エンパイアウォー④~歪んだ願い
●いのり
――穢れに塗れた醜き世は、浄化せねばならぬ。
その爪は、小竜の首を容易く裂いた。間を置かず、裂かれた個所からまるで噴水のように鮮血が噴き出す。
悲鳴があがることは無かった。ただ、ひゅう、と。空気の漏れる様な音が小竜の口から洩れた。
全ては太平の為に。故に我――。
●ねがい
グリモアベースの片隅。長い黒髪を首の後ろで結った青年が、苦い表情をしながら猟兵達が集まるのを待っていた。
青年――飛藍は、猟兵達が集まったのを視界に捉えると口を開く。
「……来たか。サムライエンパイアが今、戦争中なのは知っているな?」
サムライエンパイアを征服せんと、『第六天魔軍将』達が一大攻勢をかけてきたのは知っての通りだろう。
その国難に立ち向かうべく、徳川幕府は諸藩からの援軍も併せ幕府軍を10万招集。総力を挙げて織田信長を撃破すべく、動き出したところだ。
「織田信長を倒す為には、徳川の軍勢は是が非でも必要だ。だが、信長軍のヤツらはあの手この手を使って幕府軍を削ろうとしてくる」
即ち。幕府軍は信長にとって、脅威となる存在なのだ。
「……で、だ。お前達には、富士山を噴火させる儀式を阻止してもらう」
現在、魔将軍の一人である侵略渡来人・コルテスが富士山を噴火させる事を目論んでいる。富士山を噴火させることは、あの手この手の一つなのだ。
「富士の樹海では、何処かで儀式が行われている筈だ。その儀式は血を必要とするものだという事がわかっている」
おそらく。匂いやイキモノの痕跡が残っているだろうから、それを上手く追えばいいと飛藍は言う。
「儀式場を突き止めたなら。儀式を行っているオブリビオンを叩きのめせ。その際に敵の不意を突くようにすれば、有利に事が進むかもしれないな」
儀式を止めるだけで終わってはいけない。儀式を執り行っているオブリビオンを倒さなければ、また同じことが繰り返されてしまう。
仮に。儀式が成功してしまい富士山が噴火すると、東海・甲信越・関東地域は壊滅的な混乱状態に陥るのは想像に難くないだろう。
そうなってしまった場合。幕府軍の2割以上を、災害救助や復興支援の為に残さなければならなくなる。
10万の2割以上は、大きい。
「惨劇を起こすと同時に戦力を削る。上手い方法を考えたものだな……混乱から国と民を守る心を逆手に取った、悪辣なやり方だが」
苦虫を噛み潰した直後の様な表情になりながら、飛藍は吐き捨て地を見つめて。そして少しの間を置き、地から猟兵達へと視線を向ける。
「だが……お前達ならば、止められる筈だ。だから、行って来い」
飛藍は最後にそう言って。猟兵達を送り出した。
雪月キリカ
はじめまして、もしくはまたお会いしました。雪月です。
月まで届け、何とやら。
※このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
少し補足を。
ざっくりと今回の依頼を説明するならば、樹海で儀式を行っているオブリビオンを捜索、発見して撃破する戦闘シナリオとなります。
OPをよく読み、それを踏まえてプレイングを送信して頂けたならば、有利になるかもしれません。
第1章 ボス戦
『緋天』
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POW : 穢焔
【嘴から焔】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : 斬翼
単純で重い【翼】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
WIZ : 絶啼
【咆哮】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
イラスト:龍烏こう
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠鈴・月華」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
杼糸・絡新婦
あっちこっちで色々やってくれますな。
樹海にて新しめのイキモノの痕跡を探す、
痕跡から【情報収集】しつつ、
血や暴れた後などを【追跡】し儀式の場所を探す。
出来るだけ【忍び足】で動き、
儀式場を見つけたらまず周囲確認。
他に猟兵がおったらタイミングを合わせ行動。
もうひと踏ん張りいたしましょ。
攻撃
【忍び足】での行動から不意打ちを狙い攻撃。
その後は逆に【フェイント】を入れ誘導をし、
敵攻撃のタイミングを合わせ脱力し、
オペラツィオン・マカブルを発動する。
堕とせ、サイギョウ。
黒鵺・瑞樹
アドリブ連携可
UC空翔で樹海の上をかけ、儀式場を探す。
方向は【第六感】【野生の勘】頼りになるが急ぐ以上仕方ない。
犠牲の上にさらに犠牲を重ねる…見過ごせないよなぁ。
系統が違うとはいえ神に連なる小竜を殺すのは許せない。
右手に胡、左手に黒鵺の二刀流。
【存在感】を消し【目立たない】ように移動、【先制攻撃】による【奇襲】をかけて【暗殺】の一撃。
初太刀の後は小竜を【かばう】様に動く。
さらに動きの制限【マヒ攻撃】かつ【傷口をえぐる】でよりダメージ増を狙う。
相手の攻撃は【第六感】【見切り】で回避。
回避しきれなものは黒鵺で【武器受け】からの【カウンター】を叩き込む。
喰らったら【火炎耐性】【激痛耐性】でこらえる。
カタラ・プレケス
アドリブ歓迎
はあ、よりにもよって噴火って
自然現象ならともかくこういうやり方は星が傷付くんだよね~
だから、全力で殺そうか
『星を見よ。災厄もたらす星を見よ。我が目の内にそれらは在れり。』
天動観測と地動観測を平行起動 占星術による探索
幻想双魚の片方を空に向けもう片方を空から森に向けることによる
天地の照応で占星術の補佐
敵を発見後 幻想双魚との視覚共有で捕捉
【蒼星生み出すは海神の三叉槍】の限界射程の半分まで
近づいてから三叉槍も連続で射出
三叉槍の水は矛盾宝瓶から供給
移動した場合は短期予測の占星術で移動地点に三叉槍で狙撃
「さあ、星霊の逆鱗だ。せいぜい逃げ惑え」
ヨナルデ・パズトーリ
『動物使い』で呼んだ『動物と話す』事で妙な匂いや妙な奴を見なかったか
情報を集め敵の痕跡を『野生の勘』により『見切り』『追跡』
敵発見後樹海という『地形の利用』をし『暗殺』技能を活かし『目立たない』
様に『迷彩』で潜み隙を伺いUC発動
『怪力』の『鎧無視攻撃』で『先制攻撃』
子竜の 『救助活動』
其の後、 即座に『高速詠唱』で『呪詛』のこもる『全力魔法』をぶち込み更に
『怪力』により振るわれる斧での『鎧無視攻撃』
咆哮は『呪詛耐性』で耐える
穢れに塗れた醜き世、の
斯様な事、貴様が決める事ではなかろうに
ま、何れにしても妾は貴様等に、妾の好敵手にして伴侶たる者と同じ名を持つ者を
侮辱する輩を討ち滅ぼすのみじゃがな
亜儀流野・珠
美しき富士を噴火させ民に危険をもたらすなど…許せる事ではないな!と言う訳で止めるぞ!
先ずは儀式の地を探さねばな。
目は良い。
道を、木を見痕跡を探す。時には高所で見渡し情報を得よう。
鼻も効く。血の匂いは嗅ぎ慣れている。
風向きを気にしつつ目で見た情報と合わせ目的地を探そう。
探し当てたのなら木槌「砕」にて不意打ちを試みよう!
攻めるは静かに風下からだ!
その後はひたすら攻撃を横っ飛びに避けつつ飛び掛かり殴る!余り地上には留まらないでおこう!
高さが足りなければ木を蹴る!
隙を見付けたなら「大薙ぎ」にて大打撃を狙おう!
世を乱し苦を振り撒くがお前の望みか美しき者よ!
その姿は山に映えるだろうに勿体無い事だ!
御剣・刀也
ははは。随分とでかい鳥だな
まるで空の王。それを叩き落とすのはさぞ面白いだろうな
穢焔で焼き払おうとしてきたら、間に合うなら吐かれる前に嘴を日本刀で貫いて炎を出させない。間に合わないなら洞窟内の岩陰などに隠れてやり過ごす
斬翼で翼を叩きつけてきたら、第六感、見切り、残像で回避し、カウンター、捨て身の一撃で叩きつけてきた翼を斬り捨てて自由を奪う
絶啼で咆哮を放とうとしたら、叫ばれる前に嘴を日本刀で貫いて防いでみる。無理ならダメージ覚悟で洞窟内の地形を利用して飛び上がって斬り捨てる
「戦場では俺は死人。死人は死を恐れない。さぁ、空の王、お前は死ぬのが怖いか?恐れた瞬間お前が死ぬぞ!!」
●索
猟兵達は、其々のやり方で儀式の場所を見つけ出さんと行動を始めていた。
――あっちこっちで色々やってくれますな。
絡新婦(繰るモノ・f01494)は樹海に残るイキモノの痕跡を辿っていた。
それはあまりにも、わかりやすかった。茂っていたであろう木々が、薙ぎ倒されていたからだ。儀式を行うオブリビオンが残したものだと、容易に想像がついた。
その付近を見渡してみれば、岩肌や樹皮にまだ乾ききっていない血痕が残っていた。それは多量という量ではなかった。
其処から予想出来る事は、何らかのアクシデントで贄が逃走し、それを追った際に木々を薙ぎ倒し、動きを封ずるために傷を負わせたのではないかという事。
そして地を見れば。贄から滴り落ちただろう、点々とした血の跡を見つけた。
絡新婦は足音をたてぬ様、その後を追う。
「犠牲の上にさらに犠牲を重ねる……見過ごせないよなぁ」
瑞樹(辰星月影写す・f17491)は、樹海の上空を駆けて儀式場を探していた。
殆ど直感で動いていた。急ぐ以上は仕方ない。しかし、我武者羅に探し回っていては見落としをしてしまうこともある。
一旦止まり、飛びぬけて高い樹の頂から瑞樹は樹海を見渡す。
そうしたら、樹海に『穴』を見つけたのだ。それは正確には、不自然に樹が生えていない箇所であった。
不自然は、自然ではない。あの場所には何かあるに違いないと、野生の勘が告げている。
音もなく、空を蹴って。その『穴』へと瑞樹は向かう。
「はあ、よりにもよって噴火って」
それが自然現象なら兎も角として。意図して起こすというやり方は、星が傷付く。
だからそれを行うものは全力で殺そうと、カタラ(夜騙る終末の鴉・f07768)は決める。
カタラは硝子の金魚を一匹空へと放ち、もう一匹を樹海へと放つ。それらは占星術を補佐する瞳であった。
「星を見よ。災厄もたらす星を見よ。我が目の内にそれらは在れり」
その両手には星空を集めた魔道書がある。運命を視透し、道を示す羅針盤でもあるそれらは、一つの方向を指し示し始める。
それに従って、カタラは樹海の奥へと足を踏み入れる。
樹海内で、鳥や小動物達に囲まれる娘がいた。ヨナルデ(テスカトリポカにしてケツァルペトラトル・f16451)だ。
ヨナルデは樹海に住まう動物達から、何か妙な匂いがしたり、妙な存在がいなかったか聞き込みをしていた。
すると動物達は『大きな赤い鳥を見た』『何か咥えていた』と口を開く。
どこで見たかとヨナルデが問うたなら、鳥がその場所まで案内をする。
其処には、点々と血の痕跡が残っていた。よく見るとまだ、新しいものだ。血の持ち主は贄のものだろう。これはおそらく、儀式場へと続いている。
動物達に礼を述べると。ヨナルデは血痕の後を辿る。
美しき富士を噴火させ、民に危険を齎すなど、到底許せる事ではない。
斯様な思いを抱いて、珠(狐の恩返し・f01686)は樹海に足を踏み入れた。
先ずは儀式場を見つけなければいけない。周囲を見渡し、樹々の間を抜け、何か痕跡がないかを探す。
時には高所によじ登り、其処から見えるモノから情報を得てみようともする。
それでも視覚からは上手く情報は得られなかった。だがその程度で珠は諦めることはない。
視覚がダメならば、嗅覚があるじゃないか。
意識を嗅覚へと集中させてみたなら、微かに鉄の様な匂いがした。血だ。
珠はそれを見失わないように気をつけながら、その匂いを辿る。
●遭
猟兵達が目にした其処は、開けた場所だった。そして樹海にしては、妙に不自然だった。
それもそのはずだ。オブリビオンが、儀式を行う場として意図して樹々を薙ぎ、開かせた場所だったのだから。
其処には、脚を傷付けられた小竜が地に転がされていた。思うように身動きが取れないらしい。
その小竜を、くすんだ緋色の巨鳥が見下ろしている。
巨鳥は爪の付いた翼とも、腕とも受け取れるそれを振り上げて――。
その時、乱入者があらわれたのだ。
「ははは。随分とでかい鳥だな」
己よりも巨大な緋色の鳥を見つけると、刀也(真紅の荒獅子・f00225)は笑った。
巨鳥――緋天は刀也の方へと視線を移す。
緋天の意識が小竜から刀也へと向いたその瞬間、黒い影が隼の様に小竜へと疾った。
その影は小竜を抱えると、戦闘の被害の及ばぬ場まで避難させる。
「穢れに塗れた醜き世、の……斯様な事、貴様が決める事ではなかろうに」
黒い影のように見えた其れは、黒曜石で出来た鎧をまとうヨナルデだ。ヨナルデは瞬時に死の呪いが込められた有りっ丈の魔の力を、緋天へと叩きこむ。
ぐらり、緋天の巨体がよろける。更に追い打ちをかける様に、ヨナルデは黒曜石の戦斧を振るう。
容赦は無い。好敵手にして伴侶たる者と、同じ名を持つ者を侮辱する輩は討ち滅ぼすのみなのだ。
完全に倒れる寸前。振り返り緋天はヨナルデを吹き飛ばさんと、嘴を開き咆哮を浴びせようとした。
しかしそれは叶わなかった。首に鋼糸が巻き付き、呼吸すら阻害したからだ。
その鋼糸は絡新婦が放ったもので。
このオブリビオンを倒せば、儀式を妨害できる。
もうひと踏ん張りいたしましょ。と、絡新婦は心の中で言ちる。
声を上げられず、呼吸も出来ず。それに堪らず爪で引き千切ろうと緋天は藻掻く。
藻掻く最中、頭上から落下して来た瑞樹に緋天は胸を切り裂かれた。気配を消し、攻撃する機会を伺っていたのだ。
「神に連なる小竜を殺すのは許せない」
間髪入れず、胡による斬撃を食らわせて。そして瑞樹はちらりと、小竜が戦闘範囲外に居るのを確認すると、黒鵺による斬撃を更に食らわせる。身体の自由を奪う様に肉を断ち、ぐりと抉りこめば。緋天の身体を動かす為の神経が、幾らか断たれた。
瑞樹と入れ替わる様にして刀也は緋天の懐へと飛び込むと、刀を全身全霊の力を以て振り下ろす。
大きく、既につけられた傷口に上書きするように胸が裂かれる。
「戦場では俺は死人。死人は死を恐れない。さぁ、空の王、お前は死ぬのが怖いか? 恐れた瞬間お前が死ぬぞ!!」
緋天は刀也の言葉には何も答えず、澄んだ空色の瞳で刀也を見つめ返す。斬り裂かれた個所からは、くすんだ血が零れ落ちていた。
殆どの猟兵達が、タイミングを見計らい奇襲をかけることを選択していた。それはオブリビオンを翻弄し、思考させる隙を与えなかった。そのことが、戦闘の主導権を猟兵達に握らせ有利にさせていた。
だが、それでも一方的にやられているわけにはいかないと、緋天は大きく嘴を開く。
それを阻むは、何処からか放たれた、水で出来た三叉槍。
緋天はその三叉槍を放つ存在を見つけようとするのだが、連続して放たれる槍は其れを妨害する。
その三叉槍は、カタラが遠方から放ったもの。
「さあ、星霊の逆鱗だ。せいぜい逃げ惑え」
緋天のその身体の色と大きさは、樹海の中ではとても目立ち判りやすい。
カタラは次々と三叉槍を放つ。それらは緋天の翼を穿ち、肉を裂く。
槍に気を取られていた緋天は、近付く影に気付けなかった。
それに気づいた時には、身体に衝撃が走った後だった。弱った身は容易く宙を舞う。
「世を乱し苦を振り撒くがお前の望みか美しき者よ! その姿は山に映えるだろうに勿体無い事だ!」
緋天が吹き飛ばされざまに声のする方を見遣れば、巨大化させた槌を担ぐ珠が居て。
問われても、相も変わらず瞳を向けるだけで緋天は何も答えない。
命を受け、儀式を行う知能はある。おそらく単に人語を話すことが出来ないから、瞳を向けるだけなのだろう。
「鬼さんこちら」
別の声のした方に視線を向ければ、其処には揶揄う様に手招く絡新婦。
緋天は叩き潰してやらんと爪ある翼で殴りかかる。先刻、首を絞めてきた存在が余裕綽々で笑んで居るのは、腹立たしいのだ。
絡新婦はそれを躱そうとして、体勢を崩し地に伏す。
隙だらけのその様は、格好の的。緋天はそのまま翼を絡新婦へと叩きつける。
だがそれは罠。絡新婦へと向けた全ての衝撃は、絡繰人形のサイギョウへと取り込まれる。
「堕とせ、サイギョウ」
その声が聞こえた時は、もう何もかもが遅い。サイギョウの爪が、緋天の胸を貫いていたからだ。
取り込んだ衝撃は緋天へと還され、内から壊す。
それで決着がついた。白く灰と化しゆく緋天は小さく一鳴きし、そして一気に崩れ去った。
小竜は適切な治療を施せば、問題は無い。後は自然回復の力に任せれば良い。
此処での戦いは終わった。だが、戦争自体は未だ終結はしていない。
次なる戦いの準備をするべく、猟兵達は足早に帰途につくのだった。
大成功
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最終結果:成功
完成日:2019年08月08日
宿敵
『緋天』
を撃破!
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