2
エンパイアウォー⑨~腐敗の熱波儀式妨害戦

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#サムライエンパイア
🔒
#戦争
🔒
#エンパイアウォー


0




●サムライエンパイア
『第六天魔王』織田信長の居城、魔空安土城へ向かう幕府軍は、最大の難所である関ヶ原に集結しました。
 ここからは関ヶ原で幕府軍を待ち受ける信長軍を突破し、さらに山陽道、山陰道、南海道の3手に別れて進軍することになります。
 ここは山陽道、侵略渡来人『コルテス』率いる軍勢が待ち受ける土地。
 猟兵達は、この魔軍将の軍勢を撃ち破り、最低でも1万人以上の幕府軍を魔空安土城に到達させねばなりません。

●山陽道攻略戦
「おう、集まったか」
 グリモアベースに集まる猟兵達を見渡すのはやる気無さそうに据わった目の猟兵、空島・景星。手慰みに弄っていたライターを仕舞い、戦力図に目を向ける。
「戦争の対応お疲れさん、そして今回もまたサムライエンパイアの戦争関連の依頼となる。これを見てくれ」
『侵略渡来人・コルテスは、幕府に叛意を持つ長州藩の毛利一族を手駒にし、多くのオブリビオンを生み出すと、幕府軍の迎撃準備を整えている。
 手段は山陽道周辺の気温を極限まで上昇させ、進軍してくる幕府軍を、熱波によって殺すという作戦と情報が入った。
 8月10日時点で、山陽道の平均気温は夜間でも35度を超えており、このまま、コルテスの儀式が進めば、平均気温が50度を超える殺人的な暑さとなってしまい、敵の術中通りとなってしまうだろう。
 また、コルテスの策略は熱波だけでは無く、同時に南米原産の風土病も蔓延させ、幕府軍に死をまき散らす狙いがある。
 風土病のウィルスは、極度の高温でなければ死滅する。熱波を生み出しているオブリビオンを撃破できれば、風土病も阻止できるだろう』
 資料を読み上げ顔を上げると胡乱げな目つきはそのままに。
「今回アンタ等に依頼するのはこの儀式を行っているオブリビオンの撃破、並びに儀式に使っている富士の噴火のエネルギーを蓄えた霊玉の破壊……この二つになるな。霊玉とやらはそのままでは何も起きねぇ、とりあえずはオブリビオンの撃破を優先としてくれ」
 説明は終わったと言うかの様にゲートを開く準備を進め始める。そして最後のぽつりと零すのだ。
「ちゃんと帰って来いなぞ言わねぇ、全力で生きる為に動け、なんとしてでもな」

 ゲートを開き猟兵達が通ると景星はその場を去る、ポケットからライターを取り出しながら。


グラサンマン
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 グラサンマンです宜しく御願い致します。
 戦争シナリオの⑨、山陽道での戦いですね。ボス戦とは違い通常判定となり特殊なギミックも無い集団戦となります。
 霊玉の破壊と申しましたが皆様はオブリビオン達の撃破の為に動いて頂ければと思います。それでは皆様の格好良いプレイングをお待ちしております。
53




第1章 集団戦 『腐怪の蟲』

POW   :    腐敗の瘴気
【腐敗の瘴気 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    粘着糸
【尻尾から発射する粘着糸 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    腐敗の溶解液
【口から発射する腐敗の溶解液 】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を腐らせ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。

イラスト:烏鷺山

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

弥久・銀花
この暑さはコルテスの所為ですか……

コルテスは後で刻んで肥料にしますが、先ずはこのどう見ても外来種のオブリビオンを駆逐します!

暑さに負けないようにユーベルコードの不死身の人狼で茹る脳や臓器を再生してやせ我慢しながら刀の間合いまでダッシュです

オブリビオンの毒とか苦しくても我慢です
でも粘着糸には要注意ですね、動きを止められたら嬲り殺しにされてしまいますから

粘着糸を回避しきれず足を止められるくらいなら、体勢を大いに低くして腕や胴体で粘着糸を受けます
刀を持ってる右腕と斬りたい相手に近付く足が残れば大丈夫、斬った後の事は後で考えましょう(粘着糸が胴体に付いてる場合取る時服も切らないといけないようです)


アゼリア・リーンフィールド
暑いところで育つ花もあります。しかし元々の環境を無理矢理変えてしまうのは別のお話です。
ふふ、サムライエンパイアの植生を守るため!頑張ります!

虫さんは燃やすのが1番でしょう。
指定ユーベルコードでの攻撃をメインに行います。
左右から挟み込むように炎を放つ事で、敵の動きを制限することが目的です。そうすれば動きを読みやすくなって他の方も攻撃を当てやすくなるかもしれませんから。
それに炎の熱は気流を起こします。瘴気の流れを変えて、攻撃を避けやすく出来れば最高です。

もし接近することになってしまったら……うう、見た目がちょっとあれですけれど、頭を狙ってお花のバスケットで殴ることにしましょう!



「この暑さはコルテスの所為ですか……」
 額から流れ落ちる汗を感じながらも拭き取る気力も湧かない、弥久・銀花(隻眼の人狼少女剣士・f00983)は山陽道を続く道を睨み呟く。
「ふふ、水分と塩分の補給はちゃんとしませんとね。……暑い所で育つ花もありますがそれは元の環境があって適応された自然の摂理……元来ここで咲くはずだった花……サムライエンパイアの植生を守る為に頑張ります!……ふふ」
 この熱波の中も平然と嫋やかな笑みを浮かべるのはアゼリア・リーンフィールド(空に爆ぜた星の花弁・f19275)コルテスの軍勢による儀式を止める目的をもってこの場に降り立った二人はじっと目の前で蠢く蟲を見つめる。
「ではコルテスは後で刻んで植え直した花の肥料にしましょう、その為にも先ずはこのどう見ても外来種のオブリビオンを駆逐しますか」
「ふふ……弥久さん張り切ってますね、私も見習わなければ。お先頂きますね」
 刻んで植え直す事には否定せず先手を取るのはアゼリア。
「虫さんは燃やすのが一番でしょう」
 ─去り行く春の花筏─
 桜の花弁を模した無数の炎が蟲の両側……挟み込む様に放たれる。無軌道に動いていた蟲が炎から逃れる様に単一化された動作に変わっていく。
「私も続きます。……成程、動きの制限を掛けた訳ですね」
「えぇ、これならば弥久さんも当てやすくなるかと。後はもう一つ……」
 アゼリアの横を抜けて蟲の方へと駆ける銀花、瘴気と粘着糸を警戒しつつダッシュで間合いを詰めに行く。
「……瘴気が来ない……?」
 蟲から噴出している瘴気がアゼリアの炎に巻き込まれる形で上空に流れていくのがわかる。
「……もう一つ、炎の熱は気流を起こします。こちらに向かう瘴気の流れを変えて虫さんの攻め手を封じましょう……」
「好機、脚から行きます!」
 これで一手は潰した、銀花は白嵐玉椿を抜き、脚を纏めて切り放つ。制限された動きの巨体等、的に過ぎない。バランス取れずに体勢を崩した蟲は蠢くも思う様に動けずにその場をのたうち回る。
「これで終わりです!」
 そのまま一閃を繰り出そうとするもここに来て腐怪の蟲による悪足掻きの一撃が放たれた。撒き散らされる粘着糸が接近していた銀花に付着する。
「弥久さん……!」
 アゼリアの花弁の炎の軌道は変えられない、瘴気の動きまで戻ってしまい銀花を覆ってしまうからだ。
「……大丈夫……この程度ならば……踏み込む足と刀を振るう腕さえ残っているのならば……私は止まりません!!」
 絡まる粘着糸はそのままに渾身の力にて刀身を振り下ろす。 声にならぬ叫びを上げた蟲、その瘴気が数瞬ではあるが止まる。その隙を見てアゼリアが銀花を引っ張るように救出、距離を取る。
「トドメを刺すまでは行きませんでした……」
「でも脚と胴体の一部……大きな傷を与える事はできました、後は他の方達に任せましょう」
 大きな傷と行動制限を与えた二人は他の猟兵に後を託し後退する。腐怪の蟲打倒、並びに儀式の終わりまで後少し。

「弥久さん、この糸凄い粘着力です……」
「引っ張れば取れませんかね」
 ──ビリッ!
「あっ」
「あっ」
 その後、アゼリアが急いで代わりの服を用意する姿が見られたという。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルパート・ブラックスミス
鎧の身体の自分ならばともかく、生身ではこの熱気を堪えられんか。
行くぞニクス。此度の我らは熱風を纏い害虫を狩り尽くす鷹だ。

UC【夜鷹の不知火纏う騎身】起動、飛翔。(【空中戦】)
上空より敵を捕捉、超高速で急降下【ランスチャージ】で【串刺し】。
そのまま上空へ攫い、ニクスこと爆槍フェニックスの火炎【属性攻撃】で焼き殺す。
一匹始末したらまた次を捕捉、降下、串刺し、上昇、焼殺。これを繰り返す。

敵の攻撃は初動を【見切り】、【残像】で惑わしつつ回避。
地形を腐らせようが関係ない、敵がそこを這うことなど無い。

もし敵の攻撃で身動きが出来なくなっている味方がいたら【救助活動】する事も意識しよう。

【共闘・アドリブ歓迎】


トリテレイア・ゼロナイン
連戦に次ぐ連戦……ですがここで踏ん張らねば幕府軍に多大な被害、最悪全滅することを考えると退くわけには参りません
速やかにオブリビオンを殲滅し、霊玉を破壊しなければ

この後の転戦も考えると、自身の損傷は可能な限り抑えたいところ
腐敗の瘴気から離れる為、機械馬に●騎乗しつつ、馬上からUCで持ち込んだ●怪力で曳くウォーマシン用の剛弓から放たれる矢で●スナイパー射撃で蟲を仕留めていきます

何度か攻撃を当て、構造的に弱い場所、「急所」を探る為●情報収集
弱点を●見切ったらそこを集中攻撃し殲滅速度を上げます
接近されたら、機械馬の自動●操縦で距離を取らせつつ射撃に専念
エンパイア等では流鏑馬と言いましたでしょうか?



「鎧の身体の自分ならばともかく、生身ではこの熱気を堪えられんか……」
 魔槍であり相棒であるヨタカのニクスと共に山陽道へ降り立つのは黒き鎧に蒼い焔を覗かせるルパート・ブラックスミス(独り歩きする黒騎士の鎧・f10937)
「連戦に次ぐ連戦……ですがここで踏ん張らねば幕府軍に多大な被害、最悪全滅することを考えると退くわけには参りません」
 ルパートの横へ歩み止まる白き鎧を纏うウォーマシン、トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)が言葉を繋ぐ。
「……我等はこの身体の構造上熱波は問題にはならぬが他の猟兵達はそうもいくまい、トリテレイア殿、ここは我等が……」
「えぇ、私達が中継ぎとして先鋒の開けた穴から攻め込みましょう」
 ルパートの言葉に頷きトリテレイアは機械の白馬に騎乗する。トリテレイアの巨体を支えるには充分なサイズの白馬の上、トリテレイアは感情無き瞳を腐怪蟲に向けながら武器を取り出す。
「貴殿が地上を駆けるならば、自分は空を舞うと致しましょう。先手はお任せしても?」
 ニクスこと爆槍フェニックスと融合し、青白い炎の翼と魔槍を手に空を睨めつける。
「構いませんとも、では──参ります」
 返事と共に機械白馬が駆ける。腐敗の瘴気は機の身体とは言えただでは済まない。先程取り出した武器……ウォーマシンである彼の膂力だからこそ曳ける剛弓を馬上から狙いをつけ矢を放つ。一発……二発……三発……敢えて速射はせずに間隔を空ける。
「ここまでは変わらないですね……では……」
 その場に留まらずに移動しながら更に撃ち込んでいくと……今までに見せなかった反応、金切り声のような鳴き声をあげながらもがき苦しむ様子を見せるだろう。
「成程……“ここ”ですか。ルパート様!」
「あぁ、見えていた!“そこ”こそが彼奴等の弱点か!」
 ───ザシュッ!!
 トリテレイアの言葉に反応を見せると同時……彼に一番接近していた蟲がくの字に曲がりそのまま上空へ吹き飛ばされる……否、正しくは突き刺さった槍にそのまま攫われたのだ。
 上空から急降下したルパートの串刺しにもがくも刃が食い込み更なる痛覚となって蟲を襲う。
「先ずは一体……」
 空をのぼり腐怪の蟲は炭となり焼殺。再度空からの急降下し貫く。トリテレイアが見つけ出した弱点をルパートのニクスが屠る。敵の瘴気ガスや粘着糸に当たらないように距離を取りながらも必殺の一撃を効率良く与えて数を減らす……熱波をものともしない彼等は体力の消費も無く存分にその力を振るえるのであった。ただでは終わらせないと言うかの様に蟲も瘴気の噴出と粘着糸を吐き出すも……
「エンパイア等では流鏑馬と言うのでしたか……」
 トリテレイアは同じ所には留まらない、機械馬に自らの移動を託し射撃に専念、弱点の関節に狙いを絞り矢を放ちながら駆けていく。
「半数以上は仕留めきれましたな」
「えぇ、残りは少数……最後まで徹底的に潰しましょう」

 騎士達による隙無き攻勢にまた一体、二体と数は減っていく。そして戦局は次へと進むのであった……

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

胡堂・充
熱波による環境変化に、風土病の流行……医者として見過ごせないな。
一刻も早く対策して、被害を防ぐのもまた医療だ。
……絶対に止めてみせるッ!

まずはバイクのマックスに【騎乗】して急襲。
注意すべきはあの粘着糸、捕らえられたら一巻の終わりだ。
なら……攻撃を【おびき寄せ】た上で、タイミングを【見切り】、【ジャンプ】!
今回はマックスには囮になってもらう。何だか可哀想な気もするけど……許してくれ。

そして、マックスに乗っていたことで得た速度を、慣性のままに叩きつける【捨て身の一撃】……【加速強襲戦術・改】ッ!
これで……どうだッ!?



(人為的な環境変化とそれによる風土病の流行……医者として見過ごす訳にはいかない。一刻も早く対策して、被害を防ぐのもまた医療だ……絶対に止めてみせるっ!)
 謹厳実直の医師、胡堂・充(電脳ドクター・f10681)は戦況も終わりに近づいて尚、熱波激しく降り注ぐ山陽道へと足を踏み入れる。
(俺がやるべき事はこの後にこそある……だから今は少しでも早くこの状況を終わらせなければならない……!)
 フルフェイスヘルメットを被り、愛車であるオフロードバイク、【マックス】に乗りエンジンを掛ける。マフラー音を鳴らしながらアクセルを踏み込み蠢く蟲の方へと発進する。
(残る敵は少ない……だが油断は禁物だな。特にあの粘着糸、捕らえられたら終わりだ……あれだけは気をつけなければ)
 突っ切る風で白衣をはためかせながらも思考は止めない、怪我人の治療等の事後処理を考えると大きな負傷は避けたい所。
(ならば……これで行くしかない!!許せよマックスッ!)
 アクセルを踏み抜きマックスは更に加速する。
(まだだ……まだ……見極めろ……っ!)
 腐怪の蟲が此方を向く。
(……っ!まだ……っ!まだ早い……!)
 その巨大な口から無数の糸が吐き出され───
(今っっっっ!!!!)
 糸がマックスに触れる直前、空を舞う四肢に力を入れて蟲に膝を向けて狙いを付ける。
 マックスが糸に巻き付かれながらも勢いは止まらずその肚に突貫する。これは充の想定を崩す物であったが今回に限りは運も此方に味方した。
「これでフィニッシュだぁぁっ!!!」
 マックスによって得た加速された慣性の力を乗せた飛び蹴り……倒し損ねると形勢は逆転しまうであろうまでの捨て身の一撃が蟲へ放たれる。マックスの突撃により剥き出しになった肚への蹴りは見事薄い皮を突き破りその巨体を倒す。背後で此方を向いた所であった別の個体に掛かる腐敗の瘴気、血液と毒素が付着し皮を溶かすソレは連鎖的に敵を屠る事になるのだろう。
「倒した……のか……」
 マックスを回収し素早く距離を取る。敵の全滅を確認し一息つく充だが、彼にとっての仕事はこれからが本番なのだろう。再度表情を引き締め怪我人を探すべく皆の元へと戻るのであった。

 かくして山陽道に敷かれていた儀式陣、霊玉は猟兵達の手によって破壊された。一つの計略を阻止し此方の戦果は成し得たのだ。しかし状況は彼等を休ませる事はさせない。
 次なる戦場へ向かう戦士達にどうか幸あれ……

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月16日


挿絵イラスト