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新年は温泉と共に

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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 剣と魔法と、竜の世界。 猟兵達から『アックス&ウィザーズ』と呼ばれる世界。
 その世界のとある辺境には、奇妙な風習があると言う。

 曰く、『新年最初の日の出を浴びると、一年を健康的に過ごせる』
 曰く、『その日を浴びる時は、出来る限り穢れ無き身体で居る方が良い』

 ……そんな風習を、両立できる場所がある。
 とある村から数時間。 森を抜け、山地を登り、山の頂上付近にある、小さな温泉だ。
 村の住人達に長年愛されるその温泉は、村人達の密かな自慢でもあった。

 そんな温泉のある村に、今年も新たな年が近づいてくる。
 新年最後の日、村の老人連中が今年も例年通り年越し風呂と洒落込もうと山を登ろうとした、その時だった。

『へっへっへ……この山は、今日から俺達の塒にさせてもらうぜぇ!』

 ヒャッハー! と言わんばかりのチンピラども……山賊を引き連れた野卑な男が、その道中を塞いだのだ。
 見る者が見れば、山賊どもの力はチンピラ程度の物でしか無いことが判るだろう。 だが、襲われたのはタダの村人、しかも老人連中だ。
 慌てふためき逃げ出す老人たちに、山賊の無慈悲な刃が振り下ろされるのだった。


「……無力な民を虐げる者を、見過ごすわけにはいきません」

 そう言ってこの場に集まる猟兵達を見渡すのは銀髪の美女。 グリモア猟兵、ヴィクトリア・アイニッヒ(陽光の信徒・f00408)だ。

「『アックス&ウィザーズ』世界のとある集落に、盗賊の群れが現れました。 今回皆さんには、その群れを討伐して頂くことになります」

 目標となる山賊団は小規模で、構成する人員の力量もチンピラ程度。 だが襲われる村は辺境にあり、抵抗する武力も無く、放置しておけば山賊達の餌食になることは必定だ。
 そうして村人達を餌に肥え太った山賊が勢力を伸ばし、近隣の治安を脅かす様になるかもしれない。 そうなる前に、討伐して欲しいのだという。

「私が見たのは、予知です。 今から現場に転移すれば、村の老人達が襲われる前に山賊と接敵出来るはずです」

 村の外れ、深夜の山道に転移。 山頂に向かって暫く歩けば、向こうの方から顔を出しに来るはずだ。
 そこで敵を逃さず捻り倒せば、仕事は完了だ。 相手の人権に配慮する必要もないので、思う存分暴れると良いだろう。

「……もし宜しければ、そのまま少し先に進んで温泉を楽しんでも良いでしょう」

 村人達に愛される秘湯とされているが、別に村人以外が入ってはならないというルールは無いらしい。
 常識の範囲内で楽しむのなら、後から来る村人達も嫌な顔はしないだろう。
 水着やタオルの類は、ヴィクトリアが手配してくれるそうだ。 その辺りを気にする必要は無いだろうが、持ち込みしたい物があれば自由に持ち込んで構わない。

「地方に伝わる風習、その身で体験してみるのも良いでしょう。 きっと、心地の良い時間を過ごせると思いますよ?」

 ヴィクトリアは微笑みながらそう言って、集まる猟兵達へ頭を下げるのだった。


月城祐一
 温泉で初日の出とか、ヤバイ……ヤバくない???(語彙崩壊)
 どうも月城祐一です。 今回は温泉を楽しんd……あ、いや。 山賊退治です。

 1章2章はチンピr……山賊退治に汗を流して頂きます。
 『悪人に人権は無し』と言う格言もありますので、存分にしばき倒して下さい。

 3章は温泉を楽しみながら初日の出を眺めて頂きます。
 混浴となりますが、それぞれ水着を着用して頂きますのでご安心下さい。
 ヴィクトリアが必要そうな物を手配しますが、個人的に持ち込みたい物があるようでしたらご自由にどうぞ。 常識の範囲内であれば、持ち込めるはずです。
 お声を掛けて頂ければヴィクトリアがお相手させて頂きます。 お気軽にお声掛け下さい。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしています!
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第1章 集団戦 『山賊』

POW   :    山賊斬り
【装備している刃物】が命中した対象を切断する。
SPD   :    つぶて投げ
レベル分の1秒で【石つぶて】を発射できる。
WIZ   :    下賤の雄叫び
【下卑た叫び】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強する。
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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


深夜、村外れの人気のない林道に猟兵達は降り立った。
 後続の猟兵達を迎え入れる為この場に残るヴィクトリアを置いて、猟兵達は一路山頂を目指して歩き始めた。
 
 お世辞にも整備されたとは言えない山道だが、村人達が日々通るのか。 歩くには苦労はしない道だった。
 これがこの後の事が無ければ、ちょっとキツめのピクニック、という気分にも浸れただろう。。
 ……だが、今は今年最後の月明りの下だ。 夜目が効かない物には、若干面倒な行程であったかもしれない。
 
 そうして、暫く歩みを進めた頃だった。
 ほんの少しだけ道が開け、休憩出来るような丸太椅子が転がっている広場で、その時は来た。
 
『へっへっへ…… この山は、今日から俺達の塒にさせてもらうぜぇ!』

 下卑た笑いを浮かべながら、粗末な服と武具、不衛生な身形の大柄の男が歩み出てくる。
 背に従える男達も、似たような装備と身形。 何が楽しいのか、『ヒャッハー!』と良くわからない奇声をあげる。
 
『見た所、そこそこ良い物を持ってるようじゃねぇか。 根こそぎ俺達が貰って、活用してやるよぉ!』

 ……彼我の力量を明らかに理解できていない、いっそ滑稽な態度。
 意気を上げる山賊達に対して溜息を零しながら、猟兵達は武器を構えるのだった。
●ネタバレ:猟兵が山賊なんかに苦戦? そんな夢やファンタジーじゃないんだから。

「見た所、イイ女もいるじゃねぇか……野郎ども、やっちまえ!」

 舌なめずりをするリーダー格の男の号令に、手下の山賊共が奇声をあげて猟兵達へ迫る。
 ……そんな山賊たちに対して、猟兵達の対応はおおよそ三種類に分類された。
 今回は各自がどんな対応をしたのか。 分類に沿って、ご紹介しよう。
秋月・信子
「世界は変わっても、新年を祝う風習や気持ちは変わらないのですね」

新年の初物を有難る風習、1年間の穢れを落として無病息災を願う信仰
この世界では奇妙な風習と片付けられるだろが、彼女の世界では物に神が宿るとされる信仰や「初物七十五日」という初物を食べると福を呼び込んで長寿になると考えられる信仰が生活に根付いてた

この風習に共感を覚え、仕事を請け負ったが一つ思うところがあった

「――できれば、この道を穢れさせたくないよね」

山賊を退治すれば死体が残るであろう
村人らが新年を祝う為の道を汚したくはない

ならば――

非致死性のゴム弾を装填する
そう、少々手荒いが山賊を死なない程度に燃やし追い払う、彼女の出した答えである


緋神・美麗
あー、山賊、ねぇ。居るところには本当に居るのね。さっさと蹴散らしましょうか。
山賊に遭遇したらお約束展開として最初はか弱い少女が怯えている演技をするわね。
「ま、まさかこんなところに山賊がいるなんて…。」
「こんなか弱そうな美少女を数に任せて襲おうだなんて…どんな酷い目に遭っても完全に自業自得よね」
さっさと制圧するために拡散極光砲でまとめて吹っ飛ばすわ
「皆まとめて薙ぎ払うわよ!」
ん~、とりあえず吹っ飛ばしたけど、喉元過ぎればでまた山賊やられても困るわよね。二度と山賊なんてやろうと思わないように徹底的に凝らしめた方が良いかも?
「これに懲りたら二度と山賊なんてやらない事ね。次見かけたら…分かるわよね?」



●ケース1:駆除(ver穏当)
 この依頼に参加した猟兵達の中で、比較的穏当な手段を取ったのは、秋月・信子(魔弾の射手・f00732)と緋神・美麗(白翼極光砲・f01866)だった。
 年若く、見目麗しい美少女二人を前にして、山賊達のテンションが上がる。
 
「ま、まさかこんなところに山賊がいるなんて……」

 そんな下卑た男たちを前に、美麗が怯えたような声をあげる。
 一層高まる男たちのテンション。 その頭にあるのは、目の前の女をどうやって甚振り啼かせるか、か。
 だが、そんな事態はやってこない。
 
「……こんなか弱そうな美少女を、数に任せて襲おうだなんて……」

 か弱い美少女の演技、お約束はここまで。 怯えを装っていた口の端がニヤリと曲がり……
 
「どんな酷い目に遭っても、完全に自業自得よね!」

 頭上に掲げた手に光が集り、弾ける。 放たれた光線が迫る男達を撃ち抜き、薙ぎ払う!
 土煙が立ち上り、男達の悲鳴が暫く続く。 やがて土煙が晴れると……その場に立っているのは、美麗ただ一人であった。
 
 一方、同じ様に男達に迫られていた信子であったが、こちらも順調に山賊を駆逐する事に成功していた。
 その手に構える物は、非致死性のゴム弾が装填されたハンドガン。 放たれる弾丸は、山賊を殺さず無力化していく。

(世界は変わっても、新年を祝う風習や気持ちは変わらないのですね)
 
 今、彼女が居る地に伝わる奇妙な風習。 それと似た風習が、信子の出身世界では生活に根付く程に浸透している。 伝統、と言っても良いかも知れない。
 だからだろうか。 この地に共感を覚え、こうして信子はこの地にいるが……一つだけ、思う所が信子にはあった。
 
 一年の始まりを祝う場所へ続く、この山道。
 そんな場所を、下手に汚したくはないと、信子は考えた。 その結果選んだのが、ゴム弾による銃撃という訳だ。
 ……まぁ、炎を纏う魔弾と化したソレを叩き込んでいるのはどうか、とも思うが……灸を据える、と見ればアリ、だろうか?

「出来れば、これ以上この道を穢れさせたくはないよね」
「そうね。 でも、喉元過ぎればでまた山賊やられても困るから……」

 信子の独り言に反応しつつ。 この際、徹底的に懲らしめた方が良いかも? と美麗が笑う。
 信子の方も、その言葉には特に異論は無いようで。 二人の少女が山賊たちを適度に痛めつけていく。
 ……この場を生き残った者は、二度と山賊稼業に手を出そう等とは思わないだろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

草剪・ひかり
【POW判定】
いやぁ、これほど見事な三下さんはなかなか見られないね
まぁ、女神と称される私ほどの美女を目の前にすれば、元々少ない理性も吹っ飛んじゃうか

そんなわけで、彼らが私に手を伸ばしてくるまで黙って様子を見て

コスチュームか肌(品のない彼らのことだから、いきなり胸とかお尻に行っちゃうかも?)に触れた瞬間
その腕を取り、巻き込むように大きなアームホイップ一閃!

「残念でした! 私のカラダはアナタたちみたいな下品な連中の手には高嶺の花なんだよね!」

と、自分で言っちゃう

その後もドロップキックやエルボー、チョップで薙ぎ倒し
最後はまとめて爆乳ボディプレスで圧殺!

あ、最後はちょっとだけ良い目を魅せちゃったかな?


ミケ・ナーハ
「んんっ…温泉は返してもらいますよぉ♪」
キウイを丸かじりして
色っぽい声を漏らしつつ
ふにゃふにゃな感じで話します♪
目をとろんとさせ、頬も赤いです♪
猫耳と尻尾を持つキマイラの私は
マタタビの仲間のキウイを食べて
快感に酔えるんです♪

「やぁんっ…体が熱いですぅ♪」
マントを脱ぎ、大きな胸がはちきれそうな
酒場の踊り子のようなビキニ姿に♪
脱ぐ時にバランスを崩し
山賊達の前で色っぽく尻餅をつき
へたり込みます♪

「だーめ♪」
『マタタビ酔拳』
胸を揉んだりしようとして
襲ってきた山賊の1人の股間を
尻餅をついたまま、美しい脚で蹴り上げ
そのまま華麗に転がるような動きで
次々と山賊達の攻撃をかわしつつ
山賊達の股間を蹴っていきます♪



●ケース2:駆除(verお色気) ★草薙・ひかり、ミケ・ナーハ
 男達の注目度、という意味ではこのコンビが随一と言えるかも知れない。
 草剪・ひかり(次元を超えた絶対女王・f00837)とミケ・ナーハ(にゃんにゃんシーフ・f08989)の二人は、その豊満なボディーラインを惜しげもなく見せつけながら、肉感的に立ち振る舞う。
 
「いやぁ、これほど見事な三下さんは中々見られないね」

 ジリジリと距離を詰めようとする男達に対して、威風堂々構えるひかり。 

「まぁ、女神と称される私ほどの美女を目の前にすれば、元々少ない理性も吹っ飛んじゃうか」

 男達の好色そうな視線に臆する事無く、その豊満な胸を一層張るように力強い構えだ。
 自身の身体に絶対の自信を持つのだろう。 恥じる事など一つも無い、と言うその態度が、迫る男達の劣情を昂ぶらせる。
 
『なら、そのご自慢の身体で満足させてもらうじゃねぇか!』

 男達の誰かがそう叫び、ひかりの身体を目掛けて腕を伸ばす。
 迫る掌、ひかりが纏うコスチュームの端にその手が触れるまで、彼女はジッと様子を伺い……触れた瞬間、彼女は動いた。
 コスチュームに触れた手を自身の腕で取り、身体を沈めつつ相手の腕を巻き込み投げ飛ばす。 俗に言う、アームホイップを決めてみせたのだ。

「残念でした! 私のカラダはアナタたちみたいな下品な連中の手には高嶺の花なんだよね!」

 ひかりに投げられた男が数人を巻き込んで地に伏せる。 そんな姿を見下ろして、高らかに宣言するのは絶対女王。
 全盛期に比べれば衰えたが、その力は未だ健在だという事を示すような、鮮やかな手並みだった。
 
「やぁんっ……カラダが、熱いですぅ♪」

 そしてこの場にもうひとり、鮮やかで艶やかな戦いを見せる者がいた。
 猫の基質を持つキマイラ、ミケはその口でキウイの実を丸かじり。 キウイの和名は『オニマタタビ』。 猫が摂取すると酔っ払うとされる、あのマタタビに非常に似通った成分を持っているそうな。
 その成分の強弱は部位に寄って違うとか、市販の実は品種改良されていてマタタビの成分は少ないとか色々とツッコミどころはあるのだが……キマイラじゃあしょうがねぇな、で済んでしまうのがキマイラフューチャー世界の恐ろしさである。
 
 ……さて、話を戻そう。
 キウイを食べて恍惚とした表情を浮かべたミケは、その身に纏うマントを脱ぎ捨てる。
 その下に現れたのは、ファンタジー世界で見られる踊り子が纏う様な、布地の少ない派手なビキニ。
 布地は豊満な胸を何とか覆うが、今にもはちきれ零れそうな程。 寄ってバランスを崩し、飢えた獣と化した山賊達の前で無防備に尻餅をついてしまう。
 そんなミケの姿を見て、山賊達の喉がゴクリとなった。 哀れにも、このまま蹂躙されてしまうのか!?
 
「だーめ♪」

 安心して欲しい、彼女も猟兵だ。 彼女の特技であるマタタビ酔拳によって、今まさに手を伸ばした山賊を蹴り上げる。
 綺麗に股間へと入った足を引き抜いて、転がるように山賊たちの手を躱すミケ。 すり抜け際に、股間を蹴り上げるのを忘れない。
 股間を蹴られ男にしか分からぬ痛みに震える山賊たちに、更に迫る黒い影。 ひかりが乱入し、自慢の技の数々を男達に振る舞っていく。 フィニッシュホールドは、自慢のカラダを活かしたボディプレスだ!
 
「んんっ……温泉は、返してもらいますよぉ♪」

 どこかから実況音声が聞こえたような気がしたが我関せず。
 ミケはまた新たなキウイをその口に運んで、艶やかな息を漏らすのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

コエル・フーチ
臭うな、こいつらこそ温泉に入った方がいいんじゃないか?
いやだめだな……湯が汚れる。それにどうせ、ここまでの命だ

死体が残ってると後から来る老人が驚いてしまうからな
折角の年越しだケチをつけたくはない
焼却処分だ。安心しろ骨まで焼き尽くしてやる

ショットスピリッツを2丁構え【2回攻撃】
【念動力】で動きを阻害した後に
熱線の雨で山賊どもを攻撃だ【範囲攻撃】【誘導弾】【属性攻撃】

お前ら、新年の日の出は拝めなさそうだな
もっとも、そんな穢れ切った身体じゃ恩恵もなさそうだが。


霧島・クロト
そっか。
……活用する前に凍え死ぬ覚悟は出来てンのか?

【氷戒装法『貪狼の狩人』】で飛んでくるつぶてを回避しながら
端から【属性攻撃】つきの【氷の波動】で凍らせとく。
もし乱射するような状況なら【2回攻撃】も活用する方向にすんぜ。
他は味方猟兵の邪魔にならない範疇で足元を凍らせてスリップさせるなど【地形の利用】も視野に立ち回ってみるぜェ。

ま、どうせ後で風呂に入るんだし、俺が氷の魔力纏ったとこでモーマンタイって奴だなァ。
馬鹿は物理的に頭冷やして反省させるのが一番だろォ?


雛菊・璃奈
「温泉…それは至高の存在…。邪魔する人は全て沈める…」という事で温泉に釣られてやって来た呪い巫女。温泉を邪魔されて心なしか不機嫌そうに呪詛の魔剣・妖刀を振り撒いていく。

何か喚いているのを無視して、自身の周囲に【呪詛】【生命力吸収】を込めた【unlimited】を淡々と展開…。手持ちの妖刀での【衝撃波】【2回攻撃】【なぎ払い】と同時に、【unlimited】の連続斉射で一気に片付けるよ…。
つぶてや山賊斬りはそのまま迎撃するか、【オーラ防御】とアンサラー【カウンター】【呪詛】で跳ね返すよ…。

「貴方達には温泉の代わりに、呪いに浸かって貰うよ…。さぁ…呪詛の海へ沈め…」



●ケース3:駆除(verセメント)
 ケース1、2は温情であったりギャグっぽくしたりで、多少空気を和ませる事も何とか出来なくも無かった。
 だが、最後に残った3人は……対応がガッチガチであり、いっそ山賊たちが哀れに思えるような結果となってしまった事を、最初にお詫び申し上げたい。
 
(……そっかぁ。 活用する前に、凍え死ぬ覚悟は出来てンのかね?)

 山賊どものリーダー格の男の言葉を前にして、凍てついた視線のまま思ったのは霧島・クロト(機巧魔術の凍滅機人・f02330)。
 彼我の力量差を察せない愚かな相手に、『物理的に頭を冷やさせるのが一番だ』と判断。 早々にその身に氷の魔力を纏い始める。
 妨害するように礫を投げ込んでくる者がいるが……
 
「温泉、それは至高の存在……」

 邪魔する人は全て沈める、と言わんばかりに魔剣妖刀を振りまく雛菊・璃奈(魔剣の巫女・f04218)に尽く防がれてしまう。
 温泉に釣られてやってきた結果、目の前の山賊に絡まれてしまった。 その事実が、璃奈を一層不機嫌にさせる。
 そんな璃奈が生み出した刃は、3桁に近い。 その全てが璃奈の不機嫌さを受けた呪詛を刀身に帯びており、色々な意味で厄介極まりない事になっていた。
 生み出された剣は礫を払い、接近してくる山賊を迎撃し、縦横無尽に飛び回る。
 だが剣の弾幕も完璧ではない。 突破しかけた者がいるが、そんな相手には牙を剥くのはコエル・フーチ(指先の熱・f08889)だ。
 
「折角の年越しだ、ケチをつけたくはない」

 男達の、動きが止まる。 コエルの念動力で、その動きを阻害されているのだ。 その上……
 
「ま、どうせ後で風呂に入るんだし。 モーマンタイ、って奴だなァ?」
「山賊は、温泉には入れない。 代わりに、呪いに浸かって貰うよ……」

 山賊達の足元は、徐々にクロトの展開する氷の魔力によって踏ん張りが効きにくくなっていく。 その上璃奈の魔剣はまだストックがある始末だ。
 この段階で、この3人に立ち向かった山賊達は詰んだと。 控えめに言って、そんな状態であったが……それで見逃してやる程、3人は甘くはない。
 
「……焼却処分だ。 安心しろ、骨の髄まで焼き尽くしてやる!」

 コエルが吠え、熱線の雨が山賊達を焼き貫いていく。
 ……可愛い見た目のフェアリー種のコエルだが、口を開けばまさしく烈女。
 口調の強さに比例かの様な、眩い光の線が乱れ飛んで行んで……後には、骨の一つも残らなかった。 言葉通り、焼き尽くしたのだ。
 山賊達の穢れ切った身体では、温泉の恩恵も望めなかろう。 それに、死体を残せば後から来る村の老人が驚くだろう。
 そこまで考えて、ここまで全力を出したのだ。 ある種の心配りと、そう言えなくも無いだろうか?

「……まだ臭うな、あいつらこそ温泉に入った方が良いんじゃないか? ……いや、もう遅いか」

 ……元々の汚臭か、肉が焼き焦げた事による匂いか。 まだ残る異臭に、焼き払った張本人足るコエルは顔を顰めるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『山賊親分』

POW   :    強欲の叫び
【酒!】【金!!】【女!!!欲望に任せた叫び声をあげる事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    剛斧一閃
【大斧】による素早い一撃を放つ。また、【服を脱ぐ】等で身軽になれば、更に加速する。
WIZ   :    手下を呼ぶ
レベル×5体の、小型の戦闘用【山賊子分】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアルル・アークライトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●対決、山賊親分!
 迫る山賊達を、ある者は痛めつけ、ある者は殴り倒し、そしてある者は焼き払って。
 抵抗の意思を刈り取る事に成功した……そう思った時だった。
 
『オメエら……こんなガキどもになぁに梃子摺ってやがる!』

 山賊たちをけしかけて来た、大柄の男が声を上げる。 どうやら、この山賊達の頭と呼べる存在は、この男のようだ。
 
『多少デキるみてぇだが、ウチの下っ端をやったくらいで良い気になってんじゃあねぇぞ!』

 武器を振り上げ、男が吠える。 今までの山賊とはひと味もふた味も違うようだが……所詮、相手は山賊だ!
 猟兵達よ! その力を存分に活かし、圧倒せよ!
草剪・ひかり
【POW判定】
下っ端の三下っぷりの割に、マシな親分が出てきたね!
此方も少しは覚悟しなきゃいけないかな?

とは言え、私は真っ向から力勝負だけどね!
まずはクィーンズ・アブソリュートリィ・アーキテクツを「手数重視」で発動!
親分が振り回す斧をかいくぐって懐に踏み込み
強烈な右の逆水平チョップを連打連打連打!

全身の捻りの乗ったチョップを叩きつける度に
トレードマークの爆乳がぶるんぶるん揺れて、ちょっと邪魔くさいかも……

とはいえプロレスラーとしては、少しは相手に「良い思い」もさせてあげないといけないしね!
親分がどんな攻め手を使ってくるか……堂々と受けて立ってあげるよ!
結果的に多少苦しくなっても、まぁそこはそれ!


コエル・フーチ
質はともかく、これだけの子分を従えてるんだ
大層立派な親分がいるのかと思えば、汚さと臭さが増しただけだったか

まあ、する事は変わらないさ
ショットスピリッツを2丁構え【2回攻撃】
【念動力】で動きを阻害した後に熱線の雨で攻撃だ【属性攻撃】
ただし、今度は【誘導弾】で親分を90本の熱線で集中攻撃だがな
もし、手下を呼ばれたら【範囲攻撃】で始末する

味方はずいぶんと優しいようだが……
こういう奴らは逃がすと虫のように増えるからな、駆除のためにも
今後、山賊になりたいと思う人が現れないようにするためにも
徹底的にやるべきだと思うぞ?


雛菊・璃奈
接近戦は面倒なんで距離を取って戦闘。【unlimited】の連射・斉射の切り替えと妖刀からの【衝撃波】で敵を近寄らせない様にして仕留める…。
手下呼びはそのまま連射で殲滅…小型の戦闘用山賊子分…?なんとなく七人の小人っぽいの想像した…。

攻撃は手下達と変わらず…。自身の周囲に更に強力に【呪詛7】【生命力吸収】を込めた【unlimited】を展開…。妖刀での【衝撃波】【2回攻撃】【なぎ払い】と同時に、【unlimited】の連続斉射で一気に片付けるよ…。
敵の攻撃自体は【オーラ防御】と魔剣アンサラーの反射に【カウンター】【呪詛】で跳ね返すよ…。

「いい加減しつこい…温泉入りたいからそのまま沈め…!」


緋神・美麗
また如何にもってのが出てきたわね。親分を徹底的に潰せば子分もまた山賊をやろうなんて思わなくなるでしょ。
「あんたが親玉で間違いないわね?それじゃ覚悟してもらいましょうか」
まずは子分共々親分を拡散極光砲で吹っ飛ばすわ。
以後は手下を呼ばれる度に子分ごと親分を吹っ飛ばす。
親分だけになったらライトニングセイバーで二回攻撃で斬りつけるわ。
「悪いけどあんたは徹底的に潰させてもらうわよ。」
もし再起出来たら今度はまっとうに生きることね。
「言うまでもないと思うけど次は無いからね。」


秋月・信子
これが親玉みたいだね

檄を飛ばしたら山賊たちが奮い立ったから、懲らしめてやれば…
でも、生半端な懲らしめ方だと…きっと、懲りずにまた来るはず

それと山賊の下っ端を追い払ったように非殺で行きたい
殺めれば一時的に参拝道は難を凌げるだろう
しかし、次に別の山賊が来ないとは限らない
ここを根城にすれば碌でもない目に合うという『生き証人』は必要だろう

ユーベルコード「千里眼撃ち(ホークアイ)」で視力を強化しながら銃を構え照準する
下手に急所を外したところでガタイの良い山賊の頭は激昂し、余計手を付けれなくなるだろう
「川路利良、という偉人と同じ道を歩むか知らないけど…ごめんなさい」

戦意消失を狙うべく「股間」に狙いを定めた


霧島・クロト
レベル×5人の山賊の手下……うん?こんなところに【ウィザードミサイル】が。
ほら寒くて大変だったろ?物理的に温まっていけよ。

【ウィザードミサイル】を対応して出てくる手下にそれぞれ応射して味方の援護を軸に立ち回り。【属性攻撃】と【2回攻撃】も併用しつつ、なァ。
もし機動力が必要そうならバイクに乗って【騎乗】で振り回す感じ。

【地形の利用】……は、追い込みに使えるなら使っとこーかァ程度で。


ティエル・ティエリエル
「お前がボスなんだね!新年早々、悪いことした奴らはボクがやっつけてやる!」

レイピアを突き付けてかっこよく登場だよ。ボクを捕まえて見世物小屋に売り飛ばす?
ふふん、お前なんかに捕まるほどボク遅くないもん。やれるもんならやってみろだよ☆

【ライオンライド】で呼び出した子供サイズのライオンくんに飛び乗って【SPD】でかく乱。
振り回してる斧なんてさくっと「見切り」で避けて「カウンター」で斧をもった手をレイピアでぶすっと刺すよ♪
ライオンくんには足をがぶっと噛んでもらおうかな!

【服を脱ぐ】でさらに加速?
じゃあ、ズボンも脱いじゃえばいいよね!隙を見てズボンの紐を切っちゃうよ!


ミケ・ナーハ
「親分さんに大事な温泉は勿体ないです♪」
山賊達との戦いでマントを脱ぎ捨て、身軽になっていた私は
『シーブズ・ギャンビット』
ビキニの踊り子姿で、ぶるんと巨乳が揺れ
こぼれそうになるのも構わず、加速して
山賊親分をダガーで突き刺し
素早くダガーを引き抜いて距離をとります♪

「親分さんが私好みだったら、もっとイイコトしてあげたんですけど残念です♪」
【毒使い】でもある私は、ダガーに痺れ薬を塗っておきました♪
走るうちに、ビキニがずれたのを色っぽく直しつつ
豊満な胸をはじめ、スタイル抜群の体を見せつけて話し
山賊親分の体に痺れ薬がまわり、動きが鈍るのを待ちます♪
痺れ薬が効いてきたら、色っぽく微笑んで、攻撃を避けます♪



●ネタバレ:山賊親分? だから猟兵が苦戦するとかありえないでしょ?

 下っ端よりは一回り大きな体躯、粗悪ではあるが威圧感はありそうな武器、薄汚れて異臭を放つ衣服と身体の山賊親分が声を上げながら猟兵の前に立ち塞がる。
 ……そんな三流チンピラの親玉ムーブを披露する相手に猟兵達が抱いた感情は、軒並み「またいかにもなヤツが出てきたなぁ」と、そんな感じだった。

「また、如何にもってのが出てきたわね……」

 思うだけに留まらず、口に出した者もいる。 美麗だ。
 そんな美麗に同じる様に、コエルも呆れの声を零す。
 
「質はともかく、これだけの子分を従えていた親分がどれ程の物と思えば……汚さと臭さがましただけか」
「頭の出来の方も、対して違いは無さそうだしなァ?」

 下っ端どもを見ていた冷たい視線も変わらぬままのクロトの声。 口には出さないが、璃奈の視線もまた『鬱陶しいのが来た』と語っている。
 積み重なる猟兵達の罵倒の数々に、ただでさえ粗野で短気な親分の堪忍袋の尾が切れる。
 
『クソガキどもがぁ……黙って聞いてりゃ良い気になりやがって…… 野郎ども、ヤッちまえ!!』

 親分の怒声に意気を上げる子分ども、数を頼みに猟兵に迫るが……
 
「収束、凝縮、装填完了、熱線発射!」
「いい加減、しつこい……」
「全部纏めて、薙ぎ払うわよ!」
「おっと、こんなところにウィザード・ミサイルが……」

 コエルの放つ熱線が敵を蒸発させ、璃奈の操る魔剣妖刀は刻んで呪い、美麗の光弾は爆発を生み、クロトの炎の矢が焼き穿つ。
 4人の猟兵の放つ一斉砲撃の前に、哀れ呼び出された手下はその影も残さず消え去る事になった。 外巻きに見ていた生き残りの山賊共はその光景を前に、最早心を折られて恐怖に震えるしかない。
 そんな心の折れた連中に、コエルはどうしたもんかと思案顔。
 
「こういう奴らは逃がすと、虫のように増えるからな……今後の事を考えて、徹底的にやるべきだと思うが?」
「でも、そうすると一時的に難は凌げるでしょうけど……次があるかもしれませんから」

 ここを根城にすると、碌でもない目に遭ってしまう。 その『生き証人』を作るべきだと主張するのは、信子。
 その言葉に合理性を見たのか、コエルも生き残りは放置する事に決めたようだ。 このまま無事に務めを果たす事が出来れば、生き残った連中はその場を逃げ切り、その恐怖を周囲に漏らす事になるはずだ。

『テメェら、もう終わった気で居るんじゃねぇだろうなぁ!』

 ……そう、無事に務めを果たせれば、だ。
 今薙ぎ払ったのは、取り巻きだ。 まだ本命の親分は、健在なのだ!
 
『子分ども程度じゃあ相手にならねぇなら、俺様が直々に相手をしてやるよぉ!』
「なら、此方も少しは覚悟しなきゃいけないかな?」

 猛る親分を前に、不敵に笑うのはひかり。 自慢のカラダが躍動し、それを見た親分が舌舐り。
 
『イイ女じゃねぇか、俺が直々に啼かせてヤるよ!』
「出来るならね!」

 大振りに振るわれる斧。 技量など関係ない、目の前の獲物を狩る事だけに執着したその一打を、ひかりは鮮やかに掻い潜り右の水平チョップを連打!
 磨かれた身体、技術の数々を惜しげもなく披露するひかりに、親分の目が完全に釘付けとなる。
 
「親分さんに、温泉は勿体ないです♪」

 その隙を突いて動いたのは、ミケだった。
 既に身軽となっていたミケは音もなく加速、痺れ薬を塗られたダガーを振るい、親分の背を切り裂く。
 不意の激痛に腕を振り回すが、もうミケは零れ落ちそうなたわわな果実をぷるんと揺らしながら、距離を取っている。
 
「親分さんが私好みだったら、もっとイイコトしてあげたんですけど……残念です♪」
『こ、の……アマァ!』
「おっとぉ、こっちを忘れて貰っちゃ困るわよ!」

 声と共に、放たれるのはドロップキック。 痺れ薬で俊敏さを失った相手には、そんな大技も容易く決まる。
 プロレスラーとしては、一対一、相手の技も受けてこそ、である。 その結果、自分の不利になる事も受け入れる気概はあるひかりである。
 ……が、この相手はどうもその辺の美学を解す事もしなさそうな相手である。 今回は、諦めて頂こう。

「お前がボスなんだね! 悪いことした奴らはボクがやっつけてやる!」

 蹴りを受けて転倒した親分に迫る、小さな影。 人騎一体、金毛の小ライオンに跨りやってきた援軍、ティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)だ。
 友である子獅子の上で、愛用のレイピアを突き付けて迫るティエル。 その表情は溢れる自信を体現するような見事な『ドヤ顔』であった。

『この……ウロチョロと!』
「ふふんっ! お前なんかに捕まるほど、ボク遅くないもん!」

 颯爽と挑みかかるティエルに、起き上がりながらも鬱陶しそうに武器を振るう親分。 だが体勢も悪く狙いも付けられない攻撃が、そう簡単に当たる訳も無い。
 そもそも、ティエルとその相棒の呼吸は親分の反射神経の上を行く。 万全の状態で迎え撃っても、迎撃は難しかっただろう。
 まさに、『蝶のように舞い、蜂のように刺す』と言った戦い方に、親分のフラストレーションは溜まる一方だ。
 
『こんの……チビがァ!!』
「……いまだッ!」

 完全に冷静さを喪い、勢い任せに振り回される斧。 その一撃を、相棒と分離することでティエルは見事に回避!
 更にレイピアの一撃が閃いて……
 
 ハラリ、と。 親分の履いていた、ズボンが地に落ちた。 
 ティエルの一閃は、親分が履く、ズボンの紐を切り裂いたのだ。
 衆目に晒される親分の急所。 立派ではない、むしろ粗末なソレを見て、汚物を見る様な視線を向ける者、鼻で笑う者、顔を赤らめる者、無関心な者などなど……猟兵達の反応も人それぞれであった。

(下手に急所を外しても、怒らせるだけで余計に手を付けられなくなるかも……)

 そんな中、冷静に狙いを定めるのは、信子だった。
 自身の視力を強化して、その手の銃を構える。 信子は知識として、男性がダメージを受けると戦意を失う場所を知っていた。
 狙いは……親分の、露わになった『急所』!
 
「……ごめんなさい」

 謝罪の言葉と共に、乾いた銃声が山地に響く。
 ……その銃弾は、特に何も無ければ狙い通りとは行かなかったかもしれない。 手下に斜線を阻害されるか、動き回る親分自身によって防がれるか、回避されるかしたかもしれない。
 だが、手下は仲間達が排除した。 親分は近接戦闘で消耗し、身体を蝕まれ、その弱点を露わにした。
 ここまで、お膳立てが成されたのだ。 その銃弾が、外れる筈が無い!
 
『っ゛お゛ぅ゛っ゛!?』

 銃声の直後、汚い低音の声が響き……次いでズシン、と。 親分が地に伏せる音が響く。
 信子の放った銃弾(非致死性)は、見事に親分の急所を撃ち抜いたのだ。
 ……非致死性とは言え、男性ならばその痛みのいくらかは想像できる物だろう。 あまりの衝撃に、親分はピクリピクリと痙攣することしか出来ない。
 
「親分は潰したわよ! 言うまでも無いけど、次は無い……て、えっ!?」

 地に伏せ動けない親分の姿を見て、美麗が下っ端共を威圧しようとするが……生じた異変に、思わず声を上げる。
 全てを諦め切った様な表情の下っ端達の姿が、少しずつ塵となって虚空に消えていく。 親分はと視線を向ければ、そちらも塵と化して消えていくではないか!
 
「……あァ、そうか。 こいつらも、オブリビオンだったか」

 その様を見ていたクロトの言葉に、猟兵皆がハッと気付いた表情を浮かべる。
 その通り、アックス&ウィザーズ世界で、魔物や飛竜、邪悪な魔法使いや盗賊に至るまで。
 グリモア猟兵の予知に掛かる悪意のある存在は、その尽くがオブリビオンである。 故に、彼らは倒されれば、この世界から消え去っていくのだ。

 ……では、情を掛けたのは無駄だったのか?
 そんな事はない。 今回猟兵の一部が見せた温情は、巡り巡って何かの形に結びつくかもしれない。
 猟兵達の行動は、その全てに無駄な事など無いのだから。 
 
 ……ともあれ、こうして一つの山を占拠しようとしていた山賊団は殲滅された。
 猟兵達は、目先の目標を果たしたのだ。
 
「……それにしても、随分とエゲツない手段を使ったな」
「えぇっ!? でも、こうするのが一番合理的かなって」
「そんな事より温泉入りたい……」

 一つの依頼を超えて、猟兵達も緊張が解けたか。 和気藹々と、雑談に花を咲かせる。
 ……日の出の時間まで、あと僅か。 お楽しみの時が近づいてきていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 日常 『温泉でリフレッシュ!』

POW   :    熱い温泉で耐久チャレンジ!

SPD   :    打たせ湯でコリをほぐそう!

WIZ   :    魔法の電気が流れてる温泉で血行を促進!

👑11
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●新年は、温泉と共に
 道を阻んだ山賊団を打ち砕き、猟兵達は山の頂きに辿り着いた。
 眼下に広がるのは、手付かずの自然の数々。 僅かに切り開かれた地に点在する人の営みか。
 だがそんな山から見下ろす風景よりも、今猟兵達の眼を釘付けにするものがある。 僅かに硫黄臭の香る湯気、岩肌に貯まる熱めの湯、村人達が利用しているのであろう、木桶。
 ……天然自然が生んだ、ここはまさに秘湯だ。
 
 決して大きくはない。 湯量も豊富、とは言い難い。 だけれどその景観とこの地に至る為の労苦が、この湯を極上の物として楽しませてくれるはずだ。
 注意するべきは、湯を汚さない事。 皆で楽しむ為に気を使うこと、その2点のみだ。
 
 もう暫くすれば、新年最初の陽が登る。 その陽を待ちながら、どう楽しむべきか。
 一つの戦いを終えた猟兵達の、ささやかな祝賀の宴が開かれようとしていた。
草剪・ひかり
【POW判定?】
絶景の天然温泉なんて素敵だね!
すっかり解放的に……水着とかも要らない、よね?

※倫理的に問題があるなら渋々星条旗ビキニを着用

身体を酷使する仕事だから、ゆっくり温泉に浸かるのは最高の贅沢
それに、ちょっとしたことだけど……湯船に浸かってると軽いしね
何がって、身体の前の方が

裸(とかそれに類する高露出)を人に見られるのは全く気にならないので
視線を感じたら笑顔でニコニコ手を振り返したり
こういうのもファンサービスの一環?
興行のお客さんが増えるといいなぁ……

まぁ私も自分より(少なくとも見た目)若くてかわいいor綺麗な子には目を奪われちゃうけど

最高の心と体の保養で、素敵な新年を迎えられそうだね!


緋神・美麗
さて、オブリビオンも蹴散らしたし待ちに待った温泉タイムね。運動した後の温泉は最高ね。
ヴィクトリアからシンプルなワンピースタイプの水着とタオルを受け取り
「温泉に水着は邪道だと思うけど、男の人もいるししょうがないわよね。」
着替え用に全身を包むタイプのバスタオルを使用して水着に着替えるわ。
「覗いたら吹っ飛ばすわよ。」
掛け湯して汚れを落としてから魔法の電気が流れる温泉に浸かって疲れを癒すわ。
「まさか天然の電気温泉なんてものがあるとわね。アックス&ウィザーズ凄いわね。もっといろんな所を冒険してみたいかも。」


ティエル・ティエリエル
「わーい、温泉だー☆」

周りの目を気にせず衣服をぽーんと脱ぎ捨てて、温泉に突撃!と思ったら、水着着用しなきゃなんだね!
ヴィクトリアの用意してくれた水着(子供用ビキニ)に着替えて再度突撃だよ☆

まずはかけ湯をしないとダメなんだよね♪
自分の身長以上の湯おけにお湯を汲んで頭から被ろうとするけど失敗!
ひっくり返って湯おけの中に閉じ込められちゃうの。わー、真っ暗だ(><)

助けてもらった後は、湯おけにお湯を張ってボクはその中に浸かってるね。
温泉のお湯あつーい!でも、我慢我慢だよ!

お日様が昇ってきたら「はつ!ひの!でー!」って叫んじゃうよ☆


雛菊・璃奈
目を閉じて、心なしか満足げにゆったりとした感じで温泉に浸かってる様子。(´-×-`)←顔文字だとこんな感じ

着てるのは真っ白なビキニ。【誘惑3】ある為、周りの男性陣や村人に無意識に色香を振り撒いたり、男性の目の前で無用心に前屈みになったり等、大胆な事をして周りを慌てさせたりしてる模様…。

「温泉は至高…。ゆったり幸せ…」

「冷たいアイスとか食べながらとかなら、更に最高だっのに、な…」
「あ…あのコ(妖刀・魔剣)達も後で拭いてあげないと…」


秋月・信子
ヴィクトリアさんから水着を借りたのはいいけど…ちょっと胸回りがキツイ…かな?

あっちでは我慢比べをしてて、こっちは…魔法の電気風呂かな?

それじゃあ私は、コリが解れる打たせ湯で…
おっぱいが大きいから、その…肩がこるし…ね?
(温泉に打たれながら肩のこりをほぐすマッサージをやる)

ヴィクトリアさんとティエルちゃんが居たらおじいちゃんおばあちゃん達と一緒に初日の出を見に行こう、って誘おうかな?
今年を無病息災に過ごせますように、ね。


ミケ・ナーハ
迷惑をかけないよう、皆さんから少し離れ
キマイラフューチャーに戻ってからアップする
動画を自撮りしつつ、のんびり温泉を楽しみます♪

「ふぁぁ……気持ち良いですぅ♪」
お湯を汚さないよう、かけ湯し、ビキニで温泉に♪
お湯に浸かった瞬間、思わず色っぽい声が♪
山賊達を惑わせた豊満な胸も、重力から解放され
お湯にプカプカ浮かんで、リフレッシュ♪
動画視聴者にはサービスです♪

熱めのお湯ですし、のぼせないうちに出て
少し涼んで、またお湯に浸かったり♪
温泉で火照った姿も色っぽいです♪

自然の中の温泉である事から
その前に大冒険があったのではと盛り上がったり
私の色っぽい姿を絶賛する動画視聴者の反応を想像し
微笑みつつ、温泉を満喫♪


コエル・フーチ
いい温泉だな、湯に入りながら日の出を迎えるというのも乙なものだ
一仕事した後しな、ゆっくりさせてもらおう

打たせ湯……気持ちよさそうだが、私がやると水圧で押し潰されてしまいそうだ
フェアリーサイズの打たせ湯とかないのか?

そうだ、温泉で飲もうと思って酒を持ってきていたんだ
みんなで飲むかー……ああ、フェアリーサイズだから一人お猪口一杯くらいいで勘弁してくれ、だがそこそこ良い酒だぞ(成年で飲める者にレプリカクラフトでお猪口を作って配る)

ん、日の出か。まあ今年もよろしく頼むよ、おめでとう。



●癒やしの時を満喫しよう!

「絶景の天然温泉なんて素敵だね!」

 山頂から見下ろす、手付かずの自然の数々。
 絶景の天然温泉というロケーションの前に猟兵達の気分も高揚する。
 
 熱めの湯に身体を浸しながら、リラックスムードのひかりである。
 開放的な環境、全身を晒すのも特に苦ではないらしいが……後々やってくる村の老人連中の事もある。
 今回は渋々、星条旗柄のビキニを身に纏っての入浴であった。
 
 とは言え、そんな不満は湯に浸かる事であっさり溶け消える。
 身体を酷使してナンボ、という戦い方をするひかりである。 温泉で身体を癒す、というのは何よりの贅沢なのだ。
 ……湯に浮かぶ二つの膨らみの分、身体に負担が掛からないというのも、ポイントらしいが。
 
 同じ様に、完全にリラックスモードに入っているのは璃奈。
 閉じられた目元は満足げに垂れ下がり、この場を完全に満喫仕切っている事が伺い知れた。
 
「温泉は、至高……。 ゆったり幸せ……」

 呟く声も、湯気に乗って消えていきそうな程。
 身に纏う白いビキニに包まれた肌は熱めの湯で薄赤く、吐息と仕草も相まって何とも言えない色香を周囲に振りまく。
 ……これでまだ16歳って言うんだから、男性諸氏としては将来が楽しみな娘さんであると言えよう。
 とは言え、その色香はまだ無自覚な物である。
 
「冷たいアイスとか食べながらとかなら、更に最高だったのに、な……」

 色気より、食い気。 少女らしく甘味を求める言葉を零しながら、璃奈は念願の温泉を満喫していた。
 
●温泉でも、サービスサービス♪

 他のメンバーから少し離れた所で湯を楽しんでいるのは、ミケだった。
 なんでもキマイラフューチャーに戻ってからアップする動画の自撮りも兼ねつつ、温泉を楽しむのだとか。
 
 湯に浸かる前に、かけ湯で身体の汚れを洗い流す。 マナーに則り、湯に身体を沈めていく。
 季節柄、そして山地の頂きになるという立地上、外気は冷たい。 湯との温度差は肌を沈めていくだけでピリピリとする感覚を覚える程だ。
 そんな感覚に「んんっ♪」と、悩ましい声を漏らしながら全身を湯に浸すミケ。 山賊たちを惑わし続けた豊満な胸が湯に浮かぶ。
 
「……ふぁぁ……気持ちいいですぅ♪」

 熱めの湯にのぼせる前に夜風に身体を晒して涼み、また湯に浸かり……
 湯を弾く肌、火照って薄朱に染まる肌、時折零す溜息と、その色っぽさと来たら!
 
 カメラが収める映像は、今この時だけの事しか判らない。
 だけれど、自然豊かな此の地で撮られた映像が、ミケがここに至るまでの冒険を視聴者に想像させるのだ。
 投下する動画に寄せられるであろう様々な声を想像し、微笑みながら。 ミケは温泉を楽しむのだった。
 
 ……ちなみに、温泉で動画を取るのは他のお客さんの迷惑にもなる場合もあるし機材にもあまりよろしくない。
 猟兵だからやれるのであって、良い子の皆は無許可で撮影するような事をしてはいけないぞ!

●暖かな湯で嗜むお酒は一つのロマン

「……いい、温泉だな」

 ゆっくりと湯に身体を浸しながら、コエルは空を仰ぐ。
 ……最初は打たせ湯に挑戦しようとしてみたが、フェアリーサイズのそれは流石に無く……普通の湯に来る形になってしまったのだ。

 とは言え、普通の湯に不満がある訳ではない。 むしろ、これから楽しもうと思っていた事を考えるなら、普通の湯の方が安定だとも言える。
 コエルの手には、フェアリーの手には少し大きめの猪口が一つ。 持参した酒を注ぎ、口へ運ぶ。
 湯の暖かさ、火照る身体に、口に含んだ酒の冷たさが心地いい。 風呂の温度のせいか、常より早く臓腑に染みる酒精が全身を駆け巡る感覚も、乙な物だ。
 そしてそんな感覚のまま、これから登るのであろう初日の出を迎えるというのも……また、乙な物である。
 
「……一仕事の後だしな。 もう少し、ゆっくりさせてもらおうか」

 身体を伸ばして湯を堪能しながら、極上の酒を味わう。
 ある種の趣味人にとっての理想と状況を堪能しながら。 コエルはまた一口、酒を楽しんだ。
 ……後で皆に振る舞おうとも思っていたが、もしかしたら一人で飲みきれてしまうかもしれなかった。
 
 ……なお、実際に温泉でアルコールを摂取すると体内への循環が早まって本当に危険である。
 猟兵だからやれるのであって、良い子の皆は極力真似しないで頂きたい。 ……酒飲みにとっては夢ではあるけれどもね!

●変わり種の温泉で寛ごう!

「わーい! 温泉だー☆!」

 喜び勇んで服をスポーンと脱ぎ捨て突撃しようとしたティエルを、慌ててヴィクトリアが捕まえる。
 そんな一幕もあったが、今は変わり湯を楽しんでいる一団もいた。
 
「温泉に水着は邪道だと思うけど、まぁ後から来る人の事もあるししょうがないわよね」
「そうですね……あ、これって電気風呂……?」

 ヴィクトリアの用意したシンプルなワンピースタイプの水着を着用した美麗と信子が、並んで電気風呂にその身を浸けている。
 ピリピリと身体を刺激する、その原理は判らないが。 戦闘を終えて疲労した身体に、その刺激が心地良い。
 ……心地良いのだが、何やら信子はソワソワと落ち着かない様子。
 
「それにしても、運動した後の温泉は最高……って、どうかしたの?」

 折角の温泉だと言うのに、そんなにソワソワされては落ち着かないと言った表情で、美麗は信子に声を掛ける。
 声を掛けられた側の信子はというと、恥ずかしそうに身体を縮こまらせて……
 
「ちょっと、その、胸周りが、キツくって……」

 消え入りそうな信子の返事に、乾いた返事を返すしか出来ない美麗である。
 他人が選んだ物だからサイズが合わないのはまぁ、しょうがないのであるが……体格と比べると、信子のサイズが大きいというのも、理由ではないだろうか?
 
「……あ、打たせ湯がある。 私、あっちに行ってきますね?」
「あ、うん。 いってらっしゃーい……」

 コリが解れる、と言われている打たせ湯を見つけると、信子はそそくさとそちらへ移動。 途中でヴィクトリアに声を掛け、揃ってチャレンジする様子だ。
 残された美麗は心配して損した、と言わんばかりに一つ溜息を吐いて、湯に身体を任せる。
 しばし揺蕩い、疲れを癒やしていると……足元にコツン、と何かが当たる感触。 視線をそちらに向けてみると……
 
「温泉のお湯、あつーい! でも、我慢我慢だよ!」

 と、己に言い聞かせるティエル(子供用ビキニ着用済み)の姿が。

「……あ、そっか。 フェアリーだと、人間のサイズだと大きいから……」
「そうなんだよ! さっきもそのせいで……」

 ティエルが語るには、まずはかけ湯をする為に湯桶に湯を汲もうとしたらしいのだが、自分の身長以上のサイズのソレに悪戦苦闘。
 最終的にはひっくり返った桶に閉じ込められて、ヴィクトリアに救助されたのだそうな。
 ……そんな事を、大きな手振り身振りを交えて楽しそうに語るティエルの姿に、温泉の効果も相まってか美麗もほっこり笑みを零す。
 
(如何にもな山賊に、まさかの天然の電気温泉。 アックス&ウィザーズ、凄いわね……)

 少しずつ遠方が白くなりはじめた空を眺めつつ、美麗は今日を振り返る。
 この世界には、自分のまだ知らない何かがある。 他の世界にも、きっとまだ知らない何かがあるだろう。
 その知らない何かを、もっと知ってみたい。 そんな思いに駆られる、一日だった。
 
「……もっと、いろんな所を冒険してみたいかも……」

 愛らしい妖精少女と湯を楽しみながら、零した美麗のそんな呟きは湯気に乗って天に消えていくのだった。
 
●新年、あけましておめでとう!

「……おんやぁ、先客がおるでねぇか。 それもめんこいオナゴばっかりでぇ」

 猟兵達がそれぞれに湯を楽しんで、そろそろ陽が登ろうかという刻を迎えた頃。 漸く、麓の村の老人連中がその場に姿を現した。
 やってきた老人達に、猟兵達は笑みを零す者、我関せず湯を楽しむ者、手を振りちょっとしたサービスをするものと、人それぞれ。
 先に湯を使わせて頂いてる事への謝罪に対しては、『同じ湯を使うもの、水臭いことは言いなさんな』と一笑に付して終わってしまう。
 ……そう言えるのも、猟兵達が山賊を駆逐したという活躍があってこそだ。 皆の活躍が、また一つの悲劇を防いだのだ。
 
 ……やがて、新年最初の朝日が登る。
 新年最初の、大地を照らすその光を、穢れなき身で受け止めて。 この場に集まる者達は、今年の無病息災を祈り太陽を拝む。
 祝福が下るかは、それこそ神のみぞ知るという所。 だがこうして健やかな気分で新年最初の日を迎えられた事は、猟兵達の心をきっと癒やしてくれるはずだ。

 ……新年、あけましておめでとう。 猟兵達へ多くの幸いが、訪れますように。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月06日


挿絵イラスト