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エンパイアウォー⑯~憎念に燃ゆる仮面は何を求む

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #魔軍将 #風魔小太郎

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「おのれぇ……我が忍法隕石落としがこうも悉く妨害されるとは。更に幕府軍を援護する猟兵共にはこの風魔忍者屋敷の存在を察知される始末……なんたる不覚!」
 闇に覆われた一室で異形が低く唸りを上げる。
 彼の名は百面鬼『風魔小太郎』。信長に仕える『魔軍将』の1人であり、且つ戦国を震撼させた風魔忍軍の首魁である。
 狡猾で惨忍、さらに強欲さも兼ね備えた悪行の化身たる男であるが、しかし今、奴の髑髏面に覆われた顔は悔悟に歪んでいた。
 だが不意に、無数の面の一つが不敵に笑う。
「ふむ、だがこれは好機でもあるな。こうなればこの百面鬼が直々に猟兵共をおびき寄せ、一人ずつその首を斬り落とし我が仮面としてやろう」
 邪悪な笑いは次々に傍らの仮面へと伝播していき、その邪悪な喜色は悍ましい髑髏を模したオーラとなって百面鬼の体を包み込んでいく。
「者共、戦の支度をせい! 我らが忍者屋敷におめおめと乗り込んできた愚者共を、黄泉平坂へと送り届けてやろうぞ!」


「集まったか。皆、至急サムライエンパイアに向かってくれ!」
 グリモアベースに集合した猟兵の面々を見渡し、枯井戸・マックス(強欲な喫茶店主・f03382)は単刀直入に切り出した。
 いつものような飄々とした振る舞いも鳴りを潜めており、その表情は真剣そのものだ。
「転移先は三河の国の山中。そこに隠されていた風魔忍軍の忍者屋敷だ」
 マックスがディスプレイにエンパイアの地図を表示する。
 目標地点の付近には街道と呼べるような道は一切なく、周囲は山に囲まれている。
 本当にこんな場所に敵の本拠地があるのだろうか。
「こんな場所だからこそ、奴ら忍びは人知れず諜報と暗殺の技を鍛えることが出来たんだろうよ」
 丸サングラスの上の眉を顰め、物騒だねぇ、と呟くマックス。
 次いで、画面は一般的なエンパイアの和室に切り替わる。
「この屋敷やその周辺には無数の罠が仕掛けられている事は間違いない。屋敷の周辺までは俺が責任もって送り届けてやるが、屋敷の中に潜入してからは諸君らの技量と備えが無ければ戦況ががらりと変わっちまうはずだ」
 すると和室の画像に次々と赤い丸が追加されていく。壁に記された赤丸からは絡繰り仕掛けの弓が現れ、床には落とし穴が、天井や掛け軸の裏にぽっかりと口を開けた隠し通路からは伏兵の忍者が飛び出してきていた。
「これはあくまでもイメージ図だが……なにせ忍者屋敷への攻城戦だ。待ち受ける罠を想像し出したら切りがない。まあ猟兵諸君なら罠を受けても死ぬことはないだろうが、それに手間取ってしまったら恐らく戦況は不利になる。どうか用心してくれ」
 そして再び画面は移り変わり、悍ましい髑髏型の仮面を無数に纏った大男がディスプレイに表示される。
「そして何より恐ろしいのがこの百面鬼『風魔小太郎』が操る忍術だ。並大抵の攻撃では奴に届く前に先手を取られ、返り討ちにされちまう」
 そう、ただユーベルコードを放つだけでは全くの無意味と言ってもいい程に、風魔小太郎は速いのだ。だからこそこの強敵と対峙する者は、先ずは奴の攻撃を見切る事に注力しなくてはなら無いだろう。
「それともう一つ。奴が百面鬼と呼ばれる所以だが、風魔小太郎は殺めた人間の頭を斬り落とし、仮面とすることで忍術の力を強めているからなのさ。なんとも胸糞悪い呪法だが、つまり逆に考えれば、奴は諸君らの首を斬り落とすことにこだわっているとも考えられるのさ」
 そこまで説明し終え、暫し間を置いてからマックスはゆっくりと口を開いた。
「……これはハイリスクな手だが。敢えて首を無防備に晒したり油断を誘う事で、奴の攻撃を引き付ける事も可能かもしれないな。無論、しくじったら只では済まない危険な賭けだ。あくまで最終手段として頭の片隅にでも置いておいてくれ」
 深く息を吐き出し、本体である青い仮面を額に被り直しながらマックスはもう一度集まった猟兵を見回した。
 そして意を決したように真っ直ぐ前を向くと、その先に緑色に輝くワームホールを発生させる。
「俺からは以上だ。手短で悪いが早速転移に移る。帰ってきたら好きなだけ美味い珈琲を奢ってやるから、だからよ……生きて無事に戻ってこい!」


Naranji
 ワームホールに消えた奴がいるー♪(デレデレデレデレデ♪)
 あ れ は!
 なんなんじゃ♪なんじゃなんじゃ~♪
 猟兵じゃなんじゃ♪(NINJA♪)

 ……はい。
 こんにちは、今回が戦争決戦シナリオ初執筆となります、MSのNaranjiです。
 初めましての方は初めまして。
 以前も参加して頂いた方はまた覗いてくださり本当にありがとうございます。

 さあ戦争も盛り上がってまいりました。ここから先は強豪との決戦となります。
 判定も普段より厳しめにならざるを得ない難易度のシナリオでございますが、私は皆さんのアイデアと実力を信じています。
 どうか皆さんのお力を貸してください。
 そしてこの戦いを勝利にお導きくださいませ!

 以下、戦争恒例の注意事項。

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦 『百面鬼『風魔小太郎』』

POW   :    風魔忍法『風魔頭領面』
自身の【身に着けた『面』】を代償に、【召喚した風魔忍者の軍勢】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【忍者刀と手裏剣】で戦う。
SPD   :    風魔忍法『六道阿修羅面』
自身の【髑髏の面の瞳】が輝く間、【六本の腕で繰り出す忍具や格闘】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ   :    風魔忍法『死鬼封神面』
【歴代風魔小太郎たち】の霊を召喚する。これは【極めて優れた身体能力を持ち、手裏剣】や【鎖鎌】で攻撃する能力を持つ。

イラスト:カス

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

巫代居・門
はー、くそ。
死んだら化けてやる。

いつもは忌縫爪、薙刀の中にいる怪異の断片に手貸して貰ってるが、今回は自分で振る。
慣れねえ、刃筋も立たねえ。隙だらけだ。
だが【破魔】は本物。邪魔だろ?
正直、浮いてんだろうな。他の猟兵連中と並ぶのも、恥じ入るばっかだが、器用じゃねえし、こうするしかねえ。

雑魚一匹、直接殺してみせろよ。

兜陰衣で、即死しねえよう、防御を高め攻撃を誘う。

俺にちゃんとナメてかかってくれりゃ、隙は出来る。
周りは俺と違ってベテランだ。ちゃんと隙を突いてくれる。
……よな? 取らぬ狸の皮算用、か。
まあ、【呪詛】の【カウンター】で、この傷をお返しすんだ。隙の一つ見せてくれねえと困るぜ。

アドリブ歓迎


夕闇霧・空音
【アドリブOK・共闘OK】

風魔…私も風魔衆に改造されただけに
なんか嫌な名前なのよね…
さてとりあえずどうするか…
【仕掛けの対応】
敵が反応する可能性があるから忍び足と第六感で場所を把握してから…
その仕掛けが開く場所にユーベルコードで氷漬けにするわ。
そうすれば扉が凍りつき、仕掛けが作動できないでしょうね

【戦闘】
私の技は広域の攻撃に長けているから
忍者の軍勢は氷漬けにできそうね。
ついでに首元に氷をまとわせて首を保護しておくわ。
部屋を氷漬けにして動きを惑わせることができれば良いのだけれど…
近づいてきたところに止めを食らわせてやるわ。



 猟兵達は一気呵成に忍者屋敷を踏破し、辿り着いた先は最奥の広間。
 広間の更に奥まった所には一段高くなった座間があり、腰かけていた大男がその山のような体躯を持ち上げた。
「こうも早くここまで来るとは……敵ながら見事なり」
 この男こそが風魔忍軍の首魁、百面鬼・風魔小太郎その人である。
 百面鬼は頭部を覆うように張り付けた無数の仮面をニヤニヤと薄気味悪く歪ませると、着物の中からいくつもの多種多様な獲物を握った腕を生やした。
「光栄に思え、この俺と対峙できることを。そして我が仮面の一つになれる事をな!」
 百面鬼が怒号と共にその身に封じていた邪気を解放する。可視化できる程に濃く練り上げられたそれは見る者を威圧していった。
 ここに立っていたのが一介の足軽であったならば、奴の気に当てられただけで戦意を喪失してしまっていただろう。
 いや、どうやら百面鬼の威嚇は、時として猟兵に対しても効果を表すようだ。
「本当に化け物じゃねえか……戦りたくねえなぁ。はー、くそ。死んだら化けてやる」
 さながら阿修羅のような百面鬼の風貌に声を震わせたのは巫代居・門(ふとっちょ根暗マンサー・f20963)。
 彼は力こそあるものの、過去の経験から自己評価を卑屈に見てしまう節がある。しかし彼の卑屈さは言い換えるなら、自己と相手の実力差を分析し戦況を捕える冷静さでもある。
 そしてこの時もまた門は自身に出来る事を模索し、藍色の淀んだ瞳の奥で思考をフル回転させていた。
 一方、百面鬼の姿を怒りとも恐怖ともとれる暗い瞳で見据える少女が1人。
「風魔……私も風魔衆に改造されただけになんか嫌な名前なのよね」
 夕闇霧・空音(凶風・f00424)はサイボーグである。彼女を改造した風魔衆がこの風魔小太郎の命の下で動いていたかは定かではないが、どちらにしろ風魔と空音との間には浅からぬ因縁があることは間違いない。
「油断しないで、門さん。屋敷の通路のようにこの部屋のどこに仕掛け罠があってもおかしくないわ」
「ちっ、分かってるよ。……さっきみたいに気付いて教えてくれたり、仕掛けを凍らせてくれたりできないか?」
 展開した腕パーツに冷気を纏わせながら、空音は門に向けて警戒を促す。
 この2人がいち早く最奥の間に辿り着くことが出来たのは、ひとえに空音の優れた危機回避能力と冷気を操る能力があってこそだ。
「やってみるけど、戦闘中はどこまで対処できるか分からない。もしもの時は自力でお願い」
 空音の言葉に門は再び小さく舌打ちをして薙刀『忌縫爪』を構える。
 この舌打ちは彼女に対してではない。一回り以上も年が違う少女に頼らざるを得ない自身の非力さにむかっ腹が立つが故だ。
 だが、それでも、やるしかない。
「いざやいざ! 猟兵よ、我ら風魔忍軍の速さと手腕に飲まれるがいい!」
 百面鬼の喚声が合図となり、戦いの火蓋は切って落とされた。
 手始めに動いたのは百面鬼。頭部を覆う仮面の一つを持ち上げ手の中で砕くと、面を代償に開錠の魔力が部屋全体を覆った。
 次の瞬間、部屋の畳や天井裏、壁に隠された隠し扉から次々と忍び装束を纏った男たちが姿を現し、2人を取り囲みながら手裏剣を投擲する。
「やはりこの部屋にも隠し通路が及んでいましたか」
 空音は苦々し気な顔で包囲する忍者たちを睨みつけると、放たれた手裏剣を腕から放つ冷気の壁で受けとめる。
「ですが、同じ作りの隠し通路ならここに至るまでにいくつも目にしました。封印開放! フリーズゼロ、発射!」
 冷気を更に最大出力で開放する為に腕部機構を変形させると、両腕を広げて全方位に絶対零度の光線を乱射する。
 光線が掠った忍者たちは、浸食する冷気に成す術もなく一瞬のうちに氷像と化す。更に忍者に避けられ壁や床に当たった光線にも意味がある。
「隠し扉も凍らせてしまえば無意味。時間稼ぎですが、これでこれ以上の増援は不可能な筈です」
 そう、彼女の真の狙いは取り囲む雑兵ではなく隠し扉だったのだ。
 これには百面鬼も、むう、と唸る。
「小癪な真似を。ならば、これならどうだ!」
 次いで百面鬼は仮面のいくつかをその手に掴むと、宙に向けて放り投げた。
 力を解放されたその面は次々に膨張し、赤黒いヒトカタとなって顕現する。
「彼奴らは先代の風魔小太郎達、その怨霊よ。風魔の首魁は先代を喰らう事で小太郎の名と力を受け継ぐ。そして喰らわれた者は死して尚、風魔に仇なす敵を屠るのだ」
 怨霊たちの動きは先ほど召喚した忍び達とは比べ物になら無い程に速く、そして無駄がない。
 撃ちだされる絶対零度の光線を掻い潜り、狙うは薙刀を不格好に振り回し防戦を強いられていた巫代居・門だ。
「弱いヤツからってか? おいおい百面鬼。雑魚一匹、直接殺してみせろよ」
 対する門は一見隙だらけとも見てとれる体勢で赤黒いヒトカタを睨みつける。そして怨霊の刃は容赦なく彼の体を切り裂いた。
「ぐぎっ、があっ!」
 すれ違いざまの連撃に打ちのめされ、門は血飛沫と共に踊る。しかし彼の瞳はまだ死んではいなかった。
 トドメとばかりに首に鎖鎌を振り下ろそうとしたヒトカタを、門は紙一重で躱すと、その腕を捻りあげる事で拘束する。
「……治ってもさ、痛てえんだよ」
 その瞬間、ヒトカタは門の背後から鱗に覆われた尾が覗いている事に気が付いた。そして刻まれたはずの切創が、立ち昇る煙と共に見る見るうちに消えていっている事も。
「返すぞ」
 ぼそりと呟かれた言葉と共に門の傷から生じた煙が拘束したヒトカタを飲み込み、消滅させる。
 『兜陰衣』。蜥蜴の尻尾切りを身をもって体現し、呪詛として跳ね返す捨て身のユーベルコードである。
 ヒトカタの一体を消滅させた煙は、残る先代風魔小太郎達を次の獲物と定め、彼奴等を飲み込みながら勢いを増していく。
「なんて無茶を……」
「俺は器用じゃねえし、こうするしかねえ。正直、あんたらベテランと並ぶのもおこがましいってのは分かってるんだ」
 煙がヒトカタの最後の一体を飲み込む様を確認した門は、彼の負傷を気遣う空音に疲れた笑みを返した。
「だが、こんな俺でも奴の邪魔くらいはしてやらねえとな」
 そう、こうしている間にも門は百面鬼が放つ憎念のオーラを、破魔の力を持つ薙刀で中和し、呪詛返しのユーベルコードで上書きしていたのだ。
「この程度で隙になるかは分からねえが、俺とあんたで奴の力を削るぞ。後から来る猟兵達が少しでも戦いやすくなるように」
「……ええ、行きましょう」
 門の壮絶な戦いを目にした空音は息を飲み、そして改めて覚悟を決める。
「ならば私はこの部屋の仕掛けを全て封じて見せます。八寒地獄を今この両腕に!」
 再び腕を変形させて、部屋ごと百面鬼を凍らせる勢いでフリーズゼロを掃射する。
 その攻撃により徐々に体を凍り付かせていく百面鬼であったが、やはり、まだ完全に凍結するには至らない。
「ぐぅうっ、しぶとい奴らだ。この程度の攻撃で覆る戦況と思っているのか!?」
「ああ、そうだ。その調子で俺のことをナメて、油断してろ」
「この程度、風魔衆の拷問を生き延びた私を絶望させるには温すぎます。猟兵の執念深さ、思い知らせてあげるわ」
 こうして百面鬼・風魔小太郎が敷いた策謀と憎念に溢れた戦場は、二人の猟兵の活躍によりその脅威を減じることとなった。
 しかし戦いはまだこれからである。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

チトセ・シロガネ
トラップだらけのニンジャハウス、利用しない手はないネ!

コホン、罠は【戦闘知識・第六感】で位置や内容を把握。
これは床を叩くと畳が起き上がるヤツネ。防御にも使えるネ!
こっちは紐を引くと槍が飛び出すヤツだネ!
せっかくだからこれらをまるっと【罠使い】で逆に利用して相手を撹乱するヨ。サムライだって戦場では【地形の利用】で戦うヨ。

忍者刀や手裏剣は【オーラ防御】や各種罠を利用して防御、
隙を見てニンジャを空間アンカー使って【グラップル】で組付、【敵を盾にする】でニンジャを装備ネ。
その瞬間、UC【霹靂閃電】を発動!
【怪力・シールドバッシュ・投擲】で振り回して武器にするヨ。

え、汚い?
汚いはグッドワードネ!


古上・薺
即興チーム【S&F】として支倉・新兵さんと共闘

むぅ、あの筒撃ち、屋敷の外から狙うといっておったが…かような離れ業本当にやってのけるのかの?
まぁよい、わし様はわし様の役をこなすだけじゃ!

道中の罠は筒撃ち殿の絡繰りに任せてわし様は仕込み済ませるかの 襖などの弾除けになりそうなものを開け放ち、壁などで隔絶されるようならそこに術式用の符を張り付け、術の準備をしておこうかの
見敵の際、先制攻撃として襲ってくるであろう忍軍に対しては妖扇の火をもって薙ぎ払うことで足止めをしつつ、狭所へと後退
一度に相手にする人数を抑えつつ術式発動のための時を稼ぎ、道中に張り巡らせた符を触媒に術式を展開
大将首までの道を穿ち焼く!


支倉・新兵
即興チーム【S&F】として古上・薺さんと共闘

直接屋敷内には赴かずドローン群を放ち屋敷内の索敵
1基は薺さんにドローン同行させ腕時計型デバイス等用いて連絡・連携を
俺自身は屋敷外から念の為身を隠しつつ狙撃体勢

ドローンには罠探索と共に床や罠、天井や鴨居等、跳弾させ狙撃を届かせる為の地形把握を…何基か使い潰す覚悟なら薺さんより先行させ罠を作動させてしまうのもアリか
薺さんには出来る限り屋敷内の戸や障子等を開け『射線』を通して貰おう

準備が整い薺さんが小太郎と交戦後弾道計算後UCによる屋敷外からの超遠距離狙撃…跳弾で死角から撃ち抜く

この距離ならどれだけ機先制してもあんたの爪は届かない…これが狙撃屋の先制対策だ


天春御・優桃
 アドリブ、連携ご自由に

 地吹で、仲間と自分を強化しながら目眩まし。
 戦闘音が聞こえたから、すっ飛ばしてきたぜ。たく、罠だらけってのは困ったもんだ。
 へえ? 凍りついてんのが罠ってか。分かりやすくて助かるね。

 手足に転地鉄塵、戴天空刃を展開し、【ダンス】のように斬りかかる。
【ジャンプ】で室内を縦横無尽に【ダッシュ】し【空中戦】
【存在感】を際立たせ攻撃を【誘惑】

「余所見はしてくれるなよ」

【投擲】【範囲攻撃】【地形の利用】で、攻撃を仕掛けて来たところへ、周囲の罠を発動させる。
 矢やら槍やら、自分毎巻き込んでから反撃だ。

 まだ戦れるだろ?上げていこうぜ。


三寸釘・スズロク
絡繰屋敷なら前に散々ひどい目にあわされ…
もとい、予習してきたからな
とは言え俺は罠を受けたら簡単に死ぬタイプの猟兵なんで用心しまス。

踏み込む時は[メカニック]知識とついでに[第六感]
起動装置や裏に機構がありそうな箇所を『Fanatic』で撃って壊す
【舞台袖の生殺与奪】使って伏兵にも備えとくか

百面鬼にも同UCでまずはやり過ごす
俺は忍者じゃねーけど気配を殺す手段ってのはある
この身体に棲む、亡霊のワザとでも言うべきかねえ
静かに死角を取って『Jinx』連射
脚を撃って機動力低下を狙う
アンタ忍者なのに派手過ぎねえ?

けど一度見つかっちまったら無効だ、後は他に任せて逃げに注力
俺は「首なし」にはなりたくないんでね



 氷に覆われた最奥の間に、新たな猟兵達が足を踏み入れた。
 門と空音の活躍により仕掛け罠の大部分が封じられ、部屋に立ち込める憎念の瘴気も中和されたとは言え、未だに百面鬼・風魔小太郎は健在だ。
「ふむ、新手か。今度は先の倍の人数……よもや数を揃えれば勝てるなど浅はかな考えは抱いておるまいな?」
 百面鬼の前に立ちはだかる猟兵、その数4人。
 その先頭に立つチトセ・シロガネ(チトセ・ザ・スターライト・f01698)は、美しい顔を喜色に歪ませ不敵に笑った。
「ハァイ、ニンジャサン。ナイストゥーミーチュー♪ 楽しいニンジャハウスだったヨ。アトラクションとしては物足りなかったけどネ」
 ここに至るまで屋敷の罠を避ける所か、むしろ敢えて解析しながら進んできた彼女であったが、その身体には傷一つない。強いて言うならば、初めての忍者屋敷に興奮し、その異様な程に白い頬を僅かに上気させている程度だ。
 次いで戦場に足を踏み入れたのは天春御・優桃(天地霞む・f16718)と三寸釘・スズロク(ギミック・f03285)だ。
「戦闘音が聞こえたから、すっ飛ばしてきたぜ。ったく、罠だらけってのは困ったもんだ。先を行ってたお嬢さんが殆ど攻略してくれたおかげで、俺は楽できたがね」
「俺は罠を受けたら簡単に死ぬタイプの猟兵なんでマジ感謝だよ、ほんと。絡繰り屋敷は前に散々ひどい目にあわされ……もとい、予習済みだから怖さは身に染みて分かるんだ」
 強大な相手を前にして尚も余裕を崩さない3人に、百面鬼はその仮面に怪訝な色を浮かべる。
(なんだ? まさかこうしている間にも何か策を講じているのではあるまいな?)
 そう案じた百面鬼が暫し猟兵達を観察していると、不意に彼らの最後尾で部屋に入ってきた少女が大襖に手をかけ、せっせと襖を全開にしている事に気が付いた。
(やはり……何か策があるのは間違いない)
「ならば早々に打ち砕いてやろうぞ!」
 言うや否や頭部から5つの仮面を剥ぎ取り、それを砕くことで再び部屋に解呪の波動を放つ。
 隠し扉の殆どは凍結され使い物になら無くなったが、術の代償となる仮面を過剰使用すれば空間を捻じ曲げて無理やり配下を召喚することも可能なのだ。
「斯様な所で面を浪費するのは惜しいが、如何なる敵であろうとも万全を期して討ち滅ぼす。それが風魔よ!」
 召喚された忍達は首魁の意を汲み取り、まずは襖の前に陣取っていた少女―古上・薺(傲岸不遜な箱入り狐娘・f03595)をその毒牙に掛けんと殺到する。
「おっと、もうバレてしもうたか。まあよい、わし様の役は粗方済んだしの。あとはあの筒撃ちの手腕とやらに任せようぞ」
 薺は豪奢な扇で口元を隠しホホホと笑うと、迫り来る忍達に冷ややかな視線を向ける。
「じゃが、彼方から向こうてくるのなら払わねばのう」
 そう言って扇を軽くそよがせる。瞬間、部屋に満ちていた凍てつく空気が灼熱に変わった。
 妖扇『焔』。広範囲に烈火を振りまく薺愛用の御業が、忍達を焼き払う。
「おいおい、折角罠を凍り付かせてくれたってのに。このままじゃ溶けちまうだろ」
 優桃が立ち登る熱波に顔を顰めるが、薺はどこ吹く風だ。
「いいじゃなナイ。罠がたっぷりあった方が楽しそうネ!」
 一方のチトセは吹き飛ばされた忍者の頭上を飛び越えて壁際まで駆け寄ると、柱の木目に紛れていた紐を掴み、勢いよく引っ張る。
 すると畳の下から槍が突き出して、周囲に倒れ伏していた忍を悉く串刺しにしていった。
「ワオ! 案外エグい仕掛けだったネ!」
 この部屋に至るまでに解析した罠を逆利用した戦法。これにより、地の利は完全に猟兵達の物となった。
 ならば負けじと忍の1人が刀を手にチトセに切りかかろうと接近するも、次いで天井から落ちてきた撒き菱の雨を受け、たまらず多々良を踏む。
「ハーイ隙ありまくりネ♪ クローアーム、シュート!」
 すかさずチトセはその身に内蔵されたワイヤー付きアンカーが射出し、敵の体を雁字搦めに拘束する。そこから先は言わずもがな、哀れ忍者はチトセの怪力によって回転独楽の如く振り回され、周囲の仲間を薙ぎ払う武器と化すのであった。
「くっ、面妖な奴らめ。ならば俺自らが相手をしてやる」
 ここに来て、配下達の不甲斐なさに痺れを切らした百目鬼が遂に進み出た。
 狙うは先ほど見た中でも最もひ弱そうな優男。まずは敵の数を減らし、再び数の利を奪う……思惑だったのだが、その優男がどこにも見当たらない。
「奴も忍びか? まさかこの風魔小太郎が気配を掴み切れぬ事など……」
「忍者じゃねーよ。これは俺に棲む亡霊がもたらしてくれる、数少ないメリットさ」
 どこからともなく声が聞こえた次の瞬間、百面鬼の膝に激痛が走る。
 足元の視線を走らせれば、そこに見えるは膝に突き刺さった三寸釘。そしてネイルガンを手にしたスズロクの呆れ顔であった。
「逆にアンタは忍者らしくねえよな。派手過ぎねえ? よっぽどアンタの方が面妖……っぶねえな!」
 スズロクの目の前で次々と火花が散る。百面鬼の6本腕による高速斬撃が、スズロクの身に施されていた鉄巻く風の加護とぶつかり合ったのだ。事前にこの守りを施されていなければ、スズロクの体は今頃バラバラに引き裂かれていただろう。
「余所見はしてくれるなよ」
 そして、その加護を与えた張本神―天春御・優桃が、攻撃をしている最中の百面鬼の背後へと空間跳躍し、四肢に纏った真空の刃で斬りかかる。
 スズロクが気配を消すユーベルコードで敵の脚元まで接近して機動力を削ぎ、更に優桃が仲間の周囲へとワープするユーベルコードを応用して不意打ちを仕掛ける、二弾仕掛けの奇襲作戦。並大抵のオブリビオンなら手も足も出ない見事な連携攻撃であった。
 だが、惜しむらくは、
「それで、俺の裏を掻いたつもりかぁ?」
 対するが並大抵のオブリビオンではなかったという事であろうか。
 百面鬼は背後からの攻撃を背中から生えた巨碗で防ぎきり、もう片方の巨碗で優桃の体を薙ぎ払う。そして次に狙うは目を見開いているスズロクだ。
「潰れろ!」
「逃げろおおお!」
 スズロクに向けて振り下ろされた刀を、再び空間転移した優桃が受けとめる。更に彼は空中に足場があるかのような身軽さで百面鬼を翻弄し、仲間の逃げる隙を作り出す為に奮闘する。
「ちっ、落ちろカガンボめが!」
 しかし、既に痛恨の一打を喰らってしまっている身では、思うような回避行動はとることが出来ず、遂に優桃は百面鬼の投擲した鎌によって切り裂かれてしまった。
「ぐっ!……すまない、撤退する」
 そして最後の力を振り絞った三度目の空間転移によって、優桃はトドメを刺される前に戦場を離脱した。しかしその捨て身の行動により、窮地に陥っていたスズロクは無事に無傷で百面鬼の攻撃範囲から逃れることが出来たようだ。
 だが、百面鬼の仮面の瞳は未だ爛々と輝き続けている。
「脚をやられたのは痛手だが、まだ俺にはこの6本の腕があるわぁ。次は貴様らだ!」
 百面鬼が次に狙ったのは忍者達を全滅させたチトセと薺。
 6本の手で氷に覆われた畳を掴み、まるで百足のような動きと速さで彼女達の元に接近する。
「ウップス! さすがにそれは気持ち悪いネ!」
「品性を疑うのう。もとよりオブリビオンにそんな物は期待しておらぬが」
 チトセは忍者だった物を転用したチェーンアレイを、薺は扇から放つ熱波で百面鬼に迎え撃つが、しかしそれらも奴の動きを鈍らせることは出来ない。
 チェーンアレイの先端に括り付けられた且つての配下を砕きながら、百面鬼は遂に彼女たちの眼前へと飛び掛かった。
「今じゃ! 黄泉より這い出し忌火をもって、我が怨敵を焼き滅ぼさんっ!」
 だが、百面鬼はここに誘きよせられていたのだ。
 薺が襖を開け放っていた時に仕掛けていた霊符に呼びかけ、目と鼻の先まで接近していた百面鬼の体を黒紫色の炎で包み込む。
「ぐおおおおおお!」
 これには堪らず百面鬼も唸りを上げてのたうち回る。しかし、それでも留めには至らない。
「まだだぁ! 俺は死なんぞ! この程度、血の池地獄の方に比べたら温い、温いわぁ!」
 全身を炎に包まれながら、尚も百面鬼は立ち上がる。
「はあ、くそっ! これでもまだ死なねえのかよ」
 その様子を見ていたスズロクが、冷や汗に濡れた頬を拭った。
「よし計算完了……これで準備はOKだ。こりゃやっぱり最後の賭けに出るしかないな。行けそうか?」
 気配を消した状態で手元の端末を操作していたスズロクが、モノレンズグラスに内蔵されたマイクに向けて呟く。
『皆さんが部屋の入り口まで奴をおびき寄せてくれたおかげで、ギリギリ射線が通りました。薺さんは炎符で百面鬼を拘束していてください』
「心得ておるわ。わし様が手を貸してやるのじゃ、失敗は許さんぞ」
 薺の腕時計型デバイスにも届いていたその声が小型スピーカーの向こうで、それは責任重大だ、と笑う。
「またすげえの頼むぜ、新兵?」
『彼ほどの腕前をお見せできるかは分かりませんが、俺だってスナイパーです』
 そう答えると、屋敷の入り口近くに待機していた支倉・新兵(狙撃猟兵・f14461)は、狙撃ライフル型アサルトウェポン【ハティ】に弾丸を装填する。
「今までの最高跳弾数は6回……今回必要な跳弾回数は7回、か」
「ゲホッ、お前みたいな戦い方をする奴は初めて見たぜ。だが、これがお前なんだろう? なら自分を信じな。お前なら、やれるさ」
 傍らで傷を癒していた優桃の激励を受け、新兵は意を決してトリガーに指をかける。
「……跳弾狙撃(リコシェスナイプ)!」
 そして弾は解き放たれた。壁や床に当たる度に軌道を変え、時にはチトセが道中で起動させていた仕掛け槍に跳ね返ることで角を曲がり、奥の間に向けて瞬く間に迫っていく。
「貴様ら何をしている!」
「ヘイ! ユーはそこから動いちゃノンノンヨ!」
 不穏な動きを見せる猟兵達を追撃しようと藻掻く百面鬼であったが、それはチトセの火傷も顧みない覚悟のインファイトにより防がれる。
 そうしている内にライフル弾は6度目の跳弾を成功させると、
「ビンゴ!」
 スズロクの計算により、部屋の入口すれすれの高さに位置に浮遊していたドローンを掠める事で急上昇。百面鬼の後頭部に七度の跳弾を経たライフル弾が減り込んだ。
「ギッ!? ギャ! ギャアアアア!!」
 全く無警戒の方向からの気配無き一撃に、さしもの百面鬼も泡を吹いて倒れ伏す。
「あ、あやつ、本当にやりおった……」
「当たり前だろ。俺の知り得る限り、屈指の狙撃手だぜ、あいつは。それに椅子の人が前線に出張ってまでフォローを……」
「そろそろ潮時ヨ! こっちの損害も大きいシ、ケツを捲ってライク・ア・エスケープラビット、ネ!」
「言わせてくんねえ!?」
 かくして猟兵達は藻掻き苦しむ百面鬼を残し、戦場を後にするのであった。
 勿論、館の入り口で狙撃手とハイタッチを交わし、倒れた者を介助することも忘れない。

「おのれぇ……猟兵、共ぉぉぉ……」
 しかし頭部に銃弾を受けても尚、百面鬼は生きていた。
 仮面に封じていた生命力を吸い上げることで、辛うじて命を繋いでいたのだ。
 代償として数多の仮面が塵芥となり消滅するが、奴が生きている限り隕石落としの策略は続く。
 果たして、彼の者を打ち倒す兵は現れるのであろうか。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

ステラ・ジオ
【茶 闘゛部】の皆と

……茶 闘゛部の屋敷も大きかったけれども、ここも、なかなかのものだね
迷子にならないように気をつけないと

落とし穴は傘を広げて【空中浮遊】で回避
落ちそうな人がいたら【手をつなぐ】から安心して?
罠の配置や周囲の様子から敵が何処から攻めてきそうか【情報収集】も試みるね

敵の先制攻撃は、手裏剣を一ヶ所に【おびき寄せ】て纏めて回避
鎖鎌は、フック付きワイヤーを扱った事があるから、軌道が似ていれば避けられるかも
【逃げ足】なら忍者にも負けないぞ

戦闘時は【歌唱】で皆を鼓舞し回復に専念
お前が如何程強くても
決して、ぼくの唇からは、歌を、奪えない
この歌が皆の心に響く限り
決して、ぼく等は、負けはしない!


一之瀬・百華
【茶 闘゛部】の皆様と
面妖な屋敷で御座いますね、これが噂に聞いた『てぇまぱぁく』というもので御座いましょうか?
【地形の利用】を駆使して先へ進みましょうか(稼働系罠に飛び乗ったり掴まったりしながら、設置系罠を掻い潜る)

さて…御遊戯はこれくらいで宜しいでしょうか?
織田信長に仕えるなど…北条様も、さぞ嘆いてらっしゃるでしょうね
冥府にて北条様に詫びられると宜しいのでは?

セツナ様が守りを受け持って下さいますが…万一、私が狙われたなら【武器受け】にて兄様に守って頂きましょう
【早業】で眼帯を外し、龍眼の【鎧無視攻撃】【薙ぎ払い】で面制圧を致しましょう
見える範囲、全てが私の攻撃領域で御座います…覚悟なさいませ


黒瀬・ナナ
【茶 闘゛部】の皆と
皆、罠に気を付け……って百華さぁあああんっ!?これは『てぇまぱぁく』じゃないからっ
でも、罠に怯えながら進むよりこの方がわたし達らしいわ
怪しい物は【怪力】と【気合い】で蹴散らして堂々行きましょう!

【聞き耳】で音に注意し敵の先制攻撃を警戒
セツナさんを囮にしつつ、【第六感】で敵の攻撃を【見切り】、薙刀で忍者刀を防ぎ手裏剣を叩き落とす
致命傷になりそうなものは【咄嗟の一撃】で軌道を逸らし【オーラ防御】で我慢

召喚された風魔忍者の軍勢を【破魔】の【祈り】を篭めて【なぎ払い】
風魔小太郎に接近して一気に畳み掛ける!
ステラさんの歌で元気百倍のわたし達の連携を見せてあげるわ
さぁ、覚悟なさいっ!


セツナ・アネモネ
【茶 闘゛部】の面子と。
忍者屋敷ね……まぁ、確かにUDCアースとかじゃテーマパークみたいなとこあるけど。
一応、【忍び足】で移動するよ。罠に関しては……まぁ、掛かったら力技で、だね。

【誘惑】を交え、先制攻撃をアタシに向けるように仕向けるよ。数を相手にするのはまぁ、得意だからね……アタシの首はここだ、取れるものなら取ってみればいいさ。

できるだけ目立つように、前に前に出るよう戦う。
S&Dでの【一斉発射】、ティルフィングでの【なぎ払い】、そしてそれぞれの【2回攻撃】【武器受け】で対応しよう。リロードしてる暇は無さそうだし、撃ち切ったら捨ててティルフィング一本で戦うよ。
限界近ければ、【捨て身の一撃】を。



 猟兵達が去ってから暫しの後、百面鬼はなんとか態勢を立て直し配下の兵達を集めていた。
「……今再び猟兵達に討ち入られたら、次は無い。俺は一度この傷を癒す。風魔衆よ、貴様らは館の守りを固めるのだ」
 号令を受けた忍び達は即座に屋敷中に散る。ある者は仕掛け罠を起動させ、またある者は仲間を集めて隠し通路に潜み侵入者に備えた。

 それから程なくして、忍者屋敷の前に新たな猟兵達が転送される。
「ここが風魔衆の忍者屋敷か。茶 闘゛部の屋敷も大きかったけれども、ここも、なかなかのものだね。迷子になら無いように気を付けよう」
 屋敷を観察し気を引き締めるのは、カフェオレのような黒い肌とミルクのように白い髪が特徴的な少女―ステラ・ジオ(星詠みラジオ・f11605)。
 ステラが旅団の仲間達に注意を呼び掛けると、続く者達も一様に屋敷を眺める。
「皆気を付けて。ここから先は正真正銘の敵の陣地、どんな危険な罠が待ち受けているか分からないわ!」
 彼女たちの陣頭に立ったは最年長の黒瀬・ナナ(春陽鬼・f02709)。
 彼女は持ち前の面倒見のいい性格からか、年下の少女達を勇気づけようと奮起しているようだ。口調もいつもより心なしか張り切っているように見受けられる。
「でも、罠のことばかり考えて恐る恐る進むのもわたし達らしくないわよね。ちょっとやそっとの罠ならお姉さんに任せなさい! さあ茶 闘゛部、堂々と行くわよ!」
 頼もしい笑みを浮かべて少女たちにサムズアップを送ると、ナナは満を持して足を踏み入れた。
 そして敷居をまたぎ、地面に脚をつけた……瞬間、足元から先の感覚が消える。
「ぇ……?」
 先ほどまで地面があった場所にはぽっかりと黒い穴が開いており、その底に待ち受けるのは髑髏がいくつも突き刺さった槍の林だ。
 ナナが落とし穴に落下する寸での所で、傘を広げたステラが彼女の手を握り宙に浮かぶ。なんとか事なきを得たが、あと少し遅ければ、潜入1秒で部員を一人失う惨事であった。
「ほう、面妖な屋敷で御座いますね、これが噂に聞いた『てぇまぱぁく』というもので御座いましょうか?」
 キィャー! と叫び声を上げてステラにしがみつくナナを脇目に、茶 闘゛部の長であり最年少である黒髪眼帯の少女―一之瀬・百華(黒桜繚乱・f01482)は落とし穴の先に隻眼を向ける。
 以前に考古学者の冒険譚を描いた活動写真で同じような光景を見たことがある、と思い返しながら百華は興味深げに、ほう、と息を漏らした。
「百華さぁあああんっ!? これは『てぇまぱぁく』じゃないからっ!」
「まぁ、確かにUDCアースのテーマパークにはこんな感じのアトラクションもあるけど……こんな調子で大丈夫かな」
 宙づりになりながら必死に百華にツッコミを入れるナナ。
 そしてそんな彼女らに少しばかり嘆息するのはセツナ・アネモネ(記憶の果て・f04236)だ。石を投げて先の地面の安全を確認してから、セツナは赤髪を揺らして穴をひょいと跳び越える。
「この先は伏兵もいるかもしれない。改めて、慎重に進もう」

 暫し後。屋敷に仕掛けられた罠を回避しながら茶 闘゛部の面々は屋敷の中を進んでいた。
「そこから先の床が不自然に窪んでるね。踏まないように気を付けて」
 罠と索敵を担うのは、先ほどもナナの窮地を救ったステラだ。
 罠に対して敏感に反応できるのは、様々な異世界と交信する為に耳を澄ましてきた経験によるものか。
「心得ました」
 そして道中で最も機敏な動きを見せたのは、意外にも百華であった。
 百華はこの時は天井から吊るされた回転刃の罠に敢えて飛び乗ることで遠心力を得て、そのまま『返し床の罠』を器用に飛び越える。
「百華ちゃんの方がよっぽど忍者っぽい動きしてるわよねぇ……ん?」
 とその時、ナナの鋭敏な聴覚が微かな衣擦れの音を捕えた。
「いるわ」
 視線を向けた先は前方奥の登り階段。ナナの言葉を聞き、セツナは無言で手に持った無骨な短機関銃を掃射する。
「ぎゃあああ!!」
「くそっバレたか! 者共、出あえ! 出あ、グアアア!!」
 どうやらこの階段は、陰に潜んだ忍びが段差と段差の隙間から刀を突き出す『蹴込潜みの罠』だったようだ。しかし、それも一たびバレてしまえば無意味。
 潜んでいた者達はセツナの銃撃により一掃され、その音を聞きつけた忍び達が侵入者を始末しようと何処からともなく現れる。
「囲まれましたね。ここで時を消耗しては百面鬼に迎撃の暇を与えてしまいます。ここから先は、一点突破と参りましょうか」
 次々に現れる忍び達を一瞥し、されど焦ることなく百華は部員たちに指示を飛ばす。
「ならこいつらの面倒はアタシが見るよ。数を相手にするのはまぁ、得意だからね」
 セツナが片手に短機関銃を、もう片手に黒いオーラを滲ませる大剣を携えて集団を見回した。
「直ぐ追いつく。行って!」
 その言葉と共に跳びあがり、進行方向に鉛弾の雨を降らせるセツナ。
「この場はお願いします」
「信じてるからね! セツナさん!」
「あとはぼくたちに任せて」
 セツナの奮闘を背に、3人は振り返ることなくその場を後に駆け出す。
 そして包囲網を掻い潜り走り続けた先に見えたのは、焼け焦げた大襖であった。
 その奥に待ち構えていたのは未だ傷の癒えきらぬ百面鬼。そして奴を守るように立ちはだかる10人を優に超える風魔衆と、赤黒いヒトガタ達だ。
「またしても来おったか猟兵共……だが、此度は布陣も盤石。今度こそ貴様らを我が仮面としてやろう」
 先の戦いで力の源である仮面の多くを失った百面鬼は、より色濃い憎悪の念で部屋中を覆っていた。
「既に守りは固められていましたか。でしたら御遊戯はこのくらいにして……やりましょうか」
「百華、ナナ、ここからは手筈通りに」
 最初に動いたのはステラ。彼女は二人にのみ聞こえるよう呟くと、息を大きく吸い込み、高らかに声を響かせた。
 紡ぐ言の葉は英雄の勝利を祈る歌となり、部屋に立ち込める邪気を払い百華とナナに力を与える。
「来た来た! 全身にステラさんの祈りが漲って来たわ。私は鬼の巫女、黒瀬・ナナ。いざ尋常に!」
 力の昂ぶりのままにナナが薙刀を手に、恐るべき速さで吶喊する。
 あと一歩でナナの刃が百面鬼に届く、その寸での所でヒトガタが身を挺して盾となり百面鬼は逃げ延びた。だがしかし百面鬼を庇ったヒトガタは一太刀で両断され、塵と化す。
「むう……この力。数の差も覆されかねんか。者共、先ずはあの歌声を止めるのだ」
 ナナに力を与えている存在、ステラの歌声を消し去ろうと狙いを定めた百面鬼は彼女に向けて手勢をけしかける。
 しかし、それこそがステラの狙いであった。自ら囮になることで忍びとヒトガタを一手に引き受け、その隙に仲間達に敵の首魁を討ち取ってもらおうというのだ。
 正に命がけの他人任せといった行動だが、命の危機に晒されつつもステラは歌う事を辞めない。いや、むしろ逆境を熱量に換え、さらに歌の響きを強く激しく転調させていく。
 いつかどこか世界から流れてきた電波、そこから拾い上げたこの反骨の音色は『ロック』といっただろうか。そんなことを思い返しながら、ステラはヒトガタの放つ鎖鎌を上半身をしならせ回避してのけた。
「ステラさんが生んでくれたこの勝機、逃す手はございません。そして私に速さは無用。頂いた歌声は全て、火力とさせていただきます」
 百華が素早く左目を覆う眼帯を取り去ると、そこに隠されていた爬虫類を思わせる縦長の瞳が見開かれる。
 その瞬間、左目を走るように刻まれたヒビ割れが世界を侵食していくかのように、彼女の封印された瞳に写し出された全てが炎に包み込まれた。
 それはさながら龍の息吹の如く、決して耐えることの出来ない不可避の一撃。
「ぐっ、ぎぃぃああああ!!」
 これには流石の百面鬼も耐えることが出来ず、もんどりを打って彼女の視界から逃れようと転げまわる。
 更に茶 闘゛部の連携は止まらない。
 ステラが敵の攻撃を引き付けて生まれた暫しの暇を無駄にはしないと、ナナは愛用の薙刀【花嵐】を手に、邪気を祓うように舞い踊る。そして刹那の間ぴたりと動きを止め……。
「鬼神様……戦神様……私にひと時の御加護を!」
 神へと奉納された剣の舞は彼女に更なる力を与え、一閃!
 振り抜かれた薙刀は燃え盛る百面鬼の体を空間ごと真っ二つに両断した。
「ゲギャアアッ!! ……まだだ、せめて貴様の首をぉ……」
 しかし半身だけになっても尚、魔軍将たるオブリビオンはしぶとく現世にしがみついていた。
 百面鬼は少しずつ崩壊していく体をうねらせ飛び上がると、最後に残った巨碗を百華に向けて伸ばす。その小さな首を引きちぎらんと振り下ろされたその腕は、
「それよりもアタシの首はどう?」
 吹き抜けた一陣の黒き風により千々に刻まれ、今度こそ完全に消滅するのであった。
「捕れれば、だけど。って、もう聞こえてないよね」
「セツナさん! 無事だったんですね!」
 黒剣『ティルフィング』を一振りしてこびりついた血を払ったセツナの元に、戦いの終わりを悟ったナナと百華、ステラが駆け寄った。
 ステラに殺到していた風魔衆たちは、首魁の敗北を目にして方々に逃げ去ったようだ。
「すぐ追いつくって言ったでしょ? まあ、案外数が多くて手間取っちゃったけど」
 セツナは肩をすくめて微笑む。そんな貴重なセツナ表情に、百華も小さく口端を上げた不器用な笑みで応えるのであった。

 猟兵達の活躍により百面鬼・風魔小太郎は退治された。
 しかし、この戦いは戦争の一幕に過ぎない。魔空安土城にて待つ織田信長を討つまで、この世界に真の平和は訪れないのだ。
 こうして猟兵達はサムライエンパイアに真の自由と平和をもたらすべく、新たな戦場へと旅立ってく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年08月11日


挿絵イラスト