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ゴリラ・ゴリラ・ゴリラ!

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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●王の中の王
「ウッウッウッウッウッ!! オオォー!!」
 ゴリラ達が牙を剥いて人々と人々の住まう村に襲い掛かる。それも一匹ではない。十数匹もの群れが一斉にだ。
「猩々様!? 一体どうなされたのじゃ!?」
「鎮まり下され! 鎮まり下されー!!」
 村の長老達ですら、実体験は愚か、伝承ですら聞かぬような異常事態であった。何年にも渡り人々の顔なじみとなり、人々に愛称で呼ばれる馴染みの個体が作物の山をひっくり返し、人間の母親が抱き抱えている子供をゴリラが乱暴に奪い取り、銀背の長老がただ一撃で建造物を殴り壊す。
 だがそれでも、人々は『神の使い』『猩々様』と崇めるゴリラを傷つけることなど出来る訳もなかった。例えその意思があったとしても、決して実現されることはないだろう。それほどまでに力の差は圧倒的であった。

 浅黒い影はそれを一しきりその光景を見守り、嘲笑を浮かべその場を立ち去った。

●最良にして第一なるもの
「【アックス&ウィザーズ】のとある村が、ゴリラの群れによって襲撃を受ける予知を見ました。そしてその影にオブリビオンの暗躍が疑われています」
 メンテ・サンターバーバラ(エルフのクレリック・f00018)が、右手にグリモアを掲げながら、今回の予知と任務を告げる。
「その村において、人々はゴリラを神の使いとして崇め、彼らと共存してきました。そしてゴリラもまた、分別なく村の人を襲う行為を起こしたことはありませんでした。それがある日突然、人里に現れ襲撃を行い、人々と村に大きな被害をもたらすのです」
 ゴリラは本来優しく賢い性格であり、村の長老衆ですらそのような事態は経験したことがないという。だからこそ、突然の暴走には何か裏があると推測される。メンテが予知で見た浅黒い影は間違いなくオブリビオンであり、それが何らかの形でゴリラを暴走させている可能性が高いという。

「今から村に転移を行いゴリラの生息地に向かえば、丁度村を襲撃しようとするゴリラの群れに遭遇出来るでしょう。皆さんは村に被害が出る前にそれを制止すると共に、ゴリラ達が暴走した原因を特定して下さい。またその道中でオブリビオンが目撃された場合、それの撃滅もお願いします」
 今まさに起ころうとする暴力的な予知を阻止することは勿論、予知が引き起こされる原因となった『何か』も平行して突き止めなければなければならない。それに失敗すれば、オブリビオンの関与によって同様の事態は再び繰り返されるだろう。
「それと、ゴリラ自体はオブリビオンではありません。むしろゴリラ達もオブリビオンの被害者である可能性が高いです。必要以上にゴリラを傷つけることは避けて下さい」
 人々が神と崇めるゴリラを猟兵達が無暗に傷つけてしまう事態となれば、村の人々は心に深い傷を負うに違いない。あるいはゴリラの側も人間を完全なる敵とみなし、この地方における長年の共存が崩壊してしまうかもしれない。そしてそれすらオブリビオンの思惑の一つかも知れない以上、それに黙って従ってやるのも癪だとメンテは付け加え、猟兵に同意を求める。

「ゴリラを止め、また原因を究明する手段は様々です。猟兵の皆さんの力とユーベルコードをもってすれば、身体能力に優れるゴリラを止めることも十分可能です。あるいは道具や罠をうまく使い、村への襲撃も阻止することも出来るでしょう。ゴリラ襲撃の原因究明についても、足を使ってしらみ潰しに探すのもよし、感覚で目星を付けるもよし。いっそゴリラに直接聞いてみるのもいいかも知れません」
 メンテが何か最後に素っ頓狂なことを言ったような気がしたが、それはともかくとして目的を達成する手段は様々だ。己の能力や技能を生かした方法や、誰にも想像の付かない素晴らしい方法を見つけることが出来れば、より円滑な問題解決を実現出来るだろう。

「それでは、これより村まで転移を行います。私は住民の避難誘導を行いますので任務には参加出来ませんが、皆さんならきっとやれるはずです。頑張ってください」
 賢く優しいゴリラ、そして彼らと共存してきた人々を守るため、猟兵の戦いが始まる。


前後
●ごあいさつ
 初めましての方は初めまして、以前私のシナリオに参加して頂いた方は今年もよろしくお願いします。前後です。
 今回は【アックス&ウィザーズ】です。ゴリラです。

 第一章では暴走ゴリラの阻止と暴走の原因究明を平行して行って頂きます。まだオブリビオンは姿を見せていないので戦えませんが、皆さんの活躍で必ず尻尾を出すはずです。頑張ってください。
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第1章 冒険 『いと神聖なるゴリラ』

POW   :    ゴリラを力ずくで止める

SPD   :    いろんな道具でゴリラを拘束する

WIZ   :    ゴリラが暴れた原因を調査する

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ミク・シィナ
ゴリラを力づくで止めましょう。
使用技能は怪力となります。

ゴリラさん達の暴走が、この浅黒い影によって引き起こされている可能性が高い以上、無暗にゴリラさん達を傷つけるわけにもいきませんし。
そこでまずは、力の差を見せつける為、みくしぃ☆ぱんちを使って手ごろな岩などを目の前で破壊して見せます。
それでも襲ってくるようならば、素手で少しお相手をしてあげて、力量の差を思い知らせてあげようかと思っておりますの。
ゴリラさん達が落ち着いたら、他の方の説得にお任せするもいいですし、ゴリラさん達が何か訴えるかもしれませんので。

服装は漆黒のゴシックドレスに漆黒のマントを羽織っております。
身体つきは華奢ですが、怪力持ち。


鉤山・瑠璃
あまり乱暴なことは好きではありませんが、拳と拳でしかわからないこともあると申しますので…。
少々手荒ですが、ゴリラさん達を正面から制圧させていただきますわ。
飽くまで暴力は最低限にして【怪力】技能で押さえつける感じで行きますわ。
その上で、何故人間の村を襲ったのか、もし答えられないようならばゴリラさんたちが操られているのかどうかを調べようと思いますわ。



村を出てしばらくすると、猟兵は件のゴリラの群れに遭遇した。やはりゴリラ達は村へと向かっている。阻止せねば予知は間違いなく成就してしまうだろう。
「このまま放っておく訳にはいきませんわ」
 黒のゴシックドレスとマントを羽織り、華奢は体つきのミク・シィナ(漆黒の令嬢・f03233)は、その進撃の迫力さを間近で感じる。猟兵であるミクがゴリラに気持ち負けすることはないものの、普通の村人では彼らを止めることなど出来はしないだろう。
「あまり乱暴なことは好きではありませんが」
 ミクが洋風令嬢であるのなら、こちらは和風令嬢といった出で立ちの鉤山・瑠璃(羅刹の剣豪・f05937)もまた、落ち着いた物腰を保ちつつ、だがまず彼らを止めなければならないという結論に至った。

「少々手荒ですが、真正面から行かせてもらいます」
 ゴリラ達の前に立ち塞がる瑠璃。ゴリラは彼女の姿、そして進路に立ち塞がる様子を見やり、邪魔だと言わんばかりに襲い掛かる。そのパンチ力は1トンに達するとも言われ、まともに受ければ猟兵言えども命は危うい。だが猟兵の力、羅刹の血筋、何より彼女の【怪力】がそれを正面から受け止め防ぎ切る。瑠璃の力は留まることを知らず、腕を押し返しただけでなく、その巨体を地面へと押し倒す。ゴリラは抵抗するも、瑠璃の強力からは逃れられない。
 その様子を見て、他のゴリラの群れも仲間の危機を察する。彼らは足を止め、瑠璃の力に戦慄するも、彼らは瑠璃目掛けて襲い掛かる。仲間を助けるため、そして何より自分達より強い瑠璃を倒してでも成さねばならぬことがあるとばかりに。
 一先ずは彼らの注意を猟兵達に逸らすことは出来た。だがこのまま戦い続ければ、傷つくのが村人からゴリラになるだけだ。勝算少なき戦いに挑もうとするゴリラ達を止めねばならない。

「オブリビオンによって暴走が引き起こされている可能性がある以上、無暗にゴリラさん達を傷つけるわけにもいきませんし――なら!」
 ゴリラを止める瑠璃。それに立ち向かうゴリラ。戦いを収める方法を求めていたミクが見つけたのは、手近にあった自分の背丈ほどの岩石。拳を握り、それに触れる。
「ごめんあそばせ――【みくしぃ☆ぱんち】!」
 目視出来ないほどの神速の振り抜きが岩石を叩き、巨大なそれが轟音を立てて粉々に砕かれる。その音にゴリラ達が足を止める。ゴリラ達は驚き、たじろぎ、だがしばらくして理解した。凄まじい轟音、石と砂と化した粉々の岩石、黒を纏った衣装――ミクが自分達を助けに来た『同族』だと!
 ゴリラ達はしきりにミクに何かを訴えている。何を言っているかは正確には理解出来ない。だが彼らの暴走は洗脳の類の理性なきものでは決してないこと、そして見ず知らずのミクに助けを求めるような非常事態が発生したことは彼女達にも理解出来た。

 ゴリラの群れの主力を阻止することに成功した二人は、彼らを従え原因となった『何か』を探すため、彼らの住まう森へと進む。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エリィ・ゴールウェイ
ゴリラは優しくて賢い。わしもビーストマスターである経験からそれは知っておる。

そんなゴリラたちが操られている、もしくは、やむを得ない理由からこんな行いをするのは看過できん。体を張ってでも、わしはその理由を問いただせねばならない…!

わしは『獣奏器』を使うぞい! 獣と意思疎通のできるこいつで、真正面から向き合って問いただすぞい。攻撃もされても、わしは一切手を出さん。ユーベルコード『死線で踊り狂え』を使ってでも、限界まで避け続けるぞい。

ある意味、力づくになるのかの。わしの言葉が彼らに届くと信じるぞい。
ゴリラよ、どうか理由を教えてくれ。もしも困っているのなら、わしらにそれを話してはくれんじゃろうか?


アステル・サダルスウド
『』:技能

友達の吾聞君(f00374)と協力して調査に当たろう!

wiz:原因調査
まずは原因を探るよ
僕も動物に力を貸してもらう身だ
ゴリラ君が困っているのならば力になりたい

吾聞君がゴリラ君と接触するのを手伝う
威圧しないよう姿勢は低く、最初は目を合わせない
吾聞君が選んだ個体、あるいはその傍に傷を負ったゴリラがいるようなら
警戒が解けたあたりで『救助活動』で助けたい
優しい声で『歌唱』を使い【シンフォニック・キュア】を使用
これで敵ではないと伝わればいいのだけれど

ゴリラ君達が落ち着いたら
吾聞君と協力して『情報収集』を行うよ
君達にもきっと理由があるはずだ
それを教えて欲しいな
困っているの?伝えたい事があるの?


影守・吾聞
『』:技能

友達のテル(f04598)と協力して頑張るよ

WIZ:原因調査
もしゴリラたちを傷つけちゃったら嫌だから、今回は調査に回るよ
ゴリラと仲良くなれれば、何があったか教えてもらえるかなぁ?

『野生の勘』を駆使して、比較的大人しそうな個体をチョイス
『コミュ力』『動物と話す』を併用しつつ、ゴリラが落ち着けるよう話しかけるね
触らせてくれそうならキマイラブラシを使ってブラッシングもしてあげようかな

落ち着いてくれるようなら
ちょっと踏み込んで『情報収集』に移るよ
どうして村を襲ったのか、何がそうさせたのか
良かったら教えてくれるかな?



「ゴリラは優しくて賢い。わしもビーストマスターである経験からそれは知っておる。だからこそ、彼らの行いは看過できん」
 彼らの素晴らしさを知っているからこそ、『暴走』などという凶行に走るのを止めねばならぬとエリィ・ゴールウェイ(幼い老戦士・f01137)は誓う。
「うん、僕も動物に力を貸してもらう身だ。もし彼らが困っているのなら、今度は僕達が力になりたい」
 アステル・サダルスウド(星影のオルゴール・f04598)もまた、ビーストマスターの一人である。だからこそ訳のない『暴走』などあり得ない、きっと何か事情があるのだと察した。
「ゴリラ達を傷つけちゃったら嫌だからね。仲良くなれれば、何があったか教えてもらえるかなあ?」
 そしてアステルの友人である影守・吾聞(先を読む獣・f00374)も同様に、ゴリラの善性を信じる一人である。もし誤解があるのだとしたら、それを解いて仲良くなりたいと考えていた。

 そして三人の前に先ほどのものとは別のゴリラの群れが現れる。先頭に現れたのは、銀背の体毛を持つゴリラ――シルバーバックと呼ばれる群れの長だ。
「ゴリラの長老じゃな。テル、吾聞。ここはわしに任せてもらえぬかの」
 動物と意思疎通する音色を奏でる武器型楽器【獣奏器】を携え、エリィは長老の前に進む。長老は三人の姿を見ると、両足で立ち上がり、掌で胸を叩き始める。ドラミング――戦いの回避と手打ちを求める動作だ。まずは長老に自分達が暴走の原因でもなく、また彼らに対する敵意を持たぬことを理解して貰えたようだ。
 だが油断は出来ぬ。ドラミングを行ったということは、長老はこう宣告したのだ。『通さねば、力尽くでも押し通る』と。そしてエリィにその意思がないと知った以上、長老が戦いを回避する理由はない。
 
 拳を握りエリィを殴りつけようとする長老。援護しようとするアステルと吾聞を、エリィは制止する。
「わしを止めるな! 体を張ってでも、わしはその理由を問いただせねばならない……!!」
 獣奏器をかき鳴らし、攻撃を回避しながら演奏し、長老と心を通い合わせようとするエリィ。【死線で踊り狂え】の力で身体能力を増大させてなお、強烈な拳が体を掠め、傷を付けていく。

「僕はキミ達のことを知りたい。助けになりたい。そして……誰も死なせたりはしない!」
 アステルは少女の如く優しい音色の声で【シンフォニック・キュア】を歌い、エリィとその演奏を支援する。互いに理由も知らず、戦うことなど間違っているから――その思いが通じたのか、エリィが一度たりとも攻撃に転じなかったことからか、長老の攻撃は動きを鈍らせ、やがて戦いを止める。暴走の原因によって頭に血が上った群れのゴリラ達も、エリィとアステルの音楽の調べに落ち着きを取り戻し、三人を囲み始める。それは決して敵意ではなく、彼らの歌、そして話を聞こうとする姿勢の表れであった。

 吾聞は先ほどまで『戦い』を繰り広げた長老の銀背に【キマイラブラシ】を当てる。一瞬長老に緊張が走るも、吾聞のブラッシング技術に気持ちよさそうな表情を浮かべる。それを羨んだ他のゴリラ達も、次は自分、次は自分と吾聞達にすり寄ってくる。エリィとアステルの演奏、そして吾聞のブラッシングによってゴリラ達と打ち解けたところで、吾聞が本題に入る。
「どうして村を襲おうとしたの? 良かったら教えてくれるかな?」
 【動物と話す】技能を持つ吾聞がそのことを聞くと、一度は落ち着いたゴリラ達に緊張が走る。彼らは口々に喚き立て、その中でも一匹のメスが怒り狂ったように叫び声をあげる。混線する言葉の中、吾聞は精神を集中させ、その中で決定的となる一つの言葉を聞きとることに成功した。
「……え? 子供がいなくなった?」
 それはごく簡潔な内容。だがこの一言で猟兵達はすべてを理解した。きっと彼らは群れの子供が『攫われ』、その犯人が人間の村にあると決めつけた。故に村を襲撃したのだ。

「でも、村の人達はそんなことするかな? それとも、今までにそんなことはあったの?」
 アステルの指摘に、ゴリラ達もハッとする。彼らがそんなことをするはずなどないのだと。じゃあ誰が……と猟兵もゴリラ達も動揺する中、長老が語る。
「最近、異邦の『仲間』の群れがこの地に来て、しきりにその子供と触れ合っていた……もしかしてそれ、浅黒かったりとかしない!?」
 長老が首を縦に振る。この瞬間、全ての線が繋がった。ゴリラの子供を、何らかの理由でゴリラっぽいオブリビオンが誘拐したのだ。

「誘拐犯は恐ろしい怪物だ。だから俺達に任せて欲しい。必ずあなた達の子供を取り戻して見せる」
 吾聞の言葉、そして彼らの誠心誠意に対応に心を打たれ、ゴリラの群れは生息地に引き返すことを約束してくれた。そして猟兵達も、必ずやゴリラっぽいオブリビオンからゴリラの子供を連れ戻すと彼らに約束した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『山賊』

POW   :    山賊斬り
【装備している刃物】が命中した対象を切断する。
SPD   :    つぶて投げ
レベル分の1秒で【石つぶて】を発射できる。
WIZ   :    下賤の雄叫び
【下卑た叫び】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


子供の母親である一匹のゴリラの案内のもと、猟兵達は『異邦の仲間』の縄張りに辿り着く。猟兵達は彼女の案内に感謝し、後は任せてと群れへと帰らせる。そこは巧みに自然の中に偽装しつつも、明らかに人間が使うような人工的なキャンプだ。
「まったく、バカなゴリラどもだぜ。子供が攫われたってのに、見当違いの方向に向かってってやがる」
「ゴリラの子供は見世物として高く売れるからなぁ。あいつらが俺達を仲間だと思い込んでる以上、ボロ儲けもいいところだぜ……ん?」
 猟兵達の物音に、誘拐犯である【山賊】集団が気付く。元の顔形がゴリラのような見た目なだけでなく、さらにあちこちに置かれている着込めるサイズのゴリラの皮、キャンプ中に臭うゴリラの臭い。ここまでしてゴリラに偽装するか。その出元を想像し、猟兵は彼らの蛮行に怒りを覚える。
 
「はっはっはぁ。正義の味方気取りの猟兵どものお出ましだ。……いい事教えてやるぜ。お前らの探してるだろうゴリラのガキは確かにここにいる。だがなぁ」
「お前達も一緒に売られちまうんだぜぇー!! 何せ俺達、人身売買の伝手も持ってるからなぁ!!」
 金属製の空檻を指差しながら嘲笑を浮かべる醜い山賊に、拳を閉じウホウホとお道化ながら胸を叩いて迫るゴリラ顔の山賊。その邪悪な気配とリスペクトの欠片もない素行の悪さは、間違いなくオブリビオンのそれだ。ゴリラの子供を救出するためにも、まずは彼らを倒さねばならない!
ミク・シィナ
どうせ雑魚相手ですし、ここは実験的に新たなユーベルコードを試してみましょう。
漆黒の瞳を使って攻撃致します。
無言で相手を見つめ、その見えない眼力で、敵を吹き飛ばしたり、身体の各部位を捻じ曲げたり、色々と試すことができそうですの。
いつもは近距離戦ばかりでしたから、たまにはこういう趣向も面白いでしょう?

服装は漆黒のゴシックドレス姿に漆黒のマントを羽織っております。
武器はバトルアックスと斬馬刀の二刀流ですが、今回は近づいてきた敵のみ、こちらの武器で薙ぎ払います。

【使用技能】
捨て身の一撃5、鎧砕き4、礼儀作法1、怪力7、生命力吸収10、吸血2、残像1、2回攻撃10、封印を解く1、なぎ払い11



「げへへっ。この女、上玉じゃねえか」
「お嬢ちゃーん、そんな危ない玩具振り回しちゃダメでちゅよー」
 ミクを囲む山賊達は、口々に下種な言い回しで舐め回すように語り掛ける。完全にこちらを侮っているようだ。自分より弱い人間や動物を専門的に標的にしているが故、いつしか自分が万物の霊長にでもなった錯覚を抱いているのだろう。
「あなた方のような雑魚に、武器を振るう必要なんてありませんわ」
 侮る相手には、こちらも相応に侮ってやらねば。ミクは彼らの所業に相応しい報いとして、彼らを新たなるユーベルコードの実験台とすることにした。

「お前みたく気の強い女は沢山見てきたが、最後は俺達に泣いて詫びるのがグホォ」
 ミクの【漆黒の瞳】が光ると、山賊の一人が吹き飛ばされ、檻に叩きつけられ動かなくなる。
「てめぇ――やりやがったな!」
 ほら来ました、とミクは心の中で蔑む。普段余裕ぶっている小物は、少し小突いてやればすぐに本性を現すのだ、と。
 刃毀れしたマチェットを構え、ミクを引き裂こうとした山賊に近づく側から眼力を放つ。一人の手足を捻じ曲がり、攻撃や移動も出来ぬまま激痛に苦悶する。一人の首がへし折られ、ピクリとも動かなくなる。一人のマチェットに力を加え、逆に持ち主の肉体へと突き刺す。山賊同士を正面衝突させ、二人まとめて戦闘不能にする――
 こんな所ですわね、と一通り使い道を試したミク。無論、常にうまく行くとは限らないものの、想像力次第で様々な応用が出来る強い力には違いない。宣言通り武器を振るうことなく攻撃を凌ぎ切ったミクに、山賊達も動揺を隠せない様子だ。

成功 🔵​🔵​🔴​

アステル・サダルスウド
『』:技能
【】:ユベコ

友達の吾聞君(f00374)と共に行動

彼等の皮に同じ匂い…成程、よく考えたものだね
馬鹿正直に種明かしして下さった貴方達に感謝しよう
お陰で遠慮なく踏み潰せる
笑顔で告げる皮肉は伝わるかな?まあどっちでもいいけれど
…今更許されるだなんて、思わないでね?

さて、僕もたまには男子らしく振舞ってみよう!
【ライオンライド】で相棒のライオン君を召喚!
吾聞君とリム君と一緒に山賊を蹴散らそう!

『見切り』で敵の攻撃を避け、吾聞君を狙う者がいたら『フェイント』で牽制
『鎧無視攻撃』でガツンと行くよ!

吾聞君の呼び出したリム君が格好良くてときめきがちょっと止まらないんだけど
今は敵を倒す事に集中しないと!


影守・吾聞
『』:技能
【】:ユベコ

友達のテル(f04598)と一緒に行動

子供を攫うなんて…ゴリラたちがどれだけ悲しんだか
村の人たちも、仲良くしてたゴリラに突然襲われてどれだけ怯えたか
…絶対に、許さないよ

【黒竜召喚】で友達のリムを召喚!
リムの背中に乗って、テル&ライオンと一緒に山賊どもに突撃だ!

『騎乗』『野生の勘』も駆使して
攻撃は可能な限り回避したい、けれど…
今回ばかりは敵を轢き潰すのが優先だ、頼んだよリム!
ゴリラの子を取り戻す為にも、汚物はさっさと消毒だ!

(黒竜のリム、アステルからの視線に気づいて
「遊ぶのは戦いの後でな」的な意味のウインク)



「子供を攫うなんて、ゴリラ達がどれほど悲しんだことか。俺達が止めてなければ、ゴリラが村人を襲うところだった……」
 吾聞が怒りにその身を震わせる。襲撃の予知は止められ、予知が現実化する事態は一先ず避けられた。だが奴らを倒さぬ限りまたあの予知は具現化する。故に戦わねばならない。
「ゴリラの皮と臭い……成程、よく考えたものだね。馬鹿正直に種明かしして下さった貴方達に感謝しなくちゃいけない」
 アステルもまた、山賊オブリビオンの非道に笑顔で全力の皮肉を飛ばす。目は全く笑っておらず、体は怒りに震えている。
「いやぁどうも。俺達、下界じゃゴリラに顔が似てるって言われててなあ」
 皮肉と知りながらも、それを逆に皮肉で返し、聞いてもいない自分語りを始める山賊。
「だからこんな商売を思いついたのさ、ウホウホホ――」
「……お前達がゴリラを騙るな」
 さらにはゴリラを愚弄する目的のために誤った真似事をした彼らを、吾聞は一喝する。その怒りに気圧され一瞬たじろぐ山賊達。二人や猟兵達に、彼らを許せるはずなどなかった。

 野生に敬意を持たぬものには、野性の裁きを。
「俺の魂の友達……リム、あいつらを倒すための力を貸して!」
 吾聞の呼び声に呼応し、【黒竜召喚】で現れたのは赤い瞳と黒い体の竜。吾聞を背中に乗せ、目の前のオブリビオンに咆哮する。
「僕もたまには、男子らしく振る舞ってみよう! ライオン君、ゴー!」
 アステルもまた、【ライオンライド】で黄金の獅子を召喚する。二人の獣使いと二匹の獣が、自然の中ではいと小さく愚かな者達に審判を下す。

「へぇ、何かと思えば動物かよ。こいつらもきっと高く売れるよなぁ。……上の奴だけぶっ殺しちまえっ!」
 山賊の集団が一斉に【つぶて投げ】で投石攻撃を始める。一斉に放たれる第一投を、アステルとライオンはその軌道を【見切り】、横にステップして大きく回避。すかさず山賊の群れに真っ直ぐ飛び掛かり、乱戦に持ち込む。ライオンの爪が斬り裂き、牙が山賊を引き千切る。
「ひっ、ひぃー! 助けてくれぇ!」
「今更許されるだなんて、思わないでね?」
 あれだけ威勢のよい皮肉と罵詈雑言を並べた山賊も、一度守勢に回ればこれ程までに情けないものか。【フェイント】を交えた攻撃によって、あらゆる構えを攻撃の前兆へと化したアステルのライオン。山賊達の攻撃の手が緩まり、その機会を見つけようと後ずさりを始める。猟兵を包囲していた山賊が、彼ら自身も気づかぬ間に一カ所へと集められていく。

「汚物はさっさと消毒だぁー!」
 一旦戦場を離れ、低空飛行から速度を乗せ迫るは吾聞の竜、リム。家畜の如く集められた山賊は自分達が追い詰められたと気付き、石を投げて迎撃しようとするが、手から武器を離せばアステルのライオンの恰好の餌食だと気付く。攻撃も回避もままならぬ詰みの状態。彼らはもはやテルとライオン、どちらに倒されるかしか選べぬのだ。
 アステルがうまくやってくれると信じ、あえて回避を捨てて繰り出された高速の体当たりが、結局何一つ行動出来ぬままの山賊、そして彼らのキャンプをズタズタに引き裂く。山賊は糸が切れた人形のように宙を舞い、あるいはキャンプの建材と同化してオブジェと化し、倒されていく。運よく回避した山賊も、残敵掃討とばかりにテルのライオンが襲い掛かる。二人の連携は、山賊の半数近くを一度に叩き伏せることに成功したのだ。

「リム君、格好良くてときめきが止まらないんだけど」
 アステルとライオンが天からの強襲を繰り出す黒竜の雄姿に見とれていると、リムは「遊ぶのは戦いの後でな」とウィンクを飛ばす。ゴリラの子供を取り戻し、山賊を壊滅させるまで、戦いは終わらない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

竜胆・エレナ
人が足りないみたいだからお姉さんがお手伝いに来たわよ~。

あらあら、お下品な山賊さんね。
動物を商売に使うなんて言語道断よね。
粗方片付いた後みたいだから、残りのお掃除と行こうかしら。

《ウィザード・ミサイル》を広範囲にばら撒きましょう。
竜の炎も魔法に変えるとこんなに便利なのよね。
さあ、私の内に眠る炎、どこまで受けきれるかしら?

《ウィザード・ミサイル》を撃ち尽くしてまだ生き残りがいるなら、《ドラゴニック・エンド》で終わらせてあげましょう。
手近な山賊を一体【串刺し】にして、そこからガーたんを召喚するわ。
さあ、ガーたん!やっちゃいなさい!


アルフェミナ・オルフェナウス
(アレンジ・他者絡み歓迎です!)
話を聞いてきてみれば!
子供を浚って悪事を働いた上に、悲嘆にくれる親の想いを踏みにじり、さらに人にけしかけるなんて!
言語道断です!同じ人間としても許せません!!

【POW】
【トリニティ・エンハンス】と【スチームエンジン】を使って剣を強化します。
「さあ、出番ですよ、ベンド!行きます!!」
敵の攻撃を「武器受け」しながら、二重に強化した魔剣で「属性攻撃」です!

猟兵になった時、覚悟はしました。
それでも、人間相手は身が竦みます。
人間の命を奪うのは、やはり怖いです。

ですが、ここで手を抜けば、守れなくなる人が居る。
そんなの、「英雄」じゃないですよね!



ゴリラ顔の山賊密猟者達は、その半数近くが倒されたが、逆を言えばまだ半数が残っているということだ。そして心なしか、先ほどまで見かけなかった顔の山賊が増えている気がする。これも骸の海の残滓たるオブリビオンが成せる業か。
「やっほー、お姉さんがお手伝いに来たわよ~」
 膠着した戦況、そこに竜槍を携えた赤毛のドラゴニアン、竜胆・エレナ(ドラゴンお姉さん・f08680)が颯爽と現れる。丸みを帯びた角、柔和な表情、だが動物を売り物にする下品な山賊に対し軽蔑を隠そうとはしない。
「話を聞いて来てみれば、子供を攫い、親の想いを踏み躙り、果てには人にけしかけるなんて!」
 アルフェミナ・オルフェナウス(heilige blatt・f09594)もまた、山賊の非道に対し、小柄な体を怒りで震わせる。
「言語同断、同じ人間として許せません! 出番ですよ、ベンド! 行きます!!」
 【トリニティ・エンハンス】と【スチームエンジン】を用い、アルフェミナが両手で構える、優雅な曲線と無骨な幅広の刃を兼ね備える魔剣『ベンド』が、魔力と蒸気に覆われていく。

「……人間? ハーッハッハッハッ!!」
 山賊達は不適で下劣な大笑を叫ぶ。人でなしだの社会の屑だの、幾度となく投げかけられた彼らにとって何ら響くことはない。彼らにとって第一なのは、他者を踏み躙ってでも得たい自分達だけの快楽だ。彼らが感じたのは、良心の呵責などではなく、ゴリラよりも高く売れそうな上玉がのこのこやって来た、『副業』も潤うという打算的な歓喜だ。しかしその笑み目掛けて無数の火の矢が放たれ、着火された山賊達が炎に巻かれながら悲鳴を上げる。
 炎の出元はエレナの指先、そして彼女の内に眠る竜の炎。敵に目掛けて伸びるそれから【ウィザード・ミサイル】による【属性攻撃】が放たれる。これは撃破ではなく掃除だと言わんばかりに、広範囲目掛けて放たれ続け、竜の息吹の如く目の前の敵を焼き尽くしていく。
 
 攻撃を避けた山賊は先ほども見たような油断からの流動的な激昂を見せる。ある者は刃物を携え、ある者は礫を投げつけ、炎の矢が飛び交う中エレナとアルフェミナに攻撃を仕掛ける。
 アルフェミナに迫る山賊の一人が剣を振るう。彼女は魔剣を太刀筋の先に構え、攻撃を防ぐ。高い金属音と共に、剣の重みが腕に響く。猟兵になった時、覚悟していた。それでも、例え相手が人間を模したオブリビオンだと分かっていても、その姿に斬り付けるのは身が竦む。命を奪うことは恐ろしい――
「……きゃっ!」
 一瞬の気の迷いが、アルフェミナから剣を弾く。すかさず別の剣が彼女を斬り付け、ギザギザの不潔な刃が彼女に何本もの切創を生じさせ、思わず悲鳴が漏れる。
 
 数十発のミサイルを撃ち尽くしたエレナは、案外受け切れるものね、と僅かばかりの関心を見せる。しかしその時、アルフェミナの悲鳴を聞く。いつの間にか彼女は山賊達に囲まれ、彼女は辛うじて攻撃を回避し続けている。エレナ自身も投石を躱しながら手を穂先近くに持ち替え、突き出すと同時に腕に柄を滑らせる。突き出された槍の先端がアルフェミナを襲う山賊の一体を【串刺し】にし、それは血反吐を吐きながら痙攣する。
「ガーたん! やっちゃいなさいっ!」
 そして彼女の号令と共に、召喚ドラゴンが現れ、槍が示した軌道目掛けて強烈な突進を繰り出す。『ガーたん』の刃先も投石もものともしない強烈な体当たりが、アルフェミナの真上を通り過ぎ、彼女を囲う山賊達をなぎ倒し、蹴散らしていく。

「……気持ちは分かる。でも、あなたは何のためにここに来たの?」
 エレナがそう言ったのは、決してアルフェミナを貶める訳ではない。戦いに迷いがあるのなら、別の方法で猟兵達を助ける方法はある。それでも、自らの意志で戦いの真っ只中に飛び込んだのは何故か。その理由があるはずだ。エレナはそれを再確認させようとしているのだ。
「ごめんなさい。……そう、ここで迷ってたら、守れなく人がいる」
 取り落とした魔剣を掴み直す。迷いを超える決意が、剣に二重の強化を再び取り戻させ、地面を抉るような太刀筋を走らせる。
「そんなの……『英雄』じゃないですよね!」
 叩きつけるように横に振り回した刃が、残る盗賊達を一閃していく。低い声の悲鳴をあげ、盗賊達が吹き飛び、そして動かなくなった。敵を倒すという行為は決して軽々しいことではない。その重みを忘れてはならない。されど恐れてもならない。その重みを自ら背負い、そしてなおも進む者、それが『英雄』なのだから。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『山賊親分』

POW   :    強欲の叫び
【酒!】【金!!】【女!!!欲望に任せた叫び声をあげる事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    剛斧一閃
【大斧】による素早い一撃を放つ。また、【服を脱ぐ】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    手下を呼ぶ
レベル×5体の、小型の戦闘用【山賊子分】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアルル・アークライトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


戦いの末、山賊の大部分を撃破した猟兵。だがゴリラの子供は見当たらない。
 ズシン、ズシン。そこに大きな足音が聞こえる。通常の人間よりも一回り大柄な体躯。浅黒い肌に、ゴリラよりもゴリラめいた顔。右手には生半可な筋力では扱えないほどの巨大な斧、そして左手には金属の檻――中には、キーッキーッと鳴き声を上げ、檻から出ようとするゴリラの子供の姿。
 
「よくもうちらの部下を殺してくれたな」
 その口振りからするに、彼が山賊の頭目、そしてゴリラ誘拐の主犯だろう。手持ちの檻をそっと地面に置くと、大斧を構え猟兵の前に立ち塞がる。彼が抱くと怒りと侮りの前に、説得も交渉も話通じそうにあるまい。
「骸の海から帰って来てまで取り戻した、うちのシノギ。うちのシマ。渡すもんか。――猟兵さぁん!?」
 『親分』の帰還に、残る賊達も失いかけた士気を取り戻し、図太い笑みを取り戻す。これが最後だ。オブリビオン【山賊親分】を打ち倒し、ゴリラの子供を取り戻すのだ!
ミク・シィナ
単純に力と力の勝負と参りましょうか。
バトルアックスと斬馬刀の二刀流にて、グラウンドクラッシャーを放って攻撃致します。
力には、力で答えましょう?
これでも私、結構自信がありますの♪

しかしゴリラさんとはいえ、幼い子供を母親から奪ってしまうなんて。
とんだド外道さんですわね?
そういった方は遠慮なく、誅殺させて頂きますの☆
さぁ、お覚悟はいいかしら?
醜い醜い、ゴリラ野郎さん?
っと、それではゴリラさんに失礼でしたわね。
言い換えましょう。
存在する価値もないゴミムシさん♪

【使用技能】
捨て身の一撃5、鎧砕き4、礼儀作法1、怪力7、生命力吸収10、吸血2、残像1、2回攻撃10、封印を解く1、なぎ払い11



「出ましたわね、ド外道さん」
 言葉の端々から怒りと憤りを放ち、黒い瞳から氷の視線を放ちつつも、あくまで【礼儀作法】を崩さず、優雅に振る舞いと柔らかな物腰を保ち続けるミク。我慢しているのではない。これが彼女流の怒りの表し方なのだ。
「母親から幼い子供を奪ってしまうなんて、顔に違わぬ醜い心。人々が誤解するゴリラ像ぴったり。いえ、それすらにも失礼ですわね」
 感情を殺した笑みを浮かべるミク。親分は何も言わない。
「そうですね。あなたは存在する価値もないゴミムシ、いえゴミムシ以下。この世の森羅万象全てに劣る存在です。遠慮なく、誅滅させて頂きますの☆」
 一しきり言葉を並べたてた後、ミクは【バトルアックス】と【斬馬刀】をそれぞれの手に持ち、両手を広げ構える。

「……言いたいことはそれだけか? 嬢ちゃん」
 ド外道。醜い。ゴリラ。ゴミムシ。だから何だ。彼からすればそんな言葉、ずっと昔から聞き慣れている。
「やっぱり見れば見る程、あんたいい女じゃねえか。だから、狭い檻に押し込めて啼かせちまいたくなるなぁー!?」
 ミクの言葉に心打たれた訳では決してない。そういう『生意気』な奴を屈服させ、所有物とする事に性的快感を覚えてきた親分が【強欲の叫び】を放ち、巨大な斧を構える。

 ミクと親分、両者が一斉に互いの懐へと駆ける。
「力には力で応えましょう? これでも私、結構自身がありますの♪」
「じゃあその自信を木っ端微塵にしてやんよ!」
 親分の大斧が地面に叩きつけられる。単純な物理攻撃、だが並みのユーベルコードに匹敵する破壊力のそれを紙一重で横に回避するミク。続けざまに放たれる横薙ぎをバク宙で躱し、突き出される刺突を足で蹴ってダメージを避ける。

「どうしたぁ? 偉そうに説教した割にゃ、防戦一方じゃねえか!」
 両手で振り回す大斧は威力と速度を両立した恐るべき武器だ。だがこの時、親分はミクを挑発し手招きするため、左手を離した。それを逃す彼女ではない。
「隙だらけですわっ!」
 宙返りから両手の武器を地面に叩きつけ、【グラウンドクラッシャー】で地形ごと親分を攻撃する。対応の遅れた親分は強烈な衝撃をまともに受け、よろめき後退する。

「口だけではないようだな。だがそんな連中、幾らでも叩き潰してきたんだよぉ!」
 ミクの一撃は確実に効いているが、同時に親分も十分余力を残している。戦いは始まったばかりだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

影守・吾聞
『』:技能
【】:ユベコ

友達のテル(f04598)と連携
ボスをぶちのめして、ゴリラの子を助けるよ
『動物と話す』で「助けに来たよ!」と子ゴリラに呼びかけてから戦闘開始

俺は前衛を務めるね
テル、背中は任せたよ!

魔法剣を抜いて、山賊親分とガチバトルだ!
『野生の勘』『武器受け』『ジャンプ』を駆使しての接近戦
敵を翻弄しつつ、確実にダメージを与えられるチャンスを待つね

隙ができたら俺達のターン!攻勢に転じるよ
俺とテル、ゴリラたちに村の人の分。みんなの怒りを乗せた
雷の『属性攻撃』『2回攻撃』を喰らえ!
尻尾の先を変形させた【ガチキマイラ】もおまけだ!
フルコンボを決めてやる!


アステル・サダルスウド
『』:技能
【】:ユベコ

友達の吾聞君(f00374)と連携するよ
『動物と話す』で子ゴリラ君に「待っていて、僕等が必ず助けるから!」と告げて戦闘開始!

了解、後衛は任せてくれたまえ!
吾聞君、君の為に敵への道を作ろう!

敵の攻撃は『見切り』で避けつつ、吾聞君にも注意喚起
『フェイント』も駆使し、協力して敵を翻弄するよ

隙ができたら『援護射撃』『スナイパー』を活用し【姫桐草の詩】を発動
『鎧無視攻撃』『マヒ攻撃』も使って、山賊子分や山賊親分の行動を潰していく
どんな理由があろうとも、小さな子を傷つける者を僕は許さない

『鼓舞』で吾聞君の背中を押すよ
さあ、行きたまえ我が友よ!
僕等の怒りを思いっきりぶつけてやるんだ!



「キーッ! キーッ! ……キィィィィ」
 訳も分からぬまま母親とは別の『ゴリラ』に連れ去られ、狭くて冷たい場所に閉じ込められ、さらに周りには聞いたことのない恐ろしい音が飛び交う。仔ゴリラにとって、その体験は恐ろしく、心細いものであった。不安の余り甲高い声で叫び続けるも、やがてすぐにその気力すらも失せてしまった。
「助けに来たよ!」
 遠くから彼に呼びかけるのは吾聞だ。仲間の群れや連れ去った『ゴリラ』とは全く異質の姿であったが、それは仔ゴリラにとって不思議と安心を感じるものであった。
「必ずお母さんの所まで連れていくから……少しだけ待ってて!」
 続けてアステルも仔ゴリラに呼びかける。閉じ込めている檻は遠く、無理に助け出そうとすれば猟兵だけでなく、ゴリラ自身の身も危うい。だがそれでも必ず救い出すという誓いに、仔ゴリラは気持ちを落ち着かせ、戦いを見守ることにする。

「エテ公とのお話はそんだけでいいのか? 今生の別れかも知れないんだぜぇ?」
 その一部仔細を目撃していた親分は、少年達を嘲笑する。だが今更そのような挑発で心動かされる二人ではない。
「例えどんな理由があろうとも、小さな命を傷つけるものは僕達が許さない!」
 アステルが啖呵を切りながら薄紫の花びらを宙に浮かべ、
「俺とテル、ゴリラと村人。みんなの怒り、その身に受けてみろ!」
 吾聞がそれに続き、剣を構えて親分に斬り込む。

「野郎ども! ガキどもを延しちまいなっ!!」
「オオーッ!!」
 吾聞の前に、残る山賊子分が刃を携え一斉に迫る。このままでは親分の下に辿り着けない。
「吾聞君、君の為に敵への道を作ろう!」
 後衛を務めるアステルが、浮かべた花びらを【姫桐草の詩】に乗せ、立ち塞がる子分一同に撃ち放つ。飛び交う【援護射撃】は【スナイパー】の放つ飛刃の如く次々と子分を切り裂き、撃ち抜き、倒していく。
 だがそれをもってしてもなお、子分の数は予想以上に残っていた。いや、今この瞬間も骸の海から蘇り続けているのか?
 すぐさま彼ら全てを倒し切ることは出来ないと判断したアステルは、吾聞の道を切り開くことに専念し、花びらを一点集中で放つ。
「……テル!」
「行きたまえ、我が友よ! 僕を案ずる気持ちがあるなら、その分を怒りにして思いっきりぶつけてやるんだ!」
 吾聞はアステルの行動に懸念を抱き振り返るも、彼の【鼓舞】そして決意を信じ、再び向き直り前身する。撃ち漏らした子分は吾聞にこそ近づけないものの、代わりにアステル目掛けて殺到する。武器を花びらに変換するユーベルコードの性質上、撃ち漏らせば発動者を守るものは何一つない。襲い掛かる剣、飛び交う礫がアステルに決して無視出来ないダメージを与えていく。だが彼は決して止まらない。自身を守る分は最小限に、そして持ちうる全ての力を吾聞のために注ぎ込む。

「あの集団を潜り抜けてきたか。だがそれで俺を倒せると思ったら大間違いだ」
 アステルの献身を受け、親分の懐に辿り着いた吾聞。だが【野生の勘】が危機を告げる。目の前に飛び出す、分厚い毛皮の衣類。湿って重いそれを覆い被されれば、たちまち身動きを封じられるであろうそれを、親分は吾聞目掛けて投げつける。
 吾聞はそれを紙一重で【ジャンプ】して躱すと、目の前には同様に跳躍した上半身裸の親分が斧を振りかざして待ち構えていた。振り下ろされる神速の一撃を【武器受け】で防ぎ、その衝撃をあえて受け止めることで素早く降下し、投げつけられた親分の衣装をクッションにして着地する。
 吾聞は敵を翻弄し好機を探ろうとするも、身軽になった親分は攻撃の手を緩めず怒涛のラッシュを繰り出す。吾聞は辛うじて防ぎ続けているも完全に防戦一方であり、これでは翻弄どころか隙を探すことも出来ない。
「終わりだ、小僧。死ね!」
「……吾聞君をやらせはしないっ!」
 振りかざされた斧の一撃がついに吾聞を捉えようとした時、アステルの放つストレプトカーパスの刃が親分の肌を掠める。それはダメージとも言えぬ掠り傷。動きを封じるどころかほんの一瞬鈍らせる程度の【マヒ攻撃】。故に親分は気付きながらトドメを刺すことを優先しそれを無視した。一瞬の隙、だが吾聞にとってその一瞬は千金にも値する好機だった。

「ぐうっ!?」
 親分の肉を深く抉り噛みつくは、獅子の頭。そしてその出元は、キマイラ・吾聞の爬虫類の尻尾。【ガチキマイラ】の直撃を受け、一瞬よろめいた親分。
「行けぇ! フルコンボだっ!!」
 態勢を崩した親分は距離を取ろうとするも、噛みつく尻尾がそれを許さない。すかさず吾聞が斧も振り回せぬ内側に潜り込み、魔法剣の乱撃を繰り出す。
 吾聞を無理やり引き剥がし投げ飛ばした時には、既に分厚い筋肉の各部に少なからずダメージを受け、血に塗れてた。されど不敵な笑いを崩さず、さあ次はどいつだと言わんばかりに立ちはだかっていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ミク・シィナ
見た目通り、タフな方ですわね。
でもそれももう終わり。
手足を、首を、刎ねて終わりに致しましょう?

ユーベルコード剣刃一閃を使用し、両手に持ったバトルアックスと斬馬刀にて攻撃。
手足、もしくは狙えるなら首など、狙えるチャンスがある部分を積極的に切断狙い。
そろそろトドメを刺したいところですから、一気に攻め続けますの。
もはや語る言葉もいらないでしょう?
ただ殺すのみ、ですの。

【使用技能】
捨て身の一撃5、鎧砕き4、礼儀作法1、怪力7、生命力吸収10、吸血2、残像1、2回攻撃10、封印を解く1、なぎ払い11

もしこれで終わりとなりましたら、檻を怪力でこじあけて子供ゴリラちゃんを助け、母親の元に返してあげましょう。



「見た目通り、タフなお方ですね」
 体の一部が抉られ、そして全身を真っ赤に染めながらも、なお不敵な笑みを崩さぬ親分。ミクはいい加減彼にトドメを刺したい所であるが、まだまだ戦いは長引きそうだ。
 とは言え、彼に対しもはや語ることはない。否、語るべきはもう全て語った。あとは彼を骸の海に再び還し、愛らしい仔ゴリラちゃんを助け出すのみだ。

「俺に勝つつもりか。奇遇だ。俺もお前を――」
 もはや聞く耳など不要。殺すのみ。黒い髪をたなびかせ、美しい肢体に【バトルアックス】と【斬馬刀】を握り締め、大地を駆ける。相手の言葉を遮ったことが【強欲の叫び】を封じる結果となり、有利な状況を得たミクが懐に迫る。
 ミクの【捨て身の一撃】と親分の斧がかち合い、両者弾かれる。だが両手で握ることで反動を抑えた親分のそれはすぐに態勢を立て直し、すかさず襲い掛かる。ミクが斬馬刀で抑え、続いてバトルアックスをその軌道に押し当て、鍔迫り合いに持ち込む。
 ミクのその肉体に似合わぬ【怪力】が、徐々に親分の斧を押し込んでいく。しかし親分は笑みを崩さぬ。
 
「クククッ……てめえは俺とは違うと思ってるらしいな。違わねえよ。オブリビオンも、猟兵も、詰まるはバケモノで同じ――」
「だから? 私はバケモノではありませんわ。もし例えそうだとしても、あなたみたく心までバケモノになったつもり覚えはありません」
 ミクにとってそれは僥倖であった。精神に揺さぶりをかけてくるという事は、あの大きな肉体の中で肝を冷やしていると自白しているも同然。ならば言葉に耳を貸さず、そのまま攻め続けるのみ。
 親分が態勢を立て直そうと大斧を抜く。ミクは生じた隙を逃さず、【剣刃一閃】を叩き込む。一対の斬撃が親分の肉体に深い傷を生じさせる。一つ目は胸板を袈裟懸けし、もう一つは左手の手首から下を切り落とす。その痛みに思わず親分が叫び声をあげる。
 この機会を逃さぬと、すかさず【2回攻撃】による連打を叩き込む。袈裟斬り、逆袈裟、突き、殴打。親分はよろめきながら後ろに下がり、大斧、そして使い物にならなくなった左腕を盾にしてミクの攻撃を受け続ける。親分の危機に再集結した山賊が二つの間を遮るまで、一方的な攻勢を叩き込むことに成功する。

 真っ当な存在であればとっくに倒れ伏してもおかしくはない傷を受けながら、なおも笑みを崩さぬ親分。だがそれがどうした。そう決めたからには、ただ殺すのみだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミク・シィナ
言葉は要りません。
ただ滅すのみ、ですの。

漆黒のゴシックドレスを身に纏い、漆黒のマントを翻し、両手それぞれに、バトルアックスと斬馬刀を携えて、今度こそ、敵の首を刎ねようと行動致します。
いい加減、そろそろ終わりに致しましょう?
使うユーベルコードは同じく剣刃一閃。

【使用技能】
捨て身の一撃10、鎧砕き10、礼儀作法1、怪力13、生命力吸収10、残像2、吸血3、2回攻撃10、地形の利用1、なぎ払い11、第六感10、暗視1、呪詛耐性1、おびき寄せ1、盾受け1、属性攻撃1、武器落とし10、傷口をえぐる10、見切り1、空中戦1、カウンター10、激痛耐性2、恥ずかしさ耐性1、フェイント10、衝撃波1


竜胆・エレナ
ふぅん、アンタがあの盗賊たちの親玉なのね。
あぁ、いかにもって顔をしているわね。
ゴリラちゃんたちの未来のためにも、ここで死んでもらうわね。

まずはウィザード・ミサイルをぶち込んであげましょう。
「竜の炎よ、存分に楽しんで頂戴!」
全く、タフさには辟易しちゃうわね。ホントに人間なのかしら?

ウィザード・ミサイルを撃ち切ったら、槍を構えて接近戦ね。
魔法使いだからってナメないことね!
しっかり串刺しにしたところで、召喚ドラゴンのガーたんを呼ぶわ。
「やっちゃえ、ガーたん!」

※絡み・アドリブ歓迎です


アルフェミナ・オルフェナウス
(アレンジ・他者絡み歓迎です!)
貴方が、盗賊の親玉さんですね!
普通の人間であれば、罪は償うべきですけど、オブリビオンなら話は別です!
罪には罰を!ゴリラさんたちを苦しめたその罪、ここで贖って下さい!

【POW】
やる事は山賊たちの時と変わりません。
【トリニティ・エンハンス】と【スチームエンジン】で強化した武器で「属性攻撃」ですっ!
炎の魔力で攻撃力を上げて、一気に攻め立てます!

敵の攻撃は「武器受け」で受け流していきます。
攻撃が苛烈なら、【無敵城塞】で耐え凌ぎます!

もう、覚悟はしたんです!
私は「英雄」になると約束したんですから!
だから、みんなを苦しめるこんな相手に負けるわけにはいかないんです!


輝夜・レナ
【ブットバース】でも他の人でも絡み・アドリブ歓迎よ
「アンタ、ココのボスね?
恨みはないけど、アタシの実績の為にアンタには死んでもらうわ。悪く思わないでね!」

【バトルデータ・インストール】で格闘ゲームのデータをインストールしてバトルモードに変換するわ
「ファイトモード、起動!さぁ、ファイナルバトル開始よ!」

素早く近づいて、小パンチから623+Pで【アトミック・パンチ】!

敵の攻撃は適切にガードで処理して、決め技のチャンスを狙うわ
隙があれば【ワールドエンド・マキシマム】よ!飛び蹴りからの乱舞技でフィニッシュよ!
「これでトドメよっ!」

倒したことを確認したら、ステータスの実績を確認するわ
「まだ先は長いわね」



「ふぅん、アンタがあの盗賊達の親玉なのね――あぁ、確かに言われてみれば、いかにもって顔してるもの」
 エレナは余裕を崩さぬまま、笑顔で威圧感を振り撒き、満身創痍の山賊親分や、残る山賊子分達に相対する。
「人は内面の醜さをこうまでも顔に反映させられるものなのね、お姉さんある意味感心しちゃう」
 そして笑顔のまま、思い切り皮肉を飛ばしつつ槍を構え、同時に反対の手の指先に炎を滾らせ始める。
「ゴリラちゃんたちの未来のためにも、アンタらにはここで死んでもらうわね」

「貴方が、盗賊の親玉さんですね!」
 アルフェミナが琥珀色の瞳に倒すべき敵の姿を捉え、そしてベンドの名を冠す魔剣の切っ先で親分を差す。それは彼女の勇気、そして倒すという決意の顕れだ。
「普通の人間であれば、罪を償うべきです。でも悪意から蘇ったオブリビオンには決して償えず、反省出来ない――なら!」
 彼女の覚悟は鋼鉄よりも固い。正しき事、正しき者を守るために。その信念に微塵の揺らぎもない。

「親玉ってことは――あんたがココのボスね」
 バーチャルキャラクターの輝夜・レナ(流離のボスハンターReNa・f12146)が山賊親分に抱いた感情は、怒りや決意とは別のものだ。
「恨みはないけど、アタシには帰るべき故郷があるの。そしてそのために、アンタの首が必要って訳」
 レナはしなやかな肢体に青いポニーテールをたなびかせ、赤い瞳を向ける。彼女は彼女の目的のため、目の前の強敵を倒す必要がある。山賊親分もほぅ、と興味深そうに声を漏らす。
「だからアタシの実績の為に、アンタには死んでもらうわ。悪く思わないでね!」

「いい加減しつこいですわ。そういう男性は嫌われますわよ」
 二度に渡り打ち合い、なお健在の山賊親分にミクもそろそろウンザリし始めた。言葉が通じても決して会話が成立しない相手と戦うことがここまで苦痛とは。それこそ最初から言葉すら通じない怪物や機械の方が余程か御しやすい相手だろう。何もない、空っぽの化け物。だが哀れむ必要はない。目の前のそれは生前からそういう生き方を自ら選んできたのだから。
「ああ、思えば簡単なことでしたわ」
 目の前のそれの生まれは骸の海。荒ぶる獣でもなければ、悼むべき死者ですらない。忘れられるべき記憶が実体を持つという怪異。だが言うなれば所詮はそれだけ過ぎない単なる情報。そしてミクがやるべき事は、懲らしめることでも殺すことでもない。ただあるべきものを、あるべき場所に戻すだけだ。
「だから――滅しなさい、ですの」

「それじゃ、初めよっか――【バトルデータ・インストール】!」
 レナの掛け声とともに、格闘ゲームキャラクターの動作プログラムが体内に注入される。情報が記憶や技術のみならず、身体機能や反射をも最適化していき、彼女を格闘家へと作り直す。
「――さぁ、ファイナルラウンド開始よ!」
 性格までもデータと同調させたレナが、その雰囲気を幾分か変化させ、前傾姿勢で滑るように走り込み、山賊親分の懐に潜り込む。
「ストイック気取りの嬢ちゃんよぉ――そんな無理しなくても、故郷に帰る方法を教えてやろうか?」
 レナは親分の挑発を意に介さず、ジャブの連打を繰り返す。親分が斧を構え、それを受け止める。
「俺達だけじゃない、あんたらも共通の――」
 親分は構えたまま、手首のスナップのみで【剛斧一閃】を繰り出す。だがレナはスウェーして攻撃を躱し、その一撃は軽く掠める。
「――骸の海には、あんた一人で帰りなさい!」
 すかさずレナが腰を低く落とし、一撃で敵を崩し得る必殺の【アトミック・パンチ】を繰り出す。
「ぐほぁ!?」
 カウンターヒットが腹部に炸裂した山賊親分が、エビの字に仰け反る。決定的なチャンスだ。
「今よ、【ワールドエンド・マキシマム】!」
 すかさず飛び蹴りを放ち、親分を空中で打ち上げる。レナは地面を跳躍し、その全身を、内蔵を、乱舞攻撃で叩き伏せる。
「これで――終わりよっ!」
 最後に斜め上からアジトの壁目掛けて蹴りを叩き込み、その巨体をめり込ませる。

 すかさず追撃に入るのはアルフェミナだ。【トリニティ・エンハンス】で炎を纏いながら、【スチームエンジン】を搭載した魔剣を構え、形容でも何でもなく、推進力のままにロケットの如く突進飛行する。
 山賊子分が助太刀しようとするも、アルフェミナの突撃を止めることは出来ず、進路上のものはベントに刺し貫かれては燃え上がり、そうでないものも高熱の蒸気に撒かれ視界を奪われる。そして加速した剣の突撃が、立ち上がろうとする山賊親分の脇腹に深々と突き刺さる。口からドス黒い血を吐き、だがアルフェミナに降り掛かる前に炎の魔力がそれを蒸発させる。手応えは十分、これで倒したか――否!
「ガキが……英雄気取りかよぉ」
 心臓目掛けて飛び込んだ一撃は、だが寸での所で回避され、急所を外している。いや、急所を外しても尋常の人間なら十分致命傷となり得る一撃だろう。アルフェミナも戦慄を隠せない。
「死ねよぉ!」
 彼女の頭上に斧が振り下ろされる。すかさず蒸気エンジンを親分目掛けて噴射、素早く剣を抜き取って回避する。
 斧の一撃は回避したものの、勢い余ってアルフェミナは地面を転がる。体のあちこちに痛みを感じながらも立ち上がると、山賊親分がよろめき、血を吐きながら立ち上がる。そして彼女の周りを残る山賊子分全員が囲む。だがアルフェミナは毅然と答える。
「英雄気取りではありません。私は英雄です。英雄になるって約束したんですから! だから、みんなを苦しめるあなたに負けるわけにはいかない――負けるわけがないんです!」
 足元をふらつかせながら親分が迫り、子分の包囲網が縮まる。
「……エレナさん! 私ごと彼らを!」

「アルフェミナちゃん……!」
 突然の要請に一瞬戸惑うエレナ。だが大人のお姉さんとして英雄論を語り、彼女を諭したからには、エレナ自身もその責任を取らねばならない。
 だがエレナは信じている。あれだけ真っ直ぐな決意表明が、まさか醜い山賊どもと心中する宣言などである訳がないと。
「分かったわ――竜の炎よ、立ち塞がる敵を焼き尽くしなさい!」
 その腕から【ウィザード・ミサイル】の炎の矢が無数に放たれる。まさかアルフェミナ毎攻撃は出来まいと高を括った山賊子分どもを容赦なく焼き払い、親分もまた炎に巻かれてさらに傷を負う。炎は勢いを増し、アルフェミナを呑み込み、ゴリラ密漁団の構成員を一人残らず焼き尽くし、壊滅させる。
 そして直後、炎の壁が裂かれる。そこには蒸気エンジンの推力で炎の外へ飛び出し脱出するアルフェミナの姿があった。彼女はウィザード・ミサイルが飛来する瞬間に【無敵城塞】を発動し、エレナの攻撃をほぼ無傷で耐え切ったのだ。
 ならば次は自分の番。【ドラゴンランス】を構えアルフェミナが開けた炎の壁の中に飛び込む。
「……全く、親玉さんのタフさには辟易しちゃうわね。ホントに元人間なのかしら?」
 レナに内臓を潰され、そしてアルフェミナに貫かれた親分が未だ健在な事に驚きを隠せない。だが明らかに足元がふらつき、顔色も悪い。死んでこそいないが、攻撃はしっかり効いている。
「小娘の次は行き遅れのババァか……舐めやがって」
「お姉さんよ」
 エレナの瞳に影が差す。横薙ぎの斧を跳躍して回避し、体と槍を回転させながら狙いを定める。無論、突き刺すは心臓。エレナは硬直した笑顔のまま突き刺された槍を抉り、
「ガーたん、やっちゃえ」
 合図と共に槍を召喚ドラゴンに変身させ、その突進が突き刺された小さな点を大きな風穴へと変える。

「ガ……ハッ……」
 心臓を貫かれ、だがなおも立ち上がろうとする山賊親分。
 そこに現れるは、漆黒のゴシックドレス、漆黒のマント、そしてバトルアックスと斬馬刀を携えたミク。
「そろそろ終わりに致しましょう?」
 地面にへたり込む山賊親分を見下ろすミク、だが。
「……ウオオオオオオッ!!」
 真っ当な人間では振り絞れるはずもない最後の力を振り絞り、体を捻じ曲げるようにして斧を振り回す。だがミクは動かない。その軌道では掠りもしないからだ。
 目の前に斧の切っ先を見てから、ミクはバトルアックスを振り下ろす。丸太のような剛腕が吹き飛び、掴んだままの斧が地面に突き刺さる。
「さよなら」
 返す刃の斬馬刀、【剣刃一閃】が親分の首を刎ねる。叫んだままの表情で固まった顔が、宙を飛び、そしてボトリと地面に落ちる。それと同時に、仔ゴリラを閉じめていた檻が彼に傷一つ付けることなく切断され、無事解放される。

「ウッウッウッ、ウウッー!!」
「キーッ!!」
 そこに現れたのはゴリラの群れだ。何だかんだで心配して猟兵達を助けに来てくれたのだろう。だが山賊団はつい今しがた壊滅した。とは言え、子供を返しに行く手間は省けたのは幸いであった。母親ゴリラの下に駆けよる仔ゴリラ。抱きかかえる母親ゴリラ。長老が猟兵達に礼をし、ゴリラ達が歓喜の声をあげる。言葉は通じないが、きっと想いは通じ合えただろう。
「ゴリラさん、よかったわね」
 その姿に、ミクは自分の行いが報われた思いを感じた。

 一方その頃。首なき胴体、そして生首を見下ろし、レナは【ゲームデバイス】を確認する。彼女にとって最も大切な、撃破数を示す数値が1増えていた。
「……まだ先は長いわね」
 その言葉は、決して故郷を目指すレナだけのものでははないだろう。オブリビオンを倒し、世界の平和を守る猟兵達全員共通の言葉だ。戦いは今もどこかで行われ続けている。そして悪しきオブリビオンが世界のどこかに現れる限り、戦いは続くのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月23日


挿絵イラスト