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エンパイアウォー⑲~征服者の落日

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #魔軍将 #コルテス

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●侵略渡来人を討て
「侵略渡来人『コルテス』の居場所が分かったよ。アレは厳島神社に陣取ってるみたいだ」
 クーナ・セラフィン(雪華の騎士猫・f10280)が話すには、富士の山の噴火を企んでいたコルテスの居場所が判明したようだ。
「魔軍将に名を連ねるだけあってとても強力なオブリビオンだ。戦い方も実に酷くてね、『侵略して滅ぼした世界の戦力』を利用して、自分は安全圏から一方的に侵略と虐殺を繰り返してきている」
 だけどね、だからこそ付け入るスキがあるのだとケットシーは言う。
「自分自身の力で戦ったのは最初の数回、自分が直接攻撃される事を想像すらしていない。……まあ、言っちゃうと『自分自身の力での戦い方を忘れちゃってる』。だから予想もできないユーベルコードでの攻撃には一方的に受けるだけになっちゃうんだ」
 とは言っても実力自体は高い。だから予想のしやすい攻撃とかついさっき似たような攻撃があった攻撃の場合はマスケット銃や乗騎の噛みつきとかで激烈な反撃を繰り出してくるからその点は特に注意が必要だよ、とクーナは続ける。
「姿はケツァルコアトル……竜なのかな。それに乗ってるからすぐわかると思う。侵略された世界の神らしいけども、ケツァルコアトルには自分の死に繋がる呪いがかけられているから、どうあっても全力で戦ってくる。……すっぱりと倒して介錯するのが救いなのかもしれないね」
 そこで話を区切ると、クーナは猟兵達の顔を真っすぐ見つめる。
「弱点はあるけれども本来の実力自体は高い。富士の山の噴火など厄介な作戦を立てる能力もある。どうか注意して頑張って、この地で倒してきて欲しい」
 羽付き帽子を取り、ケットシーは一礼して話を締め括った。

●水上の神社にて
 男、侵略渡来人『コルテス』は宝物をじっくり見比べていた。
 海を敷地にした神社の美しさになど関心を示さず、ただ自身の崇める存在への供物を見定めるばかり。
 その国での価値など関係なく、ただ自分自身の価値観でしか判断しない。
 ――一方的に蹂躙するだけの格下、この世界のすべてを侵略されるだけの格下と侮るそのオブリビオンは、今現在自分が危地に置かれているなどとは夢にも思っていなかった。


寅杜柳
 オープニングをお読み頂き有難うございます。
 実に侵略者らしいオブリビオンですね。

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 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
=============================

 このシナリオは厳島神社で高みの見物をしていた侵略渡来人『コルテス』を襲撃するシナリオとなっております。
 久しく自分自身の力で戦ってこなかった為、戦いのやり方を忘れていますが実力自体は本物。
 このシナリオ内で一度でも見た事のある攻撃や予想のし易い攻撃には強烈な反撃を繰り出してきます。
 逆に初見、もしくは予想もつかないユーベルコードでの攻撃には一方的に攻撃を受けてしまうようです。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
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第1章 ボス戦 『侵略渡来人『コルテス』』

POW   :    古典的騎乗術
予め【大昔にやった騎馬突撃を思い出す 】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    マスケット銃撃ち
【10秒間の弾籠め 】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【マスケット銃】で攻撃する。
WIZ   :    奴隷神使い
【ケツァルコアトルの噛みつき 】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

イラスト:シャル

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

大崎・玉恵
信者を殺され、尊厳も踏みにじられた蛇神。……辛かろう、苦しかろう。わしも家族同然の氏子衆を亡くしたのじゃ。気持ちはよくわかる。
すぐに軛を解き放つ、待っておれ。

薙刀を用い、【破魔】を纏った【二回攻撃】で攻め立てる。
この攻撃自体ははったりじゃ、当たれば僥倖、効果なくとも問題はない。
わしを「取るに足らない雑魚」と判断させることにこそ意味がある。

奴が判断し、まさしく反撃をする時。【殺生転生石】でわしそっくりの殺生石を作り、身代わりにして身を隠す。
最後まで欺ききれれば、死体に偽装した殺生石の瘴気におかされるじゃろう。複数段の騙し技じゃ、貴様の節穴に見切れるかのう?
術を封じる蛇神の牙にだけは気を付けるぞ。



●征服者を討つ
 神を奉る水上の神社にて、征服者は一人安穏と宝物を漁るために通路を渡っていた。そのオブリビオンは自身に危害が及ぶ可能性などまるで想像すらしていない。けれど、乗騎である翼竜は空気の変化に気づき、陸の方へと敵意を向ける。
「……信者を殺され、尊厳も踏みにじられた蛇神、か」
 女の声が征服者コルテスの耳に届く。声を発したのは大崎・玉恵(白面金毛・艶美空狐・f18343)、その表情には憐みが浮かんでいた。
「……辛かろう、苦しかろう。わしも家族同然の氏子衆を亡くしたのじゃ。気持ちはよくわかる」
 少女の姿に見えるが、とある神社で奉られていたことのある玉恵は奴隷にされた神の姿に思う所があるのだろう。
「エンパイア人か。下等生物がどうやってここまで辿り着いたかは知らぬが」
 征服者の言葉に言い返す事もなく、薙刀を構え敵を鋭く睨みつける。
「すぐに軛を解き放つ、待っておれ」
 玉恵が駆け、一息に薙刀の間合いまで距離を詰め振るう。破魔の力を纏った刃は、けれど分かりやすい攻撃。翼竜へと飛び乗り回避したコルテスの体を斬り裂くには足りない。即座に返しの刃を振るうがそれも空へと躱されてしまい、翼竜の尾に弾かれる。辛うじて薙刀で直撃を防いだが、その威力で廊下から海へとはじき出されて派手に水しぶきを上げる。
「常識すら分からぬ下等生物が私に傷をつけるなど叶うと思ったか」
 そして翼竜が急降下し弾かれた玉恵へと追撃、体勢を立て直せぬ様子の彼女にその牙を突き立て引き裂く。
 噛みつかれた玉恵の肉体からは、血が流れない。代わりに噴出したのは瘴気。
「これは……」
(「上手くいったかのう」)
 ほんの少し離れた場所に、無傷の玉恵がいた。水飛沫で一瞬身が隠れた瞬間、彼女そっくりの殺生石を奥の手たるユーベルコードで作成、それを身代わりにしたのだ。
 瘴気に気付いたコルテスは即座に殺生石の瘴気の範囲から離れたが、その瘴気は彼と翼竜の肉体にダメージを与えている。
「本物と偽物の区別もつかぬとは使えぬ神だ」
 コルテスは冷たく言い放つがケツァルコアトルはその悪態に反応しない。
 なぜなら、他の猟兵の気配を感じ取っていたから。

成功 🔵​🔵​🔴​

菱川・彌三八
刮目しゃあがれ
これから奮うなぁとっときの、まだ世に出てねぇ図案でェ

ひと呼吸、のち
淡々
ただ、淡々と

数本の絵筆を手に、鮮やかな早業で宙に絵を描く
力強く、優美に、舞うが如く、斬るが如く
絢爛豪華、驍勇無双
…怒髪衝天
演戯芸術、俺の持てる全てだ
〆の祝詞は吉吉上
翔雲 弥栄 鳳鳴朝陽

考える間なんざやるか
ぐんと近付いて、然し、筆の一切を使わずに
ただ先に描いた図と纏う紋々 そこから湧き上がる力の全て
右の拳にこめて、お前ェの顔がひしゃげるほどに
その角が砕けるほどに、速さに乗せてぶん殴る

したが、さっさと攻撃見切って、一旦距離取るぜ

ああ、こいつが喧嘩サ、くそやろう
お前ェがチンタラやってる間に、地獄に引き摺り下ろしちやる



 殺生石の瘴気が放たれている時、菱川・彌三八(彌栄・f12195)は数本の絵筆を握り、精神を集中させていた。これから描き出すのはこの世にまだ存在しない図案、繁栄を祈願するとっておき。
「刮目しゃあがれ。これから奮うなぁとっときの、まだ世に出てねぇ図案でェ」
 ひと呼吸、後に滑らせるように空へと絵筆を振るう。時に力強く、時に優美に。舞うように鮮やかな淀みない筆運び、淡々としながらも何処か剣戟のようでもあり、実際絵描きの彼にはそれと大差ないのだろう。
 絢爛豪華、驍勇無双、比類なき勇壮さを華やかに煌びやかに描き出す彼の裡には、淡々とした筆運びと対照的な強い怒り。彼の演戯芸術の全てを一つの図柄に込め、そして
「翔雲 弥栄 鳳鳴朝陽」
 祝詞で彌三八が〆る。完成したのは吉兆の雲にこれまためでたい世の平穏を示す朝日に鳴く鳳凰の姿。
 ユーベルコードを発動した彌三八が全身を覆う鳳凰の力で飛翔する。その先にはコルテス、平和を乱す征服者。
 この段で筆は必要ない。考える間など与えぬよう、その拳を真っ向から叩きつけるという意志の元、ぐんと加速する。刺青だけではない、全力でこの世に描き出した吉祥の図からも湧き上がる全ての力を拳に込め、速さに乗せる。
 だけれども、だからこそその軌道は読み易い。
 幾ら戦い方を忘れていてもコルテスの実力は高い。読み易い攻撃には対応できてしまう程に。
 ケツァルコアトルが向かってくる彌三八へと加速、その巨体のぶちかまし受けた彌三八の口から血が零れる。
「――ああ、こいつが喧嘩サ、くそやろう」
 だが、絵師は倒れない。刺青だけではない、全力でこの世に描き出した吉祥の図からも湧き上がる全ての力がまだ倒れさせない。
 伸ばした手がコルテスの顔面を殴りつける。打ち下ろすような拳の衝撃にコルテスが地面へと高度を落とす。
 これが限界。追撃は無理だが他の猟兵達がいる。彌三八はそう判断し、征服者から距離を取った。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

ヨナルデ・パズトーリ
神としての尊厳を其処まで辱められるか
最早居らぬであろう其方の世界の妾に代わり妾が其方に引導を与えてやろう!

そして覚悟せよ下郎!貴様は塵も残さぬ!


厳島神社という海に囲まれた『地形を利用』し水中で『目立たない』様『殺気』を
抑えつつ『迷彩』で隠れ隙を伺う

『暗殺』の要領で敵の隙を『見切り』『高速詠唱』で敵の視界を塞ぐ意味
合いも込めた炎と煙の『属性攻撃』の『全力魔法』で『先制攻撃』


UCを使用
ケツァルコアトルと似て非なる力で惑わし敵に高速飛行の『空中戦』で肉薄
『怪力』による『鎧無視攻撃』

攻撃は動きを『見切り』『残像』で回避
避けきれなければ『オーラ防御』と『激痛耐性』で耐え『捨て身の一撃』の『カウンター』


ユウキ・スズキ
「分かりにくい攻撃……ねぇ……」
UC起動。
スナイパー。地形利用、クイックドロウ。
誘導弾ではない。一見明後日の方向を狙っていると見せかけ、跳弾による本体への攻撃を狙う。
銃は直線的に狙うもの……
戦い方を忘れた慢心親父にゃ、その程度の知識しかあるまい。
相手の攻撃も、悠長に10秒も狙いを定めてくれるなら、強化された感覚や反応速度であれば回避は容易い。勿論、相手が俺と同じ手で反撃してくる可能性も想定してな。
「殺しが楽しいか?略奪が?あぁ、俺も好きだぜ?お前みたいな屑を嬲るのは最高に……素敵で楽しい遊びだよ…」
時間はたっぷりある。こいつが対応策に気付くまで、思う存分嬲ってやろう。
多少神社を傷つけるが…許せ



 地面すれすれでどうにか体勢を立て直したコルテスの姿を、海中より緑の双眸がじっと見つめている。
(「神としての尊厳を其処まで辱められるか」)
 コルテスの、ケツァルコアトルの様子を窺うヨナルデ・パズトーリ(テスカトリポカにしてケツァルペトラトル・f16451)が抱く感情は怒りだ。何処かの世界の神であり、今は奴隷に貶められている翼竜の姿は、見るに堪えられない程憐れだ。それも偶然かヨナルデ自身の大切な存在であった、とある神と同じ名を持つ存在だから尚更に。
 そんな存在を今の様にしているコルテスへの殺意は計り知れないが、それは外には漏らしていない。隙を伺い、確実に引導を与える為に。

(「分かりにくい攻撃……ねぇ……」)
 ユウキ・スズキ((元米国陸軍)少尉・f07020)は地上近くまで降りて来たコルテスの前に立つ。どのように一撃を加えるか、戦術を組み立てながら一つだけ問いかける。
「……殺しが、略奪が楽しいか?」
 ユウキの問いに、コルテスは何を言うかというような表情で当たり前だろうと答える。
「下等生物でもその資源や宝物ぐらいには価値あるものがあるだろう。それを手に入れる事に、何故楽しみを感じない?」
 当然の事実を諳んじ、コルテスは銃に弾を込め始める。たっぷり時間をかけた弾込めの後には超遠距離すらも撃ち抜く一射が待つ。
「システム直結……対象認識に問題無し」
 ユーベルコードを発動したユウキの感覚が切り替わる。脳と機械部分を直結させた事により肉体の限界を超えた反応速度を得た状態――けれど同時に、大切な何かが削れていくような不快感に襲われる。
 もって3分、けれどそれでは不足と戦場傭兵の彼は判断。
「……俺を蝕め【Walkure】、奴を殺す力を寄越せ!!」
 言い切ると同時に彼は、コルテス本人ではなくまるで違う方向に自動小銃を構え発砲する。
「どこを……?!」
 明後日の方向へと銃を撃つ彼の様子を訝しんだコルテスの腕に痛みが走る。岩に命中し、それが角度を変えて弾き返される跳弾。本来狙ってできるようなものではないが、も今の彼ならそれすらも可能だ。
 銃は直線的に狙うもの、戦い方を忘れてそう思い込むコルテスには、その跳弾が明確な意図を持った攻撃だと結びつかない。
 理解できない攻撃から逃れようと手綱を引き上空へ舞い上がろうとしたコルテス、けれど海中から放たれた炎と煙の魔法がそれを妨げる。そして、その煙に紛れて海中から飛び出した一つの影がコルテス頭上へと回り込んだ。
「最早居らぬであろう其方の世界の妾に代わり妾が其方に引導を与えてやろう!」
 影はヨナルデ。ユーベルコードにより翼を生やし鱗を纏った姿へと変身した彼女が戦斧を振るう。完全に想定外の存在だったからか、コルテスの反応も間に合わない。その背を深々と斬り裂かれるコルテスだが、翼竜はすぐに体勢を立て直しヨナルデを向く。
「覚悟せよ下郎! 貴様は塵も残さぬ!」
 既に奇襲のアドバンテージはない。コルテスの放つ銃弾をギリギリのラインで見切り、回避する彼女の動きは、かつての彼女の伴侶の力に近い。けれども同一でない。その上攪乱する事を念頭に置いたヨナルデの動きは煙のように変幻自在、痛みを堪え多少の傷を厭わぬ捨て身の姿勢は、征服者に決定打を許さない。
 そしてこっちを忘れてないかと言わんばかりの弾丸が征服者を狙う。神社の方角からのそれに気を取られたコルテスに、ヨナルデの黒曜石の戦斧が叩きつけられる。銃身に防がれながらも怪力で押し切って岩場へと叩きつけ、そしてさらに跳弾が征服者を狙う。
「何度も喰らうか」
 ケツァルコアトルを操り弾丸を回避したコルテスが、反撃の一射をユウキに放つ。けれども、脳に直結させた機械により引き上げられた反応速度はその予備動作をしっかり見切り当然のように回避する。
「最初にした質問だが、俺も好きだぜ? お前みたいな屑を嬲るのは最高に……素敵で楽しい遊びだよ……」
 向こうの神社を傷つけるのはちょっとだけ悪いが、と付け加えつつユウキはコート裏の短機関銃を取り出し、次の攻撃へと移った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

チトセ・シロガネ
新しい世界に来るとレベル1になる冒険者かな?

突撃なら回避は容易ネ。
【第六感・見切り】で予測して、【残像】で回避ヨ。

避けたタイミングでUC【霹靂閃電】を発動!
アシュラユニットのクローアームを射出、
【怪力・グラップル】でコルテスをキャッチするヨ。

本日は殺意あふれるユーベルコード霹靂閃電をご利用いただきありがとうございマース!
……と冗談を交えてコルテスを振り回しつつ【地形の利用】で神社の石段や頑丈な岩に何度かぶつけてケツァルコアトルに【投擲】してフィニッシュネ。

あ、でもぶつける際は鳥居とか本殿はやめようネ。これ以上壊すとここの世界の神様困っちゃうカラ。



(「んー、新しい世界に来るとレベル1になる冒険者かな?」)
 竜騎兵の姿を見やりチトセ・シロガネ(チトセ・ザ・スターライト・f01698)はそんな事を考える。バーチャルキャラクターの彼女らしい発想でもあるが、残念ながらこの征服者の実力自体は残ったままだ。ただ呪文とか諸々をド忘れしているだけで。
 猛攻を凌ぎ切ったコルテスは近くに見えたチトセへと標的を変更、ケツァルコアトルを操り急加速する。
 しかし思い出す時間が不足していたのか、コルテスの突撃には鋭さはない。征服者をギリギリまで引き付けたチトセは、直前でその身を空へと躍らせる。
「ダンスの時間ネ! クローアーム、シュートヨ!」
 腰部にマウントされた有線式クローアームが、すれ違ったコルテスの腕を掴み、翼竜からその怪力で引き離す。
「本日は殺意あふれるUC霹靂閃電をご利用いただきありがとうございマース!」
 景気よく物騒な事を言うチトセがユニットのクローアームを操り、ごつごつとした岩場にコルテスを叩きつける。
 何度も何度も、飛び跳ねるように岩場を移動しながらチトセは征服者を持ち上げ振り回し、頑丈な岩へと叩きつける。そして十数回の後、コルテスの救助に向かってきたケツァルコアトルへと暴力的に投げ返す。突然の攻撃に、その身でコルテスを受け止める羽目になった翼竜と暴力的な叩きつけで服装が乱れた征服者チトセを睨むがチトセ自身は涼しい顔。
「この位なら、この世界の神様困っちゃわない、ネ?」
 今の所、鳥居や神社に目立った被害もない。一先ずはやるべき事をやったと思いつつ、チトセは一旦後退した。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レナ・ヴァレンタイン
※アドリブ、他猟兵との絡み歓迎

侮りの代償は高くつくぞ
もっとも、負債返済前に破産決定だがね

これみよがしに銃を見せ「先に撃ってこい。どっちにしろ私の方が早いからな」と挑発を入れる
ようするにガンマンの決闘、単純な撃ちあいだと相手に錯覚させるように誘導

敵の銃弾装填完了までは10秒、その完了の直前、今まさに引き金が引かれるその瞬間
ユーベルコードを発動して一気に敵の懐に飛び込み、スタンナイフの一撃を顔面ないし胴体にぶち込んで怯ませ、【クイックドロウ】【二回攻撃】技能で至近距離でアームドフォートを始めとする銃火器の弾を浴びせる
距離を空けても能力の連続発動で一気に攻めたてる

貴様の侵攻も終わりだ
地獄で会おう


ゼット・ドラグ
「死に至る呪いか。俺とは真逆の呪いを受けてるのだな」
竜殺しとして、竜は殺すべきだが子竜を助けた事でケツァルコアトルを殺すべきか迷う。だが、コルテスを殺す事に何のためらいもない、やれるべき事を全力でやり、後は成り行きに任せよう。
敵の先制攻撃は、【咄嗟の一撃】で左手首からミサイルを発射し、爆風で相手の目を眩ませるようにしてから回避しつつ、コルテスを直接狙って黒剣形態の【竜を殺す百の刃】で攻撃する。
相手の攻撃で倒れても攻撃力を強化して復活。
後は空中に逃げられるのは厄介なので、無駄に飛んだり跳ねたりせず地上で戦い、敵が飛んだら両手を合わせて前に突き出した状態で両手を大砲に変形させてコルテスを攻撃する。


月夜・玲
戦い方を忘れる程……か
それだけ周りをこき使ってきたって事かな
全く嫌な性格だ事
さてと、それじゃあそんな彼に一撃お見舞いしてこようか

●戦闘
屈み、身を低くして『忍び足』でコルテスの様子を窺う
双眼鏡でコルテスの様子を窺いながら距離を詰めていく
こちらの最大射程付近(2304m)まで近づいたら《RE》IncarnationとBlue Birdを抜剣して【高速演算】起動
一気に駆け抜けながらコルテスに向かって遠距離から剣で『なぎ払い』衝撃波で攻撃を加える
更に『2回攻撃』でもう一振りの剣でも攻撃!
超遠距離からの斬撃衝撃波、これは予測が付かないでしょ

さあ、遠距離からの斬撃に驚愕し、惑い、逃げ回れ!

●アドリブ等歓迎


アルトリウス・セレスタイト
珍しいものをくれてやる
ただし、恐らく楽しむ時間は無いぞ

天楼で捕獲
対象は戦域全てのオブリビオン、及びその実行する攻撃
全て覆ってしまえば見えてすらおらずとも問題ない
高速詠唱による多重展開を、纏う原理――顕理輝光『再帰』にて循環させ迷宮の強度を増し消去を加速
必要な魔力は『超克』で“外”から汲み上げ供給

迷宮の出口は自身に設定
己を討つか、破壊せねば逃れることは不可能

目標が自身まで到達し攻撃を受ける時は『無現』と『虚影』で対処
防ぐより往なす、躱す形で脅威に対処

己の力で砕かれる経験は早々ないだろう
それ以前に何をされているか理解が及ばんかもしれないが

攻撃自体も自壊させつつ目標の自滅を図る



 社に、一人のスペースノイドがいた。戦場から見れば社を挟んだ向こう側、足音を消し身を低くし、彼女は静かに近づいてきていた。
(「戦い方を忘れる程……か。それだけ周りをこき使ってきたって事かな」)
 全く嫌な性格だこと、と月夜・玲(頂の探究者・f01605)と兵器の調子を確認しながら独りごちる。
 コルテスの性格が悪いのは間違いない。一方的に侵略し略奪する強大なオブリビオン、それに一撃を喰らわせる為にいま彼女はここにいる。
 身を低くし、気配を消して双眼鏡でコルテスの様子を窺う彼女のいる場所は戦場からかなり離れていた。最大射程ギリギリ、と言った所か。
 戦況は此方が優勢、だがあと一押しが必要だ。
 もう少し、最高のタイミングで殴りつける為に、玲は冷静にその時を待っていた。

 消耗激しいコルテスが周囲を見渡せば、新たに三人の猟兵が現れていた。
(「死に至る呪いか。俺とは真逆の呪いを受けてるのだな」)
 その一人、サイボーグの青年、ゼット・ドラグ(竜殺し・f03370)は竜殺しである。その在り方として竜は殺すべきではある。けれど先日の富士の樹海での戦いでは仔竜を助けた事もあり、その親たるケツァルコアトルを殺すべきか迷いはあった。
「侮りの代償は高くつくぞ。……もっとも、負債返済前に破産決定だがね」
 そんな彼の逡巡を他所に、これみよがしにリボルバー銃を見せつけ、レナ・ヴァレンタイン(ブラッドワンダラー・f00996)は周りに手出しは無用、とでもいうような視線を投げかけつつ、軽い口調で征服者を挑発する。
「先に撃ってこい。どっちにしろ私の方が早いからな」
「下等生物が……いいだろう。その傲慢を叩き潰すのも悪くはない」
 そう言ったコルテスはマスケット銃に弾を込め始める。先程よりも滑らかな動きになっている、これ以上時間をかけるのは危険かもしれないなとレナは思う。
 8……9……そして10秒。コルテスはその引き金を引いた。だがその直前、レナの姿が消失。ケツァルコアトルの上、コルテスの懐へと時限跳躍、左腕に内蔵されたスタンナイフを眼前の腹にねじ込み放電。コルテスは全身を一瞬痙攣させ怯んだが、翼竜が即座に首を振りレナを振り落とす。舌打ちしながらマスケットや機関銃、装甲破砕砲を一斉に放ち征服者へ追撃するが、距離を取られた分全弾命中とはいかなかった。
 元々のレナの狙いはガンマンの決闘などではない、最初からこの奇襲が狙いだった。その奇襲は成功し、十分なダメージは与えている。
 それを見届けたゼットも即座に左手をコルテスへと向け、ミサイルを発射しその爆風で視界を奪う。
 竜には思う所はあるが、あの征服者を殺す事には、躊躇いはない。やるべきを全力でやる、後は成り行きに任せようとコルテスへと駆け、パズルのような構造の黒剣をコルテスへと突き立てようとする。
 けれどこの攻撃は読まれていた。煙幕に紛れての攻撃は既に一度見ていたのだ。
 煙幕をケツァルコアトルの羽ばたきで振り払ったコルテスは即座にゼットへと突撃、強烈な体当たりで岩場へと叩きつけた。
 完全に入った、次は他の猟兵をと見まわそうとしたコルテスの耳にある声が響いた。
「惑え」
 一言、アルトリウス・セレスタイト(忘却者・f01410)が唱えれば水上に迷宮が展開される。
「珍しいものをくれてやる。ただし、恐らく楽しむ時間は無いぞ」
 淡青の光を纏う銀の青年がそう言い終わらぬうちに、コルテスの体に違和感が生じる。何にも触れられている感覚はないのに段々存在が薄れていくような、まるで自壊していくような感覚。
 何をされているのかは理解できない、だがこの場に留まる事は危険である事だけ理解し、ケツァルコアトルが即座に壁へと喰らいつく。壁はかなりの硬度を誇っているが、地力が勝ったか壁に亀裂が走る。
 だけれども、アルトリウスはその身に纏う淡青の循環の原理によりその壁を補強する。そして同時に迷宮内の征服者達の自壊を加速させる。
 迷宮の出口はアルトリウス自身。魔力自体は汲み上げ補給しているから問題ないが、術者たる彼自身が倒れれば解除されてしまう。だからできるだけ時間を稼ぐ。
 しかしだんだんと勘を取り戻してきていたコルテスは、壁の破壊を諦め術者へと標的を変更する。移動に専念するケツァルコアトルの速度は恐ろしい速さで迷宮の出口へと征服者を導く。これでは自壊完了前に接触してしまう。
 そしてその時が来た。迷宮構築から数分も経っていないが、アルトリウスの前に征服者が現れた。
 即座にコルテスはユーベルコードを解除させようと距離を詰め攻撃に移る。アルトリウスの纏うこの世に在り得ぬ光と朧に揺らぐ光が一層強く輝き、コルテスの攻撃を防ぐ障壁となり、防いだ。
 しかし必死になった征服者の底力は相当なもの、その障壁すら強引に押し通し、迷宮の壁へとアルトリウスを叩きつける。そして即座に翼竜が噛みつこうとする。それはユーベルコードを封じる牙、直撃すればこの迷宮も解除されてしまうだろう。

「I.S.T起動。サポートモード、敵行動予測開始」
 怜が呟き、抜剣していた二振りの剣を構える。横合いから殴りつけるには今だから、彼女は蒼鳥の名を持つ剣を振るう。刃より衝撃波が生じ、今にも銀髪の青年へと喰らいつこうとしていたケツァルコアトルの頭を弾き飛ばした。
 同時に屋根を軽く蹴り、戦場へと駆ける。途中もう一振りを振るい、翼竜の上の征服者を狙う。危地に置かれ視野が狭まっていたコルテスにとって、この遠距離からの狙撃は完全に想定外でそれを回避することも出来ずまともに受けた。
 さあ、驚愕し、惑い、逃げ回れ。今度はお前が狩られる番だ。とでも言うかのように、走る玲が放つ衝撃波は容赦なくコルテスを狙う。
 状況が悪いと一旦上方へとコルテスが逃れようとする。だが、その前に一つの砲弾が突き刺さる。
「馬鹿な……! 致命傷だったはずだ」
「……俺は未来永劫戦、い続けなければならないからな!」
 動揺するコルテスの視線の先には、倒れていたはずのゼットがいた。両腕を砲へと変化させた彼の傷は深いが、動ける程度には復活している。竜の呪いによる復活力、完全に倒したと思っていた相手からの攻撃は予想外で、ケツァルコアトルがバランスを崩し墜落。
 そこにレナとゼットの火砲、玲の衝撃波が殺到し、さらに迷宮による自壊作用が残る征服者の体力をも削りとった。
「叩き潰されたのは貴様の方だったな。貴様の侵攻も終わりだ」
 ――地獄で会おう。レナのその言葉が、このコルテスの最期に聞いた言葉であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月18日


挿絵イラスト