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エンパイアウォー㉓水晶砕き

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー

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●サムライエンパイア、奥羽にて

「鉄砲隊、放てェ!!!」

 号令と同時、落雷が数十もまとめて落ちたような轟音が響き、視界を埋め尽くす硝煙が立ち上がる。着弾をろくに確認せぬまま、今しがた弾を放った足軽が人の後ろに下がり、弾込めを終えた者が入れ替わり前に出て列を組み、火縄銃を構える。

「よォし、第二陣、放てェ!!」
「下がった者は魂込め急げ急げ!!」
「砲火を切らすな!近づかれたら事だぞ!!」

 陣の先、鉄砲隊の標的はこの地に現れたオブリビオン、それが率いていた『水晶屍人』である。指揮官であるオブリビオンを失い、統制を失った雑兵である水晶屍人は、奥羽の武士たちに駆除されるのみの存在であった。だが────。

「くそ、倒しきれなんだ!陣を崩して一度下がるぞ!!」
「えぇい、まだるっこしい!尋常の相手ならば我が刀の錆にしてくれるものを!!」
「仕方あるまい、貴様もやつばらの列に加わるのは本望ではなかろう」
「わかっておる!」

 水晶屍人、その驚異は戦力にあらず。その牙で噛みつかれればたちまち肩から水晶が生えて同類と化す。万が一にもそれを許せば、いかな武士の陣と言えども総崩れになってしまうだろう。故に、事情を知らなければ臆病とも言えるような慎重さで、距離を取り続けなければならない。

「よし、十分離れたな、鉄砲隊急げ、並べぇい!」
「放てェ!!」

 響く轟音。鉛の弾に砕かれた水晶が場違いなほどにキラキラと輝く。

●グリモアベースにて

「いらっしゃいませ、うぉーぼーいず。お仕事だ」

 集まった猟兵に向けて、グリモア猟兵リップル・イブウェイブは端的に告げる。

「エンパイアでうぉーげーむ、奥羽にりりーふ、あーゆーおーけー?」

 いやわからん。猟兵たちが素直にそう告げればリップルは一瞬不満げな顔をしつつも被っていたフードをぐいっと引っ張り顔を隠すようにする。多重人格者のリップルのもう一つの人格が出てくるときの合図である。

「ではもうちょっと詳しく説明しますね。サムライエンパイアにて継続中の戦争ですが、奥羽にて『水晶屍人』を率いていたオブリビオンが、猟兵の皆さんに撃破されたことはご存知ですよね?」

 そこまで喋ったところでフードを持ち上げ、再度人格が切り替わる。

「そのおぶりびおんのとるーぱーずをえくすたーみねーしょん、なう」
「奥羽の武士の皆さんが現在、統制を失った水晶屍人を駆除しているところなんですが……」
「殴りに行くのははべりーこーしょん。ゆえにろんぐれんじでじっくりゆっくり」
「水晶屍人に噛まれると、噛まれた人も水晶屍人になってしまうのでどうしても遠間からちまちま削るしかなく、時間がかかってしまっています」
「つまりは出番だ、いぇーがーず」
「猟兵の皆さんなら、もっと効率的に水晶屍人を駆除できるので、奥羽の救援に向かってほしいんです」
「みんなが行けば退治はくいっくりー、お江戸の軍団がそーびっぐ」
「水晶屍人の駆除が早く終われば、奥羽の武士の皆さんは幕府軍の増援に加わることが出きる、というわけです」

 ころころと人格が切り替わるリップルの説明を聞いて、猟兵たちは立ち上がる。

「この作戦が成功すれば、のちの作戦が有利に進められるでしょう」
「ふぁいとだ、いぇーがーず」


夢ハルカ
 こんにちは、夢ハルカです。

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
 このシナリオに成功する事で、1000名の奥羽武士が幕府軍に合流して戦力が増加します。

 内容としては集団戦に近い感じになりますが、フレームとしては冒険シナリオとなります。水晶屍人は基本的に猟兵の敵にはならないので、豪快に無双してください。水晶屍人の数は数百体くらいの想定になります。
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第1章 冒険 『水晶屍人掃討戦』

POW   :    多数の水晶屍人の群れに飛び込み、体力の続く限り暴れまくる

SPD   :    群れから逃げ出そうとする水晶屍人を発見し、逃がさないように掃討する

WIZ   :    策略を駆使して、多くの水晶屍人を逃がさずに殲滅できる状況を作り出す

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

鈴木・志乃
なんだろうなぁこの軽快なノリ
どこかで覚えが……〈脳みそぐるんぐるん〉

行きますか
ろくでもない安倍晴明の思い通りにはさせないよ
ましてや屍人なんて、私に喧嘩売ってんのかソイツ

祈り、破魔の全力魔法を籠めた歌唱の衝撃波で安倍晴明の邪法の全てをなぎ払うよ
ええ、私そういう生命体の埒外なものですから
……罪なく奪われた命を、こんな形でしか止められないのは非常に不服だけども

誰一人として残さないよ
第六感で探し当ててみんなちゃんと骸の海に還す
それで救われるなんざ思っちゃいない
こんなのはただのエゴで殺戮だ

それでも無理矢理に動かされる命があるなら
止めたいって強く想うから

これ以上自由意志を踏みにじるのは
止めてもらおうか



●許されざるべきものは
「……罪なく奪われた命を、こんな形でしか止められないのは非常に不服だけども」

 鈴木・志乃(オレンジ・f12101)はつぶやいた。遠間に見える水晶屍人を睨めつけて。静かに、されども腹の底から湧き上がるような怒りをのせて。

 アレはなんだ。冒涜だ。命あるものへの冒涜だ。自由なる意思への冒涜だ。存在することが許せない。決して許さず、決して残さず、骸の海へと還してやらねばならない。
 それが救いだなんて、思ってなどいない。志乃が許せないから、己が思うままに力を振るうだけだ。それはきっと、傍から見ればとんでもないエゴで、慈悲のない殺戮で。
 それでも。

「それでも、無理矢理に動かされる命があるなら。止めたいって強く想うから」

 込めるものは破魔なる祈り。人ならざるものを、そう歪められたものを、存在してはならぬものを正しき道理に還す鎮魂の歌。

「これ以上自由意志を踏みにじるのは止めてもらおうか」

 祈願成就の神子(ナナシノミコ)の歌は戦場を伝い、水晶屍人を砕き、祓った。

成功 🔵​🔵​🔴​

バル・マスケレード
有象無象を蹴散らしゃいいとはわかりやすくて結構!
宇宙バイクに跨って颯爽と戦場に躍り出ようじゃあねェか!

UCを使って自分に施すのは「防御力重視」の強化。
水晶ってなら熱にゃ強くねェはずだ。
武器にも炎を纏わせ、【騎乗】したバイクで爆走しながら炎の剣で薙ぎ払う。
この速度なら小振りでも【範囲攻撃】にならァ。

だがよォ……バイクに乗るならよォ……。
もっと適当[ピッタリ]な倒し方があるよなァ……!
(どこからともなく浮かぶ「!?」の字)

ヒィィィッハァァァァ!!
轢き逃げ上等撥ねとばし上等、そのための防御力強化ってなモンだ!
散って砕けて弾けやがれ!
突っ込み蹴飛ばし、伸縮自在の棘で踏んじばって引き回して暴れてやらァ!



●温度差とかそういうの
「ヒィィィッハァァァァ!!」

 !?

 戦場に唐突に叫声げ響く。それだけではない、サムライエンパイアの地には似つかわしくない、甲高いエンジン音。それらの音に水晶屍人共が虚ろな視線を彷徨わせるのと同時、その軍勢の一角がさらなる轟音とともに、吹き飛んだ。
 結果には原因が伴う。ならば水晶屍人を吹き飛ばした原因とはなにか?それは、水晶屍人の軍勢の只中を疾走する黒い影。それは、血に飢えた獣のようであり、はたまた有象無象を区別なく薙ぎ払う颶風のようであり、しかしてその正体は。

「ヒャハハ!有象無象を蹴散らしゃいいとはわかりやすくて結構!」

 ヒーローマスクのイェーガー、エンドブリンガーのバル・マスケレードである。トリニティエンハンスで炎の魔力を身に纏い、手にした剣で水晶屍人を薙ぎ払う。バイクの速度を乗せた攻撃は、ただの一振りで幾多の敵を切り倒す範囲攻撃となる。

「水晶ってなら熱にゃ強くねェってなァ!」

 正しい理屈ではあるが熱以前に単純な攻撃力で粉砕している感はあるがそれはそれ。バルは凄まじい勢いで水晶屍人を打ち砕いてゆく。
 ところでお気づきだろうか。バルの発動しているトリニティエンハンス。攻撃力、防御力、状態異常力のいずれかを強化するユーベルコードであるが、全身に魔力を纏うその形は防御力の強化だ。しかし、バイクで疾駆するバルに水晶屍人の牙は届きようもない。ならばこれは技の無駄撃ちか。否、そうではない。防御力の強化を活用する適当[ピッタリ]な方法がここにある────ッ!

「ヒィィィィィッハァァァァァァァァ!!!!!」

 再度の突撃。しかして武器は振るわず、バイクごと軍団に突撃して当たるを幸いに撥ね飛ばす!重量×速度×強度=破壊力。炎をまとった突撃に水晶屍人は為す術もなく砕かれ散ってゆく。

成功 🔵​🔵​🔴​

フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【POW】(アドリブ・共闘可)
「たまにはウィザードが接近戦でも悪くないよね」
フィオ姉ちゃんと水晶屍人相手にウィザード無双やるよ!
【行動】()内は技能
「お侍さん、ここはボク達に任せてよ」
Flying Broom GTSに(騎乗)してフォルマ・ベンダバールで強化だよ
ブォオンブオンと空ぶかし後に、一気に加速!戦場に飛び込み高速走行で水晶屍人を(吹き飛ばし)だね
「ドンドン行っちゃうよ!」
聖箒を大きく振り回しながらイスベル・ウラーノだ。
囲まれるなど危なくなったら(ジャンプ)から上空へ飛翔し
カラミダド・メテオーロだよ!
「なんだかスッキリするね、フィオ姉ちゃん」


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【POW】(アドリブ/連携可)
「普段なら遠距離からの魔法攻撃だけど…」
せっかくだから思いっきり力業で押すの悪くないわね
■作戦
普段は絶対にやらない接近戦で水晶屍人を薙ぎ払う
■行動
Flying Broom GTRに[騎乗]し【ペガサスの翼】で速度&戦闘力強化
「蹴散らしていくわよ」
水晶屍人の群れに飛び込みバイクで[吹き飛ばし]ながら縦横無尽に戦場を走り抜ける
すれ違い様に銀翼杖を叩きつけながら、【アイオロスの刃】で水晶屍人をズタズタにする
さらに[衝撃波]のおまけつき
「まだまだやれるわよ。私だって猟兵なんだから」
疾風のように戦場を駆け抜け水晶屍人を数百体を相手に最後まで戦い抜く



●魔術師のたしなみ
「普段なら遠距離からの魔法攻撃だけど…」

 地面を埋め尽くし行進する水晶屍人の群れを睥睨し、フィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)はそのようにつぶやいた。
 ある程度距離が開き、敵の機動力は低く、更には密集している。ならばこのまま大火力の魔法を打ち込み、薙ぎ払うのが魔術師の戦いの定石だろう。
 彼女と、並んで立つフォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)はそのような戦術に長けた魔術師の姉弟である。
 故に、彼女らの選んだ戦法は────。

「たまには、ウィザードが接近戦でも悪くないよね」

 バイク(魔法のホウキ)に跨っての吶喊である────ッ!
 あえて定石から外れた戦法を取る理由。それは例えば相手の裏をかくためであったり、例えばそちらのほうが効率が良いためであったりするだろう。
 この場合、二人が突撃を選んだのは後者の理由が近いだろう。魔法であろうがエネルギーというものは距離を置けば減衰する。敵との距離は安全を保証するものではあるが、その敵から受ける脅威が至近距離でもさほど出ないと判断したならば、目の前で発生したエネルギーをそのまま叩きつけるのが一番効率がいい。

 と、理屈の上ではそのように述べることはできるが、結局の所は。

「蹴散らしていくわよ、【アイオロスの刃(フィロ・デ・エオロ)】!!!」

 水晶屍人とのすれ違いざま。フィオリナが銀翼杖を叩きつけると同時に発生した真空の刃が水晶屍人をずたずたに切り裂く。

「ドンドン行っちゃうよ!【イスベル・ウラーノ】!!」

 フォルセティの魔法は天よりの氷塊。振りかざした箒に連動するように召喚された極寒の氷槌は地形ごと水晶屍人を叩き潰す。

「なんだかスッキリするね、フィオ姉ちゃん」
「そうね、普段は絶対やらないけれど。たまにはこういうのもいいものね」

 突撃を選んだ理由。それは、魔術師と言えども、たまには、思い切り、気持ちよく。目の前で敵をぶっ飛ばしたいという気持ちがあったからなのかもしれない。

 お互いに魔法を撃ち終え、一息。バイクの速度を緩めて言葉をかわす。それを隙と見た水晶屍人が二人に殺到し、飛びかかるが、二人が乗るのは空飛ぶ魔法のほうき。ゆうゆうと宙空に逃れ、蠢く水晶屍人どもを睥睨する。

「まだまだやれるわよ。私だって猟兵なんだから」
「オッケー、それじゃあ大きいの一発いってみよう!」

 呪文を唱える。使い慣れた攻撃魔法。天よりの鉄槌。先程の氷塊とは対を成すような燃え上がる隕石。一切の慈悲もなく戦場を貫くそれは、水晶屍人をことごとく打ち砕く。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

鞠丘・麻陽
■方針
・同行者:鞠丘 月麻(f13599)/双子の妹
・アド/絡◎

■行動
あまり、こういうのは慣れていないんだけど、月麻ちゃんも一緒だし、頑張るんだよ。

『挟撃』と『逃亡阻止』の両方から、『水晶屍人』の陣営の後方に配置して、そのまま踏み込んで攻撃するんだよ。
『狙う位置』や『進撃方向』は、月麻ちゃんの指示に従うんだよ。

『アームドフォート』で【指定UC】を使いつつ、遠距離での攻撃がメインだね。
近づかれたら『カトラリーセット』の『ナイフ』で斬るんだよ。

『討伐』が終わったように見えても、まだ残党が残っている可能性が有るんだよ。
『奥羽武士』の人達が援軍に向かい易い様、期間前に一通り見回って確認しておくんだよ。


鞠丘・月麻
■方針
・同行者:鞠丘 麻陽(f13598)/双子の姉
・アド/絡◎

■行動
あまり荒事は得意とは言えませんが、麻陽ちゃんもいますし、頑張って参りましょう。

『水晶屍人』の後方に出たら、【指定UC】を使ってジャンプ、上から『屍人陣営の配置』を確認しますね。
その上で、麻陽ちゃんに『相手の集まっている場所』を示唆しつつ、自分は『麻陽ちゃんの攻撃圏』から離れた場所の相手を狙って着地します。
可能なら、相手の上に降りて、そのまま蹴りたいですね。
攻撃は主に【指定UC】で跳び上がって『レガリアスシューズ』での蹴撃です。

予定していた範囲の相手を落としたら、同じ流れの繰り返しです。
最後は麻陽ちゃんと見回りに行きましょう。



●そして戦はつつがなく
 戦いは大勢を決していた。総数で数百を数える水晶屍人とはいえ、所詮は有象無象。百戦錬磨の猟兵たちの敵ではなく、もはや壊滅の様相を呈していた。そうなれば、屍人の脳の片隅に残された一片の理性か、はたまた生前の兵士としての本能か、数を減らした水晶屍人はその場から撤退を始める。
 だが、そうは問屋が卸さないというものだ。

「あまり、こういうのは慣れていないんだけど、月麻ちゃんも一緒だし、頑張るんだよ」

 響く轟音。奥羽の武士団の砲火にも似ているが、それとは異なり単一の号砲。されど音の大きさは匹敵するか上回らんほどの大轟音。アームドフォートの大火力が遁走しようと踵を返した水晶屍人の真正面から叩き込まれた。
 振り返った水晶屍人の軍団の正面、つまりは先程までの後方に回り込んでいた鞠丘・麻陽(豊饒の使徒・陽・f13598)による砲撃である。他の猟兵たちとの挟撃、並びに敵の逃走を阻止するためにこの位置を陣取っていた地形の有利を存分に発揮する場面である。
 さりとて水晶屍人も馬鹿ではない。砲撃とくるとわかれば三々五々。数が減ったことを逆手に取り、少数ずつの集団に分かれてバラバラに逃げ出す。

「麻陽ちゃん、次は左に15度くらい。2,3発撃っちゃってください」
「了解だよ」

 だが、そんな水晶屍人の拙い作戦も、正確な砲撃によりそれごと粉微塵に打ち砕かれる。
 そんな正確な砲撃には観測手が不可欠だ。それを務めるのは麻陽の双子の妹、鞠丘・月麻(豊饒の使徒・月・f13599)、である。スカイステッパーを用いて滞空する月麻が戦場を俯瞰し、敵の位置を麻陽に伝え、麻陽が砲撃によって撃破する布陣である。遠方からの砲撃に、爪や牙といった武器しか持たない水晶屍人は為す術もなく、逃走すら叶わず、壊滅から全滅という状況まで傾けていく。

「そろそろ、大きな集団も居なくなってきましたね。残りは見回りつつ、各個撃破していきましょう」

 運良く砲撃から逃れた水晶屍人の一体を蹴りつけながら着地した月麻はそう麻陽に声をかける。

「そうだね、奥羽武士の人たちが安心して応援に行けるように、確認しておくんだよ」

 そうして念入りに残党も狩られ。奥羽の地から水晶屍人の脅威は取り除かれたのである。




 ────完────

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年08月13日


挿絵イラスト