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エンパイアウォー⑰~業の蒐集者の憂鬱

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #魔軍将 #安倍晴明

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●白き陰陽師
「人の業とはかくも深きもの……」
 かつて凄惨な餓死を遂げた者達の怨霊が、未だ渦巻く鳥取城にて。
 全身から水晶を翼のように生やした貴公子が、溜息を一つ吐いた。
「まさか、己の望みが全て叶った存在と化すことが、こうも興を削ぐことであったとは。満たされた故の空虚、如何にして埋めましょうや」
 そう言って男は、床の上に広げたこの国の地図に目を落とす。
「戯れに、山陰を屍人で埋めてみましょうか。それとも、コルテスが崇める神の偽物でもこしらえて、信長の後釜に据えましょうか」
 それは男にとっては、特に意味のない行為。まさに戯れだ。
 だが、その先に望むものがあるとするのなら。
「猟兵とやらの怒りは、果たして、どれほど私の心を動かすものやら……」
 以前は確かに持っていた心の昂ぶりを、野心の鳴動を、策略の悦びを。
 取り戻せるのであれば、何を引き換えにしても惜しいものではなかった。

●陰陽師、動く
 「みなさんの活躍の結果、第六天魔軍将の一人、陰陽師『安倍晴明』の居所が判明しました」
 エルシー・ナイン(微笑の破壊兵器・f04299)は、集まった猟兵達にやや高揚した様子でそう告げた。
「安倍晴明は、戦国時代に兵糧攻めで大量の餓死者を出した鳥取城を自らの拠点とし、そこで水晶屍人を生み出しているようです。餓死した人々の怨念を利用して水晶屍人を生み出す晴明の暴挙は、一刻も早く食い止めなければなりません」
 だが、安倍晴明は歴代最高と言われる陰陽師だ。充分注意して当たる必要がある。
「晴明は冷静かつ慎重で、その策は常に相手の二手三手先を読んで立てられています。故に、彼に対して先制攻撃を仕掛けるのは不可能といっていいでしょう。こちらは、晴明からの先制攻撃を受けることを前提として作戦を立てるのが賢明でしょうね」
 そこまで言ってから、エルシーは少し首を傾げた。
「それから……奇妙なことに晴明はなぜか、エンパイアウォーに対する熱意に乏しいようです。信長に仕えるのが不本意なのか、他に理由があるのかまでは分かりませんが」
 うまくそこを付ければ、ある程度は有利に戦えるかもしれない。
「水晶屍人を生み出す力を持った晴明が生き残れば、例え信長軍を壊滅させても、今度は水晶屍人の軍勢と戦うことになってしまうかもしれません。そうならないためにも、元凶たる晴明はここで倒しておきたいんです。かなりの強敵ではありますが、みなさんなら必ずや晴明を打ち破れると、ワタシは信じています」
 エルシーは祈るようにそう言って、猟兵達を送り出したのだった。


J九郎
 こんにちは、J九郎です。
 エンパイアウォー五人目の天魔軍将の登場です。
 どこかで見たことあるような気もしますが、きっと気のせいでしょう。

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 また、陰陽師『安倍晴明』は、先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。

 それでは、皆さんの知恵をこらしたプレイングをお待ちしています。
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第1章 ボス戦 『陰陽師『安倍晴明』』

POW   :    双神殺
【どちらか片方のチェーンソー剣】が命中した対象に対し、高威力高命中の【呪詛を籠めたもう一方のチェーンソー剣】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    水晶屍人の召喚
レベル×1体の、【両肩の水晶】に1と刻印された戦闘用【水晶屍人】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
WIZ   :    五芒業蝕符
【五芒符(セーマン印)】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を斬り裂き業(カルマ)の怨霊を溢れさせ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。

イラスト:草彦

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

緋翠・華乃音
――暇そうだな、そこの陰陽師。
隠さなくて良い、君はこの戦いに何ら意味を見出だしてないんじゃないのか?
……或いは単なる暇潰しか、それとも――期待か。


必ず先手を打たれるというのが分かっているのなら対処法は立てられる。
況してや晴明本人の攻撃ではなく、配下の召喚に留まるのなら尚の事。

さて、俺が使うUCは攻撃を行う為のものではない。
本来は後の先――必撃のカウンターを狙う為のものだ。
優れた視力、聴力、直感を更に活性化させ、敵の攻撃を全て見切って躱そう。
屍人の攻撃を掻い潜り、肉薄した晴明に一撃を喰らわせて俺の出番は終了。
後に続く猟兵達に止めは託そう。



●後の先
「――暇そうだな、そこの陰陽師」
 鳥取城内の一室で思索に耽っていた安倍晴明を現実に引き戻したのは、緋翠・華乃音(終ノ蝶・f03169)の透徹とした声だった。
「これはこれは。私の想定よりも少し早かったですが、お待ちしておりましたよ、猟兵殿。あなたの業、ここで蒐集させて頂きましょう」
 晴明の声はしかし、言葉の内容とは裏腹に、どこか物憂げだ。グリモア猟兵の言っていた通り、熱意が感じられない。
「隠さなくて良い、君はこの戦いに何ら意味を見出だしてないんじゃないのか? ……或いは単なる暇潰しか、それとも――期待か」
 華乃音の言葉に、晴明は苦笑で応じた。
「よもや、この安倍晴明ともあろう者が、初対面の者にそのような見透かされた物言いをされるとは。ですが、あなたが私の真意を知る必要はありませぬ。なぜならば、あなたはここで息絶える存在でありますが故」
 言うや晴明は己の身体から生える水晶を、散弾の如く射出した。飛び退く華乃音。だがそれは、華乃音を狙ったものではなかった。床にばら撒かれた数十の水晶が、見る間に人の形へと変じていく。両肩の水晶に1と刻印されたそれは、水晶屍人そのものだった。
「これほどの数の水晶屍人、一人で相手取れますかな」
 晴明はつまらなそうな、だがどこか期待を込めた眼差しを華乃音に向ける。
「いいだろう。その期待、応えてやる」
 華乃音は、夜闇に舞う蝶の牙を模した黒剣『夜蝶牙』を構えると、臆することなく水晶屍人の群れの中に飛び込んでいった。
(「必ず先手を打たれるというのが分かっているのなら対処法は立てられる。況してや晴明本人の攻撃ではなく、配下の召喚に留まるのなら尚の事」)
 華乃音は精神を極限まで研ぎ澄まし、ユーベルコード【lazuli eyes.】を発動させた。
 理不尽に、不条理に、そして一切無条件に。
 優れた視力、聴力、直感を更に活性化させ、水晶屍人達の攻撃を全て見切って。
 次々と屍人達をかわしつつ、晴明へと肉薄していく。
 絶対的な回避能力を与えるこのユーベルコードは攻撃を行う為のものではない。本来は後の先――必撃のカウンターを狙う為のものだ。
「……ほう」
 晴明の瞳に、わずかだが興味の色が浮かぶ。
「――これが俺の武器だ」
 そんな晴明に、華乃音はかわす暇も与えない速度で『夜蝶牙』を振るった。咄嗟にかざされた晴明の右腕の水晶が、粉々に砕け散る。
「よもや黒き牙とは。今世でも、天敵となりましょうや」
 よろめく晴明の戯言は聞き流して。
 華乃音は、そのまま駆け抜けていった。
「俺の出番は終了。後に続く猟兵達に止めは託そう」
 それゆえに華乃音は見ていない。晴明の顔に、わずかに喜悦が宿ったその瞬間を。

成功 🔵​🔵​🔴​

清川・シャル
安倍晴明って式神使って魔を払うイメージ…違ったんですね
イメージって怖い。

先制攻撃には、念の為激痛耐性とガードに氷の盾を展開しつつ
そーちゃんで武器受け
もう片手の対策は、私も両利きなんですよね〜
修羅櫻を抜刀しつつ、攻撃を受け流しつつ
刀を持った右手に桜雅乱舞から出る氷の氷柱と、SoulVANISHがあるので、
どれか当たりそうならそれでよし。

これで凌ぎましょう
その間にUCをそっと。
存在がバレても数打ちゃ当たる、自爆型の見えない人形達です

巻き返せるなら、そーちゃんをチェーンソーモードに
実はこれチェーンソーになるんですよ〜

敵攻撃には、見切り、残像、カウンター、第六感で対応

…信長に仕えるより他に目的でも?


黒玻璃・ミコ
※美少女形態

◆行動
セイメイを冠するモノが生に飽きるとは笑い話ですね

チェーンソー剣には独特の駆動音が付き物です
耳を澄まし、肌で感じる空気の振動により斬撃のタイミングは判ります
そして所詮は人の姿をした存在の手による二刀流
尋常ではなくとも太刀筋が理を超えることはありません
故に避けることは不可能ではありません

以上を以って【黒竜の邪智】の証明としましょう

神をも殺すのはチェーンソー等ではありません、毒です
此の地を満たす私の致死毒をたらふく味わい、魂さえも腐らせて頂きます
うふふ、背後に隠した穴による逃亡
ましてやその翼で空を飛んで逃がすつもりはありません
必ずや此の地で確殺してみせましょう

◆補足
アドリブ歓迎



●双神殺の刃を超えて
 先陣を切った猟兵が晴明に一撃を加えている間に、少し遅れてやってきた猟兵達は、水晶屍人の群れとの戦いを繰り広げていた。
「安倍晴明って式神使って魔を払うイメージ……違ったんですね」
 清川・シャル(ピュアアイビー・f01440)は、桜色をした重量級の鬼の金棒『そーちゃん』を豪快に振り回して屍人達を蹴散らしながら、「イメージって怖い」と呟く。まさか、こんなゾンビを生み出す、体中に水晶を生やした男だったとは、思ってもみなかったシャルだった。
「セイメイを冠するモノが生に飽きるとは笑い話ですね」
 今は美少女に擬態した黒玻璃・ミコ(屠竜の魔女・f00148)は、冷笑を浮かべながら蛇腹剣型黒剣『黒竜剣』で、屍人の群れを薙ぎ払っていく。
「成程。次々と押し寄せるのが猟兵の基本戦術ということでしょうか。ならば、この【双神殺】にてお相手致しましょう」
 晴明は、両手にチェーンソー剣を構えると、真っ先に屍人の囲みを突破したシャル目掛け、流れるように斬りかかった。静から動へ、流れる水のように自然なその挙動は、見切るのが難しい。それでもシャルは、かろうじて左手に持った『そーちゃん』で右のチェーンソー剣を受け止めてみせた。
「私の技を受け止めたは称賛に値いたしますが、【双神殺】はもう一太刀ありますれば」
 晴明が、受け止められた右のチェーンソー剣に更に力を込めつつ、左のチェーンソー剣を振り上げる。
「知ってました? 実は私も両利きなんですよね〜」
 シャルは空いている右手で素早く腰に差していた『修羅櫻』の本差を抜刀、左のチェーンソー剣をも受け止めた。
「双撃を防いだは見事でしたが、それでは次の手に繋げられますまい。王手をかけたは、私の方でございます」
 晴明が、チェーンソー剣の刃の回転を更に速めつつ、力を込めてシャルを押し込んでいく。
「ところが、まだまだ隠し玉はあるんですよ」
 シャルは右手に装着した桜色のメリケンサック『桜雅乱舞』から氷柱を、左腕の袖からは仕込み型の小型パイルバンカー『Soul VANISH』を同時に放った。
「なんと」
 流石の晴明もそこまでは予測していなかったのだろう。チェーンソー剣に込めていた力が弱まる。
「……みんな、お願いね? 行って」
 その隙に。シャルはそっと口の中でそう呟いた。
「? 今、何をおっしゃいました?」
「あなたには関係のないことですよ~」
 とぼけたシャルだったが、注意深い晴明はすぐに気付く。いつの間にか自分とシャルの周囲を包囲している、複数の日本人形の存在に。
「なるほど、伏兵というわけですか。ですがその存在が露見してしまっては効果は半減致しましょう」
 晴明は一旦シャルと距離を取り、チェーンソー剣で日本人形に斬りかかる。かわすことも出来ず直撃を受けた日本人形だったが、そのまま人形は晴明を巻き込んで大爆発を引き起こした。そして、一体の爆発に誘引されたように、日本人形達は次々と晴明に飛びつき、自爆していく。
「どうです? 存在がバレても数打ちゃ当たる、自爆型の見えない人形達ですよ」
「己の下僕を使い捨てにするとは。中々に面白い趣向でございますな」
 爆炎を裂いて、チェーンソー剣を構えた晴明が、飛び出した。身に纏う衣は所々焦げてはいるものの、晴明自身はまだまだ健在だ。
「ならば、次は私がお相手しましょう」
 その晴明の前に、水晶屍人を蹴散らしたミコが立ちはだかった。
「いいでしょう。あなたにこの【双神殺】を見切れましょうや」
 二刀のチェーンソー剣が唸りをあげてミコに迫る。
(「チェーンソー剣には独特の駆動音が付き物です。ならば」)
 そのチェーンソー剣の連撃を、ミコは五感を最大限に研ぎ澄まして、耳を澄まし、肌で感じる空気の振動で軌道を見切った。
(「所詮は人の姿をした存在の手による二刀流。尋常ではなくとも太刀筋が理を超えることはありません。故に避けることは不可能ではありません」)
 そして、紙一重でチェーンソー剣の初撃をかわすことに成功する。
「ほう、これは」
 【双神殺】は二刀による連撃を前提としたユーベルコード。一撃目をかわされると、攻撃が続かない。晴明は一旦態勢を立て直し、再度連撃を繰り出さんとする。
 だが、
「いあいあはすたあ……拘束制御術式解放。黒き混沌より目覚めなさい、第伍の竜よ!」
 ミコはそれよりも速く、【黒竜の邪智】を発動させていた。
 ユーベルコードの弱点を見抜くことさえできれば、それを封じるのは、容易いこと。屠竜の魔女たるミコに屠られた無数の竜の残骸が、晴明のチェーンソー剣に絡みつきその動きを封じる。
「よもや、我が双剣が封じられるとは」
 晴明はすんなりとチェーンソー剣を手放すと、懐から五芒符を取り出した。だが、その五芒符が投じられるよりも早く、シャルとミコが、2人掛かりで晴明に接近戦を仕掛ける。
「実はこれチェーンソーになるんですよ〜」
 シャルは『そーちゃん』をチェーンソーモードに切り替えて晴明に斬りかかっていき、
「神をも殺すのはチェーンソー等ではありません、毒です。此の地を満たす私の致死毒をたらふく味わい、魂さえも腐らせて頂きます」
 ミコは切り札たる『黒竜の毒血』を散布し、晴明を毒殺せんとする。二人の攻撃を、それでも巧みにかわし防ぎつつ、晴明は体から生えた水晶を礫のように飛ばし、応戦してきた。
「死ぬ前に一つだけ聞かせてほしいんですが……信長に仕えるより他に目的でも?」
 シャルの問いに、晴明はこんな状況だというのに笑みを浮かべた。
「残念ながら、それを見失ってしまったのでございますよ、今の私は」
 そう答えつつも、晴明が後方に視線を向けたことを、ミコは見逃さない。
「うふふ、背後に隠した抜け道による逃亡、ましてやその翼で空を飛んで逃がすつもりはありません。必ずや此の地で確殺してみせましょう」
「抜け道? なぜ私が今、それを使う必要がありましょうや。私の脱出経路は、こちらでございます!」
 晴明が、後方に跳んだ。そこには、先程手放した二振りのチェーンソー剣が、床に突き立てられている。そして、その刀身からはいつの間にか、まとわりついていた無数の竜の残骸が、消え失せていた。
「我が奥義を封じるほどの力。そう長くは続かないと、予測しておりました」
 晴明は会心の笑みを浮かべると、剣を床から引き抜きざま、大きく振るった。発生した衝撃波を、シャルは『そーちゃん』で受け止め、ミコは第六感を駆使して見切る。だが、そのわずかの間に、晴明は忽然と姿を消していたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

彩瑠・理恵
セイメイですか。母さんに聞いた姿そっくり、ですね

先制攻撃にはチェーンソー剣の一撃にバベルブレイカーをぶつけて武器受けで盾にします、バベルブレイカーが壊れるのに合わせて後ろに跳んで二撃目を避けるか傷を浅くするようにします

そしたらダークネスカードで攻撃力重視で【闇堕ち】して武蔵坂制服が朱雀門制服に変わってリエに代わります

ハハッ!白の王セイメイ!黒牙で転生も出来ずに灼滅されたら望みが叶うとか皮肉なものね!
ダークネスを超えたノーライフキングと、サイキックハーツもバベルの鎖も乗り越えた灼滅者の娘たる六六六衆、どっちが上かしらね!

鮮血の影業で足元から四方より攻撃して牽制して、鮮血槍で串刺してやるわ!


黒川・闇慈
「さて、安倍晴明の術式、しかと見させていただきましょうか。クックック」

【行動】
wizで対抗です。
まずは五芒符での先制攻撃へ対処いたしましょうか。下手に避けても怨霊が溢れ出すようですから、迎撃して焼き尽くすしかありませんねえ。
高速詠唱の技能で炎獄砲軍を高速使用し、出現した炎の半分を属性攻撃、全力魔法の技能を活用し五芒符の迎撃に使用します。
迎撃が終わったなら、残り半分の炎で安倍晴明に攻撃を仕掛けましょうか。

「名高い陰陽師であるかの安倍晴明とまみえることが出来るとは……いやあ僥倖というものですねえ。クックック」

【連携・組み合わせ・アドリブ歓迎】



●闇の追撃
「ふう。猟兵というのは中々どうして、楽しませて下さるようです」
 かつては鳥取城内の食糧庫だった部屋へと逃れた晴明は、知らず顔に笑みを浮かべていた。
「クックック、それで逃げ切れたと考えているのであれば、安倍晴明、期待外れですねえ」
 だが、その晴明の前に、黒衣の青年――黒川・闇慈(魔術の探求者・f00672)が姿を現す。魔術と第六感を駆使していち早く晴明の逃走先を見つけ出した闇慈は、
「さて、安倍晴明の術式、しかと見させていただきましょうか。クックック」
 暗い笑みを浮かべると、高速で呪文の詠唱を開始した。
 しかし、
「愚か! あなたの前に居るのは不死者操りに長けた業(カルマ)の蒐集者、安倍晴明なのでございます! 斯様な事態に備えておらぬなどと、ゆめゆめ思われませぬよう!」
 晴明は余裕の表情で、指を鳴らす。すると、部屋の四隅の柱に貼られていた【五芒符】が、一斉に闇慈へと襲い掛かった。
「!?」
 ユーベルコードで五芒符を迎撃しようとしていた闇慈だが、これでは到底間に合わない。
(「……下手に避けても怨霊が溢れ出すようですから、迎撃して焼き尽くすしかありませんねえ」)
 闇慈は急遽詠唱を炎の魔術のものに変え、高速詠唱しつつ限界まで魔術を強化し、五芒符を焼き尽くしていく。1枚、2枚……だが、4枚目の五芒符までは焼き尽くすことはできず、符が闇慈の肩に張り付いた。すると、たちまち噴き出した『業(カルマ)』が、闇慈を蝕み始める。
 さらに晴明が懐から取り出した五芒符を、闇慈目掛けて放とうとした時。
「そうはさせませんよ!」
 戦いの物音を聞きつけて、彩瑠・理恵(灼滅者とダークネス・f11313)が駆け付けてきた。理恵は巨大杭打ち機『バベルブレイカー』を構え、晴明へと突き進んでいく。
「せっかく久しぶりに愉快な心持ちであったものを。乱入とは無粋なものでございますな」
 晴明は五芒符を二振りのチェーンソー剣に持ち替えると、逆に理恵目掛けて切り付けた。理恵はそのチェーンソー剣の初撃にバベルブレイカーをぶつけ、武器そのものを盾にして防ぐ。
「セイメイですか。母さんに聞いた姿そっくり、ですね」
 互いに至近距離で肉薄し晴明の顔を間近に見た理恵が、状況も忘れてそう嘆息する。
「過去の私の姿を知っている者がこの地にいようとは。興味深いことですが、今はそのようなことを話している余裕は互いにありますまい」
 チェーンソー剣の刃が高速回転し、バベルブレイカーに亀裂を生じさせた。理恵は咄嗟にバベルブレイカーを手放し後ろに跳ぶ。次の瞬間、バベルブレイカーが二つに裂かれて床に落ち、同時にもう一振りのチェーンソー剣が、理恵のいた位置で空を切った。自らの武器を捨てる潔さがなければ、切り裂かれていたのは理恵自身だっただろう。
「さすがに強敵ですね。……リエ、この身を貴女に委ねます」
 理恵は、その身を彼女のもう一つの人格である『リエ』へと明け渡した。【闇堕ち】によって人格が入れ替わるのに合わせるように、彼女の着る制服も、10年以上前に廃校になった朱雀門高校という学校の制服に変じていく。
「ハハッ! 白の王セイメイ! 黒牙で転生も出来ずに灼滅されたら望みが叶うとか皮肉なものね!」
 人格が切り替わった途端、リエが心底愉快そうに笑い出した。
「やはり、このような存在に変じる前の私を知っているようでございますな。今更、何の意味も持たぬ縁ではありますけれど」
「ダークネスを超えたノーライフキングと、サイキックハーツもバベルの鎖も乗り越えた灼滅者の娘たる六六六人衆、どっちが上かしらね! 勝負と行きましょう!!」
 次の瞬間、リエの足元に広がっていた血溜まりから触手のように伸びた血液が、四方八方から晴明に襲い掛かる。
「この程度の殺しの技で六六六人衆を名乗るとは、笑止でございますな」
 余裕のある足取りで血液の触手をかわしつつ、チェーンソー剣を縦横に振るい、逆にリエを少しずつ追い込み切り裂いていく晴明。だがそこに突如、炎の塊が飛来して晴明の眼前で爆ぜた。
「ほう?」
 晴明が目を向けた先には、肩に張り付いていた五芒符を、自らの身ごと焼き払った闇慈の姿。
「名高い陰陽師であるかの安倍晴明とこのような形でまみえることが出来るとは……。そしてその術式をわが身で体験できるとは。いやあ僥倖というものですねえ。クックック」
 『業』に蝕まれ、自身の炎で己を焼いても尚。闇慈は低くそう笑って、今度こそ自らの術の詠唱を完成させる。
『戦場を満たすは灼炎の王威なり。一切全て灰に帰せ、インフェルノ・アーティラリ』
 術の完成と同時に、44の火球が闇慈の周囲に出現した。
「私の術に一度でも耐えきったその精神力は認めますが、次は耐えきれますかどうか!」
 晴明が、懐から取り出した五芒符を放つ。だが、44の火球のうち22の火球が五芒符へと殺到し、瞬く間に符を跡形もなく燃やし尽くした。さらに22の火球が晴明へと迫り、次々と爆発していく。
 血の触手と爆ぜる炎。その二つに追い込まれ、次第に晴明の行動範囲が狭まっていくのを、リエはじっと見つめていたが、
「さあ、串刺してやるわ!」
 晴明の動きがわずかに止まった一瞬を見計らい、血液を槍状に変えた『鮮血槍』を、真っ直ぐに晴明向けて繰り出した。
 その槍は、狙い違わず晴明の胸を、深々と刺し貫いたのだった。

苦戦 🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

三蔵・迅
貴方の望みは叶ったのに、随分とつまらなそうな顔ですね
『満たされたからこそ、満たされない』
…まるで禅問答ですが、貴方の空虚は何をしても埋まらないでしょう
過去は過去
例え何をしようとも、失ったものは決して戻りはしないのだから

この身体を裂くチェーンソーの刃が迫ろうと退くことはせず
二本目のチェーンソーも受けにいく

あいにくと、私の『本体』はこちらではありませんので
多少傷がついたとしても、呪詛を受けたとしても
この腕が動くなら、届くなら、それで十分

傷口から燃え立つ【ブレイズフレイム】の炎で至近距離のセイメイを攻撃
チェーンソー持つ彼の手を念動力で自分の手と固くつないで押さえ
では諸共に、地獄の炎に焼かれましょう。


七篠・コガネ
死を弄ぶ奴は大嫌いです
しかし貴方がオブリビオンである以上、僕ら猟兵を弄ぶ事は出来ますでしょうか?

●先制攻撃対策
その初撃、右腕の『Endless Right』を犠牲に【武器受け】で受けましょう!
相当痛いでしょうけど【激痛耐性】で凌ぎます
鎧装騎兵の機体は伊達じゃないです!貴方には興味のない物でしょうけどね

2撃目の剣が来る前に【カウンター】でUCを撃ち放ちます
超高速かつ大威力の一撃…敵の2撃目の速さを上回るかどうか…
分からない以上試してみましょう!

出来るなら敵がUCを放つ直前の動きを【情報収集】して記録しておきます
同じ手は打たせませんから
僕のような無機物的存在には勉強不足かもしれませんね、貴方は。


マリア・ルート
さーて、かつては別の世界で暴れていたらしいその力、見せてもらおうかしら。生憎、殲術道具はないけどね。

水晶屍人が召喚されたら紅黒共闘を発動して■■■を呼び出し、ルートブレイドを持たせて突撃させる。だけどこれは囮。
屍人の攻撃を受けている隙に『逃げ足』で晴明本体の方にに回り込んで、セラ・ロンギヌスで突き刺しにかかる。距離を遠く取る必要があった場合は『槍投げ』も視野。

……私、あんたは強いって聞いたけど――幻滅ね。なんか、この戦いへの魂を感じられない。
もしや――私たちで遊んでる?退屈な自分の遊び相手みたいな気分でいるの?
ふふ、怖いわね。昔からこうだったのかしら、あんたは。ま、私の場合はただの伝聞だけど。



●葬送の炎
 その胸を貫かれ、息絶えたかに見えた晴明だったが、陰陽師は何事もなかったかのようにその顔を新たに食糧庫へやってきた猟兵達へと向けていた。
「貴方の望みは叶ったのに、随分とつまらなそうな顔ですね」
 三蔵・迅(晴乞・f04775)は、古代の剣のような武骨で重い鉄剣を構えながら、自らの胸に開いた傷をつまらなそうに撫でまわしている晴明に声を掛けた。
「あなた方には分かりますまい。全てを満たされた故の虚しさというものは」
 どこか自嘲気味の晴明のその返答に、迅は注意深く鉄剣を構えたまま、少々考え込む。
「『満たされたからこそ、満たされない』……まるで禅問答ですが、貴方の空虚は何をしても埋まらないでしょう。過去は過去。例え何をしようとも、失ったものは決して戻りはしないのだから」
「そうかも知れませぬな。ならばせめて、戯れにて己の虚しさを埋めると致しましょうか」
 言って晴明は、ゆらりとチェーンソー剣を構えた。
「さーて、かつては別の世界で暴れていたらしいその力、見せてもらおうかしら。生憎、殲術道具はないけどね」
 挑発するようにマリア・ルート(黒き面影に囚われし根源姫・f15057)がそう言えば、晴明はわずかに顔に笑みを浮かべる。
「お望みとあらばお見せ致しましょう。私が永き年月をかけて編み出した、不死者操りの奥義を」
 晴明が自らの身から生えた水晶を砕きばら撒けば、その水晶から湧きだすが如く、水晶屍人の群れが姿を現す。
「戯れに死者を水晶屍人に変える……僕は死を弄ぶ奴は大嫌いです」
 七篠・コガネ(コガネムシ・f01385)は、食糧庫の天井に届きそうなほどの長身で、食糧庫を埋め尽くした水晶屍人を見下ろして。
「しかし貴方がオブリビオンである以上、僕ら猟兵を弄ぶ事は出来ますでしょうか?」
 コガネは右腕に内蔵されたブラスター『Endless Right』を晴明へと向け、水晶屍人の群れを掻き分けつつ、晴明目掛けて駆け出していく。
「私は私の興味の赴くままに業を蒐集するのみ。それを弄ばれたと感じるか否かはあなた方次第でございますゆえ」
 水晶屍人達の背後に隠れ、余裕を見せる晴明。
「あんたが屍人を呼び出すなら、私も助けを求めることにするわ」
 マリアはそう宣言すると、何かを招き寄せる仕草をする。すると、どこからともなく黒髪長髪の、マリアと同年代の少女が現れ、彼女の横に並んだ。
『さあ、行こう、マリア。僕に任せて』
 少女――いや、声を聴く限り少年だろうか。とにかくその人物はマリアから謎の神話文字が刻まれた『ルートブレイド』を受け取ると、水晶屍人の群れに斬り込んでいった。
 迅もまた、鉄剣で水晶屍人に立ち向かっていき、食糧庫内はたちまち乱戦へと突入する。
「……たとえ記憶が生んだ幻だとしても、あんたがいるなら、私はいくらでも戦える!」
 召喚した少年が水晶屍人達の注意を引き付けている間に、マリアは大きく回り込み、晴明の背後へと迫っていった。そして、晴明が反応を示すよりも速く、断罪の槍『セラ・ロンギヌス』を背中から突き刺す。
「……成程。少々気を抜き過ぎましたか」
 いかに不死者といえど、既にこれまでの戦いで晴明の身体はかなりの損傷を受けている。その上でのマリアの一撃は、充分に致命傷と言えた。だが晴明は、自身の受けたダメージすら興味がなさそうに、自らを貫く『セラ・ロンギヌス』に手をかけると、無造作に引き抜く。
「……私、あんたは強いって聞いたけど――幻滅ね。なんか、この戦いへの魂を感じられない。もしや――私たちで遊んでる? 退屈な自分の遊び相手みたいな気分でいるの?」
 マリアの問いかけに、晴明は笑みを浮かべた。
「既に私の望みは叶っておりますれば、後は戯れにて時を潰すのみでございます。信長軍も徳川軍もあなた方猟兵も、私の戯れのための玩具に過ぎませぬ」
「ふふ、怖いわね。昔からこうだったのかしら、あんたは。ま、私の場合はただの伝聞だけど」
 マリアもまた、笑顔で晴明との会話を続ける。だが、それもまた、時間稼ぎ。
 その間に水晶屍人を殲滅していた迅とコガネが、それぞれに鉄剣と『Endless Right』を構え、晴明へと肉薄してきていた。
「やはり水晶屍人では足止めにもなりませなんだか。なれば、今度は私自ら、お相手致しましょう」
 迅の鉄剣が振るわれるよりも、コガネの『Endless Right』が発射されるよりも速く、晴明が動いた。右のチェーンソー剣が迅を袈裟懸けに切り裂き、左のチェーンソー剣がコガネの『Endless Right』を破壊する。そのままその場で一回転した晴明は、今度は左のチェーンソー剣で迅の身体を、右のチェーンソー剣でコガネの身体を切り裂かんとする。
「……想像以上の痛みですが、鎧装騎兵の機体は伊達じゃないです! 貴方には興味のない物でしょうけどね」
 だが、晴明の2撃目が届く前に、コガネは左腕に内蔵されたパイルバンカー『Heartless Left』を晴明の腹部へと向けると、
「昔の人はこう言いました。”天網恢恢(てんもうかいかい)疎にして失わず”!」
 超高速かつ大威力の一撃を撃ち放っていた。パイルバンカーが晴明の腹を撃ち抜くのと、チェーンソー剣がコガネの胸部を切り裂いたのは、ほぼ同時。どちらも普通の人間なら、それだけでも致命傷になるダメージだが、不死者の身体を持つ晴明も、機械の身体を持つコガネも、それだけでは致命傷とはならない。
 一方で、二撃目をまともに受け、戦闘不能となったかに見えた迅だったが。
「あいにくと、私の『本体』はこちらではありませんので」
 ヤドリガミである迅にとって、人の体こそが仮初の身体。その体が多少傷がついたとしても、呪詛を受けたとしても、腕の一本でも動かせれば、それで充分。
「不死身の身体とはいえ、私の地獄の炎を耐えきることができますか」
 チェーンソー剣に切り裂かれた傷口から炎が噴き出し、その地獄の炎は瞬く間に至近距離の晴明に燃え移っていく。
「ほう、これは」
 逃れようと後方へ跳ぼうとする晴明。だが、
「あなたの動きはもう予測済みです。……僕や迅さんのような無機物的存在には勉強不足かもしれませんね、貴方は」
 その晴明の足を、コガネの『Heartless Left』が吹き飛ばし、
「そろそろあなたの遊びの時間は終わりよ」
 マリアの『セラ・ロンギヌス』が、再び晴明の背中を刺し貫く。
 そして、満身創痍となりよろめいた晴明の、チェーンソー剣を持つ手を迅がしっかりと掴んだ。
「では諸共に、地獄の炎に焼かれましょう」
 たちまち地獄の炎は腕を伝って体に燃え移り、その全身を燃やしていく。
「……どうやら、私の今生はここまでのようでございますな。しかし、私は既に過去の残滓ゆえ、何度でも骸の海より蘇って参りましょうぞ。それまでしばしのお別れでございます」
 慇懃無礼にそう言い残すと、晴明の身体は地獄の炎に包まれ、胸や腹の傷から炎を噴き上げながら、あっという間に燃え尽き崩れ去っていったのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年08月17日


挿絵イラスト