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エンパイアウォー㉓~葬いの矢

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー

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●矢は屍人に降りて
 奥羽の武士達は、一斉に矢を番える。
「放てッ!!」
 指揮官の号令の下に、大量の矢が『水晶屍人』達に向けて放たれる。指揮官のオブリビオンを倒され、統制を失った『水晶屍人』が大量に彷徨っているのだ。
 奥羽の武士達は、一定の距離を保ちながら、少しずつ『水晶屍人』たちを倒していく。
「キリがないな……」
「だが、ここで私等がやらねば誰がやる」
 時間はかかり、疲労の色も出てくる。だが、近づいて噛まれようものなら『水晶屍人』を増やしてしまうだけ。大惨事だ。
「さあ、次だ。構えーッ!!」
 ギリ、と一斉に弓を引く音が戦場に響いた。

●グリモアベース
「皆さん、お疲れさまです」
 太宰・寿(パステルペインター・f18704)は、スケッチブックで地図を表示したまま猟兵たちを迎えた。
「皆さんのご尽力により、『水晶屍人』たちの指揮官を早々に撃破できました。現在、奥羽の武士達が『水晶屍人』の掃討作戦を行なっています。皆さんには、その手助けをお願いしたいのです」
 猟兵である皆さんならば、水晶屍人になる心配もなく、なにより多彩な戦闘手段により、素早く効率的に『水晶屍人』たちを掃討できるはずです、と寿は言う。
「皆さんが、多くの『水晶屍人』を掃討できれば、奥羽の武士たちが幕府軍に援軍として加わる事もできます。また、素早く掃討できれば、奥羽の武士たちにも余裕ができます。そうなれば、幕府軍に合流することも可能です」
 ぱたん、とスケッチブックを閉じる表情は少し重い。
「『水晶屍人』の数は多いですが、皆さんの敵ではありません。……惨いことをお願いしているとは思います。ですが、どうか」
 よろしくお願いします、そう言って寿は静かに頭を下げた。


105
●ご案内
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
 このシナリオに成功する事で、1000名の奥羽武士が幕府軍に合流して戦力が増加します。

●ご挨拶
 105と申します。
 よろしくお願いいたします。

●方針
 無双して、水晶屍人を全滅させましょう。いかにカッコよく無双するかプレイングをかけて頂けたらと思います。また、戦闘プレイングが大前提ですが、心情も歓迎です。

●プレイング
 オープニング公開から、受け付けます。
 シナリオの性質上、頂いたプレイングの数によっては、全採用とならないかもしれません。ご了承ください。
 ご参加、お待ちしております!
68




第1章 冒険 『水晶屍人掃討戦』

POW   :    多数の水晶屍人の群れに飛び込み、体力の続く限り暴れまくる

SPD   :    群れから逃げ出そうとする水晶屍人を発見し、逃がさないように掃討する

WIZ   :    策略を駆使して、多くの水晶屍人を逃がさずに殲滅できる状況を作り出す

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

西条・霧華
「思う事はありますけれど、今は…」

この数は単純な戦力としてだけでなく特性を生かす意味でも脅威ですね
一体でも逃したら後に禍根を残します
渦中に斬り込みつつ、逃走を図る個体が居れば全力で追い縋り斬ります

【残像】を纏って眩惑し、【破魔】と【鎧砕き】の力を籠めた[籠釣瓶妙法村正]にて『幻想華』
敵の攻撃は【見切り】、【武器受け】しつつ【オーラ防御】と【覚悟】を以て受け止め、返す刀で【カウンター】を狙います

少しでも早く殲滅する事で、多くの人の助けとなれるなら…
私は守護者の【覚悟】を持って尽力するだけです

…ごめんなさい、私には水晶屍人となってしまったあなた達を斬る事しか出来ません
せめて苦しまない様に、一撃で…




 西条・霧華(幻想のリナリア・f03198)は、愛刀の籠釣瓶妙法村正を腰に携え、静かにサムライエンパイアの地に降り立った。戦場を見渡す黒の瞳は、微かに揺れる。
「思う事はありますけれど、今は……」
 戦場に蔓延る『水晶屍人』の姿は数え切れないほど。
「この数は単純な戦力としてだけでなく特性を生かす意味でも脅威ですね。一体でも逃したら後に禍根を残します」

 ならば、すべき事はただ一つ。
 籠釣瓶妙法村正の鞘を左手で握り、霧華は『水晶屍人』の群れへと飛び込む。ゆらりと彷徨う『水晶屍人』を、破魔の光を宿した刃で一体ずつ確実に、凄まじい速度で次々と斬り伏せていく。『水晶屍人』たちでは、霧華の残像すら捉える事は出来ない。のたりと振り上げられた腕を斬り落とし、返す刃で胴を薙ぐ。
「(少しでも早く殲滅する事で、多くの人の助けとなれるなら……)」

 霧華は、『守護者』なのだから。……それは、己を縛りもするある種の呪いだ。

 居合の構えから放たれるのは、美しい軌跡。
「……ごめんなさい、私には『水晶屍人』となってしまったあなた達を斬る事しか出来ません。せめて苦しまない様に、一撃で……」
 心が軋んだ音を立てるのを、霧華は気付かないふりをした。刀を振るうのだ、そう言い聞かせて放つのは回避を許さぬ一閃。研ぎ澄まされた太刀筋から生まれた破魔の光が描くのは、リナリアの花。

 この光がせめてもの葬いになるようにと霧華は願い、籠釣瓶妙法村正を手に戦場を駆ける。

大成功 🔵​🔵​🔵​

薄荷・千夜子
少しでも奥羽の方々のお力になれればいいのですが
巻き込まれて水晶屍人とされてしまった方々を思うとやりきれませんね
ここで、終わらせることが救いとなりますように

「それでは、参りましょう。彗、颯、手伝いをお願いしますね」
笛を鳴らし、相棒の鷹の彗には[飛星流克]による【援護射撃】で、イタチの颯には辺りを駆け回って水晶屍人をできるだけ一ヵ所に纏めるよう動いてもらいましょう
シャン、と[操花術具:神楽鈴蘭]を鳴らして祈りを捧げるようにC【操花術式:花神鈴嵐】を使用
数が多いので、できる限りの水晶屍人を巻き込むように鈴蘭の花弁に【破魔】【属性攻撃】で浄化の炎を纏わせ一斉に攻撃を
「ここで、終わりにしましょうね」




 戦場に笛の音が響く。その音に従い空から舞い降りるのは、美しき鷹。名を彗と言う。立派な羽根を広げ、悠々と主人であり相棒でもある薄荷・千夜子(鷹匠・f17474)の腕に降り立つと、差し出されたその手に嘴を寄せた。
「それでは、参りましょう。彗、颯、手伝いをお願いしますね」
 千夜子の肩に乗っていた鼬の颯が、応えるように鳴く。
 千夜子は首に下げた笛を口に咥え、彗と颯を送り出した。

「(少しでも奥羽の方々のお力になれればいいのですが。巻き込まれて『水晶屍人』とされてしまった方々を思うとやりきれませんね……。ここで、終わらせることが救いとなりますように)」

 サムライエンパイアは、千夜子の故郷だ。守りたいという思いは、人一倍強い。
 瞑目は、僅か。深い緑の瞳が、力強い光を宿す。心にかかる雲を払うように、千夜子は笛を鳴らした。

 颯が戦場を駆ける。小柄な体を活かして、素早く動き回り、時折足を止めながら『水晶屍人』たちの意識を自分へと集める。
 千夜子が鳴らし方を変えて笛を吹けば、颯に集められた『水晶屍人』たちに矢が降る。彗の脚に装着された飛星流克から放たれた矢だ。千夜子の鳴らす笛の音に従って、決められた軌道を描き彗は空を旋回する。

「では、私も参るとしましょう」
 相棒たちの動きを確認し、千夜子は己の手に操花術具:神楽鈴蘭を顕現させる。シャン、と鳴るのは凛とした鈴の音。操花術具:神楽鈴蘭を手に祈りを捧げるように舞えば、鈴の音に呼応して、千夜子の周囲を淡く光る鈴蘭の花弁が大量に現れる。
「……咲き乱れて、破魔の鈴」
 それは鎮魂の舞。颯が集めた『水晶屍人』たちの中心で、美しい鈴の音が響く。花弁の一枚一枚に、炎が宿る。全てを浄化する清き炎。それらは、周囲の『水晶屍人』たちを優しく包むように取り囲む。
「ここで、終わりにしましょうね」
 せめて安らかに送りたい、そう願い。千夜子が操花術具:神楽鈴蘭を鳴らす。澄んだ音色が、舞い散る花弁とともに青い空へと吸い込まれていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ジンガ・ジンガ
俺様ちゃんはさァ、何があっても死にたくねーヒトなの
最後に俺様ちゃんが生きてりゃそれでいーの
シンプルっしょ?
だからね、他のモンとかどーでもいーの
俺様ちゃんのコトを殺そうとするヤツをひたすら殺す
ただ、そンだけよ

シンプルに行きまショ
Drop Deadで大量に乱射可能な銃器喚び出して黙々と殺す
念を入れて2回攻撃して殺す
敵の攻撃は見切って、他の敵を盾にして、盾ごと殺す
淡々と殺す

俺様ちゃん、慈悲もクソもないクズ羅刹だからさ
いちいちこんなコトでカンショーに浸ってたら、心がいくつあっても足りやしない
咎なら全部背負ってやるから
じんがのなかの柔らかい部分に傷がつく前に
みんなみんな死んじまえ

そんで来世は笑って生きて




 ジンガ・ジンガ(神賀仁牙・f06126)は、戦場に転送されるや否や『Drop Dead』を発動。
「シンプルに行きまショ」
 ベルトリンク式の機関銃を両手で構えて、『水晶屍人』達に乱射を浴びせる。念入りに、確実に地に付すまで撃ち続ける。
「俺様ちゃんはさァ、何があっても死にたくねーヒトなの。最後に俺様ちゃんが生きてりゃそれでいーの。シンプルっしょ?」
 軽薄な口調で嘯いて、トリガーを引き続ける。ジンガにとって、死はなによりも怖いものだった。どんな手段を使っても、どれだけ汚くても、最後に生きてさえいればそれでいい。
「だからね、他のモンとかどーでもいーの。俺様ちゃんのコトを殺そうとするヤツをひたすら殺す。ただ、そンだけよ」
 大量の『水晶屍人』は、無意識のうちに同胞を盾にし弾幕を躱してジンガへと近づく。それをジンガは長身を活かして勢いよく蹴り飛ばした。蹴り飛ばされた『水晶屍人』は錐揉みしながら同胞を巻き添えに倒れこみ、そこへジンガは容赦なく銃弾を叩き込む。『水晶屍人』は弾丸を受け激しく振動し、動きを止めた。
 見事な手際で、ジンガの生きるための戦いは静かに、淡々と行われる。
「俺様ちゃん、慈悲もクソもないクズ羅刹だからさ」
 そう言葉にする。まるで、自分に言い聞かせるように。だって。
「いちいちこんなコトでカンショーに浸ってたら、心がいくつあっても足りやしない。咎なら全部背負ってやるから」
 銃口を『水晶屍人』たちに向け、トリガーを引き続ける。

 ――じんがのなかの柔らかい部分に傷がつく前に、みんなみんな死んじまえ。

 激しい射撃音に、その言葉はかき消される。撃って撃って撃ち続けて、土煙が晴れる頃にはジンガの周りの『水晶屍人』は全て地に倒れていた。

「……そんで来世は笑って生きて」
 銃口を下ろして、小さく呟かれた言葉は土煙を流す風に攫われていった。
 今日も、ジンガは生きている。

大成功 🔵​🔵​🔵​

吉備・狐珀
倒してもキリがないということは、それだけ沢山の人が襲われたということ…。奥羽の武士たちがこれ以上疲弊しない為にも、早々に討伐する必要がありますね。

UC【破邪顕正】を使用。
御神矢に【破魔】の効果を上乗せして水晶屍人に向けて【一斉発射】します。
その身の穢れを落とし魂を清めるように【祈り】を込めて。
殲滅できたら、せめて安らかに眠れるように祝詞を唱えます。




 吉備・狐珀(ヤドリガミの人形遣い・f17210)は、転移により降り立った戦場を見渡し、悲しげにその深い藍の瞳を翳らせた。グリモア猟兵から聞いた話では、数が多いとの事だったが。
「(倒してもキリがないということは、それだけ沢山の人が襲われたということ……)」
 何と惨い話だろう。きっと、目の前の彼らは元々ごく当たり前に日々を過ごしていた人達。小さな幸せを積み重ねて、たくさんの苦難も越えて、生きてきた人達。自身がヤドリガミとなる前――吉備稲荷神社の狐像であった頃、神社にお参りに来ていた人達のような。そんな人々に、想いを馳る。

 だが、それでも狐珀は戦うと決めていた。そのために、狐珀はこの地へとやって来たのだから。

「……奥羽の武士たちがこれ以上疲弊しない為にも、早々に討伐する必要がありますね」
 これからを生きる人達のためにも、ここで禍根は断たなければならない。改めて戦場を見渡して、静かに呼吸を整えた。

 すぅと息を吸い込んで、狐珀は布瑠の言を唱える。

「一二三四五六七八九十 布留部 由良由良止 布留部(ひと ふた み よ いつ む なな や ここの たり ふるべ ゆらゆらと ふるべ)」
 凛とした狐珀の詠唱に、清らかな空気が満ちていき、狐珀の周囲に無数の御神矢が現れる。

「――霊の祓!」

 狐珀の破魔の力も込めて、御神矢を一斉に『水晶屍人』たちに放つ。その身の穢れを落とし魂を清めるように、と祈りを込めて放たれる御神矢は吸い込まれるように『水晶屍人』に降り注ぐ。
 矢の嵐が止み、後に残るは浄化の光のみ。

「高天原に神留まり坐す、皇が親神漏岐神漏美の命以て――」
 自身の周囲の『水晶屍人』たちの殲滅を確認し、狐珀は祝詞を唱える。

「……せめて、安らかに眠れますよう」
 討伐した『水晶屍人』たちの道末を思い、大祓詞を唱え終え伏せた目を開けば、凪いだ風が狐珀の髪を優しく撫でていった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アウル・トールフォレスト
(※好きにお任せします)

きれいな水晶…でも生えてる体は気持ち悪いね
ふふ、でも数は多いから楽しめそう
一蹴してあげる、屍人さん。大掃除の時間だよ!

【深緑、底知れぬ恐怖を育め】を発動
聳え立つのは『高き森の怪物』…ふふん、大きいでしょ

後は単純。屍人の群れに飛び込んで、次々に踏みつけていくの
ドーン、ドーンって感じで!
念入りに、丁寧に、だけども大雑把に。兎に角広範囲を移動しながら、群れを散り散りにしながら攻撃していくよ!

地面は大荒れになっちゃうかも知れないけど
…後できれいに直せばいいよね?


フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】(共闘/アドリブ可)
「ボーナスステージ来たよ!」
フィオ姉ちゃんとウィザード乱舞で無双しちゃうんだ!
【行動】()内は技能
聖箒を片手にフィオ姉ちゃんと颯爽と登場するよ
「花火は盛大に上げないとね」
阿吽の呼吸でウィザード・ミサイルを(2回攻撃)で発射だよ
火の矢で水晶屍人を浄化しちゃうんだ
「続いてもっと派手な花火だね」
星箒を高く掲げて(全力魔法)でカラミダド・メテオーロ!
巨大隕石で水晶屍人の群れを叩き潰すよ。あとは力の続く限り撃ち尽くすだけ!
「やったー、ボク達の勝利だよ」
フィオ姉ちゃんとハイタッチでフィニッシュだね。
これでお侍さんたちも幕府軍に合流できるよね!


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】(連携・アドリブ可)
「無駄口は叩かずサクサクいくわよ、フォルセティ」
一応弟に釘を刺しつつ、タイムアタックに挑むくらいの意気込みで参戦
■作戦
フォルセティと連携して遠距離からの魔法攻撃(UC)で水晶屍人を殲滅する
■行動
「最初から全力でいくわよ」
弟と息をぴったりにあわせた【ウィザード・ミサイル】を[2回攻撃]で[一斉発射]
都合1000本以上の炎の矢を水晶屍人に浴びせる
「今のは小手調べよ」
弟の隕石攻撃に遅れまいと[範囲攻撃]で【フィンブルの冬】を唱え、
氷雪の竜巻に水晶屍人を殲滅する
「そしてこれが止めね」
辛うじて残っている水晶屍人に【バベルの光】を打ち付けて浄化完了


月夜・玲
さてと、残存戦力の殲滅か
まあ思う存分暴れられると思えば、少しは役得かな
じゃあ行こうか、残党退治の始まりだ
安倍晴明に一泡吹かせようじゃないか

《RE》IncarnationとBlue Birdを抜剣!
両剣にエネルギーをチャージしながら水晶屍人の群れに突貫だね
両剣で斬り捨てながら、なるべく敵集団の奥地へ
十分に敵を引き付けたら、【エナジー開放】を使用!
Blue Birdにチャージしたエナジーを開放した範囲攻撃で一気に敵を殲滅するよ
更に追撃の『2回攻撃』で《RE》Incarnation側の【エナジー開放】!
後は再度エネルギーをチャージしつつ、続けて残敵を退治だね
さあ、暴れまくるよ!

●アドリブ等歓迎




 『水晶屍人』蔓延る戦場に、ゆるやかな金髪をふわりと靡かせて現れたのは、大きな大きな少女――アウル・トールフォレスト(高き森の怪物・f16860)。優しい眼差しで戦場を見渡した。
「きれいな水晶……でも生えてる体は気持ち悪いね。ふふ、でも数は多いから楽しめそう」
 言葉は不穏だが、まったく邪気が感じられない。響く音はどこまでも純粋なものだった。無防備に現れたアウルに、『水晶屍人』たちはのっそりと近づいてくる。
「一蹴してあげる、屍人さん。大掃除の時間だよ!」

 優しい緑色の瞳が、黄金に変化する。頭部に生えていた木の角が枝分かれしていき、その身長は見る見る大きくなっていく。大きな大きな少女は、地上からでは首を動かさねば見上げられぬ『高き森の怪物』となる。
「……ふふん、大きいでしょ」
 得意げな顔は、やはり純粋な少女のもので。だが、秘めた力は『水晶屍人』たちを尻込みさせる。

「いっくよー!ドーン!!」
 まるでおもちゃに駆け寄る子どものように無邪気な掛け声をあげて、アウルは『水晶屍人』の群れに飛び込んで行く。アウルが一歩動くたびに、呆気なく『水晶屍人』たちは蹂躙されていく。それはもう、文字通りに。時に片足で踏み込み、時に楽しく両足でジャンプする。念入りに隙間なく、でも動きはとっても大雑把。幼い子どもが、まるで蟻を踏ん付けていくように。

「(……地面は大荒れになっちゃうかも知れないけど……後できれいに直せばいいよね?)」
 うん、きっと大丈夫。そうと決まれば、あっちへダッシュ。こっちにもジャンプ!
「ふふ、たーのしー!」
 地面をボコボコにしながら、アウルは戦場を無邪気に駆け回る。

 そんな戦場に、一歩遅れて転移されて来たのはフォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)とフィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)の姉弟と、月夜・玲(頂の探究者・f01605)だ。
 目の前の光景を見るや、玲はわお、と声を漏らした。
「いやー、派手にやってるね。まあここまで暴れてるなら、私たちも思う存分暴れられそうだね。少しは役得かな」
 やれやれ、と肩を竦め小さく笑う玲の隣では、聖箒ソル・アトゥースを片手にフォルセティが楽しげな声を上げた。
「ボーナスステージ来たよ!」
「無駄口は叩かずサクサクいくわよ、フォルセティ」
 ぴしゃりとフォルセティに返すフィオリナだが、彼女もまたタイムアタックに挑むくらいの意気込みで参戦していた。そして、こんな言い方をしているが実は弟の事が大好きである。

「じゃあ行こうか、残党退治の始まりだ。安倍晴明に一泡吹かせようじゃないか」
 に、と笑う玲も存外楽しそうだ。即座に《RE》IncarnationとBlue Birdの二振りの兵器を抜剣。間髪入れず、エネルギーをチャージしながら惑い歩く『水晶屍人』たちの群れに突貫していく。すれ違う『水晶屍人』を流れるような無駄のない動きで斬り伏せながら、アウルの暴れる場所の更に奥地へ駆け抜けていく。

 そんな玲を見送りながら、フォルセティとフィオリナも目配せをして頷き合う。
「花火は盛大に上げないとね」
「最初から全力でいくわよ」
 フォルセティの言葉に、フィオリナが応える。フォルセティが聖箒ソル・アトゥースを、フィオリナが銀翼杖セラファイトを、同時に掲げる。阿吽の呼吸から放たれるのは、炎属性の魔法の矢。洗練された魔術を操る姉弟が同時に生み出したその数、五十、百……否、千本。一体に十本ずつ打ち込んで行けば、周囲の『水晶屍人』たちは地面を焦がして浄化されていく。だが、二人の攻撃はそれだけでは、やまない。
「続いてもっと派手な花火だね。悠久に揺蕩う無限の星屑よ。星柩満ちて此へ集うは漆黒の紅炎!」
 フォルセティが聖箒ソル・アトゥースを高々と掲げて、詠唱すれば虚空から現れた灼熱の巨大隕石が『水晶屍人』たちの群れに飛来する。避ける術など、当然ない。

「今のは小手調べよ。氷の檻に閉じ込めてあげる。氷結へ導け、黄昏の吹雪よ!」
 凄まじい爆音響く中、フォルセティに後れを取るまいとフィオリナの詠唱が木霊する。フィオリナの纏う衣装が光り輝く白銀のドレスに変わり、生み出されるのは凍てつく氷雪の竜巻。竜巻は、容赦なく『水晶屍人』達を上空へ巻き上げ、地面へと叩き付ける。
「そしてこれが止めね」
 遥か空の彼方から『水晶屍人』たちに振り注ぐ高出力レーザー。姉弟のコンビネーションにより近づくことすら許さない、一方的な魔術の暴力であった。二人の周囲には、もはや焼野原しか残っていない。
「やったー、ボク達の勝利だよ」
 フィオリナに駆け寄り、フォルセティはハイタッチ。それに、フィオリナは優しく微笑み応えた。

 暴れるアウルに蹂躙され、遠距離から放たれる魔術の数々に姉弟にも近づけぬ。ならば、と『水晶屍人』は玲に狙いを定めて集まってくる。
「なになに、随分集まって来たね。私になら勝てるかもって?」
 剣の汚れを振るように同時に一度払いながら、玲は楽しげな笑みを浮かべる。駆ける足を止めた玲に、『水晶屍人』たちはのそりのそりと近づいてくる。玲の顔に焦りの色は見えない。余裕綽々と言った顔でギリギリまで引き付けたところで、玲は悠々と二振りの剣を構えなおす。
「それじゃ、いこうか。エネルギー解放、広域放射!」
 玲の声に応じて、Blue Birdにチャージされたエナジーが解放される。高威力のそれは、玲の回りの『水晶屍人』たちに無差別に放出されていく。死肉の焼ける匂いが戦場に広がる。だが、これだけでは終わらない。

「まだまだいくよ!」
 追撃の『エナジー開放』は、《RE》Incarnationからも高威力のエネルギーを放つ。玲に群がるように集まった『水晶屍人』たちは、容赦なくそのエネルギーを浴び焼け消え、熱で砕かれた水晶がきらきらと光りに反射して散っていく。
 周囲の敵を一掃し、更に奥へと視線を向ける。蠢く『水晶屍人』たちが、まだまだ徘徊していた。
「さあ、暴れまくるよ!」
 二振りの剣を携えて、玲は更に戦場の奥へと駆けていく。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

館野・敬輔
【POW】
アドリブ、他者との勝手な連携OK
※故郷の里が全滅した過去持ちのため、死に対して極めて敏感

…正直、辛い
水晶屍人と化した人を助けられない自分が情けないし
何より…悔しい

体力が続く限り暴れて暴れて暴れまくって
少しでも多くの水晶屍人を斬り倒す

これしか、僕には弔ってやる方法がない
せめて安らかに…眠って

大声を出して「存在感」をアピールしつつ
「挑発」して水晶屍人を集める
集まったところで「2回攻撃、怪力、なぎ払い、範囲攻撃、吹き飛ばし」で
力の限り叩き斬り、なぎ払って吹っ飛ばす
出来る限り水晶を狙いたいけど…力任せだと難しいか

死をも冒涜する安倍晴明…見つけたら叩き斬ってやる!!
…首を洗って待っていろよ




 戦場を見渡す館野・敬輔(人間の黒騎士・f14505)の顔は、ここにいる人間の中で一番険しく、悲壮なものであったかもしれない。敬輔は凄惨な戦場を前に己の拳を強く、強く、爪が食い込むほどに強く握りしめた。その光景が、己の過去と重なったのかもしれない。
「(……正直、辛い。水晶屍人と化した人を助けられない自分が情けないし、何より……悔しい)」
 故郷の里が全滅した彼は、死に対して極めて敏感だ。心の中に、嵐が訪れたように普段温和な彼をかき乱す。目の奥が、燃えるように熱い。唇を噛みしめて、敬輔は『水晶屍人』の群れへと飛び込んでいく。

「『水晶屍人』たち!お前たちの獲物が、ここにいるぞ!!」
 大声を出しながら、『水晶屍人』たちに示威していく。武器を下ろしたまま『水晶屍人』たちの合間を縫って走り、彼らの放つ遅い攻撃をひらりと躱しながら挑発、おびき寄せる。

「(体力が続く限り暴れて暴れて暴れまくってやる)」
 己に攻撃が届かないギリギリまで『水晶屍人』たちを集めて、ようやく敬輔は黒剣を構える。形状を鎌へと変化させて、両手で握りしめると思い切り横に薙ぎ払う。力任せの薙ぎ払いは、刃に触れた『水晶屍人』たちを真っ二つにし、柄にぶつかった者は後方へと吹き飛ばしていく。出来れば水晶を狙いたいと考えていた敬輔。二撃目は、瞬時に黒剣の軌道を変えてやはり力任せに薙ぐ。走る刃の高さが変わり、綺麗な結晶の雨を降らせた。

「(これしか、僕には弔ってやる方法がない……。せめて安らかに……眠って)」
 結晶の雨を潜り抜け、更に『水晶屍人』へと斬りかかっていく。

「死をも冒涜する安倍晴明……見つけたら叩き斬ってやる!!」
 敬輔が吼える。黒剣が唸る。一方的な刃の嵐は、敬輔の握力が弱るまで続いた。

 やがて、戦場からは猟兵以外の動くものの気配が消える。焦げた匂いと、蹂躙され荒れ果てた地面だけがそこに残った。

「……首を洗って待っていろよ、安倍晴明」
 肩で息をしながらも、敬輔は力強く吐き出した。決して逃がしはしない。多くの生命を弄んだ罪を、償わせる、と。

 手向ける花は今持たぬ。ただ、これ以上の犠牲は出さないと強い決意を残して。猟兵たちは次の戦場へと向かう。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月11日


挿絵イラスト