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エンパイアウォー㉖~先生、お願いしもふもふ

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー

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●先生はなんというかその、つよい
「さあ神妙にお縄につけい!」
 とある商家の屋敷を喧騒が包み込んでいた。
 慌ただしく幕府の役人が取り囲み、打ち入る様を、町人が何か何かと覗き込む。
 時折顔に、ああ、やっぱりかと言う顔を見せる町人がいる時点で、何かきな臭いことをしていそうな噂はあったのだろう。
 徳川埋蔵金の探索が思いの外迅速に進んだことで、各地に潜んでいたり、密かにことを成していた悪徳商人が浮き彫りとなった。
 それを知った幕府が奴らを逃すまいと一斉に御用改めを開始したその内の一つがこの商家である。
「金さえあれば、金さえあれば何だってできるんじゃあ!!」
「諦めが悪いぞ!」
 店はほとんど占拠され、必死の抵抗を見せていた店主もとうとう追い詰められていた。
 しかし、店主にはまだ諦めた様子はない。
 背中には財産の詰まった蔵。
 ——ならば、ならばもう、最後のあの手を使う他ない。
 それでもためらいがちに、しかし、意を決して彼は叫ぶ、その魔法の言葉を。
「先生! お願いしもふ!」
 周囲が静まり返る。
 お願いしもふ……?
 間違いか……?
 いや、顔を赤くしているが間違っている様子は……。
「どぉーれぇー」
 鳥が喋ってやってきた。
 白く、丸く、ふわふわとした、愛らしい文鳥である。
 その場に似つかわしくないその鳥に皆の視線が集まった後。

 ——世界は文鳥に包まれた。

●もふもふを薙ぎ払え!
「世の中にはいろんな先生がおる」
 ウルフシャ・オーゲツ(しょしんしゃ・f00046)がまた何かつぶやき始めた。
「今回の場合は腕っ節の強い用心棒、と言うことじゃろうが……」
 この悪徳商人は何を思ってこの文鳥を雇ったのだろうか。
「とはいえ、オブリビオンで相応の実力ああるのは間違いない。もしかすると風魔忍軍からの派遣かもしれんな」
 熊、狸ときてまさかの文鳥、可能性は考えられる。
「そう言うわけで今回は幕府のお役人様と一緒に悪徳商人のところへ行って、文鳥を倒す、と言うことじゃ。難しいわけでもないが、その……若干やりにくいかもしれん」
 外見的な意味で。
「そのままにしてしまうともふもふフェスティバルが開催されお役人がフィーバーしておるうちに商人が逃げてしまうのじゃ。すまんが、もうひと頑張りよろしくの……?」
 頰をかき、若干遠いところを眺めながら、ウルフシャは猟兵たちへ頭を下げるのであった。


しべりあ
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 ぺたん、と。

 このような可愛い動物に戦いを強要するなんて織田信長はなんて悪いやつなんだ。
 どうも、しょしんしゃのしべりあです。

 特に気をつけるべきことはないのですが、相手は鳥です。
 何か鳥の弱点をつくことができれば楽に倒せるかもしれません。
 ……そんなことしなくても、叩けば普通に倒せるんですけどね?
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第1章 集団戦 『ぶんちょうさま』

POW   :    文鳥三種目白押し
【白文鳥】【桜文鳥】【シナモン文鳥】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
SPD   :    文鳥の海
【沢山の文鳥】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ   :    魅惑の視線
【つぶらな瞳】を向けた対象に、【嘴】でダメージを与える。命中率が高い。

イラスト:橡こりす

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
(適当に一羽捕まえてもふりつつ)
成程、確かにこれは倒し辛いですねぇ。
何か考えてみましょう。

……そう言えば、『雀の焼鳥』は美味しいと聞きますねぇ。
実体としては『丸焼き』に近いみたいですが。
文鳥も、途中までは雀と同じ『スズメ目』ですし、もしかして美味しいのでしょうかぁ?

一種の自己暗示ですが、段々、可愛いとはいえ『食材』にも見えてきましたので、これでしたら、問題なく討伐出来そうですぅ。
『FRS』と『FSS』で逃げ道を塞ぎ、【指定UC】を使用して順に斬りましょう。

無事に討伐出来ましたら、調理を行いますぅ。
今回も、グリモア猟兵様にお土産をお持ちしましょう。
美味しいと良いのですが。



●鳥の宴、『食う気』の始まり
「成程、確かにこれは倒し辛いですねぇ」
 そう言いながらも夢ヶ枝・るこるの手の中には、既に一羽のぶんちょうさまが捕らえられている。
 わざわざ『どぉれぇ』などともったいぶって登場してきたのである。
 隙しかなかった。
 ぶんちょうさまはそのつぶらな瞳で、るこるを上目遣いに見上げる。
 それは、数多の強敵を落としてきた必殺の仕草。
 が、るこるには通じていない。それどころか、空気がだんだんと『食う気』へとシフトしているのを肌で感じていた。
 るこるは倒しにくい姿の相手を別の視点から見ることにしたのである。
 それすなわち、食材。
 小骨は多いが、雀の焼き鳥は美味しいのだという。
 文鳥はスズメ目でその味も期待できるのではないだろうか。
 そもそも鳥は全般的に美味しいものが多いのだ、そうそうハズレはないではないか。
 ぶんちょうさまは察した。このままでは食われる。
 即座に仲間の文鳥たちを召喚し、るこるへと攻撃を開始する。
 だが、るこるにとってそれはただ食材が懐へと飛び込んできただけのこと。
 既に周囲は浮遊する盾と砲台で囲まれ逃げ道もなく、ただただ、るこるへと真っ直ぐに立ち向かった文鳥たち。
 そんな彼らも、刀により即座に一閃され、既にまな板の上だった。
「美味しいといいのですが」
 るこるは手につかんだぶんちょうさまにニコリと笑いかけ、ぶんちょうさまもにこりと笑顔を返す。
 それが、そのぶんちょうさまの最期の記憶となった。
 このるこるの行動を契機として、猟兵たちに妙な流れが伝播し始める。
 そう……文鳥を『食材』として見始めたのである。

大成功 🔵​🔵​🔵​

蛇塚・レモン
「とり肉だーっ! 蛇神様~っ! ご飯だよ~っ!!」
『うむ! 丸呑みし放題であるな!』

蛇にとって小鳥はご馳走!
カワイイグッドルッキッングのオブリビオンのアザトイアタックは無意味!
そして蛇神に育てられた金髪娘も、その思考にどっぷり浸かっていた
つまり、誰かツッコミ役急募っ!!

「弱点? 蛇神様とあたいの存在そのものが弱点だけど、何か?」
「ねぇ、蛇神様? あれ、ソテーにする? それともボイルする?」

おい、よだれ垂らすな金髪娘
お前も食うんか~いっ!

蛇神様は邪眼から念動力と呪縛で鳥を広範囲金縛りにしてから大食い
レモンは嬉々として蛇腹剣を奮って解体(料理+世界知識+学習力)
目線は合わないようにだけ注意します!


大神・零児
…旧約聖書の一説に「食べ物として」沢山の鳥を民に与えたと書かれていたな、確か…出エジプト記あたりだったような(ただし漫画版)

よっしゃ、その時の方法真似てみるか
バレーボールとかのネットみたいに網を棒で建てて本体をそこに誘導
網には餌も絡ませておこう
(挑発・ダッシュ・逃げ足・おびき寄せ・動物と話す・罠使い)

あとは網に絡めとられた敵をマルチグレネードでコンガリ料理するだけだ
(メカニック・範囲攻撃・一斉発射・部位破壊・投擲)

罠にかからなかった文鳥の攻撃はUCと第六感・野生の勘で行動を見切り、戦闘知識・咄嗟の一撃・カウンター・2回攻撃・範囲攻撃・フェイント・衝撃波で返り討ちにする

(アドリブ、共闘歓迎)



●蛇と少女と狼のお料理教室
「とり肉だーっ! 蛇神様~っ! ご飯だよ~っ!!」
『うむ! 丸呑みし放題であるな!』
 『食う気』に当てられたのか、いや、きっと彼女たちは元からそうなのだろう、蛇塚・レモン(f05152)は既に文鳥を食材としか見なしていなかった。
 それもそのはず、彼女を育ててきたのは他でもない蛇神様。
 蛇にとって小鳥はただのご馳走であり、その蛇神様から教えを受けてきたレモンにとってもそれは同じことなのである。
 見る人々からは天使のような笑顔を浮かべていたが、見る文鳥たちからすると悪魔のような笑みにしか見えないレモン。
 ぶんちょうさまは文鳥たちの気持ちを束ね、天へと祈りを捧げる。
 あの無邪気な少女に対し、それは常識的にちょっとおかしいと注意を促する存在が現れることを。
 だが、それを聞き届けた神は蛇神様で、やってきた人物は狼であった。
「……旧約聖書の一説に「食べ物として」沢山の鳥を『民』に与えたと書かれていたな……」
 大神・零児(f01283)が『食う気』を隠そうともせずに現れたのである。
「え、沢山の鳥を『神』に与えた? ……それってつまり、この文鳥たちは、蛇神様とあたいに用意されたお供え物でいいってことだよね」
 とても都合のいい聞き違いをしながらレモンの文鳥たちを見る目はより一層怪しさを増していた。
「しかし流石に生で食べるのは程々にした方がいいだろう」
 それはお腹を壊してしまっては大変、という意味であり、文鳥たちを慮る意図はかけらもなかった。
「そっかぁ……ねぇ、蛇神様、あれ、ソテーにする? ボイルにする?」
 あたりは『食う気』に満ち溢れている。
 グッドルッキングな可愛さ溢れるつぶらな瞳も見ようともしない相手には効果なく、見たとしても食料としか思われない。
 ぶんちょうさまは犠牲が出ることを覚悟の上でその技を発動せざるをえなかった。
 覚悟を決めた鳥の体が光り輝き、あたりに白く輝く数多のもこふわの文鳥たちが広がっていったのである。
 しかし彼らはよく見えていなかった。
 既に周囲には零児が地面へと突き立てたポールが並び立っており、そこに張り巡らされたネットで取り囲まれていたことに。
 文鳥たちが飛んでくるのを今か今かと待ち受けていたそれは、召喚された文鳥たちを文字通りに一網打尽にしていく。
 逃れようと暴れる文鳥たちだが、それもレモンがひと睨みするだけでとてもとても大人しくなる。文鳥たちはレモンの魅力に陥落したのだ。
 ……決してその邪眼により金縛りにあって動けなかったわけではない。
 捕まってしまった彼らの未来は、レモンの手にした蛇腹剣の輝きと、零児の手にしたマルチグレネードの誇る圧倒的な火力が全てを物語っている。
 わずかに逃れた文鳥たちは囚われた仲間を助け出そうと勇猛果敢に飛び出していくも、突如吹き荒れる衝撃波に、そしてにこりと微笑んだレモンの瞳に余すことなく墜落していったのである。
「さて、それじゃあ……解体、しよっか?」
「ああ、楽しい楽しい……料理の時間だ」
 彼らにとって幸いだったとすれば、意識を手放すことに成功しているうちに、全ての事は済んだという事だろう。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(アドリブ/連携可)
「まあ可愛いけど、焼き鳥にすれば同じね」
■作戦
(特に鳥には思い入れはないので)
割と普通に容赦ない攻撃で「ぶんちょうさま」を丸焼き&急速冷凍する
■行動
「とりあえず丸焼きで大丈夫よ」
颯爽と役人たちの前に登場して銀翼杖を一振り。
問答無用の[先制攻撃]+【ウィザード・ミサイル】で文鳥達を炎の矢で焼き鳥にする。
嘴攻撃には[高速詠唱]+【アイギスの盾】で相殺を狙い回避
「町屋の延焼は防がないといけないわね」
[範囲攻撃]+【フィンブルの冬】で鮮度を保ったまま急速冷凍&町屋の延焼防止
「夏のお弁当にも便利よね」
お茶の間?に向かって、にっこり笑顔でアピール


フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(アドリブ・共闘可)
「うわー、見るからにもふもふで戦い難いや」
フィオ姉ちゃんに同意を求めたけどスルーされた!
(相手がネコじゃなければ平気みたい)
【行動】()内は技能
「鳥の弱点ってなんだろう、えーと…」
考えている間にフィオ姉ちゃんが容赦なく攻撃始めちゃった!
慌ててもふもふの集団を狙って(2回攻撃)でウィザード・ミサイルだよ
「丸っこい嘴だと痛くなさそうだね」
グアルディアン・サトゥルノでもふもふの攻撃は相殺だ
「えー、消火活動?」
とりあえず氷だせばいいかな? イスベル・ウラーノで追撃&延焼阻止だよ。ついでに『蔵』も破壊するね
「フィオ姉ちゃん、誰に向かって話しているの?」



●後の歴史書に雪の神が現れたと記されたその日
「うわー、見るからにもふもふで戦い難いや」
 フォルセティ・ソルレスティア(f05803)のその言葉にぶんちょうさまは安堵した。
 そうだ、そうなのだ。普通はそういった反応だろう。今までの相手がおかしかったのだ……。
「まあ可愛いけど、焼き鳥にすれば同じね」
 だが続いたフィオリナ・ソルレスティア(f00964)の言葉でぶんちょうさまが固まった。
 猟兵は……特に少女の猟兵は、文鳥を食料としか見ないのだろうか。
 ぶんちょうさまが現実逃避をしている間にも、姉弟の話し合いは進んでいく。
「猫じゃなければ気にしないんだね……となると、鳥の弱点って何だろ、えーっと……」
「とりあえず、丸焼きで大丈夫よ」
 いや、話し合いどころではなかった。
 そして、その攻撃はあまりにも唐突で無慈悲で、かつ的確であった。
 そもそも野生動物が火を避けるのはそれが危険だとわかっているからである。
 このぶんちょうさまをはじめとした文鳥たちが野生動物にカテゴライズされるかどうかに関しては疑問が残るところではあるのだが火に焼かれて何事もない鳥はそうそういない。
 完全に出鼻をくじかれ、苦し紛れに文鳥の群れを召喚して対抗したぶんちょうさまだったが、それは即席鳥の丸焼きとされる文鳥たちを量産したに過ぎなかった。
 お前ぶんちょうさまこのやろう、仲間をなんだと思ってるんだと、残された文鳥たちは自分たちを盾にしたぶんちょうさまへ復讐を開始しようとするほどに、そこには悲惨な光景が広がっていたのである。
「あら、仲間割れをするなんて、攻撃を防ぐ必要もなかったわね。それじゃあ追加行くわよ」
「フィオ姉ちゃん容赦なさ過ぎじゃない!?」
 仲が悪そうな文鳥たちの光景だったが、最終的に二人分の過剰とも言える炎の魔力は文鳥とぶんちょうさまを周囲の建物もろとも仲良く丸焼きにして行く。まさに情け無用である。
「ああああああ!? 俺の、俺の店がああああ先生がああああ!?」
 叫び混乱する店主、しかし彼もなんだか妙に美味しそうな香ばしい鳥たちの焼ける香りにじゅるりとヨダレを隠しきれないでいた。
 それはまるで魔法のように表面がパリッと、中はジュワッとした絶妙な焼き上がりの文鳥たちによる者だ。実際魔法で焼かれていたのだが。
「……おっと、町家の延焼は不正でおかないと行けないわね」
「えー消化活動?」
 この時代の消化は燃えている建物の周囲の建物を打ち壊すことで延焼を防ぐ事がメインである。
 流石に自らの炎で江戸の大火災を引き起こすわけにも行かなかった姉弟は周囲に季節感を完全に無視した光景を作りだす。
「こ、これは……雪」
「あ、あっちの姉ちゃんを見ろなんかすごいぞ!」
「まさか、雪の神さまかい!?」
 突如降り出した雪と、白く光り輝く美しい衣を纏った少女に周囲がざわめくうちに、その雪はもえひろがろうとしていた炎を鎮火させていた。
 そんな風に騒がれていることをまったく歯牙にも掛けないフィオリナ本人はというと
「鮮度を保って急速冷凍、夏のお弁当にも便利よね」
 と、どこかへとに向かって、にっこり笑顔を浮かべる。
「フィオ姉ちゃん、誰に向かって話しているの?」
 内容はともかくとして、その笑みはとても魅力的で、町の人々はやはり雪の神が舞い降りたのだと崇め奉るのだった。
「俺の蔵ああああああああ!?」
 そしてどさくさにまぎれてフォルセティが召喚した巨大な氷塊は悪徳商人が守ろうとしていた金銀財宝の詰まった蔵を全くの容赦なく粉砕したのである。
 こうして、悪徳商人は最後に守ろうとした物をも無残に吹き飛ばされ、大人しくお縄につくこととなったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリス・フォーサイス
かわいい!もふもふしたい!

よし、いいよ。じゃあ、ぼくの鍛えたもふもふ技術を見せてあげるよ。
ついでに撮影して仲間の幕府軍にも見てもらおうっと。

あのつぶらな瞳に見つめられたらたしかに、攻撃を避けるのは難しいかも。
なら、あえて受けるよ。相手のことを受け入れてこそ、真のもふもふにたどりつけるからね。

うまく見切って、急所をさけながら、やさしくつつみこむように抱きつくよ。ダメージは身体の表面にまとったオーラ防御でなんとか軽減だ。
そして、そのままやさしくもふっていくよ。

情報収集しながらもふっていき、ぶんちょうさまが好きなもふりかたを探っていくよ。ほら、ここがいいんでしょ?戦いなんか忘れて、気持ちよくなろう。



●最後に出会った奇跡の少女
「かわいい! もふもふしたい!」
 ああ、これこそが、これこそが求めていた、待ち望んでいた反応なのだと。
 大火事とその後に吹き荒れた季節外れの大吹雪からかろうじて生き残りながらも意識が遠のいていたぶんちょうさまは出会った一人の少女アリス・フォーサイス(f01022)の反応に感動していた。
「もふもふ、してくれるのかい……?」
「いいよ。ぼくのきたえたもふもふ技術をみせてあげるよ」
「わぁ……!」
 そこからはまさにぶんちょうさまが理想とする展開だった。
 あどけない少女と可愛らしいもふもふとした小鳥が織りなすほのぼのとした風景。
 数多のカメラから届けられたその映像は、後始末を行なっている幕府の仲間たちの心を癒していく。
 ぶんちょうさまのくちばしの攻撃ももはや力が入っておらず、その姿はアリスの胸に飛び込んできた文鳥を優しく抱きとめる微笑ましい光景となっていた。
 アリスから広がるオーラが後光のようにすら見え始め、ぶんちょうさまだけではなく、映像を見ていた者たちすべてがその尊さに涙する。
 すでにぶんちょうさまは牙を……嘴を抜かれたような状態となり、その胸の内を、敵軍の情報とともに根こそぎ語っていた。
 アリスはそれを変わらない優しい笑顔のまま聴き、さらにぶんちょうさまを堕とし尽くさんとそのもふり技術を存分にふるっていく。
 ある一定の水準を超えた快感は兵器にもなりうる。
 やがて最後のぶんちょうさまも次第に戦いのことを忘れ去り、文字通り天へと登るほどの技をうけて、笑顔のまま海へと帰っていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月14日


挿絵イラスト