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エンパイアウォー㉑~魔軍将海上大決戦

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #魔軍将 #弥助アレキサンダー

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●忠将の覚悟、ここにあり
 中国地方と九州地方を割る一つの海峡、その名も【関門海峡】。そこに待ち受けるは大帝剣弥助アレキサンダーと隠し将豊臣秀吉。織田信長がいる島原には行かせないとばかりに陣取っていた。
 同行し、海上を閉鎖するのは洗脳された毛利水軍。海面が見えないほど敷き詰められた船の上で弓や槍を構えて、幕府軍と猟兵が攻めてくるのを今か今かと待ち受けている。
 そして、見えてくる猟兵のテレポートゲート。真っ先に気づいたのは弥助だ。二ッと口角を上げて、手に持った両手剣型メガリス『大帝の剣』を振るい、風をうならす。
「秀吉殿、奴らが来たぜ! ここが正念場だ!」
 それに答えるように、豊臣もまたゆっくりと立ち上がり先を見つめた。その瞳には、確かな覚悟と忠義があった。相打ちでも、猟兵をここに喰いとどめてやるという強い覚悟と忠義が。
「フェンフェン! フェン?」
 ああ、もちろんだとも。だがメガリスの扱いは心得ているのかと、豊臣は問う。それに対して弥助は瞳を閉じて、こう話す。
「ああ、大丈夫だ。大帝の剣、逆賊の十字架、闘神の独鈷杵……メガリスは、俺達渡来人の至宝。扱いは心得てるよ」
 それを聞いて安心したのか、豊臣もつられて瞳を閉じる。しかしまだ思うことがあるのか、再度口を開いて聞いた。儂のことは気にしてないのかと。
「それも、心得ている。俺も侍、秀吉殿の覚悟に口は挟まねぇ。秀吉殿を盾にして、万にひとつの負けも無いように全力を尽くすよ」
 そうか、ならば何ももう言うまい。全ては信長様の為に。
「ああ、そうだな。『全ては信長様の為に』。これがまた言えるなんて、嬉しいねぇ……!」
 そう笑い、来る猟兵を見つめる両者。ここには鬼がいる。忠義に生きる猛者の鬼が。果たして猟兵は、この鬼の首を取れるのか。

●魔軍将海上大決戦
 テレポートゲートの向こう側からでも伝わってくる、地獄の業火のように燃え盛る闘志。常人なら前に立つのも烏滸がましい。だがこれが討つべき敵の覚悟と気迫なのだ。
「正直言って、ここにいるだけでもすごく怖く感じてしまう。みんなをそんな相手のところに送ることしかできない自分が悔しい……」
 そういって歯を食いしばるクトゥルティア・ドラグノフ。しかしすぐに頭を振って暗い考えを払う。そして猟兵たちに言うのだ。
「まずは毛利水軍を突破、その後弥助アレキサンダーを守る豊臣秀吉を撃破。続けて弥助アレキサンダーを撃破。これがだいたいの流れだよ。毛利水軍は洗脳されてるだけだから、殺さないでね。それから船で埋まってるとはいえ、海上であることを忘れないで。しっかりと海の上でも戦える方法を考えておいてね」
 そこまで言って、一旦息を深く吸って、告げた。
「きっと激戦になると思う。ほぼ間違いなく無傷での勝利はありえないと思う。だけど私は信じてる。きっとみんなが無事で帰ってくることを。みんな、頑張って!」
 テレポートは確立された、目の前に広がる海の上に、猟兵たちは飛び込んだ……。


しじる
 注意、本シナリオは二章から当者比で高難易度となっております。
 また下記のことに注意してください。

 大帝剣『弥助アレキサンダー』および隠し将『豊臣秀吉』は、先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。

 初めましての方は初めまして。そうでない方はお世話になっております。しじるでございます。
 上記の通り、秀吉とアレキサンダーは先制攻撃を行いますので対策は必須です。ご注意ください。
 それでは皆様のプレイングお待ちしております!
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第1章 冒険 『毛利水軍を突破せよ』

POW   :    邪魔する船をひっくり返すなど、力任せに毛利水軍を突破します。

SPD   :    毛利水軍の間隙を縫うように移動し、戦う事無く突破します。

WIZ   :    毛利水軍の配置、天候、潮の流れ、指揮官の作戦などを読み取り、裏をかいて突破します。

👑3
🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 船と船がひしめき合い、弓槍構えて毛利水軍が待ち構える。これをまず突破できなければそもそも二人のもとにはたどり着けない。
 なるべく殺さないように、この毛利水軍の壁を突破せよ!
リダン・ムグルエギ
水軍がいるとか面倒臭いわね
じゃ、まぁ…楽な方法を考えましょっか

アタシのコードは煙を用いた催眠術の一種
だからまずは自分のイカダと、葉巻を満載したイカダの2船で近づき…
葉巻の方へ火を放ちで水軍側へと流して燻すのよ

煙が辺りに立ち込めたあたりでコードを発動して声をあげつつ近づくの
「煙に紛れて南の海上(別方向)に不審な影が!
ってね
口コミ等の嘘情報を錯綜させるのはアタシの十八番よ

混乱を生んだ隙に水軍の船へ
この時、事前に毛利水軍とよく似た変装衣装を作り着る事で紛れ込む事を狙うわ
後は悠々と水軍の船を渡りつつ進んでいくの

最後は「秀吉様に伝令としてこの事を報告してきます!
と言って船を奪っていけたら理想的だけれど…



 突破したいのに水軍がいるだなんて、面倒なことこの上ない。【リダン・ムグルエギ】は率直にそう思った。楽をするための苦労が好きな彼女からすれば、ただの労働でしかないこれは実に面倒だろう。なら、楽な方法を考えて、突破する苦労を得ようか。
 そうして用意してもらったイカダ二隻、一隻に乗りもう一隻に葉巻を満載に乗せる。やがて葉巻に着火し、煙があたりを満たす。その着火したイカダを水軍側へと流していく。煙は収まることを知らず、あたりは真っ白である。それでも油断することなくあたりを見回している毛利水軍であったが、唐突に声が上がった。
「煙に紛れて南の海上に不審な影が!」
「何!?」
 どこにいると戦場にいる毛利水軍は急いで南に向かう。しかし実はそこには何もいない。ユーベルコード【ゴートリック・フォース】。ムグルエギの十八番である口コミ等の嘘情報による錯綜である。
 情報は戦場では最優先される。情報は力なり。しかしそれが嘘に塗れていたら。このような結果になるというわけである。ムグルエギはその混乱の内に毛利水軍の服によく似たものを作って着こむ。猟兵はどのような姿でも、別世界で違和感を覚えられることがない。それをうまく利用していた。
「秀吉様に伝令としてこの事を報告してきます!」
「任せた!」
 煙のせいで顔もよく見られていない。ムグルエギはバレることなく豊臣のもとへと侵入するのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

四辻・鏡
私の本命は奥にいる一人と一匹なんだ
引くなら危害は加えねぇが……まぁ、無理な話だよな

【戦闘知識】で潮の流れを読み、タイミングを合わせて【早業】で船を跳び移り駆け抜けて
威嚇の代わりに【錬成カミヤドリ】で出した匕首を周囲に展開させ二刀を構え
足場が不足すんなら、【念動力】で操作して匕首を足場にしちまうわ

命までは奪わねぇ。その重さは知っているつもりさ
ああでも、そっちがその気なら…殺られる覚悟もあるんだよな?
殺気を込めて睨みつけるも所詮は戯言
それでも向かってきたら、なんてな、匕首の峰や柄で殴打し昏倒させ

無関係のヤツ巻き添えにして、自分は高みの見物ってのが気に食わねぇ、絶対一泡吹かしてやるから覚悟しとけよ



 自分の目的は奥にいる一匹と一人だけである。退いてくれれば被害は与えないのだが、無理な話だと理解している。【四辻・鏡】はそんな諦めにも近いことを思いながら足を進めていた。
 潮の流れを読みながらタイミングを合わせて、船へ船へと跳び移り続ける。当然それを妨害せんと毛利水軍が立ちふさがる。それを威嚇するためにもユーベルコード【錬成カミヤドリ】を発動し、周囲に展開。うち一本を手に持ち二刀に構える。しかし毛利水軍は怯まない。これでもかと殺気も飛ばすが、まるで効果がない。洗脳は毛利水軍から恐怖心さえもはく奪していたのだ。
 ならば仕方がない。刃を向けず峰と柄で攻撃し、次々と兵士たちを気絶させていく。だが数は恐ろしい、このままでは埋もれてしまう。ならば兵士たちが来れぬとこまで跳べばいい。
 錬成ヤドリガミで作った一本の匕首を足場に、海の上を跳躍した。それは普通では届かない船まで跳び、見事毛利水軍から逃れて見せたのであった。
「無関係のヤツ巻き添えにして、自分は高みの見物ってのが気に食わねぇ、絶対一泡吹かしてやるから覚悟しとけよ」
 そう呟き、四辻は走った。奥にいる鬼二つを討つために。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『隠し将『豊臣秀吉』』

POW   :    墨俣一夜城
自身の身長の2倍の【墨俣城型ロボ】を召喚する。それは自身の動きをトレースし、自身の装備武器の巨大版で戦う。
SPD   :    猿玉变化
自身の肉体を【バウンドモード】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    グレイズビーム
【腹部のスペードマーク】から【漆黒の光線】を放ち、【麻痺】により対象の動きを一時的に封じる。

イラスト:フジキチ

👑4
🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 毛利水軍を突破し、その先へと来て見れば、巨大な渦が発生していた。その手前に船一隻。そこに座するものこそ隠れ将【豊臣秀吉】である。
 フェンフェンと謎の鳴き声を言っているが、不思議と彼が何を言葉にしているかは猟兵にはわかった。
『よくぞたどり着いた猟兵よ。我、織田信長の懐刀、隠れ将豊臣秀吉である。この先は、儂の命に代えても通しはせん。汝ら猟兵は、この関門海峡の藻屑となるのだ! 覚悟せよ!!』
 そう言い切ったならば立ち上がり、遠くからでも感じることのできるすさまじい闘気を放ってくる。しかしここで負けるわけにはいかないのだ。猟兵よ、かつての天下統一者の首を取れ!
リダン・ムグルエギ
何て闘志なのかしら
感動的ねー
じゃ、諦めましょっか

事前に布等を集めて船上に布団みたいに敷いて
その中心に立つわ
麻痺って倒れて怪我したらヤだし

このコードは敵がアタシの催眠模様を仕込んだ服を見さえすれば発動する
なら、動けなくても問題ない
攻撃を受ける方針でいくわ
変装術も活用
太って見える感じで大きく作った服の内側にオーラを発する緩衝材を仕込んでおくの

…せめて冥土の土産に聞かせてくれない?
貴方の好きだったらしい金色のこの衣装、どうかしら?

このコードは毒よ
遅効性の毒
他の人との交戦時に視覚・聴覚を急に歪める催眠術をかけるわ

餅は餅屋
アタシは直接戦う駒じゃない
お膳立てした後は斬りたい人へ任せて…
撮影しつつ寝ておくわ


四辻・鏡
さて、猿のお出ましってな
あだ名と呼べねぇくらいには獣らしいじゃねぇか
だが…その口上、気に入った。一手お相手願おうか

飛び乗った船をそのまま使わせてもらうぜ。【念動力】で操縦し、距離を詰めていくぜ
【戦闘知識】で波の流れと相手の動きを【見切り】、跳躍することでロボの攻撃を躱して、可能なら上にロボの上に飛び乗り
ロボの動きをよく見ながら【情報収集】し、動きの要の場所、関節部分の弱い部分を探り
場所が分かれば話は早ぇ
【名無】でその部分を【剣刃一閃】
刃が通る通らないは関係ねェ。当たりゃぁ切れる、そういう業だ。
自慢の城、叩き斬ってやる
ロボを切り伏せたところで、今度は秀吉の船に跳び乗り
一太刀、入れさせてもらうぜ



 何て闘志なのかしら、感動的ねー。それが【リダン・ムグルエギ】の率直な感想であった。これがかつて天下を統一した者の覇気なのだろうか。ああ、これは無理だ。諦めようか、餅は餅屋だ。こういう馬鹿正直な殴り合いはそっちに任せればいい。
 事前に布団のように船の中に布を敷き詰め、さらに太って見える感じで大きく作った服の内側にオーラを発する緩衝材を仕込んでおいた。これで麻痺して倒れたとしても、怪我をすることはない。そう、ムグルエギは最初から攻撃を避けるつもりなんてない。
 そもそも彼女のユーベルコード【ゴートリック・ファウスト】は、視認した存在にかかるもの。自身が動けようが動けまいが関係ない。豊臣のグレイズビームが腹部のスペードマークから放射され、一寸の狂いなくムグルエギに直撃した。そのことに豊臣は違和感を覚えた。最初から避ける気がなかったことに。これは罠ではないか。麻痺した彼女にとどめを刺しに行くと何かあるのでは?
 その読みは当たっていて、ゴートリック・ファウストは衣装に仕込んだ暗示を見た対象の脳から特殊な信号を放ち、対象の五感に嘘の情報を流し込むことにより対象の動きを一時的に封じるもの。しかし遠目で今はまだはっきりと視認できていない。近づいてしまえば確実なものとなったのだが、豊臣はわかりやすい罠に引っ掛かるほど愚かでもなければ経験が足りていない者ではない。
 罠と分かれは取る行動は一つ。船ごと彼女を沈めること。墨俣城型ロボが現れて、船を沈めようと襲い掛かる。しかし船と墨俣城型ロボの間に割り込む影一つ。【四辻・鏡】であった。
「猿のお出ましってな。あだ名と呼べねぇくらいには獣らしいじゃねぇか。だが…その口上、気に入った。一手お相手願おうか」
 毛利水軍から奪った船をそのまま使い、念動力で動かしていた。戦闘知識から潮の流れやロボの動きを読み解き見切り、飛んでくる拳を跳ねて躱す。そうしてロボに乗り込み駆け上がる。
 弱い関節部分を探す。振り払おうとロボが暴れる。今ロボから落ちてしまうと海へダイブだ。そうなったらロボの攻撃をかわすのは不可能となってしまう。必死で食らいつき、やがてたどり着く腕の関節。そのままユーベルコード【剣刃一閃】を発動。真一文字にロボを切り裂いて見せた。
 だがこれで終わりではないのだ。まだ豊臣が無事。奴を討つためにも、止まってはいけない。ロボが消える前に足場にして、一気に豊臣まで跳ぶ。もう一度剣刃一閃を発動させる。さらに体を回転させて遠心力も載せる。名無が風を切り、唸り吠えて向かう。豊臣、これを迎え討つように拳を構えた。
「勝負だ、秀吉ィ!!」
『こい、武者乙女!!』
 刃と拳が交差する。刃は豊臣を、拳は四辻をそれぞれ捉えた。互いにそれは致命傷となり、もつれるように海へと二人は落ちていく。やがて静寂が訪れ、海が赤に染まる。それは二人の血だろう。最初に浮上するのは誰か。
 時間にして数秒、永遠にも思われた時の果て、海面を割り姿を現したのは……四辻であった。今にも死にそうなほど消耗した姿であったが、確かに勝利を彼女はつかみ取ったのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『大帝剣『弥助アレキサンダー』』

POW   :    大帝の剣
単純で重い【両手剣型メガリス『大帝の剣』】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    逆賊の十字架
自身の身体部位ひとつを【触れた者の闘志を奪う超巨大肉塊『視肉』】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
WIZ   :    闘神の独鈷杵
自身からレベルm半径内の無機物を【無尽蔵に破壊の雷槌を放つ『闘神の渦潮』】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。

イラスト:みやこなぎ

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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「秀吉殿、立派な最期だったぜ……」
 豊臣が海へと沈み、骸へ帰った。それに合わせて渦が晴れ、そこから姿を現すのは大帝剣『弥助アレキサンダー』である。大帝の剣、逆賊の十字架、闘神の独鈷杵。三つのメガリスを巧みに使いこなす武人、忠義の鬼の片割れ。
 海へと消えた豊臣に、瞳を閉じて祈りを送る。しかしそれはほんの数秒でしかない。先ほどの豊臣と同じ、いやそれ以上の、純粋な闘気を放ってくる弥助。大帝の剣を構え、真っすぐな瞳でこちらを見据える。それはまるで無垢な子供の様でもあった。
「すげぇな猟兵。ああ、本当にすげぇよ。秀吉殿を倒すだなんてな。正直、わくわくが止まらねぇ。だけどな、ここは絶対に譲るわけにはいかないんだ。たとえ命に代えても、全ては信長様のため」
 刃を掲げて声を上げる。それはまるで世界の果てまで届きそうなほど雄々しく、純粋で、そして忠義に溢れていた。並のものなら気絶するほどの気迫と共に、男は名乗った。絶対の忠義を誓ったこの名前を。

「俺は大帝剣、弥助アレキサンダー!! この命滅びたとしても、ここでお前たちを討ち滅ぼす!! さあ来い、いざ尋常に……勝負!!」
リダン・ムグルエギ
ぎゃー!?
肉塊は全力回避
耐性のある衣装に早着替えて負傷軽減も試みる
でも、闘志を失うのは不可避かしら

だからアタシは服に「見た人に己の目的を思い出させる」催眠模様を刻み
それを見る事で戦意を繋ぐわ

主人へ向ける忠義、戦いにかける情熱
凄いと思うわ
アタシの腕じゃアナタには、傷一つ付けられない

コード定義、弥勒アレキサンダー
アナタは【信長への忠誠心を胸に、所有するメガリス】で対象を攻撃する。攻撃力(剣)、命中率(十字架)、攻撃回数(独鈷杵)のどれを重視するか選べる
そんな魔軍将よね?

その討ち滅ぼすという熱い意思を
己へ全力で向けてみなさいな

アタシが面倒でもここに来た理由は単純よ
滅ぼされずに、生きて皆で帰るため、よ



 【リダン・ムグルエギ】は本心を言えば悲鳴を上げたくて仕方なかった。戦いの場では、女子供でも容赦なく本気で戦うことこそ礼儀と考えているのだろう。弥助の攻撃は苛烈そのものであった。左腕を触れた者の闘志を奪う超巨大肉塊『視肉』に変えて振るう。海上全体を薙ぎ払うその肉塊は、見た目から想像できないほど素早く振るわれている。それを狭い船の上で必死で回避し、なおかつ当たった時のことも考え耐性のある衣装に早着替えして負傷軽減も試みていた。さらに闘志を失った時のことも考え、服に「見た人に己の目的を思い出させる」催眠模様を刻んでいる。対策はほぼ完ぺきだった。威力を考慮しなければ。
「がっ!?」
 ついに避け切れず、肉塊がムグルエギの側面に当たる。まるでトラックに轢かれたような強烈な衝撃が訪れ、船の上から吹き飛ばされる。骨が折れるような音が体に響いた。闘志が削がれ、アドレナリンが無くなっていき、痛みが増していく。視界が歪んでいく。
 だがまだやられるわけにはいかない。自身の服を見つめ、闘志を再燃させる。自分の目的、生きて皆で帰るを思い出す。故に掠れていく視界でも、はっきりと弥助を視認した。
「コード……定義っ! アナタは、【信長への忠誠心を胸に、所有するメガリス】で対象を攻撃する。攻撃力(剣)、命中率(十字架)、攻撃回数(独鈷杵)のどれを重視するか選べる……そんな魔軍将っ!」
 ユーベルコード【第六猟兵定義・人格解体催眠術(ゴートリック・シックスス)】が発動条件を満たす。相手の人物像をユーベルコードに例えることにより、メートル内の視認している対象を、そのコード通りの技を自らに向け使わせる事で攻撃する。その通りに。
「な、腕が勝手に!?」
 右腕が、握っている大帝の剣で自身を貫こうとする。忠誠心が高いゆえにこのユーベルコードを回避することは不可能。必死に抗ったが結局剣は弥助の胸を刺し貫いた。
「がはっ!? そ、そういうことか……見事だぜ、猟兵」
 しかし彼はオブリビオン。普通なら即死しているそれでも生きている。だが間違いなく致命傷になったはずだ。海へと落ち、薄れゆく意識の中でムグルエギは確信していた。彼女はその後グリモア猟兵に回収されたので無事である。
 彼女は身を削って弥助に大打撃を与えたのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

四辻・鏡
こっちも割とギリギリなんだけど…
名乗られたならこちらも返さねば礼を欠く
我は鏡刀、銘は影姫ーー参る

それまでの敵の動きから動きの癖、初期動作等の情報を集め、行動を【見切り】回避を試みる
【念動力】で船の残骸を浮かせ、盾の代わりに置き少しでも動きを阻害させようと
闘志を奪う…なんて、武器に舐めた真似してくれるぜ
私はヒトとして闘うんじゃない、刃として斬るだけだ

【錬成カミヤドリ】を展開
半数は渦へと潜り込ませ
二刀を取り、は予備兼足場代わりに

匕首を足場に飛び移りながら【早業】で斬りかかり
これで決まると思っちゃいねェさ、気が逸れてくれりゃあ十分

本命は渦の中に隠していた匕首の群れ
それを敵の真下から急上昇さ斬りつけて



 【四辻・鏡】は、正直なところギリギリであった。豊臣との戦いで負った傷はまだ治っておらず、今対峙している相手はその豊臣以上の実力者。だが名乗られたのであるのなら、名乗り返すのが礼儀というもの。それを欠くほど四辻は礼儀知らずではない。
「我は鏡刀、銘は影姫ーー参る」
 弥助の今まで行った動きを思いだし、次にしてくる攻撃を予測し、見切ろうと試みる。しかし弥助は魔軍将。その動きは簡単には見切れない。苛烈な攻撃は勢いを増し、それはついに四辻に届くほどになった。
 超巨大な視肉による一撃は、念動力で浮かせた船の残骸など苦もなく破壊した。闘志を奪う視肉を、豊臣との戦いで負った傷にぶつけられ、猛烈な痛みが走る。これは戦い、卑怯など存在しない。故に弥助は、治りかけのその傷口をえぐる。
 痛みで一瞬意識が飛びかける四辻。しかし負けるわけにはいかないのだ。元刀といえどヤドリガミになってるため、闘志は当然削られる。そのせいで本来痛みを緩和してくれるアドレナリンは全く出てこない。故に痛みは引くことを知らない。
 それでも、ユーベルコード【錬成ヤドリガミ】で複製した匕首を足場にして、一気に迫る。早業で打ち出されたそれは、残念ながら弥助に避けられ浅い切り傷しか作れなかった。だがそれでいい。本命は他にある。
「なにっ!? 下からだと?!」
 本命は渦の中に隠した他の匕首。それは狂うことなく弥助を串差しにしようと、彼の真下から海を割り迫り来る。
 大帝の剣は大振り過ぎる。懐まで入られては匕首のような小振りの武器を落としづらい。だからこそ、全てとは行かなかったが、何本かは弥助に突き刺すことが出来た。しかしそれでも四辻は悔しがるしか出来なかった。
 浅い、それでも尚浅いのだ。十分な効力は残念ながら見込めなかった。危険と判断したグリモア猟兵が、渦に沈む前に彼女を回収する。
「いい腕だったぜ。だが、それでも俺の忠義は砕けなかったな」
 回収される四辻に、弥助はそんな賛辞にも似た言葉を送るのであった。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

リカルド・マスケラス
連携歓迎

宇宙バイクが水上を駆け抜けエントリー
「自分はそんな大義とか大層なもんは持ってないっすよ」
バイクの上のお面が喋る
「でも、この世界の今を生きている人達が危機を見過ごす訳にはいかないっすよ」
名乗りを上げたいけど文字数が足りない

UC対策
【念動力】で鎖鎌を操作しながら視肉に触れないように立ち回るが、あくまでそれは次善策。本命は宇宙バイク『アルタイル』を自動【操縦】モードに切り替え、こちらが視肉に触れて闘志が無くなったとしても、それとは関係なく動けるように設定。
「後は任せたっすよ、アルタイル」
更に【ゴッドスピードライド】で強化し、【怪力】に任せた高速での体当たりやビーム砲による【なぎ払い】で戦う


駆爛・由貴
【ブットバース】

随分とまぁ暑苦しい奴だなオイ
ま、テメーをぶっ倒さねーと大量に人死にが出るからな
俺らも引くわけにはいかねーよ

敵がUCを発動したら水に浮く発煙手榴弾を大量に投げつけて敵の視界を防ぎ
自分はオンモラキとバサンで小舟を押し水上をジグザグに移動
敵を撹乱しつつ肉塊に触れないように動き回る

援護するぜ!リカルド!

自分の身体ってことは肉塊にもダメージは入るはずだ
ミストルティンと自律ポッド達の一斉射撃でリカルドを捕らえようとする肉塊を狙撃して援護
リカルドが離れたらUCを発動し、矢の先端に焼夷手榴弾や破片手榴弾を取りつけ敵に発射して追撃する

アンタの忠義はたいしたモンだったよ
あの世でも存分に誇るがいいぜ



「自分はそんな大義とか大層なもんは持ってないっすよ」
 海上を宇宙バイクが疾走する。バイクの上にはお面が乗っており、それが喋っていた。そのお面こそ【リカルド・マスケラス】である。
「でも、この世界の今を生きている人達が危機を見過ごす訳にはいかないっすよ」
 波を切り、渦を飛び越えて現れ自身を名乗る。
「リカルド・マスケラス、自分がアンタを討たせて貰うっすうよ」
「意気込みよし、上等! お相手願うぜ!」
 早速左手を視肉に変更させて攻撃を行う弥助、それに対抗するように念動力で鎖鎌を操作し、視肉に触れないように走る。それに同行するもの一人【駆爛・由貴】である。
「援護するぜ! リカルド!」
 水に浮く発煙筒を大量に投げ飛ばし、海上を煙幕で覆い尽くす。視界ゼロとなり、弥助は攻撃をしにくくなる。その隙にマスケラスと駆爛は接近していく。だが弥助も魔軍将。たとえ視界が消えていて、ほぼ勘だけの状況でも、ほぼ当たるギリギリまで攻撃を繰り出してくる。そしてそれはついに命中することになる。
 駆爛のミストルティンと自律ポッド達の一斉射撃による援護はあったが、それをかいくぐって弥助の視肉がマスケラスに直撃する。闘志が削られ、これでマスケラスは脱落か、そう思われたがなんと止まらない。彼の乗ったバイクが止まらない。なぜか、それはあらかじめ闘志を削られて動けなくなった時のことを考えて、宇宙バイクであるアルタイルを【自動】操縦モードに変更していたのだ。
 さらに避けられないと理解したときに、ユーベルコード【ゴッドスピードライド】を発動していた。それにより強化されたオート状態のアルタイルはビーム砲【ミルキーウェイ】を乱射しながら接近していく。
 当然弥助からすれば意味が解らない状態である。将を射るには馬を射よというが、馬そのものが攻撃してくるなど思いもしないだろう。体当たりはかろうじて避けられているが、ビームの薙ぎ払いはそう上手くいかない。回避しようとしても見たこともない異世界の攻撃。卓越したセンスでほぼ回避していても当たるときは手痛く当たる。
 そうして生まれた隙に、駆爛が追撃の重い一撃が繰り出された。矢の先端に焼夷手榴弾や破片手榴弾を取り付け発射。打ち出されたそれは弥助の体を射抜き炸裂した。さらに一発が最初に負った大きな傷に突き刺さり炎上。これにはさすがの弥助も肉体に限界を迎えるのであった。
「ここまでか……クソ、一人も道ずれにできないとは……情けないぜ」
 胸を抑え、徐々に灰になっていく弥助。そんな彼に駆爛はこう声をかけた。
「アンタの忠義はたいしたモンだったよ。あの世でも存分に誇るがいいぜ」
「はは、そういってくれると嬉しいねぇ……」
 その言葉を残して、弥助は塵となって消えた。猟兵たちはこうして勝利を掴むのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年08月22日


挿絵イラスト