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エンパイアウォー⑯~風魔忍軍が首魁

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #魔軍将 #風魔小太郎

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●風魔小太郎
「遂に風魔忍軍の首魁を"捉え"ました」
 アリシエル・フィフスガーディ(五天の守護機・f09139)はグリモアを浮かべる。
 紫紺の瞳はいつもと変わる事なく、無感動に、無表情に猟兵たちを一瞥した。
「風魔小太郎を撃破すれば、織田信長軍の魔軍将の一角を崩せたことになります」
 ですが……と銀糸の少女は口をつぐんだ。
 相手は魔軍将、今まで相手してきたソレとは比べ物にならない強さを誇る。
「風魔小太郎は圧倒的な速度で先手を打ってくるでしょう。それを防ぐ手立てがなければ挑めば負けるのは明白」
 その一撃を防ぎ、反撃に繋げる為の布石。
 その備えがなければ、この魔軍将の一角に触れる事すら出来ない。
「仮にその備えがあっても、その手立てが十分でなければ……」
 防ぎきれず、そのまま、と言う事も在りえます、と彼女は告げた。
 転送の準備が整って、ゲートが展開される。
「今までの戦いに比べれば遥かに困難な状況で、相手です」
 ですが……と彼女はまた猟兵たちを見た。
 無機質で、無感情で、無感動な紫紺の瞳。
 けれど、それは猟兵たちへの信頼の色がはっきりと見て取れた。
「イェーガーたちならば問題なくこの予知の打破を完遂出来ると信じています。健闘と武運を祈ります」
 それはいつもの定型句、されど、この言葉に乗せられた信頼は言うまでにない。
 いつも通りに、普段通りに。
 猟兵たちが"いつもの通り"に戦えば勝てるのだと、彼女は確信している。


虎河豚天
 虎河豚の天ぷら、略して虎河豚天でございます。食べないで。
 うわあああああああ戦争だあああああああああ。
 第一回ボス戦です。下記の注意事項をよくお読みください。
 難易度は公式想定の通り高く、失敗する可能性もあります。
 なので、下記の注意事項はよく、よく、お読みください。
 虎河豚の天ぷらとの約束だよ!!

====================
 百鬼面・風魔小太郎は、先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。
====================
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第1章 ボス戦 『百面鬼『風魔小太郎』』

POW   :    風魔忍法『風魔頭領面』
自身の【身に着けた『面』】を代償に、【召喚した風魔忍者の軍勢】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【忍者刀と手裏剣】で戦う。
SPD   :    風魔忍法『六道阿修羅面』
自身の【髑髏の面の瞳】が輝く間、【六本の腕で繰り出す忍具や格闘】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ   :    風魔忍法『死鬼封神面』
【歴代風魔小太郎たち】の霊を召喚する。これは【極めて優れた身体能力を持ち、手裏剣】や【鎖鎌】で攻撃する能力を持つ。

イラスト:カス

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●そこは忍者屋敷
 ――――風魔小太郎の居城。
 それは屋敷。
 されどただの屋敷ではなく、忍者屋敷。
 無数の罠が張り巡らされた殺しの要塞。
 それは吊り天井。
 一度入れば天井が落ちてきて圧殺する仕掛け。
 猟兵にはさしたる驚異ではないやもしれない。
 されど、この強敵を前に別な驚異が存在すると言う事実。
 それははっきりとしていた。
プリンセラ・プリンセス
「誰ぞ来よ。――暗殺の時間です」
応えたのは10番目の姉ジュスト。
忍者ではなくアサシン。だが似て非なるといえど共通項はある。
同じく黒尽くめのフードとマントを翻す。
まず「罠使い」「迷彩」「情報収集」で可能な限り部屋にある罠の位置と発動条件を把握。
風魔ズは「見切り」「第六感」「戦闘知識」で行動予測、「おびき寄せ」で罠まで誘い込み、罠を発動させることによる「カウンター」「だましうち」「地形の利用」と「敵を盾にする」で風魔を罠にかけたり、罠で防御したりする。
同様に罠を「迷彩」にして近づき「殺気」を消して、「暗殺」「だまし討ち」「早業」でクルセイドスラッシュを放つ



●暗殺の時間です
「ふむ……なるほど」
 プリンセラ・プリンセス(Fly Baby Fly・f01272)はその屋敷を外から眺めていた。
 この屋敷に入り込めば、それは戦いの幕開け。
 外から眺めながら、小さく首を傾げてから。
「誰ぞ来よ。――――暗殺の時間です」
 その少女の呼び声に応えるのは彼女の中に眠る幾人もの兄姉の中の一人。
 姉ジュスト――――それが応える。
 黒尽くめのフードとマントが闇夜に翻る。
 姉のもたらす知識が、屋敷の罠の全貌を解き明かす。
「それでは参ります」
 そして、奇襲。
 されど、その奇襲は。
「甘いわ、風魔どもよ、行け」
 すでに見破られている。
 しかし、そんな事は――――。
「百の承知です」
 放たれた風魔たちをおびき寄せ、そして。
「むっ、いかん……ッ!! 風魔たちよ、戻れッ!!」
「些か遅きに失しましたね」
 罠に"罠"をかけれないなどと言う道理はない。
 巧みにおびき寄せ、そして仕掛けた罠。
 放った風魔たちがその罠に食われる。
「おのれ……ッ!!」
 風魔小太郎が先制の一撃を放つも。
 放った風魔がプリンセラの気配も姿も完全に殺している。
 その気配は今や霧散している。
 逃げたか? と思う程に。
 されど、猟兵が逃げるはずもなく。
「――――必殺の時間です」
 その姿は背後にあり。
 放った一撃、それが風魔小太郎を切り裂き。
 そして、神速にして鮮烈なる十文字斬りがその身を引き裂いた。
 鮮血が飛び散り、畳を汚す。
「忍びを相手に不意打ち……ッ、やるではないか小娘ッ!!」
「アサシンの手管、まだまだお見せしましょう」
 プリンセラの黒いマントが闇夜にまた翻った。

成功 🔵​🔵​🔴​

イリス・ウィルター
【POWで判定、アドリブ・共闘歓迎】
私はイリス・ウィルター。剣技を磨く者
剣技は磨けども、未だ完全なる剣豪に至れず。今はまだバーバリアンだ
私の力、いや、猟兵の力を舐めるなよ!

覚悟と激痛態勢でまずは力を弱めに攻撃して、最小限の怪我になるように避けながら耐える。
耐えながら、動きの癖を戦闘知識と情報収集で見つける。
その癖を利用して、残像で紙一重で避けながら妖刀で生命力吸収、二回攻撃、傷口を抉るといった技能とバーバリアンの力を最大限に使って攻撃する。
見つけられなくても、味方を庇いながら戦い、隙を突くことが出来るように力で防ぐ



●その身傷つき血に濡れども
「剣技は磨けども、未だ完全なる剣豪には至れず……今はまだバーバリアンだ」
 イリス・ウィルター(刀の技を磨くもの・f02397)が背負うもの。
 それは覚悟、それは決意。
 その背負ったもの故に。
「真正面からとは愚かなりッ!!」
 風魔小太郎の放つ斬撃がイリスに襲いかかる。
 斬閃、血しぶきが舞う。
 鮮血が闇夜に散る。
「至ってはいない、私だが……私の力を、いや、猟兵の力を舐めるなよッ!!」
 その斬撃は、確かにイリス・ウィルターと言う女を斬った。
 しかし、彼女の痛みに対する耐性と、そして何よりその覚悟。
 それがその斬撃のダメージを上回った。
「なるほど、相応に丈夫と言うことか、だがそれだけではな」
 二度、三度と襲いかかる斬撃、手裏剣、そしてトラップの数々。
 それを刀で受け止め、耐え忍びながら、イリスは積み重ねていく。
 それは情報と知識、戦いの中で得られていく数々の積み重ね。
 最初は傷を多く受け、血を多く流した。
 しかし、打ち合う度に、その傷はじょじょに減り、流れる血も減っていく。
「……何……?」
 恐るべき速度で"経験"し、"吸収していく"目の前の女に訝しげに小太郎は声をあげる。
 放った斬閃、今度は明確に"避けられた"。
 斬ったのは、女の残像。
「――――見切ったぞ、風魔・小太郎ッ!!」
 動きの癖は学んだ。
 武器の間合いも見切った。
 トラップの位置も把握した。
 イリスの斬撃が畳もろとも床を砕いた。
 破片が飛び散り、砂と埃が立ち込める。
「おのれ、目潰しかッ!!」
「違うなッ!!」
 その立ち込める砂塵を真正面に切り裂いて。
 イリス・ウィルターの斬撃が風魔・小太郎を切り裂いた。
「言っただろう、今はまだバーバリアンだとッ!!」
 その荒ぶる戦い方は正に"野蛮"と言う他にない。
 されど、それ故にその一撃は重く、そして速かった。

成功 🔵​🔵​🔴​

甲斐・ツカサ
フーマコタロー、伝説のニンジャとの戦いなんてワクワクするね!

まずは歴代のコタローさん達が相手!
強敵の集団と戦うんなら、使えるものは何でも使って立ち回らないとね!

幸いプリンセラさんが罠の情報を手に入れてくれてるから、それを使おう!
マントを翻しておびき寄せて、罠に嵌めたり、獲物が投擲武器や鎖なんだから、同士討ちを狙ったりしながら数を減らして、その動きを少しずつ覚えて学んで次の瞬間に活かすよ!

その間にもオレの知っている「未来の為に戦ったニンジャ達の物語」を紡いで、その力で悪のニンジャに立ち向かおう!

歴代コタローさんの動きを学んで、正義のニンジャの物語で力を得て……今のオレは正義のフーマコタローさ!!



●正義のフーマコタロー!
「フーマコタロー!! 伝説のニンジャとの戦い!!」
 胸の高鳴りを隠せない甲斐・ツカサ(宵空翔ける冒険家・f04788)。
 冒険心と好奇心を多くを胸に世界に挑む少年は、今伝説に挑む。
「幸い先に罠を調べてくれている人がいる……!!」
 屋敷に入るなりに縦横無尽に襲いかかってくる歴代の伝説たち。
 マントを翻し、放たれる手裏剣や苦無から逃げ惑う。
 そう、それは逃げ惑うように見えている。
 刹那、吊り天井が歴代の風魔たちを押しつぶした。
 本来ならば、この程度の罠に引っかかるなどは有り得ない。
「巧くいったかな?」
 だが、すでにこの罠は"彼の手中"にあった。
 自らが仕掛けた罠ではなく、それは最早彼らの手にはなく。
 罠使いたる少年の手にあったのだ。
「これは昔々に始まった!!」
 歴代の伝説を相手に、少年は歌を口ずさむように紡ぐ。
 それは暁。
「そして今日も続いている!!」
 風が吹く、それは昔より始まりて、今もなお紡がれる。
 それは風。
「明日へと続く夢と希望に満ちたお話ッ!!」
 床を踏みしめる、それは今より紡がれて、明日もなお続く。
 それは道。
「さぁ、冒険を始めようッ!!」
 今ここに言霊は紡がれ、今ここに誓約は為された。
 昔々から語り継がれ、今もなお紡がれて、明日へと続く夢。
 昔々から始まって、今もなお進んでいき、明日へと連なる希望。
 それは夢であり、それは希望であり、それは冒険である。
 紡がれた歌は、今ここより幕開ける伝説の詩。
「暁が運ぶは風の道程、今オレは"伝説"になるッ!!」
 歌い継がれた暁の風は、少年に伝説を宿す。
 数多の伝説を織り紡いだ"忍び"の軌跡が彼に宿る。
 じゃらり、とどこからともなく無数の苦無と手裏剣が現れる。
 放つソレは歴代の風魔にも劣らぬ業。
 それは風魔小太郎にも突き立つ。
「これは……忍びの……否……ッ、"我ら"の業!?」
「そうだよ、今のオレは……!!」
 放つ忍術がほむらとなりて、歴代の風魔を、伝説を焼いた。
 今この場にて、彼は――――。
「正義のフーマコタローさ!!」
 "最新"の風魔として立っていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

二天堂・たま
さて…ようやく魔軍将の一角のお目見えか。
甲斐の虎は復活そのものを阻止したからな。

敵は忍び。ワタシ達を迎える為の罠もあると予想する。
釣り天井、槍襖、回転する壁とかとか。
幸い材質的にUC:アルダワ流錬金術で操作できる。
猟兵がかからぬよう止めたり、逆に敵に作動させて利用するのだ。
UCの対象は無機物。敵の手の持つ手裏剣や鎖鎌も無機物だ。鉄のまま、敵を縛る鎖にしてしまおう。

また、UCで地面等を水晶に変え盾としても使う。
表面を整えれば簡易的な鏡になる。突然目の前に現れれば戸惑い、こちらの攻撃のチャンスにつなげられるだろう。
“ケットシーの肉球”による攻撃も狙えるかもしれん。



●ねこぱんち!
「さて……漸く魔軍将の一角のお目見えか……」
 二天堂・たま(神速の料理人・f14723)は肩をぐるぐると回す。
 毛皮がもふ、ふさ、とうごめく。
「甲斐の虎は復活そのものを阻止したからな」
 肉球が床を踏みしめた。
 音はない、元より猫とは天然の忍びである。
「さて……歴代の風魔が相手か。だが……」
 たまに襲いかかるのは歴代の風魔。
 罠使いの知識が冴え渡り、罠にて罠を返す。
 歴代の風魔すら惑わすのは異界の理(ことわり)
「分かるまい、これが――――錬金術(アルケミア)と言うものだ」
 放たれた手裏剣や礫が全てがまるで生きているかのように風魔に突き刺さる。
 理解を超えた原理、鋼糸で操るわけでもない謎めいた動き。
 忍術でも無い底しれぬ何か、されど一定の理を以て動くソレ。
「ようこそ、忍び諸君――――ミラーハウスはご存知かな?」
 いつの間にか築き上げられていたのはミラーハウス。
 鏡と鏡にて構築された魔の迷宮。
 この時代には存在し得ぬ発想よりもたらされた鏡の楼閣。
 惑い、惑わせるソレが彼らの行く手を阻む。
「うむ、隙だらけであるよ」
 方角を、方向を見失った歴代風魔の頬を打つは肉球。
 ケットシーの肉球が、ぷにんと炸裂し歴代の風魔の一人を霧散させる。
 それは負の感情を打ち消す破邪なる一撃。
 骸の海より蘇りしモノたちに対する致命の一撃。
 また一人、風魔が霧散する。
「さあ、仕置の時間だ」
 猫の肉球が炸裂する時、それは負の想念が打ち消される時。
 世の中やはりぷにぷにで可愛いものこそが正義なのである。

成功 🔵​🔵​🔴​

鍋島・小百合子
POW重視

忍者の殺意に満ちた罠と奇襲に対抗するは己が勇気か狡猾さか…
いずれにせよ御身を張らねばならぬのう

「忍びの罠を越えずしては勝利は掴めぬ!」
屋敷内は忍び足と目立たないの併用で慎重に進み、吊り天井の上はダッシュにて迅速に突破
小太郎の先制攻撃に備えて全周囲に神経を研ぎ澄ませわずかな音と視力・暗視を駆使して屋敷内を索敵
音と目に見えた物を頼りに敵の襲撃位置を割り出せたら残像を放ち回避行動、間に合わない場合は小太刀にて武器受け
先制攻撃を耐えきれたらUC「黄金勇霊装」発動
黄金の甲冑を纏い勇気に比例した戦闘力を得たら飛翔能力とダッシュで敵の速度に追従して飛び回り鎧砕きとなぎ払いを併せた一撃を叩き込む



●勇気と言う名の決意
「忍びの罠を越えずして勝利は掴めぬッ!!」
 鍋島・小百合子(朱威の風舞・f04799)がまとうは勇気と言う名の決意。
 忍び足と気配隠蔽により、忍び込んだ彼女が、吊り天井の間まで潜り込んでいた。
 そして、その間に到達すると同時、その全てをかなぐり捨て疾駆する。
 吊り天井が降り注ぐ前にそれを突破する。
 風魔小太郎は闇夜に潜む自らの下僕を放つ。
「わらわの瞳にはお見通しじゃッ!!」
 されど、闇夜に潜むその影、小百合子には全てが"視えている"。
 彼女の瞳は闇を見極め、鷹の目が如く。
 その耳は針の落とした音さえも聞き取る耳。
 放たれた手裏剣が打ったのは全てが彼女の残像。
「この娘、見えているのか!!」
「左様ッ!! 我は纏う勇に相応しき極みの鎧ッ!!」
 さらに放たれた苦無は小太刀にて受け流す。
 小百合子の身体が輝き、そして。
「輝けッ!! 我が鎧ッ!!」
 纏うは黄金の輝きを誇る異界の甲冑。
 自らが纏うは勇気と言う名の決意、勇気と言う名の信念、勇気と言う名の意地。
 己の持つソレに呼応して、異界の甲冑は彼女の力となる。
 音速をも超える疾駆、小太刀に纏わせるは想念の力。
「ぬおぉッ!?」
 その体躯より放たれると思えぬほどの破壊力。
 ただの一閃にて風魔の群れは薙ぎ払われ、砕かれる。
 甲高い音をあげ、小太郎の持つ太刀すらヒビが走る。
「なんと言う力、まるで益荒男のよう……!!」
「女子相手に益荒男とは酷い物言いじゃのうッ!!」
 一歩、されどその一歩は神速。
 僅か一足にて間合いを殺し、放つは大上段。
「なんの……ッ!?」
 受け止めた太刀が遂に砕け散る。
 斬閃が走り、小太郎の身に斬撃痕を残す。
 鮮血が闇夜に舞い、真紅が畳を濡らす。
「ちぃ……ッ!!」
 砕けた太刀を捨て、構えるは小太刀。
 対する小百合子も小太刀を構える。
「互いに間合いは同じ、されど膂力はわらわの方が上じゃぞ?」
「馬鹿力め……」
「女子相手になんたる物言いよ」
 互いに軽口を叩き合う。
 一足、再び刃と刃がぶつかりあい、火花を散らした。

成功 🔵​🔵​🔴​

神薙・焔
風魔小太郎は異貌の忍者だったそうだけど、サムライエンパイアでは噂に違わずのようね…。

流石に忍者、速さでは上回るか…だけどあたしはブレイズキャリバー、つまり先制攻撃で付けられた傷からは地獄の焔が噴き出す、そして、9倍の猛攻はあたしの心臓の9つの封印解除を助ける―シンモラの殲剣はレーギャルンの匣の内に、九大の封印を施されてあり―【殲剣執行(レーヴァテイン)】!

…手が鈍ったわね、その六道阿修羅面は味方の血を吸わないとあなたの寿命を削る、でも、味方はあたしの暴走する焔による無差別攻撃が焼き尽くす…まるでヴィゾフニルを殺す武器を手に入れるためにヴィゾフニルの尾羽を必要とするような矛盾ね!



●殲剣執行
「風魔小太郎は異貌の忍者だったそうだけど……」
 神薙・焔(ガトリングガンスリンガー・f01122)は六本腕の異形を見やる。
 異貌と言うよりは最早異形とも呼べるその男。
 焔はその異形の忍者に真っ向から踏み込む。
「真正面からとは愚かなり……!!」
 九種斬撃、それが焔の身に降り注ぐ。
 その斬撃が焔を傷つけた――――刹那。
 9つの傷より地獄の焔が吹き出し、小太郎を焼いた。
「ぬぅ……?! 六道のほむらか?!」
「正解!! そしてそれは――――」
 彼女の心臓に課された9つの封印。
 その封印が傷に呼応するように、さらなる炎を吹き出す。
「シンモラの殲剣はレーギャルンの匣の内に九大の封印が施されてあり――――」
 謳うように紡ぐは枷を解き放つための言葉。
 歌い紡がれるは執行される殲滅の炎。
「í seigjárnkeri liggr hann hjá Sinmöru, ok halda njarðlásar níuッ!!」
 そして、枷は解き放たれ、執行の宣告は成される。
 解き放たれた炎が周囲を焼き払う。
「くっ……なんと言う業火よ!?」
 そのほむら火に、小太郎の攻撃が鈍る。
 しかし、焔の放つ地獄の業火は決して吹き消せぬ。
「あなたのその力は味方の血を吸わなければならない業を持つ」
 一歩、踏みしめる。
 炎が畳を燃やし、焔の足元から炎があがる。
「でも、あなたの味方はあたしの焔が全て焼き尽くす……!!」
 事実、小太郎の下僕たちは焔の炎で全て焼かれて火だるまと化す。
 最早事切れた忍びたちも多くいる。
「まるでヴィゾフニルを殺す武器を手に入れるためにヴィゾフニルの尾羽を必要とするような矛盾ねッ!!」
「わけのわからぬ問答をッ!!」
「理解させるつもりないもの!!」
 サムライエンパイアより遥か遠くに伝わる神話群の一つ。
 そこに書かれた矛盾に矛盾を孕んだ矛盾しかない逸話の一つ。
 選ばれし者しか入れぬ砦に入る為の問答の一つ。
「燃え上がれ……殲剣執行(レーヴァテイン)ッ!!」
 その炎こそがその答えの一つであり。
 今、風魔小太郎を追い詰めし地獄の炎であった。

成功 🔵​🔵​🔴​

死之宮・謡
アドリブ歓迎

絡繰り屋敷か…面倒だな…此方に呼応して召喚される忍び共ごと抹殺するか…
(屋敷の外、少し離れた場所から)
延長と侵蝕の「呪詛」と「生命力吸収」を籠めた爆炎(属性攻撃・全力魔法)で屋敷ごと焼き尽くしてくれる…
小太郎は死なんだろうが…周りの雑魚共では流石に切り抜けられんだろう?貴様ら如きに消されるほど甘い焔ではないぞ…焔に抱かれて死ね…
まぁ多少の漏れは同じ爆炎で「なぎ払い」殺す

前半戦でUCにより此方を完全に強化し、抜け出してきた小太郎と正面から潰し合う…
激烈な神経毒を塗った大槍を「怪力」で「なぎ払い」面制圧(毒使い・鎧砕き)
脆弱の「呪詛」の黒矢
止めに崩壊の「呪詛」を籠めた大太刀で一閃…



●ばくはかいたい
「からくり屋敷か……面倒だな……」
 死之宮・謡(統合されし悪意→存在悪・f13193)は迫りくる忍びの群れを前に呟いた。
 からくり屋敷も面倒だが、この忍びどもも面倒である。
 侵食の呪詛を絡めた命を奪う焔を腕に纏わせる。
「焔に抱かれて死ね」
 腕を薙ぐように振ると同時。
 闇の焔が放たれ迫りくる忍軍諸共屋敷を爆発させ、炎上させる。
「手荒い歓迎よ」
「やはり死んでないか」
 燃え盛る紅蓮の屋敷より、小太郎が現れる。
 先制の一撃なぞ諸共焼いてしまえば関係ない、と言わんばかりの力技。
「あの程度で殺せるとは思うてくれるな」
 小太郎が鎖鎌を構え、鎖分銅を振る。
 ひゅんひゅん、と言う風切る音が響き渡る。
 謡は大槍を振るう、びしゃり、と言う音が刃よりする。
 滴り落ちるは呪詛を纏いし毒。
 背後に浮かぶは脆弱なる呪詛を放つ黒き矢。
 崩壊を呪詛を纏いし大太刀を左手に。
「六本もあるんだ。三つぐらいさしたる問題でもないだろ?」
「上等ッ!!」
 鎖分銅が放たれるが、黒矢がそれと打ち合う。
 脆弱なる呪いが分銅を脆く、儚くさせ、砕く。
 巨腕が振るわれるが大槍がその巨腕と打ち合う。
 滴り落ちる呪詛毒がその巨腕を殺していく。
「技、力、謀、すべてを尽くしてくるか!!」
「忍び相手にはお誂え向けだろう? さあ、愉しませろッ!!」
 忍軍は振るう槍と黒矢で骸を積み上げるばかり。
 そうして還元された魂が謡をより強くしていく。
 際限なく増していく力。
 遂に小太郎の小太刀はその力に押し負け砕け散る。
「とどめだ」
 崩壊の呪詛がこめられた一刀が小太郎の身体を切り裂いた。
 その呪詛が小太郎を腐り堕とす。
「見事なり――――」
 その一撃に快也、と告げながら。
 魔軍将の一角は崩壊する呪詛に飲まれ骸の海へと還っていった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年08月08日


挿絵イラスト