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エンパイアウォー⑯~畳乱れ返し~

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー #魔軍将 #風魔小太郎

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●受け継がれた悪

 月原・雪花は「NABOTO」と書かれた忍者を主人公とした漫画を読んでいたが、猟兵達が集まると本を閉じて――栞を挟んで――視線を猟兵達に移す。あとで読むつもりなようだ。

「ん……皆のお蔭で風魔忍法隕石落としは順調に阻止できてる。このままいけば、江戸も徳川幕府軍も被害は出そうにないかな。そのお蔭もあって相手も尻尾を出したみたい。元凶の百鬼面・風魔小太郎の居場所が分かった。……お決まり通り忍者屋敷、だね」

 忍者屋敷という言葉に一部の猟兵達が活気立つ。忍者とは子供たちの憧れるもののひとつであり、その屋敷ともなればまさに遊園地当然だ。ただ、その凶悪さは遊園地とは比べ物にならず凶悪極まりなく、一歩間違えれば命を奪う仕掛けも数多い。

「今回見つけた忍者屋敷は……ランダムで畳が起き上がる畳返しが主。これ自体には殺傷力はないけど、視線も奪われるし、足場がひっくり返ればバランスも崩れるかも。ただの畳だから攻撃すればあっさりと壊れるし貫けるけど、それで武器に引っかかったり、僅かに攻撃がずれる危険性が高い、ね」

 畳とはイ草を丁寧に縫い合わせてつくられた工芸品であり日常品の一つであり、足元を支える為に頑丈さを追求される。もしそれが盾になるのであれば相当邪魔になるだろう。

「この屋敷で百鬼面・風魔小太郎と戦わないといけない。……百鬼面・風魔小太郎は第六天魔軍将図にも名を記されてる事からかなり強敵だよ。エイプモンキーとか、白騎士ディアブロと同じく先手を取ってくるから、何かしら対応が必要。……屋敷の罠を使えば上手くかもだけど、ね」

 しかし、この屋敷の畳返しの罠は相手も熟知しているだろう。相当上手く工夫しなければ利用は困難だ。
 それでも屋敷に入り込むのを臆する猟兵達ではない。この厄介なオブリビオンを倒さなければ、隕石は振り続けるのだ。

「相手は代々の風魔小太郎を食い続け受け継いできた最強の化身忍者。なら、僕達は代々を守りながら受け継ぐ猟兵。喰らうだけの奴に負けたくない。それじゃ、忍者は忍者らしく、闇に消えるように引導を渡しに行こうか」

 そういって雪花は猟兵達を忍者屋敷へと転送するのだった。


暁月
 はい、暁月です。戦争なのでいつものを!

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 今回は第六天魔軍将図に名前を描かれていた強敵、風魔小太郎との戦闘となります。ぶっちゃけ強いです。あと罠も面倒くさいです。そういう罠にしましたから。

 それと強敵なのでいつもながら先制攻撃を仕掛けてきます。対策しないとボッシュートです。

 百鬼面・風魔小太郎は、先制攻撃を行います。
 これは、『猟兵が使うユーベルコードと同じ能力(POW・SPD・WIZ)のユーベルコード』による攻撃となります。
 彼を攻撃する為には、この先制攻撃を『どうやって防いで、反撃に繋げるか』の作戦や行動が重要となります。
 対抗策を用意せず、自分の攻撃だけを行おうとした場合は、先制攻撃で撃破され、敵にダメージを与える事はできないでしょう。
 対抗策を用意した場合も、それが不十分であれば、苦戦や失敗となる危険性があるので注意してください。

 忍者屋敷の罠に加え、強敵風魔小太郎との戦いです。雪花も言ってましたが上手く罠を使えば有効に使えるかもしれません。面白いプレイングだとそれ採用するかもですね。
 屋敷というだけあって大きな部屋や小さな部屋も有ります。全部畳です。廊下も何故か畳です。忍者屋敷じゃなくてこれじゃ畳屋敷ですね。

 それでは皆さん、頑張ってください。

 思えば忍者で屋敷を貰えるって本来はあり得ないのに、何で忍者屋敷とかあるんでしょうね……。
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第1章 ボス戦 『百面鬼『風魔小太郎』』

POW   :    風魔忍法『風魔頭領面』
自身の【身に着けた『面』】を代償に、【召喚した風魔忍者の軍勢】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【忍者刀と手裏剣】で戦う。
SPD   :    風魔忍法『六道阿修羅面』
自身の【髑髏の面の瞳】が輝く間、【六本の腕で繰り出す忍具や格闘】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ   :    風魔忍法『死鬼封神面』
【歴代風魔小太郎たち】の霊を召喚する。これは【極めて優れた身体能力を持ち、手裏剣】や【鎖鎌】で攻撃する能力を持つ。

イラスト:カス

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

弥久・銀花
忍者の首領ですか、これはきっと色々な忍術を駆使してくるに違いありませんね。
それにきっと凄く素早いのでしょう。

相手が何か妖しげな行動を取ったらすぐさまワイルドエールで迎撃しつつ【ダッシュ】で距離を詰めます。
迎撃し切れなかったのは少々受けても強引に前進します。
鎖分銅とか痺れ毒矢とか微塵とか、やけに体を縛る攻撃が多い気がしますが趣味でしょうか?

ですが愛刀の白嵐玉椿で持ってして服の下に何を着込んでいようと【鎧無視攻撃】で斬り裂いてやりましょう。



●悪忍

 猟兵達は各地に点在する『百面鬼『風魔小太郎』』が潜む忍者屋敷に襲撃を掛けていた。ここはそのうちの一つ。畳返しの罠が存在する忍者屋敷の中に踏み込むと、『百面鬼『風魔小太郎』』が広間の奥で猟兵達を待ち構えていた。

「まさかここまでやってくるとはな。貴様ら、猟兵の力をどうやら見誤っていたようだが、それもここまでだ。ここが貴様らの墓場となる。百面鬼の屋敷が墓代りだ。光栄に思うがいい!」

(忍者の首領ですか、これはきっと色々な忍術を駆使してくるに違いありませんね)

 忍術にもだが、速度にも気を付けなければならないと弥久・銀花(隻眼の人狼少女剣士・f00983)は一層気を入れ直し、愛刀――白嵐玉椿を構える。

「墓はまだ予約すら入れてないので要りません。貴女の墓もここだと勿体ないですね。この屋敷の残骸を墓にしましょう。それがいい」
「小娘が。戯言を……!}

 ゆらりと銀花は踏み込む構えをし、一足飛びに衝撃波を巻き起こしながら掛けていく。
 畳返しの罠が発動するものの、衝撃波で畳が吹き飛び撒き散らされるが、風魔小太郎はそれを意にも関せず髑髏の面を輝かせ、六本の腕を振り上げる。

「罠も破壊しながら突き進むか。猪武者が! その程度で我が打ち取れると思うか!」

 六本の手から繰り出される鎖分銅、縄、毒矢、棒手裏剣など様々な攻撃が銀花を襲う。銀花はそれを迎撃していくが、両面が光っている間は風魔小太郎の攻撃は非常に苛烈となり、次第に捌ききれなくなる。
 そして縄が彼女の手を絡みとり、鎖分銅が彼女の足を絡め取った。

「しまっ!」

 そのまま勢いよく引っ張り上げられた銀花に風魔小太郎は忍者刀を叩きこみ、庭まで吹き飛ばした。

「……ふん。猪と言ったが訂正しよう。貴様は狼だ。僅かなりとも牙が届いた。これだけは認めざる得ない」

 銀花は無数の攻撃の前に屈したが、衝撃波は僅かに届いた。六本あるうちの一つの腕が鮮血をあげていた。

苦戦 🔵​🔴​🔴​

氷川・権兵衛
この戦い、守りをどう攻めに転じるかが肝の様だ...幸い、足元には盾になる罠が張り巡らされていると聞く。利用する他ないな。
私には【第六感】と【野生の勘】がある。この危機察知能力を利用し、敵の攻撃に合わせて、地面を強く踏もう。足元の畳は罠として起動する分、不安定なはず。周囲の多くの畳が捲れ上がり、盾になってくれるはずだ。【範囲攻撃】が活きると嬉しいが...

そこからどう攻めるか。畳は可燃性、これを利用しよう。捲れ上がった畳達をUC『ブレイズフレイム』で燃焼させ、畳をショットガンで【吹き飛ばし】、周囲の敵とボスを纏めて攻撃しよう。
ボスが隙を見せるなら、【毒使い】の効果を乗せた毒メスの【投擲】を行う。



●NINJAフレイム
 氷川・権兵衛(狼頭の生物学者・f20923)は攻防の最中、高速で動く風魔小太郎から大きく後ろに飛び、距離を置く。風魔小太郎が追撃をし掛けようと駆けるが、タイミング悪く氷川の足に反応した罠が発動し、畳が起き上がって風魔小太郎の射線を防ぐ。

(この戦い、守りをどう攻めに転じるかが肝の様だ...幸い、足元には盾になる罠が張り巡らされている。利用する他ないな)

 すぐさまに現場の状況を利用しようと考える氷川。一件畳には何も仕掛けが無いように見受けられるが、見えないだけだ。有ることは分かる。
 それも全て勘に過ぎないが、戦いのさなかに研ぎ澄まされた感は侮ることは出来ない。
 第六感、野生の勘を活かしてここだと言わんばかりに足を踏み込めば、風魔小太郎が投げた苦無を畳が受け止め無効化する。
 これに驚いたのは風魔小太郎だ。罠の位置は全て自分が把握してるにも関わらず、目の前の男は同じように把握したかのように踏み込み、離れた位置の畳を起こしたのだ。

「なんと! まさかもう仕掛けの位置を把握したというのか!?」
「まさか! 勘だよ!」

 勘の侮れなさは強者たる風魔小太郎も良く知っている。それで長らく狩る側に収まってきたのだ。ならばその勘に従い、仮面を一つ砕く。
 すると、風魔小太郎の影から間欠泉が起きたかのように風魔忍者の軍勢が文字通り湧くように現れた。
 すぐさまにこの敵を倒す必要があると考えた風魔小太郎は即座に風魔忍者達に指示を出すが、その僅かな命令の間に氷川は更に踏み込んだ。
 畳は振動により不規則に起き上がり、罠が発動して大きく視界を奪う様に氷川と風魔小太郎と風魔忍者達の間に畳の壁を作る。

「たかが畳程度で壁になるとでも――」
「たかが畳。だが、畳ってのは、燃えるんだ」

 風魔小太郎と風魔忍者達が忍者刀で畳を切り裂いた時、爆炎が風魔小太郎と風魔忍者達を襲う。

 氷川はブレイズフレイムにより畳を燃やし、紅蓮の炎は氷川が命じなければ消える事はない。即席の炎の壁を作り出した氷川は更にショットガンでその畳を砕きながら炎の弾幕とショットガンを打ち込んだ。
 炎と弾幕により風魔忍者達は消滅した。

「ぐっ……!?」

 風魔小太郎も腕を交差して防ぐものの脇腹に激痛が走った。
 よく見れば脇腹に小さな刃が突き刺さっていた。しかも身体を侵食するかのように広がる激痛はそれが毒を塗付されているという事を風魔小太郎の身体に教え込む。

「毒か……小癪な!」
「引っかかる方が悪い。忍者とはそういう者だろう」
「……確かにな。くくく」

 すぐさまにメスを抜き去り、風魔小太郎は仮面の奥に浮かんだ激情を抑えこみ、猟兵達を葬るべく動き出す。
 それに氷川達も応じる様に動き、忍者屋敷の中で起きる戦いは激戦の一歩を辿るのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

神元・眞白
【WIZ/割と自由に】
忍者屋敷……面白そうなところ。終わったら探検してみよう。
その為にはちゃんとやる事をやらないと。……ちょっとだけなら、ダメ?

……そう、床。タタミが立ち上がると。戦いの中でそれが起きるかも、って。
それなら色々できそう。飛威はちょっと急ぎで手伝って。
相手の攻撃に合わせてこっちも皆を展開。タタミの陰で変装してもらって…
敵も味方も同じ姿。私は…きっと狙われるからそのままで。混乱しそうだし。
あんぶっしゅはいちどまで?そうこのガイドブックに書いてあるけど。

畳が立ち上がるたびに少しずつ忍者が増えて……いつ逆転するかな。
少し気長に構えよう。飛威は負担が増えるけどお願いね。



●アンブッシュは一度まで。(公式忍者ガイドブックより)
 戦いは激戦となり戦況は猟兵達に偏りつつあった。それでも流石は第六天魔軍将図に名を記された風魔小太郎。一歩間違えれば一撃で戦闘不能にするだけの力を持っている。
 ただし、激戦が起きるという事はそれにより不意に畳返しの罠が起きるという事も記していた。神元・眞白(真白のキャンパス・f00949)はその僅かに起きた畳の間にすべり込み視線を遮ると同時にユーベルコードを発動させる。
 しかし、その動きを風魔小太郎は見逃さなかった。

「いでよ歴代の風魔小太郎よ!」

 風魔小太郎が印を組めば、それに応じる様に歴代の風魔小太郎が虚空より現れ、神元に襲い掛かる。
 だが歴代の風魔小太郎は罠のありかなど知らない。何処に配置されてるかも知らない。
 神元に襲い掛かる瞬間に畳により動きを阻害され、邪魔なものは忍者刀で解体していく。
 そのわずかな間に神元は畳の間を掛け続け、ついには人形群を呼びだした。
 人形は彼女の相棒とも呼べる飛威の手により変装。神元の姿にではなく、風魔小太郎と同じ姿に。
 時間はかかるがその間は神元が頑張ればいい。

「こっちよ」

 神元は自分の居場所を示す様に声を掛ければ、四方八方から鎖鎌が飛び交う。一つでも当たれば大けがは免れない威力を持つ鎖鎌だが、神元は足元を踏み込んで自分の足元の畳をひっくり返し、自分を後ろに吹き飛ばす。

「行って。符雨!」

 そのまま畳が砕かれるも神元はそこにはいない。既に戦術器「符雨」を操り時間を稼ぐべく銃撃の嵐をお見舞いする。
 畳ごと粉砕する銃撃は更に風魔小太郎達の足止めをするがそれが限度だ。だがそれだけで十分だ。
 突如、風魔小太郎の横から別の風魔小太郎が襲い掛かる。

「何……!?」

 これに動揺したのは今を生きる風魔小太郎だ。今まで歴代の中で裏切る様な風魔小太郎は居ない。全てが承知の上で糧になったのだ。だがその前提が覆ったかと思い僅かに動揺するがすぐさまに襲い掛かった風魔小太郎が人形であることを見抜く。
 たかが一体ならば対処は容易だっただろう。だが――。

「偽物が……無数だと!」

 数が多ければ流石に風魔小太郎でさえも見抜くのは困難だった。
 歴代の風魔小太郎に同じ姿を切れと命じれば仲間を斬る事は用意に想像できる。下手すると刃を自身に向けられる危険性も高い。

「ええい! 小癪な! 刃を向けてきた相手を迎撃しろ!」

 こう命令を出すしかない。後手に回らざる得ないのだ。
 本物と偽物の風魔小太郎が交差し、次々とやられる中僅かに倒れる風魔小太郎。そして本体の風魔小太郎の傍に別の風魔小太郎が飛び退くように動けば、思わず仲間だというのに風魔小太郎が刃を振るい首を斬り落とす。

「っ! こやつは!」
「仲間を斬るなんて酷い人ね。ああ、元々そうやっていきてきたんだっけ」

 仲間を斬ってしまったことに動揺してしまった風魔小太郎。その隙を神元は逃さず風魔小太郎に変装した人形達をけしかけ、無数の刃が風魔小太郎を切り裂く。
 傷を負いながらも、風魔小太郎は冷静沈着に勤め、遅るべく速さで刃を振るえば人形達がバラバラになって崩れ落ちた。

「あんぶっしゅはいちどまで。二度目は通じそうにないわね」

 それでも確かに相手を消耗させたことに成功した神元は畳を起こしながらも笑みを浮かべるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

筒石・トオル
敵の先制攻撃に対し【第六感】で察知し、『オルタナティブ・ダブル』で移動して回避する。
どんな敵であっても、攻撃直後は隙が出来易い。
熱線銃で【早業、誘導弾、2回攻撃、範囲攻撃】すかさず攻撃する。
畳返しで防がれたとしても、敵の意識がこちらに向いていれば、他の仲間がその隙を突いて攻撃してくれる筈。
むしろ防いでくるなら、畳は盾のように硬い筈。それを逆手に取り、接近してルーンソードで畳を押すように突撃する。
畳で敵を押し潰せれば御の字。潰せなければ、畳をソードに刺して敵の刀や手裏剣や鎖鎌から身を守る道具として使う【罠使い】



●風魔の阿修羅
「やりおるわ。しかし、この身が朽ち果てるまで百面鬼は止まらんぞ!」

 風魔小太郎の仮面の瞳が妖しく光り、六本の腕が唸りをあげて筒石・トオル(多重人格者のマジックナイト・f04677)に襲い掛かる。
 筒石はそれを第六感で畳を返し、もっとも傷が浅くなるように飛び退くと、僅かに手裏剣が肩を削る。

「つぅっ……! この程度で済んだのは御の字かな」

 攻撃直後の隙を見逃さず、オルタナティブ・ダブルによりもう一人の自分を作り出した筒石。即座に熱線銃を抜き打ちし、畳で防がれても良いように爆発する様に出力をあげる。
 風魔小太郎もまた、仕掛けの位置は把握しており、踏み込んで畳を起こすも爆発が巻き起こり視界が遮られた。

「ちぃっ!!」

 風魔小太郎の舌打ちが聞こえる。上手く他の仲間が切り込んだようだ。

「畳を使えるのは君だけじゃないよ!」

 筒石は畳にルーンソードを突き刺し壁にしながらも風魔小太郎に迫る。
 風魔小太郎は手裏剣や鎖鎌を投擲するも、その全てが畳に突き刺さり筒石に届かない。9倍の手数でも投擲で畳を貫くことは困難だ。
 砕くころには風魔小太郎は刃の範囲に入っており、その勢いのまま風魔小太郎を切り裂く。
 返す刃で筒石も忍者刃による9連斬を受け、畳は細切れに切り裂かれ、筒石もまた後ろに大きく吹き飛ばされた。
 痛手は負ったが、風魔小太郎の胴からは血が溢れ出ている。誰の目から見ても有効打だ。
 しかし、相手は伝説の化身忍者。油断も慢心も許されない戦いは猟兵達の精神を削りながらも、徐々に戦いは終末に向かって行くのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アーサー・ツヴァイク
※何でも歓迎、🔵過多なら不採用可
【POW】判定

俺の相手は召喚された風魔忍者軍団か。攻撃方法は忍者刀と手裏剣、怪しい妖術は使わないなら、この畳を存分に使おう。
奇襲してくる敵の手裏剣は畳で【盾受け】、忍者刀の近接攻撃はフラッシュブレードの【武器受け】でガードしたり…盾受けで使った畳を【怪力】で蹴り飛ばして畳ごと【吹き飛ばし】たりだな。浮き上がらない畳も【怪力】で【投擲】して武器代わりにしちまおう。チャンバラには程遠いが…まあ雑魚忍者相手ならこれでも十分だろ。
忍者軍団をぶっ飛ばして攻め手を減らせばボスも来るはず。その時は【サウザンド・フラッシュエッジ】を発動、二千を超える剣刃で全部ぶった切るぜ!


露木・鬼燈
こいつが戦国最強の化身忍者、風魔小太郎。
骸の海に沈めるのは…なかなか骨が折れそうなのです。
まぁ、だからこそ楽しんだけどね!
罠と風魔忍法の両方に対処する方法はある。
秘伝忍法<結>
この忍法であれば、イケルイケル!
分身による情報共有と思考の並列化による高速処理。
これで畳で視界が塞がれようが問題はない。
忍体術<絶影>で畳と忍者屋敷という要素を活用。
立体起動で攻めるっぽい。
畳は身を隠す壁にも、身を守る盾にもなる。
そして足場にも、ね。
敵の手数が増える?
魔弾投擲法と分身で対処するです。
業と数で補い、それでもダメなら分身の自爆もある。
散りゆく分身たちが生み出した隙。
そこに魔剣による渾身の突きを捻じ込むっぽい!



●崩壊
「こいつが戦国最強の化身忍者、風魔小太郎。骸の海に沈めるのは…なかなか骨が折れそうなのです」

 やれやれといった感じだが、何処かしら楽しそうにしているのは生粋の武芸者たる露木・鬼燈(竜喰・f01316)。

「忍者ってのは早いんだろう。でもなぁ、光よりは遅い。光よりも速く…ぶちのめしてやるぜ!」

 赤いマフラーを靡かせ、ドーンブレイカーへと変身するはアーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)。
 二人ともこの世界では傾奇者と呼ばれる人種だろう。影の世界で生きる忍者とは相反する物だ。
 反するがゆえに引導を渡す。皮肉な相手だろう。
 だがどんな相手だろうと、織田信長の野望を叶えるべく風魔小太郎は刃を構える。

「この身朽ち様とも、信長様の為に!」

 風魔小太郎は最後の力を振り絞り、無数の風魔忍者群を呼び出し、仮面の瞳を輝かせて手数を増大させて猟兵達に襲い掛かる。

「畳使わせてもらうぜ!!」

 それに対し、アーサーは床の畳をひっくり返して忍者群が放った手裏剣を受け止める。
 露木も同じことを思ったのか、無数の手数に対し畳を返して投擲を防ぎ、足場にして軽快な動きで風魔小太郎の動きを阻害しつつ跳ねまわる。逃げの一手に絞ったその動きに風魔小太郎は罠の所為もあって切り裂くことが適わない。

「この忍法であれば、イケルイケル!」

 屋敷と畳を使った立体起動の合間に露木は己が分身体を生み出す。

「秘伝忍法、結。こいつは色々と使える術っぽい!」

 小さな露木はその全てが本体と繋がっており、リアルタイムで情報を伝達して思考の並列化により全ての分身に情報を更新する。
 畳の位置、仕掛け、その動きを共有した動きは只命令された通りに動くだけの風魔忍者達についていくことは出来ず、アーサーの二千を超える光刃と共に刃を振るえば、風魔忍者群と風魔小太郎に大きな傷を負わせる。
 それでも織田信長の直属配下としての矜持が風魔小太郎を奮い立たせる。膝を付くことなく刃を振りかざす。その動きは明らかに鈍っていたが、手数が多く防ぐのは難しい。露木の分身体が次々と切り裂かれていくが、露木は分身体を全て風魔小太郎へと殺到させ、自らも魔剣を手に突きこみ、アーサーも光刃を構えてそれに続いた。
 露木の分身体が風魔小太郎の刃に接触する直前、大爆発を起こし風魔小太郎の刃を、拳を吹き飛ばした。

「手数が増え様とも、手が無くなれば減る。それが道理だよね!」
「見事……!!」

 六本の腕の全てが分身体の自爆により吹き飛び、弾き飛ばされた風魔小太郎。その胴体に吸い込まれるように露木の魔剣が突き刺さり、全身を串刺しにするかのようにアーサーの光刃が地面へと縫い付ける。
 ごふりと勢いよく吐血した風魔小太郎。長らく食い、生きつづけた悪鬼の忍者は足掻くことすら、恨み言を吐くことすらせずに潔くその身を散らせた。

「百面鬼『風魔小太郎』! 打ち取ったりっぽい!!」
「だな!!」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年08月09日


挿絵イラスト