エンパイアウォー㉖~もふもふと金。ご注文はどっち?
●何処の世界でももふもふは最強である(と思いたい)
「そろそろお開きか」
何処かの小屋、蝋燭の火が揺れる部屋の中にて。若い女は舌打ちをすると、ごそりと荷造りをし始めた。
袋の中には輝くものがたくさん。これらは大事な大事な資金だ。
「しかしまぁ、逃げるのはいいが……ちと心細いな。どうしたものかね」
集めた資金を整理しながら女は一人唸る。自分に戦う力がないのは自覚している。故に役人に捕まってしまえば一発アウトだ。
どうにか良い感じに逃げる方法があればいいのだが……。
ピー、ピピピッ。ちゅっちゅっちゅっ。
「何だよ、もう朝方だったか……?」
突然外から聞こえた鳥の鳴き声。女は頭を掻きながら、そっと窓から顔を覗かせる。
「……んんん?」
うっかり見回りに見付からない様にしていたのだが、『それ』を見た女は目を丸くし、その次には歓喜の発狂をしたという。
「え、あっ……あれは……なんという、もふもふ……っ!!!」
もふもふで真ん丸な白い鳥が、木の枝の上でぎゅうぎゅうと仲間と身を寄せ合っている姿に、女は両手で顔を覆い悶えながら倒れた。
これが俗にいう朝チュンである。
●徳川埋蔵金探索行
「皆の者、お疲れ様だ」
柳屋・怜(千年狐・f05785)は大きな尻尾を振る。
「疲れている所悪いが、もし良ければ協力してくれまいか? 勿論、この戦いにおいて大きな助けとなる事であるぞ」
立ち止まる猟兵達を見回し確認すると、怜は説明を始めた。
「徳川埋蔵金の件は覚えているな? 猟兵達によって幕府軍は補給物資を十分に集める事が出来た。……しかし買い占めを行っていた商人の中に、大悪災『日野富子』が放った『悪徳商人オブリビオン』が混ざっていたそうだ」
その悪徳商人は今まさに逃走を図ろうとしているという。捕まえて資産を没収する事が出来れば、幕府側で資産不足になる心配はなくなるだろう。心置きなく戦闘に力を入れられるという訳だ。
「お主等には、この小さな村へ向かって欲しい。目標とする悪徳商人は若い女なのだが、少々厄介な用心棒を連れていてな……」
はぁ、と怜は溜め息をついた。
「……もふもふである」
その一言に尽きる。今回の相手はそういう敵だ。
「ぶんちょうさま、というオブリビオンでな。もふもふした丸い鳥である」
ごくり。一部の猟兵が唾を飲み込んだ……気がした。
「悪徳商人は大勢のぶんちょうさまを呼び、追ってきた者をもふもふで魅了させ、その間に逃げる作戦のようだぞ」
なんという悪人であろうか、と怜は首を横に振る。
「もふもふに負けてはいかんぞ。我らの目的は悪徳商人の持つ資金である。もふもふを退け、悪徳商人を捕まえるのだ。……いいな?」
最後の一言は一応念を押す為に強めの口調で発した。いいな!? フリじゃないぞ!!
「……さて、村へ着けば女と役人の元へ辿り着くだろう。皆の武運、祈ってるぞ。こんこん」
怜の持つグリモアは輝き出す。輝く中でひっそりと聞こえたのは……、
「……いいか、決してもふもふするでないぞ……」
ここだけはフリである。
ののん
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このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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お世話になります、ののんです。
●状況
サムライエンパイアが舞台となります。
究極の二択ですね。もふもふしても構いませんが、目的はしっかりと果たすようにして下さい。戦争に影響するからね!!
●プレイングについて
キャラ口調ですとリプレイに反映しやすいです。
お友達とご一緒する方はIDを含めた名前の記載、または【(グループ名)】をお願い致します。
同時に投稿して頂けると大変助かります。
申し訳ありませんがユーベルコードは基本的に【選択したもののみ】描写致します。
以上、皆様のご参加お待ちしております。
第1章 集団戦
『ぶんちょうさま』
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POW : 文鳥三種目白押し
【白文鳥】【桜文鳥】【シナモン文鳥】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
SPD : 文鳥の海
【沢山の文鳥】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
WIZ : 魅惑の視線
【つぶらな瞳】を向けた対象に、【嘴】でダメージを与える。命中率が高い。
イラスト:橡こりす
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「待てぇい! そこの女!」
「待てと言われて待つ奴がいるか!」
村の中では数人の役人と一人の女の追いかけっこが繰り広げられていた。
「そろそろか……」
逃げる女はとある一本の大木の下へと向かうと、そこで足を止めた。
「なんだ、待ってるじゃないかお前!」
女を囲む役人達。ピンチにも見える状況だが、女は堂々とした態度を見せ、笑ってみせた。
「待つ? あたしが待ってるのは可愛い用心棒さ! 頼んまっせ、ぶんちょうさま!」
大声でその名を呼ぶと、突然大木の中から白い何かがたくさん飛び出してきた!
「ピピーッ!」
「ピョロロロロ!」
「ピピーもふっ?」
白くて真ん丸で、そしてもふもふとした体を持つオブリビオン、ぶんちょうさまのお出ましだ!
「うおおっ、何だこいつは!?」
驚いた役人に向かって次々と突っ込んでくるぶんちょうさま。……しかしそれが痛いとは限らず。
「……もっ、もふもふ……っ!」
「なんて柔らかく温かい……高級な羽毛布団のようだ……」
「動きたくない……」
案の定駄目になっていく役人達。その様子に他の役人達は恐れおののいていく。
「ハハッ! これがぶんちょうさまのお力さ! 頼みましたよぶんちょうさま!」
「くそっ、これでは奴に近付けない……こうなったら!」
くるり、現場へと駆け付けて来る猟兵達の方へ顔を向けると、
「こちらには猟兵様がいるんだ! さぁお願い致します、猟兵様ぁ!」
……役人達は仕事を放棄し、全てを猟兵達に託したという。
真幌・縫
ぶんちょうさまを戦争に利用するのはよくないと思うの!
だって…ぶんちょうさま可愛いし…もふもふだし…ハッ…悔しいけど作戦としては完璧なのでは…!?
ぶんちょうさまは可愛けれどオブリビオン!!
(自分に言い聞かせ中)
せめて可愛いく退治するよ!
UC【ぬいぐるみ行進曲】
ぬいぐるみさん達!よろしくね!
(ぬいぐるみさん達とぶんちょうさまが戦う様子はとても可愛いく目が奪われる)
かわいいねぇ…。
あっ!悪徳商人さんは逃げちゃダメだからね!
アドリブ連携歓迎です♪
「ぶ、ぶんちょうさま……!」
真幌・縫(ぬいぐるみシンドローム・f10334)はぶんちょうさまの姿を見るなりガガーンとショックを受けた。
「ぶんちょうさまを戦争に利用するのは……よくないと思うの!」
何せぶんちょうさまは何をしても可愛いし、何よりもふもふだし、実は突いてくる以外ほぼ無害な生物だし……。
「ハッ……悔しいけど作戦としては完璧なのでは……!?」
あの悪徳商人、なかなかやりおる!
「でも……ぶんちょうさまはそれでもオブリビオン! せめて可愛く退治するよ!」
むむむ、と自分に言い聞かせながら、縫はユーベルコードを(無理矢理)発動させる。
「ぬいぐるみさん達! よろしくね!」
ぶんちょうさまにも負けない可愛さを持つ猫のぬいぐるみ達が次々と縫の元へ現れる。その数、実に200体以上!
とつげきー! という縫の号令に合わせてぬいぐるみ軍団はぶんちょうさま軍団の元へ進撃。ぬいぐるみ達は腕を振り回しぽこぽこと叩き、それに対抗するぶんちょうさま達は嘴でつんつんする。
勿論どちらもただ激突し合っているだけではない。何処で覚えたのか様々な陣形を駆使し、互いに陣地を譲らない戦いを繰り広げているのだ。これが後に語り継がれるであろう、ぬいぐるみウォーである。
「可愛いねぇ……」
「和むなぁ……」
見た目が見た目なだけに縫も悪徳商人も心が穏やかになってしまった。
「商人さんも、可愛いもの好きなの?」
「好きだねぇ……動物は特にね」
「わ、やっぱり。ぬいと同じだね!」
立場上互いに距離はあるものの、心の距離は近い。
ぬいぐるみを応援しつつもぶんちょうさまに目を奪われる縫だったが、それは悪徳商人も同じであった。
成功
🔵🔵🔴
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
こ、これはまた、何とも可愛らしいですぅ。
とてももふもふですが、何とかしないといけない、ですかねぇ?
考えてみますと、倒す必要が有るのは「ぶんちょうさま」では無く「悪徳商人」の方ですので、其方をどうにかしてから、ゆっくりともふもふすれば良いのですねぇ。
という事で、【指定UC】で飛行し『上空からの射撃』で「商人」を狙いますぅ。
「ぶんちょうさま」に邪魔されそうなら『速度』を生かして振り切り、「射線」を通して撃つか、可能なら体当たりからの捕縛、ですねぇ。
最低でも手傷を負わせて、逃亡を阻害したいところですぅ。
「役目」を無事に果たせましたら、改めてもふもふタイムですぅ(もふもふ)。
「こ、これはまた、何とも可愛らしいですぅ」
夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は困った表情を見せる。あんなもふもふしいフォルムの鳥を攻撃しなければならないのかと思うと、やはり手が止まってしまう。
「これでも何とかしないといけないのでしょうかぁ……? いえ、しかし」
一度立ち止まり考える。もしかしてぶんちょうさまは『後回し』でも良いのでは? と。
「ぶんちょうさまを退け、悪徳商人を捕まえよ。……確かそう聞きました。それでは、あの商人の足止めさえ出来れば良いのですねぇ」
それからぶんちょうさまをもふもふするのでも遅くはないはずだ。勝算の見えたるこるは頷くと、早速構えを取り詠唱を唱え始める。
「――《大いなる豊饒の女神》の使徒の名に於いて、その証たる衣を此処に」
乳白色のオーラが彼女を包み込むと同時に、彼女の表情も仕事モードへと切り替わる。
とん、と地面を軽く蹴ると、るこるの体は空高くへと飛び上がる。勿論ぶんちょうさまも鳥なので空は飛べる。
「ピピピッ!」
るこるを追い掛けたぶんちょうさまが翼をぱたぱたさせながら放ったものは自分の仲間。色とりどりのもふもふ文鳥三点盛りがるこるへ襲い掛かる!
「お相手なら後程ゆっくりと、ですよぅ」
豊満な体を回転させながら空中を高速で飛び回るるこる。そのスピードに文鳥達やぶんちょうさまは付いていく事は出来ない。まぁあの見た目だから仕方ないね!
ぶんちょうさま達を振り切った所で、るこるはFRSの砲台を一挺、悪徳商人へと向け狙いを定める。
放たれたその一線、弾は悪徳商人の腕や膝を貫いた。
「ああっ!!」
膝を着いて座り込む悪徳商人。痛そうに傷口に手を当てる姿を見届け、地面に降り立つるこるは静かに笑みを浮かべる。
「……さて、逃亡は難しくなりましたね? お仕事ももう少しという事で……覚悟して下さいねぇ?」
その言葉は悪徳商人に向けた言葉ではなく、どちらかと言うとぶんちょうさまに向けた言葉だったという。もふもふタイムまで、あともう少しの辛抱だ。
成功
🔵🔵🔴
三池・悠仁
くっ、なんてもふもふなんだ!
持ち帰れないのが残念でならない
出来るだけ長時間ここにとどめよう、そうしよう
悪徳商人も巻き込み【ガラスのラビリンス】を発動
出口は一つなんで、逃がしてたまるかこのやろう!
俺もそこまで火力ある猟兵じゃないんで、商人が易々逃げ出さない様に《時間稼ぎ》に回るな
そう、これは時間稼ぎのための行為であって
俺の仕事は終わったからモフるっとかそんな不純な動機とかそんなんじゃないからな!
あっ…痛い!まってぶんちょうさま待って、つっつかないで!啄んでこないで
「くっ、なんてもふもふなんだ!」
非常に残念そうに深い溜め息を吐く少年、三池・悠仁(幻想世界の迷子・f20144)。一家に一羽は必要でしょ、という意気込みのまま持ち帰ってやりたい所だが……自分は猟兵、相手はオブリビオン。その夢が叶う事はないのだろう。
だとするならばこちらにも考えはある。悠仁は腕を組んで仁王立ちした。
「……出来るだけ長時間ここに留めよう、そうしよう」
時間が許す限りぶんちょうさまと関わる時間を多く作ろう。これは決して手を抜いている訳でもないし後でもふってやろうとか考えている訳でもない。列記とした戦略だ。誰かに報告する事になっても苦戦したとか適当に言えばいいのだ。
「ええと……えぇい、猟兵になったらなんか使えるようになった迷宮!」
力を込めて、えいっ、と両手を突き出すと、地面からガラス状の壁が召喚されていく。
「な、何だい!?」
突然の異変にぶんちょうさまだけでなく悪徳商人も驚いて周囲を見渡す。しかしもう彼らは逃げる事など出来ない。何故ならガラスの迷宮に閉じ込められてしまったのだから。
何羽かのぶんちょうさまは慌てて逃げようと空高く飛び上がるが、ごんっ、と何かにぶつかり虚しく転がり落ちていく。迷宮が簡単な訳がない。天井もしっかりガラス張りである。
「そう易々と逃がしてたまるかこの野郎!」
そう、あくまでこのユーベルコードに攻撃力は備わっていない。悠仁は悪徳商人を逃がさない為の時間稼ぎとして発動させたのだ。
……決してガラス越しのぶんちょうさまを眺める為ではない。
「ピーキュルキュル、ピピピッ!」
ガラスの壁にもふもふぶつかりながら困っているぶんちょうさま。その様子と鳴き声に何だか心がキュンキュン痛んでくる……。別の意味でダメージを受け、猟兵なんぞやめてやりたいと思ってしまう悠仁であった。
成功
🔵🔵🔴
サハル・マフディー
ははァん、愛らしいもので足を止めさせ、その隙に逃げる。理にかなっているじゃないか。
ただの犬猫だったら私も足を止めたかもしれないがねェ、ぶんちょうさまもオブリビオン、つまりは悪。
悪なら吹っ飛ばして問題ないだろう?
ジェットミューテーションで下半身の四肢をジェットエネルギー化、超高速で悪徳商人オブリビオンに突撃する
「なんて酷いことを、って顔だねェ?私らは猟兵だ、オブリビオン相手に容赦もへったくれもないだろう?」
このまま殴り飛ばしてやってもいいんだが、今回の目的は悪徳商人の持つ金銭。捕まえることを念頭に置こうかね
連携・アドリブ歓迎
煙草の煙を吐く緑の竜人。なるほど、と言いたげにサハル・マフディー(神の信徒は紫煙と共に・f16386)はにやりと微笑む。
「ははァん、愛らしいもので足を止めさせ、その隙に逃げる。理にかなっているじゃないか」
良い作戦だと褒めてやってもいいが、一つそれに指摘をするならば。
「……ただの犬猫だったら私も足を止めたかもしれないがねェ、ぶんちょうさまはオブリビオンだろう?」
オブリビオン、つまりそれは悪。
「――悪なら吹っ飛ばして問題ないだろう?」
再びにやりと微笑んだ『それ』は、果たして善意か悪意か。
雁首から灰を落とし、キセルをしまい終えると、突如サハルの下半身の四肢が燃え出す。ジェットエネルギーと化した四肢を操り、彼女は超高速で行動を開始した。
「ピピッ!?」
驚いたぶんちょうさまが彼女を止めようと慌てて召喚したのは文鳥軍団。徒党を組んで体当たりを仕掛ける文鳥軍団だが、それでもサハルの表情は涼しいもので。
「どきな」
掌を顔の前で広げ、払う様に腕を横へ振った。抵抗虚しくあっさりと吹き飛ばされる文鳥軍団。
ぶんちょうさま達の間も通り抜け、その勢いで再び腕に力を入れれば、悪徳商人目掛けてラリアットにも等しい強打を喰らわせる。
「ぐっ、う……っ!?」
突然の出来事に、悪徳商人は今起こった事を把握する事に時間を掛けた。気付いた時には酷い痛みと共に倒れていたのだから。
「なんて酷いことを、って顔だねェ?」
頭上辺りから痛みと共に響いてくる声。うっすら開いた目には何かもやもやとしたものが見える気がする。
「私らは猟兵だ、オブリビオン相手に容赦もへったくれもないだろう? ……ま、今回はこのまま殴り飛ばす訳にもいかないんでね。少しばかり我慢してやったよ」
ぞわ、と悪徳商人の背が凍った。ここまでぶんちょうさまの力が通じないとなると、こんな目に遭ってしまうのかと。……戦力のない自分がこんな仕事受けるべきではなかったのかもしれない。
ぼんやりそう思い返す中、彼女の視界に映るものは煙草の煙だった。
成功
🔵🔵🔴
ポク・ョゥョゥ
女の人と追いかけっこしてるのー?
その前にーぶんちょうたまを倒すんだねー
よーし、それじゃーぽくっきー食べるよー
んーおいしー
そしたらねーぽくが増えるよー
ぽくがいっぱいーでとつげーきー
もふぴよにーぽくのもふぽよボディあたーっくー
もふもふ癒されるぉー…はっ。戦わなきゃー
いろんな文鳥たまにーぽくが一人ずつ対応するよー
一人一匹もふもふなら封じられないかなー?
だめなら体の形をゆるっと変えて避けるよー
ぽくはちょっと柔らかめのぱんだなのー
後はねー槍のパクを持ってーつんつんして倒すよー
ごめんねーばいばいなのー
最後はみんなでー女の人捕まえるよー
ぽく達はねー、ぱんだなのー
あがめよー
ぽくのもふぽよで油断させてー捕獲だー
三上・チモシー
なるほど、あれが朝チュン……
チモシー、朝チュン覚えた
(UDCアースの現代っ子なので本当は少し知ってる)
きゃー、ぶんちょうさまー!もふもふー♪
もふらないとか無理!ホント無理!
もふらせてー!(即堕ちもふもふ)
はっ、良いこと思い付いたかも
るーさん呼ぼう!もっともふもふ!
【猫行進曲】で猫のるーさんたちを召喚、周囲に解き放つ
もふもふ祭開催!これはバズる
あ、るーさんが文鳥追いかけまくってる
あっ猫パンチした
……
猫だもんね、仕方ないね!
悪徳商人の人もそう思うでしょ?
悪徳商人が近くにいたら、逃げられないよう【グラップル】
「ピピッ、チュチュッ」
「きゃー、ぶんちょうさまー! もふもふー♪」
「もふもふだーもふぴよだー、もふもふ癒されるよぉー」
心を鬼にしてぶんちょうさまをどうにかしようとする猟兵もいれば、先に触っておきたいと思う猟兵も存在する。
ぶんちょうさまの背中からもふもふしている三上・チモシー(カラフル鉄瓶・f07057)と、上に乗ってもふもふしているポク・ョゥョゥ(よろしくなの〜・f12425)はまさに後者に当たる。いや、ポクに至ってはユーベルコードによって分裂し、体当たりを仕掛けているはずなのだが。
「うーん、ぽく足りないー? まだぽくっきーあるよー食べるよー」
自分の顔をしたしっとり系チョコ味クッキーをサクサク齧ると、にゅる、とポクの体から一人、また一人と分裂したポクが生まれ、まだもふもふしていないぶんちょうさまの方へもふぽよボディあたっくを仕掛けていく。
「複数にもふもふだなんて……はっ、良い事思い付いたかも」
そんなポクを見ていたチモシー。ピコーンと名案を思い付くと、一旦ぶんちょうさまをもふるのを止め、自身もユーベルコードを発動する。
「にゃーん☆ るーさん! もふもふだよー!」
折角なら自分だけでなくるーさんも! と呼び出したのは灰色猫のるーさん達。きらりと首輪のタグを揺らしながら元気にぶんちょうさまの元へ走り出していく。
「猫と文鳥とパンダ……これぞ、もふもふ祭の開催!」
もふもふ感触だけでなく目でも楽しめる。あ、これはバズる。絶対バズる。
「わーまるで動物園みたいなのー」
ポクも嬉しそうにぶんちょうさまやるーさんと触れ合う。いざとなればぶんちょうさまを槍化したパクでつんつんしようとも思ったのだが……とりあえず今はそれをしなくても大丈夫そうだ。
何故ならぶんちょうさまは攻撃をして来なかった。……ポクをパンダだと思っているから?
チモシーのるーさんからは猫パンチを喰らっているが……じゃれてる猫パンチなのでもふもふ羽毛に吸収されている。ダメージは通ってないが、るーさんと戯れるぶんちょうさまは戦闘する事を忘れているようだ。
結果的に……ぶんちょうさまは用心棒の仕事を放棄した。
「動物には優しいんだね、ぶんちょうさま! 悪徳商人の人もそう思わない?」
チモシーに声を掛けられる悪徳商人。思ってた展開と違うと思いつつも、可愛らしいもふもふ祭が見られて満足のようだ。
「ねーねー、ぽく達はねー、ぱんだなのー。あがめよー」
ひたすら増え続けるポク達もちょこちょこと可愛らしく歩き悪徳商人の元へ近付くと、そのもふぽよな体を見せ付ける。
そんな姿にキュンとした悪徳商人。怪我をしている事もあって結局逃げる事は出来なかったのだが、そんなこんなで抵抗する気力すらなくあっさりチモシーによって捕まったという。
「はい、捕まえた! やったねるーさん、パンダさん!」
「よくぞ捕らえたーもふぽよさせる権利をあげるよー」
ぶんちょうさまはもふもふさせてくれた後、見事に何もせず何処かへ散っていったという。一体何しに来たのだろうか……本当に用心棒だったのか……。
持ち逃げしようとした資金も無事没収する事も出来、役人に悪徳商人の身柄を渡したのだが、そんな彼女もオブリビオン、尊いものが見られたという静かな微笑みを浮かべながら昇天するように消えたという。
これにて今回の目的は完了した。次の戦いに向けて猟兵達は帰還していく。ぶんちょうさま、また何処かで会おう。
大成功
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