エンパオアウォー⑨~暑いと熱いを乗り越えろ
●灼熱地獄か気迫の炎か?
「あついのが嫌いじゃないって人いるー?」
グリモアベースの一角で、ユキメ・サリディア(バーチャルキャラクターの戦巫女・f15392)が呼びかける。
「こんなこと言うってことはもう分かってる人も居ると思うけど、向かう先は暑いよ」
幕府軍の進軍ルートの山陽道にてコルテスの策略で山陽道は異様なまでに熱を上げられていて、そのままだと進軍する幕府軍をそこで茹で殺そうとしてるそうなのだ。
そうさせないためにも、その策略を打ち破り、無事に幕府軍を進ませなきゃならない。
「このままだと、干からびた侍達が出来上がっちゃうから、その前にその策を実行してるオブリビオンを倒して策を止めて欲しいんだよ」
熱だけでなく、風土病のウィルスも辺りに散布されているものの、熱い場所以外ではすぐに死ぬような代物らしく、策を打ち破れればおのずとこのウィルスの脅威もなくなるということだ。
今回、その策を実行してる者達の一角のオブリビオンは浪人達であり、そいつらを倒せれば、策略を打ち破る一手にもなる。
ただ、そこを守るオブリビオンも幕府に一泡吹かせられるとあってか、妙に気合いが入っているという。
「気合いが入っているからと言って、能力が上がってるとかはないけど…」
浪人のオブリビオンは、やたらやる気が漲っているようでその気迫には熱さを感じてしまうかも?とのたまうユキメ。
「策略の暑さと、オブリビオンの熱さに負けないようにやっつけちゃってきてね…」
なんだか此処まで語ってたユキメもあつさを感じたような気がしたのか、手で自分を扇いでいた。
にゃんさん。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
山陽道での熱いなかでの戦う戦争シナリオとなります。
コルテスの策略の一角を担う浪人達も妙な気合いを入れてるためにそっちも熱いかもしれませんが、能力については高まってるとかはありませんので。
戦場が2つの意味であつくなってるかもしれませんが、それによる有利不利等は(気にしない限り)発生することはないですよ。
第1章 集団戦
『浪人』
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POW : 侍の意地
【攻撃をわざと受け、返り血と共に反撃の一撃】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : 怨念の返り血
【自身の返り血や血飛沫また意図的に放った血】が命中した対象を燃やす。放たれた【返り血や血飛沫、燃える血による】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
WIZ : 斬られ慣れ
対象のユーベルコードに対し【被弾したら回転し仰け反り倒れるアクション】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。
イラスト:箱ノ山かすむ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
諏訪野・みすず
「暑いのは嫌いじゃないけど、暑すぎるのはね」
この事件に対してこう感じ、猟兵として参加します。
戦闘中、戦いながらも、戦場全体や仲間の状態に常に気を配ります。
「纏うものなき者の力、うけてみよ!」
浪人の「侍の意地(POW)」に対し、ユーベルコード「ネイキッドフラッシュ(ネイキッドフラッシュ)」を使うことで、返り討ちにします。
最大の目的は、いち早く敵の群れを殲滅することです。
その為なら、ある程度のダメージはやむを得ないものとします。
アドリブ、共闘歓迎です。
ステラ・テルキーネス
「暑い。熱すぎる。でも厚くはない…。」
ちょっとあつさで脳がくらくらします。
『火炎耐性』もっとレベル上げてたほうがよかったです…。
幕府の皆さんがこの熱で倒れる前にボク達が何とかしましょう。
…プールじゃあなんまり涼めないんですよね…。あとで水浴びに行きたい…。
●対浪人
ボクにいい考えがあります。
ユーベルコード:天瞳魔人重石で重圧を放ち、浪人の動きを封じます。
みなさん、今のうちにトドメを!
回避した敵には追撃を駆けます。
<ステラ・テルキーネスの長い髪の毛>を伸ばして『2回攻撃』の『なぎ払い』+『吹き飛ばし』でなぎ払いますね。
●アドリブ
歓迎します。
灼熱と表現できそうなほどに気温が上がってる山陽道の一角に、ステラ・テルキーネス(バイオモンスターのミュータントヒーロー・f19520)がいた。
「暑い。熱すぎる。でも厚くはない…。」
このあつさで、頭が暑さでやられかけてるようなこと言うステラ、まぁ、確かに今ここには厚いと表現するようなものはないが…。
もうちょっと熱さに慣れておけばよかったと思っているステラとは別に、諏訪野・みすず(不思議系ダンサー・f00636)は特にこの暑さに滅入る様子もなさそうであった
「暑いのは嫌いじゃないけど、暑すぎるのはね」
暑さに滅入る様子はなくても、それでも暑すぎるのはどうなのかと言う、みすずは流石にこのまま暑くなり過ぎる前に止めようとやってきたようである。
ステラもまた、ここを通る予定の幕府軍の人達がこの灼熱のような熱で倒れることがないようにと、止めにやってきたのだ。
『なんでぇ?てめらは?』
『もしや、猟兵ってやつらか?』
『なら生かしておけねぇな!』
そんな2人に気づいた浪人軍団は、返り討ちにしてやると言わんばかりに気勢のいい声を上げていた。
「こんな暑い場所なのに熱い人達だね…」
気力が充実してるのか、やたらに熱を籠めたかのような浪人達の掛け声に、ステラは2重にあつさに当てられた気分になって、辟易するような声音を上げていた。
「気迫は十分みたいだ、けど、それだけで実力が上がるわけでもないのだ」
みすずはみすずで、それだけで強くなる訳でもないだろうと、浪人達に挑発するかのように語りかける。
『好きに言いやがって!後悔させてやるぜ!』
みすずの挑発に軽く乗ったかのように、浪人達は一斉に2人に向かって襲いかかっていく。
「ボクにいい考えがあります。」
襲いかかってくる浪人達を前に、ステラは何か考えがあったらしく、浪人達の動きを止めるための力を発揮する。
『そう、教えてあげる。ボクの瞳から逃れられない!』
ステラの両の瞳が赤く輝くと、途端に浪人達は上から何かに抑えつけられたかのように地面へと縫い付けられた。
『妖術の類か!?』
『このようなもので…!』
強く抑えつけられる中で、それでも何人かの浪人が根性を見せるかのように刀を立てて立ち上がったが、それでも影響が残ったままで、十全に動けそうになかった。
「今のうちに!」
「みすずに任せるのだ!」
ステラの掛け声に、みすずが答えると、みすずは浪人達の前に立ち、そのまま戦闘体勢に入っていくようであったが…。
『纏うものなき者の力、うけてみよ!』
みすずが己を強化するための掛け声を上げて、そしてみすずの手から離れるみすずを包んでいたであろう衣服。…衣服?
『お、お前!いきなり何をして…!?』
『女子がむやみやたらに肌を晒すのはいかがそうでごさそうろう??』
『おごっ鼻が…』
浪人達の視点から見てみれば、戦闘に入った後に立ちはだかった幼げな少女がいきなり服を脱ぎ捨てた、である、驚くなと言う方が無理であろう。
ただ、みすずがそれを意図したわけでもないだろうが、相手を目の前にして脱ぐという行為は浪人達に混乱をもたらすのは十分だったようである。
…混乱しすぎて紳士的だがおかしい言語を吐いてる奴もいたが…、ついでに言えば鼻から赤い何かを垂らしてる奴も。
みすずは そんな浪人達の混乱も知ったことではないと、自分の身体に籠る気温の熱とは違うありのままの自然体で感じられる熱と自身の中から沸き起こる熱が全身に行き渡るのを感じると、空を飛ぶかのように滑りながら駆けだして、手近にいた奴をバールのようなもので殴り飛ばし、シューズで蹴り飛ばしていった。
浪人達もみすずにやられるままに終わらせないと身体を動かそうとするも、ステラの重圧波に抑えつけられたままで、無理に動こうとしてもステラから伸びてくる長い髪が鞭のようにしなって、吹き飛ばされるだけであった。
(とりあえず、これ終わったら水浴びしよう)
浪人達を吹き飛ばしながら、帰ったら水浴びして涼しもう、そうしよう、そう決めたステラなのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【SPD】(連携・アドリブ可)
「わー、ロウニンさんが一杯だ。みんな無職なんだよね」
フィオ姉ちゃんと一緒に浪人退治だね
【行動】()内は技能
「とりあえず、クールダウンしてもらうよ!」
(先制攻撃)でラビリント・ネプトゥノだよ。
氷壁の迷宮で戦場を覆って、浪人達を閉じ込めつつ熱気を霧散させるよ
さらに迷宮の通路で待ち伏せして戦うことで、浪人達の動きを制限だね
ボクとフィオ姉ちゃんは(氷結耐性)あるから、寒いのは平気だよ
「寒い中、お疲れ様。ここでおしまいだよ!」
斬られ慣れを避けるため、(高速詠唱)でクラロ・デ・ルーナで攻撃だね。
しぶとく近づいてくる浪人には、イスベル・ウラーノだ!
フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(連携・アドリブ可)
「そうね妙に気合いが入っているみたいね。無職だけど」
■作戦
フォルセティと共に氷系のUCで浪人達を意気消沈させ各個撃破する
■行動
「暑さには冷気で対抗ね。フォルセティ、思いっきり頼むわよ」
弟が創出した氷の迷宮で一息付きながら、通路で浪人達を待ち伏せ[氷結耐性]
「ちょっと寒すぎたみたいね。でも、まだまだ冷やしていくわよ」
震える浪人達が現れたら、問答無用で[高速詠唱]から【フィンブルの冬】を使用
徹底的に冷やしまくって浪人達を殲滅する。
万が一斬られ慣れで回避されたら、(全力魔法)で【アイオロスの刃】を放って撃退する。
「わー、ロウニンさんが一杯だ。みんな無職なんだよね」
浪人軍団を前にして、フォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)は無邪気そうに言葉の刃を振り下ろす。
それを聞いた浪人の幾人かが苦しそうに胸を抑えつけていた。
「そうね妙に気合いが入っているみたいね。無職だけど」
弟の言うことに同意するように、フィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)もまた、言葉の刃で切り捨てる。
『グハッ!』
『しっかりしろぉ!』
『あ、あいつら容赦ねぇな…』
姉弟2人からの容赦のない言葉の刃に耐え切れずに崩れ落ちそうになった奴とそれを鼓舞しようとしてる浪人。
『ええい!こうして任に就いておるのだ!職が無いわけではないわ!』
激昂するように声高に叫ぶ浪人だったが、それはそう自分に言い聞かせてるような叫びとも見えるものであったが。
浪人達が姉弟を悪魔でも見るような目で見ている中、フィオリナは浪人達の様子も気にも留めずに、弟のフォルセティに作戦の開始を告げたのだった。
「暑さには冷気で対抗ね。フォルセティ、思いっきり頼むわよ」
「とりあえず、クールダウンしてもらうよ!」
姉のフィオリナに答えると、フォルセティはこの戦場を包む熱すら退けそうな強力な冷気を呼び出した。
『凍結を抱きし冷雪の英霊よ。彼の者に封縛の柩を捧げよ』
フォルセティの詠唱が終わると、視界を遮るような霧が辺り一面に覆い、次いで周囲を絶対零度による氷壁が現れて、浪人諸共に姉弟を包み込んでいった。
『なんだこれは!?周りが見えん…それになんだか寒いぞ…?』
突然に視界を覆われ、先程までの暑さとは打って変わって、寒さを感じるほどの周囲の変わりように浪人達は狼狽していた。
『むやみに動いてはどうなるかわからんぞ!?』
『だが、このままじっとしていてもこの寒さでは体力を奪われるだけだぞ!?』
『しかし、こう視界が効かなければどう動けばいいのも分からぬも事実であろう!』
今の状況を打破しようとも、どう動けばいいのか皆目の見当もつかない様子であった。
浪人達の狼狽をよそに、外の熱は暑いと感じていたのか、フィオリナは迷宮から発せらる冷気で身体を冷やしながら一息付いていた。
「あまり暑すぎるのはどうなんだか…、それで、何か動いた?」
「どうやら、そのままジッとしてるみたいだよ、フィオ姉ちゃん」
一息を付きながら浪人の動きを訪ねると、浪人達はその場から動いていないようだと、フォルセティの答えが返ってくる。
「なら、もう少し待たせてもらいましょうか」
もう少し焦らしてやろうと、そう言いながら、フィオリナは休息を続けるのだった。
そして、それなりの時間が過ぎた頃…。
浪人達の様子を感じ取っていたフォルセティはそろそろ動くのだろうと、フィオリナに声をかける。
「フィオ姉ちゃん、どうやら痺れが切れたみたい」
「じゃあ、迎えに行ってあげなきゃね」
それを聞いたフィオリナは、もういいでしょうと、浪人達の元へ向かうのだった。
氷壁の迷宮内で放置されることになった浪人達は、寒さで冷やされた身体をブルブルと震わせていた。
そしてとうとう、一人の浪人が痺れを切らしたように叫ぶ。
『もう、待つのはごめんだ!俺はもう行ゲハァ!』
叫び、行こうとしたところに、何処からか飛んできた閃光を放つ何かに撃ち抜かれ、吹き飛ぶ浪人。
突然に一人が倒れたことで、残りの浪人達が刀を構えようとするも、寒さで指先がかじかんだのか、うまく刀を構えることも出来なくなっていたようだ。
「ちょっと寒すぎたみたいね。でも、まだまだ冷やしていくわよ」
「寒い中、お疲れ様。ここでおしまいだよ!」
霧の中から現れたフィオリナとフォルセティは、浪人達にもう終わりとそう冷たく言い放つ。
『氷の檻に閉じ込めてあげる。氷結へ導け、黄昏の吹雪よ!』
浪人が何かを言おうとするよりも速くフィオリナは唱えると、フィオリナのは輝く白銀のドレスを身に纏いながら、浪人達に向けて氷雪の竜巻を起す。
『放て』
その巻き起された竜巻に浪人達が気を取られている隙に、フォルセティはごくごく短い詠唱で高エネルギー波を放つ。
放たれたエネルギー波はかなりの速度で浪人に迫り、それに気づく頃にはもう遅く、当ったその浪人は強い衝撃を受けたかのように吹き飛んだ。
竜巻に身構えていたところに浪人の一人が吹き飛んだことで意識が逸れたらしく、浪人達はそのまま氷雪の竜巻に飲みこまれていくのであった。
氷壁の迷宮の冷気で身体が冷やされ、そこに氷雪の竜巻による凍てつくほどの冷気にさらされた浪人達は、竜巻が収まるころにはもはや口を開ける者は居なかった。
成功
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峰谷・恵
「霊玉をこの熱波に転用するならそれ相応の術式を組まないといけないはず、その要を探して壊していけば止まるでしょ」
空間活動用改造ナノマシンで宇宙空間でも生身で活動できるよう体を改造しているので50℃だろうと100℃だろうと問題なし。
空在渾で最高速度時速5000kmの飛行状態になり、上空からなにか怪しいものがないか捜索。敵が守っている怪しいものを見つけたら敵ごと破壊に掛かる。
上空から敵に空在渾で強化したMCフォートとアームドフォートの砲撃(2回攻撃+誘導弾+範囲攻撃+鎧砕き)を仕掛けて撃破。怪しいものを破壊、撤去した後は他にもないか再び捜索に移る。
敵の攻撃は高速飛行で回避(空中戦)
アララギ・イチイ
……(悪巧み)……もっと敵を熱くしてやりましょうかぁ♪
【選択UC】使用よぉ
広範囲にUCの香りを拡散させて【範囲攻撃】、敵をもっともっと熱くしてしまいましょうかぁ(なお、本来の使用用途は住民や自軍を鼓舞する為のUCである
後は、普通に戦闘しましょうかぁ
熱血状態で面倒になってそうだから、油断せずに戦闘よぉ
UC対策として翼を展開して上空に飛行(【空中戦】技能で補正)、上空から地上の敵の動きを【見切り】、リニア榴弾砲で【スナイパー】するわぁ
榴弾砲の弾頭は榴弾、爆風による【範囲攻撃・吹き飛ばし】する代物だわぁ
一応、地上からの反撃も警戒しておくわぁ
シールドシステムを浮遊させて【早業・盾受け】の用意よぉ
御手洗・花子
「気合が入っているのならば、それを利用してやろうかのぉ?」
『エージェント秘密道具セット』から狙撃銃を取り出し呪殺弾による狙撃を行う。
「侍の刀も血も距離があってはのぉ……これも時代の流れじゃ」
距離を詰める為に向かってくる相手をUCで強化した『罠使い』で罠にハメて足止めしつつ攻撃。
こちらは死角に回り狙撃による『暗殺』や、ワザと姿を見せつつ罠に誘導する『騙し討ち』などを行い数を減らす。
向こうが距離を詰めようと思ったら『破壊工作』により道が塞がれたり、生き埋めにあったりするかもしれない。
「戦は事前準備じゃよ、気合でどうにかなる事など少ない……だからお主らは負けたのじゃ」
先より続く戦闘によって、浪人の軍団の頭数も激減し、残っているのは半分にも満たしていなかった。
『既に何人かやられちまったみてーだがよぉ!だからってここで尻尾巻いて逃げるやつぁーいねーよなぁ!?』
浪人達の頭数が減らされたが、むしろ逃げだすのではなく逆に身を引き締めるべきだと鼓舞する浪人の声が辺りに響く。
その浪人の声を聞いたアララギ・イチイ(ドラゴニアンの少女・f05751)は、何かを悪巧みした表情を浮かべたのであった。
「……もっと敵を熱くしてやりましょうかぁ♪」
そう言うが早いか、アララギは懐から特製の香を取りだしそれを焚くと、立ち昇る香りを浪人達の方へ仕向けた。
『心が燃え上がる素敵な御香よぉ、陰鬱な気分も完全焼却しちゃうわよぉ♪』
香の香りが浪人達を包み、しばらくすると…。
『ゥオオオオォォ…!!』
いつの間にか雄叫びを上げるほどに、浪人達は高揚させられていたのだった。
その雄叫びを上げるほどの熱血ぶりを見ることになった御手洗・花子(人間のUDCエージェント・f10495)は、逆に対処しやすくなったのでは?
そう思ったのか、エージェント秘密道具のセットから幼い見た目から手に持つには不釣り合いといえる狙撃銃を取りだし浪人達からは見えない場所に身を潜めると、銃口を浪人達の方へ向けて構えた。
「気合が入っているのならば、それを利用してやろうかのぉ?」
そして、花子は銃の引き金を引く。
2人の浪人達へのちょっかいが仕掛けられ始めた頃、峰谷・恵(神葬騎・f03180)は、広範囲で気温を上げるには、大規模な術式が必要なのではないかと考えた。
「霊玉をこの熱波に転用するならそれ相応の術式を組まないといけないはず、その要を探して壊していけば止まるでしょ」
空からならばそのような物が見つかるのではないか?と思い、そして、その空からの捜索を実行するように恵は空へと飛び出していく。
『飛ッ!』
恵の身体が白と黒の入り混じった色で覆われて空へと浮くと、恵自身の意志で空を自在に飛ぶ。
上空という、遮蔽物のない場所では周囲一帯の上がり続ける気温から逃れられないと思われたが、恵は平気そうにしていた。
「この程度の暑さなら、ボクには平気だね」
しかし、自らの身体を改造してあった、恵には、周囲の暑さはあってないようあんものだったらしい、空からの捜索を続ける恵であった。
花子が構えた狙撃銃から飛び出していった一発の弾丸は、浪人の一人に吸い込まれるとその命を喰らい尽くした。
『どこからきやがったぁ!』
突然に一人倒されたのだが、元々、気合を入れてるところにアララギによってそれを強められていたことで、浪人達は動揺する様も見せずに周囲へと警戒を強めて辺りを見回す。
そんな警戒も嘲笑うように花子は、もう一度引き金を引いてまた一人の浪人の動きを止めた。
「あらぁ、それじゃぁ私も行きましょうかねぇ♪」
その花子を様子をみたアララギも、自分もと、翼を開いて空に浮かぶと、浪人達の元へと姿を現した。
『仲間をやったのはてめぇガッ!?』
アララギの姿を認めた浪人が詰め寄ろうとするも、そいつを狙った花子の狙撃によってその口を永遠に閉じさせた。
『もう一人入るぞ!』
ここで、浪人達はアララギ以外にもいると気づいてまた辺りを見回すと、物陰を移動している花子の姿を見つけたのだった。
『お前らはあのちっこいのを狙え!その浮いてる奴は任せたぞ!』
軍団を分けて対処するように指示が出され、そのように動いていく浪人達。
「私のお相手はあなたたちがしてくれるのねぇ」
アララギは自分に向かって来る浪人達に向けて、銃…、それを銃と言うには大きく、むしろ砲身と言うべきもの、を構えると、より被害が大きくなりそうな所に向けてその砲口から弾頭を吐きだした。
吐きだされた弾頭は、その着弾した地点を中心にして爆発、その周囲にあった物を吹き飛ばしたのであった。
一方、花子へと迫ろうとしていた浪人達は、花子の元へ行く途中で道が塞がれて立ち往生していた。
『くそ!ここもかよ!』
『あいつどこに行きやがった!』
花子を探すために、姿が見えた場所にやってきたが、既にそこに花子の姿はなく、代わりにあったのは塞がれた道であったのだ。
そしてその道を戻ろうとしたが、そこは花子の術中の中であり、立ち往生していた浪人達の頭上から岩が落ちていったのであった。
『勝敗は戦う前までの積み重ねで決するものじゃ、戦闘はその答え合わせに過ぎぬ…』
岩によって埋められた道を見つめながら、花子はそう呟いたのであった。
地上での大騒ぎをよそに、恵は空からの捜索を続けていたが、術に対して要であるはずのものがいまだに見つけられずにいた。
「いったい、どこにあるんだろう?」
浪人軍団がいる場所を中心に、周囲を見廻っても、探している物が見つからずに時間だけが過ぎていく。
そんな中で、ふと眼下の騒ぎへと視線を寄越すと、浪人達の中に違和感を感じ取り、それを確かめてみるように見ていたら、浪人達の中に指示を出してるだけの者が居たのを見つけたのだった。
「…もしかしたら!」
恵は何かを閃いたように、アームドフォートをその浪人に向けると、容赦なく砲撃の雨を降らせたのだった。
その浪人は、下の方での対処に気を取られており、上から降り注ぐ砲撃には為す術もなく飲みこまれていった。
恵の砲撃が止む頃にはそこに浪人の姿はなく、そこには何か玉のような物の破片が残っているだけであった。
それは気のせいかもしれなかったが、何かが壊れたことで、この一帯の気温が下がったような気がした。
「どうやら、目的の物は壊れたみたいだね」
目的の破壊を確認した恵は、他にも無いかと再びの捜索に移るのであった。
成功
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