」
「次が召喚される前に、片付ける」
顔を顰める語に答え、シェーラは両の精霊銃を構える。
――――!!
鈍い音を立ててヒビ割れたアンクは、忽ち瓦解すると砂の城が崩れるように霧散した。
大成功
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