エンパイアウォー⑱~軍神・毘沙門天の化身
●グリモアベース
「軍神・上杉謙信が現れました」
紫紺の瞳を猟兵たちに向け、一瞥するアリシエル・フィフスガーディ(五天の守護機・f09139)。
彼らは関ケ原にて待ち受けていると告げながらそのマップを表示する。
そこに示されたのは独特な陣形。
車懸かりの陣。
巧みな采配と隊列変更によってなされる無敵の陣形。
例え上杉謙信に致命傷を打ち込んだとて、とどめを刺せずに治癒の時間を稼がれる。
それ故に両者を必滅せねばならぬソレ。
「両者ともに殲滅せねば、彼の軍将を打ち倒せません」
銀糸の少女はグリモアを展開し、ゲートを開く。
展開されるは関ケ原への行道。
「車懸かりの陣は他の猟兵たちがどうにかしてくれます」
なので、あなたたちは軍神を討伐することが目的となります、と彼女は告げた。
無機質で無感情なままの声音。
「敵はかなり強敵ですが……」
そこで言葉を区切る。
「イェーガーたちならば問題なくこの予知の打破を完遂出来ると信じています。健闘と武運を祈ります」
いつも通りで、普段と変わらぬ信頼をのせて。
●軍神
「抜けてきたか」
その陣を他の猟兵に任せ、突破してきた猟兵の前に立つ男。
名を軍神と呼ばれた甲斐の虎と互角に引き分けた者。
「私がお前達の相手となろう、だがこの身たやすく勝てると思うな」
上杉謙信が刀を抜き放つ。
両方を殲滅しつくす事が猟兵の使命。
されど、この男を倒すのすら困難なのは明白。
だが、負けられない理由とてこちらにもある。
今、戦いの火蓋は切って落とされる。
虎河豚天
虎河豚の天ぷら、略して虎河豚天でございます。食べないで。
うわあああああああ戦争だあああああああああ。
ちょっと展開速くないです?
3度目のボス戦です。
彼は単純に強いので単純にどうにかしてください。
普通に強いです。難易度も普通に高いです。
なのでどうにかしてください。
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軍神『上杉謙信』は、他の魔軍将のような先制攻撃能力の代わりに、自分の周囲に上杉軍を配置し、巧みな采配と隊列変更で蘇生時間を稼ぐ、『車懸かりの陣』と呼ばれる陣形を組んでいます。
つまり上杉謙信は、『⑦軍神車懸かりの陣』『⑱決戦上杉謙信』の両方を制圧しない限り、倒すことはできません。
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦
『軍神『上杉謙信』』
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POW : 毘沙門刀連斬
【12本の『毘沙門刀』】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 毘沙門刀車懸かり
自身に【回転する12本の『毘沙門刀』】をまとい、高速移動と【敵の弱点に応じた属性の『毘沙門刀』】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ : 毘沙門刀天変地異
「属性」と「自然現象」を合成した現象を発動する。氷の津波、炎の竜巻など。制御が難しく暴走しやすい。
イラスト:色
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ヴィクトリア・アイニッヒ
特殊な力を持たぬ、純粋に強い敵。
これは、正面からの力比べとなるのは避けられませんね。
ならば、私に出来る事は……
UC『陽光よ、祝福を齎せ』を使用。
上杉謙信への攻撃より先に、地を斧槍の石突で打つ事で自己の戦闘力を強化。
自分と上杉謙信との間にある力量差を少しでも埋める。
生前は高潔な武人であった、と聞き及んでいます。
ですが、今はオブリビオン。ならば…この陽光の聖気は、通じるはずです。
私一人の力で、『軍神』とまで謳われた武将を打ち倒せるとは思いません。
ですが、他の猟兵と力を合わせれば…壁を乗り越える事は、出来るはずです。
…まずは、私が先陣を切ります。後のことは、お任せしますね?
※アドリブ・連携歓迎です
ビスマス・テルマール
●POW
○12本の『毘沙門刀』対策
早業でビルド・なめろうビームウェポンでイカのなめろうビームマジックイカ足(10足)ハンドを生成
『激痛耐性とオーラ防御』で備え
それぞれに一本ずつ『属性攻撃(水・光・土・火・樹・薬・風・毒・氷・闇)』を付与し『見切り』『武器受け』相殺
アンヘルブラックは属性は『過去』と思われるのでディメイション・チョップスティックに『属性攻撃(思い出の記憶)』
を付与し
ディアブロホワイトは属性が『未来』と思われるので
なめろうフォースセイバーに意味と不確定さが似た『属性攻撃(夢)』を付与し
共に『武器受け』
ウルシさんで『鎧無視攻撃・2回攻撃』の『零距離射撃』を
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
カーバンクル・スカルン
なーんかどっかで見覚えのある刀を持ってますねぇ。その刀と言い『Q』の情報といいどこで仕入れたんですかねぇ、吐いてもらいましょうか!
【断罪変形】で機械仕掛けのワニと合体して、エレクト・コードを解放して電撃を纏った状態で突貫!
どんなに強力な攻撃だろうと手数だろうと、私の最高傑作で封殺してくれる! 大人しく噛まれてしまえ!
篁・綾
アドリブ連携歓迎ね。
越後の。
子孫は健在なのだけれど。いい迷惑ね。
【第六感】を駆使し、相手の間合いを【見切り】、立ち回る。
その上で【衝撃波、範囲攻撃】を駆使して花吹雪と巻き上げた周囲の土等で【目潰し】をしながら、
【おびき寄せ】を試みるわ。
上手くいきそうなら、【空中戦、残像】と指定UCを駆使して、相手の気を引くのに注力しましょう。
反応が悪いなら、【マヒ攻撃、目潰し、衝撃波、鎧無視攻撃、2回攻撃】で離れた位置から攻撃し続けましょう。
回避には前述の手段とUCを、困難なら【オーラ防御、武器受け、激痛耐性】で耐えるわ。
基本的には撹乱を重視して動くわ。
泡沫の夢のように、儚く消えよ、虚ろな軍神!
明智・珠稀
ふふ…美しい軍神様ですね…!
貴方と刃を交えられることを光栄に思います、ふふ!
私、精一杯イかせていただきます…!(妖刀を構え)
■戦闘
【先制攻撃】にて【残像】が出る程
俊敏に動き敵へ【マヒ攻撃】を織りまぜた【二回攻撃】で
真剣な斬り合いを
敵攻撃とUCには
オーラシールドの【オーラ防御】
また各種耐性と【激痛耐性】を
「く、ふふ…!刃の交わり…悦しいです…!」
痛みも悦ぶド変態
敵の刀は【衝撃波】にて【武器受け】【武器落とし】を狙う
UC【愛しのご主人様】にて
敵を狙い流し目ビーム、ではなく
宙に浮く刀を狙う
敵の回りをぐるりと周り敵の動きを少しでも奪う
戦場の他仲間と連携し、少しでもダメージを与えたい
※アドリブ&連携歓迎
緋縅・善蔵
〔VRB〕と【オーラ防御】【力溜め】で強化。
【武器ら改造】で〔ミサイルカーニバル〕を【毒使い】の神経毒付与の弾頭に。
最初にUAVを射出して【先制攻撃】準備。
〔支援要請〕でレベルの半分の無人機要請。
俺は車懸かりの陣を集中して【毒使い】で攻撃・殲滅。
改造した毒付きの【一斉発射】から64式ライフルを撃ちながら音よりも速く【毒使い】の屠龍で【ランスチャージ】と【怪力】を以って【なぎ払い】
【カウンター】と【生命力吸収】を使いつつ、その場で【一斉発射】の【範囲攻撃】
【属性攻撃】で火攻めの後VRBの【ランスチャージ】で離脱。
謙信の攻撃は【第六感】と【見切り】で回避し、【カウンター】と〔破壊絢〕の一撃を見舞う
●先陣切るは
越後の龍、越後の虎と謳われし猛将。
名を長尾景寅、後に上杉輝虎、世に響く名は上杉謙信。
毘沙門天の化身と言われしその男が刃を抜き放つ。
毘沙門の加護を帯びた刃が天変地異を引き起こす。
放たれるは炎の津波、関ケ原を焼け野原へと変える怒涛の一撃。
「正面からの力比べ……ならば、私に出来る事は……」
ヴィクトリア・アイニッヒ(陽光の信徒・f00408)がその炎の津波の前に立つ。
その手にした斧槍に、陽光の聖気(オーラ)が満ちる。
「その光、その気の巡り……ッ、それは……彼の天照……ッ!!」
「力の源の差異などは今は多少の些事、主よ……我らを守り、導き給え……ッ!!」
石突きが地を突いた刹那、陽光の聖気が大地を駆け巡る。
それは悪意を払う聖なる気、それが気脈を、龍脈を通じて関ヶ原に行き渡る。
「悪意を祓う祝福を、此処にッ!!」
その陽光の加護が戦場に満ちる時、ヴィクトリアを、そして、猟兵たちの。
そう、彼らの力が賦活し、活性化し、強化する。
聖気が炎の津波を打ち払い、今ここにあるは悪意を打ち払う天道たる加護。
「軍神とまで謳われたあなたを私一人では打ち倒せるとは思いません、ですが……!!」
先陣を切り、ヴィクトリアの斧槍の刺突が放たれる。
甲高い音が響き、それは手にした二刀にて阻まれる。
「私たちは、一人ではないと言うことですッ!!」
「そう、故に名だたる軍神相手ならば、あえて名乗ります!!」
ビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)に無数の足が生じる。
それはなめろう……イカのなめろうより生成されし光粒子マジックイカ足ッ!!
その数おおよそ10本ッ!!
「通りすがりのヒーローですッ!!」
「英傑なればいっそ潔しッ!!」
毘沙門十二刀がビスマスのなめろうオーラを帯びた各種属性のビームウェポン都合十二本と打ち合う。
光粒子の刃と鋼の刃が打ち合っているとは思えぬ甲高い音をあげ、互角の打ち合い。
されど、今彼女の立つ地は、ヴィクトリアの陽光の気が満ちた破邪の聖域。
「見覚えのある刀ですね……その刀と言い、『Q』の情報といい……!!」
カーバンクル・スカルン(クリスタリアンの咎人殺し・f12355)がその打ち合いに参戦する。
コード・エクスキューション、断罪の執行、変形するは巨大な機械神。
「どこで仕入れたか吐いてもらいましょうかぁッ!!」
都合十二刀の打ち合いに、さらに鋼の機甲が参戦する。
それは拮抗していた情勢がより、猟兵に有利に偏ると言う証左他ならない。
「恐るべきは猟兵の力よ、だが私は負けられぬのだ」
天変地異を巻き起こし、吹きすさぶは雪の雨。
その只中を回転し、飛翔する十二刀。
乱れ飛ぶソレは猟兵たちの弱点とも言える属性を帯びて襲いかかる。
陽光には、黄昏を、炎には水を――――。
「――――良い迷惑ね」
越後のソレを知る女狐、篁・綾(幽世の門に咲く桜・f02755)は乱れ飛び乱舞する毘沙門天の加護を打ち払うように、刃を払う。
刹那、無数の華が関が原に乱舞する。
毘沙門の剣に応じるように、無数の華が散華する。
「目くらましか……?!」
「ええ、軍神様、あなたはお一人ですが……」
――――私達は一人ではないのですよ。
軍神の背後より、明智・珠稀(和吸血鬼、妖刀添え・f00992)の強襲の斬撃が振り来る。
毘沙門の刃が甲高い鋼の音をあげて、それを受け止めた。
「く、ふふ……ッ!! 刃の交わり……ええ、悦しいですよ……ッ!!」
「戦を楽しむかッ!!」
「ええ、悦しみますともッ!!」
二度、三度、剣戟が走り、鋼の音を響かせる。
四度、五度、互いに一寸掠めた傷から血が走る。
剣とは、究極的には三寸切り込めばそれで死に至る。
それを一寸で互いに互いが留めているのは互いの技の巧さ故。
「ああ、この痛みも捨てがたい、ですが役目もありますので……!!」
珠稀の流し目が、虚空を乱舞する刃を一瞥する。
それは相手に運命の赤い糸を結ぶだけの技巧。
無機物に通じるはずもないが、その常識と言う理(ことわり)を覆すのが猟兵である。
その一瞥が乱舞する十二刀の動きをわずかに封じる。
動きが鈍れば――――。
「頂きですッ!!」
「殺りましたよッ!!」
ビスマスの光粒子が、カーバンクルの雷撃を帯びた拳が。
その身に突き立ち、軍神より鮮血が散る。
「くッ……!! 流石に英傑揃い、易々とはいかぬのはわかっていたが……!!」
「御館様ッ!!」
車懸かりの陣を構成する兵たちが、自らの主を守ろうと並び立とうとした刹那。
「させん」
緋縅・善蔵(首輪付き・f06737)の装甲が展開する。
無数のミサイルがそこには眠っていた。
先んじて放っておいたUAVですべてのターゲットの位置は把握済み。
ミサイルが放たれ、兵たちが爆炎に飲まれる。
それでも、と奮い立とうとする者は善蔵のライフルと屠龍の重装騎兵に匹敵する突撃が薙ぎ払う。
「戦いの邪魔はさせん、相手は俺だ――――!!」
「くっ、親方様を救い出せッ!!」
如何に精強な兵であれど、善蔵を始めとした猟兵は一騎当千。
「破ぁッ!!」
善蔵の放った拳は大地を砕き、兵たちをなぎ倒し、吹き飛ばす。
兵たちにとって彼はまるでそびえ立つ壁、否、城であった。
その壁を前にして車懸かりの陣を維持出来ず、彼の軍神は追い詰められる。
「軍神、お覚悟ッ!!」
「越後の、首を貰い受けるわ」
「ええ、その愛しの首代、くださいな……!!」
ヴィクトリアの斧槍が、綾の翻した白刃が、珠稀の袈裟懸けに振るった鋼刃が。
越後の虎を貫き、切り裂いた。
鮮血の華が散華する。
「――――強い、正に天下に名だたる英傑揃い、彼の花実兼備にして古今独歩の勇士とてこうはゆくまい……!!」
彼は軍神、彼は虎、彼は龍、彼は毘沙門の化身。
それ故に彼はまだ斃れるわけにはいかなかった。
彼の気迫、ただそれだけが彼を奮い立たせていた。
成功
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死之宮・謡
アドリブ歓迎
さぁ、殺ろうか…
【天翔る狂気】発動…
高速飛翔を絡めた三次元起動での戦闘…
「呪詛・毒使い」で無理矢理身体能力を強化…後のことは知らん…戦闘後の私が如何にかしてくれるだろう…
クレイアスターで呪いの黒矢を放ち、隙を見て接近してはレ・フィドラを叩き込む(呪詛・怪力・見切り)
相手の周囲の刀は爆炎や暴風(属性攻撃・全力魔法)で「なぎ払い」…可能ならば「鎧砕き」の要領で砕く…まで行かなくとも罅くらいは入れておきたい…
油断はしない、遠慮も無い…削り合おう、殺し合おう、そのくらい…付き合ってくれよ?
…ところで、あの刀、一本くらい欲しいな…厳しいか?奪えれば楽にはなるが…砕いた方が速いだろうな…
●天に翔ぶは死を運ぶ狂気
「――――もはや言葉も無粋」
さあ、殺ろうか……。
死之宮・謡(統合されし悪意→存在悪・f13193)の全身から迸る乾いた血のような闘気。
「は、ハハッ、ハハハハッ、ハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!!」
浸すは狂気、帯びるは呪詛。
後先の事なぞ後先の己が考えるであろう。
故に今はこの愉悦に、この享楽に、この戦いに、この狂気に。
存分に浸ろう――――!!
「戦の狂気に飲まれた……否、自ら飲まれにいったか」
毘沙門の加護ぞあれ、と軍神は念を唱える。
されど、戦いの享楽に、戦いの狂気に、自らの意志を手放した謡は。
「油断も遠慮も躊躇も無い、さあ削り合おう、殺し合おうッ!! どこまでも私に付き合えッ!!」
「我が名は軍神、戦における神仏にして闘神ッ!!」
呪いの黒矢が虚空を乱舞する十の刃と打ち合う。
まるで嵐の如き破砕音が響き渡る最中、二刀と大槍が打ち合う。
その剣戟、その槍撃、荒れ狂う竜巻の如く。
互いの互いの一閃、それは音を越え、無窮を越え、天蓋を穿つ。
一閃ごとに大地は抉れ、音は割れ、空は断たれる。
「そうだ、もっとだ……もっと、もっと、もっともっと愉しませろッ!! それぐらいは出来るだろう軍神ならばなぁッ!!」
「残念ながら、私の戦いは弱者救済、民の為にあり、貴殿とはあり方が違うッ!!」
猟兵たちから受けた傷だらけの骸を、その理念と気迫のみで奮い立たせ。
今なお竜巻のような、嵐のような、あるいは烈火のような、猛攻に打ち合わせ続ける。
「ああ、そうだろうさッ!! だがそんなことはどうでもいい、理念も意志も意地も信念もどうでもいい、あるのは――――結果だけだッ!!」
その後先を考えない呪詛、その後先を考えない毒による増力。
自らの身を厭わぬ特攻の如き猛攻。
ピシリ、と言う音が響く。
「太刀が……ッ!?」
「貴様の体より武器の方が先に音を上げそうだなぁッ!!」
さらなる一撃、大槍が太刀に撃ち重ねられた時。
ビシリ、と刃に亀裂の走る音が響いた。
成功
🔵🔵🔴
上泉・祢々
景明先輩と連携
そう言えば景明先輩にはまだ見せたことありませんでしたね
御誂え向きの相手もいますしどうぞ見てください
とはいえ私自身は刀を持っていませんから沢山持ってる方から頂きましょう
積極的に攻撃に参加はせず最初は回避に専念
景明先輩が弾いた刀を手に取り次にくる刀を断ち斬って振った刀は砕け散り再度弾いてもらった刀を受け取るの繰り返し
ご覧になりましたか?
ええ、これが私の祝福(呪い)です
呪いで砕ける刀と折る刀の中から一本だけ残す
日頃から慣れ親しんだ景明先輩の動きに合わせ
対となる形で斬り込みます
刀を振るう私を舐めないでくださいよ!景明先輩!
最後に役目を終えて砕け散る手元の刀を名残惜しそうに見つめましょう
遠呂智・景明
祢々と連携
珍しいじゃねぇか、お前が刀を使うと言い出すなんて。
ま、見たことねぇしいい機会か。期待してるぞ。
とりあえずは刀の確保だ。
●早業で敵の懐に飛び込み、敵の振るってきた刀に対して●武器受けからのカウンター。もちろん連撃に対策して、二刀流の●2回攻撃で手元を狂わせる。
刀を弾いて祢々の方にくれてやる。
なるほどな、それがお前が刀を頑なに振るわなかった理由か。
確かにこれなら振るいたくなくなる気持ちもわかるってもんだが。
そこら辺の話はあとだ。
次々弾くぞ、存分に使え。
さて、最後の一本。二人で決めるぞ。
風林火陰山雷 風の如く!!
神速の一撃だ、遅れるなよ祢々!
刀を見つめる祢々に対して、今は何も言えねぇか。
●ブロークン・ザ・エッジ
「そういえば景明先輩にはまだ見せたことありませんでしたね」
上泉・祢々(百の華を舞い散らす乙女・f17603)は自らの拳(やいば)を自らの手のひらに打ち合わせる。
目の前に立つは越後の軍神、竜虎と呼ばれし男。
持つは都合12本の刃。
「御誂え向きの相手もいますし、どうぞ見てください」
「珍しいじゃねぇか、お前が刀を使うと言い出すなんて。ま、見たことねぇしいい機会か。期待してるぞ」
遠呂智・景明(いつか明けの景色を望むために・f00220)は自らの愛刀・大蛇切 景明を抜き払う。
相対するは上杉謙信。
景明はふと思った。
「刀を使うと言い出すはいいが、その刀はどこにあるんだ」
「私自身は持ってませんよ?」
素っ頓狂な会話。
刀を振るうと言うのに、その刀はいずこなりや。
「なので沢山持ってる方から頂きましょう」
「そりゃ名案だ」
「本人を前に豪語する、その心意気や、潔し。されど軍神の刀、易くはないと知れッ!!」
ひび割れた太刀、されどその魂は死せず。
毘沙門の十二刀は今なお生きる。
乱舞する刃、それを奪おうと言うのだからそれは必然。
襲い来る刃を拳で、刀で打ち払い。
「とりあえずは一本目だ」
ほむらを帯びたその一本目。
それを景明が打ち払えば、その柄は祢々の元へ。
紅蓮のほむらを纏うその一刀。
「――――ッ!!」
呼気と共に振るう。
その刃、氷刃にて受け止められ。
振るったほむらは砕けて燃えて、霧散する。
「ご覧になりましたか? ――――ええ、これが私の呪い(しゅくふく)です」
「なるほどな、それがお前が刀を頑なに振るわなかった理由か」
振るえば確実にその刃は砕け散る。
それこそが彼女の、上泉・祢々の宿した祝福(のろい)である。
「難儀な加護を背負うたものよ、毘沙門の加護ぞあれ」
神仏の化身、毘沙門の化身、軍神は運命を背負った少女に念を唱える。
されど、この場はいくさ場にて候。
「そこら辺の話はあとってもんだなッ!!」
景明が氷の刃を弾き飛ばせば、またそれを祢々が掴み取り、振るう。
氷刃一閃、刃と刃が絡んだ刹那に、氷が砕けるような音をあげ、氷刃は溶けて霧散する。
「次々弾くぞ、存分に使えッ!!」
光刀、妖刀、風刀、闇刀、毒刃、地刃、水刃。
都合、七刀にして七斬。
その全てが刃を絡ませた瞬間に呪い(しゅくふく)によって砕け散る。
「さて、最後だッ!! 二人で決めるぞッ!!」
景明が、大蛇切 景明でその太刀を弾き飛ばす。
その白刃の柄が祢々の手元に納まり、二人、同時に振りかぶる。
上杉謙信が構えるは黒刃と雷刃。
「風林火山陰山雷、風の如くッ!! 遅れるなよ祢々ッ!!」
「刀を振るう私を舐めないでくださいよ、景明先輩ッ!!」
疾き事、風の如く――――それを唱えた戦国の武将は誰であったか。
そう、それを唱えたのは――――。
「――――武田太郎晴信……」
――――越後の龍の終生の宿敵にして、決着をつけること叶わなかった。
甲斐の虎・武田信玄であった。
景明の大蛇切 景明が雷刃を斬り断ち、軍神の骸に斬閃を奔らせる。
今ここに、雷斬の業は成った。
祢々の白刃が、黒き刃を斬り断ち、越後の龍の骸に斬閃を奔らせる。
そして、祢々の手の中でその刃は脆い雪細工のように、砕けて粉々となる。
彼女の振るった刃、それは上杉謙信と言う男が愛した鋼の刃。
名を姫鶴一文字と言うソレ。
最期に、"刃"と言うソレの役目である敵を斬ると言う役目を果たした刀。
名残惜しそうにさらさら、とこぼれ落ちる砂のような儚い刃。
「……だから、嫌いなんですよ、刀を振るうのは」
その切なくも、名残惜しそうな眼差しの少女に、景明は今は何も言えなかった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
アーサー・ツヴァイク
※何でも歓迎、【全世界サイボーグ連盟】で参加
色々聞きたい事はあるが…まあどうせ、真正面から聞いても答えねぇよな
さて、十二本の毘沙門刀…あれをどうにかしないとな
味方の初動に合わせるように【サウザンド・フラッシュエッジ】を発動、俺が生み出せる剣刃全部…2704本を謙信に向けて発射。全部処理されそうな強さだが…流石に毘沙門刀1本では処理しきれまい。俺自身への攻撃は【武器受け】しつつ【気合い】で乗り切り、味方の攻撃チャンスを作るぜ!
最後はバスティオンの旦那の抑え込みをサポートしとこう。右腕のブーストアームを発射、【グラップル】でまだ残ってるかもしれない毘沙門刀をガッチリホールドしておくぜ!
河原崎・修羅雪姫
【全世界サイボーグ連盟】で参加・アドリブ歓迎
「極楽も 地獄も先は 有明の 月の心に 懸かる雲なし」
謙信の辞世の句を、見事に【歌唱】で吟じます。
戦闘序盤は、味方を【かばう】。
「貴方の攻撃の代わりに、ユーベルコードを頂いていくわぁ」
軍神『上杉謙信』の「毘沙門刀車懸かり」を、
UC「肉を切らせて骨を断つ」を使い、封印します。
一の太刀は奇天烈武器「う」で絡めとり、
二の太刀はフォトンシールドで弾く。
三の太刀以降はサイバーマッスルで【覚悟】を決めて、
刺さった刀が抜けないように筋肉で絞め、
再攻撃が出来ないようにします。
「サイボーグの耐久力を舐めるなぁ!」
(血の代わりにオイルが傷口から噴き出す)
クネウス・ウィギンシティ
【全世界サイボーグ連盟】で参加
アドリブ&絡み歓迎
「生を必するものは死し、死を必するものは生く」
参加予定
・修羅雪姫(f00298)
・リズ(f11009)
・バス(f06298)
・アーサー(f03446)
・リーデ(f14086)
・ウィンディ(f09020)
・サブナ(f21228)
【POW】
●戦闘
「GEAR:OD BUSTER CANON。周辺領域からチャージ開始……」
敵の捕縛はバスさんとアーサーさんに任せます。
AFの【空中戦】用ブースターで滞空しながらギリギリまでENチャージ。
リーデさん攻撃後に砲撃。
「仕留めますか。充填完了、シュート!」
ウィンディさんの援護を受け【スナイパー】として狙い撃ちます。
ウィンディ・アストレイ
【全世界サイボーグ連盟】で参加
アドリブ&絡み歓迎
前衛のUC封じが効力発揮する迄は乱数機動と防御に徹しつつ
(空中戦&戦闘知識&第六感&見切り&盾受け&オーラ防御)
敵の動きの癖を注意深く観察
(情報収集&視力&戦闘知識)
UC封じが効力発揮したら【Rifle Bit】発動
針の穴を通す様に仲間達の隙間を縫いつつ
ビット数発毎に、レンズ焦点の様に熱線を極一点に集中させ
威力を高めた砲撃を自身のウィル・オーと共に全周囲から浴びせ
ダメージと同時に、砲撃で極力敵の動きを阻害して
クネウスさんの最大砲撃の援護をします
(先制攻撃&戦闘知識&スナイパー&一斉発射&誘導弾)
「お膳立ては整いました。今ここで、仕留めましょう!」
サブナ・ダディ
【全世界サイボーグ連盟】で参加 アドリブOK「蘇生の時間は与えはさせんぞ」//【POW】//蘇生時間を稼がせない為『車懸かりの陣』に対し、金砕棒で【怪力】UC【力の法力・タケミカヅチ】を使用、終盤バスティオン、アーサーと共に【グラップル】【捨て身の一撃】で押さえ込みを行う//戦闘中は荒々しい口調でも構いません
リズ・ルシーズ
【全世界サイボーグ連盟】で参加、アドリブ・連携歓迎だよ
【SPD】
関東管領上杉を名乗ったまま幕府に弓とか、あくまでオブリビオンって事かな
【指定UC】で蜘蛛形態で戦闘。重力制御装置での【空中戦】と多脚を利用した高速移動で飛んでくる刃の回避を試みながら敵に接近だね
十二には足りないけど、八本の脚があるよ!
回避しきれない分は脚を犠牲に距離を詰め【零距離射撃】で【粘着性の糸】を放ちUCの封印を試みるよ。そのまま体当たりの【気絶攻撃】で【時間稼ぎ】だね
この距離なら、避けれないよね!今だよ、皆!
外部装甲をパージし、攻撃の邪魔にならないように下がるよ
生前はどうあれ死ねば御仏っていうけど、蘇ればただの悪鬼だよね
バスティオン・ヴェクターライン
【全世界サイボーグ連盟】で参加・アドリブ歓迎「そっちが攻めまくるならこっちは護りまくるよ」
毘沙門刀が振るわれる前にUCで生み出した盾を操作して刀に押し付けて押し留める。1本辺り数個ずつ、壊れたら補給して数を維持する。
自分は武器受け(剣)と盾受け(盾群付右義腕)で同じように刀を振り切られる前に押し付ける形で護身しつつ、至近距離で注意を惹きながら攻撃を抑える。至近距離なら天変地異に敵も巻き込める。隙を見て怪力+ドーピング+破壊工作で刀破壊を狙う。刀は横からの力に弱い、一発で折れなくても繰り返せば…。
十分に敵の戦力が削れた頃に盾群を一斉に操作、全盾と右義腕で敵を一斉に抑え込んで隙を作ってやる。
リーデ・クインタール
【全世界サイボーグ連盟】の皆様と参加
アドリブ&絡み歓迎
いざいざ躍りましょう?命を懸けて躍りましょう?
【温もりを捨てて】
姫だけに無茶をさせる訳にもいかん…私も前衛に出るか…
全身を「属性攻撃:雷」で帯電させ…
「念動力」で相手を妨害しながら只管殴る。
そう易々と斬られる気も無く…私の身体など斬れば刀が駄目になるぞ?知ったことではないが…
そういえば、ライトはスペアが届いていたな…ウェポンアーム・ライトを捻じ込み、爆発させる(捨て身の一撃)か…
細かい調整は皆に任せ、私は唯攻撃するのみ…
「命の灯は何時か潰える…故に、大切なのは如何死ぬか…
やり直しなど効かない!故に美しいのだ…失せろ、歪なモノよ!」
●鋼鉄の8人、鋼の身は誰が為に鐘を鳴らすのか
「極楽も 地獄も先は 有明の 月の心に 懸かる雲なし」
べべん、とどこからともなく取り出した琵琶を河原崎・修羅雪姫(プリンセス・スノーブラッド・f00298)が奏でる。
それは上杉謙信の辞世の句。
「それは、私の――――」
「ええ、その通りよ。そして今あなたは全ての剣を失ったわぁ」
べべん、と琵琶が再度奏でられる。
剣を失った上杉謙信、されど彼は軍神であり、毘沙門の化身。
「刃が無い程度、私にとっては些事よ」
毘沙門の加護ぞあれ――――念を唱えれば。
その加護が吹き荒れる風の刃となりて襲いかかる。
「ええ、そうねぇ。彼の軍神たるもの、武器を失ったぐらいでは弱体化もしてないのだろうけれどぉ……」
襲いかかる風の刃が修羅雪姫を切り裂く。
鮮血のように鮮やかなオイルが大地を汚す。
されど、その身は決して倒れない。
されど、その身は決して崩れない。
されど、その身は決して零れない。
「サイボーグの耐久力を舐めるなぁッ!!!!」
肉を切らせて骨を断つ、超常の理(ことわり)が上杉謙信の毘沙門天の加護すらを奪い取り、封じる。
彼の身が超常の理(ことわり)によって束縛される。
「親方様を守り通せぇッ!!」
是、車懸かりの陣。
上杉軍最強にして最高、最高にして至高の軍略
されど。
「――――全部まとめて……ぶった斬るぜッ!!」【Select……SLASH ACTION!!】
「蘇生の時間は与えさせんぞッ!!」
2704もの光刃、そして、戦場に降り立つ荒御霊・タケミカヅチノカミ。
それはドーンブレイカーへと変身したアーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)が。
それは荒々しい神を召喚し、合力せしめんサブナ・ダディ(サイボーグの破戒僧・f21228)が。
放った無数にして無窮の乱れ撃ち。
戦場を薙ぎ払う破壊の乱れ撃ち。
荒ぶる御霊神の破壊の暴虐、戦場を駆け巡る光の嵐。
最早、車懸かりの陣、それは維持することを果たせず、瓦解した軍略など稚児の業に等しく。
上杉謙信は、ユーベルコードと言う超常の理(ことわり)によって封じられたまま。
されど、それは修羅雪姫の身を削る行い。
縛れば縛るほどにその身より鮮血の如くオイルが溢れ続ける。
「いくよッ!!」
リズ・ルシーズ(Re-Z・f11009)がアラクネ・モードのまま、吶喊を仕掛ける。
その身を縛る業に負担がかかるとわかっているからこそ、我らが総大将を助けんとばかりに。
軍神に粘着性の糸が放たれ、さらに軍神の身を縛り上げ、縛り付け、封じていく。
「この距離なら避けれないよねッ!!」
突撃の勢いのまま、外部装甲がパージされ、叩きつけられ、その身が大地に縫い留められる。
解体(ばら)けた鋼がその身に突き刺さり、突き立ち、縛り付ける楔と化す。
「ついでにおまけに持っていくといいよ」
バスティオン・ヴェクターライン(戦場の錆色城塞・f06298)が自らの右腕を切り離す。
それは巨大な右腕、それは無骨な右腕、それは守護の盾、それは庇護の意志。
守りにして守り、その守りの守り。その力の結集。
それは今は拘束具として、軍神の身に重くのしかかる。
無数の盾群が、巨大な右腕が、その身を束縛し、拘束し、封じる。
「いざいざ躍りましょうッ!! 命を縣けて躍りましょうッ!!」
リーデ・クインタール(戦闘狂+改造狂・f14086)がその意志を解き放つ。
拭い去るは人の心、捨て去るは人の道理、放り投げるは人の温もり。
鋼の命は誰が為に、鋼の心は誰が為に、鋼の身は誰が為に。
その身から紫電が迸る。紫電は虚空の空を灼く。
その身から蒼雷が迸る。蒼雷は虚空の空を灼く。
それは鋼となったがゆえにその身から生じるもの。
サイキック・エナジーが上杉謙信を縛り上げ、封じて、拘束する。
ライトアームがギチギチ、といびつな音をあげて開かれる。
「命の灯は何時か潰える、故に大切なのは如何死ぬか――――やり直しなど効かない」
そう、だからこそ生命と言うのは尊く、美しく、輝くのである。
故に過去から蘇りし、それは歪みと言う他ならない。
故に過去から蘇りし、それはひずみと言う他ならない。
それは世界を停滞させる遍く世界を呪うもの。
それは世界を停滞させる遍く世界を殺すもの。
開かれたライトアームがその身を掴み、ギチギチ、といびつな音をあげて締め上げる。
「俺のもおまけに持っていけぇッ!!」
「さらに追加オーダーだ、釣りはいらんぞッ!!」
ドーンブレイカーたるアーサーのブーストアームが放たれ、その身を咥えこんだ。
鋼に鋼を重ね合わせたそれは最早鋼鉄を越えた鋼の軛。
サブナの呼び出したタケミカヅチがさらに軍神を抑え込む。
鋼に鋼を重ね合わせたそれは最早
最早、その身は動ける代物ではない。
最早、その身はただの鉄塊に等しい。
それほどに、"ソレ"はもう動く事すら出来ない。
「お膳立ては整いました」
――――そうして漸く"お膳立て"が整った。
ウィンディ・アストレイ(W-ASTRAY・f09020)のバスターライフルが虚空を舞う。
鏡面レンズのように熱量が収束し、集中する。
最大出力でウィル・オーの"全てのロック・オン"が一つに集中する。
「FAS・LOCK!!」
演算は今ここに完了した。
今、ここにある方程式は唯一つ、そして無二であり、絶対であり、定められた公式であり、解法である。
「GEAR……――――」
クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)、最大にして最強。
オド・バスター・キャノン。
オド、それは即ち、全宇宙、全世界に存在するあらゆる物質・あらゆる現象・あらゆる事象が持つと言うエネルギー。
それは、全てが有する膨大にして遠大、遠大にして壮大なる無限に連なる無限の無限。
即ち000(アイン・ソフ・オウル)であり、無に等しきもの。
今ここに借り受けるはほんの極々僅かにして一端、そしてほんの一欠片にしか過ぎない。
されど、そもそも根本的にエネルギー総量の"次元"が異なる。
1に1を足したところで2になるだけなのは自明の理。
されど是はそもそも10の三十七乗だとかそういう最早天文学すらぶっちぎったエネルギーなのだ。
最早飽和だとか過剰だとかそんなレベルではない。
そこから1%程度を借り受けたとしてもそもそもの桁が違う。
「OD BUSTER CANON……!!」
今、その借り受けたエネルギーが解き放たれようとしている。
50……60……70……80……90……100……110――――。
「120%、充填完了、EXISTッ!!」
「ファイアッ!!」
クネウスとウィンディの声が合わさり、膨大にすぎる熱量が解き放たれる。
10の37乗の中の一分、即ち1%と言うほんのわずかな無限光(アイン・ソフ・オウル)に等しきエネルギー総量。
それは閃光と呼ぶにはあまりにも眩しすぎて。
それは閃光と呼ぶにはあまりにも長すぎて。
それは閃光と呼ぶにはあまりにも熱すぎて。
放たれた奔流は、大地諸共抉り取り、空間諸共焼き払う。
それは無窮の天蓋、即ち空すら打ち破り、彼方の彼方、幾千億万の彼方まで。
切り裂いて、引き裂いて、燃やし尽くして、砕け尽くして。
刹那されど聖詠、一瞬されど永遠、須臾されど久遠。
長いようで短いその刻が刹那を刻んだ時。
そこにあったものはなく、そこになかったものもなく。
あるのはただ破壊と言うものがもたらした結果のみが横たわる。
骸の海に返すは猟兵が役目、鋼の機人は誰が為に鐘を鳴らすのか。
結果はそこに敢然として横たわる。
あるのは静寂、あるのは無音。
あるのは凄惨な破壊がもたらされたと言う事実。
そして、無敵の車懸かりの陣、ここに敗れたりと言う事実。
それは即ち意味する所とは。
是、軍神、ここに潰えり。
大成功
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