●般若の面を累た鵺
サムライエンパイアでの戦争は壮絶に、今なお続いている。そんな中でも数多の猟兵達が、徳川の埋蔵金を手に入れる事で戦争に貢献してきた。
しかし、この事態に怒り狂う者の姿があった。
『何、何なのよおおおおお!!!
何奴も此奴もムカつく!!!死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねええええええ!!!』
それは大悪災、日野富子────。彼女はこれまで、悪の限りを尽くして金を……食料を領民達から搾り取ってきた。
これで彼女の思い通り。
そう思いきや、易々と行かぬが世の常である。つまり………猟兵達によってその野望は簡単に打ち砕かれてしまったのだ。
無論、彼女は大激怒。今にも人を殺さんばかりに殺気を放つオブリビオンは、従わぬ猟兵達を倒そうと慮り、迎え撃とうとしていた。
熾烈な争いが今、幕を開ける。
●役揃いの花合わせ
「戦争の幹部とも言えるオブリビオンが現れたね。いや、正確には狂人なのかもしれないけれど……」
日野富子のブチ切れ振りを見てそう困惑気味に述べるのは、グリモア猟兵の戎崎・蒼(f04968)だ。
そう、ここはグリモアベース。
新たな敵が姿を現した事によって騒がしさを増した場所で、彼も新たな依頼で人を呼び集めていた。
「今回の依頼は、日野富子の討伐。……言わずと知れた大悪災だ」
日野富子の悪事は留まるところを知らず拡大していたが、それ故猟兵達によって防がれ、居する場所すら突き止められてしまった。
今回はその場所に乗り込み、彼女を倒す依頼という事らしい。
「だけれど彼女も幹部に近しい存在。先制攻撃を必ず行ってくるというのを念頭に、どうやって防ぎ、どうやって反撃するのかを考えておいた方が身の為だろう」
いくら乱心しているとは言え、未だ正常な判断が出来る程の強敵。
もし戦争に馳せ参じるのであれば、君達はその敵に立ち向かわなければならない。それだけ危険だとしても力になりたいと、そう伝えたのならグリモア猟兵は少しだけ笑んだ気がした。
そして君達に言葉を贈るだろう。
「……………彼女に断罪を下すと言うのなら、どうか気をつけて」
そう述べられた刹那、タロットカード状のグリモアから放たれた光が猟兵達を包み込む。移送された瞬間だ。
こうして猟兵達は、戦争に身を投じる事となるだろう。
………日野富子は、サムライエンパイアを滅ぼしかねない、強敵。
────然しながら、日野富子という最悪災厄の存在を消し去れるのもまた、猟兵であるのだ。
Parmigiano
日野富子、凄く怖い美人じゃないですか……200(π/2π)点ですね。
はい、Parmigianoです。お世話になっております。今回も皆様に良いリプレイを御送り出来るよう、精進して参ります。
====================
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
大悪災『日野富子』は、先制攻撃を行います。
これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
彼女を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
====================
今回の舞台は言わずもがなサムライエンパイアです。日野富子を倒しちゃいましょう。
プレイングは必ず『先制攻撃をどう防ぎ、どう反撃するのか』を明記してください。防御法の記載が無かった場合、高確率で不採用とさせて頂きますことご理解頂けると幸いです。
連携や単騎の場合は申し出を。こういうアドリブNG!など御座いましたら、面倒をおかけしますがご明記の方、お願い致します。
●……単騎、○……連携歓迎、◎……連携&アドリブ歓迎
皆様の素敵なプレイング、お待ちしておりますので、どうぞよろしくお願い致します!
第1章 ボス戦
『大悪災『日野富子』』
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POW : アタシの前に立つんじゃねぇ!
【憎悪の籠った視線】が命中した対象を燃やす。放たれた【爆発する紫の】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。
SPD : アタシのジャマをするな!
自身の【爪】が輝く間、【長く伸びる強固な爪】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ : 誰かアイツをぶっ殺せよ!
自身が【苛立ち】を感じると、レベル×1体の【応仁の乱で飛び交った火矢の怨霊】が召喚される。応仁の乱で飛び交った火矢の怨霊は苛立ちを与えた対象を追跡し、攻撃する。
イラスト:みそじ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
逢坂・理彦
◎WIZ
あぁ、うん、正しく大悪災の名に相応しい気迫だね。美人な分余計にきつく見えてしまうな。
まぁ、彼女はそんなことを望んでの行動じゃないだろうけど。
先制攻撃か…火を使うみたいだから【火炎耐性】も意識しつつ。
彼女の攻撃が来たのならUC【狐火・椿】の狐火で相殺を狙ってみようか。
これを全ていなすことが出来たら【早業・なぎ払い】で斬り込もうか。
敵攻撃は【第六感】と【戦闘知識】を利用して【見切り】や【カウンター】を決める。
あなたの時代はもう終わってるんだ。
大人しく骸の海に還るんだね。
薄荷・千夜子
◎
お金に囚われ、怨霊のようになっておりますね
えぇ、これ以上貴女から何も奪わせません
火矢の怨霊で攻撃をしてくるというのなら、清浄なる力で祓いましょう
【オーラ防御】【火炎耐性】【破魔】の力で対応を
「彗も援護をお願いしますね」
相棒の鷹にも声をかけ、[飛星流克]で放つ【援護射撃】にも【破魔】の力を込めて撃ち落としましょう
こちらからも攻めさせてもらいますよ!
UC『操花術式:花神鈴嵐』を使用
火矢の怨霊と纏めて日野富子も巻き込み【全力魔法】【破魔】で攻撃を
「全てを清めましょう、貴女は我々の世界には不要です」
どうか、躯の海へとお帰り下さいな
●花舞う前線で報復を
荒れ狂う日野富子が待ち構える場所、『花の御所』は移送された猟兵達のすぐ目の前にあった。
それを視認した上で、室町通に面した四足門から中へと入るのなら、丁度奥の方に中門が見えてくるだろう。
……どうやら、この新築された花の御所より主殿にて、日野富子は迎え撃とうとしているらしい。
そうして中に入り主殿まで赴けば、ようやく花の御所での戦いの頭目たる人物が、睨めつけながら立ち出でる。
『ようやく来やがったか!!!愚図な猟兵共!』
出会い頭に暴言を吐く人物、日野富子。彼女は、今にも殺さんという勢いで威圧する。勿論、猟兵を妬み嫉み恨んでのことであるが。
それに対する猟兵の対応は、以外にも簡素なものだった。
「あぁ、うん、正しく大悪災の名に相応しい気迫だね。美人な分余計にきつく見えてしまうな」
彼女が怒ろうが何処吹く風でそう述べる猟兵、逢坂・理彦(守護者たる狐・f01492)は煙管(キセル)を咥えていたのを離し、ふ、と一息。
(……まぁ、彼女はそんなことを望んでの行動じゃないだろうけど)
そうも考えている彼は今一度、敵対するオブリビオンを眺める。ちなみに彼はこの混乱を収める為に移送されてきた猟兵の内一人であるが、そんな彼の眼前には尚も喚き散らす日野富子の姿があるだろう。
すると、逢坂の隣に人影が降り立つ。
そして言葉を紡ぐ。
「…お金に囚われ、怨霊のようになっておりますね」
……まるで悪霊の化身そのものだ、と。
そう、これを見て静かに話す薄荷・千夜子(鷹匠・f17474)は強い意志の灯った瞳を、ただ殊更にオブリビオンに向けていた。
「あちらさん、言葉に耳を傾けそうに無いな。さて…どうしたもんかね」
「あれだけ錯乱した状態です。加えて彼女は感情の起伏が激しい……それなら攻撃も粗雑になる可能性が有ります。それに対処し打って出て───」
「─────一気に突き崩す、か?」
薄荷が述べた言葉に続けて逢坂が話せば、彼女は音もなく頷く。………成程、確かに連携して動いた方が、効率も良ければ効果も有りそうだ。しかし、そうこうしている内に日野富子の怒りは爆発する。
『なにコソコソ話してんだ!!!糞が!!!誰かアイツをぶっ殺せ!!!!』
そしてそれは攻撃の合図に等しいものだったのだ。
つまり───、先制攻撃である。
怒る彼女が金切り声のように劈く声を上げた途端、幾数もの火矢の怨霊が召喚される。
すると否応なしに、それは逢坂と薄荷へと襲いかかる事だろう。
だが2人は、しまったなど思うこともなければ、言うことも無かったのだ。………何故なら、それが2人にとっては想定内のものであったのだから。
瞬間、オーラ防御を展開し、更にその上から火炎耐性を二重に重ねた防壁が出来上がる。そして、仕上げに薄い膜を張るように破魔の力で覆えば、最初の攻撃である火矢の攻撃はある程度力が弱まるだろう。しかし、日野富子はそれをも嘲り笑う。
『そんな小細工でこちらの攻撃が防げるとで思ってんのか!?あはははははっは、笑わせんな!!!!!!』
そしてにんまりと、顔を愉悦に歪ませるのだ。勝利を確信したかように。
だが2人は…やはり焦った様子を見せてはくれない。それどころか、瞳をゆらりと向けたままの逢坂が恐れをなさずに告げるだろう。
「────悪いけど、只々攻撃を待つばかりの阿呆じゃあないんでね。………あなたの期待には応えられそうにないな」
すると『なんだと?』と日野富子が問う前に……彼は攻撃を仕掛けたのだった。それは、────ユーベルコード【狐火・椿】。
『ぽとり、ぽとりと椿ように───燃えて、散れ』
逢坂の口から出でたのは、詠唱として並べ立てられた文言。
それに呼応するかのように、椿の紅い輪郭を象った狐火が日野富子の頭上へ降りそそぐ。加えて、それらは任意に操作出来る為、火矢を的確に狙う攻撃を可能にしていたのだ。
『は、クソが!!!クソクソクソクソクソクソクソクソクソ!!!!』
完全までとはいかないものの、比較的容易に相殺されてしまったその攻撃。これを見て怒りを強くさせる彼女は、然しながら一心不乱に火矢での攻撃を続けるだろう。
「彗、援護をお願いします!」
すると今度は別方向、つまりは薄荷のいる方向から鷹が飛んでくる。ヒュンという風切り音を僅かに鳴らし飛ぶ鷹は、日野富子の頭上より遥かに高い位置を飛び回っていた。
………これは指示不足だろうか?
そう思うかもしれないが、それは違う、と目の利く猟兵なら瞬時に分かるかもしれない。
椿の狐火が取り零した火矢の数々を、鷹の足に装着された飛星流克で撃ち落としていたのだ。
軌道の特殊な射にも関わらず、器用に、そして正確に当てていく。もう少し良く見てみるのなら、放たれたその鷹用の弓から、破魔の力も僅かに感じ取れるだろう。これを視認した逢坂は、少し目を見開いてほうと感嘆の言葉を発する。
「……これぞ正(まさ)しく“能ある鷹は爪を隠す”、か。お見事。」
だがその賞賛とは反対に、日野富子にとっては鬱陶しいことこの上ない。
『猪口才な!!!!!』
吐き捨てた言葉はとても穢いものであったが、それを聞くか聞かないかの所で薄荷が告げる。
「───さあ、今度は此方の番です!攻め込まさせて頂きます!」
そう述べると、彼女は神楽鈴の柄を持ち、鳴らすように手首を捻る。ふわりと揺れていた紐はピンと張り詰めたようになったかと思えば、弓返りをするように振動して振れる。
─────シャン。
途端、神楽鈴が、鬼灯の武器飾りが………花弁へ変容した。
それは、ユーベルコード【操花術式:花神鈴嵐】によって起きた事象であったのだ。破魔の力が宿った鈴蘭の花弁が嵐の如く螺旋を描き、火矢をも巻き込んで日野富子を襲う。
「全てを清めましょう、貴女は我々の世界には不要です。
────どうか、躯の海へとお帰り下さいな」
「あぁ、残念だがあなたの時代はもう終わってるんだ。…大人しく骸の海に還るんだね」
須らく攻撃をいなした時、逢坂の抜刀が牙をむく。そして切り刻み、薙ぎ払うのだ。
『が………………っ!く、そ』
これに苦しむオブリビオン。そう、今までの連携技が功を奏したのか、彼女に多大なダメージを与える事に成功したのだ。その上、2人の猟兵達は目立った傷を受ける事もなかった。
しかし日野富子は未だ倒れることはない。削れたのも、ほんの4分の1ほどであった。
こうして、一筋縄では行かぬこの戦いを他の猟兵に託しながら、彼等は武器を手に取り戦うのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
風見・ケイ
◎
【SPD】
初期状態は【荊】
ちょっ……何なんあの人!? めっちゃ怖いんですけど!
ああでもボクが受けきるしかあらへんか……うぅ。
Metal Heartで[武器受け]、場合によっては他の銃とかも使うかも。
お屋敷におるんやろ? 周りになんや高そうなもんあったら素早く[早業]蹴り飛ばしたり投げたりして攻撃対象を散らすわ。
いっそ掴みかかって止めてもええかも[グラップル]。
なんとか凌げれば後は螢ちゃんにチェンジ!
【螢】
後はあたいの仕事だな。
攻撃してくるなら炎身走破のスピードで避けるか銃で[武器受け]し、
接近してから火[属性攻撃]の[零距離射撃]をブちかます。
血染めにすれば爪も光らなくなるか?
ゲンジロウ・ヨハンソン
◎
乗り込むってことは相手は室内か、場所がわかりゃやりようがあるのぅ。
○先制攻撃対応
居へ侵入後、富子の居場所が知れたら壁越しに対峙しようかの。
できるだけ気配は消し【怪力】で壁に穴をあけてこう、【ダッシュ】で脚を運べば、
奴の動体視力次第じゃが、壁に視線は送れてもわしには…と思うが、
一応【オーラ防御】は張っておくか。
○富子戦
先制を乗り切ったら、富子の攻撃のどさくさに先程空けた穴から【選択したUC】で斉藤・カケルを発射!
熱い友情で結ばれりゃ、憎悪も苛立ちも緩和すんじゃねぇか?
○友情故に…
どみごぉ!可哀想に…そんな憎悪に捕らわれて…!
友であるわしが、解き放ってやるからな!
友情の【捨て身の一撃】でな!!
●朱に交われば一重に繎の結びとなる
息が荒々しい。
彼女のそれは、憎悪、嫌悪……その他もろもろの感情が綯い交ぜになり、遠に狂い果てている故のもの。ともすれば、花の御所にて待ち伏せるオブリビオン、日野富子が、言ってしまえば目も当てられぬ程に怒っているのも予想がつくだろう。
しかし、そんな覇気を感じ取りつつ、落ち着いた様子で考える猟兵が一人いた。
(乗り込むってことは相手は室内か。………場所がわかりゃやりようがあるのぅ。)
そう思案していた猟兵は、ゲンジロウ・ヨハンソン(腕白青二才・f06844)。彼は今一度花の御所を視認すると、居する場所へと踏み入って武器に手を添えていた。……勿論、警戒態勢を取る為である。
そうして警戒しながら中門をくぐり抜け、主殿付近に差し掛かれば、他の猟兵の戦いの痕跡が顕になるだろう。
「……成程、この先に日野富子が待ち構えるってわけか」
その場所は主殿前。相も変わらず自分が主だと宣い、彼女が叫ぶように声を荒らげているのが聞こえる。丁度、壁越しに対峙する形で息を潜める彼は、然しながら対抗手段の為の下準備を綿密に行っていくだろう。
そうして意図的に作られた、穴。
折角先制攻撃の対処として用意した壁であるにも関わらず、何故穴を空けてしまったのだろう?……その真意を知るのは、彼だけである。
────そんな、ぽっかりと空いた覗き穴から伺うのは………猟兵か、それともオブリビオンなのか。
………さて、視点は変わり日野富子の眼前。
『腰抜けの猟兵がぁ!!!イキがってんじゃねえよ!!!』
移送された猟兵に向かって暴言を吐く彼女は、とある猟兵にそう言葉を投げ付けていた。
「ちょっ……何なんあの人!?めっちゃ怖いんですけど!」
困惑気味に涙を少し滲ませてそう述べていたのは、風見・ケイ(ヴァイオレット・フィズ・f14457)だ。彼女は多重人格であるのだが、今の人格は【荊】という怖がりな人格のようである。だが、怖がりであるのに彼女は“荒事担当”だった。
それ故なのだろうか。身を少しばかり縮こませるようにしながらも、
「ああでもボクが受けきるしかあらへんか……うぅ」
だなんて割り切っていたのだ。
『ははっはははははは!!!本当の愚図がお出ましかよぉ!笑わせに来てんのか?あぁ?』
すると耐えきれなくなったのか、日野富子が嘲り笑いながら乱雑に言葉を投げかけてくるだろう。しかし彼女も怯えているだけではない。というか、容赦のない言葉を敢えて選んで怒りを誘うよう仕向けていた。
「………なんや人様勝手に侮って見下すような事やっとるから、ホイホイ盗られるんやろ……?
正当な意趣返しや。………それともあれか、また自分のもんやて言い張るんか…?」
『元より私の金だ!!!お前は馬鹿か!見下す?はっ、お前らなんぞ下に決まってんだろォがよ!!!』
「……いや、違うやろ?」
『何だと!!!!!!!!』
「?えっと……だって本当のことやん。そもそも自分のやないやん……?」
そんな、たどたどしくも述べられた意見を聞いたオブリビオンは、言い方も相極まって怒りを爆発させるだろう。
『アイツをぶっ殺せ!今すぐだ!死ね!!!』
彼女が般若の如く面相でそう声を発した瞬間に、火矢の怨霊が召喚される。これが先制攻撃なのだと理解するのに、それ程時間は掛からないかもしれない。
「っ!」
すると、気付いた風見は咄嗟に伸縮性のトンファーバトン[Metal Heart]で、攻撃を弾き飛ばす。思念の灯った矢がキンッと鋭い音を立て、霧散し飛ばされるのが分かるだろう。
しかしそれだけでは飽き足らず、絶えず攻撃を日野富子が行う。風見の方はと言えば、今度は周囲の壺やら箪笥、漆器等のものを蹴り飛ばし投げつけて攻撃対象を絞りづらくし、錯乱させるように動く事で器用に回避していく。
だが、日野富子は隙間を確実に狙っていた。
「しまっ──────!」
風見が気付いた時には、背面から変な軌道を描いた火矢が迫ってきていたのだ。殺られる、そう覚悟しかけたその時────突然それは現れた。
三┌(┌( 'ω')┐ウヒョー!
………何だ?これは。
そう考える間もなく飛び出してきたのは、忌わしき過去の盟約に喚ばれしモノ【斉藤・かける】。……いやだから何!?と思う者もいるかもしれないが、そんな者の気持ちなど全て無視して斉藤・カケルが富子に近付く。
「どみごぉ!可哀想に…そんな憎悪に捕らわれて…!
友であるわしが、解き放ってやるからな!」
涙ながらにそう告げる彼の言葉。しかし彼女はかぶりを振って、彼との繋がりを否定する事だろう。
『誰だお前!私は知らんぞ!……………て、おい!こっちへ来るな!近付くな!
ああああああああああああクソっ!これを召喚した奴はどこだ!!!!!出てこい!』
そうして視認したら殺す!という勢いで探すものの、その憎悪の籠った視線が召喚主に当たることはない。
(ふう……奴の動体視力は人間並みじゃったか。それに相手の先制攻撃も運良く当たっていない………と)
件の召喚主はそう考えると一息ついて、にやりと笑む。そう、壁を盾に視界を遮っていた為、彼女の先制攻撃が効かないようになっていたのだ。
「────それならまぁ、熱い友情で結ばれりゃ、憎悪も苛立ちも緩和すんじゃねぇか?」
一方で疑問符が沢山浮かんでいた風見は、これを突けばよいのでは?と妙案が浮かぶ。
(今や。どんな猟兵の人が助けてくれたんかは分からへんけど、好機をわざわざボクの為に作ってくれたのかも。………なら、期待には応えんと)
すると、ギュッと目を瞑るようにして思考を巡らせていた彼女が、今度は反撃する番だというかのように変容するだろう。
───そして気付けば、目の色が赤へと変わっていた。
「───バトンタッチだ。後はあたいの仕事だな」
突如、ギュン!とスピードを上げて一気に日野富子の眼前に降り立つ風見。それは、地獄の炎の猟犬に喰われる事で超高熱エネルギー発する事が出来るユーベルコード【炎身走破】で、手に入れた力であった。
この脅威的なスピードの速さでは、到底オブリビオンも反応できまい。
そうして、銃をオブリビオンに向け攻撃を放つ。銃であるのに零距離で放たれた攻撃は、相手の不意を突いた事によって効果的に作用するだろう。
「……血染めにすれば爪も光らなくなるか?
ともあれアンタの負けだ、オブリビオン」
言い捨てた彼女の言う通り、この場においてはオブリビオンの負けが確定していた。
こうして彼らも一応の勝利は納めたのだった。
「友情の一撃も食らってくれたし、理不尽な熱い友情でも効くもんだな!」
日野富子の可哀想な程嫌がる声が響く。ゲンジロウの召喚したソレが、今後も彼女を追いやるのだろうことを予測しつつも、彼らも後に続く猟兵に託すのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
須藤・莉亜
【街角】で参加
「面白そうな人だねぇ。今度一緒にお酒飲みに行かない?」
まあ、ジョークだけどね。
先制攻撃は敵さんの殺気を【第六感】で感じ取り、火矢の動きを【見切り】出来るだけ回避。それと自分で持った血飲み子と、悪魔の見えざる手に持たせた奇剣と深紅での【武器受け】で防御。
後はアーサーの射撃に合わせて、マントさんに血を上げて変なダンスでも踊ってもらって、囮になってもらおう。
攻撃を切り抜けたら、血狩りのUCを発動。分身たちには手持ちの武器を持たせて攻撃させる。んでもって、ペトが突っ込んで行くのに合わせて、分身達と一緒に【吸血】しに行く。
メンカル・プルモーサ
◎
【街角】で参戦。
金は使う物だし使い方次第…嫌われたのは金があるなしの問題じゃないと思うけどな…
全力魔法でオーラ防御による多重防御障壁を発動…爪からの連撃を防御障壁によって防ごうとするよ…
障壁に仕掛けを施し、当たる度に爪に纏わり付いて動きと切れ味を鈍らせるように…連撃をするほど爪の威力が低下するように仕込んでおく…
余裕があれば仲間に向かう火矢に対しても障壁を張って防御する…
攻撃を凌いだら…良い物を上げよう…【愚者の黄金】により大重量の黄金の枷を日野富子の手足等に作成…その重さによって拘束しペトやアーサー、莉亜の攻撃への補助とするよ…
…金を持ってる物が正義、だっけ?なら、従わないといけないよね…
ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
【街角】で参加
「金ねえ。あたしみたいな原始人には縁のないもんだよ。
アンタを殺すのに、金なんて必要ないしねえ。」
先制攻撃の視線はカメレオンスキンの【迷彩】で自分の姿を見えにくくした後、
【ダッシュ】と【スライディング】で動き回って正確に狙えない様に動き回るよ。
爆発もするみたいだし完全に回避するのは難しいだろうけど、【耐性進化】で耐性を得る分にはそっちの方が都合がいいしね。
ついでに、その辺で拾った石を【投擲】して火矢を適当に叩き落としていくよ。
【耐性進化】で火への耐性を得たら、須藤さんの囮も兼ねて火矢も視線の炎も耐性任せにまっすぐ突破して、
お値段なんと0円の拳で思いっきりぶん殴るよ。
アーサー・ツヴァイク
◎何でも歓迎、【街角】で参戦
金に対抗し、銀の【シューティングギャラクシィ】フォーム、だぜ!
まず莉亜に向けて放たれる火矢をレイシューターの【範囲攻撃】で撃ち落として【挑発】、 敵の物理的に熱い視線をこっちに向けさせるぜ。
敵のUCがくるが、これを盾形態のバスターホーンを【投擲】して視線を遮り、一発目を回避。これで回避しきれるわけないので、更にもう一発来る前にレイシューターの砲弾をぶちかますぜ。
レイシューターは太陽の光をエネルギーにする、太陽を直視するとどうなるかな? 力込めて睨むと余計に目にクるだろ?
後はペトの突撃に合わせて【レイシューター・フルバースト】を相手に叩き込んでフィニッシュだ!
●無に帰す宵闇
五月蝿い程の声が響くそこは、花の御所。
この場においての頭目とも言えるオブリビオン──日野富子が怒り狂い、場に緊張感を齎していたのだ。座する主殿はよもや瓦礫と塵に埋もれ、かつての豪奢な様子など微塵も感じない。それ程に、酷い惨状。
『ああああああああ!!!!金だ、金!!!返せ!!!!そして死ね!!!!!!』
しかし煩くのたまう彼女の、その言葉を聞いて呆れ返る猟兵達の姿があった。
「────金ねえ。
あたしみたいな原始人には縁のないもんだよ。
…アンタを殺すのに、金なんて必要ないしねえ」
幼少期に神隠しに遇い、なんやかんやあって猟兵に落ち着いた現在……それ故か余り金に頓着のない様子の猟兵、ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)がそう述べたのだ。
これに同意するように、同旅団のメンバーであるアーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)、メンカル・プルモーサ(トリニティ・ウィッチ・f08301)の2人も口を開くだろう。
「ま、ぶっちゃけ金の亡者並に金が好きで、自分がそれを手に入れてるっつー感覚が好きなんだろ?
…………なんか嫌われそうな感じだよな」
「金は使う物だし使い方次第…嫌われたのは金があるなしの問題じゃないと思うけどな…」
つまりは性格の問題。
快活に笑うアーサーと、表情を変える事無く言い切ったメンカルは、頷き合いながら同じ結論に至る。
だが彼女は尚も暴言を吐き続けた。悪の様相を呈し、飽くことのない悪事を繰り返す。彼女にとって悪とは、息をするという呼吸当然の行為であるのだと……そう感じざるを得ない。
そこで唐突に、くつくつとした笑い声が聞こえるだろう。
「───面白い人だねぇ。あぁそうだ、今度一緒にお酒飲みに行かない?」
その声の主は、須藤・莉亜(メランコリッパー・f00277)。彼は言葉の後に「まあ、ジョークだけどね」と付け加えつつ、マイペースに話す。それを聞いた瞬間、とうとう我慢ならなくなったのか日野富子が穢い言葉を吐き捨てるだろう。
『ふざけんな!!!!!お前ら全員死んじまえ!黙って聞いてやりゃぬかしたこと言いやがって!!!!!!』
その時。
口許から離した煙草の、灰がぽたと落ちた。
凪いだ瞳を一つしばたいた彼は、器用に寄りかかる形となっていた鎌にそっと手を添える。
大事に持っていた杖は自身に引き寄せ、グラス越しに相手を見据えた向こう側の蒼。ソレは………朽ちる事のない好奇心で只々視ていた。
自由自在の己を持つ者は普段と変わらない様子で、然して両の目を向ける。戦うこと──それは彼女にとっていつものこと、些細な事象。
夜が闇ならば光で照らすことが効果的なのだと………助けを望む者の為の、光たらんとする猟兵は。
きっとその役割を、良く知っていた。
─────瞬間。これまでにないほど膨らんだ殺気が猟兵達に向け、放たれる。
それは火矢の怨霊。苛立ったままの彼女から放たれたこれは、猟兵達を貫かんと攻撃の手として襲い掛かるだろう。
「ふぅん………やっぱりそう来たか」
須藤は即座に感じ取ったその異様なものを、どうにか見切り回避する。愛用の武器、血飲み子を奮えば火矢を狩る。
では違う方向からは、というのも見えざる悪魔の手により、鎖で抑えられた上で切り裂かれるだろう。しかし敵も甘くはない。ふとした瞬間の些細な隙に、弓矢の雨を降らせた。
「随分と一方的な攻撃だな!だが、お前の思い通りにはならないぜ!両目かっぴらいて見とけよ!
────金に対抗し、銀のシューティングギャラクシィフォーム、だぜ!」
バキィッ!!!!
そう、猟兵も負けず劣らず。事に気付いたアーサーが、相手同様広範囲に攻撃をし相殺したのである。
「流石アーサー、助かったよ。………それじゃあマントさんも宜しくね」
次いで須藤が血を与えたそれは、通称『マントさん』。それは彼の意向に合わせて、アーサーの射撃と連携をとる形に動き出す。
いわゆる囮だ。
──それでも火矢の勢いは減速しない。
「火矢を使っての遠距離攻撃、か。アンタもなかなかの怖がりだねえ。
強気なこと言うんだったらもっと、近接攻撃をやってもいいんじゃないのかい?」
キンッと小石よって弾かれた弓矢が、地面に落ちる。それは、ペトニアロトゥシカが投擲したものであった。…………状況を鑑みるに、火矢は滅茶苦茶に、そして無秩序に放たれているようだ。それを防ぐ為に使った武器というのもついでである為、そこらの小石か瓦礫の欠片か何かだろう。
すると余程鬱陶しいと感じたのか、オブリビオンが憎悪を孕んだ視線を向け、睨め付ける。
『ウザい!!!!!!!』
向けた方向にいたのはペトニアロトゥシカとアーサーが。
これでは爆発してしまう…………!
そう感じたがしかし、一向に恐れていた事態が起こることはなかった。何故なら単純明快、彼等が防ぐ事に成功したからである。
ペトニアロトゥシカはお得意の多種多様の変異、カメレオンスキンにする事で自身を見えなくしてしまった。
一方アーサーはと言えば、盾形態のままのバスターホーン眼前に投げ込むことで視線を遮り、次の瞬間にはレイシューターの砲弾を撃ち込んでいたのだ。
────変異の力を持ってして防ぐ者と、自身の持つ知恵のみで防ぎ切る者。
何かを言おうとした時には、もう遅い。
眩い光が、彼女の視界を視力を感覚を思考を…………奪った。
『────が──っ!??!???!??!!』
太陽の光そのものとも言えるレイシューターの弾頭が、目と鼻の先に迫り攻撃として発されたのだ。
目くらまし、というだけではない。これは太陽を暫く見てしまった時のへんな歪みが、継続して視認出来てしまうような、そんな酷いものだった。目は熱を持ち、よもや痛み過ぎて声も出ていない。
間も無く睨めつける彼女の目は、充血し切っているどころか血の涙を流していた。
『痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!クソが!!!!!!』
「─────力込めて睨むと余計に目にクるだろ?目は開けない方が、痛くはないかもな」
そう言い捨てるアーサー。
しかし攻撃の痛みに悶えるオブリビオンは、爪をギラりと凶悪に光らせ爪での連撃を行おうと、また別方向から画策し始めた。
だが、その瞬間を見逃さない少女の双眸が─────そこにあったのだ。
マ ナ
「させない……………大いなる魔雫よ、終熄し、顕現せよ」
それはメンカルだった。杖を奮い文言を唱える彼女は、咄嗟の判断で多重防御障壁を構築したのだ。那由多の魔素が彼女に収束し、それが防御障壁となって猟兵達を守護する。
しかし、それがどれだけの考えから至った障壁なのかは、日野富子は理解していなかった。
『こんなちんけな壁で守りきれるわきゃねーだろぉ!!!!!!』
そうして半ば鼻で嗤うようにしながら爪を奮う。正に般若の形相とはこの事。だがその攻撃の鋭さが、段々と失われていくのが分かるだろう。
そこで気付く。
…………ああ、一筋縄では収まらないのが知識人故である、と。
つまるところ彼女は、障壁というだけでなく動きと切れ味の鋭さを損なうような────そんな細工を施していたのだ。
『猪口才な!!!!!』
「そんなに口々に言っても事態は変わらないよ……でもそんな貴女に、特別に良い物を上げる………」
怒るオブリビオンを、尚も牽制するように紡いだそれは、彼女のユーベルコードだった。
『世に漂う魔素よ、変われ、転じよ。汝は財貨、汝は宝物、魔女が望むは王が呪いし愚かなる黄金』
黄金の手枷、足枷が、彼女の動きを封じたのだ。純金のそれは本当に重く、これでは重石だとも感じさせる。彼女からはもう、容赦など遂には潰えていた。
これが【愚者の黄金(ミーダス・タッチ)】の能力だ。
「…金を持ってる物が正義、だっけ?なら、従わないといけないよね…?」
しかしメンカルのその言葉の直後、今度はアーサーが今一度動き出すだろう。
「良くやった、メンカル!………けどこれじゃあ終わらないぜ!」
【Select…BURST ACTION!】
例えるならそれは起爆剤。
例えるならそれは眩い光線。
『フルパワーで…ぶちかますぜ!!』
───────途端、【レイシューター・フルバースト】が猛威を奮って日野富子に直撃する。しかもこれで3度目の攻撃、である。目くらましにも攻撃にもなりうるその攻撃直撃受けた日野富子は、苦しみ悶絶することだろう。
が、しかしそれを待ってくれるような生易しい猟兵ではない。続けざまに攻撃が齎されることとなる。
『残念、それはもう効かないよ。』
それは火矢の残り火を微かに掠めながらも、飛び込んできた─────ペトニアロトゥシカによって。
ユーベルコード【耐性進化(イミュニティ・アルター)】の力を行使し、無理矢理に飛び込んできた彼女は、技を受ける事でその耐性をつけていたのだ。
その名の如く、これは強化ではない……正しく上位互換である進化に等しいものであった。
ドゴッ!
そうして彼女は拳を奮う。目を覚まさせる、だなんて大義名分も甚だしいかもしれないが、彼女はただ敵を倒す為だけに戦う。
「………お値段なんと0円の拳、きっちりお見舞いさせてもらったよ」
しかしながら、攻撃の手は休まるところを知らない。
次いでペトニアロトゥシカが一連の動作をしていた刻を同じくして、須藤が攻撃を放ったのだ。
『獲物はあれ。捕まえてみんなで味見しようか。』
彼を突き動かすのは正義感でも、何でもない。
──────吸血欲求というもの唯1つ。
そうして無数に現れた分身体は、数になって束になって……日野富子を取り囲むだろう。【血狩り(ブラッド・ハント)】────彼等の標的になってしまえば、逃れる術はない。彼等は只々血を渇望し、あの緋を求めている。
死体に群がる烏のようなそれが離れると、呆気ない程に傷だらけの…血濡れのものがドシャリと倒れ伏す。
「君の血、どんな味がするんだろうと思ってたんだけど………美味しくはないね。」
見下ろしてそう述べた須藤は、オブリビオンの骸を通り過ぎ、仲間の猟兵達と戻っていく。
2連3連に続く4連撃によって、彼等はたしかにトドメを刺したのだった。ただ、彼女がとてつもない力を持ってい、それを行使していたのだと改めて感じさせる事象であった事は定かである。
兎にも角にも、日野富子は無に帰った。
こうして、戦争の一幕を終え何気なく街角に集う面々は───自分達の居場所へと帰路を辿るのであった。
大成功
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