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エンパイアウォー㉓~叩け、砕け、消し飛ばせ

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー

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●一方的にスカッとしてみませんか
「――さーて、お前ら。無双の時間だ」
 霧島・クロト(機巧魔術の凍滅機人・f02330)は集まった猟兵を見てニヤリと笑う。
「奥羽地方で諸藩の武士の連中を悩ませてた『水晶屍人』だが――指揮官を失ったせいで統制が失われてるって話じゃねェか。これは明確なチャンスだ」
 ……つーか、今迄『戦力にならないかも』って思ってた猟兵でも、憂さ晴らしに最適かもしれねェな? と、クロトは言う。

 え、ひょっとして『水晶屍人』って猟兵にとっては雑魚なの? と、疑問の声も上がるが、それもクロトが自信満々に告げる。
「あァ。武士が噛まれちまうと『お仲間』は生まれちまうが――俺達にとってみればそんな隙すら与えずにボコれる。なんならスコアアタック始めて競い合っても良いぐらいにな」

 クロトは今回の転送先らしき藩のとあるエリアの地図を広げる。
「此処が今、武士達が遠距離から必死こいて射撃掃討をやってる場所だ。武士が掃討するとこういう風に妙な手間を掛けなきゃならねェが……。さっきも言ったように俺らがやるなら話は別だ。赤子の手を撚るように、あるいはやってくる敵を千切っては投げ、千切っては投げ――」
 ともかく、一方的に蹂躙し放題なのだという。そして負担が軽くなった武士達は安心してその場を離れることが出来るらしい。

「ちなみに、だな。武士が離れたら何しに行くかってーと、『幕府軍』への加勢だ。とかくこの掃除には良いことづくめって訳だ。……身体動かすにもちょうどいいぜェ」
 そんな事を言いながら猟兵達に向け、クロトは転送準備を始める。
「――いいか、殲滅だ。一匹残らず糞ゾンビ共をぶち砕いてこい!!」


逢坂灰斗
 情け無用組手とか色々ありますけど安心して下さい。ただのボーナスゲームです。
 逢坂灰斗です。
 今回は『統率を失った水晶屍人を諸藩の代わりに掃討する』シナリオです。

【MSより】
・【集団戦】に近い内容のシナリオですが、『水晶屍人』はよっぽど変なことをしない限りは猟兵の敵ではありません。じゃんじゃん張り倒しましょう。
・また、このシナリオに成功する事で、1000名の奥羽武士が幕府軍に合流して戦力が増加します。
・なお、チームや団体で参加される方は迷子防止の為【一緒に参加される相手】か【一緒に参加するグループ名】を必ずご記述ください。

 では、お目に止まりましたら、宜しくお願いします……
 かっとばせ、イェーガー!!
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第1章 冒険 『水晶屍人掃討戦』

POW   :    多数の水晶屍人の群れに飛び込み、体力の続く限り暴れまくる

SPD   :    群れから逃げ出そうとする水晶屍人を発見し、逃がさないように掃討する

WIZ   :    策略を駆使して、多くの水晶屍人を逃がさずに殲滅できる状況を作り出す

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

穂結・神楽耶
【鋼色】鎧坂様/f14037

いえあの、それでも武士の方々には危険のある相手なのですよね?
…戦争中に何を言うのか、という話でもありますが。
それでも、少しでも危険を減らせるのでしたらやらない道理がありません。

被害拡大を防ぐためにも水晶屍人をあまり動かさないことが肝要。
ではさっくり、動きを止めてしまいましょうか。
《範囲攻撃》【猩猩緋宴】
かつて人であったなら、炎がどれだけ恐ろしいかはご存知でしょう?
足を止めた屍人から切り捨てて参ります。

……スコアアタックて。
水晶屍人はボウリングのピンでもパチンコの玉でもないんですよ!?


鎧坂・灯理
【鋼色】非女神殿/f15297

『お掃除の時間』だそうですよ、非女神(ヒメガミ)殿。
そうですとも。シロアリと同じです。
害意の無い相手であろうと、人間にとって危険であるなら
それは駆除対象なのですよ。

非女神殿が奴らの足を止めて下さるのであれば、私は彼らを纏めてしまおう
『白虎』で駆け回りながらUCで周囲の大地を分解し、再構成して、巨大なモノリスを屍人を囲うように作成
念動力で内側へと動かせば――さあ、もう逃げ場はないぞ

『朱雀』喜べ。食い放題だ。
スコアアタックと参りましょうか、ミス・穂結?



●危険なことに変わりなく
「――『お掃除の時間』だそうですよ、非女神(ヒメガミ)殿」
 と、傍らの鎧坂・灯理(不退転・f14037)は言うけれど。
「いえあの、それでも武士の方々には危険のある相手なのですよね?」
 戦争中に何を言うのか、とは思われそうだが、穂結・神楽耶(思惟の刃・f15297)の言葉は至極最もだった。
 実際、武士達が遠隔武器での戦を強いられている程の危険な相手なのだから――
「そうですとも。シロアリと同じです。害意の無い相手であろうと、人間にとって危険であるなら――それは『駆除対象』なのですよ」
 技術のある人間が始末、いや『楽に済ませられる』人間がやってしまうのが道理と言うべきなのかも知れない。
 彼女達はこの場においては『そういう』存在なのだから。

「それでも、少しでも危険を減らせるのでしたら――やらない道理がありません」
 神楽耶はすらりと鞘から『自分』を抜き、その刀身より『輝き』を齎す。
「人ならざる身に堕ちたと言えども……かつて人であったなら、炎がどれだけ恐ろしいかはご存知でしょう?」
 ゆらりと、その輝きが齎すのは目を刺す如き焔の幻。彼らに正しく『目』という昨日があるかは分からないが――その畏れが齎す物は、屍の群れに徐々に波及し、ぴたりと。動きを止める。
 それでも逃げ出そうとするモノも居たが――それは無駄なあがきで。
「ああ、畏れから逃げ出そうというのか……だが、常ならぬものだよ、何もかも」
 迫り上がるように大地より生えた壁が『白虎』により駆ける探偵により齎される。それはゆっくりゆうっくりと。畏れるモノ共を、一塊へ集めていき……
 ――場所は、整った。

「『朱雀』喜べ。食い放題だ――」
 そう告げた灯理は銃を手に携え、ちらと傍らの『刀』の少女に声を掛ける。
「……さて、スコアアタックと参りましょうか、ミス・穂結?」
「……スコアアタックて。水晶屍人はボウリングのピンでもパチンコの玉でもないんですよ!?」
 やはり、神楽耶の(比較的)常識的な叫びが奥羽のどこかで木霊したものの。
 その叫びが契機となったかは不明だが、あっさりと、屍人の一塊は塵に帰ったのである。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ショールム・メルストロム
武士の情けとは言いますが、
生憎、屍人にかける情けは持ち合わせていないもので。
守らねばならないのは、今を生きる人間ですからね。

取りあえずは、そのあたりの屍人を掴んで振り回すとしますか。
これだけいれば、武器にも困らないでしょうしね。
仮に手ごろな場所に屍人がいなくとも、自分の体を使えばいいだけですし。
拳でも尻尾でもやりようはいくらでもあります。

増殖力自体は厄介ですが、媒体となる人間がいなければ問題なし。
武士の方へ抜けていきそうな奴らから先に潰していきましょう。

水晶屍人は兵として使うにはあまりにも脆い。
そのあたりにコストを掛けられないようでは、
猟兵相手に勝負どころか、商売すらできませんね。



●商品にもならぬ水晶
 既に小気味よい粉砕音や切断音が聞こえ始めた頃――
 武士達よりも前に進み出るように現れた影が1つ。
「武士の情けとは言いますが、生憎、屍人にかける情けは持ち合わせていないもので」
 ショールム・メルストロム(家畜之神・f21142)はゆらりと、そこに確かに神威を携えながら、群れの前に歩み出た。

「――守らねばならないのは、今を生きる人間ですからね」
 すぅっと抜け出そうとした屍の1つをひょいと掴んだ竜人はそのまま適当な別の屍に向けて力任せに叩きつけた。だが、そのどちらも彼が有する力に耐え切れず、一瞬にして砕け散る。
「……おや、もう少し丈夫だと思っていたのですが。これでは脆すぎるようですね」
 まぁ、良いでしょうと、彼はすぐさま別の『武器』を掴むと、これまた豪快に振り回し、呆気ない程に一瞬で屍人達を破砕していく。
「水晶屍人は兵として使うにはあまりにも脆い。そのあたりにコストを掛けられないようでは、猟兵相手に勝負どころか、商売すらできませんね」

 人にも竜にも嘗てなりそこなった彼がそれらに向ける眼差しは――家畜よりも、もっと『劣悪』なモノを見る目で。
 駄目な商品を叩き潰すかのように、ショールムはその力を振り回す。
 ……もはや粗悪品は、次々に塵に還るのを待つのみだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

イリーツァ・ウーツェ
【POW】
殲滅。何かを守らずとも良い、と。
ああ、其はとても良い。
楽だ。

杖を置いて、UCを発動
人類が歴史を紡いで早数千年
遥か遠き神話の時代より、『竜』が恐れられ続けてきた理由
――今こそ身を持って知るが良い

地を砕き山を削り空を割ってみせよう
地図を書き換えさせてやる
動く物は存在の証一つ残さん



●『竜』が恐れられ続けてきた理由
「――殲滅。何かを守らずとも良い、と」
 イリーツァ・ウーツェ(盾の竜・f14324)はその屍人を見て、出立前の言葉を反芻する。
 そう、守るべきものは、その場を離れていくのだから、『守る必要は無い』。だからこそ――
「ああ、其はとても良い――『楽』だ」

 言葉とともに、からりと杖が地に落ちる。
 武器を落としたと見たか、屍人は見て殺到してきたが――これが逆なのだ。
 『枷』を、外したのだ。
 拳の一振りで地に傷跡が奔る。拳圧で、脆い水晶は砕け散る。
 竜とは本来、爪爪牙尻尾――五体の全てが武器なのだから。

「人類が歴史を紡いで早数千年。遥か遠き神話の時代より、『竜』が恐れられ続けてきた理由――今こそ身を持って知るが良い」
 その背の翼で羽撃けば、迅風が屍を全て吹き飛ばす。
 腕が薙げば其処には何も残らない。ただ哀れに散華の音を奏でるのみ。

 余波に巻き込まれてはたまらないと、思わず武士達も避難の手を早め、一目散にこの場から離れていく。
 地を砕き、山を削り、空を割く――今の『彼』はそういった者に、見えたから。
「地図を書き換えさせてやる――動く物は存在の証一つ残さん」

大成功 🔵​🔵​🔵​

死之宮・謡
アドリブ&絡み歓迎

やれやれ…雑魚の掃討か…そんなに惹かれないけど…休憩を兼ねる分には良い感じになるかな?私だって休むことはあるさ…(一応は戦闘だと言うのに休憩と言い張る頭可笑しい女)

季節外れの氷雪だ…何、遠慮せずに味わえ…お代は貴様等の命で良いぞ?
「先制攻撃」で【大氷雪】を放つ
その後も「呪詛」を籠めた爆炎(属性魔法:焔・全力魔法)で「なぎ払い」の「2回攻撃」で消し飛ばす

…何か、彼奴ら相手に突っ込むのは怠いからな…面白可笑しく死んでくれ…



●戦闘狂の箸休め
「やれやれ……雑魚の掃討か……そんなに惹かれないけど……」
 元来、死之宮・謡(統合されし悪意→存在悪・f13193)という女は強者を求める。故にこんな分かりやすい雑兵の相手をする事『のみ』というこの仕事にはあまり惹かれないだろう。だが――
「休憩を兼ねる分には良い感じになるかな?」
 主食ばかり食べていては『もたれて』しまう。故にこれは『箸休め』なのだ。休憩ぐらい彼女だってする。
 すらりと、その白肌の生える美しき腕を前へ伸ばすと、柔らかく微笑む。
「――季節外れの氷雪だ……何、遠慮せずに味わえ……。お代は貴様等の命で良いぞ?」
 ……最後には、やっぱり口角を釣り上げたが。

 刹那、奥羽には珍しくもない大雪が、季節を無視して屍の群れへと雪崩込んだ。
 氷魔術の凍結力はさることながら、第一雪の重みというのは、人を殺せる程にまであっさりと昇華出来るものなのだ。
 ただでさえ人体より生まれたその『脆い』身体はあっけなく。小気味よく。砕け散る様を奏で続けるが――それだけで彼女の『休憩』が終わる筈がない。

「――さぁ、次は太陽が降りたかのような灼熱だ……。遠慮? 出来ると思うのか?」
 もはや骨と皮ほどしか残らぬその身は、一瞬として灰に変わり、雪解けの余韻すら与えぬ程に、一帯が焼き尽くされる。

 ……だが、彼女は一向に前へ歩むことはしなかった。
 前へ出る程の労力を掛けるに値しないのか、それはまるで怠惰に微睡むかのような。
 だが、彼女は茶の間で菓子を齧るかのように楽しげに笑いながら、その蹂躙の様子を眺め続けていたのである――

成功 🔵​🔵​🔴​

鳴宮・匡
残らず散らせばいいんだな
そりゃなんとも俺向きの仕事だ

【POW】
射程に入った敵から順に撃っていく
数が多い、ワンショットワンキルを心掛けるよ
となると、基本は頭を狙う形になるかな
勿論、より効果的な急所があるならそこでもいいけどな

弾薬が尽きるまではアサルトライフルと拳銃で射撃戦を
撃ち尽くしたらナイフに持ち替えて近接戦へ
こちらも同じく急所を狙う
眼窩、首、肋の間から心臓、ってあたりかな
どこへのダメージが一番効果的か
しっかり観察しながら戦闘を運ぶよ

同情だとか、憐憫だとか
そういう面倒な感情は持ち合わせてない
逆に言えば、別段こいつらに恨みつらみだってない
それが仕事だから、そうするってだけだ

……さて、あと何匹だ?



●それは、凪いだ海のような
「残らず散らせばいいんだな――そりゃなんとも俺向きの仕事だ」
 始まった掃討に逃げ帰っていく武士達を余所に、鳴宮・匡(凪の海・f01612)は自分の支度を始める。
 ここは戦場で、なにより戦場だ。全て散らすことが今回の仕事なら――何も躊躇わず、引き金を引き、撃鉄を起こし続ければ良いだけ。

 射程に入らば、後は頭が爆ぜて動かなくなっていく。
 数ばかりが多いが、それは問題ではない。一発で殺せば良い。
(急所――という程じゃないか。屍で有る以上強い衝撃で『使い物』にならなくなれば、その時点で『取った』のと変わらない)
 人体への急所などとうにこの身に叩き込まれている。ならばそれを応用し、探りを入れるまで。

 同情とか、憐憫とか、そういうものは生憎彼には持ち合わせがない。
 逆を言えば、特に恨みだって無い。淡々と撃ち、滅していくだけ。
 どんなに彼らの生まれが外法であろうと、どんなに悲劇的であろうと、彼は仕事を続ける。弾が切れれば刃を握れば良い。それだけだ。
「……さて、あと何匹だ?」
 ――鳴宮・匡という『海』には漣すら起こらない。

成功 🔵​🔵​🔴​

鈴木・志乃
人格名『鈴木・志乃』で参加

親友が起こしてくれたから何かと思えばそういうことか

……相分かった
皆、骸の海に還ろう
これ以上苦しませないから

UC発動
祈り、破魔の全力魔法を籠めた歌唱の衝撃波で全てをなぎ払うよ
邪なる全てを、この手で祓う

今まで強制的に操られていた人々にせめて最期は安らかに眠れますようにと
心から祈っている
痛まないよう、優しく、葬ろう
……結局は殺戮となんら変わりないのだけれど

遠くまで行かないで
此方においで
大丈夫、大丈夫だよ
誰一人置いては行かないから
【第六感】

……安倍晴明
貴方はどうしてこんなことができる
人の命をなんだと思っている
てめぇは私を怒らせた
首洗って待ってろ

今は只
屍人の為に、歌う



●願い続ける祈り
 鈴木・志乃(オレンジ・f12101)が目覚めた時は、眼前に彼らが彷徨っていた。
 統率を失っても尚、彼らは死することも出来ず、ただ空虚に。
「親友が起こしてくれたから何かと思えば――そういうことか」
 すぅ、と息を吸い込めば、彼女は願い始める。
 せめて、最後は。安らかに――と

 その口許が紡ぐのは、ただの祈り。
 祈りにしては、暴力で、殺戮のようで。そんな破魔の歌は次々に彼らに届いて――
 塵へと、骸の海へと、還していく。
(――遠くまで行かないで、此方においで)
 抱く感情は、どこまでも嘗てあった『彼ら』に寄り添うように。
(大丈夫、大丈夫だよ――誰一人置いては行かないから)

 1つ、歌い終えて。向き合う彼女に湧き上がるのは、静かで激しい情動。
(……安倍晴明。貴方はどうしてこんなことができる)
 それは彼らをこのような姿に貶めた外道への、
(――人の命をなんだと思っているッ!!!!)
 正当なる『怒り』の証。
「てめぇは私を怒らせた……首洗って待ってろ」

 再び、歌は紡がれる。
 外道より解放するため。彼らを軛より解き放つため。
 今は――ただ、歌い続ける。

成功 🔵​🔵​🔴​

非在・究子
お、落ち武者狩り、ならぬ、落ち水晶屍人狩り、か。
ぼ、ボーナスステージに、しても、数が多いから、面倒、極まりない、な。こ、効率、重視で、さくさく、いく、ぞ?
ゆ、UCの、力で、周囲の、無機物を、ゲームの、オブジェクトに、改変する。
て、適当な、範囲を地面から、伸ばした、石壁の、オブジェクトで、覆った、後、石壁の内面と、地面を、地雷に、改変して、爆破、してく、ぞ。
こ、こうした方が、ば、爆発力が、内側に、収束して、いい感じに、殲滅、できる。
真ん中で、爆発の柱が、上がるのは、なんとも、景気が、いい、感じで、いいよ、な?
こ、この調子で、効率よく、片して、いく、ぞ。



●現実という『ゲーム』
「お、落ち武者狩り、ならぬ、落ち水晶屍人狩り、か」
 非在・究子(非実在少女Q・f14901)は隠れた両目を髪の間から覗かせながら、今回のフィールドを見遣る。
 彼女は如何に現実が糞ゲーだと言っても。『ゲーム』である以上、掌の上に転がせられるのだ。
「ぼ、ボーナスステージに、しても、数が多いから、面倒、極まりない、な。……こ、効率、重視で、さくさく、いく、ぞ?」

 ――その証左に。
 彼女が画面をなぞるようにすいと空を撫でると、なにやらとてもクラシカルな城壁が突如『生えて』くる。その壁が進軍を阻むように屍達を囲い、彼らを右往左往しているのを満足げに究子は見遣る。
「ぐひ、ひ ちょっと、囲んで、後は――」
 囲われたのならば、後は勝手に踏んで貰えるように『罠』を仕込むだけ。
 再び空を撫でるようにすると、次の瞬間――

 ……解体現場かと思わんばかりの勢いで、中心方向に向けて大爆発が起きた。
「真ん中で、爆発の柱が、上がるのは、なんとも、景気が、いい、感じで、いいよ、な?」
 景気が良すぎてなんだか火薬も5割増しに見える大爆発が見えた気がするが――爆発地点には、跡形も残っていない。
 こんな風にさくさく進むなら正しくボーナスゲームと言うべきだろうか?
 彼女が次なる集団に目を向けると、少しだけ楽しげな笑い声を響かせて居た。

成功 🔵​🔵​🔴​

ヴィクティム・ウィンターミュート
──撃滅だ、一匹残らずな
屍人に鞭を打つようで悪いが…もうここは、お前らがいていい場所じゃねえ
最期はせめて、きっちりあの世に逝ってくれ

広範囲を殲滅する──『Conquer』セットアップ
性質変換完了、追尾能力獲得
一発一発が爆発を引き起こすナイフだ…前から押し上げるぞ

近づく必要はありはしない
遠くから夥しい数のナイフを投げ続けるだけで良い
着弾すればそれだけで、一塊が吹っ飛ぶんだからな
群れから逃げようとする奴も漏らさない

そうだな…外側から削り取っていくのもアリかもな
段々内側に狭まってくれば、奴らはより固まらざるをえない
哀れだとは思うし、理不尽だとは思うがな
勝つ為に、それを踏み越えて俺は進み続ける



●殲滅攻勢という『札』
 ヴィクティム・ウィンターミュート(impulse of Arsene・f01172)はもはや確信めいた表情で笑う。あれだけいた屍が、半分以上も消え去っているのだ。
 だが、彼がそこで慢心することも、妥協することも無い。第一、もう此処は生ける屍の存在していい場所では無いのだから。
「──撃滅だ、一匹残らずな」
 最後はせめて、きっちりあの世に向かってくれと。

 彼は『勝利』の為なら様々な手札を切るが、どちらかと言えば妨害や支援をする側に回ることが多い。
 だが、今回の彼は違う――自分自ら殲滅の手を下したのだ。
「喜べ。俺がここまで精力的に攻撃することは中々ねェぞ?──フューミゲイションスタート!」
 その言葉を契機に、ナイフが1つ戦場へ投げ込まれた。それは瞬く間に千本――いやそれ以上の数に膨れ上がり。意志持つように『彼ら』に向かう。
「近づく必要はありはしない。何せ、俺は夥しい数を投げつけるだけで良い――」
 爆炎の波は、瞬時に生まれた。
「……着弾すればそれだけで、一塊が吹っ飛ぶんだからな」

 後は『絶対の勝利』の為。最早数少なとなった哀れな群衆を追い込むように、削り取るように。ナイフが包囲していく。
 けれど、これはあくまで『足掛かり』。
「――勝つ為に、踏み越えて俺は進み続ける。それだけだ」

 彼がこの地を後にした時、武士達を悩ませていた者共は完全に消え失せていた。
 この『足掛かり』が勝利の為の布石だと、武士達も気づくのは――もう少し後なのかもしれない。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月12日


挿絵イラスト