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エンパイアウォー㉑~海峡の三段備え

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #魔軍将 #弥助アレキサンダー

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「最後の魔軍将の居場所が分かった。その名は大帝剣『弥助アレキサンダー』。その最後の将をここに集まった諸君に討ってもらいたい」
 海と水軍を映すグリモアベースでバルモア・グレンブレア(人間の戦場傭兵・f02136)が新たな敵将の出現を猟兵達に告げる。
「弥助アレキサンダーは『大帝の剣、逆賊の十字架、闘神の独鈷杵』という3つの『メガリス』と称される渡来人の至宝を持っているようだ。そのメガリス『大帝の剣』の効果により、『関門海峡』の海上に展開している一般人の軍勢である『毛利水軍』を洗脳して猟兵から身を守ろうとしている」
 洗脳された一般兵は、猟兵を敵だと思い込み襲ってくる。
「毛利水軍は一般人で構成された軍隊だが、鍛え上げられた屈強な武士達でもある。殺してしまえば今後の治世にも影響が出てしまい、猟兵への恨みも残るかもしれん。なにより友軍を撃つなど戦場では許されることではない。なので殺さずに無力化してもらいたい」
 共に戦う仲間を殺めるなど、戦場で戦う者にとってはタブーのようなものだ。殺さずに済ます方法があるならその方法を取るのが最善だろう。

「毛利水軍を突破しても、隠し将『豊臣秀吉』も待ち受けており、困難な連戦を強いられる。だがそれらを突破しなくては弥助アレキサンダーに刃は届かない」
 毛利水軍に豊臣秀吉、そして弥助アレキサンダーの3連戦が待ち構えている。
「それと弥助アレキサンダーと豊臣秀吉は先制攻撃を行うようだ。ユーベルコード以外の対策を練っておかねば、勝利は難しいだろう」
 しっかりと対策しなくては先制攻撃によって何も出来ずに撃破されてしまう。

「弥助アレキサンダーと豊臣秀吉はメガリスの力によって強化された強敵だ。だが今までの戦いを乗り越え、敵将を討ちとってきた諸君ならば勝利を掴む事が可能なはずだ。全力を以って三つの備えを突破せよ」
 バルモアの激励を受け、猟兵達は戦場となる関門海峡へと向かった。


天木一
 こんにちは天木一です。今回は弥助アレキサンダーを討つ作戦となります。その為に、毛利水軍と豊臣秀吉を倒す3章仕立てとなっております。

●特殊ルール
 戦争の決戦シナリオでありながら『3章構成』のシナリオとなっています。

●先制攻撃
 大帝剣『弥助アレキサンダー』および隠し将『豊臣秀吉』は、先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。


 それぞれ章ごとにシチュエーションの違う敵となっております。全て海上の戦いとなっておりますので、小舟を借りたりして近づくことができます。
 まずは船を操る毛利水軍を無力化し、道を切り開きましょう!
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第1章 冒険 『毛利水軍を突破せよ』

POW   :    邪魔する船をひっくり返すなど、力任せに毛利水軍を突破します。

SPD   :    毛利水軍の間隙を縫うように移動し、戦う事無く突破します。

WIZ   :    毛利水軍の配置、天候、潮の流れ、指揮官の作戦などを読み取り、裏をかいて突破します。

👑3
🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

尾守・夜野
【POW】洗脳…?
なぁに解いてやれば味方ということだろう

ちぃとばかり痛い目にあってもらうがな

【存在感】をだし切りつけたり吸血したりして【恐怖を与える】事で原初の【死にたくない】という強烈な感情を呼び戻し反動で洗脳をとこう

足にするのが目的だから殺しや治療不可能な怪我もNG

…スレイも飛べない訳じゃないが…流石に目印のない海の上をゆく道がわからなければ迷うだけだからな

こういうのは本職に任せるに限る

「ん?目が覚めないというなら…もう一発いっとくか?(アルカイックスマイル)」

正直、洗脳が溶けなくとも最悪は恐怖で実効支配する

裏切ればばーん!となる感じの呪詛でも埋め込んでおこう

目標の海域にさえ行ければいいし


ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
さてさて、まずは前哨戦といった所かな。
こっちを敵だと思ってるだけで、外からの力でむりやり動かしてるとかじゃないなら、痛みは感じるよね。
ならまあ、ぶん殴って気絶させるのが一番早いかな。

適当に小舟を借りて毛利水軍の船に近付いたら、ジャンプして飛び移って、
【嵐撃乱討】で気絶で済む程度に手加減して片っ端からぶん殴っていこうか。
ついでに櫂とか帆柱とかもへし折っておけば気絶から起きても船は動かせないよね。

もし気絶しない類の洗脳だったら、ちょっと時間がかかるけど出糸突起から蜘蛛の糸を出して、順番に縛り上げていこう。

やれやれ、洗脳なんて物を使わないと兵を集められない連中に、天下人なんて務まらないだろうにねえ。



●第一の備え
 海に幕府軍の属する毛利水軍が展開している。本来ならば魔軍将と戦う為の戦力だが、今は逆に洗脳を受けて敵を守る為に海上に陣を作っていた。

「洗脳……? なぁに解いてやれば味方ということだろう」
 簡単なことのように、尾守・夜野(墓守・f05352)は事も無げに言ってのける。
「ちぃとばかり痛い目にあってもらうがな」
 正気に戻す最もシンプルな方法を執ることに決めて、愛馬のスレイを駆り海面を走って水軍の船に乗り込んだ。
「失礼しますよっと」
「何者だ!」
 船に突如現れ、馬から降りた夜野に向けて水兵達が槍を向け誰何する。

「ちょっとあんたたちの治療に、まあ医者の真似事かな?」
「何を言っている? ええいっ、この場に現れたのならば敵に違いない、取り押さえろ! 抵抗するなら殺してしまえ!」
 軽口を叩く夜野に、興奮した水兵達が槍を突き出す。
「そっちから向かって来てくれるのならちょうどいい」
 夜野は槍を掻い潜り、数人を殴り倒して、近くの水兵を捕まえてその首筋に歯を突き立て、血を軽く吸い上げた。
「血っ!? 血を吸ってるぞ! 妖怪だ!」
「ひぃっ! 俺はそういうの苦手なんだよ!」
 夜野の行動に恐怖を感じ、水兵達が怖気づいてしまう。

「次は誰かな?」
 血で濡れた口を見せ、夜野は恐怖を煽り洗脳を解こうとする。
「ひえええ! こんなの相手してられねぇっ」
「馬鹿者! 誇り高き毛利水軍の一員が逃げるな!」
 水兵が槍を捨てて逃げ出し、それを指揮官が一喝する。
「ならあんたは逃げないんだ?」
 その指揮官を夜野は背後から捕まえ、首筋に歯を突き刺した。
「こ、こんなもの蚊に刺されたようなものだ!」
 指揮官は強がり、震える手で剣を抜いた。
「ん? 目が覚めないというなら……もう一発いっとくか?」
「うあっ……ち、近づくな!」
 夜野が呪詛を込めてアルカイックスマイルを浮かべ恐怖を増幅すると、指揮官が尻餅をついた。
 指揮官が堕ちれば、あっという間にその恐怖は水兵達に伝染し、夜野は船を掌握した。

「こんなもんかな」
 夜野が制圧した船を見渡す。すると大半が逃げ出し、戦意を失って残った水兵達が恐る恐るこっちを見ていた。
「そんじゃあ魔軍将のところへ連れて行ってもらおうかな」
 そう笑顔で言うと、怯えた水兵達が飛ぶように持ち場について船を動かし始めた。
「……スレイも飛べない訳じゃないが……流石に目印のない海の上をゆく道がわからなければ迷うだけだからな」
 こういうのは本職に任せるに限ると、愛馬を撫でた夜野は船の進む先、敵将の居る海域へと視線を向けた。


「さてさて、まずは前哨戦といった所かな」
 小舟の上からペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)が、海域を封鎖するように配備された軍船を見回す。
「こっちを敵だと思ってるだけで、外からの力でむりやり動かしてるとかじゃないなら、痛みは感じるよね」
 軍船に近づきながら洗脳の効果がどんなものかを予想して作戦を立てる。
「ならまあ、ぶん殴って気絶させるのが一番早いかな」
 最も単純で最も効果がありそうな方法を選択し、小舟から高々とジャンプし、一息で軍船に飛び移った。

「な!?」
「ちょっと乗せてもらうよ」
 驚く水兵に向かってペトニアロトゥシカが手加減してパンチを放ち、一発で気絶させた。
「敵襲!!」
「本当は敵じゃないんだけど、まあ仕方ないよね」
 慌てて周囲の水兵が槍を構えるが、それよりも速くペトニアロトゥシカが動き、飛び蹴りで次の相手を黙らせた。
「なんだ!? まるで獣みたいだぞ!」
「気をつけろ! 速いぞ!」
 囲むように水兵が展開し、槍を突き出す。だがその槍はパンチとキックで叩き折られ、さらには柄を掴まれて逆に振り回され、周囲の水兵達は薙ぎ倒された。

「気絶させたら洗脳も解けるよね」
 多少怪我はさせても、死なないように気を配りながらペトニアロトゥシカは水兵の意識を奪っていく。
「に、逃げろ! 他の船に応援を――」
 船を操舵しようとした水兵の目の前で、ペトニアロトゥシカが帆柱をへし折った。絶句した水兵の顔面に、ペトニアロトゥシカが軽いパンチを叩き込んでノックアウトした。
「こうしておけば船は動かせないよね。逃げられたりされると面倒なことになりそうだから、全員ここで目を覚ましてもらうよ」
 まだ起きている水兵に向かってペトニアロトゥシカは飛び掛かり、片っ端からパンチとキックをお見舞いして気絶させていった。

 静かになった船の上に立っているのがペトニアロトゥシカだけになると、ペトニアロトゥシカは一人起こしてみて正気に戻っているのを確かめた。
「やれやれ、洗脳なんて物を使わないと兵を集められない連中に、天下人なんて務まらないだろうにねえ」
 こんなやり方は天下人の器ではないとペトニアロトゥシカは思う。人に慕われてこそ国を治める器ではないかと考えた。
「まあ今はとにかくこんな事態を引き起こしてる張本人を叩かないとね」
 来た時に乗っていた小舟に飛び戻ると、ペトニアロトゥシカは人々を洗脳する悪質な敵将を探しに船を漕ぎ出した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アーサー・ツヴァイク
※何でも歓迎、🔵過多なら不採用可

ボスとの戦いで使うから船貰うぜ、毛利からね

まずは【フルスピード・スカイドライブ】で上空を移動しつつ、手ごろな船を見つけてダイナミック乗船。船に乗っている毛利軍のモブ兵と「交渉」して船を借りるぜ。交渉術として【怪力】や【グラップル】、後は【カウンター】や【咄嗟の一撃】などを駆使するよ。交渉術だよ。

無事に船を制あ…譲り受けたら【フルスピード・スカイドライブ】を再発動、【怪力】で船ごとモブ兵を適当な岸まで運んでお帰り頂く。
後はライドランを自律運転モードにして空に飛ばし、それを追うように貰った船で移動すれば…敵を追う毛利の船っぽく見えるだろ? これで戦場を抜けよう


杼糸・絡新婦
突破したらええんであって
倒せとは言われとらんからなあ、
ほな、お邪魔しましょか。

不殺第一優先
SPDで行動
【フェイント】で相手を誘ったり
【見切り】で攻撃を回避しつつ
出来るだけ戦わずに突破を狙う。

錬成カミヤドリにて鋼糸・絡新婦を召喚し
こちらに来る攻撃を弾き返したり、
防ぐのに使用。

うまく武器に絡みついたなら
そのまま破壊するか奪う。
近場船から船へ飛び移るように移動していく。
距離が離れているなら船に糸を絡みつかせ、
足場や縄代りにする。



●交渉と突破
「ボスとの戦いで船が必要になりそうだな。それならここで船を貰っておくことにするぜ」
 連戦の事を考えて毛利軍から船を貰おうと、アーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)は大型のバイク『ライドラン』に跨る。
「行くぜ、ライドラン!」
 エンジンを唸らせたバイクが蒸気を発してアーサーを覆い、走り出すとまるで空中に道があるように空へと駆け上がる。そして船に向かって上空を飛翔した。

「あの船にするか、そこそこ大きい方が戦いやすそうだしな」
 アーサーが目を付けたのは、船団の中でも程々に大きい方の船だった。そこへ向かって突進し、車体を横にして急ブレーキをかけた。バイクが滑り甲板に焦げ目をつける。
「うわーっ、空から暴れ馬が!」
「慌てるな! 迎撃準備!」
 轢かれないように水兵達が退き、すぐに槍を構えてアーサーを取り囲む。洗脳された兵達には猟兵は全て敵に見えていた。

「よう! 『交渉』しにきたぜ!」
 そこへ陽気な口調で堂々とバイクを降りたアーサーが呼び掛ける。
「交渉だと? 貴様は敵だ! 交渉の余地など――ぷぎゃっ!」
 水兵がアーサーを馬鹿にするように威嚇していると、その顔面にアーサーの拳がめり込んだ。
「貴様ァ! それのどこが交渉か!」
 兵士達の背後にいる指揮官らしき兜の違う兵士が咆える。
「だから交渉だって、拳で語る、この世で一番わかりやすい交渉術だよ」
 殺してしまわないように武装はしない。この握り拳一つが交渉の武器だとアーサーは不敵に笑ってみせる。
「そんな交渉があるものか! やれ! 我等はこの場を守るが使命だぞ!」
「「おう!!」」
 そんなアーサーに対して水兵たちは構わず槍を突きつけた。

「それじゃあ交渉開始といくぜ!」
 その槍を掴んだアーサーは敵を引き寄せ、殴りつけて気絶させる。
「相手は一人だ! 一斉に掛かれ!」
 何本もの槍衾が作られるが、アーサーは跳躍して避け、柄を踏みつけて折り、纏めて数人に水兵を掴むと放り投げて甲板に叩きつけた。
「な、なんて力だ!」
「怯むな! たった一人に我等毛利水軍が負けるわけにはいかん!」
 弱腰の兵士を叱咤し、指揮官が士気を高めようとする。

「やっぱこういう交渉は指揮官がするべきだよな。いっちょ交渉しようぜ」
「貴様のそれは交渉では――」
 最後まで言わせず、剣を抜こうとした指揮官の顔をアーサーは殴りつけた。 指揮官が吹き飛んで白目を剥くと、一気に水兵の士気が落ち、そこへアーサーが飛び込んで暴れ回り交渉を両者納得の形で集結させた。

「よーし、それじゃあ船は借りていくぜ!」
 アーサーは最低限船を動かすのに必要な者以外の水兵を岸に運ぶと、交渉によって借り受けた船を使って先に進む。ライドランを自律運転モードにして空を駆けさせ、それを追う風体で封鎖された戦場を抜ける。
「敵を追う毛利の船っぽく見えるだろ? このまま行くぜ!」
 アーサーの思惑通り妨害されることなく、辺りの軍船は魔軍将を守ろうと動き出す。その動きから魔軍将の居る場所がおおよそ判明し、アーサーはそちらに舵を切った。


「突破したらええんであって、倒せとは言われとらんからなあ。ほな、お邪魔しましょか」
 倒す必要がないならばただ道として利用させてもらおうと、微笑んだ杼糸・絡新婦(繰るモノ・f01494)は近くの船の柱に鋼糸を巻きつけ跳躍する。

「ちょいとお邪魔してます」
「は? て、敵!?」
 甲板にひょいっと着地した絡新婦に兵士が驚きの顔を向ける。そして槍を向けようとするがその槍は既に鋼糸によって切断されていた。
「すぐにお暇しますんで、歓迎は遠慮させてもらいましょか」
 絡新婦はすぐに周囲を見渡し、次の船を見つける。
「侵入者だ! 捕えろ!」
 水兵が槍を突き出す。それを絡新婦は身動き一つせず余裕の笑みを浮かべたまま見つめる。すると当たる前に槍はバラバラになって甲板に転がった。
「は? な、何が起きた?」
 目を丸くする水兵達が纏う軽鎧と服もバラバラにされ、褌一丁になって無力化された。
「ほんなら、お暇させてもらいますわな」
 そんな水兵を置いて、絡新婦は次の船へと飛び移った。

「向こうの船がやられたみたいだぞ!」
「気をつけろ! 怪しい手妻を使うぞ!」
 水兵達が軽快し、遠巻きになって弓矢を使う。
「手厚い歓迎やねえ、こっちは大したお返しできんで申し訳ないわあ」
 絡新婦の操る鋼糸が矢を全て切り落とした。
「放て! 射掛け続けろ!」
 何が起きてるのかはわからないが、とにかく水兵は矢を放ち続ける。だが矢が尽きても一本の矢も絡新婦の元に届く事は無かった。
「そろそろ次の便が来たみたいやわ。ほな、お邪魔しました。これ、大したもんやありませんけどお土産です」
 次の船を見ていた絡新婦が鋼糸を操り、水兵達が持っていた弓の弦を全て切った。
 そして次の軍船と糸を繋いでその上を歩き、余裕の態度で船を乗り移った。そうして次々と船を襲いながら移動を繰り返し、軍船が守りを固める中央へと向かっていく。

「そろそろ見えて来るはずやけどなあ……あ、あれやないやろか」
 絡新婦の視界に他よりも立派な飾りの船が入って来た。だがまだそこまでの距離は遠い。
「あの船に向かうには……ちょうどええとこに向かってる船があるみたいやわ。便乗させてもらいましょか」
 糸を繋げた絡新婦は、アーサーが拳で借りた船へと乗り移り、共に敵本陣へと向かう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

霧島・絶奈
◆心情
海戦…
濡れ鼠は御免蒙りたいのですが…
まあ、些細な事です

◆行動
船を借りて搭乗
付近の漁師等から時刻と潮流の変化、また季節による風向きを伺っておきましょう
其等に基き、成るべく戦闘そのものを避けられる様な航路を選定
【目立たない】事を祈ります

追走対策として【罠使い】の力を活用
海上に船足を鈍らせる様な「浮遊物に鎖や網を張った罠」を設置

其でも尚追い縋るなら、敵船直上に『二つの三日月』を召喚
巨大質量による【範囲攻撃】が【二回攻撃】してくるに等しい衝撃です
命までは取りませんが、船は沈めます
此れが【精神攻撃】として敵に【恐怖を与える】結果を生めば尚良いのですが

負傷は【オーラ防御】で軽減し【生命力吸収】で回復


清川・シャル
無力化かぁ…そうですね…。
あまり力任せという訳にも行きませんが、いい感じならありでしょうか
Amanecerを召喚
あー、テステス。えー全軍網羅されてます、大人しく降伏してください。
此方、鬼なんですよ。道を開けてください。
等とインカムからスピーカーウーハー響かせながら、恐怖を与える、戦意喪失の催眠術を試みます
殺気も含ませましょうか
それでも来るなら、ぐーちゃん零で威嚇射撃のUCを
若干名、水面に浮いてもらいましょう
大丈夫、気絶攻撃程度です。殺しはしません。



●海路を真っ直ぐに
「海戦……濡れ鼠は御免蒙りたいのですが……まあ、些細な事です」
 べたっとする潮風を感じ、霧島・絶奈(暗き獣・f20096)は僅かに不快な気分を覚えながら、漁師に借りた小舟を漕いで海を進む。
「漁師から聞いた話しでは、こちらの方が進むのに適した潮の流れでしたが……」
 一先ず聞いた通りに進んでみると、海の速い流れに入り船が勢いを増して進み出す。
「最上は戦わずに進むことですが……本丸に近づくほどそれは難しそうですね」
 他よりも立派な装飾の船を守るように軍船は展開している。その一隻がこちらの接近に気付き、近づいてきていた。

「さて、こちらが目的を達すれば自然と洗脳は解けるでしょう。ですのでこの場で最も適した策は足止めですね」
 絶奈は用意しておいた浮き袋に鎖や網を張った罠を海面に置いて逃げる。
「うわっ何だ?」
「櫂に何か掛かってるぞ!」
 それを追いかける軍船が罠に引っ掛かり、漕いでいた櫂に網が絡まって動きが止まった。

「これで暫く時間を稼げればと思いましたが……向こうも必死のようですね」
 本陣に向かって船首を向けた絶奈は、すぐに新たな軍船がこちらに舵を切った姿が目に入った。
「ここで迂回すると時間が掛かりそうですね」
 ならば強引に突破しようと、絶奈は青空に月光を集める。それが形どり二つの三日月の如き光の巨人が召喚された。
「何だあれは?」
「でかい、落ちて来るぞ!」
 慌てて水兵達は船を捨てて海に飛び込む。
「命までは取りませんが、船は沈めさせてもらいます」
 巨人が落下し軍船を掠めると、自重で簡単に船が削られ浸水すると傾き沈没した。巨人は水中から水兵を掬い上げ、溺れ死なぬようにフォローしていた。

「これで暫く道を阻むものはなさそうです」
 悠々とこじ開けた海路を絶奈の船が進む。辺りの軍船は他の猟兵との戦いでこちらへの注意が向けられない状況だった。
「これは好機ですね、このまま弥助アレキサンダーの元へ向かいましょう」
 絶奈は船を漕ぐペースを上げ、一気に本陣へと近づく。一番乗りを果たそうとするところへ、軍船が割り込んで目の前を塞ぐ。

「勇敢ですね。先ほど船が沈められたのを知ってるはずですが……操られていなければ頼もしい味方なのでしょうが、今は沈めさせてもらいます」
 絶奈が先に召喚いた光の巨人が海中から小さな二つの三日月を放ち、軍船の底に穴を穿った。
「穴だ! そこに穴が開いたぞ!」
「防げ! 沈没するぞ!!」
 慌てて水兵達が補修しようとするが、水が入り徐々に船が沈んでいく。戦闘どころではなくなった軍船の横を抜け絶奈は敵将の船へと近づいた。


「無力化かぁ……そうですね……」
 腕を組んだ清川・シャル(無銘・f01440)が、操られているだけの幕府軍の人々をどうにかしようと頭を悩ます。
「あまり力任せという訳にも行きませんが、いい感じならありでしょうか」
 首を捻って考えた挙句、結局力による方法しか思いつかず、まあ何とかなるだろうと前向きに考えることにした。

 敵の近くまで小舟で進むと、インカムとスピーカー&アンプ群を召喚して並べ準備を整えた。
『あー、テステス。えー全軍網羅されてます、大人しく降伏してください』
 インカムを装着し大きく増大された声がスピーカーを通して発され、辺りの船にも聴こえる。
「ふざけるな!」
「我々は毛利水軍と知っての戯言か!」
 すると軍船からも次々と大声で言い返された。

『此方、鬼なんですよ。道を開けてください。道を開けなければどんな目に遭うか、お見せしましょう』
 シャルは殺気を放ち、12連装式グレランを構えて発射し威嚇射撃を行う。軍船の近くで爆発が起こり、船に穴が空いて大わらわで水平達が船の応急処置に動き出す。もはやシャルの相手をしているどころではなかった。
『殺しはしませんが、船は沈むかもしれません。海の男なのですから皆さん泳げますよね?』
 それはいつでも船を沈められるという脅しだった。
 その様子に尻込みして軍船は消極的になり、やがて道を譲るように開けた。

「まてまてーい!」
 そこへ威勢のいい声と共に、他よりも小さい数人乗りの足の速い軍船が突撃してくる。
「そんな脅しで引いたとあっちゃ、毛利水軍末代までの恥! 俺が一矢報いてやるぜ!」
 数名の水兵が櫂を漕ぎ体当たりを仕掛ける。

「肝が据わってると言うのでしたでしょうか、そういうの嫌いじゃないです」
 その水兵の闘志にシャルは笑顔を見せ、容赦なく引き金を引いた。
 放たれる砲撃が海に大きな飛沫を上げ、小型の軍船は波に煽られてあっという間に傾いて沈没した。水兵達が慌てて泳ぎ、近くの仲間の船を目指す。
『こうなりたい方はどうぞ掛かってきてください』
 その光景が最後の一押しになり、軍船は道を開けシャルの前に敵将へ続く道ができた。

「いい感じに成功しました!」
 上手く行ったと上機嫌にシャルは櫂を動かし、その怪力で勢いよく真っ直ぐに船を漕ぐ。
 そこでシャルは同じく小舟で進む絶奈と合流し、併走して行く。前を遮るものはシャルが擲弾で脅し、後ろから追って来るものは絶奈が罠で煙に巻く。即席ながらも上手くコンビネーションが機能して一気に船を進めた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

セシル・バーナード
大帝の剣の力は厄介だなあ。武士とは言え一般人を前に出されると、戦いづらい。
まあ、傷つけずに無力化できるから、ぼくにはあまり意味ないけどね。

取りあえず、船から船へ空間転移で渡っていこう。手刀の突き込みはしないよ。殺すわけにはいかないからね。
いつ襲われるかは、「見切り」と未来収束で予測して、きちんと対応する。
襲ってくる毛利家の武士には「範囲攻撃」の黄金魔眼で対処。しばらくそうやって止まっていてもらうよ。

毛利家水軍船団を抜けて羽柴・藤吉郎・秀吉が間近に見える船に着いたら、その船が乗せてる小舟を下ろして、それを足場に羽柴に挑むとしよう。

さて、魔軍将とご対面だ。押し通らせてもらうから、覚悟してね。


ユーフィ・バウム
蛮人らしく荒々しく突破させていただきましょうか!
※水着にて行動します

【戦闘知識】にて敵陣の薄いところを把握し、
突破を図る
【水泳】で水中から船に近づき、【力溜め】【怪力】で
船をひっくり返す
ピンポイントに当てるべき場所を【見切り】、
《トランスバスター》の一撃を当てて船を
崩壊させるのもいいですね

攻撃は【オーラ防御】を展開させ受け止める
そのくらいでは私の進軍は止められません
さぁ、道を開けなさいっ

一般人の軍勢と交戦する際は【グラップル】を駆使して
締め落とし気絶させるなど、
非殺で無力化にとどめます
囲まれる場合はオーラで【吹き飛ばし】道を開ける
あくまで殺さないよう注意

※【野生の勘】で閃くことあれば、従い行動



●魔軍将の船
「大帝の剣の力は厄介だなあ。武士とは言え一般人を前に出されると、戦いづらい」
 セシル・バーナード(セイレーン・f01207)は操られた水兵の武士たちが船を操り、行く手を阻もうとしているのを見渡した。
「まあ、傷つけずに無力化できるから、ぼくにはあまり意味ないけどね」
 自分には何の問題もないとセシルは空間にひび割れを作り、空間を跳んで軍船へと乗り込んだ。そこには背中を向けた水兵が槍を手に辺りを警戒している。

「ん? 今誰かいたような気がしたが……気のせいか」
 水兵が振り返っててもそこには誰も居ない。既にセシルは次の空間転移で移動していた。

「あまり気付かれたくはないけど、まあその時はその時で対処すればいいよね」
 転移したセシルはちょうど兵士達の眼の前に姿を現した。
「曲者!」
 水兵が槍を突き出す。その槍に向けてセシルが手刀を振るうと、元々切れていたように滑らかな切断面を残し穂先が地面に転がった。
「そろそろ外れを引く頃だと思ってたよ」
「槍が!? うわぁっ」
 予測していたセシルが落ち着いて対処をすると、武器を失った水兵が逃げ出した。
「今のうちに次の船を選ぼうかな」
 水兵が仲間を引き連れて戻って来る前に、敵将の居ると思しき場所に近づく船を選んで空間を跳ぶ。

「さて、そろそろ魔軍将の居る船が見えそうなものだけど……」
 跳んだ船でセシルが敵将の居そうな船を探す。
「賊め! その首、拙者が貰い受ける!」
 そこへ船の上でも具足を着込んだ武士が刀を振り下ろす。だがセシルが振り返ると、その手が途中でピタリと止まった。
「何をしておる! 賊に情けでもかけるつもりか!」
 武士の仲間が押し退けセシルを斬ろうとする。だが同じようにその武士も動かぬ彫刻のようになってしまう。
 何事かと武士達がセシルを見る。その金色に輝く両目を見た武士は時間を停滞させられた。まるで石にでもなったように武士達が動きを止める。
「しばらくそうやって止まっていてもらうよ」
 一時的に動きを封じている間に、余裕をもってセシルは辺りを窺う。すると他とは違う、豪華な飾りと旗を立てた船があった。

「あれだね。それじゃあ向かう準備をしようか」
 セシルは軍船が乗せている小舟を下ろし、それを足場にして弥助アレキサンダーを守る豊臣秀吉との戦いに向かう。
「さて、魔軍将とご対面だ。押し通らせてもらうから、覚悟してね」
 どのような強敵であれ倒して見せると、セシルは戦闘準備を整えた。


「蛮人らしく荒々しく突破させていただきましょうか!」
 濡れても大丈夫な水着姿でユーフィ・バウム(セイヴァー・f14574)は、元気よく海を泳ぎ出した。
「あそこが良さそうですね」
 軍船に近づくと、ちゃぷんと水中に潜り、一番陣の薄そうな場所に浮いている船に取り付いた。
(「いきますよ!」)
 そして思い切り力を込め、ユーフィはその小柄な体型からは思いもせぬ怪力で船をひっくり返す。
「なんだ? 船が揺れてる?」
「傾いてるぞ……うわー沈む!?」
 水兵達は海に投げ出され、船は横倒しになり浸水して沈んでいった。

「やりました! この調子で次もいきますよ!」
 水面に顔を出して深呼吸をしたユーフィは、次の目標を見定めてまた潜水を始めた。
(「船を崩壊させるのもいいですね」)
 色々試してみようと、次は船の底に拳を叩き込む。水中とは思えぬ速度で放たれた拳は、船底に巨大な穴を開けた。
「沈んでる! 船が浸水してるぞ!」
「無理だ! 水が入って手が付けられん! 逃げるぞ!」
 水兵達は小舟を出したり、とにかく海へと飛び込んで巻き込まれないように脱出した。

「ぷはっ、海の中でも十分に戦えそうですね」
 気持ちよさそうに泳ぎ体を動かしたユーフィは、そろそろ準備運動で体が温まってきたと先を目指して泳ぎ出す。
「何か居るぞ!」
「人魚か何かか? いや、敵だ! 弓構え、放てー!」
 ユーフィに向かって軍船から矢が雨のように飛来する。
「そのくらいでは私の進軍は止められません。さぁ、道を開けなさいっ」
 構わずユーフィは船に向かって泳ぎ出し、矢の雨を浴びる。だが纏うオーラに阻まれて矢は弾かれた。
「なんと!?」
 驚く指揮官の元にユーフィは船の側面を蹴り上って着地し、後ろに回り込んで締め落とした。
「ぐふっ」
 泡を吹く指揮官を放り出し、ユーフィはこちらに怯える水兵達を見渡す。
「どうします、戦いますか?」
 ユーフィがそう尋ねると、水兵達は弓を放り出して逃げ出した。

「これで敵陣の奥深くまで入ったと思いますが……」
 船の上からユーフィが辺りを見渡すと、セシルの乗っている小舟が立派な軍船に向かっているのが見えた。
「目標がいるのはあそこでしょうか。なら私も急いでいきましょう!」
 船から海に飛び込み、魚のようにユーフィは泳ぎ、一直線に敵将の居る軍船を目指した。


 猟兵達は毛利水軍を突破し、旗の靡く豪華な船に辿り着く。だが船はもぬけの殻。錨を下ろし停泊しているようだった。
 そして周囲を調べてみると、巨大な大渦が見える。関門海峡の大渦だ。その中心にメガリス『闘神の独鈷杵』を手にした大帝剣『弥助アレキサンダー』が浮遊して力を高めていた。
 そしてそれを守るように、水面を歩く一体の異形の猿の姿があった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『隠し将『豊臣秀吉』』

POW   :    墨俣一夜城
自身の身長の2倍の【墨俣城型ロボ】を召喚する。それは自身の動きをトレースし、自身の装備武器の巨大版で戦う。
SPD   :    猿玉变化
自身の肉体を【バウンドモード】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    グレイズビーム
【腹部のスペードマーク】から【漆黒の光線】を放ち、【麻痺】により対象の動きを一時的に封じる。

イラスト:フジキチ

👑4
🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●隠し将『豊臣秀吉』
「フェンフェン!」
 弥助アレキサンダーの浮かぶ関門海峡の大渦の中心に向かう猟兵に、異形の猿の姿をした豊臣秀吉が鋭い殺気を放つ。だがその殺気にも怯まず猟兵は船を進めた。

「フェン、フェンフェン!!」
 覚悟を決めた豊臣秀吉は、決して弥助アレキサンダーは傷つけさせないと、メガリス『逆賊の十字架』によって強化されたスピードと反射神経を活かし、ゴム鞠のように海面を飛び跳ねて猟兵へと襲い掛かった。

 対する猟兵も引く訳にはいかないと、船の上で武器を構える。
 豊臣秀吉を倒さなくては弥助アレキサンダーには攻撃が届ないだろう。まずはこの素早い先制攻撃に対処しなければ一撃で倒される可能性もある。それぞれが苛烈な先制攻撃に耐える方法を考え、実行に移そうと動き出した。
セシル・バーナード
予習した史料によれば、『豊臣』姓は天下人になってからの姓で、織田家家臣の間は『羽柴』姓だったはずだ。
だから、だだの将に過ぎないきみの事は、『羽柴』と呼ばせてもらう。

グレイズビームが放たれる前に、海へ飛び込もう。
弥助との戦いの前に小舟を壊されるのはどうにもまずい。
それに、水中ではビームは減衰を起こすはず。ついでにぼくを見失ってくれればもっといい。

それじゃあ、ぼくの番だ。「暗視」で海上を見通し、羽柴がいるっぽい座標を中心に、「範囲攻撃」「全力魔法」「2回攻撃」で空間裁断を発動。
羽柴の位置が掴めたら空間断裂を生み出して、斬る。
味方の人を巻き込まないよう気をつけなきゃね。

敵の攻撃は未来収束を使い回避。


尾守・夜野
「てめぇらは危ねぇから船室に避難しとけ」
言うが早いか一般の船員を扉にシュー!
まだ動いてもらう必要があるからな
全力で守る

…追従して跳ね回ってるロボ
船に当たったら厄介だな

スレイに乗って船に当たらないようにスレイにのって【誘き寄せ】ておこう

先制とは言っても口を動かす時ぐらいはあるはず
全力で【挑発】し【(空中をスレイが)ダッシュ】で避けよう


後恐怖で実効支配してても流石にこんなの見てたら…あれ?俺ら妖怪守ってたんじゃね?
乗せてるの猟兵じゃね?と…

別に怯えられるのはいいが挙動が一々大袈裟で疲れる

…だからそう…
ちょーっと苛ついて力加減ミスって水に叩き落としても仕方ないよな?
他の人格もそうだといってるからそう



●第二の備え
「フェン!」
 丸いデフォルメされた猿のような姿をした秀吉が己の2倍サイズの墨俣城型ロボを召喚し、中へと乗り込んだ。

「予習した史料によれば、『豊臣』姓は天下人になってからの姓で、織田家家臣の間は『羽柴』姓だったはずだ。だから、だだの将に過ぎないきみの事は、『羽柴』と呼ばせてもらう」
 セシルがそう猿に告げて注意を引く。
「フェンフェン!」
 墨俣城型ロボが動き出し、腹部のスペード型の砲門にエネルギーを溜めてビームを放とうとする。
「予想通りにこっちを狙ってきたね。こっちだよ!」
 それに反応してすぐさまセシルは海に飛び込んだ。秀吉は照準を修正しエネルギーの充填が完了する。
「弥助との戦いの前に小舟を壊されるのはどうにもまずいからね」
 後はこの攻撃に耐えるだけだと、少しでもビームを減衰させる為にセシルは水中へ潜る。
「フェン!!」
 ロボからビームが海面に放たれ、ジュッと蒸発させながらビームが水中のセシルの全身を貫き水中の深くまで吹き飛ばした。


「とんでもねぇロボだな。こんな木造の船じゃひとたまりもねぇ」
 その光景を目にした夜野は、振り向いて船員たちを見る。
「てめぇらは危ねぇから船室に避難しとけ」
 言うが早いか夜野は船員を船の中へと手早く蹴り込んでシュートを決め、さっさと扉を閉める。
「まだ後で動いてもらう必要があるからな、ここはオレが守ってやる」
 夜野は愛馬スレイに跨ると、空中へと駆け上がる。

「おい! そんな寸胴ロボでオレと戦うつもりか!」
 挑発して夜野はスレイを駆けさせ、攻撃を避けようとする。
「フェンフェン!!」
 その挑発に乗ってロボから新たなビームが空に向けて放たれた。
「来たぞスレイ!」
 スレイが全速力で駆けて逃れようとするが、ビームが掠め激しい衝撃を受けてバランスを崩し墜落する。
「スレイ脚を動かせ!」
 同じく身体に痛みを感じながらも、スレイの馬体が壁となったお蔭でダメージを減少できた夜野が一早く回復し、手綱を引きスレイを正気付かせる。嘶いたスレイは海面すれすれで体勢を立て直し、海を駆けるように走り出した。

「フェン! フェンフェン!!」
 倒し損ねたと、今度はロボがガッシャンと変形して丸まってボールのように海面を跳ねて追って来る。
「次は跳ね回って追って来たな、行けるなスレイ!」
 夜野が尋ねるとブルルッとスレイが気合を入れて海面を蹴った。


「ぷはぁっ……はぁはぁ……見失ってくれたのはいいけど、深くまで飛ばされ過ぎたよ」
 海面から顔を出したセシルは息を整え、ダメージを受けてはいるがまだ体は動く事を確認する。そして大きく息を吸いもう一度潜って泳ぎながら秀吉の場所を探る。すると海上を黒い塊が動き回っているのを見つけた。どうやら仲間を狙って攻撃しているようだった。

(「それじゃあ、ぼくの番だ」)
 水面を見上げながら、仲間を襲うタイミングを計ってセシルは水中で手刀を横に振るう。するとロボに乗っている秀吉の居る空間が直接断裂し、ロボの装甲など紙切れのように破られ、その胴体をバッサリと切った。
「フェン? フェンフェン!?」
 突然の知覚外からの攻撃に秀吉は驚き、痛みを堪えてロボのレーダーを動かし、海中のセシルを見つける。
「フェン!」
 そこへ向けてロボがビームを放つ。海水を削りながらセシルへとビームが届く。それを予知したセシルがビームを何とか躱し直撃を免れた。
「やっぱり気付かれたか、でもここで反撃すれば――」
 セシルはまた空間を斬り裂こうと水面を見上げる。だがそこに巨大な影が迫っていた。
「フェン!!」
 ボールのようになったロボが水中に突っ込んでいた。
「躱せない!」
 間に合わないと、ロボが直撃する前にセシルは体を丸め防御態勢を取って撥ね飛ばされた。その身体がビームを受けた時よりも大きく弾き飛ばされる。


「水面はともかく、水中じゃあ動きが鈍るみたいだな、それに装甲が破れて丸見えだぜ」
 水中に突っ込み過ぎたロボが、ゆっくりと海面に上がって来たところへスレイに乗った夜野が突撃する。そしてセシルの切断した装甲から覗く秀吉に向けて剣を突き入れた。切っ先が秀吉の左肩に突き刺さる。
「フェンフェンフェン!」
「……何言ってんのかわかんねぇ」
 秀吉がこちらを見て騒いでいるが、フェンしか言えないので訳が分からず、首を傾げながらも夜野も剣をもっと深く誘うと力を込める。
「フェン!」
 すると秀吉は刀身を握って押し戻し、刃を肩から引き抜くと、ロボの裂け目から飛び出すように外に出て、体当たりで夜野を弾き飛ばし、そのままボールのように体を丸めて海面を跳ね回り、猟兵達を探す。

「いってぇ、流石に一筋縄じゃいかねぇな」
 海に落ちた夜野はスレイに拾われ、船へと戻る。するとこっそり戦いを目の当たりにした船員が逃げる支度をしていた。
「あっ!? お戻りになったんで?」
 びくっと夜野の姿を見た船員は肩を震わせる。
「いえ、決して逃げようとしたわけじゃないんで、旦那を探しに行こうと思ってたところでした」
 引き攣った愛想笑いで船員が誤魔化そうとする。

「そうかそうか、そりゃありがとうよ」
 戦いで疲れているのに、そのへりくだった船員の態度に余計に疲れ、イラッとした夜野は脚を振り上げてシュートし、船室に叩き込むつもりが海へと叩き落とした。慌てて他の船員が助けようとロープを投げる。
「悪い悪い、ちょーっと力加減をミスっちまった。他の人格もそうだといってるからそう」
 全く悪びれなく、それどころか少しスカッとした顔で夜野は詫び、海面にやっと戻ったセシルの回収に針路を向けた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
立派な覚悟も、方向性を間違えたらただの傍迷惑だよねえ。

さて、前準備としてさっきへし折った船の帆柱から帆を外して小舟に積んでおくよ。

で、秀吉が飛んで来たら帆を投網の様に投げつける。

丸くなっての体当たりじゃ丈夫な布を破くのは難しいし、
手足の爪で引き裂くのは丸まってちゃ出来ないから、次に跳ねるのが少し遅れるよね。

とはいえ布だけで勢いを殺せるわけじゃないし、
攻撃は投げた帆で視界を遮った隙に小舟から飛び退いて避けるよ。

あたしは船が無くても翼を生やした姿になれば空を飛べるしね。

無事に攻撃を回避出来たら、帆の対処に手を取られてる隙に、【空雷火球】を撃ち込むよ。


杼糸・絡新婦
必ず先制攻撃してくるてことは、
こっちに来るってことやろ、
ならばお受けいたしましょか。

【フェイント】をいれ
攻撃するように見せて、こちらへ誘う
【見切り】をいれつつ、脱力して攻撃を受け止め、
オペラツィオン・マカブル発動する。
また間に合うなら他の猟兵へのこうげきを【かばう】
事で受け止め、UCを発動させる。
排し返せ、サイギョウ。

他の猟兵に意識が向いているなら【忍び足】で
不意打ち攻撃を狙う。



●海を跳ねる猿
「立派な覚悟も、方向性を間違えたらただの傍迷惑だよねえ」
 ペトニアロトゥシカはその忠義をもっとまともな方向へと向けられなかったのかと思う。
「さて、こっちの準備も整ったし、跳ねまわる秀吉の相手をしようかね」
 ペトニアロトゥシカの小舟には、さっきへし折った船の帆柱から取り外した帆が積んであった。

「フェンフェン!」
 こちらを発見して秀吉が近づいてくるタイミングを計り、投網の様に帆を投げつける。
「フェン?」
 すぽっと帆の中に見事に収まり、視界を真っ白に遮られ秀吉は混乱する。だが勢いは残り、その身体は小舟に直撃した。そしてゴロゴロと秀吉が帆に絡まったまま水面を転がる。
「ダメージは与えられないけど、帆が絡まったままじゃ上手く跳ねられないよね」
 秀吉が船を破壊する前に翼を広げペトニアロトゥシカは空へと逃れていた。
「フェン?! フェン!!」
 絡まる帆から脱出しようと秀吉がもぞもぞと動いて姿を出そうとしていた。

「大変そうだね、手伝ってあげるよ!」
 大きく息を吸い込んだペトニアロトゥシカは、口からプラズマ化した空気の塊を発射し、燃える雷光が帆ごと秀吉を貫いた。ぼっ、と帆が燃え上がり、秀吉が焼かれながら外に脱出する。そして火を消そうと水中に飛び込んだ。
「フェン!」
 火を消すとほっと息をつくように水中から飛び上がり、今度は反撃にペトニアロトゥシカに体当たりを仕掛ける。その秀吉の身体は燃えたことで毛が縮んでいた。
「毛はチリチリになったけど、まだ元気みたいだねえ」
 それを咄嗟にペトニアロトゥシカは躱し、翼を羽ばたかせて距離を取った。


「フェンフェン!」
 ボールのように水面を飛び跳ね、ペトニアロトゥシカを追いかけ回す秀吉の視界に、宙に浮かぶ絡新婦の姿が映った。
「必ず先制攻撃してくるてことは、こっちに来るってことやろ、ならばお受けいたしましょか」
 船の船の間に糸を張り、その上に立って絡新婦が待ち構えていた。そして指を動かし、攻撃をする素振りを見せる。

「フェン!」
 それに反応した秀吉が絡新婦に針路を変え、海をバウンドして飛び掛かる。
「誘われたとも知らんと元気なもんやね」
 その秀吉がもの凄いスピードで向かってくるのを、絡新婦はただ脱力して受け止める。衝撃がそのまま宙に浮かんでいる身体を撥ね飛ばすエネルギーとなり、絡新婦が高々と宙に舞った。一瞬意識が遠のくがすぐに正気に戻って状況を確かめる。

「なんとか……手も足も動くみたいやわ。上手く行ったみたいやね」
 痛みはあるが動けぬ程でもない。そして内にエネルギーが溜まっているのを感じる。すぐに絡新婦は辺りの船同士に糸を飛ばして宙で静止し秀吉を探す。すると自分とぶつかった反動を利用して、速度を上げペトニアロトゥシカを狙っているようだった。
「ほんなら邪魔させてもらいましょか」
 そこに向かって絡新婦は張り巡らせたの上を急いで駆ける。


「またこっちに飛んで来たよ、元気だねえ」
 それに付き合うペトニアロトゥシカの顔には疲労が浮かんでいた。避けても避けてもすぐにバウンドして秀吉が休む間もなく飛んでくる。直撃されれば一発でノックアウトされそうな攻撃に、避けるだけで神経が磨り減る。
「こうして攻撃も当ててるんだけどねえ」
 すれ違いながらペトニアロトゥシカが口を開け、雷火球を放つが高速回転する秀吉の身体に触れた瞬間弾かれる。
「当たった部分は焼けてるみたいだけど、直撃しないんじゃ効果が薄いしね」
 また攻撃を避けようとしたとき、秀吉が一旦近くの船に跳んでバウンドし、リズムを変えた。
「フェイントした!?」
 慌ててペトニアロトゥシカが回避しようとするが間に合わない。

「失敬、ちょいとお邪魔させてもらいますわ」
 そこへ絡新婦が割り込み、秀吉に向けて十指から伸びる糸で、狩衣を着た狐人の姿をした人形を操る。
「先ほどのお返しを忘れておりましてな、大したもんやありませんけど、どうぞ遠慮なく受け取ってや」
 秀吉が人形に当たる瞬間、先に受けたエネルギーが反射するように秀吉に放たれた。飛んで来た速度の倍はある速さで秀吉が吹き飛ばされ、海面を何度もバウンドしてぼちゃんと海中に落ち、大きな水飛沫が起こった。
「喜んでもらえたみたいやねえ」
 その様子を絡新婦が眺めて微笑む。しっかりさっきのお返しは出来たと人形に一礼させた。

「さてさて、これで倒せたとは思いもしやしませんが、痛手くらいは与えたと思いますんやけど」
 絡新婦はじっと海中を見通すように秀吉の姿を探す。すると突然真下で吹き上げるように海水が立ち昇り、ロボが姿を現した。そのコックピットにはぼろぼろに傷ついた秀吉が乗っている。
「フェン! フェンフェンフェン!」
 先ほど海に乗り捨てたロボにまた搭乗して、秀吉が襲い掛かって来る。

「大きなカラクリ人形やねえ、でも見た目はいまいちやわ」
 絡新婦は飛び退きながらつい本音を漏らした。
「フェンッ!」
 それが聞こえたように秀吉はいきり立ってロボの手を伸ばす。糸が切れ足元が崩れた絡新婦が海に落下する。

「ここはいったん下がるかねえ」
 その両肩をペトニアロトゥシカが鳥のような足で掴み、空へと舞い上がってロボから離れた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

霧島・絶奈
◆心情
アレが秀吉ですか?
…まあ、魑魅魍魎が跳梁跋扈する世界に於いては姿形など些事でしょう

◆行動
<真の姿を開放>

敵の先制ユーベルコードに呼応し『二つの三日月』を召喚
さあ、怪獣大決戦と洒落込みましょう

【罠使い】として海上に先程の罠をばら撒く事で妨害工作
念の為【オーラ防御】を纏った上で操舵による回避を試みます
一応一時的に船を捨てて回避する可能性も考慮しておきます

『二つの三日月』が巨体で【範囲攻撃】を【二回攻撃】し術者諸共攻撃
その間に【目立たない】事を活用し移動
死角より【範囲攻撃】で【二回攻撃】する【マヒ攻撃】を見舞う

貴方方は動きが同期してしまう事が枷となりますが、我々は独立攻撃を仕掛けられるのですよ


アーサー・ツヴァイク
※何でも歓迎、🔵過多なら不採用可

でさ、その大福茶屋の大福はめっちゃ旨いのマジで。今度江戸に来たら是非食っ…って、来たか! 続きはあの猿倒してからな!

戦闘に巻き込まないよう、船から大きく【ジャンプ】して敵を迎撃。猿さんは墨俣城ロボを召喚か…なら俺もロボットで対抗だな。【合体ロボット・サンライザー】でロボットになるぜ。

無機物? 一杯あるぜ、『海』だしな!
レイシューターを「繋ぎ」に使い、海水を纏ってロボットに変形合体。名付けて…サンライザー・ネプチューンだ!

敵の攻撃は海水を纏った状態でガードだ。水にぶつかると、割と反動痛いぜ? 攻撃は【怪力】や【グラップル】で墨俣城ロボを押さえつけてぶっ飛ばすぜ!


ユーフィ・バウム
見た目は可愛らしくても、
織田信長の側近、油断しませんよ
【動物と話す】…ことで会話はできませんよね

先にロボを召喚されるのですが、
大きさは隙もまた生みます
【野生の勘】の閃きと培った【戦闘知識】で隙をつきます

オーラを雷に変換した【属性攻撃】で
関節部など、砕ければ致命となりうる場所を穿つ
1つ1つの攻撃に【力溜め】た【鎧砕き】の一撃を
折れよと叩き込む

敵からの攻撃は【見切り】回避、
避けきれない時は【オーラ防御】でしのぐ
なんのこれしき、へっちゃらですよ!

仲間と連携し攻撃を重ねロボを撃破を狙う
ロボが消えたら【ダッシュ】、勢いをつけて飛び上がっての
【空中戦】、秀吉本人へ
《トランスクラッシュ》を叩き込みますよっ!



●怪獣大決戦
 豪華な弥助の船で合流した猟兵達が乗った、アーサーの借りた足の速い大型船がロボにある程度近づいたところで止まる。
「でさ、その大福茶屋の大福はめっちゃ旨いのマジで。今度江戸に来たら是非食っ……って、来たか! 続きはあの猿倒してからな!」
 饅頭の話で盛り上がっていたアーサーは、次は俺の番だと光の戦士・ドーンブレイカーへと変身して海に飛び出した。大きく跳躍しロボへと接近する。するとそこへロボの腹部のスペードマークからビームが放たれ、夜野を撃ち落とした。


「アレが秀吉ですか? ……まあ、魑魅魍魎が跳梁跋扈する世界に於いては姿形など些事でしょう」
 猿の乗るロボなどという、世界観など吹っ飛びそうな姿に呆れながらも、油断なく絶奈は下ろした小舟に乗り移って戦闘態勢に入る。
「先ほどの大福の話も気になりますし、ここは誰も倒れずに勝ちたいところですね」
 ロボの視線が今度はこちらに向けられるのを絶奈は感じ取る。

「さあ、怪獣大決戦と洒落込みましょう」
 絶奈もまた二つの三日月の如き光の巨人を呼び出して、ロボに対峙させた。大きさは光の巨人の方が上。だが速度は圧倒的にロボの方が速かった。体を丸め一瞬にしてロボが飛び跳ね、巨人にぶつかって押し倒す。大きな水飛沫を上げて巨人が倒れ、その上で何度もロボが弾んで水中へと押し込む。それを巨人も腕でガードして抵抗するが、捕まえきれずに水中へと沈んでいく。
「海でなければ大惨事でしたね」
 こんな戦いを陸上でやればただでは済まないだろうと思いながら、注意が逸れているうちに絶奈は次の手を用意する。


「見た目は可愛らしくても、織田信長の側近、油断しませんよ」
 船から海に飛び込み、海面から顔を出したユーフィはロボを操る丸い猿の姿をした、愛嬌のある秀吉の見た目には騙されないと気合を入れる。
「【動物と話す】……ことで会話はできませんよね」
 会話してみたいという思いが脳裏を過ぎるが、頭を振って雑念を払う。

「大きなロボですが、きっと大きな隙もあるはずです」
 大きく破壊力があるロボにだって弱点はあるはずだと、ユーフィはロボの動きを注視し隙を探る。そしてロボの近くに寄り、関節部分へと視線を向けた。
「フェンフェン!」
 それに気づいたロボが腕を振り回し、近づくユーフィを叩き潰そうとする。
「気付かれました!」
 それを泳いでユーフィが躱す。だが大きな波が起き、それに流され身動きがとれなくなったところに、反対の腕が振り下ろされて海中へと叩き込まれた。


「おい、楽しそうじゃねえか。俺も仲間に入れてもらうぜ!」
 ビームを咄嗟に巨大な盾で受けたアーサーが水面に顔を出し、ロボの注意を自分に引き付ける。
「フェン!」
 今度は直撃させてやると、ロボがアーサーにまたビームを放とうとエネルギーを溜める。
「そっちが墨俣城ロボなら……俺もロボットで対抗だな。【Select……CALL, SUNRISER!!】さあ、見せてやるぜ!」
 無機物である海水を纏ったアーサーが身長が2倍はあるロボットに変形する。

「こいつは無機物と合体してロボットになるんだが、場所が海でよかったぜ、無機物が一杯あるからな! そうだな、名付けて……サンライザー・ネプチューンだ!」
 水中から上半身を出すサンライザー・ネプチューンに向けてロボがビームを放った。
「フェン!」
 今度は倒したと水飛沫が上がる。だがそこにはまだ健在のサンライザー・ネプチューンが居た。
「無尽蔵にある海水が俺の盾だぜ!」
 海水を纏い装甲を厚くしながらサンライザー・ネプチューンが殴り掛かる。
「フェンフェン!」
 ならばとカウンターに丸まったロボが体当たりをかまし、サンライザー・ネプチューンにぶつかりよろめかせた。しかしその衝撃はロボにも伝わり、ボール状態が解けて着地してしまう。
「分厚い水にぶつかると、割と反動が痛いだろ?」
 先に体勢を立て直したサンライザー・ネプチューンがパンチを叩き込み、倒れたロボが水面を転がる。


「ぷはっ、す~……は~……」
 そこへ海中に沈められたユーフィは海面に顔を出して深呼吸をする。
「なんのこれしき、へっちゃらですよ!」
 咄嗟にオーラを纏ってガードしたユーフィは、ダメージはあるが強がってみせる。
「でも弱そうな場所は発見しました! 今度はこっちから攻撃しますよ!」
 泳いだユーフィはロボの足の付け根に近づき、飛びつくとそこに思い切り拳を叩き込む。すると接合部の装甲が砕け、内部の細かな機械が露わとなる。
「これを破壊してしまえば!」
 ユーフィがもう一度殴りつけ、内部が火花を散らすと右足の動きが悪くなる。

「やっぱりこれだけ大きいと関節部への攻撃が有効みたいですね! ガンガンやっちゃいますよ!」
 調子に乗ってユーフィは折れよ、と念を込めるように拳と蹴りの連打を叩き込み、やがて耐えきれなくなった接合部が爆発を起こして、右脚が千切れた。
「どうですか!」
「フェン!!」
 やったと笑顔をみせるユーフィに、またロボの拳が叩き込まれた。


「好機ですね、もう一本の脚も潰して機動力を奪いましょう」
 絶奈は海中に沈められた光の巨人を浮上させてロボの無事な脚を掴ませる。そして両手で引き千切るように力を込める。
「フェンフェン! フェンフェンフェン!」
 ロボはビームを巨人に放ち、その腕を吹き飛ばす。だが間に合わずにロボの左脚も握りつぶされた。

「フェン! フェン?」
 ロボはボール状となって移動しようとするが、両脚が無くなり思うように動けない。
「このまま破壊してしまいましょうか」
 そこへ巨人が無数の小さな二つの三日月を放ち、ロボを切り裂く。だがロボも負けじとビームを放ち巨人に大きな穴を開けて吹き飛ばした。その余波に絶奈も飲み込まれるが、先に船を捨てて海に飛び込み、ダメージを最小で乗り切る。

「フェン?」
 攻防の反動でロボが爆発を起こし、度重なるダメージに耐えきれず爆散する。
「フェン!!」
 それに巻き込まれる前に秀吉が脱出して跳び出して、海を跳ねまわろうとする。だがその体が何かに引っ掛かった。見ればそれは漁師が使う網だった。
「先に罠を仕掛けさせてもらいました」
 絶奈が罠に掛かった獲物を見るように秀吉を見下ろし、漂う船の残骸に乗って剣を構える。そして一閃するが刃は秀吉の身体を浅く裂いたの留まった。秀吉は必死に海面を転がり、魔の手から逃れる。

「フェンッフェンッ!」
 もがいて秀吉は網が絡まったまま逃げようとする。
「何度やられたってわたしは帰ってきますよ!」
 そこへ水面から魚のように飛び上がったユーフィは、ロボの破片を足場に高々と跳躍し、敵の頭上を取って逃がさないとボディアタックを浴びせた。
「今度はそっちが沈む番です!」
「フェン!?」
 ユーフィに抱きつかれるように叩きつけられ、ドボンッと秀吉は海中深くに落ちた。

「フェン!! フェンフェン!!!」
 暴れる秀吉はユーフィを引き剥がし、何とか海面にコロリと這い上がる。
「もう逃げられませんよ」
 そこへバサッと準備よく絶奈が網をかぶせた。

「もうロボットも失くしちまったか、ならこれで決着にしてやるぜ!」
 そして見下ろすようにサンライザー・ネプチューンの拳を落ちた。
「フェン……」
 秀吉が潰れ海に叩きつけられる。そしてそのまま浮かび上がることなく消滅した。


 猟兵達は大型船に戻り針路を渦の方へと向ける。
「後は弥助アレキサンダーだけだな! さっさと仕留めて大福を食いに行こうぜ!」
 アーサーがユーフィと絶奈にまた大福の話をしたくて仕方がないといった調子で振り返った。
「大福! 戦って疲れたら甘いものがいいですよねっ!」
「ええ、そうですね」
 ユーフィと絶奈も賛成し、その為にも必ず勝とうと、渦の中心に浮かぶ弥助アレキサンダーへと視線を向けた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『大帝剣『弥助アレキサンダー』』

POW   :    大帝の剣
単純で重い【両手剣型メガリス『大帝の剣』】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    逆賊の十字架
自身の身体部位ひとつを【触れた者の闘志を奪う超巨大肉塊『視肉』】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
WIZ   :    闘神の独鈷杵
自身からレベルm半径内の無機物を【無尽蔵に破壊の雷槌を放つ『闘神の渦潮』】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。

イラスト:みやこなぎ

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●大帝剣『弥助アレキサンダー』
「秀吉殿もやられてしまったか……だがまだ負ける訳にいかない!」
 秀吉が倒れ猟兵が近づいていることに気付いた弥助アレキサンダーが悲し気な表情を消えた秀吉に向ける。だがそれもつかの間、すぐに気合を入れ直し闘志を燃やす。

「信長様の為に、そしてやられた仲間の為にも俺は最後まで戦い続けるぜ!」
 3つの強大なる力を秘めたメガリスを装備した弥助が大渦を生み出す術の行使を一旦停止し、戦闘へと力の配分を変えた。
 そのメガリスによる圧倒的な先制攻撃を叩き込もうと、弥助は猟兵が来るのを待つ。それに耐えねばこちらの攻撃を当てられない。気を引き締めて猟兵の船が進む。

 その先にある大渦の流れは激しく、逆らえば体力を消費し、流されれば速く移動できそうだ。上手く使えば戦が有利に運ぶかもしれない。そんな事を考えながら、猟兵達は三つ目、最後の関門に戦いを挑む。
セシル・バーナード
魔軍将もきみで最後だ。この馬鹿げた戦争も、そろそろ幕を下ろそう。
勿論、はいそうですかって言うことを聞いたりしないよね。だったら、互いに譲れないもののために、死力を尽くそうじゃないか!

弥助が振り下ろしてくる大帝の剣の軌道を「見切り」、未来収束で直撃点を確定して回避する。
お返しに大帝の剣を狙って、「全力魔法」の空間断裂をあげるよ。「2回攻撃」させてもらう。これで壊せないか?

闘神の渦潮は「範囲攻撃」「全力魔法」の空間裁断でみじん切り。破壊が間に合わず雷撃が飛んできたら、「オーラ防御」と次元装甲で防いでみせる。

『視肉』とかいうものの影響を受けないよう、大帝の剣を破壊したら弥助から一定の距離を維持する。


尾守・夜野
マストの上にスレイと陣取り、影が見えた時点で
「てめぇら
世話になったな
…こっから先は手助け不要
とっとと帰りな!」
真の姿(黒剣がまち針の剣山みたいにつきささりつつとどまってる感じの、あちこち炭化したみたいに黒い姿)に代わり
返事も聞かねぇで飛び立とう

【聞き耳・第六感】で攻撃の起こりを認識し【空中戦・(スレイの)ダッシュ】で攻撃を避けようか

「お前さんの信念のように、俺らにもやらねばならねぇ事があんだよ!推して参る!」

宙浮いてるから余り渦関係無いが…タイミングをずらす意味でスレイは自主的に流れに乗ったりしてるらしい…

この姿の時自分の姿も見たくないから覆ってるからよくわからんけど

タイミングみて切りつける



●第三の備え
「来たか、信長様に刃を向ける敵!」
 宙に浮く弥助が猟兵を見て身構える。
「ここまで来ちまったもんはしょうがねぇ、だが絶対に負けるつもりはないぜ! ここが最後の関門だ!」
 巨大な両手で握るメガリス『大帝の剣』を手に、間合いに入った瞬間襲おうと待ち構えていた。


「てめぇら、世話になったな! ……こっから先は手助け不要、とっとと帰りな!」
 マストの上でスレイと共に陣取った夜野は、荒々しくも感謝の言葉を告げ、返事も聞かずに船から飛び出し、真の姿を晒す。
 人の形から、黒剣がまち針の剣山みたいに突き刺さり、何もない空間に留まっているような歪な姿。そのあちこちは炭化したように黒かった。それを乗せてスレイは空を駆け去った。
「やっぱ人間じゃなかった……」
「まあ悪い人じゃ……いや、もう関わり合いになりたくねぇな」
 恐怖から解放された船員達はさっさと船の針路を変えて逃げ出した。


「魔軍将もきみで最後だ。この馬鹿げた戦争も、そろそろ幕を下ろそう!」
 セシルが小舟で近づきながら大きな声で呼び掛ける。
「勿論、はいそうですかって言うことを聞いたりしないよね。だったら、互いに譲れないもののために、死力を尽くそうじゃないか!」
 堂々としたセシルに、譲れぬものがある弥助もその挑戦を受けて立つ。
「いいぜ! 信長様の為、ここで死んでもらう!」
 弥助がセシルの元へ急降下しながら大帝の剣を振り下ろす。

(「真っ直ぐな剣の軌道。これなら見切れる」)
 セシルは相手の動きを予測して動くが、それを圧倒的に上回る速度で振り下ろされる。
(「予測よりも何倍も速い!」)
直撃は避けたが海面を爆破する衝撃波に吹き飛ばされ、小舟は破壊されセシルの身体は海に投げ出された。


「止めを刺しておくかねぇ」
 その姿を探して弥助が移動し、海中の影を見つけるとまた大帝の剣を構える。
「恨まねぇでくれよ!」
 弥助が振り上げたところで新たな気配に気づく。そこには黒剣の塊の姿である夜野がスレイに乗って空を駆けていた。
「先にこっちの相手をしなきゃいけねぇみたいだな」
 弥助が夜野の元に宙を蹴って飛び込み、大帝の剣の振り抜く。それを夜野はスレイに速度を上げさせて避ける。だが剣圧の余波が巻き起こり、スレイは足を踏み外したように海面に落下する。

「お前さんの信念のように、俺らにもやらねばならねぇ事があんだよ! 推して参る!」
 落ちる前に夜野は飛び出し、誰も持っていない黒剣がひとりでに動いて弥助を斬りつけた。剣で防ごうとするが、本数が多く手足が斬り裂かれる。
「痛てぇぜ、だけど痛いだけだ、死んだわけじゃねぇ!」
 反撃に弥助が大帝の剣を振り下ろし、夜野は黒剣で受け止めようとするが、空中では踏ん張れず叩き落とされた。


「やってくれたね。流石魔軍将といったところなんだろうけど、お返しさせてもらうよ」
 そこへ海面に顔を出したセシルが、敵を見据えて念じる。すると空間が断裂し、大帝の剣を切断する。だが剣には傷一つ付いていない。
「これで壊せないか?」
 さらにセシルは連続して空間を裂き、幾重にも剣を切り裂く。だが巻き込まれた弥助が傷ついただけで、剣には一切効果がなかった。
「この渡来人の至宝を傷つけることはできねぇ!」
 弥助はセシルに向かって跳び、降下しながらまた大帝の剣を振り下ろす。

「剣は駄目か、それなら剣を振るう腕を切り落とそうか」
 セシルは向かってる弥助の腕を切断しようと空間を切り裂く。だが肉が切れ血が撒き散らされても断つことができない。
「大帝の剣の影響かな?」
 セシルは慌てて身を捻り直撃はしなかったが、先ほどよりも大きな衝撃波が起こり、大波に呑まれて海中に沈んでしまう。


「そのまま海の藻屑になっちまいな」
「海の藻屑になるのはお前さんの方だ!」
 宙に浮かんだ弥助に、海面から飛び上がったスレイに乗った夜野が海面を疾走して突撃する。夜野は漆黒の旋風を纏い、波の流れに乗って加速すると、敵が剣を振るう前に飛び掛かり、無数の黒剣を体に突き刺す。
「こいつは痛ぇぜ! だが俺も負けてらんねぇんだよ!」
 弥助は黒剣を大帝の剣で弾き飛ばし、勢い余って幾本か叩き折っていく。

「気軽に折ってんじゃねぇ! 俺の身体の一部だぞ!」
 すぐに夜野が反撃して剣と剣がぶつかり、弥助の大帝の剣は夜野の黒剣をさらに何本も折った。だが負けじと夜野の黒剣が次々と弥助の身体に突き刺さっていく。

「これはいったん間を取ったほうがよさそうだ!」
 弥助が仕切り直すように海面で距離を取った。その足元の海面からセシルが姿を現す。
「剣も持てないようにみじん切りにしてあげるよ」
 すぐさまセシルが空間を裁断する。念じられた弥助が飛び退く。だが何かが落ちて来た。それは弥助の右膝からしたの脚だった。
「足をやられちまったぜ、だけどこんくらいじゃあ諦められねぇ。信長様だって決して諦めねぇはずだ!」
 大きな負傷に焦りながらも、まだいけると気を持ち直した弥助は大帝の剣を海に叩き込み、津波を起こしてセシルと夜野を海に流した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
仲間の死を悼むくらいなら、初めから戦なんて仕掛けなきゃいいのに。


さて、小舟が壊れたんで、そのまま空を飛んで行こうか。

先制攻撃を見切って避けられればそれが一番だけど、そこまで甘い相手じゃないよね。

避けきれずに攻撃を食らったら、その場に留まろうとせず吹き飛ばされて、
ダメージを軽減しつつ海に飛び込むよ。

闘志を奪う力は、発電器官を全開にして全身を電撃で覆って、
触れる部分だけでも焼き焦がしてしまえば、ある程度軽減できるかな。

海に入ったら、【瞬迅斬鰭】を発動。
大渦の流れに沿って泳いで限界まで加速して、一気に飛び出して切りつけるよ。
自力で止まれないほど加速して突っ込めば、闘志の有る無しも大して関係ないよね?


杼糸・絡新婦
特別な武器3つて欲張り過ぎや無い?

対先制攻撃
【見切り】による敵の動きと渦の観察で
周囲の状況を出来るだけ【情報収集】
タイミングを図り脱力し攻撃を受け止め、
可能な限りからくり人形からの排出を行う。

【情報収集】から渦の動きを読み、
出来るだけ船の足場を考えながら、
流れを利用し【フェイント】を入れ攻撃を
誘うことにより、鏡返でカウンターを叩き込む。
いつまでも渦の上陣取っとるねん。


清川・シャル
えへへ、真の姿で行きましょう。
我は鬼神なり!角伸びて目が赤くなるんですけど。

視認出来たら、いちばん高い所からUCブッパです
グレネード12連とアサルト30弾を年動力で確実に当てたいですね
その後は櫻鬼でジャンプ、空中浮遊。
HEAVENで暗器をばら撒きつつ頭上落下狙いたい(だがスカートの中は何故か見えない)
そこからそーちゃんで殴ると思うじゃないですか、投げつけます
修羅櫻で2回攻撃、串刺しと行きましょう

攻撃手段は使えるものから、順は問わず臨機応変に

敵攻撃は、見切り、残像、カウンター、第六感で対応です

悪さはこの辺でおしまいですよ?



●海中の戦い
「これでよし、秀吉殿が居てくれたら……いや、弱気になるな! 秀吉殿の分まで俺が信長様の為に戦うぜ!」
 弥助は布を強く巻いて失った右脚の血を止め、首に下げた逆賊の十字架を握りしめる。

「仲間の死を悼むくらいなら、初めから戦なんて仕掛けなきゃいいのに」
 その様子に呆れたようにペトニアロトゥシカが言葉を吐き捨てる。だが主が戦を始めたなら、従順な配下はそれに従うのも道理かと肩を竦めた。
「さて、小舟が壊れたんで、そのまま空を飛んで行こうか」
 船の残骸に乗っていたペトニアロトゥシカは、翼を広げて空に舞い上がり、一気に弥助へと接近する。

「来たな。こいつでぶっ飛ばしてやるぜ」
 逆賊の十字架が弥助の左腕の肉を盛り上げ、超巨大な肉塊『視肉』へと変貌させた。
「やっぱ、いい気分じゃねぇが、そんなこと言ってる場合じゃなぇからな!」
 迎撃に弥助が飛び、すぐにペトニアロトゥシカの眼前に姿を現すと、肉塊のごとき超巨大左拳を叩き込む。それに反応してペトニアロトゥシカが急降下するように加速して避けようとするが、巨大すぎる肉の塊が猛スピードで迫り、左腕と左脚でガードして受ける。
「やっぱり見切れるほど甘い相手じゃないね」
 殴られた衝撃をそのまま受け入れ、吹き飛ばされることでダメージを軽減しながら渦巻く海へと落下した。

「死んだか? いや、止めはしっかりと刺さねえと、油断はできねぇ」
 それを追うように弥助も降下していく。


「特別な武器3つて欲張り過ぎや無い?」
 そこへ渦の流れに従って進む小舟に乗った絡新婦が姿を見せ、弥助の注意を己へと向ける。
「欲張りだろうとなんだろうと、俺は負けるわけにはいかねぇんだ。意地でも勝たせてもらうぜ!」
 弥助は方向を変えて絡新婦に向かって突っ込み、その巨大化した左腕で薙ぎ払う。
「こっちに来てくれはったね。タイミングが計りやすうて助かるわあ」
 敵の攻撃をじっと待ち構え、攻撃を受ける瞬間、体中の力を抜いて弛緩し、衝撃を逃すように腕を受けた。そのまま巨大な腕が振り抜かれ、絡新婦の身体が小舟ごと吹き飛び、海の中に突っ込んだ。


「ふぅ、大丈夫。一人でも戦えてる。この調子なら――もう次の敵が来たか!」
 一息つく暇もなく弥助が振り返ると、そこには小舟に乗ったシャルの姿があった。
「えへへ、真の姿で行きましょう。我は鬼神なり!」
 ニッコリ笑ったシャルの小さかった角が凶器のように鋭く伸び、青い瞳は血のように赤く染まる。
「鬼か、人を倒すよりもやりやすいねぇ」
 弥助は右手に大剣を構え、突っ込んで来る。

「近づかれる前にブッパです!」
 高く跳躍したシャルはピンク色のアサルトライフルから、グレネード12連とアサルト30弾をぶち込み煙が覆う。
「やったです!」
 だがその煙から人影が飛び出てきた。大帝の剣を盾にして直撃を防いだ弥助が目の前に迫り、剣を振り抜く。
「やってなかったですっ」
 咄嗟にシャルは鬼の金棒で受け止めるが、ホームランを打たれるように体が宙を飛び、遠くの海へと叩き込まれた。


「これで終わり……というわけにはいかないんだよねぇ」
 弥助の視線には海中から飛び上がった絡新婦の姿があった。
「船ごともってかれるとは思わんかったなあ」
 ぷっかりと浮いた船の残骸に糸を巻きつけ絡新婦が海面に上がる。
「そんならこっちも反撃といきましょか」
 絡新婦は十指から糸を伸ばし狐人のからくり人形を操る。
「今度こそ楽にしてやるぜ!」
 そこへ弥助が襲いかかり、上から体を覆うような大きい拳を叩き込む。

「楽にしてくれはるんなら、はよやられてくれた方が嬉しいわあ」
 やる気がなさそうにしながらも、絡新婦はからくり人形を割り込ませその巨大な拳への盾にする。普通ならば人形もろとも絡新婦を叩き潰せそうな一撃。だがその腕がひしゃげ、跳ね返るように弥助の身体が空中に吹き飛ばされた。
「な? 何が起きた?」
 折れた左腕を見る。まるで自分の力がそのまま返ってきたような衝撃に腕がおかしな方向へ曲がっている。暫くすると筋肉が無理矢理腕を繋げるように膨張を繰り返して応急処置をしていた。

「どないしはったん? もう降参でええんやったら楽やわあ」
 気力の湧かぬ態度で絡新婦が敵を煽る。
「ふざけるな! この場は俺が死守する! 信長様が居る限り俺は戦う!」
 弥助がもう一度、今度は更に上昇してから降下し、スピードと破壊力を上げて拳を打ち込まんとする。
「ちょう怒らせ過ぎたかなあ」
 これは拙いと思いながらも、絡新婦は元気に動いて避ける気力が湧かない。


「喰らえ!」
 頭上から振り下ろされる弥助の拳。だがそこへ海から飛び出た魚のような姿のペトニアロトゥシカが跳んで横から突っ込み、弥助の腹に体当たりしてそのまま海へと連れ込んだ。
「ごばっげほっ」
 弥助がもがいて振り解き、海面に顔を出して思わず飲んでしまった海水を吐く。
「空中では不覚を取ったけど、今日の戦場はこっちが本命だよ」
 発電器官を全開にして全身を電撃で覆い、先に拳と触れた場所を焼き焦がしたペトニアロトゥシカは、戦意を取り戻し魚のように自在に海を泳ぐ。
「あたしの動きについてこれるかねえ」
 すれ違いざまにペトニアロトゥシカは刃物の様に鋭いヒレで弥助の身体を切り裂く。
「ぐあっ! 水中じゃ分が悪い。上に逃げ――」
 飛び上がろうとする弥助の足をペトニアロトゥシカは引っ張り、海の中へとまた引きずり込む。

「はなぜええ!」
 溺れる弥助は水中で叫びながら足を掴むペトニアロトゥシカを巨大な拳で殴りつける。だがその前にペトニアロトゥシカは手を離し、するりと逃げた。
「離してあげたよ。それで次はどうする?」
 付かず離れずの距離を保ち、ペトニアロトゥシカは敵が逃げようとすれば追い、向かって来るなら逃げるといった戦法で水中の利を活用する。


「なら、こうだ!」
 弥助は海中で剣を振り抜き、衝撃波を起こして自分の体を吹き飛ばし、海上へと跳び上がる。そして空中から海面から顔を見せたペトニアロトゥシカを見下ろした。
「はぁはぁ、もうそっちの領域では戦わねぇ、こっちのペースでやらせてもらうぜ!」

「ただいまです!」
 そこへ先ほど撃墜されたびしょ濡れのシャルが飛び込み、どんな時も中が見えぬスカートを靡かせながら高下駄で蹴りつけた。脇腹に仕込み刃が食い込み、くの字になって弥助が宙を舞う。
「がはっ! まだ生きてたか、そのまま大人しくしてれば死なずに済んだのによ」
 もう一度斬りつけてやろうと、弥助は剣を手に宙に浮かぶシャルに突っ込んでくる。

「今度はこっちが吹き飛ばす番です!」
 バットを持つように金棒をシャルは握り、突っ込んで来る敵に向かってフルスイングする。だがそのタイミングが早過ぎて、まだ射程の外だった。
「どこを狙って――ぶぁっ!?」
 弥助の顔に金棒がめり込む、シャルは金棒を投げつけていたのだ。
「命中です! そして次は串刺しといきましょう」
 すぐさまシャルは刀と脇差を抜き、二刀流で斬り掛かる。
「されてたまるか!」
 縦横に振るわれるシャルの連撃を、弥助は剣と左の肉塊で受け止める。

「俺はこんなところで負けない。俺は信長様と共に戦うんだよ!」
 咆えた弥助は刀を弾き、シャルの身体を殴って吹き飛ばしまた海へと撃墜した。

「いつまで渦の上陣取っとるねん。ええ加減にしい」
 その下に流れついた絡新婦が敵の身体に鋼糸を巻きつけた。
「こんな糸くらいじゃ、俺は縛れねぇ」
 その糸を引き千切ろうと弥助が力を込める。
「普通ならそうやろうねえ。でもこれは釣り糸みたいなもんやねん。大物が釣れるとええね」
「何を? うわっ!?」
 その糸の先を、ペトニアロトゥシカが握って海の中へと泳ぎ、弥助の身体をまた海へと引っ張り込んだ。

「言ったよねえ、今日の戦場はここだって」
 ペトニアロトゥシカが猛スピードで糸を引っ張り回し、弥助の身体を締め上げる。
「ぐはっごぼっこんなもので俺が!」
 苦しみながらも弥助は糸を切ろうとする。
「仕方ないね、それじゃあ空に返してあげるよ」
 ペトニアロトゥシカが方向を変えて真っ直ぐに敵を引っ張る。そこには海に沈んでいたシャルが先ほど投げた金棒を拾っていた。

「ま、待て!」
「悪さはこの辺でおしまいですよ?」
 シャルがまた金棒をフルスイングで、今度は直接叩き込み、あっという間に海の上、高々と青空の下に弥助の身体を打ち上げた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

霧島・絶奈
◆心情
敵ながらその心意気は称賛致します
故に、同じ理由で引く訳にはいきませんが…
では、いきましょう

◆行動
<真の姿を開放>

敵の先制攻撃対策として、【オーラ防御】を展開
大渦の流れを利用
船以外に浮になる物を身に着け、船を捨てて回避をした後も渦を利用

加えて【範囲攻撃】で【マヒ攻撃】な【衝撃波】を【二回攻撃】
余裕があれば【罠使い】として持ち込んだ罠を【衝撃波】に乗せて散布
動きを鈍らせ回避の助けとしつつ、反撃の足掛かりとしても利用

負傷は【生命力吸収】で回復

『DIABOLOS LANCER=Replica』に【範囲攻撃】の力を込め【二回攻撃】
一撃目は自分や味方の強化目的で運用
続く二撃目で【マヒ攻撃】を加え攻撃


ユーフィ・バウム
貴方は戦士……ならば、真っ向勝負ですっ!

先制の一撃は、
培った戦闘知識をフル稼働させ【見切り】、
【勇気】と【覚悟】を持って受け止めましょう
【オーラ防御】をめいっぱい展開させて受け、
【激痛耐性】で凌ぐ
インパクトの際【衝撃波】を前面に打ち出し、
自分が後ろに吹っ飛ぶようにすれば大帝の剣の衝撃を逃がすことが
できるでしょうか

苦しくても凌ぎきれば、さぁ反撃です!
【真の姿:蒼き猛禽】を解放!
レスラーとして堂々と、打ち砕かせていただきますわ!

【グラップル】で堂々組つき、【力溜め】【怪力】を
行かしての肉弾戦。【鎧砕き】の拳を打ち込む
勝機と見れば、間合いを詰め《トランスバスター》!
プロレスの投げとして叩き込みますわ


アーサー・ツヴァイク
※何でも歓迎、🔵過多なら不採用可
【POW】判定

さて、ここまで船を引っ張ってきた甲斐があったな…一本借りるぜ。
…何って、そこの「帆柱」だよ。

帆を切り落とした帆柱を【怪力】で投げ飛ばして牽制だ。大剣でぶった切られるか回避されるとは思うが、一瞬でも【時間稼ぎ】ができれば十分、その間に…大渦に飛び込むぜ!

大渦では流れに身を任せて中心まで向かうぜ。ここなら、確実に敵が接近してくるからな。

大剣の攻撃に対し、左手に構えたバスターホーンで【盾受け】。盾ごと左腕が犠牲になるが、盾と左腕で弥助の視界から隠していた右手のブーストアームを射出! 【プロミネンス・インパクト】を【カウンター】で叩き込むぜ!



●侍の最期
「はぁ、はぁ、やばいな。こんなに強いなんて聞いてねぇ……だが侍は最後まで忠義に生きるもの。『全ては信長様の為に』」
 諦めないと口に溜まった血を吐き出し、しっかりと目に光を宿し猟兵を待ち構える。

「船……鹵獲されたか。信長様に逆らうというのなら容赦はしない」
 弥助は向かって来る水軍の船に敵が乗っているのを視認し、剣で沈めようと近づく。

「さて、ここまで船を引っ張ってきた甲斐があったな……一本借りるぜ」
 敵が近づいてくるのを見たアーサーが船員に振り返りそう告げると、首を捻った船員が何をと尋ねた。
「……何って、そこの『帆柱』だよ」
 高々と船に立つ立派な柱をアーサーは笑みを浮かて見上げた。

「いくぜ!!」
 帆を切り落とした帆柱を、アーサーは槍投げの如く弥助に投げつける。
「なんだって!?」
 それに目を見張りながらも弥助は反応し、剣を叩き込んで帆柱を真っ二つにした。だが無理な一刀で空中での姿勢が崩れる。
「じゃあな!」
 その隙に船員に短く別れを告げ、アーサーは海の大渦へと飛び込んだ。

「どこへいった? ……そこか!」
 渦に乗って近づくアーサーの姿を見つけ、弥助は剣を手に降下して斬り掛かる。
「俺のバスターホーンで受け止めてやるぜ!」
 雄々しい一角獣の角が付いた大きな盾を左腕に構え、右腕は隠すようにしてカウンターを準備する。
「止めれるものなら止めてみろよ!」
 落下の勢いを乗せて弥助は全力で剣を振り下ろし盾に叩き込む。エネルギーの爆発が起こり、受け止めるアーサーが反撃する間もなく、その身体を海中へと勢いよく叩き込んだ。


「貴方は戦士……ならば、真っ向勝負ですっ!」
 泳いでやってきたユーフィが堂々とその正面に姿を現す。
「そっちも小さな女の子でも、立派な侍みたいだねぇ。なら手加減はしないぜ」
 弥助も女子供と油断せずに剣を構え、飛んで間合いを詰めて胴を薙ぐように斬り掛かる。
「来なさい! 受け止めてみせましょう!」
 振り下ろされる刃を、ユーフィは全身に纏うオーラを腕に集めて受け止める。だが刃がオーラを削り、肉を裂き骨に達する。
「絶対に、耐えてみせます!」
 そこでさらにオーラを高め、痛みに堪えて精神を集中する。剣が振り抜かれ、その勢いでユーフィの身体はジェットスキーでもしているかのように水面を跳ねて吹き飛ばされた。


「この剣でも斬り落とせないとは、とんでもなく頑丈な体だな。しかし散った友の為、そして今も戦っておられる主の為、ここで斬らせてもらう」
 後を追って仕留めようと弥助は跳んで行った方向へ向かう。

「敵ながらその心意気は称賛致します。故に、同じ理由で引く訳にはいきませんが……」
 その前に真の姿となった絶奈が新しい小舟に乗って現れる。異端の神の姿は見る者を圧倒する。
「では、いきましょう」
 己が身をオーラで覆い、渦の流れに乗って弥助へと近づく。

「やばそうな気配がするぜ、そういう相手にはこれだ」
 弥助は闘神の独鈷杵を取り出し、周囲の海水を雷に変化させ、絶奈の周囲を全て雷の渦へと変え、光が全身を呑み込んだ。
 轟音と共に船は容易く砕け、絶奈の身体もオーラを貫く雷に打ち据えられた。
「闘神の独鈷杵ですか、確かにこれは神の御業。このままでは拙いようですね」
 絶奈も衝撃波を連続して広範囲に放ち、何とか少しでも攻撃を弱めようとするが、辺り全てが雷の渦と化し、まさに闘神の力に襲われてその体が軽々と宙に舞い上げられる。

「やはり今のこの姿では歯が立ちませんか。ですがやりようはあります」
 空中で姿勢を制御した絶奈は、同じように吹き飛んでいる網や鎖を衝撃波で飛ばし、敵に向けて飛ばす。
「こんなものが効くかよ!」
 それを容易く弥助は剣で斬り払ってしまう。
「ですが目晦まし程度にはなるでしょう」
 空中に飛ばされた絶奈の目には、海上の様子がよく見えていた。


「ダメージは大きいですが、戻ってきました」
 海といえども速いスピードでぶつかれば液体も硬い壁のようなものだ。傷だらけになったユーフィが泳いで戻って来た。
「さぁ反撃です!」
 そして敵に近づくと真の姿を解放し、青髪のショートヘアの蒼き鷹と呼ばれるレスラーへと変身する。そして敵に向かって泳ぐ勢いで跳び付き、その腕を掴んだ。
「誰だ!」
 弥助が振り返りユーフィに気付く。だが時すでに遅く、ユーフィは向かい合ってがっつりと組み付いていた。

「さっきの……見た目が変わったが、それでどうにかなるとでも思われたのかねぇ」
 弥助はそれを振り解こうとするが、上手く力を逃がしユーフィは逃さない。

「レスラーとして堂々と、打ち砕かせていただきますわ!」
 逆に相手の姿勢を崩し、背後に回って腰に腕を回してクラッチし、持ち上げるとそのまま海面に向けて落下しジャーマンスープレックスで後頭部を叩きつけた。
「ぎぇっ!」
 潰れたような声が漏れ、水が壁のように硬い衝撃を与え、弥助は眼に星を散らばめ、ふらふらと海面を漂う。

「まだ意識があるなんて流石ですわ! なら続けますわよ!」
 ふらつく弥助に今度は駆け寄り、ユーフィは跳躍すると、膝を顔面に叩き込むジャンピングニーバットで歯を折り血を流させた。

「今ので目が覚めたぜ」
 その足をがっちりと弥助が掴み、今度はユーフィの身体を逆さに持ち上げて海面に叩きつけた。
「ぐっ」
 痛みにユーフィの顔が歪む。だが容赦なく弥助がもう一度持ち上げると、今度はユーフィが腹筋に力を入れて起き上がり、腕に絡みついてアームロックを掛けた。

「このまま叩きつけて潰してやるぜ!」
 弥助が構わずユーフィーの頭を海面に落とそうとする。
「いいえ、潰されるのは貴方の方です」
 そこへ絶奈が体勢を整えて復帰し、世界と己の意識を繋げる。

 ――今此処に顕れ出でよ、生命の根源にして我が原点の至宝。かつて何処かの世界で在り得た可能性。『銀の雨の物語』が紡ぐ生命賛歌の力よ。

 詠唱と共に両腕を広げ空に巨大な槍のようにも見える巨大な輝く物体を召喚した。それは真っ直ぐ弥助へと落下した。
「やべえ!」
 攻撃してる場合じゃないと、弥助はユーフィを放り出して逃げようとするが、ユーフィが延髄を蹴って妨害し、その反動で自分は距離を離す。
「逃がしませんわ」
「うおおおおおおお!!」
 光の槍が弥助に当たり、貫いて海をも深く抉り取った。

「ぐぅ、ぐああああっ!」
 眩い光が消えると、そこには左肩から抉られ腕を、それどころか顔も足も、左半身は血塗れでほぼ使い物にならない損傷を負っていた。
「致命傷のはずですが、まだ息がありますか」
 絶奈はもう死んでいてもおかしくない出血を見て、気力だけで立っているのだと感心する。
「こんな……はぁはぁ、まだ、だ。まだ、俺はやれるぜ?」
 独鈷杵を弥助は口に銜える。すると雷の嵐が渦巻き、近くのユーフィと絶奈を薙ぎ払った。それは残り僅かな命を一気に消費するような戦い方だった。


「げほっ……危なく渦の底で溺れるところだったぜ」
 そこへ深く深く海中の底の方まで飛ばされていたアーサーが海面に顔を出し、息を整えながら状況を把握する。

「おい! 俺はまだ生きてるぞ!」
 アーサーは流れる船の破片に乗り、剣の一撃を受けて変形した盾を構える。
「しぶ……とい、どうなって、るんだよ。これだけ、やられても、何度でも立ち向かって、くるなんて、よ!」
 弱々しく弥助が首を振り、猟兵達のタフさに呆れと驚きの声を漏らす。

「俺はヒーローなんだ。何度やられようが、最後には悪に勝たなきゃヒーローじゃねえんだよ!」
 アーサーがいいから掛かって来いと啖呵を切る。
「はっ、言う、ね。なら、この一撃、侍としての、全てを、籠めるぜ!」
 吹っ切ったように弥助は笑い、剣に全ての力を集め飛び掛かってくる。後のことなど考えぬ捨て身の一撃。必殺の刃が放たれる。

「今度こそ決めてやるぜ!」
 頭から叩き割らんと振り下ろされる刃。それを盾で受け止め、今度は海中に叩き落とされる前に、右のブーストアームを射出した。右腕が噴射して飛び、獅子の燃えるオーラを纏って弥助の胸を貫いた。大穴が空き、弥助が吹き飛んで仰向けに海に落ちる。
「信長様……先に行って待ってますよ」
 弥助は海に落ち、秀吉と同じようにその姿を消した。


「これで三つの備えを全て打ち破りましたね」
 元の姿に戻った絶奈が、小船の破片に乗って海を漂いながら勝利を祝う。
「そうですね! これで最後の魔軍将も倒せましたし、海も平和になりそうです!」
 その横でユーフィが泳ぎながら話しかけ、これで戦争の終わりも近づいたと笑顔になる。
「よし、それじゃあ腹も減ったし何か甘いもの食べに行こうぜ! 大福がいいな大福!」
 近くで漂っていたアーサーが腹が減らし、さっきの大福話を思い出す。

 そんな暢気に3人が海の上を漂流していると、大きな船が近づいてくる。それはアーサーが乗って来た船で、その上には一足早く乗り込んだ他の猟兵達がこちらに向けて手を振っている。漂う3人も手を振り返し、互いに勝利の笑みを零した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月27日


挿絵イラスト