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エンパイアウォー⑥~対決、鴉天狗隊!

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー

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 『だいたいのせつめい』

 魔空安土城へ向かう幕府軍は、最大の難所である関ヶ原に集結した。
 此処で待ち受けるのは、二百五十六名の農民兵による大規模部隊。
 中央に指揮官として堂々と構えているのは、黒い翼の山神『鴉天狗』だ。

 大帝剣『弥助アレキサンダー』が所持する『大帝の剣』の能力により洗脳された農民達が、幕府軍を迎え撃とうとしている。農民兵の武器は、日野富子から徴収した金銭によって整えられた『長槍』と『大盾』だ。
 洗脳された彼等の戦術である『ファランクス』の連携は敵ながら見事である。
 右手で長槍を構え、左手の盾で自分の左隣の仲間を守る陣形は、一般の幕府軍では突破は不可能だろう。

 中央の指揮官オブリビオン『鴉天狗』は、大帝の剣の洗脳能力を農民兵に伝達し、ファランクスを組ませる中継機の役割を果たしている。指揮官のオブリビオンさえ撃破すれば、その部隊のファランクスは壊滅し、戦闘意欲を失って降伏してくるだろう。
 農民兵は、オブリビオンでは無い一般人だ。可能な限り殺さずに、部隊の中央に居る指揮官オブリビオンを撃破して欲しい。


「……っていうのが、今回の依頼内容だよっ」
 グリモア猟兵のメリー・アールイー(リメイクドール・f00481)は『だいたいのせつめい』と書かれた資料を、集まってくれた猟兵達の前で読み上げた。戦争の情報はあちこちに溢れているから、簡単にさせておくれ、と小さな頭をぺこんと下げる。
「目的はひとつ、部隊を指揮するオブリビオンの撃破だね。農民兵は一般人だから、その攻撃が猟兵に届く事はないと思うが……突破方法などを工夫しないと、ボスとの戦闘が不利になる可能性があるからね。戦法をよく考えて来ておくれ」
 また、『鴉天狗』は妖術や神通力に長け、翼で空を飛び回るので、用心するといい、と。メリーは忠告を加えた。グリモアが光を放ち、テレポートの準備は万端だ。
「それじゃあ順に送ってくよっ。よろしゅうにーっ」


葉桜
 OPをご覧いただきありがとうございます。葉桜です。
 戦争以来二作目です。どんどん行きましょう。

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 説明にあるように、農民兵は一般人です。
 殺害しても成否判定には影響しませんが、出来るだけ殺害しないような工夫&ファランクスの突破案があるとよいと思います。

 公開と同時に募集を開始致します。
 今回もなるべく早めにお返ししていく予定です。
 ご参加お待ちしております。
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第1章 ボス戦 『鴉天狗』

POW   :    錫杖術
単純で重い【錫杖】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    大風起こし
【団扇から大風】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    天狗火
レベル×1個の【天狗火】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。

イラスト:V-7

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は式神・白雪童子です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

オーガスト・メルト
一般人の盾か…なかなかゲスな策を使ってくれる。
だが猟兵には通じない。

【POW】連携・アドリブ歓迎
万能バイクのナイツを武装形態にして【騎乗】し、空へ飛び上がる。
ファランクス部隊全体がドラゴンランスのデイズの視界内に入ったらUC【焦熱庭園】を発動。
デイズ、【条件:槍と盾】で兵達の武装を一斉に灰にしてしまえ!

兵が機能しなくなれば指揮官が出てくるだろう。
敵の攻撃を【見切り】つつ、【空中戦】を仕掛ける。
錫杖の攻撃は危険なので避ける。
そしてナイツの高速機動による【串刺し】の【二回攻撃】で応戦する。

戦争なんてのは覚悟を決めた戦士だけでやるもんだ。
一般人を大量に巻き添えにするお前達は断じて許さん。


リステル・クローズエデン
仕込みとして。
装備しているサプライズボムを
武器改造+メカニック+毒使い+医術で、
殺傷力を最小に、
マヒと気絶の効果と薬品散布範囲を極力最大になるよう改造。

戦場ではユーベルコードを防具改造で発動。
迷彩と空中浮遊を駆使し陣形の上から用意したサプライズボムを投擲。
範囲攻撃+マヒ攻撃+気絶攻撃で攪乱する。

その後、視力で確認後、上空から指揮官へ強襲。
見切りで攻撃をかわしつつ。
呪剣・黒で空中戦+怪力+武器落としで攻撃しつつ。
時間稼ぎをします。


ルク・フッシー
真の姿を使用、翼を生やし空高く飛びます

戦えない人を無理やり連れ出して、盾にするなんて…
…ひどいっ!

【連射塗装】を使い、大筆から黒い塗料の弾を打ちます
弾に【誘導弾】の性質を与え、農民兵を避けオブリビオンの頭上から降り注ぐようにしましょう

そして、この塗料弾には『反重力』の【属性】を与えてあります
これにより塗料弾を受けたオブリビオンは、自分の意思に反して上空に浮き上がることになりますね
これにより強引に空中戦に持ち込みます

ただの空中戦なら勝ち目はなくても、速やかに塗料弾の追撃と大筆での打撃を浴びせれば、きっと勝てるはず…!

オブリビオンが放った天狗火は大筆を振り回し塗料を撒き散らしてかき消しましょう


神代・凶津
洗脳した農民でファランクスとはまた厄介だな。
ただの農民だからなぎはらっていきゃ簡単だが・・・。
わかってるよ相棒、なるべく傷付けたくないってんだろ。
だったら更に話は簡単だぜッ!

「飛ばすぜ相棒ッ!」
「・・・転身ッ!」
この風神霊装・ニノ型で一直線に中央に陣取っている鴉野郎の所に行けばいいだろ。
空を飛んでなッ!

陣形を上空から飛び越えて鴉野郎を見つけたら急降下してこの破魔の力が宿った薙刀で先制攻撃してやる。
そのまま敵の攻撃を見切りながら薙刀で攻撃してやるぜ。
鴉野郎が空を飛んだらこっちも飛んで空中戦と洒落混もうかッ!

さあ、その首貰い受けるぜ鴉野郎ッ!


【使用技能・破魔、先制攻撃、見切り】
【アドリブ歓迎】


榎・うさみっち
一般の幕府軍では突破は不可能、つまり
一般の規格から外れたうさみっち様の出番だ!

【あなたのうしろにうさみっちゴースト】召喚!
まずゴースト達は姿が見えないのを利用して
普通にすり抜けていく
俺は敢えて部隊の真正面に現れ注意を引く
身体の小ささと【逃げ足】を活かし
【残像】発生するくらいの猛【ダッシュ】で
隙間をかいくぐってボスの元へGO!
部隊の撹乱も狙う!

ゴースト達はこっそり敵の背後に回り込んで一撃食らわす
敵は吃驚して後ろを振り返るだろう
今度は正面側に待機していたゴーストの攻撃!

正体はコイツだ!と4体のゴーストを可視化させ
最後は正々堂々と正面からの総攻撃!
…と思わせて1体だけ見えないままの奴で不意打ち攻撃!




 眼前に広がる二百五十六名による大規模部隊は圧巻だった。農民とは言え、洗脳により見事に団結した集団は精鋭の軍隊に等しい。
「一般人の盾か……なかなかゲスな策を使ってくれる」
 戦場を見渡せる高台で、オーガスト・メルト(竜喰らいの末裔・f03147)は饅頭や大福に似た不思議な竜、相棒の『デイズ』と『ナイツ』に呼びかけた。
「だが……そんな策、猟兵には通じないと敵に見せてやろう。ナイツ、武装形態だ」
 オーガストは竜核二輪乗騎に姿を変えたナイツに跨り、デイズはオーガストの肩に乗る。空陸対応型の宇宙バイクは、勢い良く大空を駆けた。

 いきなり頭上に現れた影に、ファランクス部隊は一斉に盾を掲げて警戒態勢を取る。どんな攻撃が降り注ごうと、指揮官と隊列を守る構えだ。
「都合がいいな、盾がよく見える。デイズ、【条件:槍と盾】で兵達の武装を一斉に灰にしてしまえ!」
 デイズの視界が上空から部隊全体を捉えたその時、『竜王の焦熱庭園』が展開された。竜王デイズから放たれる激しい炎が、眼下の部隊を丸ごと飲み込む。しかし、その炎は竜王の使命に忠実に従うのだ。王が定めた『槍と盾』だけが焼き払われていく。
 デイズの炎によって、殆どの盾は灰と化した。しかし、盾を高く掲げていた事もあり、視線が届かなかった槍までは奪う事が出来なかったようだ。

 「続きは任せて下さい」
 いつの間にか空を浮遊していたのは、迷彩の翼で飛行していたリステル・クローズエデン(なんか青いの・f06520)だ。『鎧装変換・斬翼断空』で防具改造させた刃翼で部隊の真上を陣取っていた。
「仕込んできたサプライズボムです」
 用途に応じて内容物を調整できる時限式爆弾が、盾を失った部隊に直撃する。
 広範囲に響く轟音と荒れる砂埃、バタバタと倒れ行く農民兵。しかし、この爆撃による死者は一人も出なかった。何故なら、その爆弾の中身はリステルの技術によって、殺傷力は最小かつ麻痺と気絶の効果と薬品散布範囲を最大になるように調整されていたからだ。
 これで部隊の大半は無力化出来た。全ての兵の行動を封じられたわけではないが、残された兵も隊列を崩され、今や大混乱だ。
 破壊された陣形の中央に佇む黒い翼、鴉天狗の姿が上空から確認される。

 ビクン――。まだ動ける農民兵が電気を受けたように震えた。
 新たな洗脳指令を受けた兵は、足元に倒れた仲間を踏みつけるのも構わずに、再び中央を囲うように集結した。鴉天狗の姿がまた隠されてしまう。

「一般の幕府軍では突破は不可能、つまり一般の規格から外れたうさみっち様の出番だ!」
 小さくなった部隊の前に、ドーンッと現れたのは、ちっちゃなフェアリー、榎・うさみっち(うさみっちゆたんぽは世界を救う・f01902)だ。どんなに小さな異物も排除する意思を示すように、農民兵は槍を構える。
「うさみっち達の恨みつらみ! 喰らえー!!」
 『何か』を発動させたうさみっちは、そのまま一直線に部隊へ突っ込んでいく。
 一見無謀にも思える行動だが、彼の逃げ足の速さは折り紙付きだ。敵の顔の前で挑発するようなキュートなポーズを決めたかと思えば、小さな身体を生かして猛ダッシュ。捕まえようとする手は残像を掠めるのみとなる。
 部隊を撹乱するうさみっちと共に、密やかに移動し続けるものがあった。『あなたのうしろにうさみっちゴースト』がいたとは……まだ部隊の誰も気が付いていないだろう。召喚された五体の幽霊風うさみっちは姿を隠したまま部隊をすり抜け、中央に隠れていたままのボス『鴉天狗』の背後まで辿り着いた。

 ゴスッ……。鴉天狗は後頭部に『何か』の衝撃を受けた。うさみっちゴーストの見えない突進だ。後ろを振り返ればすぐさま連撃出来る様に、他のゴースト達も待機している。
 しかし、鴉天狗が慌てる事は無かった。冷静に錫杖を旋回させて『何か』を振り払う。そして、錫杖を振り被って地面ごと周囲にいる異物を破壊しようとした――。

「こ、このお!」
 鴉天狗の頭上では、深紅の翼を生やしたルク・フッシー(ドラゴニアンのゴッドペインター・f14346)が空を飛んでいた。愛用の特大絵筆をスイングさせて、『連射塗装』の黒い弾丸を放つ。
 錫杖を振りかぶる鴉天狗に黒い塗装が命中した。すると、鴉天狗は自分の翼を畳んでいるにも関わらず、大空へと引き寄せられて行くではないか。
「この塗装弾の属性は『反重力』……空中戦で、勝負です!」
 ユーベルコードの力によって空へ舞い上げられた鴉天狗は――。
「カーカッカッカ!! 面白い! 実に面白い!!」
 大きな笑い声を響かせて、黒い翼が力強く羽ばたいた。
「護られねばならぬ指令に、うんざりしとったところよ。猟兵ちゅう輩は、面妖な術ばかり使いよる。……どれ、儂が手合わせしてやろう」
 錫々と遊環を鳴らして、鴉天狗はルクを睨んだ。山の神の気迫に、臆病なルクは足が震えそうになる。でも――。
「た、戦えない人を無理やり連れ出して、盾にするなんて……ひどいですっ!」
 そんな非道な奴など許せない。守るべきものがあるなら、恐ろしくても立ち向かなけなければならないのだ。優しい勇気を振り絞って、ルクも大筆を握りしめた。

 一方、ヒーローマスクの神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)と神代・桜は、鴉天狗が飛翔した様子を地上から見届けていた。
「洗脳した農民でファランクスとはまた厄介な作戦だったが……無事に親玉を引き出せたようで良かったな」
 凶津は元々、なるべく農民は傷付けたくないという桜の意思を尊重するつもりだったのだ。これで話は簡単になった、と真っ赤な鬼面が更に笑ったように見える。
「飛ばすぜ相棒ッ!」
「……転身ッ!」
 凶津と桜の力をひとつにして顕現する霊装を纏う姿『風神霊装・ニノ型』に変身した彼等は、霊装から放出する風によって空を駆けて行く。
「さあ、空中戦と洒落混もうかアアァァッ!!」
 力を増した霊鋼の薙刀を手に、鴉天狗まで一直線――。
 ガキン、と金属音が弾け、空中で出会った薙刀と錫杖が噛み合った。共に武器を振るって距離を取る。

 竜のバイクに跨る竜使い、刃翼で羽ばたくサイボーグ、魔法絵師のドラゴニアン、お喋りな仮面を被る霊装の巫女、そして地上を撹乱していたフェアリーもぶーんと飛んできて、空に揃った五人の猟兵が、鴉天狗の周囲を取り囲んだ。
「カッカッ! いいぞいいぞ、空中乱舞と参ろうか!」
 纏めて相手してやろうぞ――手招きする鴉天狗に、リステルが真っ先に飛び込んだ。
「穿て、呪剣・黒……」
 漆黒の剣が肩に掠って、何枚かの黒い羽が散った。傷は僅かなはずなのに、鴉天狗は一瞬で激しい疲労感に襲われる。錫杖を振り落とそうと、続けて何度も振るわれる呪剣は、血と生命力を奪うのだ。鴉天狗も錫杖術で刃をいなすが、リステルに気を取られてばかりでいれば、他の仲間の攻撃が襲い掛かる。
「戦争なんてのは覚悟を決めた戦士だけでやるもんだ。一般人を大量に巻き添えにするお前達は断じて許さん」
 その覚悟のある騎士、オーガストは相棒達を装備した。万能バイクのナイツによる高速機動で突進し、竜騎士の槍に変身したデイズが敵を串刺しにしようと喰らいつく。

 ポタリ、空から血が滴る。
 腹の中心を狙った槍先は、自分の身を庇った鴉の左手を貫いていた。リステルの剣を捌いていた錫杖の重い一撃が、至近距離に寄ったオーガストを狙う――。
「……今度は何だ。先ほどの、不可解な衝撃と同じか?」
 錫杖は見えない『何者か』に止められていた。その不思議な現象に、鴉天狗は地上で受けた後頭部への攻撃を思い出した。
「ピンポンピンポーン。正体は、コイツだー!」
 うさみっちは今まで姿を消して暗躍させていたゴースト達を可視化させた。四体のうさみっち達が正面からの総攻撃を仕掛ける。
 ……四体。そう、あと一体がいないのだ。正々堂々と見せかけてからの。
「わはは! 不意打ち攻撃ー!」
 見えない突撃が顎にクリーンヒット。頭を揺さぶられた鴉天狗が一瞬よろけた隙を見逃さず、リステルが錫杖を弾き飛ばす。
「これで、攻撃の手段をひとつ、奪いました」

「くっ、小癪な! まだまだいくぞっ……いでよ、天狗火!」
 今度は、空になった右手に集まる多数の天狗火が、猟兵五人それぞれの方向に分かれて撃ち放たれる。
「だ、大丈夫。僕が塗りつぶすよ!」
 連射なら負けない、とルクが大筆を振り回す。速やかに飛ばされた塗料弾が天狗火を追い、全て飲み込み消火した。
「な、なんと……っ!」
「俺達猟兵を舐めてかかってるからだぜッ」
 尽く上手を取る猟兵達に追い詰められていく様を、凶津は笑う。その手には、鴉天狗の団扇が握られていた。敵の動きを見切りながら接近し奪っていたのだ。真っ二つに切り裂いて、そのまま薙刀の先を鴉天狗に向ける。
「さあ、その首貰い受けるぜ鴉野郎ッ!」
「カッカッ、見事なり! 来い、猟兵! 儂はまた、躯の海で眠るとしよう!」
 槍が、剣が、筆が、霊が、一斉に鴉天狗を討つ。
 最期は避ける事なく、猟兵の攻撃をその身と翼に受けた鴉天狗は、首を薙刀で刈り落とされ、絶命する。黒い雪のように、鴉の羽も空から舞い落ちた。

 統率するオブリビオンを葬ると、事前の情報通り、農民兵の洗脳は解けたようだ。軽傷者ばかりである事を確認して、簡単な事情説明と治療を行い、猟兵達は帰途に着く。
 一旦休む者もいれば、続けて戦いに赴く者もいるだろう。
 農民兵は、どうかこの国を救って欲しい、彼等の道に幸あれと。猟兵達の背に祈りを捧げていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月14日


挿絵イラスト