エンパイアウォー④~富士の樹海で儀式探し
「今度は火山の噴火だってよ!!」
半ばヤケを起こした大神・狼煙(コーヒー味・f06108)がサムライエンパイアの地図をコロコロ、富士の樹海を示す。
「この樹海のどこかでオブリビオンが太陽神の儀式とやらを執り行い、富士山を噴火させて周辺地域に壊滅的打撃を与えようとしています」
隕石に続いて火山噴火とか、こいつら原始以前を生きてるんですかね……ブツブツ愚痴る眼鏡が続けるには。
「儀式の内容は太陽神ケツァルコアトルの子とされる小型の竜を殺し、その血を聖杯に捧げて祈るという形になります」
この話を聞いた時点で、UDCアース出身者は頭を抱えた。その理由が。
「必要なのは器と竜の血だけ。一応儀式場はあるようですが、上空から一気に探そうとしても、樹海に阻まれて何も見えないでしょう」
大々的な儀式ならその祭壇なり痕跡なり見つかりそうなものだが、ここまでコンパクトなものとなると足で探すしかない。
「せめてもの救いは、今回の敵は呪術兵器らしく、近くまで辿り着ければ音で方角を把握できる事でしょうか?それでも広大な樹海から探し出すのは困難ですが……まぁ皆様ならなんとかなるでしょう。儀式完成まで時間はありません」
指を鳴らし、転送を開始する眼鏡はニコリ。
「とりあえずてきとーに飛ばしますんで、なんとか探し出してください」
おい待てせめて樹海の端とか逆に真ん中とか、探しやすい位置に……なんて意見を猟兵が口にしようとした時には、既に転移させられた後だった。
久澄零太
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
つーわけでまた会ったな、久澄だよ!
なんかいい感じに探して、良い感じに奇襲しかければいいんじゃないかな!!
第1章 ボス戦
『魔神兵鬼『ラセツ』』
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POW : 邪魔スルナラバ蹴散ラス!
【高速突進 】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【に線路を作り出し】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
SPD : 一ツ残ラズ、根コソギ奪エ!
【略奪の意思 】を向けた対象に、【武装を奪う、複数のロボットアーム】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ : 逃ゲロ、逃ゲロ!
【対象の視界を奪う、呪術による黒煙 】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
👑11
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アーサー・ツヴァイク
※何でも歓迎、🔵過多なら不採用可
…えぇ…サムライエンパイアって過去に機関車あったのかよ…どうなってんだ戦国時代
だがこれなら探しやすい…オブリビオンが発する黒煙が目印になるぜ。細かい場所は分からないが…空に昇る黒煙までは隠せねぇだろ!
【フルスピード・スカイドライブ】で上空に飛び立ち、樹海の上に昇ってくる黒煙を探し出すぜ。恐らく近辺に敵が敷いた線路があるはず、これを追えば…オブリビオンを見つけられるはずだぜ!
敵に対してはそのまま【フルスピード・スカイドライブ】で対抗。高速突進がどれだけ速いか知らねぇが…俺の最大速度はマッハ4だ。体当たりなら負けねぇ、線路の外に【吹き飛ばし】てやるぜ!
「……えぇ……サムライエンパイアって過去に機関車あったのかよ……どうなってんだ戦国時代」
ここはサムライエンパイア……あなたの知る戦国とは似て非なるモノ……つーかアーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)、しょーもねぇ事気にしてる暇があったら仕事しろよ。時間ねぇって言ってんだろ!
「なに、もう見当はついてる」
この樹海のど真ん中で、何をどうしたら見当がつくというのか?右を見ても左を見ても樹海が広がる中、アーサーは木に登り始める。
「奴の話を聞いた時、ピンと来たんだ。デカい音がする兵器って事は、それ相応の排煙もあるはずだって」
するすると登った木の上から、広大な樹海を見回すと……。
「ビンゴ!」
上空から覗いた所で無数の枝葉に阻まれ下は見えず、かつ煙とて生い茂る葉が屋根代わりになり、薄く広く拡散してとてもではないが目印にならない。だが、アーサーの目的は敵そのものではなく。
「頼んだぞ、ライドラン!」
竜頭を模したヘッドを持つ愛車にまたがり、空へと飛び立つアーサー。先ほど煙を目視した地点に降下した所で、そこに敵の姿はないが。
「やっぱりあったな。姿は隠せても、足跡が隠せてねぇぜ!」
呪術兵器が移動するために用いたと思しき線路が敷かれている……進むべき道は示された。
「行くぜ、ライドラン!」
【Select……FLYING ACTION!!】
フシュー……愛車が噴き出す蒸気に飲まれ、白煙にその身を包んだアーサーがアクセルを回せば、ライドランは唸りを上げて走り出す。自らが吐き出した蒸気すら斬り裂いて、線路を駆ける竜頭の騎乗機を駆るのは、先ほどまでの青年にあらず。
「見つけた!」
真紅のマフラーを風にたなびかせ、燃え盛る太陽の如く赤きスーツに身を包んだ彼の名は。
「ドーンブレイカー見参!高速突進がどれだけ速いか知らねぇが……俺の最大速度はマッハ四だ。体当たりなら負けねぇ、覚悟しやがれ機関車野郎!!」
「ウィヒ?」
ドーンブレイカーは、ただ線路を辿っただけだ。だが、それは列車という体系を持つ者を相手にしたとき、必ず『背後を取る』事になる。
「吹 き 飛 べ ぇええええ!!」
最後尾に衝突したドーンブレイカーの衝撃は連結した車両を押し出すようにして貫通。次々と玉突きを起こした列車は先頭車両を……オブリビオンを突き飛ばして。
「ヴェッヒ!?」
用意されていた祭壇に顔面から突っ込ませてしまうのだった。
大成功
🔵🔵🔵
神宮寺・絵里香
【心情】
…どこだここ。はぁ~雑に転移させやがって。まあいい、どの道敵の位置がはっきりしてないんだ。適当に行けばつくか。
ま、オレの巫女としての勘(第六感)は、それなりに精度がいいしな。近くに寄れさえすれば魔の気配を辿って何とかつくだろう。
それはそうとあの眼鏡…あとで覚えておけよ。
【戦闘】
・薙刀に破魔の雷を付与して戦闘。
・敵の生み出す黒煙は、破魔の力を宿した薙刀で薙ぎ払い対応。
・敵の攻撃を見切り、第六感の導くままに回避する。よけきれない時はオーラで対処
・高速詠唱から破魔の力を宿した麻痺攻撃UCを発動。痺れによって動きが止まったら主にタイヤを中心にして薙刀で切り裂き、駆動系にダメージを与える
「……どこだここ」
神宮寺・絵里香(雨冠乃巫女・f03667)は周りを見回し、どこもかしこも木しか見えない現状にため息を溢す。
「はぁ~雑に転移させやがって。まあいい、どの道敵の位置がはっきりしてないんだ。適当に行けばつくか」
方角も分からない樹海で適当に歩くことは自殺行為に等しいのだが、絵里香とて何も考えなしに歩き始めたわけではない。
「ま、オレの巫女としての勘は、それなりに精度がいいしな。近くに寄りさえすれば魔の気配を辿って何とかつくだろう。それはそうとあの眼鏡……あとで覚えておけよ」
てってれー!某残念な眼鏡に死亡フラグが立ちました☆
「……なんだ今の?」
その時だ、どこか遠くから衝突音が聞こえてくる。
「森の中で交通事故……なわけないよな」
とはいえここは樹海の中。無数の木々に乱反射して、音の方角も距離があるうちは掴みにくいものだが。
「こういう時こそ、五感より第六感をアテにしちまったほうが速いか」
考えるより、感じる方角へ走り出した絵里香。木々の合間を縫うようにして走り出し、少しした頃。頬がひりつくような感覚に襲われて。
「まずい!」
咄嗟に薙刀を盾にして雷を纏わせて、吹き荒れる熱から身を守りつつ薙ぎ払おうとするが。
「違う……こっちは目眩ましか!?」
すぐさま横にダイブロール。地面に向かって飛び込んだ直後、数秒前の自分が無残に轢き殺されていく。蒸気機関の駆動音からして、敵は再びこちらに向かってきているようだが。
「えぇい、鬱陶しい!!」
黒煙を薙ぐも、煙をどれだけ薙いだ所で得物に纏わりつくように渦を巻くばかり。埒が明かないと判断した絵里香は切先を下げ、印を結んだ手を口元に添える。
「ウェッヒヒヒヒ!挽肉ニシテクレル!!」
「……ナウマク・サマンダ・ボダナン・インダラヤ・ソワカ!」
煙を振り撒きながら突っ込んでくる機関車の汽笛にかき消されながら、即座に祝詞を捧げた絵里香の指先が口元から正面へと向けられて。
「ロクに見えないのなら、こちらに来させるまでだ!!」
ゴロ……ピシャーン!!
「ヴェヴェヴェヴェッヒヒヒ!?」
狙いを『定めさせた』事で敵の位置を特定。直撃を食らう寸前に一瞬だけ雷雲を呼び寄せて、落雷による一撃。車両の金属部分に一気に通電したオブリビオンは僅かな間動きを止めて、再び蒸気機関が鼓動を始めるものの、ほんの少しの隙があれば十分だった。
「すばしこい奴は脚から潰すのが鉄則だろう……な!」
帯電によって急速に温度を上げて、稲妻と同じ青白い光を放つ絵里香の薙刀。その一閃の駆けた軌跡に沿って、機関車の車輪が融解、変形してしまっていた。
大成功
🔵🔵🔵
セット・サンダークラップ
隕石に火山にと、このワールドは自然が豊富っすね・・・あと樹海も。
アドリブ・連携歓迎っす!
最初は戦闘能力よりも相手がどこにいるのか探すのを優先するっす!
まずは相手の位置を探るためにオルタコード・リードデバイスを起動。
[情報収集]も使って周囲の情報を読み取って、相手の・・・車輪の音・・・? を探すっすよ!
戦闘になったらロボットアームの動きを読んでギリギリまで引きつけて、
アームドフォートの砲撃を[零距離射撃][一斉発射]で叩きつけて相手の攻撃を攻撃的に回避っす!
もしも相手の攻撃が成功して武装が奪われてもしょせん呪術系の相手、オレの科学技術的な武装はうまく使えないはずっすー!
「隕石に火山にと、このワールドは自然が豊富っすね……」
のほほーんと微笑んでいたセット・サンダークラップ(青天に光を見る・f05234)が、表情は全く変えずにトーンを落として。
「あと樹海も。ていうかここどこっすかー!?」
完っ全に遭難状態のセットだが、こんな時こそ、と時計と太陽を見る。
「現在時刻と太陽の位置を照らし合わせて、そしたら方角的にはこっちが北だから……」
実は天体、天文などの分野に明るいセット。見知らぬ土地にブン投げられた所で、似たような星々と同じ空が見えれば大体何とかできてしまうものである。
「えっと、てことはマップデータと照らし合わせて、俺の現在地はここっと」
デバイスに情報を打ちこみ、自分の位置を把握するなり、今度は周辺情報を打ちこんで。
「地形に木々の密集率、現在の天候と風速を打ちこんで……ん?この辺りだけ大気の振動率がおかしいっすね……何かしかの音があるはず……戦闘音かな?」
目標地点と方角と距離が割り出せてしまえば、後は歩くだけ。
「あれ、急に天気が……うひゃあ!?」
晴天を無視して落雷が樹海の先に落ちる。どう見ても自然現象ではないそれに、セットはハッとして。
「まさか、もう誰かが戦ってるっすか!?」
走り出し、木々の隙間から飛び出した先にいたのは白煙を上げる蒸気機関車。ギロリ、顔のある先頭車両がセットを認め。
「ウィヒヒ!ソノ翼ヨコセ!!」
ガシャガシャガシャ……屋根が開いたかと思うと無数の機械腕が生え、セットを引き千切らんと殺到してくるが。
「パッシブセンサー全解放……情報集積、体系化、予測結果算出!」
マニピュレーターが触れるまでの刹那、セットがデバイスに情報を叩きこむことで視界にルートが検索される。背面に装着した装備目がけて伸ばされる腕に対して踏み込み、すり抜けた先で待ち構える腕に対してマルセイユターン。受け流すようにして躱した敵の懐で。
「見えたっす!ターゲットロック……」
光翼のデバイスが展開。内包されていた砲塔が姿を現し、照準が腕の根元、本体とのジョイント部分へ。
「ファイア!!」
「ウィ!?」
ぶち込まれた砲弾は機械腕を吹き飛ばし、内部に潜り込むと爆破。内側から装甲を引き剥がすのだった。
大成功
🔵🔵🔵
中村・裕美
「……火山の噴火……活性化も……ある意味休止中という封印を解くと同義」
そんな無茶理論を立てつつ、富士山の地脈や噴火に関するデータなどを【情報収集】し、電脳魔術で『封印検索術式』に儀式方法などとともに入力し、儀式にふさわしい場所などをピックアップ
「……情報検索術式……展開」
複数箇所あるなら他の猟兵にもデータを送って手分けして探す。
戦闘
「……ゲームの……中盤のイベントに出てきそうなボスみたいな姿しとる」
武装を奪われてもいい攻撃方法として【邪竜降臨】で身体強化。代償はドラゴンエナジーを飲んで【毒耐性】【呪詛耐性】【激痛耐性】で耐える
「……竜の力……奪えるかしら?」
そのまま竜の如き破壊力で殴る
「……火山の噴火……活性化も……ある意味休止中という封印を解くと同義」
中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)、あなた疲れてるのよ。もう帰って寝なさい?まぁ、片付くまで帰れないんだけどなぁ!!
「……であれば、封印物として指定できるはず……」
ブツブツ言いながら、電子パネルを展開して富士山の噴火記録や地脈のデータを打ちこみ、検索。ただまぁ、これだけだと封印物の場所を割り出すだけだから、富士山の頂上に行けとか言われてしまう為、そこに一つキーワードを加える。
「……情報検索術式……展開、ヒット」
導き出した座標に、裕美はホッと胸を撫で下ろした。
「……やっぱり……封印の『入り口』になる部分がある……」
裕美の持つデバイスは、封印された物を探しだし、そしてその封印を解く鍵を露わにする。まるで、封じられた物を解き放つことを目的にしているように……。
「……後は、ここに向かっ……」
ッドーン!!
「ひぅ!?」
突然の轟音に裕美がビクッ!割と近くでドンパチやっているらしく、地面を振動が伝って来る……。
「……ゲームの……中盤のイベントに出てきそうなボスみたいな姿しとる」
震源に向かって歩き、木の陰からこそりと覗いた裕美の先にいたのは、列車に顔を描いたようなバケモン。そいつは車輪は溶けて装甲は半分剥されて、顔面部分はひしゃげていた。
「……そろそろ、トドメっぽい?」
裕美が愛飲のエナジードリンクの缶を開けたその瞬間、先頭車両がそちらを向いてマニピュレーターがドリンクを横取り。
「コレガ武器ダナ?馬鹿メ!コンナ分カリヤスク構エルダナンテ!!」
空っぽになった手を見て、敵を見て、裕美はうーん……と唸ると。
「まぁ、いっか」
何かを割り切った直後、裕美の全身から闘気が湧きおこり、魔力の翼を広げて、拳を覆うように、爪のような腕甲型の魔力層が広がる。
「……ハ?」
「……そのドリンクは……代償を軽減するだけだから」
腑抜けた声を漏らした列車に応えた時、裕美は既に呆けたツラの顎に拳を添えていて。
「……これが、あなたが利用しようとした……竜の力……耐えられるかしら?」
ゴッ――打ち上げられた列車は、線路もないのに空へ導かれるように走り出す。雲の向こうへ、それこそ龍の如く昇っていったオブリビオンは、もう降りてくることはなかった。
大成功
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