エンパイアウォー⑲~同じ技は通用しない!?
●なんか腹立たしいので
「よし、みんなでボコりにいこう」
モニターに表示されたヘイト集めが得意そうなフレン……もとい侵略渡来人、コルテスを眺めていたウルフシャ・オーゲツはとてもいい笑顔を浮かべていた。
今までの相手には何らかの恨みや信念、忠義といった納得できないにしてもわかる思いを抱いたものが多かった。
が、ことこのコルテスにいたってはもうなんかとりあえず殴っておかなければいけないと思うほどの腹立たしさだけがただただ募っているらしい。
「幸いにしてこの相手、最初に関して言えば決して倒せぬ相手ではない、厄介なのは戦いが進んでからじゃ」
なんとこのコルテス、戦いの中で戦いを忘れているらしい。
「というのも、最近自分で全く戦っておらんかったようでな。自分が直接攻撃されるというのも全くないとそうなるんじゃろうかのう?」
ただその力は決して低いわけではない。本気を出してしまえば一人で一国を落とせるからこその侵略渡来人なのだから。
「厄介なのは戦い方を思い出してからじゃ。一度攻撃を食らうとその攻撃をどう対処すればいいかを思い出し、次からは同じような技が通じなくなると思ったほうがよい。あと、単純な攻撃にはそもそも普通に返されてぼこぼこにして来るから気を付けるのじゃ」
猟兵たちの備える多種多彩な攻撃こそ突破口となりうる。
そう語ったウルフシャはゲートを開き猟兵たちを送り出した。
「あのような輩、初手全力で消し飛ばすがよい。さぁ、戦争を始めよう!」
しべりあ
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
ぺたん。
なぜかドクターオロチよりもコルテスのほうをボコりたい衝動が強いです。不思議。
どうも、しょしんしゃのしべりあです。
今回ボス戦は悩んでいましたが気がついたらコルテスが殴りたくて仕方がなくなってしまいました、これも恋でしょうか?
さて、このコルテス君は初見殺しに弱い上に復活したときにはやられたことすら覚えてません。
つまり、この戦いで他の猟兵と被ることのない予想だにしない攻撃をお見舞いすれば昇天します。
被った場合は効率的に反撃されて超いたいですので気を付けてください。
セ◯ントには同じ技は通用しないのです。
それでは皆さん、これからコルテス君を殴りにいきましょう!
※戦争シナリオですが、とってもぼこぼこにしたいので出来る限り採用できればと思います。
ただ、ボスなので判定はしっかり行いますのでご注意を。
第1章 ボス戦
『侵略渡来人『コルテス』』
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POW : 古典的騎乗術
予め【大昔にやった騎馬突撃を思い出す 】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD : マスケット銃撃ち
【10秒間の弾籠め 】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【マスケット銃】で攻撃する。
WIZ : 奴隷神使い
【ケツァルコアトルの噛みつき 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:シャル
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
あまりこういうのは向いておりませんが、何とかしたいところですぅ。
まず『FRS』『FSS』の『砲門』を『ミサイル弾頭』等の『実体弾』にし、可能であれば『鞄』に『爆雷』を積んで、【指定UC】で飛行し、上空に待機しますぅ。
舞台を考えれば『外に出る』場面が有る筈ですので、そのタイミングを見計らって『反撃を受けない高さ』まで降りつつ『急降下爆撃』を仕掛けますねぇ。
『実体弾』なら重力に引かれます分、幾らか射程が離れても届きますし、多少狙いは甘くても周囲を[一斉発射][範囲攻撃]で覆いますぅ。
攻撃は全力の一撃のみ、後はその成否に関わらず【指定UC】の速度を生かし、即離脱しましょう。
●急降下爆撃巫女
戦国の世の青く高い空を横切る、一つの影があった
それは鳥でも飛行機でもない、数多の兵器を満載した夢ヶ枝・るこる(f10980)である。
「あまりこういうのは向いておりませんが、何とかしたいところですぅ」
などと言っているが用意している装備の放つ殺意はとても低いとは言えない物だった。
空に浮かぶ砲台と盾から見えている数多のミサイル弾頭。
ぶら下げているカバンからは溢れんばかりの爆雷の姿がはっきりと見えており、それを積んだまま自由に空を飛び回る巫女はすでに時代を明確に超越した何かとなっていたのである。
るこるは遥か上空からコルテスの様子を眺める。
すでに標的は野外に出ており、視界は良好、風向きもよしである。
相手がこちらに気付く様子もない、ならば周りに仲間が見えず先手を取れそうな今が絶好の機会だった。
キィーンと風を切る音を耳にしながら、るこるは重力に逆らうことなくコルテスへとまっすぐに降りていく。
仕える神の加護の力で加速を更に増しながら、実行するのは急降下爆撃。
現代においても喰らったことのある者は稀な技。
……というか喰らったら無事ですむわけがない技であった。
突如上空から雨嵐のようにミサイルが降り、爆雷が隙間なく大地を抉る。
その場にいたコルテスが激しい爆風にもまれケツァルコアトルと共に吹き飛ばされて地面に突っ伏す姿を、るこるは離脱しながらもしっかりと確認できた。
「……これだから蛮族の地は、爆風の雨が降るなど天変地異も甚だしい……だが、そうか、空から降り注ぐ砲弾かそういうこともあったな……思い出した」
激しく焼け焦げながらもコルテスは起き上がりケツァルコアトルを叩き起こしながらも、るこるの消えていった空を見上げる。
こうして戦いの幕が明けたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
アリス・フォーサイス
まさに、初見殺しが必要ってことだね。
だったら、応用がきく、アナロジーメタモルフォーゼで戦おうかな。
まわりに無機物がない場合はあらかじめ迷彩をかけてわからないようにビー玉をばらまいておくよ。
まず、魔力をあつめて全力魔法を構えて、警戒させるよ。
そして、コルテスの死角にある無機物を火縄銃に変えて、遠隔操作で放つよ。
それが致命傷にならなくても大丈夫、ダメージをうけてできる隙を狙って、全力魔法を打ち込むよ。
他にも足をかけると爆発するトラップ、変な匂いのガス、頭からふってくるタライ、非情に見えにくく切れやすい糸など、危険なものと危険がないものの仕掛けを組み合わせて精神的においこみながら戦うよ。
秋山・軍犬
富子さんとコルテスが居れば信長の胃、死ぬんじゃね?
転移前に食事でフルコースゴールデンからの
黄金の厨房を発動
グルメグローブを起点として黄金のオーラで圧力鍋と
ガントレットを掛け合わせた様な武装(調理器具)を拳に纏い
圧力拳の効率と威力を上げる。
さて、単純な攻撃は確かに一定レベルまでなら対処しやすい
かも知れない…が例えばオムレツを料理人が単純だから簡単とか
言うだろうか?
複雑さを極めた先に奥義があれば
単純さを極めた先には秘奥がある
ただ全力の限界を超えた一直線の音速突撃
故に極まった最短、最速、最効率の最大威力
(圧力拳+怪力+オーラ防御+早業+空中戦+気合い)
戦う気概も気合も無い状態で対処できるかコルテス!
●機械仕掛けの野にを照らす黄金の光
「このような物で俺の邪魔をするとは……!」
コルテスは怒り狂っていた。
突如目の前に現れた少女、アリス・フォーサイス(f01022)が初手で構えていた見るからに強大な魔力の塊、そのような見え透いたものなど当たるものかと余裕をもっていた時、完全な意識の外から放たれた銃弾が体を撃ち抜いたのだ。
いや、それはまだいい、野蛮人らしい手だ、その後の隙を狙って解き放たれた強大な魔力の奔流に巻き込まれたのもよくある手だ、思い出してきた。
——だがこれはなんだ、お礼にと振るったこの腕を阻んでいるこの金属製の容器は、鈍く光輝きなんとも間抜けな音を響かせるこの……っ!
「金ダライは防具でもあり、武器でもあるんだよ?」
ゴォォォォン……。
あらゆる法則を超越し、タライは頭上に現れることは稀によくあるのだが、今回コルテスがその頭で受け入れたタライの仕掛け人はもちろんアリスである。
周辺にあらかじめ転がされていた、コルテスが全く意識していなかったビー玉。
それをあらゆる形で操り、牙を向かせていたのだ。
タライで怒りを誘われ、妙なガスで嗅覚をやられ、張り巡らされた糸が動きにくさを加速させる。
決して一つ一つは致命的なものではない。だが、人を苛立たせるには十分すぎる効果の罠。
それはやがてコルテスの意識を完全にアリスへと引きつけることとなる。
「戦う気概も気合も集中力すらも欠いて対処できるかコルテス!」
秋山・軍犬(f06631)が黄金の輝きを伴いコルテスへ圧倒的圧力を叩きつけたのはそんなタイミングであった。
単純な一撃を極限まで高めた末に辿り着けるその領域は単純さを極めた末の秘奥にすら到達する。
腕に纏わせた圧力鍋を想起させる形状のガントレットは、軍犬が転送前から溜めに溜めておいた圧力を存分にコルテスへと送り届けていたのである。
いかに強力な一撃でも、ただ強力で速いだけでは反撃される危険性がどうしても残っていた。
だからこそのアリスが注目を引きつけたこのタイミングで、だからこその転送直後からの最短、最速、最効率の最大威力ノータイム圧力拳。
最高の条件を満たしたと言っても過言ではない一撃はコルテスをその乗騎ごと大地に沈めたのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
中村・裕美
「……こいつは薄い本が厚くなる」
隷属させた神に無理矢理子供を産ませるとか……。しかもケツァコアトルは白い顔の男性の姿をする時もあって……コル×ケツァ?いけない、これ以上は裕美の乙女★回路がギュンギュン回りすぎて戦いどころではない
「……早めに決着を付けないと……危ないわ」
【ミームインベイジョン】で相手の精神に【ハッキング】し、【精神攻撃】して洗脳。洗脳相手はケツァコアトル
「……貴方の背中にいるのは……貴方の国を滅ぼした侵略者。……戦いはまだ終わっていないはずよ」
ケツァコアトルのメンタルをコルテスに侵略される前に戻し、襲わせる
「……コルテス……例え貴方が忘れようとも……恨みは残り続けているものよ」
アリス・セカンドカラー
私みたいなのがそんなにいて堪るか!>被らない攻撃
てなわけで安心して全力でイケルわね☆
展開した触手蠢く精神世界の中でコルたんとツァルたんを呼吸をするように男の娘化メタモルフォーゼ♪あ、ツァルたんは雌の可能性も?ま、ツァル×コルの逆レは変わらないから些細な問題ね☆
で、触手で脳くちゅしながら精神攻撃で自分を書き換えられていく恐怖を与えるわ。ふふ、トンネル掘りで穴という穴を掻き回して衰弱死か発狂死するまで弄んであげる♡
あ、他にボコりたい人が順番待ちしてたら名残惜しそうにいい感じのとこで切り上げてコルたんは譲るわ。直接ボコりたいものね、わかるわー。
代わりに残ったツァルたんは徹底的に弄ぶけど♡
●腐女子に見つかったことがすべての原因である
「私みたいなのがそんなにいて堪るか!」
そんな自分に絶対的な自信を持って挑もうとしていたアリス・セカンドカラー(f05202)の耳にふと聞こえてきたのは、地獄の底から響くような、暗く冷たい声。
「……こいつは薄い本が厚くなる」
アリスがはっとして振り向く。
そこにはどこかで見たことがある猟兵、どこか激しく腐った気配を漂わせる中村・裕美(f01705)の姿があった。
「隷属させた神に無理矢理子供を産ませるとか……」
「ええ、並大抵の素材じゃないわ」
「しかもケツァコアトルは白い顔の男性の姿をする時もあって……コル×ケツァ?」
「私はツァル×コルはだと思っているわ」
「……戦争かしら……いえ、でもそれはそれで悪くないかも……いけない、これ以上は……」
何かとても常人は触れてはいけない気配のおびただしい裕美に内包されている妖しい謎回路がギュンギュンと激しい回転数を叩きだしているのは、誰から見ても明らかなレベルであった。
これ以上回ってしまえば戦いどころではなくなってしまう。五百円玉の厚さを誇る薄い本が冬の祭典に叩きだされるまで秒読み状態になる程の危険性が秘められている。
「……早めに決着を付けないと……危ないわ」
そんなものを作り始めると栄養ドリンクがどれだけ必要になるかわからず、そうなってくると裕美の不健康度合いが更に加速することは想像に難くなかった。
「外見は私に任せてもらうわね」
「……可愛い男の子同士、想像していたジャンルとは違うけど、悪くない」
「さぁ、あなたの後ろにいるのは貴方の国を滅ぼした侵略者。……戦いはまだ終わってないはずよ……?」
ケツァルコアトルは数多の呪縛によりコルテスに隷属させられていた。
だからこそ並大抵の事では牙をむくなどということはない。
それすなわち死であり、何の成果も得られずに野垂れ死にとなるのはわかりきった事だったからだ。
しかし、この場での行動ならば少々意味合いが違う。
これは明確な攻撃ではない。
そしてコルテスも不意打ちの洗脳により正気を一時的に失っている。
というか今までコルテスを洗脳しようとするものなどいなかったのだろう。
「俺が……俺でなくなる……この感覚、おぼえて、いるぅ……!」
いなかったはずだ。
そんな混沌とした環境だからこそ、形こそ特殊なれどこれは絶好の復讐の機会。
「……コルテス……例え貴方が忘れようとも……恨みは残り続けているものよ」
思考が明確になってくる、まるでコルテスと闘っていたあの時のように気力の高ぶりを感じ抑えきることが出来ない。
「さぁ……止める者はいないわ、好きにしなさい……ケツァルコアトル」
そして、その暴れ出す衝動は余すことなく叩き込まれ……。
——コルテスの甲高い叫び声が戦場の空に響き渡った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
セレヴィス・デュラクシード
さて‥‥実は戦争の状況を把握しないまま来ちゃったんだけど、きっと目の前の敵を捻れば良いんだよね(靴紐を締め直し砂を掴む
ねー!そうだよね、おじさん?
■SPD
UC【千里狐跳ね(碧眼化&半透明の狐耳出現】は高速での連続攻撃、攻撃パターンは決まってない
つまりUC自体は素早く動く(攻撃)為だけの物で、そこから繰り出す攻撃パターンは無限大・・・よっぽどワンパターンな事をしなければイケる!?
低姿勢で一気に間合いを詰め顎に向け拳を・・・実はフェイクで砂を放り目潰し
ステップを踏み側面へ移動してからの蹴撃連打、膝で踵で爪先で
ケツァルには最低限の注意
常に視界に入る位置取り、仕掛けて来たら間合いを【見切り】後方跳び
大神・零児
お二人の故郷が大変なことになってるぞ
だから『力を貸してくれ』
弾籠めのときは隙もデカい
散弾は厄介だな
【10秒間の弾籠め】の間に先代2人を憑依させ武器の封印を解く
剣豪戦士は零児に
魂喰製作者は妖刀「魂喰」と黒剣「黒鞘」に
単発の弾は斬り散弾は衝撃波で吹き飛ばし
再度の弾籠めのときに距離を詰め黒剣「黒鞘」を合体させて「野太刀化」又は「斬馬刀化」させた妖刀「魂喰」で斬り付ける
(戦闘知識・咄嗟の一撃・第六感・見切り・2回攻撃・範囲攻撃・野生の勘・武器受け・鎧無視攻撃・鎧砕き・早業・ダッシュ・ジャンプ・追跡)
SE出身者(霊:最強分野)
剣豪戦士:戦闘全般
魂喰製作者(刀鍛冶):魂喰の扱い方
妖刀「魂喰」
アドリブ共闘可
●白と黒
ケツァルコアトルとコルテスが諸事情あって別れることになった隙を狙い、大神・零児(f01283)は静かに目を閉じ刀へと語りかける。
お二人の故郷が大変なことになってると。
だから『力を貸してくれ』と。
生命力というか精神力というか色々大切なものを先の一撃でかなり持っていかれていたコルテスは、零児の様子が変わったことに辛うじて気がつき銃口を向ける。
「銃相手に近寄れると思うのか? これだから……斬りかかるしか能のない蛮族という奴は……」
放たれるは前時代的な銃からは想像もできない、通常ならば抵抗を許さないうちに人々の命を打ち抜く必殺の弾丸。
いかに傷を負おうとも、その弾丸の威力に衰えはない。
だが、遥かな研鑽の先にいる刀に宿った魂の魅せる二振りの刀が織りなす刃の流れを突き破ることはできず、弾丸はいともたやすく斬り落とされた。
「……何をした?」
コルテスは目の前で起こったことを理解できない、そもそも、しようとしたこともなかった。
もう少し時間が経てば、達人と呼ばれる、そのような相手がいたことを思い出したかもしれないが、それを待つ程戦場は悠長な場所ではない。
「蛮族蛮族と評し、まともに見ようとしなかった己が身を恥じるがいい!」
「近づいたら打てぬとでも……っ!?」
再び放たれようとする銃弾。しかし、それを横から蹴り上げて妨害するは白き影。
「……とりあえずよくわからないけど……」
弾丸のように飛び出し、それをなした当人、セレヴィス・デュラクシード(f04842)は、何かといろいろとすっ飛ばした状態でこの戦場へと来ていた。
「……おじさんを殴ればいいんだよね?」
「ああ、間違いない」
「にゃはっ!」
ひどく単純でかつ明快な作戦目的に思わず笑顔を浮かべながらも、その速度は微笑ましいものではない。
四方八方を駆けずり回り、コルテスが照準を合わせるよりも速くに一気に距離を詰める。
真っ直ぐに伸びる顎へのアッパー、しかし、それを辛うじて思い出したスウェーでかわそうとする。
だが、セレヴィスの本命は別であった。
コルテスの前に迫った拳が目の前で開かれる。瞬時に眼前に広がるのは、砂。
古来から伝わる目潰しも、実際その身に受けるまでコルテスは『忘れて』おり、それをまともに目に入れてしまう。
「ぐっ、目が、目がああああ!?」
目を抑えて呻くその瞬間は、戦いの中ではあまりにも大きな隙。
申し合わせたかのように零児とセレヴィスはコルテスを左右に挟み込むように分かれていた。
零児が持つのは巨大な刀、妖刀と黒剣が合わさり、斬馬刀ほどの巨躯を誇るそれを構える。
「ほらほら、こっちだよ!」
セレヴィスは先んじて乱打を仕掛けることで、次第にコルテスの守りもそちらへと寄っていた。
必然的に零児の側の守りは空いてくるものであり、必殺の一撃を見舞うには実に好機。
「これでも喰らうんだよ!」
「戦場が遠すぎて、目が曇りすぎているな……とった!」
セレヴィスの一撃で体を浮かせるコルテスへ零児の刃が吸い込まれる。
その一刀はコルテスを深々と切り裂き、その命を守るための犠牲として銃を失うこととなるのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
オスト・ラーン
アドリブ連携歓迎
世界を侵略して皆殺しにするだと……
そうか、俺は貴様の様な奴を倒す為に生まれ、ここまで来たんだ
よく分かったぞ――その傲慢を破壊する
前時代的な前装銃か。その武器は識っている
鍵を右腕に差し込み大口径自動拳銃を創造
遠距離から乱射して間合いを詰める
一発一発照準は敵の動きを止める様にな
古臭いそんな銃で最新鋭のオートマチックに敵う訳が無い
詰めながら不要な装備を囮として脱ぎ捨てて――
脱げば脱ぐほど強くなるのは世界の常識だ。何も知らぬのか貴様?
そのままダガーを抜き放ち零距離で首を狙う
これ以上世界を蹂躙させるものか
例え力が足りなくとも、この意志だけは絶対に折れたりはしない!
●弾丸飛び交い龍吠えて
コルテスは明らかな重傷であった。しかしてオブリビオンとしての戦闘能力はいまだ健在。
一度は戦線から引かせていたケツァルコアトルの呪縛を重ね強化することで復帰させる。先の攻撃で失われた自らの銃の代わりにしようとしているのだろう。
「ここまで俺をコケにする馬鹿どもは初めてだ……念入りに皆殺しにしておいてやろう」
「世界を侵略した挙句に皆殺しにするだと……」
オスト・ラーン(f20169)は満身創痍ともとれる状態のコルテスを真っ直ぐに睨む。
傷つきながらでもそこには、明確な悪意がまだはっきりと渦巻いていた。
侵略し、略奪し、隷属させ、そしてまた侵略を繰り返す欲望と傲慢が姿を持った者。
「そうか、俺は貴様の様な奴を倒す為に生まれ、ここまで来たんだ」
そう思える程に忌まわしい過去からの刺客。
右腕に『鍵』を差し込み、回す。
次の瞬間には手に来るズシリとした重みの大口径の自動拳銃。
「ほう、それで? その小銃で俺と勝負するのか?」
コルテスの持つ前時代的な前装銃はすでに破壊されていることもあり、堂々と語りながらも実際に攻撃しようとするのはケツァルコアトルである。
そんな相手をわざわざ待つ必要はなかった。
「これがただの小銃だと? そちらこそ、その古臭い銃はもう壊れているようだが?」
最新鋭のオートマチックと一発一発の発射に時間のかかり過ぎる古銃。たとえ壊れていなかったとしても連射性能に関して言えば比べるまでもない。
「ぬかせ、蛮族どもが俺と戦えると思うな!」
「――その傲慢を破壊する」
自動拳銃の利点、連射性能を活かし乱射しつつ間合いを詰める。
その一発一発は決して闇雲に放ったものではなく、コルテスの、そしてケツァルコアトルの動きを止め、望む場所へと誘導するよう計算されたもの。
それでも時折襲いくるケツァルコアトルには不要な装備を囮として脱ぎ捨てて対処していた。
「……なぜ、脱ぐ?」
「脱げば脱ぐほど強くなるのは世界の常識だ。何も知らぬのか貴様?」
「っ!?」
そんな馬鹿な話が、と言いかけて、実際にさらなる速度を持って肉薄してきたオストにコルテスは閉口する。
「これ以上世界を蹂躙させるものか」
いつの間に持ち替えたのか、オストの手に握られていたのはダガー。
増した速度を緩めることなく、そのダガーはコルテスの首へと突き立てられる。
明らかな致命傷、されどオストは感覚的に『まだ浅い』と感じ即座に距離を取る。
「ちっ、勘のいい奴め」
先程までオストのいた場所に残る大きくえぐられた跡。ケツァルコアトルが狙っていたのだ。
脱ぐことなく、速度が少しでも足りなければやられていたのはこちら側だったかもしれない。
冷たい汗が流れるのを感じながらも、オストは再度銃を握り直し、コルテスに向き合う。
「例え力が足りなくとも、この意志だけは絶対に折れたりはしない!」
「若造が生意気をいう!」
そして再び、戦場に銃弾が舞い踊る。
大成功
🔵🔵🔵
上野・イオナ
うん、僕もコイツだけは殴っておきたい。捕まってた仔竜達の為にもココでぶっ倒そう。
いきなりだけど最終アップグレード!
【エンドタイタンロボ】
他の味方の行動が分からないけどとりあえず注意を引いて攻撃しやすいようケツァルコアトルは僕がこのロボで押さえつけよう。
まぁ、僕もコルテスは殴りたいから周りの状況と相手の隙を見てロボット自爆&コックピットから射出。勢いで1発だけでもぶん殴る。
●戦国神龍機械大戦
「僕も、コイツだけは殴っておきたくてね」
望まなぬまま無理やりに使役され、あまつさえ自らの子らもその呪縛に囚われ続ける連鎖。
利用され続けている彼らのことを考えるとコルテスを生かす理由はオブリビオン出なかったとしても非常に怪しいものとなってくる。
「殴る? やれるものならばやってみるがいい」
今までの戦いでかなりの戦い方を思い出しつつあったコルテスは
「いきなりだけど最終アップグレード!」
「!?」
戦国の野に立ち上がったのはまさかのロボットである。そして、それに相対するは、龍。
「ふん、珍妙からくりとはいえ所詮見てくれだけよ! ケツァルコアトル!」
コルテスの呼び声に応え、ケツァルコアトルは咆哮を上げてイオナ操るライドタイタンロボ
へと襲いかかった。
イオナはそれを避ける事なく正面から受け止める。
そこで繰り広げられているのは、まさしくのロボと怪獣との決戦であった。
ケツァルコアトルは喰らいつくも、その金属の体を砕くことができず、イオナ操るロボもまた、龍の鱗を貫くことが叶わない。
ならば中からどうにかするしかない。
イオナはその大きく開いたケツァルコアトルの口へとロボの腕を無理やりに押し込む。
そして、突然の行動に呻く間も無く、ロボが光り輝き始める。
「なんだ……!?」
コルテスがまばゆいその光景に目を細め……。
刹那、広がる爆風、遅れて爆音。
ロボがケツァルコアトルを自爆により吹き飛ばしたのだ。
至近距離で、しかも体の中から爆発を受けることになったケツァルコアトルはすぐに動き出すことはできそうになかった。
そして、コルテスが状況を整理する間に、急に頭上から激しい衝撃。
「かっ、はっ……!?」
「言っただろ、殴るってね」
そして、爆風の勢いの乗ったイオナの一撃がコルテスを地に沈めたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
ファル・ファーリア
ボクも、えっちな目にあってあんあん言うだけのキャラじゃないってそろそろ見せないと…はっ、背後の精霊が何やら勝手に…
コルテスの前に立ち、舞い、踊り、歌い、攻撃は行わず囮になり、同時に『シンフォニック・キュア』で仲間を回復させる…
でも本当の目的は…束縛され、凌辱されるケツァルコアトルの閉ざされた心の扉を共感にてこじ開け、癒すこと、洗脳を短時間でも解ければ、恐怖と狂気を癒せれば、異郷の神はまた侵略者に牙を剥くだろう
共感を通じてかの神の農耕神、太陽神としての性質を知ることができれば、その権能の一部を借り受けられるかもしれない、ボクも初めての、神の力を導く『エレメンタル・ファンタジア』を発動できるかも―
●神と対話せよ
「ボクも、ヤられてばかりじゃない……!」
若干の言葉のニュアンスに気になる点が混ざってはいたが、ファル・ファーリア(f06089)
は真剣な表情で踊っていた。
それはコルテスからの注目を集めるための作戦であった、
「俺に舞を献上しようと? ふん、殊勝な心がけだな」
攻撃を仕掛けてこない相手をわざわざ攻撃するような余裕はコルテスにはすでにない。
それでも相手の視線の先に必ず映るように移動しながらファルは踊り続ける。
その行動は、戦場だからこそコルテスの精神力を徐々にすり減らしていた。
考えても見て欲しい、戦っている最中、常に踊っている人物が視界に入ってくるのである。
気になってしょうがないのだ。
「……おい、神への捧げものだ、喰らってやれ」
コルテスの苛立ちのこもった言葉に従い、ケツァルコアトルはファルへと口を開く。
対峙する一人と一匹、いや、神とするならば一柱と言うべきか。
ケツァルコアトルはしかし、口を開けどファルへ閉じる事なく、ファルはただただ変わらず踊り続ける。
奇妙な空間であった。
しかし当人たちにしてみれば激しい意思のぶつかり合いであったのである。
縛られ、無理やりに使役され、逆らっても死が見え、死すればまた再度使役される無限の連鎖。
そして、たとえコルテスが死んだとしても、それは魂がつながってしまっているケツァルコアトルの死にも繋がる。
しかし、だからこそ、今ここでコルテスを滅ぼすためにとファルは訴えかける。
結論から言えば、ケツァルコアトルの助力は間に合わなかった。
だが、ファルの訴えは、最終局面において、ケツァルコアトルのコルテスへの手助けを防ぐと言う大役を成すこととなったのである。
成功
🔵🔵🔴
ゲンジロウ・ヨハンソン
○アドリブ歓迎
初見殺しに弱いか、見た目のわりに不器用なんじゃのぅ。
ま、歳とると頭固くなるからそーなっちまうのかもなぁ。
○戦闘
コルテスの野郎が思いもしない、一撃をぶつけるためにも
「大昔にやった騎馬突撃」とやらを思い出してもらおうかな。
ってわけで、わしの宇宙バイクは【空中戦】もできるんじゃよ!
はじめは【オーラ防御】や【盾受け】でコルテスの遠距離攻撃を凌ぎつつ
その射撃に対して【カウンター】で銃による【クイックドロウ】の射撃をお見舞いじゃ。
こうしとれば突撃の1つもしたくなるじゃろ?
そこが狙い目じゃ!
その突撃に【カウンター】!【選択したUC】を発動させ、騎馬ごとぶん投げびったんびったん大騒ぎしたるわ!
●びったん、たんたこるびったん
「初見殺しに弱いか、見た目の割に不器用なんじゃのう」
年取ってくると頭固くなるからそうなるのだろうかと真剣な顔で悩むゲンジロウ・ヨハンソン(f06844)がまたがるは宇宙を駆け巡る事も可能なバイク。
「さて、ちょいとばかし強引に少し昔を思い出してもらおうかのう!」
「必要のないことは忘れる主義でな」
長い間自ら戦うことなくいたコルテスは、それを不要のものとして忘却していた。ある意味オブリビオンの名に相応しい相手なのかもしれない。
そんなコルテスの前を、激しく土煙を上げて駆け巡るゲンジロウ。それは騎馬を駆り戦場をかける騎兵たちとの戦いを、遥か彼方の記憶から掘り起こさせる光景。
しかしゲンジロウは騎兵隊のようにコルテスに突撃をするような事はない。
相手の銃が破壊されたのを好機と見たのか、その機動力を活かし、一定の距離を保ったまま一方的に攻撃する。
反撃しようにも武器はなく、頼みのケツァルコアトルは別の猟兵と見つめあったまま何も動こうとしない。
「ええい、小賢しい!」
騎乗突撃しようにも乗騎も動かず、もはやこうなればとゲンジロウへと向かい一直線に走り出すコルテス。
しかし、今の今まで裏で戦いを支持し、ケツァルコアトルに頼っていた相手が今尚現役で戦い続けるゲンジロウに肉薄したところで満足に戦えるはずもなかった。
無論戦い方を多少思い出しはした。
しかしそれも、ケツァルコアトルありきのものだったのだから。
ガシリ、と、ゲンジロウは突撃してきたコルテスの腕をしっかりと掴み取る。
「ほれ掴んだ……、さぁ、お前さんを海に返すまで……離さんぞぉぉぉおおおお!」
「うおおおおおおおおおおおおお!?」
コルテス史上でも腕を掴まれて地面に何度も叩きつけられると言うとても貴重な体験をしながら、だんだんと意識が薄れていく。
「おのれ、野蛮人め……」
びったんびったんする様子は、いつしかケツァルコアトルも静かに見つめており、やがてゲンジロウの宣言通り、コルテスの最期の時までその大騒ぎは続いたのであった。
こうして、かつて白きケツァルコアトルと呼ばれたコルテスは、その神と共に骸の海に還ったのである。
大成功
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