エンパイアウォー⑲~驕りには死を、侵略者にも死を
●
「Hello、ハロー!エンパイアウォーも中盤と言ったところでしょうか!皆さんの案内人ガラテアでございます!」
ガラテア・オートマトン(アスタリスク・f12062)の喧しい声が、あなた達猟兵へと浴びせ掛けられる。
「まどろっこしい前置きはこの辺りで。それでは早速今回の冒険の概要を説明いたします!」
「皆さんのご活躍により、信長軍の魔軍将の一人、侵略渡来人『コルテス』の居場所が判明致しました。なので皆様にはコルテス撃破のための決戦に向かって欲しいのです」
コルテスは厳島神社を拠点としており、そこで我関せず、と高みの見物を決めているらしい。予知を見る限り、コルテス本人は戦争の行末には一切興味がないように思える。
「興味もなければ注意もしていない…向こうは此方が攻めてくるなど、微塵も考えていないようで油断しきっております」
しかも、と。ガラテアは言葉を続ける。
「コルテスは『戦い方を忘れて』しまっています。何故かと言えば、コルテス本人が戦ったのは最初に侵略を始めた数回のみで、以降は『侵略して滅ぼした世界の戦力』を利用して、本人は安全圏から侵略と虐殺を行ってきました…何だか腹が立ちますが、今はこれが私達にとって有利に働いています」
コルテスは戦い方を忘れているため、予想できないようなユーベルコードの攻撃に対しては一方的に攻撃されてしまう。
逆に、真正面から正拳突き等、一目見てどのような攻撃かが予測できるユーベルコードであれば即座に『思い出し』、反撃されてしまう。
「コルテスは慢心から油断し、戦い方を忘れて尚、並のオブリビオンを超える高い戦闘能力を有しております。如何にコルテスに技を予測されずに攻撃を通すかが、攻略の鍵となってくるでしょう」
「説明としましては以上となります!それでは皆様、ご武運を!」
そう言うと、ガラテアはあなた達を戦場にへと転送していくだろう。
赤黒い
赤黒いです。初エンパイアウォーシナリオです。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
コルテスは他の強敵のような先制攻撃は行いません。むしろ此方から先制攻撃を仕掛けられます。
説明にあります通り、予測できないようなユーベルコード、戦い方であれば一方的に攻撃でき、戦闘を有利に進めることが出来ます。
逆に予測しやすい単調な攻撃、或いはシナリオ中既に同じ戦法が行われていた場合は、強力な反撃が行われ、戦闘は不利になります。
それでは、よろしくお願いします。
第1章 ボス戦
『侵略渡来人『コルテス』』
|
POW : 古典的騎乗術
予め【大昔にやった騎馬突撃を思い出す 】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD : マスケット銃撃ち
【10秒間の弾籠め 】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【マスケット銃】で攻撃する。
WIZ : 奴隷神使い
【ケツァルコアトルの噛みつき 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
イラスト:シャル
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
浅杜守・虚露
ふむ、こういうのを人馬一体と言うのかのう。しかし戦い方を忘れているが思い出せば猛者が相手っちゅうのは、なかなか予想が立たん相手で面白いのう。こちらも搦め手、ないし狡さが必要なんかの。
コルテスと対峙して身構える。狙うのはケツァルコアトルが噛みつきに来るその瞬間、『覚悟』を決めて前に踏み出し、同時に事前に帯を緩めていた僧衣を脱ぎ捨ててケツァルの視界を覆い、首を蹴ってコルテスへ近付く。
『グラップル』技術と『怪力』を駆使して強引にコルテスの背後を取り、UCでケツァルからコルテスを落馬させられれば御の字かのう。喧嘩殺法と合戦組打ち術と現代プロレスの合いの子みたいな戦法じゃ。対応できるかのう?
天御鏡・百々
日輪の力を奪うとは許し難し
(百々の本体である神鏡は、日輪の神の神器)
コルテスよ! ここで討ち取ってくれようぞ!
その慢心が、油断が仇となるのだ
持ち込んだ幾枚もの通常の鏡を念動力10で操り
コルテスの周囲に配置するぞ
そして、手元の鏡より『鏡渡り』使って
コルテスの死角より急襲してやろう
我が破魔69の力を乗せた真朱神楽の刃、受けてみよ!
攻撃後は再度鏡渡りで鏡の間を渡り、
別の鏡から襲撃だ
数度も行えば敵も戦闘方法を思い出すであろう
無理はせず、適度なところで撤退だな
●神鏡のヤドリガミ
●アドリブ連携歓迎
●本体である神鏡へのダメージ描写NG
●厳島神社、境内
「日輪の力を奪うとは許し難し。コルテスよ!ここで討ち取ってくれようぞ!」
薙刀『真朱神楽』を手に、声を上げるのは天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)。
霊峰富士の噴火、山陽道の熱波地獄。それら全てはコルテスが日の本に眠る太陽の力を奪って行われた作戦。
ヤドリガミ百々の本体である神鏡は、太陽神の神器。怒るのは当然であった。
「……何だ、下等生物。私はお前等如きに構っている暇は無いんだ」
対するコルテスは何処吹く風で宝物を吟味し続けている。
武器を向けられ、敵を向けられ、それでも尚相手にならないのだと言わんばかりに。
「その慢心が、油断が仇となるのだ」
凛とした姿勢を崩さない百々に、溜め息が吐き出される。
「ケツァルコアトル、お前が相手をしろ」
雑に繰り出された命令に、乗騎は全力を以て答える。
百々目掛けて喰らいつこうと迫るケツァルコアトル――その間に、一人の男が割入る。
「こうも目を向けられんちゅうのは、流石に堪えられんのう」
浅杜守・虚露(浅間雲山居士・f06081)が、巌の如き表情で対峙する。
人馬一体、特異な猛者。事前に感じていた強者への好奇の目は、しかして無関心を映す。
慢心、結構。否が応でも力を見せるまで。
ケツァルコアトルの顔面へ、脱ぎ捨てた自身の僧衣を覆い被せる。
視界を奪われたケツァルコアトルは直様振り払おうとするが、浅杜守が僧衣の上から力づくで抑え込む。
「何をしているケツァルコアトル。下等生物如きに手間取って…ん?」
気付き。
コルテスの周囲を、無数の鏡が取り囲むように浮遊している。
それが何を意味するかを『思い出す』より先に、
百々の真朱神楽の刃が、コルテスの背部を深く斬り付けた。
「ぬぉ…っ!?」
「これぞ我が御業【鏡渡り】。卑怯などとは言うまいな」
一太刀浴びせた百々の姿が、浮遊する鏡に吸い込まれていく。
「このっ…浅ましい蛮族が…っ!」
コルテスも即座に振り向き、鏡の中へ逃げていく百々へ反撃を行おうとするが、
「ふむ、自分から背後を見せるとは。『戦い方を忘れている』とは本当のようじゃのう」
浅杜守の腕が、コルテスの胴へと回される。
掴んだ瞬間に浅杜守は理解する。この男の持つ素の力の凄まじさと、何一つとして感じられない技術と技量。
であるならば。
浅杜守の技が、負ける理由は無く。
高々と掲げ上げられたコルテスの天地が反転し、石畳にへと突き立てられる。
「おお…!お見事。しかし浅杜守殿、もう刻限が迫って来ておる」
「ううむ、このままフォールまで奪いたかったが…致し方なしかの」
鏡面世界から百々が操る小さな鏡に触れ、浅杜守の巨体が鏡の中へ吸い込まれる。
二人が戦場から離脱した後に残ったのは、端を縛られ未だ頭部の僧衣と格闘するケツァルコアトルと、
乗騎から投げ落とされ、怒りに身を悶えるコルテスの姿のみだった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
エメラ・アーヴェスピア
やれやれ、随分と高慢な相手ね
色々と気になる情報はあるけれど今は撃滅しましょうか
時間ね、猟兵の仕事を始めましょう
一目で予測される攻撃は危ない…私は兵器を使う以上、判り易いのよね…
まぁ、先制攻撃をしてこないならやりようはあるわ、折角だから試してみましょうか
神社と言う事は周りに隠れられる所はあるでしょう、出来れば私は隠れて(【物を隠す】)本当に見えない遠距離から仕掛けるわ
そして『ここに始まるは我が戦場』
先に幾つかを先行して浮かべ、相手の場所を【情報収集】で確認
その後確認した位置に缶状態のまま上空から雨の様に叩きつけるわ
ステルス状態の見えない質量弾による奇襲、存分に浴びていきなさい
※アドリブ・絡み歓迎
○
「やれやれ、随分と高慢な相手ね」
事前に得ていたコルテスの情報に目を通しながら、エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)が思った通りに呟く。
人を人と思わない、身勝手な侵略者。
色々と気になる謎を秘めてもいるが、今はいち早く取り除くべき驚異。
既に位置は把握している。先の戦闘の様子もバッチリと捉えている。
準備は万端。後は気づかれないままに実行するだけ。
「時間ね、猟兵の仕事を始めましょう」
一切容赦なく滅ぼすべく、エメラは召喚した魔導蒸気機械にへと命令を送る。
●
「下等生物が……常識を知らない野蛮人共がっ…!」
コルテスが吠える。このような屈辱を、何故私が受けねばならないのだと。未だ尚傲岸に吠える。
「ケツァルコアトル!お前もいつまでフザケている!」
衣に覆われ、視界を奪われたままのケツァルコアトルに向かって苛立ちを吐き捨てる。
「全く、役に立たない蛇が!……?」
そこまで言葉を紡いで、コルテスは止まる。
違和感を感じ、空を見上げれば、
『筒状の透明な何か』がコルテス、ケツァルコアトル共々居る場に降り注ぎ、
壮大な炸裂音と高熱を帯びる蒸気が、辺り一帯を包み込んだ。
完全な不意打ち。合計255機に及ぶ特攻じみた奇襲は、翼ある蛇の身を吹き飛ばし、息の根を完全に止め、
「うおぉぉぉぉぉぉ!!!」
生き残ったとは言え、コルテスは数々の屈辱に耐えきれなくなっていた。
大成功
🔵🔵🔵
ヴェル・ラルフ
戦い方を忘れた挙げ句に、高みの見物…呆れるね。
自分は安全圏ってのも、大っ嫌いだよ。好都合だけどね。
SPD
■作戦の概要
UCの錯視を利用して[だまし討ち]を狙う
“まず[早業]で接近、如意棒・残紅を構えて[ジャンプ]、そこから頭を狙って打ち込む単純な打撃攻撃を仕掛ける”
…ように見せる錯視を、UC【日輪葬送】による炎で引き起こす
うまく騙されてくれたらその隙を狙ってレベル本の緑閃を放つ
貫け
狙いを定められるようなら、ケツァルコアトルは避けたいな
美しい生き物だから
──戦い方を忘れて、生き物の素晴らしさを忘れて、人の尊さを忘れて…そうして怪物に成り果てたんだね。
★アドリブ・連携歓迎
●
「戦い方を忘れた挙げ句に、高みの見物…呆れるね」
そう言いながら、ヴェル・ラルフ(茜に染まる・f05027)が正面よりコルテスへ近づいていく。
「自分は安全圏ってのも、大っ嫌いだよ。…でも、今は好都合だけどね」
おかげで、面白い姿が見えるのだから。
「黙れぇ!恥知らずな猿共がぁ!!!」
怒り、吠え立て、コルテスがマスケット銃を構える。
それを見て、ヴェルは仕掛けた。
ヴェルの身体を中心に、漆黒の炎が渦巻く。
強化された身体能力でコルテスへ近づき、そして高く跳び上がる。如意棒『残紅』を上段に構えて、コルテスの頭部へ叩き込もうとする。
「!…は、は!やはり猿だ!その動き、私は『知っている』!」
単純な動きはコルテスの古い記憶を蘇らせる。
マスケットの弾込めを中断し、振り下ろされる如意棒を見切り、コルテスの左腕がヴェルの身体を貫いて振り抜かれた。
「ははははは!ヤッた!やはり私が下等生物に敗れるなどあり得ない!」
「そう。それはおめでとう」
「は、は―――?」
【日輪葬送(ニチリンソウソウ)】。黒炎が見せる錯視の中で、ヴェルの掌の上で、コルテスは踊らされていた。
そして無数に放たれる緑の光芒が、コルテスの身体を貫く。
朧気に輝くそれは、まるで日没のようにも見えて――最期に頭部を貫かれて、完全な暗闇が訪れ、意識と存在が同時に消え去った。
「さようなら。怪物に成り果てた、醜いキミ」
届かないと知っていながら。無意味だと理解しながら。
それでも餞別の言葉には願いを乗せて。
傲慢な侵略者がこの世から消え逝く様を、ヴェルは静かに見送った。
大成功
🔵🔵🔵