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エンパイアウォー⑦〜ぐるぐる回る陣にゃ!

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー

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「関ヶ原まで進んだにゃ!」
 色々な説明をすっ飛ばして説明をするのはティットリート。
 そんなティットリートだが、上田城で上杉謙信が居城している事を危惧していた気がするが、それは……。
「そもそも、上杉謙信は野戦が得意だったにゃ!」
 堂々と失敗のご報告。そもそも、城に入りきらないほどの戦力を抱えて、城攻めになるはずがないのである。『上田城』と『上杉謙信』という言葉に色々と踊っていたのかティットリート自身。とはいえ、上田城の戦力を削れたから、こうなっている訳で、もし上田城に戦力が残っていたら……という事もある。
「ともかく、今は関ヶ原にゃ!」
 上杉謙信率いる上杉軍精鋭部隊が、関ヶ原で幕府軍を蹂躙しようとしている。
 『軍神車懸かりの陣』は、上杉謙信を中心に、オブリビオンが円陣を組んで敵陣に突入、まるで全軍が風車の如く回転しながら、最前線の兵士を目まぐるしく交代させるという、上杉謙信のずば抜けた統率力が可能にした『超防御型攻撃陣形』だ。
「すっごいにゃ!」
 実際の『軍神車懸かりの陣』を見て、目をキラキラ、しっぽをぱたぱたさせているティットリート。上杉謙信の用いる『軍神車懸かりの陣』と『車懸かりの陣』は別の陣であるという説もあるが、そこは気にしてもしょうがない。
 目の前でオブリビオン上杉謙信が行う『軍神車懸かりの陣』は、自軍に十分な回復時間と士気向上が出来る強力な陣形。
 また上杉謙信は、自身の復活時間を稼ぐ為にもこの陣形を使っているため、上杉軍も倒さなければ、謙信を倒すことはできない。
「ここでも、やっぱり戦力を削ぐしかないにゃ!」
 いくら回復出来るとはいえ、回転する前に倒してしまえばいい話。今は目の前のオブリビオンを倒す事に集中して欲しいとティットリートは説明をする。
「敵は亡霊の兵士にゃ!」
 過去に何があったかは分からないが、亡霊となってしまった幽霊の兵士たち。故に上杉謙信の指揮に従い襲いかかってくる。
 本来なら、それほど恐ろしい敵ではないが、『軍神車懸かりの陣』によりかなり強化されている。油断せずに戦って欲しいとティットリートは説明をする。
「とにかく、先はまだ長そうにゃ! 頑張るにゃ!」
 ティットリート自身も他の戦場へと向かう準備をしながら説明を終えるのだった。


雪見進
 こんにちは雪見進です。関ヶ原まで進みましたね。この先どうなるか分かりませんが、目の前の敵を倒していきましょう!
 そういえば、何故ティットリートがサムライエンパイアの世界に興味津々で、色々と知っているのでしょうか……。いや〜不思議ですね。

『このシナリオについて』
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

『特殊ルール』
 軍神『上杉謙信』は、他の魔軍将のような先制攻撃能力の代わりに、自分の周囲に上杉軍を配置し、巧みな采配と隊列変更で蘇生時間を稼ぐ、『車懸かりの陣』と呼ばれる陣形を組んでいます。
 つまり上杉謙信は、『⑦軍神車懸かりの陣』『⑱決戦上杉謙信』の両方を制圧しない限り、倒すことはできません。

『敵情報:義勇兵の亡霊』
 6体の義勇兵の亡霊と戦う事になります。
 敵上杉軍は『防御力アップ&自動回復(特大)』の効果を得た、最高のコンディションで襲いかかってきます。並大抵のダメージでは、耐えきったうえで回復してしまいます。

 それでは、皆さんの参加をお待ちしております。
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第1章 集団戦 『義勇兵の亡霊』

POW   :    我が信念、この体に有り。
自身の【味方】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    我が信念、この刃に有り。
自身に【敵に斃された仲間の怨念】をまとい、高速移動と【斬撃による衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    我が信念、この矢に有り。
【弓】を向けた対象に、【上空から降り注ぐ無数の矢】でダメージを与える。命中率が高い。

イラスト:シルエットさくら

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

徳川・家光
車懸かりの陣は、高い練度を誇るという前提で、かつエンパイアでの戦ならば極めて有効なものでしょう。が、猟兵は機動力、そして戦線の流動性が違います。

火産霊丸にまたがって、まずは一直線に敵と遭遇します。斬り倒していると敵は徐々に後衛に交代すると思いますが、それを無視して、車懸かりの陣の回転と同時に僕も移動し、同じ敵を追跡して攻撃し続けます。そして無理だと感じたらその場で即離脱! 猟兵には前線という概念があんまりないですし、車懸かりの陣はこちらの包囲殲滅は想定していないはず。なので離脱のタイミングは常に見計らった上で、損傷を与えるだけ与えたら、一目散に離脱します。残りはほかの猟兵さんにお任せします!


神楽・鈴音
必殺技ね……
要するに、復活する暇も与えず、ぶっ潰せばいいんでしょ?

接敵と同時にUC発動
肉体が肥大化して巫女服が破れ、上半身はサラシのみ
全身から金色の闘気を発し、巨漢と見紛うようなムキムキ状態に!
白目を向いて表情も凶悪に変身!

敵の弓攻撃はハンマーを振るって【衝撃波】を発生させて叩き落し、残りはUC効果に【激痛耐性】と【オーラ防御】を乗せて耐える
相手を間合いに捉えたら、怒涛の連撃で叩き潰す!
「まずは地獄!(六尺釘を素手で相手の身体に突き刺し
「お次は極楽!(手刀で急所を貫き
「義勇兵よ、小銭になれぇぇぇ!(ハンマーの一撃で粉砕
ここまでが、一続きの攻撃
散らばった小銭は回収しておくわね


白木院・雪之助
(アドリブ・連携OK)
まったく面倒な陣形であるな……
だが、我ならばこの陣形もすぐに打ち破れるぞ!
……本当であるからな?
まぁとにかく、ここは我に任せるが良いぞ!

【雪だるま合戦】を用い、雪だるまを召喚するである
数の暴力というものを見せてやろう!
雪だるまたちの氷【属性攻撃】による一斉攻撃を仕掛けて、回復する前に倒すである。ダメ押しに【破魔】の札も張って回復を邪魔しておく
敵の攻撃は雪【属性攻撃】でかまくらを作り出し、防ぐであるぞ!


花月・椿
【POW】
UC:灰燼拳

また殴りがいのありそうなものが現れましたね、エンパイアもいつのまにやら修羅の国にでもなったんでしょうか?いえ、それはこれからかな?
でもグリモア猟兵のにゃんこさん、もうちょっと詳しく説明してくれてもいいんじゃないかにゃー?

亡霊の一人に【ダッシュ】で近づき、炎を纏った右手の【灰燼拳】で思い切り顔をぶん殴るっ!それだけですっ!
一応、真正面から殴っては防御の姿勢を取られそうなので側面や後ろに回り込んで殴るようにしようかな?見たところ身体はお面や鎧を着けてるけど兜は無いみたいだし後頭部を殴れればベストっぽいし。
『亡霊さん、お盆の時期は終わりですよっと!』


シビラ・レーヴェンス
●露(f19223)と共闘。勿論他者との連携や協力も必須だ。
【白炎の矢】の術に【破魔】の効力を付与し亡霊へ行使。
降り注ぐ矢などの迎撃や牽制にも【白炎の矢】を用いる。
(UC:【高速詠唱】【全力魔法】【範囲攻撃】【2回攻撃】)
矢は【第六感】と【見切り】と【残像】で極力回避に努める。
矢を受けた際や斬撃のダメージ軽減に身体に【オーラ防御】を纏う。

相手は二人もしくは三人で組みになり攻めてくる可能性が高いか。
人陰や死角からの攻撃に十分に用心しよう。超遠距離攻撃にも注意だ。
一人を肉壁にしこちらの武器を止め他の者が…ということも考慮する。
露には私の近くに居て貰う。接近されたら打つ手が無いからな。
「やれやれ…」


神坂・露
レーちゃん(f14377)と一緒よ。
あたしはレーちゃんと常に一緒に動くわ。退く時も攻める時も一緒よ。
近くに居てってお願いされたの。えへへ♪役に立たなくっちゃv

あたしの役目はレーちゃんの間合いを護ること。
レーちゃんの魔法を掻い潜って近づいた亡霊を対応すること。
方法は難しいかもしれないけどダガーで攻撃を受け止めてから一撃。
一撃は【月狼】を腹部へ。横腹でも可ね。腹部なのは一番大きい的だから。
できるならレーちゃんと連携したい。褒められたい!(何)
亡霊が退いても追撃しないわね。役目とは違うもの。周囲警戒はするわ。
(ダガー:【武器受け】【見切り】)
(UC:【破魔】【カウンター】【2回攻撃】【咄嗟の一撃】)



 ここはサムライエンパイアの世界の関ヶ原。上杉謙信率いるオブリビオンの群れとの戦いが繰り広げられていた。
 そんな猟兵たちの眼前へと広がるのは、上杉謙信の指揮する『軍神車懸かりの陣』。
 越後の龍による卓越した指揮により可能となる、攻防一体の陣形。
「まったく、面倒な陣形であるな……」
「また、殴りがいのありそうなものが現れましたね」
 そんな陣形を眺めながら現れた白木院・雪之助(雪狐・f10613)と花月・椿(百鬼粉砕・f12960)。表情は違えども気合いは十分。
「でも、グリモア猟兵のにゃんこさん、もうちょっと詳しく説明してくれてもいいんじゃないかにゃー」
 そんな至極真っ当な事を呟く椿だが、口調が『にゃー』な辺りは、まんざらでもないのかもしれない。
 そんな二人とは別角度から『軍神車懸かりの陣』を見つめる二人がいる。
「露、頼んだ」
「うん、あたしはレーちゃんと一緒に動くわ」
 シビラ・レーヴェンス(ダンピールの電脳魔術士・f14377)と神坂・露(ヤドリガミの精霊術士・f19223)。シビラは露に自身の護衛を頼む。
「接近されたら打つ手が無いからな」
「えへへ〜♪ 役に立たなくっちゃ」
 頼りにされ嬉しそうな露。シビラは雪之助と椿にも視線を送り、違いに連携を図る。
「我ならば、この陣形もすぐに打ち破れるぞ!」
 シビラの視線を受け、大層な自信を見せる雪之助。
(「……」)
 そんな自信満々な雪之助に、少々疑問符を挟む視線もある。
「……本当であるからな?」
 そんな視線に、答えながらなんかそれっぽい札を構え念じると、この暑い関ヶ原に、涼しげな風が吹く。
「まあ、ともかく、ここは我に任せるが良いぞ!」
 その風と共に召喚されたのは百を超える大量の雪だるま。
「行け、我がしもべたちよ!」
 その雪だるまは戦闘用。この暑さも関係なく、『軍神車懸かりの陣』へと突撃していく。
「ワガシンネン、コノヤニアリ!」
 その雪だるまの群れへと降り注ぐ矢。その矢により次々に消滅していく雪だるま。
「Ardeți……」
 しかし、途中でオブリビオンの放つ矢が空中で炎の花を咲かせながら消滅し始める。それは、シビラの放つ青白い炎の矢が亡霊の矢を相殺し、消滅させていた。その隙を狙い、別の猟兵が動く。
「亡霊さん、お盆の時期は終わりですよっと!」
 矢を無数に放つオブリビオンへ、ダッシュで距離を詰め、思いっきり顔面をぶん殴る椿。
 その拳は炎を纏い、オブリビオンの仮面を砕き吹き飛ばす。
「……ワガシンネン、コノカラダニアリ……」
 そんな動きに対して、すぐに別のオブリビオンが身体強化した斬撃を繰り出す。
「そう来るとおもってたよっと!」
 その動きは椿の予想範囲内。華麗に避けると共にオブリビオンの後頭部へと裏打ちの灰燼拳を叩き込む。
「Ardeți prin cei care blochează……」
 雪之助と椿の作り出した好機にシビラが再び動く。透明な響きの詠唱と共に再び炎の矢が放たれる。それは、白い炎と共に亡霊のオブリビオンたちを打ち破る魔を帯びた矢。
「……ワガシンネン……」
 多数の雪だるまと炎の矢を潜り抜け、シビラへと迫るオブリビオン。その行く手を防ぐのは露。
「近くに居てって、お願いされちゃったの」
 楽しそうな様子の露。対し暴走した信念のオブリビオン。刀を振り露の首を狙う。
「……ナニ!」
 しかし、その斬撃が首の一寸前で止まる。
「難しいかもって思ったけど、出来たよ」
 斬撃をダガーで受け止め、そこから反撃。
「吠えろ〜♪」
 拳を鈍色に染め、オブリビオンの腹部に拳を叩きつける。
「露、一歩右後方だ!」
「うんっ♪」
 そんな露へと指示を出すシビラ。その声に従い、右後方へと一歩後退すると、そこを青白炎の矢が掠め、オブリビオンを貫く。
「もう一回、吠えろ〜♪」
 そこへさらに露の一撃が腹部を貫き、そのまま消滅させる。
「しかし、この陣形は全く面倒であるな……」
 二体ほど倒したものの、『軍神車懸かりの陣』は健在。繰り出される攻撃に対し、『かまくら』を作り防御する雪之助。

 そんな善戦する猟兵たちへと新たな猟兵が現れた。
「車懸かりの陣は、高い練度を誇るという前提で、かつエンパイアでの戦ならば極めて有効なものでしょう」
 静かな眼光で、上杉謙信に指揮された兵士たちを見つめるのは徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)。
(「……ええ!?」)
 同行している猟兵たちの視線が、一瞬で家光へと集まる。皆の気持ちは一つ。
(「何で、ここにいるの!?」)
 『軍神車懸かりの陣』の動きを冷静に見つめるのは、何度見ても家光本人。
 戦場で情報が混乱しているのも、あるかもしれないが、知られているはずの情報では、今は重大な作戦の最中のはず。
「が、猟兵は機動力、そして戦線の流動性が違います」
 本来なら何か言いたい者も多いだろうが、この場に家光が居る事が知られれば、何が起こるか分からない。よりにもよって相手は上杉謙信である。川中島のように、一騎駆けで迫って来られても困る。慌てて口を塞ぐ他の猟兵たち。
「猟兵の機動力を持って戦えば『軍神車懸かりの陣』とて恐れる事はありません」
 そんな視線は、一蹴し的確な指摘を行う。家光の指摘通り、多数の兵を指揮し戦を行うならば、必勝とも言える『軍神車懸かりの陣』。しかし、対するは猟兵の機動力は常軌を逸している。幕府軍であれば多数の被害が出るであろうが、猟兵たちであれば対策が可能だと、言い切る家光。
「ふん、家光さんとはいえ、今は一人の猟兵。その力を合わせるだけよ」
 そんな家光の隣に堂々と立ち並ぶのは神楽・鈴音(歩く賽銭箱ハンマー・f11259)。
「要するに、復活する暇も与えず、ぶっ潰せばいいんでしょ?」
 そんな指摘をざっくりと要約する鈴音。言葉と共に賽銭箱ハンマーを構える。
「そうです。火産霊丸よ、焔の底より出ませい!」
 そんな鈴音の隣で凛とした声と共に家光が召喚するのは、燃える白馬・火産霊丸。
「いざ、参ります!」
 兵の動きを見極め、火産霊丸にまたがり、鬨の声と共に、一直線に『軍神車懸かりの陣』へと突撃していく家光。
 『軍神車懸かりの陣』の回転と同時に火産霊丸を駆り、そのままオブリビオンを追撃し、鎚曇斬剣で切り伏せて行く。
「なるほど、それならね……」
 火産霊丸に騎乗し、敵を蹴散らす家光の攻撃に重ね、鈴音が動く。
「できれば、この姿だけは見せたくなかったけどね」
 嘆息と共に、鈴音の肉体が肥大化していく。同時に巫女服は破れるが、大切な部分はサラシが包んでセーフ。
「ゴツイったらありゃしない……」
 そんな身体強化が終了すると、全身から金色の闘気を発し、巨漢と見紛うような、ムキムキマッチョウーマン状態に! さらに白目を向いて、表情も凶悪に変身。
「頼もしいです!」
 そんな仲間の様子に普通に反応する家光。上杉謙信の指揮に従うオブリビオンも、敵が肥大化しようが、関係ない。近く鈴音へ矢を放つ。
「ふんっ!」
 その矢をハンマーの衝撃波だけで弾き、オブリビオンへと距離を詰める。
「まずは地獄!」
 そのまま、六尺釘を『素手』でオブリビオンへと突き刺す。
「お次は極楽!」
 そのまま、鳩尾を手刀で貫き、そのまま頭上へと掲げ、全身の筋力を爆発させ光を放つ。
「義勇兵よ……」
 そして最後に、賽銭箱ハンマーを全力で振りかぶり、光速に限りなく近い速度でオブリビオンへと振り下ろす!
「小銭になれぇぇぇ!」
 鈴音のハンマーの一撃を受けたオブリビオンは、光の柱となり周囲へと小銭を散らせ消滅していく。
「今こそ、好機である!」
 『軍神車懸かりの陣』の中央で火産霊丸を駆り、一騎駆けの家光と奮闘する鈴音。
「よし、再び行け、我がしもべたちよ!」
「Ardeți prin cei care blochează……」
 そこを好機と攻撃を重ねる雪之助とシビラ。さらに、猟兵たちも猛攻により陣から外れたオブリビオンを椿と露の拳が沈黙させていく。
「よし、一目散に離脱します!」
 損傷を与えるだけ与えたら、家光の声に従い一目散に離脱する猟兵たち。しかし、しっかりと小銭を回収している鈴音は流石である。
「残りは、ほかの猟兵さんにお任せします!」
 そう言いながら火産霊丸に騎乗したまま走り去る家光。
「やれやれ……」
 そんな自由奔放な家光の様子に、嘆息しながらも残党のオブリビオンへと再び白炎の矢を放つシビラ。そして、それを守る露。
「ありがとう露。おかげで助かった」
「えへへぇ」
 撤退しながら白炎の矢を放つシビラ。露の援護もありシビラはほぼ無傷。そんなシビラを守れた事に嬉しさ溢れる笑顔を見せる露。
「殿は任せるのである!」
 最後まで残ったのは雪之助。再び召喚した雪だるまの群れで他の猟兵たちの撤退時間を稼ぐ。
 この場所では完全勝利と言える状況。しかし、関ヶ原にはまだ上杉謙信も健在。
「エンパイアもいつのまにやら修羅の国にでもなったんでしょうか?」
 そんな混沌とした戦場を背に椿が呟く。しかし、このまま織田信長の野望を阻止出来ない場合には、それこそ本当に修羅の国となってしまう。その為にも、この戦争を勝利しなければならない。
「……」
 まあ、その戦争の鍵である家光がこんな場所で一騎駆けをしていたのは、何か深い意味があっての事だろうか、それともただの憂さ晴らしだろうか……。
 ともかく、混沌とした戦場を後にする猟兵たちであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月16日


挿絵イラスト