エンパイアウォー⑲~神を駆る侵略者
「みなさま、エンパイアウォーにおける魔軍将のひとり、侵略渡来人『コルテス』の居場所が判明いたしました」
グリモア猟兵のアゼリア・リーンフィールド(空に爆ぜた星の花弁・f19275)が、壁に貼られた戦況図を指した。
「場所は『厳島神社』。本来は山と海を頂く素敵な島にある由緒正しき神社なのですが、その鳥居に座ってこの戦争を眺めていたようですね」
まあ確かにあそこの鳥居は大きいのでてっぺんに座りたくなるのかもしれないが、信仰ある者にとっては許しがたいことでもある。侵略者の行いにアゼリアは頬を膨らませた。
「さて、かのコルテスさんなんですけれど、直近ではあまりご自身が戦うということは行っていないようなのです。要は、最初だけ頑張っていたけれど、あとはその頑張りで得られた戦力を戦わせていたということで」
つまるところ、戦闘は人任せで自分は安全圏から楽しく眺めているだけということが続いていたらしい。ゆえに現状、本人が直接戦闘を行うことは全く想定しない状況だというのだ。
「戦闘だってしばらくやらなければとっさに体を動かすことは難しいでしょう? 彼は今そんな感じです。油断しきっているのです。そこを一気に叩いてしまいましょう、というのがこの作戦の肝になります。例えば……」
アゼリアは壁の作戦図の余白に棒人間を描き込むと、矢印やふわふわした簡単な記号を書き込んでいく。
「こう、正面からばーんと殴りかかってしまったり、シンプルでわかりやすい攻撃ですと、コルテスさんも『あ、これは前見た』という感じになってばっちりがっちり反撃をしてくるということです」
図にばってんを書いた。わかりやすいかはともかくとして、攻撃方法は相手が予想しえない方法だったり、工夫を凝らす必要があるらしい。
「また、同じ戦闘中に似たような攻撃をしてしまうと……直近で見ていれば対策は取れますから、それも反撃をされてしまうでしょう。さすが魔軍将、実力は侮ることができません」
コルテス自身の予測される攻撃は、騎乗突撃による攻撃、マスケット銃での射撃、そして現状騎乗している神、ケツァルコアトルによる噛みつき攻撃だという。なお、ケツァルコアトルにはコルテスによって呪いがかけられており、コルテスに完全に隷属しているうえコルテスが死ねばケツァルコアトルも死んでしまうという。ケツァルコアトルを味方につけるのは無理だろう。
「まとめると、油断しきっているうえに戦闘が久々すぎてなまっている相手の隙をついて倒してください、という作戦になります。サムライエンパイアの未来がかかっている作戦です。みなさま、よろしくおねがいいたしますね」
蜉蝣カナイ
カッコいいおじさまは好きですが、傲慢な方はちょっと苦手です。
ということで、戦争シナリオ、魔将軍侵略渡来人『コルテス』戦をお送りいたします。
シンプルに申し上げますと、攻撃方法に工夫が必須となる純戦闘、ということですね。
8月10日中に頂いたプレイングは夜のうちに返却が可能です。連携が可能なプレイングを頂けたら連携に持っていく所存です。基本臨機応変に対応いたします。
では、皆さまの素敵なプレイングをお待ちしております。
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦
『侵略渡来人『コルテス』』
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POW : 古典的騎乗術
予め【大昔にやった騎馬突撃を思い出す 】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD : マスケット銃撃ち
【10秒間の弾籠め 】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【マスケット銃】で攻撃する。
WIZ : 奴隷神使い
【ケツァルコアトルの噛みつき 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:シャル
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
フィーア・ストリッツ
勝利者となった故に、戦いを忘れた男ですか
哀れみはしませんよ、それは選択の結果です
敵は竜騎兵
過去の経験を元に判断
ならば
ナイチンゲールに騎乗しハルバードを構え
いかにも槍騎兵として戦うような空気を出して正面から突撃を敢行
そして白兵の間合いに入る直前にバイクから飛び降ります
バイクは敵の左に流してそのまま走らせ
私は右前方に転がって敵の脇を取る
【ヴァリアブル・ウェポン】を起動、腕の中に仕込んだアームマシンガンを展開
生まれた隙を最大限活かすため、攻撃力重視でぶっ放します
古強者とはいえオブリビオンは異世界へは渡れない
腕から銃が生える敵と戦った経験は無いでしょう
「だから今回は、お前の負けです」
【アドリブ歓迎】
●一番槍
海の上、波を割って一騎のホバーバイクが鳥居めがけて突き進む。操るのはフィーア・ストリッツ(サキエルの眼差し・f05578)、得物のハルバードを構える姿はまさに槍騎兵といったところか。
感情の薄い視線で彼女はまっすぐコルテスへと狙いを定める。戦いを忘れた、ということに哀れみはない。むしろ敵の様子を瞬時に観察し、自身がとるべき攻撃を正確に判断していた。
鳥居の上からそれを見つけたコルテスは興味なさげに、しかし煩わし気に舌打ちをした。彼自身に戦う気は全くない。しかしたまたま群がる『羽虫』は鬱陶しい。今この場で操ることができる戦力は己とケツァルコアトルのみ。使える道具が無いならば、自分が手を下すしか無かろう。おぼろげな戦闘経験を想起しながら、けだるげにケツァルコアトルの鐙に足をかけ手綱を引く。その様子を確認して、フィーアはホバーバイク、ナイチンゲールをさらに加速させた。
一方は機械、一方は神。二騎の接近にしぶきが舞い上がる。鳥居の正中線上でおそらくぶつかり合うだろう。そう、このままいけば。
二人がぶつかり合う、その直前にフィーアがナイチンゲールのステップを強く蹴った。右へと重心を寄せて飛び降りると足に備えてあるバーニアスラスターを起動、その推進力で海の上を転がる。そしてその反動とAIの操作により、ナイチンゲールは反対側へと進んでいった。
直線的なケツァルコアトルの突撃が空を裂く。
攻撃を空ぶったコルテスの視線はどうしても体積の大きいバイクに寄せられてしまった。ゆえに彼は、反対側へと転がったフィーアの行動を追うことができなかった。
閃光、そして聞き慣れない銃声がコルテスを貫く。
「さすがに、腕から銃が生える敵と戦った経験は無いでしょう」
膝まで海につかったフィーアは腕をまっすぐ、がら空きの脇に突き付けていた。その腕は人の形をしておらず、銃口として煙をあげている。
「だから今回は、お前の負けです」
鉄と火薬が連続でぶつかる音が低く響き渡った。その連射される弾丸の威力に、コルテスがケツァルコアトルごと海の上を吹き飛んでいった。
――猟兵たちと侵略者の戦いは、今ここに火蓋が切られた。
大成功
🔵🔵🔵
ヨナルデ・パズトーリ
最早、貴様が仕える神に憐れみを覚えるレベルよのう
塵も残さず疾く滅びよ下郎がっ!
そして、我が好敵手と同じ名を持つ者よ、今、解放してやろう!
厳島神社の鳥居という海に囲まれた『地形を利用』
『殺気』を抑え『迷彩』で『目立たない』様にし『水泳』の技術を用い海に
『暗殺』の要領で潜伏し隙を伺う
『野生の勘』で隙を『見切り』UC発動
『先制攻撃』
『空中戦』で肉薄し『怪力』により振るわれる『鎧無視攻撃』で傷をつけ
其の『傷をえぐる』様に『霊距離射撃』の『呪詛』の籠った『全力魔法』を
叩き込む形での『二回攻撃』を放つ
敵の攻撃は動きを『見切り』『野生の勘』に従い『残像』で回避
当った場合『捨て身の一撃』の『カウンター』
未不二・蛟羽
人任せ、良くないっす!
戦いは正々堂々、真っ向から真剣勝負をするもんだって教わったっす!
…あんまよく分かんないけど!
やる気がないヤツを後ろから脅かして、こっち側に引きずり下ろせばいいっすよね
なら、一気に攻めていくっす!
【笹鉄】のワイヤーを鳥居に引っ掛けての【ロープワーク】で一気に距離を詰め
思い出させる時間なんてあげないっす!
【早業】で鉤爪で手数で攻めて、威嚇でひと吠え。恐怖を与えて考える余裕を消せたら良しっす
うまく怯んだ隙に、【ブラッド・ガイスト】で【笹鉄】を蜘蛛の脚に変化させ、【串刺し】攻撃っす!
古いのも強いけど、俺たちはいつでも、最センタンっす!
古いだけには負けないっすよ!
アドリブ・連携歓迎
●古きものと新しいもの
獣の咆哮に、ケツァルコアトルがびくりとその巨体を震わせた。コルテスは即座に手綱を操りその声へと向き直る。
鳥居から、ワイヤーの遠心力を用いてまっすぐ飛び掛かるのは未不二・蛟羽(花散らで・f04322)。コルテスの背後からの奇襲は過去を思い起こさせる余裕を削いだ。
赤い鉤爪による連撃がコルテスを襲う。もはや鈍器代わりのマスケット銃でいくらか直撃は防ぐものの、その体には確実に傷が増えていった。
「人任せ、良くないっす!」
「ええい、下等生物がやかましい!!」
ケツァルコアトルによる頭突きに、蛟羽は一度翼を広げ距離を取る。大きな咆哮を置いていくことを忘れずに。啖呵を切ったは良いものの、彼自身正々堂々真っ向勝負がよくわかっていなかった。しかし目の前の存在が邪悪だということはその本能が教えている。ならば戦うほかないだろう。
「戦いは正々堂々、真っ向から真剣勝負をするもんだって教わったっす!」
「まったく、その通りよのう」
今まで無かった第三者の声。それに反応したのはケツァルコアトルだった。とっさに牙をむいて噛みつけば、その牙は大きな黒曜石の斧に弾かれる。ヨナルデ・パズトーリ(テスカトリポカにしてケツァルペトラトル・f16451)がいつの間にか、コルテスとケツァルコアトルへと肉薄していたのだ。
「クソ、次から次へとどこから現れた!」
「ちょっと水の中に潜んでいただけの事であるぞ。その勘の鈍りよう、最早、貴様が仕える神に憐れみを覚えるレベルよのう」
ゆったりとした口調に見合わぬ腕力で斧が振るわれる。ケツァルコアトルの顔面にクリーンヒットしたその勢いのまま、くるりと一回転。さらにもう一撃をコルテスへと叩き込む。
空中でたたらを踏むコルテス。すかさず蛟羽が反対側から鉤爪を突き立て、さらにその武器に備わったワイヤーを引っかけると
「おりゃあ!」
纏めてぶん投げた。
その先で待つのは骨ばった翼を備えたヨナルデである。その姿は先ほどとは打って変わって、禍々しくも神々しい黒曜石の鎧に包まれていた。
「塵も残さず疾く滅びよ下郎がっ!」
打ち返すような斧のフルスイング。それは呪詛を纏い、一度与えた傷と同じ場所へと正確に打ち込まれた。
水面を乱して激しくバウンドするコルテス。だが猟兵の猛攻は終わらない。上へあがる加速度が消える前に、その体は赤黒くとがった何かに串刺しにされる。蛟羽の用いた鉤爪が、その血を以って形状を変化させていたのだ。
「古いのも強いけど、俺たちはいつでも、最センタンっす! 古いだけには負けないっすよ!」
キマイラらしい主張が強く空気を震わせた。
そして、身動きが取れないコルテスとケツァルコアトルに、ヨナルデが空から急接近する。
「我が好敵手と同じ名を持つ者よ、今、解放してやろう!」
世界は異なれどその存在の根底は変わらぬだろう、と。黒い斧が残像を伴って振るわれた。一発目はケツァルコアトルが何とかその牙で軌道を逸らすが、二発目はそうはいかない。
蛟羽に拘束されたままの彼らは、その衝撃を逃がすことも出来ず、神の全力が乗った一撃を喰らうほか無かった。
成功
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グラナト・ラガルティハ
まぁ…戦のために火山を噴火させようとしていた時点で気に食わないとは思っていたが…目の前にすると余計に腹立たしいものだな。
どこまでも傲慢な思考と言動。
異国の神の尊厳を踏みにじった不遜。
しっかり償ってもらう。
【封印を解く】で神の力を限定解放。
UC【炎の外套】を使用
武器全てに【属性攻撃】炎を付与。
蠍の剣で技と単調な攻撃をし反撃を受ける。
UCで攻撃力を上げつつ単調な攻撃を繰り返す振りをして神銃で【呪詛・呪殺弾】を近距離で放つ。
勘を取り戻せてないと言うなら意表をつくことが出来ると思いたいものだ。
一応、自身の世界では炎と戦の神なんでな【戦闘知識】に関してはあるつもりだ。
アドリブ連携歓迎。
サンディ・ノックス
※アドリブ、連携歓迎
安全な場所から他者を動かす、俺は以前やっていたし今も好きだ
コイツは好きでやっているとは違うかもしれないけどそこはどうでもいい
この考えの欠点に心当たりがあるから利用する
「場の支配者は自分、優位なのは当然」危機感がほぼ無いはずだ
暗夜の剣を握り、胸鎧を基に全身鎧姿に変身して正面から攻撃を仕掛ける
敵の攻撃は動きを観察して可能な限り回避
強敵相手だ、躱しきれないだろうけど【オーラ防御】で軽減し【激痛耐性】で痛みを和らげつつ
敵が有利と思い込むよう激しく苦痛を受けた【演技】をする
格下などにUCなど不要と思ってほしいね
敵が勝利を確信、油断しきったとき『解放・小夜』を発動
動けなくして何度も斬る
●剣戟
炎を纏った大柄な男と、くすんだ茶色の全身鎧に身を包んだ細身の少年が同時にコルテスへと剣を向けた。それに相対するケツァルコアトルがしゃあ、と唸り声をあげて血を吐く。
「次から次へと……貴様らの戦争など私には関係ないだろうに」
「まぁ……戦のために火山を噴火させようとしていた時点で気に食わないとは思っていたが……目の前にすると余計に腹立たしいものだな」
「ええ、しかし……俺もちょっと似たようなことをやっていた覚えがあるので何とも」
言葉を交わしたグラナト・ラガルティハ(火炎纏う蠍の神・f16720)とサンディ・ノックス(闇剣のサフィルス・f03274)が、視線を交わすと左右に散開してそれぞれコルテスに切りかかる。
「覚えがある、か。私もお前らのような剣筋は大昔に見たことがあるぞ!」
ケツァルコアトルの牙がグラナトの纏う炎を貫く。噛みついて離そうとしないその様子に、グラナトは臆することなく顔面へと刃を立てて、そして同時にサンディが反対側から斬り付けるとようやくそれは離れていくが、コルテスはすでに手負いのケツァルコアトルに容赦をすることなくすぐに再びの攻撃に移る。
そのような応酬は何度も繰り返された。主に傷を負っているのはグラナトだ。彼には彼の作戦があったので、あえてなるべくサンディをかばうように立ちまわっていた。それでも、防ぎきれているかというとそうとも限らなかったのだが。
「あの牙、見た目以上に重いぞ」
「ええ……痛みには耐性がある方だという自負はあるのですが、長期戦になると厳しいかもしれませんね」
「フン、無駄口を叩くとは余裕なものだな!」
ケツァルコアトルの突進に二人は大きく体勢を崩す。受け止めきれなかったグラナトの額から血が垂れ、吹き飛ばされたサンディがうめき声をあげていた。
コルテスはその様を眺め、いつか滅ぼした国を想起する。そう、あの時も無駄な抵抗をする戦士たちを一人一人殺して行ったのだったか。それは虫を踏み潰すことと同じ、無感動な作業であった。
まずは手近な、弱っている方でよいだろうとケツァルコアトルをサンディへと向かわせる。ケツァルコアトルならばその頭を噛み砕くことすら一瞬であろう、乗騎の腹を蹴った。
くわっ、とケツァルコアトルがサンディへと牙をむく。
……しかし、サンディの魔力がこもった一睨みがケツァルコアトルへと突き刺されば、その顎が閉じることはなかった。
「何っ!?」
「今だ!」
「おう!」
コルテスの背後からグラナトが襲い掛かる。その体は炎に包まれ、海面の水が蒸気をあげていた。蠍の尾が斬撃に遅れて揺れる。剣の一撃を想定して身構えるコルテスに、しかし襲い掛かったのは斬撃ではなくまた別の衝撃だった。
「どこまでも傲慢な思考と言動。異国の神の尊厳を踏みにじった不遜。しっかり償ってもらう」
その手には銃。ケツァルコアトルにでさえも傷をつけることができる神の力が、さらに炎を纏い至近距離で放たれていた。
そして目を見開くコルテスへとサンディの剣が襲い掛かる。それは先ほどまでうめいていた者の一撃とは思えぬ威力で。
「貴様、まさか」
「そう、演技だよ。油断しただろう?」
サンディの瞳には魔力の残渣が揺蕩っていた。夜色の剣が舞う。
コルテスはその連撃をいなしきることが出来ずに、一度猟兵たちから大きく距離を取ることを余儀なくされた。
苦戦
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薄荷・千夜子
罰当たりな、と思いますがその感覚もなさそうですよね
油断しているというなら今が好機、全力で“当たらせて”もらいましょう
「彗、颯、よろしくお願いしますね」
相棒の鷹と鼬に声をかけ、まずは【罠使い】でコルテスに向けて射出する投石を準備
こちらは颯が上を走る抜けることで発射するように仕掛けを設定
そして、UC『彗翔一閃』の使用で彗に騎乗して盾を構えて上空へ飛翔
颯に合図を出し、投石攻撃でコルテスのを気を引いているうちに上空から一気に急降下して【先制攻撃】【空中戦】【シールドバッシュ】【吹き飛ばし】で勢いをつけた体当たりを
「空からの攻撃は読めたでしょうか?」
一撃与えたらすぐにまた距離を取り、攻撃に備えましょう
ヴィヴィアン・ランナーウェイ
アドリブ・連携歓迎
侵略者、ですか。
私の本能が野放しにしておけないと叫んでいますわね。
ここで打ち倒しましょう。
●ダッシュで敵の周囲をグルグルと駆け回りますただ無駄に走るのでは無く、ケツァルコアトルの動きを見切りつつです。
どのような動きでも、コルテスに命じられてからの動きですので隙はあるでしょう。
ここまで走るのは私という存在を奴の記憶に刻み付ける意味もありますわ。
羽虫だろうと、顔の前をブンブン飛ばれれば煩わしいでしょうし。
●野生の勘でタイミングを掴み次第UCを発動。
さしものあなたも体験したことは無いでしょう。羽虫だと思っていた存在が、光り輝くことは!
相手が困惑してる隙に槍で一突!喰らいなさい!
●舞う花二輪
「罰当たりな、と思いますがその感覚もなさそうですよね」
「ええ、しかしあの侵略者、私の本能が野放しにしておけないと叫んでいますわね」
「油断しているというなら今が好機、全力で“当たらせて”もらいましょう」
「ほほほ、ここで打ち倒しましょう」
「ええ、彗、颯、よろしくお願いしますね」
その二人は何となく正反対の雰囲気を纏っていた。しかし想いは同じ。それぞれ正反対の上品さで微笑み、もしくは真剣な表情をした。
「おーっほっほっほ! ヴィヴィアン・ランナーウェイ、参りますわ!」
ヴィヴィアン・ランナーウェイ(走れ悪役令嬢・f19488)は尊大な笑いをあげて真っ向からコルテスへと名乗りを上げて駆け出した。それは貴族のご令嬢とは思えない速度で。
「フン、学習しない下等生物……何っ!?」
まっすぐ攻撃を行うと思ったら、ヴィヴィアンはその軽い身のこなしで翻弄するようにコルテスの周囲を駆け回った。
「ええい鬱陶しい羽虫が!」
「おほほほほ! 当たりませんわね!」
ヴィヴィアンは一見闇雲に動いているように見えるが、ケツァルコアトルの攻撃はなぜだかかすりもしない。そう、コルテスが行う合図の動作を見切ってより攻撃までの動作が長い方向へと動いているのだ。高位貴族のご令嬢にとってこのくらいお茶の子さいさいであった。
そして空ぶったケツァルコアトルの口内へと石が直撃する。ケツァルコアトルがその巨体を揺らしてのたうった。薄荷・千夜子(鷹匠・f17474)が素早く設置した投石の罠の一撃である。水と仕掛けの上を千夜子の相棒である鼬、颯が駆け回っていた。ヴィヴィアンの姿で死角になるタイミングでしっかり仕掛けを作動させているため、コルテスにはタイミングが読めなかったのだ。
痛みに怒り狂うケツァルコアトルが仕掛けへと襲い掛かろうとするが、それはヴィヴィアンが目の前を横切ることで注意を引く。そしてその隙に再び投石。さすがに初撃以外は当たることはなかったが、コルテスはその煮え切らない攻撃に苛立ちを隠すことが無くなった。
「ええい猪口才な!!」
ケツァルコアトルが決定的な一撃を与えんとヴィヴィアンへと襲い掛かる。しかし、ヴィヴィアンの姿が幻のように掻き消え……そして、それは背後から現れた。
「おーっほっほっほ! 私が、来ましたわ!!」
それは魔術かそれとも足か。コルテスの背後を完全に取ったヴィヴィアン。
彼女は、神々しく光り輝いていた。
「な、なんだ!?」
人間が輝く? というかこの女のこの身のこなしは? いや、こんな攻撃があるか?
コルテスの困惑も当たり前だろう。しかしそれはこの戦場において致命的だ。
「さしものあなたも体験したことは無いでしょう。羽虫だと思っていた存在が、光り輝くことは!」
輝くヴィヴィアンが手にする槍がコルテスを貫く!
そして追い打ちのように、上空からの予期しない衝撃がコルテスとケツァルコアトルを水面へと叩きつけた。
「空からの攻撃は読めたでしょうか?」
今まで気配を消していた千夜子は、もうひとりの相棒である鷹の彗とともに上空で攻撃の機を探っていたのだ。ヴィヴィアンと颯による錯乱は隙を作るには十分。完全に不意を突いたうえに、落下の加速度を乗せた体当たりは彼女の防具越しに強力な一撃を生み出した。
千夜子は向けられたマスケット銃を意に介さず、旋回していた彗の足を取り空へと舞い上がる。
「あと一息、というところでしょうか」
眼下で眩んだ眼をそのままに暴れまわるケツァルコアトルを見据え、そして千夜子は再度上空からの体当たりを喰らわせるのだった。
大成功
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ナミル・タグイール
偉そうなおじさんにゃ。お宝探し仲間みたいだけど敵なら倒すにゃ!
最初からUCで斧の封印を解くにゃ。【呪詛】全開の黄金の輝きにゃー!
見てるだけで呪われていく呪いの斧デスにゃ。お宝探してるなら見惚れてくれるって信じるにゃ!
キラキラしてるだけで攻撃されてるとは予想されないはずにゃー!
ドヤーっとみせたら突撃にゃ!
カウンターされると思うけど呪詛がいっぱい染み付いたら体が鈍くなるはずにゃ。
【野生の勘】で致命傷は避けて【捨て身の一撃】ドッカーンデスにゃー!
ついでに斧の呪いでコアトルを縛ってる呪いを上書きとか緩和くらいはできないかにゃ。
騎乗しようとしても頑張って暴れろにゃ!
●その輝きは
「偉そうなおじさんにゃ」
「また新手か……」
満身創痍ながらも未だどこに残っているのか、余裕を見せるコルテスの背後、波打ち際に現れたのはナミル・タグイール(呪飾獣・f00003)。彼女はそのふわふわの毛を逆立ててコルテスを威嚇する。
「お宝探し仲間みたいだけど敵なら倒すにゃ!」
ナミルはニヤリと歯を見せて、得意げに巨大な黄金の斧を構えた。しかし、攻撃には移らない。まるでそれは、豪華絢爛かつ怪しげな魅力を振りまく斧をコルテスへと見せつけるように。
「ほう、なかなか価値のある宝物だな」
「おおっ、流石だにゃ、この素晴らしさを分かってくれるかにゃ?」
斧を褒められ満更でもなさそうなナミルはふわふわな尻尾をふりふり。どにゃあ、と効果音が聞こえるようだった。コルテスの視線は吟味するようにその斧に釘付けだ。誰に贈るかなどと皮算用しているのだろう。
「敵ながらあっぱれにゃ!!」
不意に、ナミルが素早く間合いを詰めると今まで見せつけていた斧を振りかぶる。コルテスにとっては避ける事は容易い一撃だ。いや、そのはずだった。
「グオアアアアア!!」
ケツァルコアトルが、一層の唸り声を上げて暴れ出さなければ。
斧の一撃がコルテスをケツァルコアトルの上から吹き飛ばす。急いで再騎乗しようとしても、その身体はコルテスの思いどおりに動かない。ケツァルコアトルも暴れたままである。
「ふふふー、見惚れてたにゃ? この斧は見てるだけで呪われていく呪いの斧デスにゃ」
余裕の面持ちで、ナミルがいつの間にか動くこともままならないほどに呪いの影響を受けていたコルテスへと歩み寄る。ケツァルコアトルが暴れ始めたのも、その呪いの影響であった。
「羽虫の、分際で……!」
ようやくそこまで頭が回ったコルテスだが、もう遅い。
ナミルによって思い切り振り上げられた呪いの斧は、なんの抵抗も出来ないコルテスの頭をカチ割った。少し離れた場所で、ケツァルコアトルの巨体が水に落ち、一層のしぶきを上げた。
「キラキラは最強デスにゃ!」
骸の海へと還るコルテスとケツァルコアトル。その身体を静かに波がさらっていった。
大成功
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