エンパイアウォー⑦~回る円陣の魑魅魍魎
●車懸かりの陣
「幕府軍は無事に関ヶ原まで到達した。しかし、関ヶ原では魔軍将の一人である軍神『上杉謙信』が、配下の部隊と共に待ち受けていたのだ」
グリモア猟兵の天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)は関ヶ原の脅威である上杉軍について説明を始める。
「上杉謙信率いる上杉軍精鋭部隊は、『軍神車懸かりの陣』を展開している。これは上杉謙信を中心に、オブリビオンが円陣を組んで敵陣に突入、まるで全軍が風車の如く回転しながら、最前線の兵士を目まぐるしく交代させるという、上杉謙信のずば抜けた統率力が可能にした「超防御型攻撃陣形」だ」
この陣形によって、猟兵たちは常に万全の上杉軍と戦わねばならないにも関わらず、上杉軍側は充分な回復&バフの時間を得ることができるということだ。その上、上杉謙信は、自身の復活時間を稼ぐ為にもこの陣形を使っているため、上杉軍も倒さなければ、謙信を倒すことはできない。
「上杉謙信の撃破には別の猟兵達が向かってくれている。我らの目標は軍神車懸かりの陣を構成する、オブリビオンの撃破となるぞ」
将と軍のどちらの撃破が欠けても上杉謙信を完全に倒すことは出来ない。そのための役割分担だ。
「貴殿らに撃破して貰うオブリビオンは『腐怪の蟲』だ。腐敗の瘴気を撒き散らし、粘着力の高い糸や溶解液を吐いてくる大芋虫の魑魅魍魎だな」
上杉謙信は兵として妖怪すらも指揮している。その層の厚さには驚くばかりだ。
「しかし、先ほども伝えた通り、車懸かりの陣によって敵は強化されている。最前線に出てきた腐怪の蟲との戦いになるが、敵は防御力が上昇している。いつものように数体纏めてあっさりと撃破とは行かないぞ? さらに、撃破出来ずに取り逃してしまえば、次に最前線へ出てきた時には完全に回復されているだろう。よって、一体づつ確実に撃破していくことが重要だ」
敵の防御を撃ち抜くような大ダメージの攻撃で一撃で倒す、もしくは回復する前に連携攻撃で撃破出来なければ、元の木阿弥になってしまうだろう。
「一人または二人で、一体の敵を倒せれば十分だ。確実に倒すことを重視して戦ってくれ」
百々は説明を終えると、関ヶ原へと猟兵たちを転移させていくのであった。
夢幻
マスターの夢幻です。強化されている敵を一気に撃破して下さい。
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軍神『上杉謙信』は、他の魔軍将のような先制攻撃能力の代わりに、自分の周囲に上杉軍を配置し、巧みな采配と隊列変更で蘇生時間を稼ぐ、『車懸かりの陣』と呼ばれる陣形を組んでいます。
つまり上杉謙信は、『⑦軍神車懸かりの陣』『⑱決戦上杉謙信』の両方を制圧しない限り、倒すことはできません。
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 集団戦
『腐怪の蟲』
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POW : 腐敗の瘴気
【腐敗の瘴気 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 粘着糸
【尻尾から発射する粘着糸 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : 腐敗の溶解液
【口から発射する腐敗の溶解液 】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を腐らせ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
イラスト:烏鷺山
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
黒川・闇慈
「車懸かりの陣ですか……実際にやると回っている間に足軽が疲労してしまうと聞きましたが、オブリビオンならば疲労は関係ないということなのでしょうねえ。クックック」
【行動】
wizで対抗です。
さて、陣形で強化された相手を確実に仕留めなければなりませんね。
ここは一撃の威力を重視しましょうか。
属性攻撃、全力魔法、高速詠唱の技能を活用し炎獄砲軍を使用します。炎は全て合体させて強化し、強烈な一撃を叩きつけるとしましょう。
迎撃に回す余力はありませんので、溶解液は激痛耐性、毒耐性、覚悟の技能でどうにか耐えるしかありませんねえ。
「妖怪まで使役するとは……車懸かりなのか百鬼夜行なのか……クックック」
【アドリブ歓迎】
石上・麻琴
■心情
さて、腐怪の蟲とは以前も相対したことはありますが、強化されているというのなら厄介ですね
では、少々小細工をして確実に撃破するようにしていきましょう
■戦法
技能:破魔と技能:属性攻撃を用いた、五行が一つ『木行』の力で樹木を生成し、触手のようにうごめく枝や根で敵を絡め取ります
そうして敵が動きを止めたり、溶解液を樹木に受けさせたりしたところで、ユーベルコードによる朱雀の炎を一点集中させ敵を焼き払います
これぞ、相生の理がひとつ『木生火』
木行の力を取り込み、火行の力はより強く、より激しさを増します
それでも耐えると言うならば、更に木行の力を、火行の力を足していくまでです
「車懸かりの陣ですか……実際にやると回っている間に足軽が疲労してしまうと聞きましたが、オブリビオンならば疲労は関係ないということなのでしょうねえ。クックック」
黒いコートを着た怪しげな男、黒川・闇慈(魔術の探求者・f00672)は眼前に展開している円陣をそう分析する。
「オブリビオンの体力と、謙信の統率力あってのものということですね。さて、あの妖怪、腐怪の蟲とは以前も相対したことはありますが、強化されているというのなら厄介ですね」
「妖怪まで使役するとは……車懸かりなのか百鬼夜行なのか……クックック」
闇慈の言葉に応えたのは、石上・麻琴(虹の彼方の空の星・f01420)だ。彼はかつて猟兵の任務の中で腐怪の蟲との交戦経験があるが、車懸かりの陣で強化された今回の敵は、別物と言っても差し支えない強さであろう。
「さて、ここは一撃の威力を重視しましょうか。陣形で強化された相手を確実に仕留めなければなりませんからね」
倒しきれなければ、敵は円陣を再度回って来るまでの間に完全回復してしまうだろう。持てる技能を尽くして、闇慈は『炎獄砲軍』を詠唱する。
「戦場を満たすは灼炎の王威なり。一切全て灰に帰せ……」
「おっと、火術を放つのは少々お待ち下さい」
闇慈が生み出した火球を合体させていると、麻琴から待ったがかかった。
「おや? 何か考えがあるのですか?」
「ええ、これで……!」
麻琴が飛ばした霊符が陣の先頭の大芋虫のすぐ側の地面に着弾すると、そこから生えた樹木が芋虫を絡め取っていく。五行が一つ『木行』の術によるものだ。
「さあ、今です!」
「なるほど動きの拘束ですか。……インフェルノ・アーティラリ!!」
そして、動きを封じられた大芋虫へと、生み出した全ての炎を合体させた闇慈の最大の一撃が放たれた。しかし、大芋虫もただでは喰らわない。拘束されながらも溶解液を発射し、相殺することで炎獄砲軍の火勢を弱めたのだ。このままでは致命の傷にはほど遠い、そう思った闇慈であったが、炎は敵にぶつかったところで、炎は再び火勢を増したではないか!
「これぞ、相生の理がひとつ『木生火』。木行の力を取り込み、火行の力はより強く、より激しさを増すのです」
「おお、これは素晴らしいですね。本命は火の強化とは……」
五行という闇慈の研究する術理とは異なるものであるが、その使い方は魔術の探求者である闇慈にとって、有益な知見となり得るであろう。そして、それでもまだ息絶えぬ大芋虫へ、麻琴からのトドメの火術が放たれる。
「名就けしは十二天将が一つ、前二朱雀火神家在午主口舌懸官凶将!」
麻琴の生み出した炎は合体し、大きな朱雀の姿を取って飛び立ち、大芋虫を焼き払う。二人の火術、それも強化されたものを受けた腐怪の蟲は、完全な消し炭と成り果てたのであった。
大成功
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フィーア・ストリッツ
フィーアです
では1匹はこちらで受け持ちましょう
ターゲットとして認識した蟲に向かって
アームマシンガンで牽制しつつバイクで突撃です
糸を吐かれたらバイクを盾に回避
そのまま懐に飛び込んで【スピンスラッシュストーム】を発動します
「初動から最高速。お前が死ぬまで止まりませんよ」
万が一糸に捕まっても、ぶっちゃけ力で引きちぎれますが
粘着は厄介なのは確かなのでまず尾を切断できるよう狙いましょうか
ついでにいうと芋虫は体の構造上、機敏に旋回するようには出来てません
常に横に回り込むように動き続ければ、対応は困難でしょうね
【アドリブ歓迎】
続いて車懸かりの陣へと挑むのは、フィーア・ストリッツ(サキエルの眼差し・f05578)だ。
「フィーアです。では1匹はこちらで受け持ちましょう」
フィーアは『インパルスキャリバー「ナイチンゲール」』を駆り、ターゲットに設定した一体の王芋虫へと突撃をかける。突っ込んでくるフィーアを見て、大芋虫は迎撃に尻尾から粘着糸を飛ばすも、フィーアはバイクを盾に回避した。そして、飛び降りたフィーアはそのまま敵の懐へ向けて突っ込み、必殺の連撃を発動させる。
「初動から最高速。お前が死ぬまで止まりませんよ」
円陣を回転していく敵に対して、フィーアが選択した一気にダメージを与える方法、それは『スピンスラッシュストーム』による超高速の連続攻撃だ。彼女は『"ジレーザ" エクスキューションハルバード』を回転させながら扱うことで、運動エネルギーを維持したままでの連撃を可能としていた。
フィーアの槍斧は、まず厄介な糸を吐く尻尾を切り飛ばし、胴体、そして頭へと攻撃を続けていった。強化された防御力の前ではなかなか攻撃の通りが悪いが、そこは攻撃回数でカバーだ。フィーアの加速する連撃は、かろうじて敵が円陣を回って逃げ去る前に、その命を奪うことに成功した。
「思った以上に防御力が高いです。これだけ攻撃してようやくですか」
ただの雑魚を倒すのに、これほど苦労するとは。改めて、軍神、そして車懸かりの陣の厄介さを認識するフィーアであった。
成功
🔵🔵🔴
梅ヶ枝・喜介
おれァ難しい事はさっぱりわからん!
木刀を振るってばっかの馬鹿だからよ!
戦術だ陣形だ等と、そんなのはハナっから頭に無い!
だから、やることは常に一つ!
目の前の敵に全霊の一太刀を浴びせる!
どんな状況でも!どんなに硬い相手にでも!
そこんところは委細変わらん!
確実に一体仕留める!
それが後続の連中の付け入る隙に繋がるのなら万々歳だ!
むん!と四肢に気合いを張る!
腹の底に覚悟を沈める!
身体を蝕む瘴気の中に真っ直ぐ突っ込み!
肉の溶ける痛みを大声をあげて吹き飛ばし!
大上段に構えた木刀を渾身の力で振り下ろす!
覚悟しろッ!魑魅魍魎どもッ!
うぉおおおおるるぁあぁあああああッッ!!!
梅ヶ枝・喜介の目の前には上杉軍による『軍神車懸かりの陣』が展開されている。しかし、喜介にはそれがどういう陣形で、どのような効果があるだとか、そんなことは一切関係なかった。
そもそも木刀を振るってばっかりの彼には難しいことはさっぱり解らず、戦術だ陣形だ等と、そんなのはハナっから頭に無かった。彼のやることは常に一つ。ただ、目の前の敵に全霊の一太刀を浴びせること、それだけだ。それは、どんな状況であろうとも、どんなに硬い相手にあろうとも委細変わない、彼のただ一つのやり方だ。
しかし、今回に限ってはそのやり方はこの上なく目的に合っていた。円陣を回る間に回復する敵に対して、求められるのはその超強力な一撃だ。
(「確実に一体仕留める! それが仲間の付け入る隙に繋がるのなら万々歳だ!」)
彼は むん! と四肢に気合いを張り、腹の底に覚悟を沈めると、瘴気を吹き出す腐怪の蟲へと突撃した。
溢れる瘴気は喜介の身体を蝕むも、覚悟を決めた彼は臆さない。彼は瘴気の中に真っ直ぐ突っ込むと、肉の溶ける痛みも裂帛の気合いで吹き飛ばし、大上段に構えた木刀を渾身の力で大芋虫へと振り下ろした!
「覚悟しろッ! 魑魅魍魎めッ! うぉおおおおるるぁあぁあああああッッ!!!」
彼が長年の修練で身につけた上段の構えからの振り下ろし。師もなく型も何もあったものではないが、努力の果てに至ったその技だけは、紛れもない本物だ。防御を強化したからといって、それがどうした。喜介の木刀は、見事に一撃で大芋虫の頭を叩き潰し、ただの一撃にて絶命せしめたのだ!
こうして、猟兵たちが倒した腐怪の蟲は合計3匹。まだ車懸かりの陣は健在とはいえ、それは次第に綻びが目立つようになっていた。このまま作戦が進めば、陣の崩壊も時間の問題と言えるであろう。
大成功
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