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エンパイアウォー⑯~オーバーケイム・ニンジャ・トラップ

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #魔軍将 #風魔小太郎

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 サムライエンパイアでの戦争に新たな動きがあり、グリモアベースが騒然としていた。
「みんなが頑張ったおかげで、織田信長に仕える六魔将の一人、百面鬼『風魔小太郎』の居場所が特定できたよっ!」
 グリモア猟兵の蛇塚・レモン(黄金に輝く白き蛇神オロチヒメの愛娘・f05152)が集まった猟兵たちを労う。だが本番はここからだ、とも言葉を継いだ。
「風魔小太郎は、自分の有利な戦場……つまり罠だらけの『風魔忍軍の忍者屋敷』で猟兵のみんなを待ち構えているよっ! でも罠の内容を幸運にも予知で知ることが出来たよっ!」
 これで対策が出来る、と喜ぶ猟兵たち。
 だがレモンの表情は険しい。
「あのね、罠の内容がエグくてね……? 屋敷の中に入った途端、風魔小太郎の姿は『その猟兵が絶対に傷付けたくない存在』だったり『かけがえのない存在』に見えて、此方の戦意を削いでくるんだよ……っ!」
 ――つまり、ある者には家族の姿で、またある者には恋人の姿で、はたまた友人だったり可愛がっているペットの姿だったり、あるいは自分の推しの2次元キャラだったりと、猟兵たちが攻撃を加えるのをひどく躊躇う姿に風魔小太郎が見えるというのだ。
 なんたる精神攻撃! まずは敵の戦意を削ぎに来るあたりが実に忍者らしい。
「しかも、風魔小太郎は忍者らしく先制攻撃を必ず仕掛けてくるよっ! 精神攻撃と先制攻撃の対策を万全に期した上で、みんなはカウンターを叩き込まなくちゃならないんだよ……っ!」
 だとすれば、奴はとてつもない強敵だ。
 罠自体はユーベルコードではないため、猟兵にとっては大きな脅威ではないだろう。
 しかし、かといって対策していないと、戦闘の邪魔になることは間違いない。
 何より、猟兵たちの士気に関わる。
 更に風魔小太郎のユーベルコード自体も厄介なものばかり。
 その対策も骨が折れる事であろう。
「それでも、みんなは必ず勝つと信じてるからね……っ! それじゃあ、出発だよっ!」
 レモンの頭上のグリモアが輝くと、決戦の舞台である忍者屋敷へ転送を開始する……!


七転 十五起
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 七転十五起、なぎてんはねおきです。
 ニンジャの……トラップハウス!
 精神攻撃は基本だぜ! うまく対処して下さいませ。

『!!!警告!!!』
 百鬼面・風魔小太郎は、先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。

 今回、討伐が失敗する場合も想定しております。
 それぐらい今回は厳しい判定で参りますので、お覚悟願います。

 それでは、皆様の知恵と勇気、このなぎてんへ是非とも示してくださいませ。
 お待ちしております。
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第1章 ボス戦 『百面鬼『風魔小太郎』』

POW   :    風魔忍法『風魔頭領面』
自身の【身に着けた『面』】を代償に、【召喚した風魔忍者の軍勢】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【忍者刀と手裏剣】で戦う。
SPD   :    風魔忍法『六道阿修羅面』
自身の【髑髏の面の瞳】が輝く間、【六本の腕で繰り出す忍具や格闘】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ   :    風魔忍法『死鬼封神面』
【歴代風魔小太郎たち】の霊を召喚する。これは【極めて優れた身体能力を持ち、手裏剣】や【鎖鎌】で攻撃する能力を持つ。

イラスト:カス

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

マディソン・マクナマス
俺が攻撃したくない相手ね……多分親父かな、ガキの頃に蒸気爆発事故に巻き込まれて死んだ。冴えない配管工だったが……尊敬してたよ。

【早業】で蒸気爆発手榴弾を可能な限り投擲しながら、風魔忍者の軍勢から【逃げ足】で距離を取る。
蒸気で敵の視界を塞ぎ、蒸気に紛れてパイプ椅子タレットを作動して軍勢を【おびき寄せ】る一方、自身は【トンネル掘り】で床下へと退避。

僅かな【時間稼ぎ】の間にUC:【バレットタイム】を発動し、幻覚でまともな姿に見えなくなった風魔小太郎に突撃。軍勢の妨害や風魔小太郎の攻撃はUCによる肉体限界を超えた異常挙動で回避・最小限の被弾に抑え、10mmサブマシンガンを【零距離射撃】で浴びせかける。



 いち早く風魔忍軍の忍者屋敷に橋を踏み込んだマディソン・マクナマス(アイリッシュソルジャー・f05244)は、異様な雰囲気を目の当たりにして思わず息を呑む。
「俺が攻撃したくない相手ね……多分親父かな、ガキの頃に蒸気爆発事故に巻き込まれて死んだ。冴えない配管工だったが……尊敬してたよ」
 ブリーフィングでの内容を思い出す。
 風魔小太郎の姿は、猟兵の最も『猟兵が絶対に傷付けたくない存在』だったり『かけがえのない存在』に見える。
「来たか……猟兵……!」
 風魔小太郎が闇の中から姿を表すと、マディソンの予想通り、敵の姿が彼の父親として映った。
「オイオイ、マジかよ……。本当に親父じゃねーか。……いや、親父は、死んだんだ。……死んだんだ……!」
 声を震わせるマディソンは、自分に言い聞かせるように呟くと、自分の懐に手を伸ばす。
 だが風魔小太郎はすかさず彼の挙動を警戒して先制攻撃を仕掛けてきた。
「風魔忍法『風魔頭領面』……! 我が身につけし『面』を代償に、いでよ、風魔忍軍!」
 自らが装着していた面をひとつ叩き割った瞬間、風魔小太郎の目の前に忍者刀と手裏剣で武装した忍者軍団が召喚された!
 風魔小太郎はマディソンを顎で指して命を下す。
「斯の者を滅殺せよ」
 忍者軍団は縦横無尽に屋敷内を駆け巡り始めると、マシンガンめいて手裏剣を連射し、忍者刀で八つ裂きにせんと駆け寄ってくる!
「ちィ……っ! 思ったよりも速いな!」
 一瞬の油断が命取りだ。
 マディソンは懐に忍ばせていた蒸気爆発手榴弾を数個、安全ピンを抜いて周囲へバラ撒いた。
「けど、時間稼ぎさせてもらうよ。おじさんは……逃げる!」
 地面に落ちた蒸気爆発手榴弾が突然、一斉に水蒸気爆発!
 爆風で飛来した手裏剣は軌道が逸れ、襲いかかってきた忍者は吹き飛ばされた!
 風魔小太郎は爆風で弾き返された手裏剣を払い除ける。
 だが、立ち込める大量の水蒸気の煙にあっという間に飲み込まれてしまった。
「ぬぅ!? 前が、何も見えぬ……!?」
 部屋中に充満する真っ白な水蒸気は濃霧となって風魔小太郎の視界を容易く奪った。
 次の瞬間、霧の中から銃弾の雨が敵の首魁へ降り注いだ!
「ぐっ!? 視界を塞いだ上で奇襲か! だが、居場所は判った。者ども掛かれ!」
 風魔小太郎は聴覚を頼りに忍軍へ指示を飛ばす。
 忍軍の攻撃が一点集中!
 バギバギバギッと砕け散る金属音が部屋中に響いた!
 これに風魔小太郎は違和感を覚えた。
「あれは……生身の者が壊れる音ではないな!?」
 その予感は的中する。
 弾幕を張ってきたのは、友人から贈られたパイプ椅子を土台に利用した、罰当たりな自動マシンガンタレットであった。
 では、マディソンはどこに?
「俺は全てを知ったんだ……ピンクのイルカの指示に従うんだよ……あいつが敵にマーカーを付けたら……それが世界の真理なんだ……」
 床下から漂う、高純度のアルコールの揮発性刺激臭。
 マディソンは床板を蹴破り、風魔小太郎の背後から飛び出してきた!
「奴め! 濃霧で視界を塞いだ上に、囮で気を引いた際に床下に潜り込んだのか!」
 だが、風魔小太郎はほくそ笑む。
 この部屋では猟兵は攻撃を躊躇う姿として自分の姿が映る。
 故に猟兵が怯んだ瞬間に忍軍をけしかければ良い。
 そう考えていた。
「見付けた……虹色のバナナが偉そうに……ピンクのイルカが奴を撃てと言ってるんだ……!」
 酒臭いマディソンは妄言を垂れ流す。
 床下に潜んでいた際に度数の強い酒を呷ったのだろう、既に酩酊状態で風魔小太郎の幻術が効いていない!
 そのまま10mmサブマシンガンを携えて風魔小太郎へ突撃!
「ええい、手裏剣を浴びせよ!」
 降り掛かる手裏剣の雨を、マディソンはブリッジ回避!
 肉体限界を超えた異常な挙動を見せると、その姿勢のまま10mmサブマシンガンの銃口を風魔小太郎の手勢へ向ける!
 BARATATATATATATATATATATATATATATATA!
 弾幕が襲いかかる忍者たちを蜂の巣に!
 マディソンは濃霧の中で床を蹴って壁へ飛び付くと、すかさず三角跳躍で風魔小太郎へドロップキック!
「この腐った虹色のバナナが!」
「ぐわぁっ!?」
 酔っ払ったマディソンの全体重が掛かった蹴りが腹に突き刺さり、たたらを踏む風魔小太郎。
 その懐で、ケットシーの老兵は、やけにはっきりした口調で呟いた。
「やっぱ、殺しは酔った勢いでやるに限る。ほら吹き飛べ、風魔小太郎!」
 零距離からの10mmサブマシンガンのマズルフラッシュが瞬けば、敵の忍者の首魁は派手に吹っ飛ばされていったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

レイ・キャスケット
ボクにとってのかけがえのない存在かぁ、何人かいるけど今真っ先に思い浮かぶのは親友のユニかなぁ?
とはいえ同じ猟兵同士「ワイルドハント」で模擬戦もする仲だし事前に幻惑というのが分かってればいつも通り『遊びに付き合ってもらう』だけのことだよ

敵の先制UCとはいっても召喚の類なら先も後も対処は関係ないかな?
風の魔法刃を振って飛来する攻撃を弾いて鎖に武器を絡め取られそうならブレード再生成して対応
身体能力負けしたとしても無理に攻めずに防御と手を振るだけで発動する程度の威力の【高速詠唱】からの多【属性攻撃】魔法に主眼を置いて耐える
長引けば長引くほど≪注目効果≫に必要なヘイトは溜まっていくから焦る必要はないよ


エウトティア・ナトゥア
※連携・アドリブ歓迎

【秘伝の篠笛】を吹き鳴らし狼の群れを呼び出し、【精霊の招宴】で大量の精霊を召喚していざ突撃じゃ。
さて、まずは霊たちのお出迎えじゃな。
鎮魂の業はわしの得意とする所、狼達や精霊を前面に押し出し戦線を支えながら【破魔】の【祈り】を乗せた【誘導】する矢で撃ち抜き浄化してやるわい。
前衛を抜けてくる攻撃は【巨狼マニトゥ】に【騎乗】し狼の身体能力と【野生の勘】を頼りに回避するのじゃ。
…あれは妹のスピレイル(f06014)かの?
家族の姿を取るとは、ありがちじゃが確かに攻撃を躊躇う姿じゃな。
じゃが残念じゃなこの精霊達はわしのコントロール下にないのじゃ。
(自立している精霊達は構わず攻撃)



 レイ・キャスケット(一家に一台便利なレイちゃん・f09183)とエウトティア・ナトゥア(緋色線条の巫女姫・f04161)は同時に屋敷内へ踏み込んだ。
 すると、すかさず風魔小太郎が歴代風魔小太郎たちの霊を召喚してきた!
「今度は抜かりはしない! 風魔忍法『死鬼封神面』!」
 幾多の歴代風魔小太郎たちが手裏剣と鎖鎌で猟兵たちに殺到してくる!
「ボクに飛び道具は効かないよ。ブランクソードに風に力を宿すよ!」
 刃のない柄だけの剣に風の魔力が結集すると、風の魔法刃となって飛来する手裏剣の軌道が逸れてゆく。
 押し寄せてくる鎖鎌の猛攻は、エウトティアが秘伝の篠笛で呼び出した狼の群れが身を挺して食い止める。
 ビーストマスターであるエウトティアだからこそ出来る対策だ。
「さて、まずは霊たちのお出迎えじゃな。精霊よ、大いに歌い騒ぐのじゃ!」
 敵の第一波を防いだエウトティアは、ユーベルコード『精霊の招宴』で250体の小型の戦闘精霊を召喚してみせる。
 その数は、歴代風魔小太郎たちよりも遥かに凌駕する。
「狼達よ、精霊たちよ。かの亡霊たちを抑え込むのじゃ!」
 召喚者の命を受けて、怒涛の物量が風魔小太郎たちへ一斉に雪崩込んだ!
 部屋中が大混戦になる中、エウトティアは緑縞瑪瑙の矢筒から手製の短弓に矢を番えた。
「鎮魂の業はわしの得意とする所、破魔の祈りを込めたこの矢は、混戦の中でも亡霊を追尾して射抜くのじゃ」
 エウトティアは立て続けに3連射!
 すると吸い寄せられるように矢が歴代風魔小太郎のこめかみに突き刺さると、その存在を雲散霧消させていった。
 その横でレイも並行してユーベルコード注目効果(ヘイト・コンバーター)を発動させていた。
 レイの全身が虹色の付与の羽衣に覆われる!
「意識してもしなくても、それはそれでボクの術中ってわけ」
 ブランクソードから火・風・水・雷・土・光・闇の7属性の魔力刃を解き放ち、歴代風魔小太郎の鎖鎌を打ち払ってゆく。
 そんなレイにエウトティアが声を掛けた。
「わしと一緒にマニトゥの背に乗れ!」
 エウトティアは召喚した相棒、巨大な白狼マニトゥの背に跨っていた。
 レイもすかさずその背に乗ると、マニトゥは大混戦の中を駆け抜けて風魔小太郎の元へ飛び込んでゆく!
「おや、アレはわしの妹かの?」
「ボクには同じ旅団でいつも遊んでくれる親友の姿に見えるよ。やっぱり、あの子がボクにとってのかけがえのない存在かぁ」
 レイはどこか嬉しそうに、ミレナリィドールの女性グリモア猟兵の姿を眺めていた。
「でも、予知で幻覚って判っていれば戸惑うもなにもないよね。むしろ遊ぼうよ、また『模擬戦』しよっか!」
 高速詠唱!
 レイは巨狼の背からほとばしる多元素の魔力属性を風魔小太郎へ容赦なく浴びせてゆく!
「なにっ!? 何故、攻撃ができる!?」
「なんでって、いつもこうして旅団で遊んでるんだよ?」
 旅団内での割とガチな模擬戦内容を知るはずもない風魔小太郎は動揺を隠せない。
 レイへのヘイトが堪り、彼女の戦闘能力が倍増してゆく。
「さぁ、もっと遊ぼうよ! ボクが先攻だよ!」
「此奴、よもや戦闘が日常なのか!?」
 魔力刃をその腕で受け止める風魔小太郎に焦りの色が見え始める。
 だが、エウトティアは流石に眉間にシワを寄せて攻撃の手が止まる。
「偽物とはいえ、家族に手を出すのはのう……?」
「ふはは! そうだろう!? まずは貴様から屠ってやろう!」
 風魔小太郎がエウトティアを巨狼ごと殴ろうとしたその時だった。
 いきなり、エウトティアを守るように200体以上の精霊たちが風魔小太郎へ突撃!
「ぐわーっ!?」
 その濁流に飲まれて蹂躙され、部屋の奥へと追い込まれてゆく風魔小太郎の姿に、レイは驚きながらエウトティアへ尋ねた。
「あれ? 攻撃できないって言ったばっかりだよね?」
「実はじゃな、あの精霊たちは自律行動しておって、さっきはわしを守ろうと精霊たちが敵を自動攻撃してくれたのじゃ」
 素知らぬ顔でエウトティアは破魔と祈りの矢を番えると、残りの歴代風魔小太郎へ向けて浄化の矢を放つのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ビスマス・テルマール
●精神攻撃
多分、わたしになめろうを教えた人になりそうですし

ハワイアンなめろうの材料を答えて貰いますか

近年に誕生したなめろうなので

昔の知識のままの風魔小太郎なら解らないでしょうし

●POW
『先制攻撃』で『オーラ防御』と『属性攻撃(餅)』と『残像』を込めた『一斉発射』で実体のあるダミー残像を発射しばら蒔き

わたし自身も『オーラ防御』で覆った『残像』を『地形の利用』をしつつ『ダッシュ』で撒いて撹乱

当たりそうな攻撃を武装で『見切り・武器受け』しつつ『早業』で攻撃力重視でUC発動

蒼鉛式ご当地ビーム(黒鮪)砲で『範囲攻撃・鎧防御無視・なぎ払い・2回攻撃』で主と手下ごと『早業』で一掃

※アドリブ絡み掛け合い大歓迎


時雨・零士
POW
・精神
過去に「雨、後悔、そして念仏の声」で似た様な手を使われて経験済みな上、今回は確実に敵の変装と解ってるので躊躇なく攻撃。

先制対策
【早業、ドロウ】ブラスターのバーストで敵を迎撃しつつ、撃墜覚悟でアクセラレイターの機動力で部屋をぐるっと回る様にしてUC発動までの時間を確保。
間にあわない場合は【見切り、第六感】と【ダッシュ】による機動力を活かして攻撃を回避。【グラップル、早業、怪力】で薙ぎ倒し、隙を見てUCを発動。
敵の攻撃を風雷の鎧で防ぎ、軍勢を凍結させて動きを止めて炎と雷撃で薙ぎ払い、一気に小太郎に接近。「トライアド・スマッシュ」で仕留めるぜ!!

風魔小太郎…さぁ、おまえの罪を数えろ!!


フランチェスカ・ヴァレンタイン
ええと、わりと本気でお伺いしますけれども
――本当に、その姿で、よろしくて?

母性を擽るようなショタっ子の姿になった風魔小太郎に対してハイライトオフな笑顔で問いかけつつ
先制攻撃への対処は、召喚された軍勢を見切り/迷彩/残像/フェイントを織り交ぜた空中戦で翻弄し、誘導弾砲撃の一斉発射で迎撃を

そのような姿で害意を向けられましても、オイタをするようにしか見えませんわねー…
ですが、ええ。――わるーいお子様には、威圧も必要かと?

ヤンデレめいた微笑みと共にUCを発動、慣性無視で視界を振り切る異常機動でお子様サイズの頭上を突き抜けるように
実体の土手っ腹に最大速度でのランスチャージを叩き込んで差し上げましょう…!



 屋敷の奥へ押し込まれた風魔小太郎を追撃すべく、ビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)と時雨・零士(仮面ライダーデオルム・f04112)、フランチェスカ・ヴァレンタイン(九天華めき舞い穿つもの・f04189)が駆け付けた。
 だが既に3人は幻術の手中に嵌っており、風魔小太郎がの姿が各々の認識で塗り替えられてゆく。
「ふんっ、どうだ? 攻撃を躊躇せざるを得ないだろう?」
 風魔小太郎の嘲笑が室内に響いた。
 これに、ビスマスは久々に再開した知人を見るかのような表情でにこやかに会釈をした。
「お久しぶりですね。その説は新しいなめろうのレシピを教えていただきまして、ありがとうございました」
 どうやら、ビスマスになめろうの存在を教えたご当地ヒーローを自称する人物の姿が映っているようだ。
 一方、時雨は呆れた顔付きで風魔小太郎を見詰めていた。
「この手の仕掛けは実は2度目だ……それに最初から幻覚だってネタが割れてるなら、俺にこの手の精神攻撃は通じねぇぜ!!」
 時雨の目に映るのは、あの日、守れずに死なせてしまった妹や両親の姿。
 それが入れ代わり立ち代わり、ランダムで変化しているのだ。
 だが、時雨の言葉の通り、彼は以前の任務で同種の精神攻撃を克服している。
 故に、いち早く術中から抜け出し、風魔小太郎の姿を認知することが出来た。
「むっ、幻覚が効かぬ猟兵が存在したとは。だが、隣の女は完全に抜け出せぬようだが?」
 風魔小太郎が指差すのはフランチェスカだ。
 その両眼はハートマークが浮かんでおり、顔はニヤけてデレデレしていた。
「ええと、わりと本気でお伺いしますけれども。――本当に、その姿で、よろしくて?」
「む? この身がどう映っているかは計り知れぬが、その姿は貴様が望んだ『最もかけがえのない存在』! そこまで心酔している様子なら、さぞかし手出ししにくいであろうな? くくく……!」
 風魔小太郎の言葉に対して、次第にフランチェスカの両眼のハイライトが喪われてゆき、ハートマークは消え、代わりに執着と愛憎の闇で塗り替えられてゆく。
「ええ、とっても愛おしくて、母性を擽るような……幼い男の子ですこと」
 意外ッ! それは……ショタ!!
 フランチェスカに至っては性癖が幻術に反映されていた。
「しっかりわたしが教育して差し上げますわ、ふふっ」
 その舐めるような視線に、流石の風魔小太郎も気圧される。
 幻術から逃れていないが、戦闘に影響はなさそうだ。
 そこへビスマスも馴れ馴れしく声を掛けてきた。
「ところで、ハワイアンなめろうの材料を答えて貰いますか?」
「……何だと?」
 これには風魔小太郎のみならず、時雨とフランチェスカも唖然としていた。
 相手が呆気にとられる様を見て、ビスマスは安堵したのか胸を撫で下ろした。
「幻術だと頭では判っていましたが、万が一、なめろう好きな忍者かも知れませんでしたので確認させていただきました。ええ、ハワイアンなめろうは最近誕生した新種のなめろう。過去から蘇った古い知識しか持たない忍者に、未来のなめろうを作れるわけがありません。これで安心して偽物を攻撃できます」
 なめろう好きだった場合はどうしていたのか非常に気になるが、これでビスマスも幻術を見破り、戦闘可能になった。
「え、ええい! 皆の者、であえっ! であえーっ!」
 業を煮やした風魔小太郎は所持していた3枚の仮面を一斉に叩き割ると、風魔忍軍3部隊が召喚される。
「かかれっ!」
 風魔の頭領の号令ひとつで、忍軍たちは猟兵たちへ疾風のごとく襲いかかった!
「は、速い――っ!?」
 ビスマスは忍軍たちより先制攻撃を仕掛けようと試みるも失敗、身体に装備する固定砲台からオモチ属性のダミー残像でのデコイ作戦は不発に終わった。
 迫りくる手裏剣と忍者刀!
 だがビスマスの対策は二段構えだった。
「どれが本物か見破れますか?」
 自身の足で屋敷内を駆け巡りながら、オーラ障壁を応用した残像を転々と配置してゆき、擬似的な分身の術を披露し、敵を翻弄してゆく。降り掛かる攻撃は装甲で受け止めながら、ビスマスはフォームチェンジを敢行する。
 デッキからオーマグロのなめろうカードを引き抜き、ベルトのディメイション・ローカルドライバーへスラッシュ!
 唸る電子音声!
『Namerou Heart……Omaguro!』
「海と沖膾の鮪の覇者は今此処に、オーマグロ転送!」
 亜空間からクロマグロ型水陸両用鎧装オーマグロが出現し、ビスマスの鎧装と換装!
 右手に輝くオーマグロ型エネルギー兵器で手裏剣を打ち払い、忍軍と直接切り結び始める!
 対して、時雨も亜空間から愛機カオス・アクセラレーターを召喚!
 宇宙バイクを室内で乗り回し、忍軍の機動力に対応してゆく時雨。
 騎乗しながらデオルム・ブラスターの熱線で忍者たちを撃ち抜いてゆく。
「そろそろ反撃だぜ! ここからは俺達のステージだッ! 変身ッ!!」
 ベルト型魔術装置でオルム・ドライバーにカオスエナジーが充填されると、時雨の全身に呪紋が張り巡らされた。
 響き渡る謎の電子音声!
『デオルム! マテリライゼイション! ライダーッフォームッ!』
 グールドライバーの力とサイボーグの完全戦闘形態の力を融合させた、サイボーグ戦士デオルムへと時雨は変身した!
「俺ッ! 見参ッ!! ハッ!!」
 デオルムはアクセラレーターを飛行形態へ変形させると、忍者の上空から熱線銃を乱射する!
 直感を活かして忍軍の攻撃を最小限に抑える。
 だが、数の力に愛機の耐久力が持ちそうにない。
(間に合ってくれ、俺の新たな力……!)
 デオルムの左手に握られているのは、今までのクロスメモリとは全く別の強化アイテムだった。
(トリニティ・トリガー……! 未だにコイツは起動した試しがねぇ……。だが、あの時……妹の泥人形と対峙した時と似た今の状況なら! こいつが覚醒してくれるはずだ……!)
 トリガーにカオスエナジーを注ぎ込んでいるも、なかなか起動しない現状にデオルムは焦燥の色を隠せない。
 そこへ、高速飛来する双翼の戦士が、忍者たちを自慢の巨大機殻斧槍ヴァルフレイア・ハルバードで一掃する!
「大丈夫ですの、デオルム? 動きが鈍ってますわ!」
「助かったぜ、フランチェスカ! 少し時間を稼いでくれないか?」
「そういう了見でしたら、お任せ下さいませ。天駆ける戦淑女の武威、ここに示して差し上げますわ!」
 小型の動力炉とスラスターが火を吹くと、室内を忍者を上回る機動力で鋭角的に飛び回り、斧槍を振り回しながら次々とロックオン!
「フランチェスカさん! わたしも合わせますよ!」
 ビスマスも自らのオーマグロの武装を起動させると、背中の砲身が迫り出し、射撃体勢へと移行する。
 フランチェスカがビスマスに合図めいて叫んだ!
「ターゲット、マルチロックオン。システム、オールグリーン。ホーミングミサイル――ファイア!」
『Attack Heart……Kuromaguro Souen Beam Guns!』
 屋敷内を容赦なく蹂躙する弾頭の炎とクロマグロなめろうパワーのビーム光線が、忍軍たちをことごとくなぎ払ってゆく!
「ぬぅ!? 風魔忍軍たちが、こうもあっさりと!?」
「残念だったな、風魔小太郎!」
 デオルムは熱い使命を胸に秘め、宇宙バイクから降り立つ。
 これ以上は大破しかねない愛機を帰還させると、トリガーを見やる。
「……ようやく、か」
 左の手の中で、赤・青・黄緑と3色に輝き始めるトリガー!
 その際、左の傍らに出現する、彼の妹の幻影!
『仲間との絆、誰かを慈しむ心、そして、使命に燃える心。その3つが今、お兄ちゃんに揃ったよ。今なら、トリニティ・トリガーが応えてくれる!』
 妹の幻影が、トリニティ・トリガーの中へと吸い込まれてゆく……!
『さぁ、お兄ちゃん! 一緒に戦おうっ!』
 デオルムは光の速さで理解した。
「……そうか。俺は、お前と一緒に戦えるんだな。だったら……負けられねぇぜ!」
 覚醒したトリニティ・トリガーをドライバーにセット!
 重なる二重電子音声!!
『『トリニティ・トリガー!』』
 更に3本のクロスメモリを同時挿入!
『フェニックス!』
『ドラグーン!』
『リヴァイアサン!』
「俺の全ての力を今ここに!! 『超変身』!!!」
 ポーズを取ったデオルムの全身に、三色の魔力が暴風の如く逆巻く!
『シンクロフォームッ! デオルム! トーラーイーアードーッ!!』
 刮目せよッ!
 今ここに、全てのクロスメモリの力を統べる仮面のサイボーグ戦士が爆誕した!
 その名も、デオルム・トライアド・フォーム!
 至高のパワーを、今はただ味わうがいいっ!!
「行くぜ! くらえッ!!」
 爆撃を掻い潜った忍者たちの足元を凍結させて動きを止めると、すかさず右手の電撃と左手の炎弾で射抜いて焼き焦がしてゆく!
「雑魚はこれで全て片付きました!」
 ビスマスの言う通り、この場にいるのは猟兵と風魔小太郎のみ。
 フランチェスカは空中で、風魔小太郎へねっとりとした熱視線を送り続けていた。
「そのような姿で害意を向けられましても、オイタをするようにしか見えませんわね……。ええ。――わるーいお子様には、オシオキも必要かと?」
 ヤンデレめいた微笑みと共にユーベルコードを発動!
「――貫ければこちらの勝ち。とってもシンプルですわね?」
 フランチェスカの全身が、槍先から旋条に迸る万象を灼き穿つ光焔の刃で覆われてゆく!
 その姿はまるで太陽神アマテラスオオミカミの如く煌々と輝きを放つ!
「そろそろトドメですね。わたしも必殺技を出します!」
 再びオーマグロのなめろうカードをドライバーへスラッシュ!
『Final Namerou Attack……Omaguro!』
 足元のご当地キック用ビスマスブレードに虹色の光が宿ると、高々とビスマスは垂直跳躍!
 これらに連携させるべく、デオルムはトリガーのギミックを発動!
「風魔小太郎! さぁ、おまえの罪を数えろ!!」
 指差した手をひっくり返した後、超必殺技を繰り出さんと爆ぜるように床を蹴った!
『ロストプロミネンスッ』
『カオスエクストリームッ』
『フロストブレイクッ』
 妹の声めいた電子音声とでオルムの声が重なった!
「「トライアド・スマッシュッ!!」」
 跳躍したデオルムの体に不死鳥の翼が出現し、炎・風・雷・氷・水の属性エナジーが脚部に集中!
 それらは混じり合い、強大な混沌エナジーとなって高速螺旋回転を開始!
 ビスマスとともにデオルムはキックの態勢で急降下してゆく!
 そこへマッハ5で突撃してくる白光纏いしフランチェスカのランスチャージ!
 慣性を無視した超常軌道で翻弄しつつ、お子様サイズの頭上を突き抜けるように実体の土手っ腹に最大速度で翔け抜ける!!
「「はああああああぁぁぁぁぁッ!!!」」
「天つ煌めき 翔け穿つもの(ブリオネイク・バードストライカー)!」
 ビスマスとデオルムの裂帛の気合の掛け声とフランチェスカの必殺技が轟いた時、風魔小太郎の身体を3つの必殺技が貫く!
「――ッ!?」
 あまりのダメージに悲鳴すら上げられない風魔小太郎!
 ……だが。
「く、くくく……! 面一枚、辛うじて残って堪えてやったぞ……!」
 首の皮一枚ならぬ仮面一枚残して、風魔小太郎は立ち上がってみせた!
 だとしても、3人の猟兵の猛攻によって忍者の頭領の命は風前の灯だ。
 そこへ、新たな猟兵が決着を付けるべく駆け付けて来た。
 3人は消耗した状態での継戦を不利と判断し、新手の猟兵に決着を委ねるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

紅葉・華織
※アドリブ・連携歓迎

さて、鬼かあ……じゃ、斬っていいんだよね?

それにしても精神攻撃、ねぇ。私の場合多分、お姉ちゃんの姿でも見せてくるんだろーけど、私の嗅覚とか視覚とか味覚とか直感を舐めちゃいけないと思うな! ところで風魔さんて、お姉ちゃんのお腹の味知ってる? 知らないよね? 私は知ってる。(どこかで誰かが腹が濡れてる事に疑問の声を漏らす)

さて、五感を研ぎ澄ませて、お姉ちゃんとの違いを億個くらい数えながら攻撃を【選択UC】で【見切り】、回避する。場合によっては手裏剣を【投擲】して逸らす事も。腕の数が多かろうと、腕だもんね。動きは読める。
一番の得物は『月華』(鎧無視攻撃)。

「――ただ、逝け」



「さて、鬼かあ……じゃ、斬っていいんだよね?」
 紅葉・華織(奇跡の武術少女/シスコン師範代・f12932)は上機嫌に風魔小太郎の前に進み出る。
 それに風魔小太郎は肩で息を切りながらも、この状況を歓迎していた。
「剣士か……。先程の連携を乗り切ったのならば、もう何も怖くない。小便臭い小娘の剣技など、何するものぞ! この風魔小太郎自ら相手して、貴様に引導を渡してやろう!」
「はいはい、死亡フラグお疲れ様でした。言っておくけど、私に幻覚は無効だから」
「なんだと? 貴様にはかけがえのない存在が居ないとでも?」
 風魔小太郎はこいつもかと身構えた。
 その言葉に、華織は突然、烈火の如く激高しだした。
「居るに決まってるよね!? 華織のお姉ちゃんは世界一、いや躯の海一素敵なお姉ちゃんなんだから!!」
「そうか、貴様には最愛の姉に見えているのか……、何? では何故効かぬ!?」
 混乱する風魔小太郎に華織はキレながら指摘しだした。
「私の嗅覚とか視覚とか味覚とか直感を舐めちゃいけないと思うな!? まずお姉ちゃんは加齢臭漂わせないし、お姉ちゃんはガニ股で仁王立ちしない! あと風魔さんて、お姉ちゃんのお腹の味知ってる? 知らないよね? 私は知ってる。めっちゃレロレロちゅっちゅしてやったからね! 美味しかったよ!!」
 恐らくUDCアース世界に構えるガレージで昼寝していた姉が目が覚めると、妹の唾液塗れの腹部を見て真顔になっているだろうが、それは戦闘に関係ないので脇に置いておこう。
「私はお姉ちゃんと風魔さんの幻影の明確な違いをあと6億8472個言えるけど、もう判ったよね? つまり……」
 少女剣士の眼光が鈍く、鋭く瞬いた。
「今から単純に切った張ったしようってことだよ、オブリビオン……!」
 妖刀【月華】の鞘から刃を抜き払うと、正眼の構えで華織は風魔小太郎と対峙する。
 それに風魔小太郎は乾いた笑いを部屋中に轟かせた。
「かはははは……! 忍相手に真正面から切りかかってくるとは愚かな! 良いだろう、掛かってくるが良い。だが、この身のこなしについてこられればの話だがな!?」
 風魔小太郎の髑髏の面の瞳が瞬いた時、忽然と華織の目の前からその姿を消した。
 華織は五感を研ぎ澄まし、攻撃が来る方向をユーベルコード『天性の超直感(ナチュナルセンス)』で回避を試みる。
(腕の数が多かろうと、腕だもんね。動きは読める!)
 案の定、華織の左後ろ側から敵の気配を感じた。
「そこだ!」
 華織は保険として妖手裏剣【炎蛇】と閃光手裏剣【煌刃】を放ち、爆炎と閃光で風魔小太郎の虚を突かんと試みた。
 投擲された手裏剣から火炎が膨張し、閃光が視界を覆ってゆく!
 だが、それよりも早く華織の肢体が引き裂かれた!!
「えっ……!?」
 自分の体から血潮が吹き出てゆく感覚を、華織は感じながら閃光から逃れるべく目元を覆った。
 ユーベルコードの回避が、間に合わない――!
 風魔小太郎の攻撃は、6本の腕から繰り出される9倍の連撃、つまり驚愕の54連撃だ。
 それが一瞬で振るわれるのだ、直感が反応しても華織の肉体が追い付かなかった結果、54連撃の半分、27連撃をその身に受ける結果となった。
 ユーベルコードの相性の悪さが祟った結果である。
 保険の二種の手裏剣を投げてなければ、風魔小太郎の振るう忍者刀や鎖鎌や巨腕によって、華織は今頃、手足を全て削がれた上で床に転がっていただろう。
 だが、風魔小太郎も見事に華織の術中にはまっていた。
「ぐわぁぁぁっ!? 目が! 目が灼けるぅっ!?」
 目を押さえてその場にうずくまる風魔小太郎の姿に、華織は呟いた。
「……そう、か……! 風魔さん、の……発動トリガーは、……『瞳が瞬く瞬間』!」
 天才的な直感で、華織は敵のユーベルコードの成り立ちを瞬時に把握した。
 故に己の愚直さを憎む。己の直感のみに頼ったことを恨む。
「最初から……【炎蛇】と【煌刃】で……風魔さん、の目……を潰せば……刻まれずに済んだ……っ!」
 全身、切り傷と流血だらけの華織。
 頸動脈などに致命傷を負わなかったのは、彼女のユーベルコードの賜物であった。
「ああ、ムカつくっ……! もっと、もっともっと強くならないと……!」
 膝を付いていた華織は、愛刀を床に刺して支えとする。
 よろよろと立ちあがると、身体を引きずりながら風魔小太郎の前に立つ。
 その首元に【月華】の刃を添えた。
 風魔小太郎が告げる。
「此処までか。少女剣士よ、よくぞ見事に弱点を突いた。しばらくこの2つの眼は使い物にならぬ。……貴様の勝ちだ」
 潔く風魔小太郎は前屈みになり、その首を差し出す。
 だが、華織は舌打ちをしてみせた。
「……いや、私の負けだよ、風魔さん。あなたは……とても強かった」
「世辞は無用だ」
 風魔小太郎は低く押し留めた声で華織に言った。
「介錯を頼む。辞世の句も無用なり」
「――判った」
 失血で華織の意識が朦朧としてくる。
 だが、最期の気力を振り絞り、華織は妖刀【月華】を振り上げ、まっすぐ敵の頭領の首へ下ろした。
「――ただ、逝け」
 ひと思いに風魔小太郎の首が刎ねられると、一陣の風が吹いたかのようにその肢体も頭部もあっという間に消えてなくなってゆく。
 残されたのは、華織の血がこびりついた忍者刀と鎖鎌のみ。
 華織はそれを改めようと手を伸ばすが、目の前が急に暗転してしまった。

 この後、華織は他の猟兵に救助され、一命を取り留めた。
 風魔小太郎との決戦を制した猟兵たちは、他の魔軍将たちが待つ関ヶ原へと急行するのだった……。

苦戦 🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年08月10日


挿絵イラスト