エンパイアウォー㉑~お互いの誇りを掛けて
「皆様、お集まり頂き有難うございますわ。……エンパイアウォーに関する予知を致しましたの。――魔軍将、大帝剣『弥助アレキサンダー』について」
胸元のグリモアを指先で撫でながら、胡・翠蘭(鏡花水月・f00676)が何処か物鬱げに微笑みながら集まった猟兵たちに言葉を向けた。
その様子に、訝る様な視線を向けた猟兵に気付いたのか、翠蘭は苦笑気味に予知を語り始める。
「失礼致しましたわ……どうも、オブリビオンのやり口が苦手な部類で。どうぞ、お気を悪くなさいませんように。……まずは今回、皆様を『関門海峡』に転送致します」
そこでは第一陣、弥助アレキサンダーへ向かう道を『毛利水軍』が阻む。
だが、彼らはオブリビオンではなく一般人の武士たちだ。
「どうも……弥助アレキサンダーの持つ『大帝剣』の力で、わたくしたち猟兵を『自分たちの敵である』と認識させられているようですわ」
つまりは皆洗脳されており、敵意を剥き出しにして猟兵たちに襲い掛かってくる。
「毛利水軍の方々は一般人であり、猟兵と比べれば力の差は歴然ではあるものの……、皆様屈強な武士達ですわ。無策で向かって無事でいられるほど甘くはございません」
とはいえ、猟兵が本気でユーベルコードを使い戦えば皆を封殺し、完全に制圧することは可能だろう。
だが、操られていたとはいえ戦争終結後に江戸幕府に対し遺恨を残す結果となる可能性は否めない。
「……『毛利水軍』の皆様については、出来る限り戦闘を回避して頂ければ……と、思っております」
敵意を持って襲い掛かる相手を前に難しいこととは思うが、どうにか手段を工夫し一般人の武士たちが傷つかないようにして欲しい、と翠蘭が一礼しながら猟兵たちへと願いの言葉を向ける。
「『毛利水軍』を越えましたら、次に行く手を阻むのは隠し将『豊臣秀吉』ですわ」
隠し将『豊臣秀吉』は、弥助アレキサンダーの持つ『逆賊の十字架』の能力により、スピードと反応速度を強化されており、関門海峡の海上を、軽快なゴムマリのように高速で飛び跳ねている。
更に、あらゆる角度からの弥助アレキサンダーに対する攻撃を、その超高速のゴムマリ……もとい、その全身で受け止め阻んでいる。
「つまり、この豊臣秀吉を倒さないことには弥助アレキサンダーを止められない、ということになりますわね」
また、高速で移動する豊臣秀吉には必ず先制攻撃を許してしまう。
いかに豊臣秀吉の先制攻撃を捌き、反撃するか――どうにか策を持って戦って欲しい、と告げてから。一息吐いて。
「豊臣秀吉を撃破すれば、……漸く、大帝剣『弥助アレキサンダー』へ刃が届きます」
弥助アレキサンダーは、皆が到着する時は『闘神の独鈷杵』によって発生させた『関門海峡の大渦』の中心に浮遊しながら、何かとてつもなく強大な力を溜めているようだ。
仮に、猟兵たちが弥助アレキサンダーを仕留め損ねた場合、その力によって大きな損害を受けることは想像に難しくない。
「戦闘中、弥助アレキサンダーは海上を浮遊しながら『大帝剣』『逆賊の十字架』『闘神の独鈷杵』……これらを使い戦うようですわね。先も申し上げました通り、それぞれのアイテムが強大な力を有しておりますので、わたくしたち猟兵も単純な手法ではなく何か……戦い方、ユーベルコードの使い方に工夫が必要かと存じますわ。あとは……少しだけ、予知で垣間見えたのですけれど……弥助アレキサンダーの発生させている大渦の力を利用して戦う、というのも手段として有効かもしれませんわね」
勿論、そのようなユーベルコードや特技をお持ちであればですが、と付け加えてから。
「困ったことに……弥助アレキサンダーも豊臣秀吉同様、わたくしたちは先制の手を打つことが出来ませんの」
それは豊臣秀吉同様、先制攻撃をいかに防ぎ捌き、有効な反撃を為すかを考えなければならないということだ。
「……本当に難しい戦いですが」
――皆様ならば成し遂げられると信じております、……そう、囁くように告げて、緊張で顔の強張った猟兵たちへと柔らかな笑みを向けて。
徐に胸元に手を置き、翠蘭はグリモアを輝かせて猟兵たちの目の前に転移の門を呼び出す。
「長く続く戦いで、皆様お疲れとは存しますが……どうか、サムライエンパイアを救うために、御助力をお願い致しますわ」
ひらり、と優美な衣を靡かせながら、翠蘭は深く一礼して戦場へと向かう猟兵へと言葉を向けるのだった。
「どうぞ、……御武運を」
胡蝶
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胡蝶です。初めての戦争シナリオです。宜しくお願い致します。
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以下、諸注意になります。
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大帝剣『弥助アレキサンダー』および隠し将『豊臣秀吉』は、先制攻撃を行います。
これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
====================。
今回のボス戦はかなり強敵です。
したがって、厳しめの判定をさせて頂きます。
また、戦争シナリオの性質上、完結させることを優先させて頂きますので、プレイングを全て採用させることは難しいと思います。
以上、皆様の熱いプレイングをお待ちしております。
第1章 冒険
『毛利水軍を突破せよ』
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POW : 邪魔する船をひっくり返すなど、力任せに毛利水軍を突破します。
SPD : 毛利水軍の間隙を縫うように移動し、戦う事無く突破します。
WIZ : 毛利水軍の配置、天候、潮の流れ、指揮官の作戦などを読み取り、裏をかいて突破します。
👑3
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
神元・眞白
【SPD/割と自由に】
2人の将の相手をするならまずは集団をなんとかしないと?うん、大体分かった。
相手が一般人ならやりようはあるし、なんとかしてみよう。
まずは大きな船に目星をつけてそっと接近。乗り込む際には符雨、煙幕弾を。
水軍の人に変装して中に潜入。ばれない様に演技しながら内部の把握。
大体分かってきたら別動隊に扮した皆を動かそう。小舟で離脱の動きを。
猟兵の集団に扮して離脱する所を、私達で船員さん達に追いかける様。
小さな船でないと追いにくい様誘導させて、皆で行ってもらおう。
何人かは残るかも?でもそこまで行ったらこっちで仕上。
符雨、抵抗されても傷つける程度にね。……?抵抗されるなら実力行使でしょう?
秋月・信子
・SPD
関門海峡…さながら壇ノ浦の戦い…ですね
壇ノ浦の戦いと言えば、英雄源義経が敵将から追われて8艘の船を次々に跳び移り難を逃れた八艘飛び伝説ですが…流石に私はそんな脚力も身体能力もないただの女子校生ですし、この子(【影の魔獣の召喚】で呼び出した影の豹)に義経の代わりをして貰います
そして操られている『毛利水軍』の方々ですが…ちょっと可哀想ですけど着地先の甲板にグレネードランチャーで催涙ガス弾を撃ち込み無力化していきます
混乱する甲板に着地したら影の豹を【ダッシュ】させて次の船へ【ジャンプ】
もし立ち塞がる武士が居たのならば…ハンドガンを抜き非殺傷性の魔弾で【催眠術】に掛かったように眠って頂きます
フィーア・ストリッツ
フィーアです
とりあえず
水上機動は自前の宇宙バイクがあれば大丈夫そうですね
最高速度、小回り共に手漕ぎボートの毛利水軍とは比べ物になりません
敵船からの弓による射撃にだけ注意しつつ
機動力で水軍を翻弄して振り切ってしまいましょう
傷つけないようにとのオーダーですので
交戦を避けて早々に離れるのが1番です
万が一物理的に壁になる等で排除が必須な場合は
【クイックドロウ】で喫水線を狙って敵船の浸水を狙います
後は、居ないと思いますが
水を渡る手段無しに来た者は1名ぐらいなら後ろに乗せられますが
【アドリブ歓迎】
彩波・いちご
確かに洗脳されているだけの兵を死なせたくはないですものね
ここはなるべく穏便に行きましょう
【異界の抱擁】の触手を海から大量に召喚し、船そのものに絡みつかせます
私自身も触手の上に乗って移動しますが、船に絡みつかせた触手は、そのまま大きく船を揺さぶらせ、中にいる兵が立っていられないくらいに
……船酔いくらいは勘弁してくださいね?
いっそそれで兵を振り落として船乗っ取っちゃってもいいかも…?
とにかくそうやって割と強引に通らせてもらいます
もしそれでも追いすがるようなら、触手で軽く足払いしたり絞め落さない程度に動き封じる程度の巻きつけたりで、足止めに徹しますね
「ごめんなさいね、先を急ぎますのでっ」
広い海原に集結する船。
そして船上でいきり立つは毛利水軍の武士たちだ。
「弥助殿へ徒為す逆賊、徳川を斃せ!」
「弓と火縄銃は、葵の御紋を狙えばよい!」
オオオオオオオオオッ!!
(……2人の将の相手をするならまずは集団をなんとかしないと?……うん、大体分かった)
士気を高めながら沖に並び猟兵たちの行く手を阻む毛利水軍が視認できる位置に立ち、顎に軽く拳を当てながら神元・眞白(真白のキャンパス・f00949)は思案していた。
「……まぁ、相手が一般人ならやりようはあるし、なんとかしてみよう」
呟く眞白の装束は、毛利水軍に似たもの。手の中で煙幕弾を弄びながら機を待つように近づく船を見遣る。
「関門海峡……さながら壇ノ浦の戦い……ですね」
眞白の隣で大型銃器――グレネードランチャーを構えながら、秋月・信子(魔弾の射手・f00732)が呟いた。
同時に、眼前に立ち並ぶ大勢の敵軍、そして船は。伝承の英雄が敵将から追われて8艘の船を次々に跳び移り難を逃れた八艘飛び伝説――その光景を信子に想起させた。
「……八艘飛び、は……流石に私はそんな脚力も身体能力もないただの女子校生ですし」
想起したその立ち回りを自身に置き換え想像し――苦笑交じりに呟くと、片手を前に翳して影の魔獣を喚び出す。
「影の豹……あなたには義経の代わりをして貰いましょうか」
信子は影の魔獣にそう囁くと、行け、とばかりに手を敵軍へと嗾けるのだった。
そんな中、船で毛利水軍へと向かう猟兵たちの隣で海上を並走するように水上バイクで駆ける二人の猟兵がいた。
フィーア・ストリッツ(サキエルの眼差し・f05578)と彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)の二人だ。
「水上機動……自前の宇宙バイクを用意しておいて正解でしたね」
「足が速いのは良い事です、水上バイクは乗せて頂きありがとうございますね」
「いえ……迅速に事を運ぶには最適と考えただけです。最高速度、小回り共に手漕ぎボートの毛利水軍とは比べ物になりません」
「本当に。それに……洗脳されているだけの兵を死なせたくはないですし、早く対処したかったので助かります。ここはなるべく穏便に行きましょう」
「ええ、同感です――ああ、姿勢を低めに。敵軍から矢が」
「おっと」
そう答えながらハンドルを握り、毛利水軍らの弓による攻撃を華麗に回避していく運転手――フィーアの言葉に反応するように姿勢を整えながら水上バイクの後ろでいちごが自身の術式を組み立てている。
「あ、私はここで大丈夫ですので」
「そうですか?」
「ええ、ありがとうございました」
お礼の言葉を述べると同時に、いちごが水上バイクから海上へと飛び降りる。
急に軽くなった水上バイクの感触に思わず振り返ったフィーアであったが、目にした光景に一瞬ハンドル操作を誤りそうになった。
「――さて、では参りましょうか」
海上に飛び降りたいちごがそこにはいた……海中から生えた触手の上に乗って毛利水軍へと近づいてゆく。
異界の抱擁――いちご自身の影から召喚された大量の異界の触手、海の中から生えて海面に姿を現さないままの其れの上に騎乗するいちごは、敵軍から見れば――。
「な、なんだあの女?!海の上を歩いているぞ!!」
「ええい、珍妙な……!!矢を放て、やれ!!」
猟兵との戦闘経験が乏しいのか、ユーベルコードを奇妙な術と慄きながら警戒する毛利水軍に、クスリと微笑むいちご。
「……船酔いくらいは勘弁してくださいね?」
甘い声の囁き、果たして毛利水軍の水兵に届いたのか。一瞬ぽかん、とした武士たちを襲ったのは大量の触手たち。
「うわぁぁぁっ?!船に、なんだこれはっ、蛸か?!」
「だめだっ、船が……っ」
「あらあら、中々根性がおありみたいですね」
触手を船に巻きつけ、揺さぶるいちごであったが、毛利水軍の武士たちは船から落とされないようしがみ付き耐えている。
そんな武士たちの気概に敬意を表しつつ、いちごは触手に乗ったまま徐にその船へと近づくと、船舶にしがみ付く武士たちににっこりと微笑んで。
「ごめんなさいね、先を急ぎますのでっ」
「えっ……うわっ!」
微笑んだまま、いちごは船に巻き付いた触手とは別の、少し細めの触手をしがみ付いた武士たちに巻き付けると、べりっ、と船から次々と引っぺがして海へと落としていくのだった。
「器用な触手ですね……さて、私も。…ちょっと可哀想ですけど、失礼しますね」
そんないちごの行動を見遣りつつ、信子は射程距離に入った船舶に狙いを定めると、甲板にグレネードランチャーで催涙ガス弾を撃ち込む。
突然の銃撃、そして噴射され船全体を包み込む様な催涙ガスに混乱をきたした船にひらり、と着地し侵入する信子。
ガスの効果で視界を奪われた武士たちは狼狽しながら刀を振るうが、闇雲に振るっても猟兵には掠めることさえ叶わず。
やがて涙と煙幕のようなガスで何も見えずその場に蹲る武士たちを確認し、信子は影の豹を次の標的の船へと嗾け、たった今制圧した船と同じように催涙弾を甲板へと撃ち込んでいく。
一方、信子と同じ船で毛利水軍へと近づいていた眞白は、人形――符雨を船に残してから信子が催涙弾を放った船を足掛かりに移動し、別の大きな船――指揮官の乗船する船へと煙幕弾を撃ち込むと同時に侵入していた。
(まずは慎重に、内部を調べましょうか)
あらかじめ水兵の変装をしていた眞白にとって、煙幕と、猟兵たちからの他の船への襲撃で混乱し、視界と思考が冷静に機能しない武士たちの目を掻い潜ることは容易く、難なく毛利水軍の武士たちに紛れ込み、船のおおよその内部構造を把握すると、見えない糸で人形を機動させた。
機動した人形は、まるで生きた人間のように活動を始める。
「おいっ、あれは葵の御紋だ!」
「何っ、よし、あの船を沈めろ!」
信子と眞白が乗ってきた船が、眞白が操る符雨によって動き出すと同時に、わざと目立つように御紋を見せればいきり立つ武士たち。
あっという間に、小船に数人乗り込み、その船を追い始めた。
「さて、残りの皆さんにも降船をお願いしましょう」
もちろん手加減はしますが――と内心で呟きながら、眞白は人の気配の残る船内を歩き始める。
眞白の人形が操る船は、指揮官が乗る船の他、周囲にいた船舶の注意も引いていた。
「味方も追いかけている、俺たちも続くぞ!」
「射て!なんとしても仕留めろ!」
――バシッ、バシッ!
荒々しい気性を露わにしながら、葵の御紋を狙う武士たちの船、その側面に衝撃が走った。
なんだなんだ、と確認すれば、衝撃のあった場所には穴が空いており、その穴から海水が船へと浸水し始めていた。
「うわぁぁ、船に穴が!沈むぞ!」
「何?!……くそっ、急いで鎧を捨てて泳げ!」
浸水する船と、武士の魂に等しい武具を置き海へ身を投げる毛利水軍のすぐ側を、高速で駆け抜けていくのはフィーアだ。
フィーアは水上バイクの機動力を活かし、毛利水軍の船の間を縫うように駆け抜け、船の喫水線を狙って銃弾を見舞ってゆく。
「……傷つけないようにとのオーダーですので」
水上バイクで近づいてくるフィーアに死を覚悟して目を瞑る武士に、すれ違いざまに囁きながら、フィーアは次々に船へ射撃を行う。
(……交戦を避けて早々に離れるのが1番ですね)
仲間の猟兵たちが生じさせた混乱に乗じて襲撃してはいるが、冷静になられて交戦状態になるのは厄介だと引き際を見極める。
フィーアはある程度毛利水軍の戦線が乱れたのを確認すると、あちこちで上がる催涙ガスや煙幕の中へとその姿を紛れさせてゆくのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
ヴィゼア・パズル
…武人でありながら洗脳され安易に刃を向けるとは… 情けない。洗脳が解ければ、今後に遺恨残さぬ為にも、言い訳無用の正座で説教2時間ですね。
【WIZ】使用
事前に潮の流れと風向きを確認
精霊により形作る偽翼を使用【空中戦】技能にて敵の攻撃に警戒しつつ対岸を目指す
風上より、エレメンタル・ファンタジアにて炎を起こそう。【二回、属性、範囲攻撃】の【全力魔法】…Flame-blameを叩き込む
連携が可能であれば合わせて船を火の海にしましょう。
「何、鎧を脱ぎ海へ飛び込めば死にはしませんよ。」…関門海峡の潮は流れが速い。…戦線離脱は確実ですが…ね。救助と回収は一般の警察にお願いしますよ
◎
「……武人でありながら洗脳され安易に刃を向けるとは……情けない」
穏やかに呟く言葉に、僅かに怒気が混じっているのは、彼が戦士であり、同時にその指南も行っていた経験があるからだろうか。
ヴィゼア・パズル(風詠う猟犬・f00024)は風の精霊の加護を受けた偽翼を纏い、空中から俯瞰して毛利水軍を見下ろしながらフロゥラを振るう。
「……洗脳が解けたあかつきには……今後に遺恨残さぬ為にも、言い訳無用の正座で説教2時間ですね」
ええ、それがいい。
頷き混じりに呟いたヴィゼアの声は、当然海上でいきり立ったまま猛る武士たちの耳には届くことは無い。
そんな彼らを見下ろしながら、ヴィゼアは事前に掴んだ潮の流れや風向きを再度確認すると、指揮者のタクトのようにフロゥラを振り。
「さて、このような時はどう対処しますか?」
精霊を操る杖の動きに合わせるように、風上に浮遊したヴィゼアが放ったのは広範囲の炎。
それは毛利水軍の船団を囲むように海上や船上で燃え盛り、――辺りはまさに"火の海"といった様相だ。
「なんだ?!船と海が燃えているぞ!」
「船に燃え移った!海水じゃ消火できない!」
あっという間にパニックに陥った毛利水軍の武士たちの様子を見ながら、ヴィゼアは火力や風の強さを調節しながら炎を降らせる。
「くそっ……!このままじゃ焼け死んじまう……!」
「……何、鎧を脱ぎ海へ飛び込めば死にはしませんよ」
焦る武士たちに、穏やかに一つの方法を勧めるヴィゼアの言葉。
それを敵と認識している猟兵からの助言とはいえ、背に腹は変えられぬとばかりに、火の手が回った船の武士たちは次々に武具や装束を脱ぎ捨て海へと飛び込んでいく。
一矢報いろうと、離脱前にヴィゼアへ矢を放つ者もいたが、風の精霊が主の身体に至る前に矢を風で絡めとってゆく。
(とはいえ……関門海峡の潮は流れが速い。……戦線離脱は確実ですが……ね)
事前に潮の流れを読んでいたヴィゼアは、海に落ちた武士たちが前線復帰が叶わぬ位置へ流されていく姿を悠々と眺めつつ、静かに思案する。
(それに……水軍の兵ですから、泳ぎも大丈夫でしょう)
――潮の流れ的に、沖ではなく陸地へと流れ着くだろう。
そこまで予測しながら、ヴィゼアはふわりふわりと空を踊るように移動し、最後尾の毛利水軍の船を全て火の海へ変じさせて。
毛利水軍の武士達も全て無事、海へ逃げ流されてゆくのを見届けてから、ヴィゼアは漸く顔を上げ、前を見た。
視線の先には、海原の中に佇む一体と一匹。
浮遊して先行した猟兵たちへと合流すると、皆で次の目標へと向かってゆくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『隠し将『豊臣秀吉』』
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POW : 墨俣一夜城
自身の身長の2倍の【墨俣城型ロボ】を召喚する。それは自身の動きをトレースし、自身の装備武器の巨大版で戦う。
SPD : 猿玉变化
自身の肉体を【バウンドモード】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ : グレイズビーム
【腹部のスペードマーク】から【漆黒の光線】を放ち、【麻痺】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:フジキチ
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
秋月・信子
・SPD
影の豹と同じ速さの先制攻撃を【視力】で追い【咄嗟の一撃】で撃ち込んだグレネード弾の炸裂で起きる爆風で【吹き飛ばし】て仕切り直させます
仕切り直しましたら【影の魔獣の召喚】で騎乗したままの状態で状況開始です
相手の自身の肉体をバウンドモードに変える猿玉变化を影の豹で躱しながら軌道を【情報収集】して【見切り】、軌道と射線を交えるようにグレネード弾を再び撃ち込みます
…最初の一撃を学習してバウンドモードの弾力と伸縮性を利用して炸裂する前に弾き返しましたか
これならどうです?
着弾した瞬間に弾殻が【傷口をえぐる】よう碇型に変形し内部に留め、弾き返しを防ぐようイメージした魔弾です
ここを…通らせて貰います
アリス・スラクシナ
この黒玉、豊臣秀吉か。相手してやろう。
とにかく相手の動きをよく観察するのが大事だろうね。
『フィーネ・ファーブラー』で銃撃を行い、相手に隙を作る。
【ダッシュ】で移動し、【残像】で空振りを誘う。
近接になれば『四十式刀槍』の刀で一閃を繰り出したり、槍による攻撃を仕掛ける。
◎
♀♀、♂♀
「フェンフェン!」
海原を往く猟兵たちの前に次に立ちはだかったのは――黒色の猿のようなオブリビオン、隠し将『豊臣秀吉』だった。
海原を、まるで意に介さず悠々と弾みながら弥助アレキサンダーへと向かう猟兵たちに狙いを定めている。
「この黒玉、……豊臣秀吉か。相手してやろう」
アリス・スラクシナ(トリガー・シックス・f21329)は愛用の大型回転式拳銃を模したハンドキャノン、フィーネ・ファーブラーを携えながら弾む秀吉を見据えていた。
「フェン、フェン!フェン!」
そして、射程距離に入った猟兵へ向かって猿玉变化したその身体を、目にも止まらぬ早さで弾んでゆく。
狙われたのは先頭の船に待機していた秋月・信子(魔弾の射手・f00732)。
「来ましたか……っ!」
(予想以上に、速い……!)
高速で飛来する秀吉の起動を、その優れた動体視力で捉えながら信子は機を待つ。
「……!」
(――今!)
卓越した戦闘経験、そして優れた動体視力で、自身を狙う秀吉が弾んでくるタイミングを掴むと、信子は手早にグレネードランチャーを構えて刹那、秀吉へとグレネード弾を炸裂させる。
「フェ?!」
殆どノーモーションに近い信子の反撃に虚を突かれたのか、秀吉は巻き起こる爆風にそのまま吹き飛ばされる。
「フェン、フェンフェン……!」
吹き飛ばされながらも、直ぐに何が起こったのかを把握すれば、バウンドモードのその身体を直ぐに獲物へと向かって弾ませる。
「……状況は整いました」
秀吉吹き飛ばし、体勢と状況の仕切り直しを図った信子は、秀吉が再び攻撃を仕掛けてくるまでの間に影の豹に騎乗し機動力を確保した状態で迎え撃つ。
バウンドモードの秀吉に劣らぬ速さで海を駆ける影の豹に騎乗しながら、襲い掛かる秀吉を注意深く観察し、その軌道の情報を収集し、やがて見切る。
再度向かってくる秀吉をグレネード弾で迎え撃つ信子。
初撃と同様に自身を襲う秀吉はその身体の弾性で、信子へと弾き返そうと弾を受ける。
「なるほど、学習しましたか……ですが、これならどうです?」
弾を避けずに、当たった上で弾き返そうとする秀吉の動きに、信子は口元に笑みを浮かべながら囁いた。
秀吉に撃ち込んだそれは一発目のグレネード弾とは異なる――信子の魔弾。
秀吉の身体に直撃したその瞬間。
弾き返される前に炸裂した魔弾は、秀吉の弾性に構わずその身体に突き刺さり、弾殻が傷口をえぐるような禍々しい形状、碇型に変形し内部に留まる。
「フェンッ」
予想外のダメージに、秀吉は一旦信子から距離を取り、別の方向へとバウンドしていく。
「思った以上に速いな……!」
思わずそう呟きながら、弾む秀吉の標的となったアリスはフィーネ・ファーブラーの射程範囲に近づく秀吉を狙い撃つが、猿玉变化により予測困難な跳躍をする秀吉を的に捉えることが難しく。
船上を駆けて攻撃をギリギリ紙一重に躱し、残像を造り出し攻撃を誘う。
「――そこ!」
集中して攻撃の機を窺っていたアリスは弾んできた秀吉がちょうど自身の残像を捉えたその瞬間を狙い、四十式刀槍を抜くとその刃を振るう。
「フェン?!フェッ……!フェンフェン!!」
――剣刃一閃。
アリスの抜いた刀が、アリス本体とすれ違うその瞬間に秀吉を一閃する。
残像を捉えた驚きと、反撃を受けた衝撃で一瞬動きが鈍るその瞬間を逃さず、更に槍による牙突を見舞う。
「フェーーンッ……フェン、フェン!」
不意打ちのようにアリスの攻撃を受けた秀吉は、弾んだ慣性と牙突による衝撃により、そのまま海へと弾き飛ばされるのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
神元・眞白
【WIZ/割と自由に】
ここまではいいけど、ここからは海の上。
私は泳げないからちょっと不安。船を壊されない様にしないと。
あのお猿さんはそこまで考えてないと思うけど船を壊されない様に。
先制攻撃されるのは分かっているけど怖いし、今回は騎士に守ってもらおう。
……そうそう、私は戦えないけど騎士って気軽に呼べるの。使い捨て。
あとは船にも乗ってるし、障害物は結構あるから攻撃を見切って物陰に。
足場の広ささえあれば騎士は複数呼べるし攻撃が来るタイミングを待ち構え。
跳ね回るならこちらの場で跳ね回らせよう。
……っていう船を壊させるための全部建前。私は蛇竜に乗って足場の確保。
攻撃の隙を作るなら大仰に演技しないと。
彩波・いちご
これが、豊臣秀吉…ですか
黒い毛玉みたいで、なんだかちょっとだけ可愛いかもですねぇ……
なんて言ってられませんね
【異界の抱擁】の触手を召喚
攻撃ではなく盾としてデコイとして私の前に大量に呼び出し、秀吉のグレイズビームを受けさせます
命中した触手は麻痺するでしょうけど、お構いなくさらに召喚し続けて
「限界まで呼び出しますっ!」
ビーム出麻痺しなかった触手で反撃に転じます
秀吉に絡みつかせ、その動きを封じ、他の猟兵の攻撃につなげるか、あるいはその触手で自ら締め上げるか
「触手の海で溺れてくださいっ!」
…しかしさっきから私触手ばかりですね…
フィーア・ストリッツ
巨大ロボですか
城型ロボに球体っぽい獣の動きをトレースさせるのは無理が在る気がしますが、まぁ敵なので良いでしょう
敵の攻撃手段は手の爪と腹からビームぐらいですか?
まぁ巨大質量の時点で何をしても大体脅威なのですが
巨大兵器の弱点は取り付かれることと相場が決まっています
敵が動き出したらバイクで接近
手なり足なりその他なり、飛び移れそうな場所から飛び移って敵に取り付きます
「ああ、AI。バイクは近くで待機しててくださいね。逃げる時に使うので」
密着してしまえば敵は攻撃不能
こちらは手持ちの武装で殴り放題です
ロボを破壊したら……やっと本体の相手ができますね
【ヴァリアブル・ウェポン】で狙い撃ちです
【アドリブ歓迎】
「ここまではいいけど、ここからは海の上……気を付けないと」
陸上戦闘ならばともかく、泳ぐことが不得手と自覚する神元・眞白(真白のキャンパス・f00949)は、小さく呟く。
今、眞白たちが乗船している船が秀吉の攻撃で破壊されれる、或いは交戦中に海に落ちてしまったら……そう思案してから、小さく息を吐く。
(あのお猿さんはそこまで考えてないと思うけど船を壊されない様にしないと……)
「大丈夫ですよ、いざとなれば私のバイクで回収します」
物鬱げな眞白の呟きを耳に拾った水上バイクで参戦しているフィーア・ストリッツ(サキエルの眼差し・f05578)が声を掛ければ、その時はお願いしますね、と微笑みながら眞白が応じる。
「これが、豊臣秀吉…ですか。黒い毛玉みたいで、なんだかちょっとだけ可愛いかもですねぇ……、なんて、言ってられませんね」
どこか余裕そうな呟きを漏らしながら、くすりと微笑むのは彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)だった。
「フェンフェン!フェーーン!」
臨戦態勢の3人が秀吉に視線を向けていたが、異変に真っ先に気付いたのはフィーア。
「――!!皆さん、攻撃来ます……ッ!!」
水上バイクで秀吉に向かっていたため、最初に秀吉のグレイズビームの射程に入ったフィーアに向かって、当たれば麻痺効果を及ぼす光線が放たれる。
「くぅぅっ……!」
反射的にハンドルを切り、フィーアは間一髪でビームを躱し、そのまま軌道を変えて海原を駆け抜ける。
「間に合いますか……!」
フィーアに向かって放たれたグレイズビームは、同じく秀吉の射程範囲内に侵入した眞白といちごに向けても放たれる。
眞白は死霊騎士を呼び出し、自身を守る様に配置し防ごうとするが、グレイズビームが当たった瞬間死霊騎士たちは消滅していく。
消滅することを前提で重ねて死霊騎士を配置しながら、攻撃の隙を狙って船の物陰に隠れる。
(足場の広ささえあれば騎士は複数呼べるし……あとは攻撃が来るタイミングを待ち構えて、と)
「フェン……フェンッ!!」
わざと死霊騎士を大量に召喚し的を増やし秀吉の攻撃を誘い惹き付ける眞白だったが、このままグレイズビームを喰らい続ければ乗船中の船まで耐久力が無くなり破壊されてしまう。
それでも、眞白は死霊騎士を召喚し続け、やがて――秀吉が放ったグレイズビームの閃光が船を両断する。
「眞白様……ッ?!」
かなり離れた位置を走行中のフィーアが、思わず叫ぶが――沈みゆく船から一体の蛇竜が飛び出す。
「皆さん、今のうちに」
それは召喚した死霊蛇竜に乗り、脱出を図る眞白だった。
そして、飛び立つ蛇竜が現れると同時に、ビームを放っていた秀吉の死角から触手がその身に絡みつく。
「フェンン?!」
「ありがとうございまいした、眞白さん」
秀吉の攻撃をあえて誘っていたのは他の猟兵が攻撃しやすくなるため。
その意図を組んだいちごが、異界の触手を呼び出し機を待ちながら秀吉へ近づいていたのだ。
「フェンフェン!!」
「おっと……!」
不意打ちに驚いたものの、直ぐに標的をいちごに切り替えると、触手にグレイズビームを発射し麻痺させて拘束を解き、バウンドしていちごから距離を取る秀吉。
(そう簡単には行きませんか……ですが)
「こちらも無策はありませんよ」
間合いを確保し再びグレイズビームを放つ秀吉、その前に更に大量の異界の触手を召喚するいちご。
触手たちを攻撃ではなく盾――囮として発現させることで、いちご自身への被弾を防ぎながら秀吉へと近づいていく。
グレイズビームを受け麻痺により操ることのできない触手の本数よりも多く、いちごは異界の触手を召喚し続ける。
「限界まで呼び出しますっ!」
「フェ……!?……フェン、フェンフェンフェン!!」
ビームに被弾しながら麻痺しなかった触手を秀吉に嗾け、拘束するべく蠢かせながらどんどん距離を詰めていくいちごに、秀吉は後退し更に距離を取って――墨俣城型ロボを召喚する。
「フェェェン!」
秀吉の動きをトレースし動き出す、2倍の身長の墨俣城型ロボに、その触手を千切らせようとするが、ビームが一時的に途切れたことにより自由に操れる触手が増えたいちごは一気に墨俣城型ロボ、そして秀吉本体へと触手を絡みつかせてその自由を奪っていく。
「触手の海で溺れてくださいっ!」
(……しかしさっきから私触手ばかりですね……)
一瞬冷静になりながらも、いちごは最後の刺客へと声を投げた。
「巨大ロボですか。……城型ロボに球体っぽい獣の動きをトレースさせるのは無理が在る気がしますが、まぁ敵なので良いでしょう」
水上バイクで秀吉の背後へと回っていたフィーアが、ぽつりと呟きながら海原を高速で駆ける。
(敵の攻撃手段は手の爪と腹からビームぐらいですか?……まぁ巨大質量の時点で何をしても大体脅威なのですが)
冷静に分析しながら攻撃方法を思案するが、既にいちごの召喚した異界の触手によって機動力を奪われ、攻撃の自由もままならない状態の墨俣城型ロボと秀吉に、ならば、とそのまま水上バイクで近づいていき、そのまま秀吉に飛び掛かるフィーア。
「フェン?!」
「ああ、AI。バイクは近くで待機しててくださいね。逃げる時に使うので」
触手で身動きが制限された状態で、更に背後から急に襲撃されたことに驚く秀吉をしり目にバイクにそう命じてから、フィーアは秀吉に視線を向けて。
「密着してしまえば敵は攻撃不能――こちらは手持ちの武装で殴り放題です」
そう宣言するのと同時に、フィーアは体内に内蔵している武具の一切を開放――ヴァリアブル・ウェポンによる内臓兵器の一斉総攻撃を、無防備な秀吉の身体に叩き込む、撃ち込む、斬り込んでいく。
やがて銃撃、斬撃――フィーアによる無慈悲な総攻撃の音が止む頃、秀吉は関門海峡ではなく骸の海の底へと還ってゆくのだった。
大成功
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第3章 ボス戦
『大帝剣『弥助アレキサンダー』』
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POW : 大帝の剣
単純で重い【両手剣型メガリス『大帝の剣』】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 逆賊の十字架
自身の身体部位ひとつを【触れた者の闘志を奪う超巨大肉塊『視肉』】に変異させ、その特性を活かした様々な行動が可能となる。
WIZ : 闘神の独鈷杵
自身からレベルm半径内の無機物を【無尽蔵に破壊の雷槌を放つ『闘神の渦潮』】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
イラスト:みやこなぎ
👑5
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
秋月・信子
・SPD&真の姿
発射と同時に炸裂して散弾の高【範囲攻撃】をするグレネードで牽制、追撃を船から飛び降りて振り切ります
水面に落ちる前にROSETTAのホログラムを身に纏い、瞳を蒼く輝かせ真の姿を展開します
「コード…ヴァイス!」
【早着替え】に変身しましたら飛行ユニットを展開、『視肉』の追撃を【見切り】ながら「Esの影法師」、影から姉さんと呼ぶ二重身を顕現
『はっ、醜い肉塊ね。信子、付いて来なさいよ!』
「ええ、姉さんも遅れないで」
お互いに頭の想像を創造したバスターランチャー、アサルトライフルによるによる不浄を浄化する【破魔】を宿した蒼き閃光、不浄を浄火する紅き炎を宿した魔弾の【属性攻撃】で連携攻撃です
◎
フィーア・ストリッツ
フィーアです
アレがこの場の最後の将ですね
「好きにさせるわけには行きませんので。では、参ります。」
・先制攻撃対策
とりあえず避けないとお話になりませんね
幸い技の性質上、振り下ろしが来ることは予想できますので
ある程度決め打ちでタイミングを図り、とっさに回避できるようしておきましょう
回避しても地形……水面に衝撃が伝わり激しく荒れるので、
ホバーといえども走行出来なくなるでしょうね
なので、インパクトと同時にバイクを捨てて空中に飛び上がります
・反撃
サイバーレッグのブースターを使い、空中で姿勢を制御して(【空中戦】)
弥助の方向に向き直り
運転中もチャージを続けていた【氷雪竜砲】をブッパです
【アドリブ歓迎】
神元・眞白
【WIZ/割と自由に】
船……予定通りだけどちょっと勿体ない事したかも。残念。
暫く蛇竜に移動は任せるけど動きにくいところは狙われるかも。
渦の水面近くを回って、狙いにくさを得ながら速さももらおう。
相手の攻撃に合わせて蛇竜を盾に離脱。
そのまま海に飛び込めば水中なら雷もきっと届かないはず。
……?水中で泳げないけど改めて蛇竜を呼び出せば簡易水中バイク。
人と違って私達は人形。息をしなくても平気。暫く水中で待機しよう。
アフロさんがこちらへの気を逸らした辺りで浮上。そのまま不意打ちに。
敵を騙すならまずは味方から。沈むには沈むけどそこから先は聞かれてないし。
仕上もしっかり跡を残さない様に。暫く、お休みなさい
彩波・いちご
さて、いよいよ決戦ですね
メガリスについては気になりますけど、それは後回し
ここで決着つけさせてもらいますよっ!
といいつつ【異界の侵食】で召喚したスライムを私そっくりに擬態させて囮に送り込みます
(私自身は目立たぬよう海面ギリギリを空中浮遊で待機。渦潮の波の影とかに隠れますね)
大帝の剣でスライムのデコイは叩き潰させるでしょうけど、そこからがスライムの本領発揮!
そのまま崩れた体でまとわりついて、弥助を溶かし喰らってあげますっ!
なんならスライムのおかわりも召喚しますよっ!
触手が続いたので今度はスライムにしましたが、なんか絵面はひどいかもですね……
ルベル・ノウフィル
途中からの参戦ですが、実は僕、2章分の時間をかけて船を調達していたのです
早業、念動力で海上に船を浮かべます
ゴム製なので雷も通しませんし、オーラ防御を巡らせて破壊されぬよう護りますぞ
あと僕ね、避雷針になりそうな金属棒も持ってきました
念動力で弥助のアフロの上にちょこんって微妙に触れさせながら浮かべますね
用意する時間が結構あったから、ほら2章分の。だめ?
UC:写夭
夜なべして作ってきた彩花を全部海にポイ捨てしましょう
敵UCアレンジ
自身からレベルm半径内の無機物を【彩花に共鳴した現地の死霊達の大軍団】に変換し、操作する。
死霊よ踊れ
ここはお前達の海でございますゆえに
海を我が物顔で弄んだ侵略者を容赦なく討て
「ハハッ、まさか秀吉殿を越えて俺のところまで来るとはな」
海原の沖、不自然に発生している渦潮の中心に浮かぶ巨体――大帝剣『弥助アレキサンダー』その人物が、自身の下へと辿り着いた猟兵たちをまるで称賛するかのような色を含ませた第一声で迎えた。
「だが、ここで終わりだ。信長様のためにその首、貰い受けるぜ」
全ては己が主君の為に。
忠実な家臣はその刃を振るい猛ると吼えれば、場の空気がピリピリと張りつめる。
強烈なプレッシャーと竜巻さえ起こしそうな渦潮に伴う潮風の洗礼を浴びながらも猟兵たちは守るべき世界のため、弥助アレキサンダーへと刃を向けた。
●逆賊の十字架
弥助アレキサンダーの左腕が、ミキミキと生々しい音を立てながらグロテスクな見た目へと変化する。
『視肉』へと変貌を遂げた腕が狙いを定めたのは一番近くまで距離を詰めて先行していた秋月・信子(魔弾の射手・f00732)だ。
思いきり腕を振り上げ、力任せに叩きつける。
それだけの動作だが、速く、範囲が広い。
避けるか、防御るか――どちらにせよ、足場にしている船が無事では済まない。
重い一撃が迫る最中、信子が叩きつけられる『視肉』へと取った行動は――迎撃だ。
迫る『視肉』へ、発射と同時に炸裂し散弾攻撃を行うグレネードを撃ち込むと同時に、自身への直撃を避けるべく船から跳び降りたのだ。
『視肉』は炸裂する散弾を喰い込ませ、抉られた肉片を散らせながらも船であったものを藻屑へ変える。
一方足場を破壊され海へと落ちていく信子へと、弥助アレキサンダーはトドメを刺すべく再び腕を振り上げるが――追撃する『視肉』は、彼女の身体を捉えることはなかった。
「――何だと」
弥助アレキサンダーが海を割りながら叩きつけた海面のその横を、飛翔するのは二つの影。
信子は船から跳び降りた後、着水する前にROSETTAによるホログラムを身に纏い、同時に蒼く瞳を煌かせ、真の姿を開放したのだ。
「コード……ヴァイス!」
そのまま飛行ユニットを展開させると海面を飛行しながら、Esの影法師を発動させ、己の影を依り代にすると性格が真逆の二重身――『姉』と呼ぶ影を顕現させた。
「はっ、醜い肉塊ね。信子、付いて来なさいよ!」
「ええ、姉さんも遅れないで」
同じく飛行ユニットを装備した影と共に、『視肉』の追撃をその機動力で回避しながら互いの両手に携えるのはバスターランチャーとアサルトライフル。
破魔の力を持つ、蒼き閃光と紅き炎の魔弾による雨を、信子とその影はその『視肉』へと容赦なく降らせるように撃ち込んでゆのだった。
●大帝剣
「ぬぅっ……ぐぁぁ……!」
左腕を不浄を浄化する魔弾により喰らい尽くされ、『視肉』も肉塊とされ、その痛みに思わず唸り声を上げる弥助アレキサンダー。
「まさか、ここまでやれるとはな……!これが猟兵か……!」
しかし、漏れた言葉は戦を楽しむかのような、どこか弾んだ声。
「ここまで強い兵と戦えるなら、思ったより役得だったかもしれないな」
それは戦を好む武士の感情だったか。
背中に下げた大帝剣を右腕で抜きながら、弥助アレキサンダーは笑う。
「……何やら好き勝手に言っているようですが……アナタの好きにさせるわけには行きませんので」
そんな弥助アレキサンダーに、水上バイクに騎乗しながら極めて冷静な声で応えるのはフィーア・ストリッツ(サキエルの眼差し・f05578)だった。
(アレがこの場の最後の将ですね……)
片腕を不能にされながらも、まるで隙のない弥助アレキサンダーからのプレッシャーを感じると、思わずハンドルを握る手に力が入る。
「――では、参ります」
意を決して、フィーアは弥助アレキサンダーへと水上バイクを向ける。
「へえ、速い馬だな……だが、俺の剣の方が上だ」
自身へ向かい来るフィーアを視界に捉えると、弥助アレキサンダーは右腕の大帝剣に襤褸になった左手を添え握り、縦一閃――しようとして、もう一つ間合いに入った船と猟兵を叩き斬ろうと、横一閃に薙ぎ払った。
(さて、いよいよ決戦ですね……メガリスについては気になりますけど、それは後回し。ここで決着つけさせてもらいますよっ!)
弥助アレキサンダーが狙いを付けたもう一人の猟兵、彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)は、囮を造り出そうとユーベルコードを発動させようとしていた。
「――っ、うわぁぁっ」
「いちご様?!……っ!」
先制され、間一髪で船から跳び降りたいちごはなんとか大帝剣の直撃を避けが、そのまま激しい剣戟で発生した波によりその姿が見えなくなる。
いちごの叫び声に驚き、視線を移そうとするフィーアだったが自身に迫りくる大帝剣に、なんとかタイミングを図りながら水上から跳び浮上する。
(縦に振りかぶると思っていましたが……そうきますか)
浮き上がった水上バイクの真下を、ブォンと重々しく風を切る音と剣が通り過ぎる。
と同時に、大帝剣の生み出した苛烈な突風と共に海面が激しく波打つ。
「……ッ、やはりホバーでは走行は難しそうですね」
空中にいる状態で突風の衝撃を感じながら、水上バイクでの機動が困難と判断するとフィーアはハンドルから手を離す。
「――馬を離すのか」
機動力を捨てた、或いは突風に耐えきれず手を離したのか。
そう認識して、弥助アレキサンダーは今度こそ、仕留め損ねた猟兵を縦一閃しようと大帝剣を振りかぶり――目を剥いた。
フィーアは海面には落ちず、水上バイクを手放したその場に浮かんでいた。
サイバーレッグのブースターを使い、突風吹き荒れる空中で姿勢を制御して弥助アレキサンダーへと向き直っていたのだ。
そして更に驚いたのは先ほど船から跳び降りたと思っていたいちごが、再び船の上に立っていたことだ。
距離はいちごの方が近い――弥助アレキサンダーは、振りかぶった大帝剣をいちごに向かって振り下ろす。
「折角助かった命だったが、棒立ちではいい的だ――な?!」
「……かかりましたね?」
大帝剣は、船の上に立ついちごを捉え、船ごと叩き斬った。
だが、斬った際の感覚に違和感を感じた――のと同時に、その間近から聞こえた声に、思わず驚きの声が漏れる。
叩き斬ったと思った当のいちご本人が、海面に立つように浮遊しながら船の傍に現れたからだ。
……ならば、今俺が斬ったのは?
浮かんだ疑問は、大帝剣に纏わりつく粘度をもつ何か――その正体が直ぐに現れた。
「ぐぅっ?!なんだこれは……離れろっ」
それはいちごが異界の侵食で呼びだしたスライム。
船の上に立っていた……と弥助アレキサンダーが認識し、叩き斬ったのはいちごに擬態させたスライムだったのだ。
その特性上、叩き斬られてもその衝撃を分散させたスライムは、そのまま大帝剣へと絡みつき、更には弥助アレキサンダーの身体へと絡みついていく。
「うぉっ、なんだこれは?!」
「なんならスライムのおかわりも召喚しますよっ!」
(触手が続いたので今度はスライムにしましたが、なんか絵面はひどいかもですね……)
悶える弥助アレキサンダーを見ながら、ふと反省にも似た呟きを内心で漏らしながらも、その動きを阻害させようとスライムに命じるいちご。
「ぐ、離せ、離れろ……このっ」
「――氷竜の息吹。竜騎士たる私の奥の手をご覧に入れましょう」
「?!しまった!……ぬっ、ぐぅぅぅ……っ!」
身体に纏わりつくスライムに気を取られているその隙に、フィーアは十分にチャージした氷雪竜砲を弥助アレキサンダーへと直撃させる。
可憐な唇から深く吸い込んだ息を変化させた吹雪に、絡みついたスライムごと凍えさせられ、弥助アレキサンダーの動きは制限されてゆく。
●闘神の独鈷杵
「ぐぅぅ……!変な攻撃だが、中々やるな猟兵……!」
左腕を不能にされ、更には全身の動きを鈍らせられて、満身創痍に近い姿になりながらも、弥助アレキサンダーの瞳にはなお闘志が宿っている。
それが信長への忠誠ゆえか、弥助アレキサンダーの武士としての気概ゆえなのか。
そんな弥助アレキサンダーを前にして、神元・眞白(真白のキャンパス・f00949)は思案しながら間合いへ入ろうとしていた。
先ほどまで乗っていた死霊蛇竜から降りて乗っていた船で近づきながら、気付けば渦の流れの呑まれるように中央に浮遊する弥助アレキサンダーへと近づいていく。
その後方からは、持参したゴム製の船を念動力で動かしながら進むルベル・ノウフィル(星守の杖・f05873)の姿があった。
オーラを纏わせ攻撃に備えるルベル、そして眞白をその視界に捉えると、弥助アレキサンダーは辺りに散らばる船の残骸、藻屑を破壊の雷槌を放つ『闘神の渦潮』へと変化させていく。
「沈め、猟兵――!」
大帝剣、そして視肉で破壊し量産させた無機物が、無数の闘神の渦潮が発生し、そこから放たれる破壊の雷槌――。
「……っ」
「眞白殿っ……?!」
ランダムに放たれる雷に、直撃は免れたものの船を破壊され眞白は海へと落下する。
水中を泳げない――そう聞き及んでいたルベル、そして他の猟兵たちから心配する声が上がる。
「まずは一人……残るは、お前だ!」
沈んだことを確認し、弥助アレキサンダーが吼えると、ルベルに向かって破壊の雷槌が放たれる。
だが、雷を予め対策し、更にオーラ防御を以て自分ごと船を護りきる。
「なかなかやるなっ……!」
「いえいえ……まだまだこれからですよ?」
敵ながら天晴――とでも言うような弥助アレキサンダーの声に、雷槌を堪え切ったルベルは僅かに微笑みながら答える。
――チリッ。
「……ん!」
突然、弥助アレキサンダーは頭部に違和感を感じる。
僅かな痺れを感じた気がして、上を見上げた弥助アレキサンダーの目に飛び込んできたのは……自慢のアフロヘアーに接するように立つ、金属の棒。
それはルベルが予め念動力で、攻撃の衝撃に紛れさせて仕込んでいた避雷針。
「あ?……ぐぉぉぉっ?!」
ビリビリビリッ、とルベルに向けて放った雷槌の残滓が、弥助アレキサンダー自身に避雷針を通じて放たれる。
さすがに予測出来なかったのか、不意のカウンターで隙が生じた――その瞬間に合わせ、ルベルが前日辺りから夜なべして作った彩花――接敵すれば生奪の刃となる、オブリビオンを怨む死霊の無念怨念が籠められた手製の札をせっせと海に散らして沈めて、ユーベルコードを発動させる。
「死霊よ踊れ――ここはお前達の海でございますゆえに。海を我が物顔で弄んだ侵略者を容赦なく討て……」
海に沈めた彩花から死霊が顕現する……と同時に、ルベルの周りの船の残骸や藻屑が、次々と死霊へと変化し、やがて彩花の死霊を筆頭とした死霊軍団が、ルベルの声と共に弥助アレキサンダーに襲いかかる。
一方その頃、海に沈んだ眞白は海中で自身の操る戦闘用人形たちを準備しながら死霊蛇竜に騎乗し、攻勢の機を窺っていた。
(……泳げないと入ったけれど、私達は人形だから、息はしなくてもいいし)
心配する仲間には悪いと思いつつも、完全に自分が沈み戦闘不能に陥った――そう敵に思わせるためには、敵を騙すにはまずは味方から、と。
そうして海中で召喚した死霊蛇竜に乗っていた眞白だったが、海上での動きを透き通った海中から観察し読み取ると、人形たちと共に急浮上する。
水中での死霊蛇竜の機動力は鮫のごとく。
一気に海面まで浮かび上がり、眞白は弥助アレキサンダーの背後に現れた。
「……何……?!」
沈めたと思っていた猟兵の出現に、雷撃で体を痺れさせながら死霊軍団を薙ぎ払っていた弥助アレキサンダーは背を見せたまま、直ぐに振り返ることが出来ず。
「暫く……いえ、ずっと?……お休みなさい」
深い深い骸の海で――そう囁くような眞白の声と共に、彼女の操る人形たち、戦術器「飛威」と戦術器「符雨」の群れと、挟み撃ちするように死霊たちが弥助アレキサンダーの身体に群がり、一気呵成に畳み掛けてゆく。
「あぐっ……っ、……秀吉っ……殿……、……信長、様ぁ!!……」
「……仕上もしっかり跡を残さない様に」
その眞白の言葉通り、断末魔を上げながらその身体を破壊されてゆく弥助アレキサンダーは、間もなく息絶え、関門海峡の海の底よりも深い骸の海へと沈んでいったのだった。
大成功
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