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エンパイアウォー㉑~海上に浮かぶ毛玉とアフロ~

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #魔軍将 #弥助アレキサンダー

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『この戦闘は海上戦です…対策が不十分な方はこちらの判断により、お引き取り願うこともあります』

 …と、こんなプラカードを持って泉・星流(人間のマジックナイト・f11303)は集まった猟兵達に話を始めた。
「魔軍将・弥助アレキサンダーが隠し将・秀吉と共に見つかった」
 星流は箒にグリモアの力を込めて放り投げ、地に魔方陣を描かせると、その中にエンパイアの地図が映し出された。
「場所はここ関門海峡…海での戦闘になる…今回はこの依頼に参加するにあたり、ここでの対策・戦闘方法を考えているか…これを参戦にあたり考査の対象とさせてもらう」
 たとえどんなに戦闘力が高く、(敵に対する)戦闘方法を考え抜いていたとしても、この戦場を担当するグリモア猟兵が個々に『参戦不可』の判断をしても良い…そういう話がグリモアベースでの話し合いで決まっていた。
 逆に言うなら、戦闘力が低くても、海の対策・戦闘方法を考えているというなら(それがたとえ『俺は泳いででも戦う』…というものでも)参戦は可能だと説明した。

「次に今回の依頼について説明させてもらう」
 魔方陣に映っていた地図…関門海峡のところが拡大され、三つの○が映し出された。
「この依頼は三連戦になる…」
 魔方陣の○の一つに関門海峡…武装した船団が映し出された。
「まずは『大帝の剣』で操られた『毛利水軍』だ」
 彼らは『大帝の剣』により徳川軍…それに与する猟兵も敵だと判断するように洗脳されているという。
「彼らを討伐しても戦略的には問題はない…けど、後々禍根を残す異になるから、出来るだけ無力化してこの船団を抜けてほしい」

 次に二つ目の○に黒い毛玉のようなものが映し出された。
「一部では微妙なゆるキャラとか言っていた人もいたけど…これが『隠し将・秀吉』だ」
 何故か集まった猟兵の一部から納得しつつも、ツッコミを入れたい気持ちの者もいたが…『僕も同じ気持ちだ…』…と、星流の言葉で話を先に進めた。
「こいつは弥助アレキサンダーの『逆賊の十字架』の力を借りて、弥助アレキサンダーの手前で彼を守るようにして海上を跳ねまわっている…こいつをどうにかしない限り弥助アレキサンダーへの攻撃は不可能だ」

 最後に三つ目の○に弥助アレキサンダーの顔が映し出された。
「言うまでもなく今回の討伐対象だ…彼は『メガリス』と呼ばれる渡来人の至宝『大帝の剣』『逆賊の十字架』…そして『闘神の独鈷杵』…この3つを操る強敵だ」
 メガリスについては星流もグリモアの力で調べてみたところ…『グリモアの力に匹敵するほどの力を秘めた武器・道具』…という事ぐらいまでしか分からなかった…と説明した。
「彼は『闘神の独鈷杵』の力で『関門海峡の大渦』を作り出し、その中心にて進軍してくる者を待ち構えている」
 彼はその中を自由に浮遊しながら戦闘…基本的に地上で戦闘するのと変わり映えのない動きをしてくると思う…と付け加えた。

「最後に『秀吉』と『弥助アレキサンダー』については、『先読みによる先制攻撃』をしかけてくる」
 戦争に初参戦の猟兵達に星流は説明する。
「ユーベルコードの能力…一部の強敵は『何となくどの能力のユーベルコードを使ってくるか分かり』『同じ能力のユーベルコードで先制攻撃を行う』…といったものだ」
 初参戦の猟兵達は顔を青くするが…、
「…大丈夫だ…逆にこっちはそれを利用する戦略を立てる事が可能だから…」
 星流はニヤリと笑みを浮かべた。

「話はだいぶ長くなった…今回はこれまでの戦争の中で特殊な部類に入ると思うけど、みんな頑張ってきてほしい」
 星流は準備が出来た猟兵から戦場へと転送の魔方陣で送り出していった。


旅野文師
 どうも…旅野文師です。
 なぜトップが『秀吉』なのか…それは個人的にそうしたかったからです。(何か癒されます)

『この戦闘は海上戦です…対策が不十分な方はこちらの判断により、お引き取り願うこともあります』

 大事な事ですからもう一度…、

 OPではグリモアベースでの相談となっていますが、実際はシナリオ制作で『海での戦闘の対策・戦闘方法は必須』…といった理由からです。
 ただ…『工夫・面白いプレイングは採用してあげてください』…との指示もありましたので、多少無茶でも(俺は泳いで戦うぞ…といったものでも)採用の可能性はあります。

『先読みによる先制攻撃』
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼等を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。

 猟兵側は(グリモア猟兵の予知により)相手のユーベルコードの全容が見えていますが、逆に敵は『能力は分かるが、ユーベルコードの全容は見えていない』…ので、同じ能力でうまくカウンターを返せるユーベルコードを選び、どう使うかが秘訣です。
 ちなみに、このあたりの判定・判断は厳しくみます。
 またユーベルコードを複数持ち込んだ場合は、その数だけ同様の判定・判断をさせてもらいますのでご注意願います。(カウンターを別のユーベルコードでカウンターで返される事もあります)

 また、細かな情報は各章毎にお伝えさせてもらいます。
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第1章 冒険 『毛利水軍を突破せよ』

POW   :    邪魔する船をひっくり返すなど、力任せに毛利水軍を突破します。

SPD   :    毛利水軍の間隙を縫うように移動し、戦う事無く突破します。

WIZ   :    毛利水軍の配置、天候、潮の流れ、指揮官の作戦などを読み取り、裏をかいて突破します。

👑3
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


岸辺に並ぶ猟兵達…関門海峡に並ぶは弥助アレキサンダーの『大帝の剣』に操られし『毛利水軍』
そしてその先には『秀吉』と『弥助アレキサンダー』が待ち受けている。
猟兵達はこの荒海をどう乗り越えていくのか?
マスターより

基本的に3つの能力の行動はあくまでの一例として考えてください。
重要なのは猟兵達が『毛利水軍をどう切り抜けるか?』がポイントです。

もちろOPで言った『毛利水軍の無力化』も一つのポイントです
ルルティア・サーゲイト
 この世界にも八艘飛び伝説ってあるのかのう? 黒竜爆砕刃を船に叩き付けて火を付けながら、船から船へと飛び移るのじゃよ。
「ほれほれ、捕まえてみせい!」
 人目を引く様にひらりひらりと跳ぶのである。まあ、距離届かなかったら凶鳥の翼で空中ジャンプ挟むが。船に火を付けるのが目的じゃから雑兵と交戦する必要はあるまい。ただの火ではなくUCによる火計。さっさと対応しなければ船が黒焦げになるからのう!
 ま、妾は囮役が向いておる。こうやって人目を引いておけば他の猟兵の謀も上手くいくと言う物じゃろう。どの道、猟兵が一般人相手に捕まるなんて無様は晒せぬ!



「ん?…なんだアレは?」
 毛利水軍の見張りの兵が海の上を『ぴょんぴょんと跳ねてくる者』がいるよう…いや、確かに跳んできている…と判断するやいなや…
「て…敵襲だっ!?」

「気づかれてしまったのじゃ…」
 ルルティア・サーゲイト(はかなき凶殲姫・f03155)は『【凶鳥の翼】の空中ジャンプ』と『海に浮かぶ木片(何度か開かれた戦端による毛利水軍の船の木片)』を利用して船団にまで辿り着こうとしていたところだった。
 何故、彼女はこんな事をしているかというと…時を少し巻き戻してみよう

「…あそこまで行く方法…考えてなかったのじゃ…」
 ルルティアはしばらく岸辺でうなだれていた(責任の半分は参戦許可だしたグリモア猟兵にあります)

 そして現在…毛利水軍の矢の雨の中を掻い潜って船団に到着…すぐ様に船の兵達に周囲を囲まれる
「ま、妾は囮役が向いておる。こうやって人目を引いておけば他の猟兵の謀も上手くいくと言う物じゃろう」
 …と、言ったところで大鎌を取り出し、闘気を纏わて甲板に振り下ろした
 そして振り下ろしたところから『闘気の炎』により燃え出した
「早く消した方がいいぞ…簡単には消えぬから、さっさと対応しなければ船が黒焦げになるからのう!」
 そう言い残すと、再び海へと身を躍らせて『【凶鳥の翼】の空中ジャンプ』で別の船へと移動して、同じように火をつけてまわるのだった。
 

 

成功 🔵​🔵​🔴​

フォーネリアス・スカーレット
 すべて殲滅しろと言うなら多少は面倒だがやり過ごすのなら問題は無い。この時代、水中を潜行する相手に攻撃する手段は無いし、ソナーの類も無い。無尽の鞘から静穏性の高い水中スクーターと水中呼吸の指輪を出して、水中を進ませてもらおう。
 とは言え、この手段では無力化は出来ない。そこでこの吸着時限水中爆弾の出番だ。威力は船底に穴を開ける程度で十分だろう。これを一つづつ船底に張り付けながら潜航する。
 オブリビオンでなければ用は無い。さっさと抜けさせてもらうぞ。



 ルルティアが船団に辿り着く少し前…毛利水軍の船団から死角になる場所
「流石に油断は禁物だ…」
 フォーネリアス・スカーレット(復讐の殺戮者・f03411)はそこから海へと入り、海中を泳いで進む作戦…万が一にも毛利水軍に海に潜るところを見られた場合、警戒をされかねない
 この作戦の為に用意した『静穏性の高い水中スクーターと水中呼吸の指輪』を『無尽の鞘』から取り出して装備…海中へと潜る
 この時代、水中を潜行する相手に攻撃する手段は無いし、ソナーの類も無い…やり過ごすだけならば何の問題はない
 そしてフォーネリアスが船団の下へ入り込む頃にはルルティアが船上で人の目を引いてくれている為、海の中にまで目を向けるような者は一人もいなかった
 そして船団の下を真っ直ぐにではなく、斜めに横切るようにして通り抜けつつ『吸着時限水中爆弾』を設置していった
「オブリビオンでなければ用は無い。さっさと抜けさせてもらうぞ。」
 そう水中で声も出さずに言い残し…彼が船団の下を通り抜ける頃…爆弾が爆発して船底に穴があく船が続出した

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『隠し将『豊臣秀吉』』

POW   :    墨俣一夜城
自身の身長の2倍の【墨俣城型ロボ】を召喚する。それは自身の動きをトレースし、自身の装備武器の巨大版で戦う。
SPD   :    猿玉变化
自身の肉体を【バウンドモード】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    グレイズビーム
【腹部のスペードマーク】から【漆黒の光線】を放ち、【麻痺】により対象の動きを一時的に封じる。

イラスト:フジキチ

👑4
🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵達が毛利水軍を抜けると、大渦の中心…そこに大帝剣『弥助アレキサンダー』…そして大渦の手前には…

「フェンフェン…フェーフェーフェフェフェン!!」

 隠し将『豊臣秀吉』が鳴き声をあげ猟兵達をじっとみていた

「フェフェフェフェフェン…フェフェフェフェフェフェーフェン…フェンフェンフェーン!!」
「ああ、分かった…俺はこの戦い手出しはしない…しっかりと見届けてやる」
 弥助アレキサンダーの盾となるつもりだった…いや、今でもその気持ちは変わりはないが、猟兵という強者を見て侍としての血がたぎったのだろう、侍として一人の武人として相手をするつもりらしい


マスターより
 改めて言いますが隠し将『豊臣秀吉』は『先読みによる先制攻撃』をおこなってきます

マスコメよりコピペ
『先読みによる先制攻撃』
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼等を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。

 猟兵側は(グリモア猟兵の予知により)相手のユーベルコードの全容が見えていますが、逆に敵は『能力は分かるが、ユーベルコードの全容は見えていない』…ので、同じ能力でうまくカウンターを返せるユーベルコードを選び、どう使うかが秘訣です。
 ちなみに、このあたりの判定・判断は厳しくみます。
 またユーベルコードを複数持ち込んだ場合は、その数だけ同様の判定・判断をさせてもらいますのでご注意願います。(カウンターを別のユーベルコードでカウンターで返される事もあります)

 追記と念押しすると…仮に別の依頼でプレイングが通ったとしても、僕が通すとは限りません
 ここの判定・判断は厳しくみます
(訂正:同種の他の依頼で通ったプレイングでも、僕が通すとは限りません)
ルルティア・サーゲイト
【共闘:f03411】
 ええい、大きければ良いと言う物ではないぞ何事も! こちらも真の姿であれば問題なく飛べるので空中戦を挑むのじゃよ。装備武器の巨大版とは言うか、武器を持っていないので格闘攻撃じゃろう。故に、空中に逃れれば届かない……訳は無かろうな。兎も角、油断なく回避を重視して墨俣城型ロボとやり合うのじゃよ。何、妾の弟子には猟兵最大クラスの5M級巨大ロボを作れる奴が居る。デカいという事は遅いという事を意味しない。しかし、足元から崩すという手は有効ではある筈じゃ。
 ……ま、妾は陽動なんじゃながな。後は何とかするじゃろ、あの怖い怖い殺戮者がのう。


フォーネリアス・スカーレット
【共闘:f03155】
 先制攻撃を持つ相手に奇襲攻撃は通じない、それは理解している。だが、奇襲できる状況でしない理由は無い。先に使ったスクーターに吸着爆弾を張り付けて即席魚雷として本体に叩き込む。
 倒れはするまい。それで良い、一瞬の隙さえ作れれば。
「ドーモ、オブリビオンスレイヤーです」
 挨拶は出来る。わざわざ敵の目の前に浮上してやって挨拶をする。これから貴様を殺すという宣言と、不利な状況を作る為にな。
 ロボの相手は奴に押し付ける。その間に私が本体を殺す。打撃は通りにくそうだ、焔繋で両断するか。
 後、私も飛べる。この翼は飾りではないのでな。



 関門海峡上…ルルティア・サーゲイト(はかなき凶殲姫・f03155)と秀吉が対峙していた。

「フェンッ!?」
 秀吉が目前のルルティア以外の気配を感じ声を上げると…

『どばしゃああぁぁ『どごおおおおぉぉぉぉーーーーーーーーんっっっっ!!!!!!!!!!!!!!!!』』
 海中からの飛来物?が秀吉に直撃…爆発した。
 爆発による水飛沫で視界が遮られていたが…それが無くなると、秀吉の前に一人の男がいた。
「ドーモ、オブリビオンスレイヤーです」
 秀吉の前に立つ(正確にはドラゴニアンの翼でホバリング状態)男、フォーネリアス・スカーレット(復讐の殺戮者・f03411)がわざわざ挨拶をした。
 先の飛来物?も…彼がここまで来るのに使った水中スクーターに吸着爆弾を張り付けた即席魚雷で、この瞬間を作り出すためのものだった。

 正直な話…この強敵を相手にここまでの流れは愚作…ですらない。
 先の水中スクーターの攻撃にしても、自身にダメージをあたえるものならば例の『先読みによる先制攻撃』の副産物で、『何となく自分に危害を加えようとする者が潜んでいる』…と、ユーベルコードを使わなくとも、回避や防御は行えてはいた。
 逆に言うなら全然効いていない…という事だ。
 しかしフォーネリアスの狙いはそれではない。

「フェフェーンッ!!!!!!!!」
 突如、秀吉の頭上に異空間の穴が開き…そこから『秀吉の倍の大きさはある、手足のついた城の形をした影の塊』が出てくるや、フォーネリアスへと拳による攻撃をはなった。
 フォーネリアスは腕を交差し、その攻撃を防ごうとするが…単純な防御ではいくら猟兵といえと、防御ごと体を叩き潰されるのがオチ…という代物だった。

 そう…単純な防御だったなら… 
 拳は…自身を追い込み…ユーベルコード【殺戮衝動】により身体能力が向上したフォーネリアスの交差した腕に…阻まれていた。

「こいつをっ!!!!」
 フォーネリアスは【墨俣城型ロボ】の腕を掴むと…
「…頼んだぞっ!!!!」
 ルルティアの方へ放り投げた。

 そして飛んでくる【墨俣城型ロボ】を見て…
「ええい、大きければ良いと言う物ではないぞ何事も!」
 ルルティアも真の姿を開放し【墨俣城型ロボ】に空中戦を挑む…
 【墨俣城型ロボ】も武器は装備していないものの、秀吉と同じような存在なのか?手足が伸縮していささか間合いが取りづらい相手だった…が、回避を重視しての戦闘に徐々にルルティアが押してくる
「……ま、妾は陽動なんじゃながな。後は何とかするじゃろ、あの怖い怖い殺戮者がのう」
 ルルティアは【墨俣城型ロボ】を大鎌で両断しながら呟いた。

「ぶぼはああああぁぁぁぁぁっっっっ!!!!!!!!」
 フォーネリアスの身体が華麗に舞った
「フェンフェンフェンフェン…」
 『この程度か…』…そんな感じの事を秀吉は言っていた。
 フォーリアスは秀吉という存在を大幅に見誤っていた。

『ロボの相手は奴に押し付ける。その間に私が本体を殺す』

 【殺戮衝動】によって身体能力を高めた…そこまでは良かった。
 しかしその先…『秀吉とどう戦うか?』…そこに思考が至っていなかった…完全にフォーネリアスは『秀吉』を『有象無象のオブビリオン』と一緒くたにしていた。

 そしてフォーネリアスの身体が海中に沈み、戦闘終了…フォーネリアスは星流による強制送還により保護された。
 

 

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:失敗

完成日:2019年08月19日


挿絵イラスト