エンパイアウォー⑥~関ヶ原のファランクス
●ファランクス
「皆の働きにより、幕府軍は無傷での関ヶ原での合流に成功した。しかし、ここで新たなる脅威が幕府軍を阻んでいるのだ」
グリモア猟兵の天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)はその新たなる脅威について説明を始める。
「それは、大帝剣『弥助アレキサンダー』配下の『ファランクス』だ」
弥助・アレキサンダーに従う部隊が、幕府軍を迎え撃とうと関ヶ原に展開している。その戦術である『ファランクス』とは右手で長槍を構え、左手の盾で自分の左隣の仲間を守る陣形で、一般の幕府軍では突破は不可能だ。このままでは、幕府軍の半数は、関ヶ原の地で壊滅してしまうだろう。
「どうやら弥助アレキサンダーが所持する『大帝の剣』には、広範囲の洗脳能力があり、その力でもって洗脳した畿内全域の農民たちがこの部隊となっているのだ」
「この洗脳に関しては、指揮官であるオブリビオンが中継器のような役割をして、能力を部隊の農民兵に伝達しているようだな」
つまり、農民兵はできる限り倒さずに、指揮官たるオブリビオンを倒すことが今回の任務の目的となる。
「ファランクスは16×16の256名が1部隊となっており、部隊の中央に指揮官であるオブリビオンがいる。如何にしてファランクスを突破し指揮官へと辿り着くか、工夫すれば戦況を優位に進めることが出来るであろう。もちろん、農民兵への被害は可能な限り抑えて欲しい」
猟兵の能力と知恵を生かして、突破の方法を考えて欲しい。
「そして、指揮官であるオブリビオンだが、剣士のオブリビオンのようだな。いや、『剣鬼』と言った方が正しいか。剣の頂に辿り着くため、全てを切り捨てた外道、研ぎ澄まされた殺人剣の使い手だ」
剣鬼の操る魔剣を攻略し、撃破するのだ。
「もしもこの障害を排除出来ねば、幕府軍の被害は甚大だ。どうか、猟兵の力でファランクスを攻略して欲しい」
百々はそう告げると、猟兵たちを関ヶ原へと転送するのであった。
夢幻
マスターの夢幻です。ファランクス隊を突破し、指揮するボスを退けて下さい。
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦
『剣鬼・無銘』
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POW : 魔剣・首刎
【敵の攻撃速度を上回る居合抜きで反撃し、】対象の攻撃を予想し、回避する。
SPD : 魔剣・千鳥
【極限まで殺意を研ぎ澄ませること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【一瞬で間合いに踏み込み、神速の一閃】で攻撃する。
WIZ : 魔剣・無銘
【居合の構え】を向けた対象に、【敵の逃げ道を塞ぐように放たれた無数の斬撃】でダメージを与える。命中率が高い。
イラスト:kuraba
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「蒼焔・赫煌」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
茅原・紫九
うえー、この手の全うに強い輩は苦手なんだがなー。んなこと言ってられねえか。
奇策愚策が通じねえならこっちも古式ゆかしいファランクス破りを実行させてもらおう。
一人が1m使ってるとすりゃ前から後ろまで16m。素早く駆け抜けて左奥、敵陣から見りゃ右手前の兵士を狙うぜ。
一度槍の内に入って乱戦にしちまえばこっちのもんだ。そのためにも初手の攻撃は全力で回避。
ある程度潜り込んだら跳んで空中から奇襲をかける。対空の型なんざ普通ねえだろうがオブリビオンだしな、油断せず敵を見ての後の先を狙う。
その時点で押しきられたら俺の負け!そうでなければ勝ち!シンプルな戦法にはシンプルな終わりでいいんだよ。
「うえー、この手の全うに強い輩は苦手なんだがなー。んなこと言ってられねえか」
整然と整列するファランクス部隊を見て、茅原・紫九(風に流され来たる紫煙・f04064)は苦い顔だ。しかし、このファランクス部隊を倒さねば、幕府軍は大被害を受けてしまう以上、猟兵たちがなんとかするしかない。
「仕方ねえ。奇策愚策が通じねえならこっちも古式ゆかしいファランクス破りを実行させてもらおうか」
紫九は素早く駆け抜けて敵の槍を躱しつつ、敵陣の左奥の兵士を倒し、敵陣へと潜り込む。ファランクスは自分の左側を守る陣形である以上、最右翼、つまり猟兵から見て一番左の兵士は、盾によって守られない弱点だ。そして、一度懐に入ってしまえば、槍のリーチでは捉えにくい。上手く潜り込んだ紫九は敵陣を突破、ジャンプして中央にいる人影目掛けて空中からの奇襲を仕掛ける。だが、兵の動揺から猟兵の突撃は認識されている。紫九のマジックソードは、敵の刀によって受け止められた。
「来ましたか、猟兵よ。貴女も私の剣技を磨くための礎となりなさい」
初撃を受け止められ距離を取った紫九に対して、そのオブリビオン、剣鬼・無銘は殺気を迸らせる。そして、神速の踏み込みによる一閃が紫九を襲った。
「お前がそうするなら次はそうなるよな」
しかし、敵の技が神速なら紫九の対処もまた神速、紫九は『涅槃寂静』による超速の予想で剣鬼の攻撃を回避した上で、後の先を取ったカウンターの斬撃を剣鬼へとお見舞いした。
「ッ!!」
致命傷とまでは行かずとも、軽い傷ではない。攻撃を受けた剣鬼が怯んでいる隙に紫九は敵陣に紛れ、戦場から離脱していくのであった。
成功
🔵🔵🔴
ヴィクティム・ウィンターミュート
UC起動、セットアップ『VenomDancer』
──ファランクスにはいくつか、致命的な弱点がある。
側面からの攻撃に弱いこと、方向を急旋回しにくいこと、盾と長槍の取り回しが劣悪で、機動力(特に横方向)に優れないこと
さて問題です。目の前に強烈にヘイトを向けてくる俺がいた場合…陣形はどうなるでしょうか?
そう、崩れる
ま、崩れなくても陣形を横に揺さぶればいいんだけど
あとは機動力で動き回りつつ、指揮官に猛毒と鈍化のパルスだ
間合いに踏み込める?だからどうした
"あえて前に進んで"蹴りでもかましてやるよ
刀の間合なんて、俺の機動力で詰められる
所詮は時間稼ぎだろうって?いいんだよ、それで
猛毒は累積し続けるんだからな
六六六・たかし
【アドリブ歓迎】
洗脳された一般町民とは、厄介なファランクスを形成しやがって…。
罪無き一般町民をビームで薙ぎ払うわけにもいかん。
まぁいい、なんとかなるだろう。
なぜなら、俺はたかしなのだから。
【WIZ】
こちらは攻撃が出来ないのにあちらは攻撃が出来るというのがこの戦闘の辛いところだ。
ならば相手に攻撃させなければいい。
UC『悪魔の楔子(デビルウェッジ)』!
ボスを含め、お前たちは動くことは許されない。
なぜなら俺はたかしだから。
さて、これで条件は入れ替わった。
ここからは俺だけが攻撃出来る時間だ!!
回れ!「たかしチャクラム」!!
デビル!たかし!!スライサー!!!
「……セットアップ『VenomDancer』」
ヴィクティム・ウィンターミュート(impulse of Arsene・f01172)はユーベルコードを起動させつつ、これから行う戦術を再確認する。
「ファランクスにはいくつか、致命的な弱点がある。側面からの攻撃に弱いこと、方向を急旋回しにくいこと、盾と長槍の取り回しが劣悪で、機動力(特に横方向)に優れないこと……」
強力な陣形であるファランクスであるが、その実、弱点も数多く存在する。その中で、今回ヴィクティムが突く弱点、それは……
「さて、問題です。目の前に強烈にヘイトを向けさせてくる俺がいた場合……陣形はどうなるでしょうか?」
ヴィクティムが『VenomDancer』によって纏ったプログラムは、敵兵に猛烈なヘイトを発生させる。そして、問題の答え合わせが実際に行われる。
「答えは……そう、崩れる」
兵士達の一部がヴィクティムへ向けて突っ込んできたことで、鉄壁の陣形に綻びが生まれる。整列してこそのファランクスに、その綻びは致命的だ。ヴィクティムはユーベルコードによる高速移動で兵士の攻撃を回避すると、歪んだ敵陣を突破していった。
ヴィクティムが敵陣を突破した頃、ファランクスの反対側には、六六六・たかし(悪魔の数字・f04492)の姿があった。
「洗脳された一般町民とは、厄介なファランクスを形成しやがって……罪無き一般町民をビームで薙ぎ払うわけにもいかん」
グリモア猟兵からは、農民兵の被害は可能な限り抑えて欲しいと頼まれている。殲滅するならば簡単だが、農民兵を傷つけずにとなると少々厄介だ。
「まぁいい、なんとかなるだろう。なぜなら、俺はたかしなのだから」
端から見ればよく分からない根拠だが、彼は自信満々に敵陣へと近づいていく。
「こちらは攻撃が出来ないのにあちらは攻撃が出来るというのがこの戦闘の辛いところだ。ならば相手に攻撃させなければいい」
たかしを見て攻撃態勢を整えるファランクス部隊だが、不意にその動きを停止させた。
「悪魔の楔子(デビルウェッジ)! ここは通して貰う」
ユーベルコードによって動きを封じた兵士達の隙間を抜け、たかしも中央へと向かっていった。
「お前が指揮官のオブリビオンか。そーら、猛毒と鈍化のパルスをお見舞いだ!」
「小癪な……!」
敵陣の中央では、ヴィクティムと剣鬼・無銘の戦いが始まっていた。ヴィクティムは高速移動で敵を翻弄しつつ、速度鈍化と猛毒の効果のパルスを敵に蓄積させていく。
「切り捨ててくれよう! ……何っ!」
「はっ、こいつは予想外だったみたいだな!」
剣鬼の『魔剣・千鳥』による神速の踏み込みに対して、ヴィクティムはあえて前に出ることで刀の間合いを外し、逆に蹴りをぶち込んだのだ。
「二度同じ手は喰らいません……! 時間稼ぎはここまでです」
しかし、それが通用するのも一度まで、再度の魔剣の構えを見せる剣鬼に、絶体絶命かと思われたところで、唐突に剣鬼の動きが停止した。
「これは……!」
「お前は動くことは許されない。なぜなら俺は『たかし』だから」
ヴィクティムに遅れて中央に到着したたかしの悪魔の楔子は、剣鬼にたかしの存在を示す運命の楔を打ち込み、その動きを封じ込めたのだ。
「助かったぜ」
「いや、むしろ遅れて済まないな」
合流した二人が挨拶を交わす間にも、ヴィクティムの放つパルスによって敵には猛毒と鈍化は蓄積していく。
「さあ、ここからは俺たちだけが攻撃出来る時間だ!! 回れ! 『たかしチャクラム』!! デビル! たかし!! スライサー!!!」
動きを封じ込められ、無防備な剣鬼へと放たれたチャクラムは、剣鬼の体を大きく切り裂いた。ちょうどその瞬間、悪魔の楔子による拘束が解け、剣鬼は膝を突く。更なる追撃を仕掛けたいところではあったが、これ以上は相手の反撃も怖いところだ。撤退する二人は、積み重なった鈍化のおかげもあり、無傷で敵陣から帰還したのであった。
大成功
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石上・麻琴
■心情
やれやれ、参りましたね……
人質も兼ねた敵軍とはどうにも歯がゆい
ですが、指揮官が中央にいるという情報があるのは幸いです
■戦法
ユーベルコードを使用し、巨人となってその飛翔能力で上空から敵陣中央の指揮官めがけて奇襲をしかけます
いくら強固な陣とはいえ、大地の上に立つ以上平面的なものでしかないはず
ならば三次元的な角度から攻撃をしかけましょう
他には牽制として、技能:属性攻撃で五行が一つ『木行』の力を込めた霊力の弾丸を地面にばらまき、急成長させた植物で他兵士達の動きを封じるようにします
後は、こちらが敵の攻撃を耐えつつ倒せるかどうかの勝負です
月山・カムイ
槍衾の向こう側に敵の指揮官、そして洗脳された農民兵とは厄介な
ただまぁ、やりようはありますね
まずは農民兵どもを、無力化する!
槍の穂先を落とす、のみならず槍そのものを輪切りにしてしまえばいい
256人の1部隊だというのなら、1人の兵士につき数万の斬撃を割り当てられる訳ですからね
こちらへの攻撃手段を奪ってしまい、狼狽えた所で殺さず乗り越えて行けばいい
剣鬼と名乗る少女は……良い目をしていますね
そちらの斬撃が我らを囲むつもりなら、其の全てを見切ってカウンターで弾いてみせましょう
刹那の踏み込みを見せるなら、その前に数千万の斬撃の壁を生み出しその速度を斬り殺しましょう
正面から堂々と、其の動きを防ぎ殺す
「やれやれ、参りましたね……人質も兼ねた敵軍とはどうにも歯がゆい」
敵軍の兵士達は洗脳されているだけで、元々周辺の農民達だ。彼らには被害を与えずにファランクスを攻略するという難題に、石上・麻琴(虹の彼方の空の星・f01420)は頭を悩ませる。
「ですが、指揮官が中央にいるという情報があるのは幸いです」
敵の配置さえ分かっていれば、いろいろと手段は考えられるというわけだ。
「名就けしは十二天将が一つ、天一貴人上神家在丑主福徳之神吉将大无成!」
麻琴は『貴人招来式・武天頼』を使用して刀を持つ巨人へと変身すると、霊力の翼で空へと舞い上がった。人間相手の近接戦闘用の陣形であるファランクスでは、空を飛ぶ相手に手出しは出来ない。麻琴はあっさりと空から指揮官のいる中央部への侵入を成功させたのであった。
そして地上では、月山・カムイ(絶影・f01363)がファランクス部隊に対峙していた。
「槍衾の向こう側に敵の指揮官、そして洗脳された農民兵とは厄介な。ただまぁ、やりようはありますね」
カムイは小太刀『絶影』を手に、敵集団の前へと進んでいく。
「まずは農民兵どもを、無力化する! 『無響剣舞・絶影(アウトレイジ・ソードダンス)』!!」
カムイの放ったユーベルコードによる無数の斬撃、恐るべきはその数のみに非ず、その制御も凄まじい。秒間数千万にも及ぶ斬撃はファランクス隊の持つ槍のみに命中し、256本全てを輪切りとした。武器を失い狼狽える兵士達の間を、カムイは悠々と抜けて中央部へと辿り着いたのであった。
そして二人は、ほぼ同時に中央部、剣鬼・無銘の前に辿り着いた。
「良くも私のファランクス隊を……!」
「ほぅ……なかなか良い目をしていますね」
武器を破壊され、ファランクス隊を無効化された剣鬼の少女は、カムイに対して怒り心頭と言った様子だ。対するカムイは、どうやら同じ剣士として思うところがあった様子だ。そうやってカムイと敵が会話している間に、麻琴は『木行』の力を込めた霊力の弾丸をばらまいて、急成長させた植物で周囲の兵士達を絡め取った。これでもう邪魔は入らないというわけだ。
「私の剣の前に散りなさい……『魔剣・無銘』!」
「音も無く――――その身に刻め」
剣鬼が猟兵を囲むように放った無数の斬撃の全てを、カムイは見切ってユーベルコードにて相殺した。驚愕する剣鬼に、今度は麻琴が『陰陽刃・零星』で斬りかかる。カムイに気を取られていたのが禍いしたか、剣鬼は回避出来ず、かろうじてその刀で受け止めた。だが、巨人と化した麻琴が振るう強化された刃は、徐々に剣鬼を押していく。そうして体勢の崩れた剣鬼は、最早隙だらけだ。
「私だけに注視した。それが貴女の敗因です」
カムイの一閃は、剣鬼の両腕を切断する。剣技を使えなくば、もう抵抗する手段はない。
「これでトドメです」
麻琴は決着を付けるべく、再度の斬撃を放つ。そして、零星は剣鬼を切り裂き、彼女に致命の傷を与えたのだ。
「私は……剣の頂きに……」
倒れた剣鬼の少女が消滅していくと同時に、洗脳が解かれたようだ。正気に戻った周囲の兵達から、戦場にいることへの困惑の言葉が聞こえる。
こうしてファランクスの1隊は打ち破られた。他の部隊についても、別の猟兵たちが指揮官を撃破していることだろう。
大成功
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