エンパイアウォー③~隠れ潜む鉄砲隊!
背景に移る小さな城、それは信州上田城。そこは第六天魔将軍の一人【上杉謙信】の配下によって攻め落とされていた。上杉の軍がここを攻めた理由。それは徳川幕府軍の、本隊が東海道を、中山道方面軍が中山道を通り、畿内への玄関口である関ヶ原へと向かう予定のため。故に中山道の要衝である信州上田城周辺を制圧したのだ。上杉軍は、中山道方面軍を殲滅するべく準備を整えている。このままでは中山道方面軍の壊滅は免れないだろう。中山道方面軍の壊滅を阻止する為には、猟兵の力で信州上田城の上杉軍の力を削ぐ必要がある。
「というのが現在の状況だよ」
そう説明して振り返るのはクトゥルティア・ドラグノフ。彼女もまたグリモア猟兵の一人だ。そうして地図のようなものを胸元から取り出し、集まった皆に広げて見せた。それは信州上田城の周辺の地図のようだ。近くの森や山に赤丸が多く記載されている。おそらくこれれは敵勢力を現しているのだろう。
「信州上田城はとても小さなお城でね、上杉軍のほとんどが城に入られなかったんだ。だけれど士気は健在。兵士たちはこの赤丸が記載されてるあたりに潜伏している可能性が高いんだ。しかも私の予知だと、このあたりで中山道方面軍が襲撃されるみたいなんだ! 間違いなくいるよ」
そういって、地図にある赤丸の一つを指さす。崖の下を通るルートのようだ。ドラグノフは次に彼らは銃による狙撃で襲撃されるとも言った。おそらく崖の上から撃ち下ろされたのだろう。
「信長と言ったら銃だもんね、気を付けて倒さないと。油断してると遠距離から打ち抜かれちゃうよ!」
そう皆に警告しつつ、また銃を使ってることが探すためのヒントになるかもしれないといった。この世界の銃は基本火縄銃と言われており、火縄の匂いや、火のほんの少しの明かりが目印になるかもしれないといった。ほかにも待ち伏せに対してどうするかの対策や、山岳地帯で有利に戦う方法を考えて立ちまわるといいことがあるかもしれないそうだ。
「見えないところからの狙撃は怖いからね、みんな気を付けてね!」
そういって、ドラグノフは猟兵たちを見送った。
しじる
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
どうもこんにちは。初めましての方は初めまして。そうでない方はお世話になってます、しじるです。
今回は上杉軍の山岳スナイパー部隊と戦闘になります。オープニングにも書いた通り、待ち伏せに対してどうするかの対策や、山岳地帯で有利に戦う方法を考えて立ちまわるとプレイングボーナスが入ります。
また今回の攻撃の時間帯は夜中です。夜目が効く猟兵は、火縄の明かりを探すなど効果的かもしれません。
それでは皆様のプレイングお待ちしております!!
第1章 集団戦
『切支丹女武者』
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POW : 鉄砲三段
【鉄砲の一斉発射】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 部位狙撃
【鉄砲】から【トリモチ弾】を放ち、【手や足を狙う事】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 聖母の慈悲
【聖母に捧げる祈り】を聞いて共感した対象全てを治療する。
イラスト:森乃ゴリラ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
鍋島・小百合子
POW重視
夜に紛れて不意討ちとは戦術としては上じゃが卑怯千万じゃろうて
ならばこちらも卑怯な一手で迎え撃つと進ぜよう
「上には上がある事を教えてやろうかの」
UC「黄金勇霊装」発動
黄金の甲冑を纏い勇気に比例した戦闘力を得たら黒目の外蓑を羽織る
敵が潜伏していると思われる山岳地帯上空を目立たないように飛行しつつ暗視と視力を駆使して索敵
敵の位置をある程度探り出せたら上空から長弓で鉄砲隊を狙撃、他の猟兵の援護も請け負う(視力、スナイパー、空中戦、援護射撃併用)
標的の位置を射手に伝える観測組を優先して射抜く
射手には目潰しも併せて狙撃
飛翔能力と残像を併用して上空をちょこまかと移動し敵軍を翻弄するように立ち回る
夜襲とは戦術としては優れているが、卑怯であることには変わりない。ならばこちらも卑怯な手を使うのに問題はないだろう。
「上には上がある事を教えてやろうかの」
【鍋島・小百合子】はそう呟き、ユーベルコード【黄金勇霊装(ヤミヲテラスヒカリカガヤキシブシンノヨロイ)】を発動させる。黄金の甲冑は、ここが普通の戦場ならさぞ兵士たちの士気向上に役立っただろう。
しかし今は寄闇で、奇襲を防ぐためにその奇襲部隊を奇襲するのだからこれは目立つ。ゆえに仕方ないが黒目の外蓑を羽織る。こうすることで寄闇に紛れるのだ。
それではと一つ呟いて飛翔する。黒は寄闇に良く紛れ、誰も鍋島が空を飛んでいることに気づかない。暗視の使える彼女には、夜の闇は昼間同然に見える。その闇の中で目立つものが複数。温かい、とても小さな光。それはよく目を凝らさなければ見えないほど。
だが猟兵の鍋島が見落とすことはない。しっかりとそこを見ればいた。鉄砲隊だ。彼女らの火縄の光が明かりの正体だった。中山道方面軍が通る予定の道、その傍の崖の上に陣取り、今か今かと銃を構えて待っていた。このまま見逃せば中山道方面軍は銃弾の雨にやられてしまうだろう。
だがそうはさせない。大弓を構え、指揮をしているだろう指揮官らしき人物に狙いを定め、弓を放つ。ヒュォと風を切る音と共に矢が放たれて、指揮官の首を射抜いた。その威力に指揮官の体が浮き、崖へと滑落していく。
「奇襲!」
すぐさま異変に気付いた部隊は、飛んできた矢の方角から鍋島の代替の位置を予測し、一斉に弾丸を放つ。銃声が夜闇を引き裂き轟く。無数の弾丸が面で飛んでくる。しかしそれに鍋島は臆しない。愛刀の薙刀の【竜王御前】を円に回転させ、弾丸を振り落とし弾き飛ばす。
そして装填の隙を見てはまた大弓【鹿島弓】を撃ち、観測手と思われる兵士を仕留めていく。位置を特定されぬように、何度も場所を変えて。これでは埒が明かない。一方的にやられるだけだ。そう考えた鉄砲隊の副指揮官らしき存在の声が響いた。
「撤収!! 位置を変えるわ!!」
そこからの退き際は流石過去戦国に生きた兵たち。鮮やかに退いていく。このポイントはもう大丈夫だろう。殲滅はできなかったが、自身に被害を出すことなく、敵の指揮官を射抜き、観測手も数名仕留めた。この世界基準で考えれば大手柄もいいとこだろう。
「もう少し仕留めたかったがのぅ」
そう呟く鍋島は、仕留め足りないのか少し不満気であったという。
大成功
🔵🔵🔵
支倉・新兵
Q:狙撃主の待伏せへの対抗手段は?
A:こっちも穴熊で狙撃し返す
俺も狙撃屋だからね…それしかない、とも言うけど
ともあれ狙撃合戦と行こうか
戦場となる崖を可能な限り俯瞰出来る位置に陣取り迷彩マント起動、身を隠しつつ(目立たない、迷彩、地形の利用)、偵察用ドローン、スコープやターゲッティングデバイスを通じ索敵(情報収集、追跡、視力、暗視)・弾道計算…ドローンは囮も兼用(おびき寄せ)
其の儘その場から基本動かずUCでカウンタースナイプ
周囲の岩や木、地面…時には敵狙撃主や場合によっては自前のドローンに跳弾させこちらの位置は掴ませないまま一方的に撃ち抜いていこうか(スナイパー、暗殺、先制攻撃、地形の利用)
狙撃屋には狙撃屋の意地がある。【支倉・新兵】は夜闇の中、概念迷彩マントの迷彩効果を受けつつ、戦場になる予定の崖を俯瞰できるポイントに来ていた。狙撃の基本は待ち。夏とはいえ夜になると涼しく寒い。それさえ微動だにすることなく、観測用のゴーグルから戦場を観察する。
だが、ただ待つだけだといつまでたっても来ない可能性がある。だからこそ囮の戦術ドローン【ハミングバード】を送り付けた。それはしっかりと敵地を観測してきてくれた。腕時計型デバイスから敵陣の情報が伝わってくる。敵陣の構成は、信長配下の軍らしく三段撃ちの構成となっていた。その状態でゆっくりとこちらに進行中であった。ならまだ待つだけでいいだろう。彼はそう判断し、しかし身動き一つすることなく待った。
ドローンは夜であったこともあって、中々見つかることなく情報を伝え続ける。そして敵が目的地に着いた。早速弾丸を装填し、火縄に着火する。上手いことできてるものだと支倉は思う。上杉軍の鉄砲隊の陣取りは、ここからでなければ火縄の火が見えないように計算されていた。普通にあのルートを通れば、火縄の火に気づくことなく、上から撃たれ放題というわけだ。
だがあらかじめここに来ると予知されているなら話は別だ。火縄の火は小さいが、夜である今なら非常に目立つ。それは戦場で不用意に光るスコープレンズの反射光のようだ。そして反射光は戦場ではカウンタースナイプの餌食になる。
自身の場所を悟らせないように、ユーベルコード【跳弾狙撃(リコシェスナイプ)】を発動させる。それはユーベルコードにまで昇華させられた弾道計算技術。この場所は山岳地帯ということで、木が多い。跳弾場所はいくらでもあった。
息を吐き、呼吸による銃身のブレを極限まで減らし、スコープを覗き、構える。敵はまだこちらに気づかない。故に一方的に、これから狙撃の恐怖を教えられる側だというのに気づかない。狙うは勿論副指揮官。ほかの猟兵からの情報で、今は副指揮官が指揮を執っていると聞いたため。しっかりと狙い、引き金を引いた。
消音器で銃声がかき消され、静かなまま弾丸がライフリンクに従って回転しながら真っすぐ飛ぶ。しかし進路上にある木、それにあたって弾丸は本来進むはずのないコースへと飛んでいく。そう、副指揮官の後頭部へと。
直撃、延髄を迷うことなく打ち抜き、呼吸中枢を破壊された副指揮官は前のめりに吹き飛び即死した。跳弾音を聞いた部隊は急いで射撃された位置を見る。しかしそこには支倉は当然だが居ない。この世界のこの時代には、まだ跳弾を利用して当てるという技術は知られていないが故に、気づかない。素直に後ろから撃たれたと誤認する。
消音器で音が鳴らなかったのも大きい要因だろう。この世界にはまだ消音器はない。普通銃は撃てば雷のような轟音が鳴るのが常識。だからこそ、よく引っ掛かる。
次弾を装填、間髪入れずに、今度は観測手。小さな発砲音と共に弾丸は螺旋を描いてまたも脳天を打ち抜く。今度は右側頭部。部隊は当然混乱する。相手は複数いるのかと動揺が波になって伝わる。こうなればもう狙撃手からすれば的当てと何も変わらない。
指揮を失い、混乱した部隊にあるのは壊滅の二文字だけだ。それが防がれたのは、彼女らが所謂精鋭だったからだろう。あっという間に次の指揮官の代役を立てて、戦場から退いていく。
「……囮の必要なかったな」
手際のいい退きを見つつ、自分の元に戻ってくるドローンを見ながら、支倉はそう呟いた。
大成功
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キア・レイス
アドリブ即席共闘OK
暗い夜闇の中…これは私にとっても都合がいい。
私が付けている眼帯には、隻眼を補うための魔術が仕込んであり夜目も効くようになっている、この夜目に頼りつつ敵を探していく。
山岳地帯は草木や起伏が行動を阻害しやすいが、木から木に移動していけば地上の煩わしさも気にならないだろうし、視野も広くとれる。フックショットとクライミング技能を合わせ索敵する。
火縄と言う蛍火程度の光でも見つけるのは容易いだろう、発見次第狙撃を始める。
が、敵も射撃のプロ、二人目以降を狙う際は移動して私の位置を悟られないようにしなければカウンタースナイプされる危険もある。
銃声以外が響かない、静かな探りあいを心掛けたい。
リーオ・ヘクスマキナ
おーぅ、他の猟兵がちょくちょく攻撃を仕掛けてるのが見える
あの被害で撤退してくれれば楽なのになー。……駄目かー
統制も失わないし、こりゃあ厄介っとぉ
幽霊状態の赤頭巾さんを先行させつつ、「崖下を攻撃するのに適した位置」を複数俯瞰できる位置に待機
武器改造でマークスマンライフルに消音器、二脚、暗視スコープを取り付け、自身を含めて発見されにくいよう偽装(目立たない、迷彩)を施す
自身と赤頭巾さんで索敵(暗視、情報収集)。敵を発見次第、赤頭巾さんには敵の死角に移動するよう通達
準備完了次第、攻撃開始(スナイパー、暗殺、呪殺弾、援護射撃)
数射毎に細かく位置を変更しつつ、合間に赤頭巾さんによる撹乱・奇襲を行う
他の猟兵の攻撃を見かけるが、流石上杉の精鋭部隊というべきか。倒れる気配がまるでない。撤退してくれれば楽なのだが、彼女らにも退けぬ訳があるのであろう。統制も失う気配なし。面倒だと【リーオ・ヘクスマキナ】は思いつつ、ユーベルコード【赤■の魔■の加護・「化身のイチ:赤頭巾」(パラサイトアヴァターラ・レッドキャップ)】を発動させて、幽霊状態の『それ』を敵陣に送る。自身は崖下を攻撃するのに適した位置を複数俯瞰できる位置に待機。愛用のSLG-8マークスマンライフルを構えつつ、発見されにくいように周囲の草木を被る。
そうしていると、ふと隣に目が行く。どうやら先客がいたようだ。数分前、先にここにきて、スナイパーポイントを木々へ移りながら探していたのは【キア・レイス】だ。互いにふいに視線が合って、ついどうもと言ってしまう。
「君も狙撃しに来たのかな?」
「ああ……」
お互いそれだけ話して集中する。話声で位置がばれたら笑いものだ。二人が同じポイントに位置取ったのは偶然か、それとも必然か。ふとヘクスマキナは自身の赤ずきんから情報が入る。もうじき来るそうだ。
銃を構える二人。互いに戦場傭兵、言葉は要らない。スコープごしに敵部隊を見つめる。それは獲物を狙う猛禽類、まさにホークアイ。火縄の僅かな明かりが見えてくる。ある程度進んだところでそれらは止まった。
崖の上で銃を構えて、来るだろう中山道方面軍を待つ狙撃部隊。だがそれを待つ二つの鷹がいることに彼女たちは気づかない。
ほぼ同時にヘクスマキナとレイスは発砲した。弾丸はそれぞれ別の観測手を打ち抜き、それに合わせてヘクスマキナの赤ずきんが暴れだす。
なんだなんだと混乱しだす狙撃部隊。すぐさまカウンタースナイプと行きたいが、燃える散弾銃と鉈を合わせて作った大鋏片手に暴れる赤ずきんを相手にして、そんな悠長なことはできなかった。おかげでもともと二人とも位置を変えて狙撃をするつもりだったが、これなら不要そうだ。
「銃声以外が響かない、静かな探りあいをしたかったのだが……」
「まあ、こういうのもよくないかな?」
互いに視線だけ向けて、ふっと笑う。二人の狙撃手による猛攻は、部隊が撤収するまでにかなりのダメージを与えた。部隊ももはや崩壊寸前、あと少しだろう。
大成功
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ナザール・ウフラムル
銃かぁ…。俺らなら回避できても隊列組んでる家康軍じゃ無理だよな。んじゃ、ちゃっちゃと片付けますかっと。
大気を圧縮して屈折率を歪めて【迷彩】を施す。【暗視】と【視力】、【第六感】で場所を特定して、UCを使用。〈雷〉の〈蝗害〉で金属製の銃やら鎧やらに確実に電撃を飛ばして電撃の効果で麻痺を誘発させて、技を使いにくくするか。
――我、希うは〈雷〉の〈蝗害〉。鉄(くろがね)を喰い荒らす伝導の猛威!
チトセ・シロガネ
【WIZ】
戦場で祈りはナンセンスネ。
そんな暇があるならボクのここを狙うネ(眉間をトントン)
とはいえ、飛んでくる火の弾はなんとかしなくちゃね。
まずは【第六感・見切り】または【残像】で弾丸を避けて、
撃たれた方向を【戦闘知識】で特定するヨ。
一発避けれればそれでグッドネ。
あとは【星剣抜刀】を発動、【残像】で相手を撹乱しつつ【空中浮遊・空中戦・地形の利用】で岩や木の間を抜けて接近するヨ。
まるで攻めること火の如く……ボクの場合は稲妻の如くだネ。
接近できたなら、祈りで治療される前に【早業】と【属性攻撃・衝撃波】でユーたちの体をスラッシュしちゃうネ。
戦場で祈りだなんてナンセンスだ。そう考えるのは【チトセ・シロガネ】。彼女は他の猟兵の連絡で聞いた、狙撃部隊の撤収先に待機していた。ここで待っていれば逃げてきた狙撃部隊に出会えると。同じようにシロガネの前には【ナザール・ウフラムル】が待っていた。互いに自身の武器を見て、大丈夫か確認する。
そうしていると足音が響いてくる。逃げ出すような、大勢の人が動く音。
「きたっすね」
「みたいね」
それぞれの武器を抜き、来る彼女らに備える。やがて銃を持った女性武者が波のように押し寄せてきた。人? 疑問を抱く彼女たちに答えてやる義理はない。ウフラムルのユーベルコード【エレメンタル・ファンタジア】が炸裂する。
「――我、希うは〈雷〉の〈蝗害〉。鉄(くろがね)を喰い荒らす伝導の猛威!」
言霊に反応して、雷が鉄に伝導して走る。それは鎧や銃に多量に使われている鉄に伝わり、電の強さを兵士に与え、感電させる。走った電流に悲鳴が上がり、彼女たちの動きが止まった。
「それをスルーしないのネ」
シロガネのユーベルコード【星剣抜刀(オーバードライブモード)】が発動する。時速220キロで疾走しながら刃を振るう。それは障害物が多い森の中であるにもかかわらず、それを何ともしない速度で動いていく。それはまさに稲妻のように。
あまりにも早い速度に、銃を向ける速度が追い付かない。だがそれでもかろうじて照準を向けて発砲する。だがやはり当たることはない。当たったとしてもそれは残像である。
「どうしたノ? もっとしっかり狙うネ」
そういって自身の眉間に指をトントンと当てて挑発する。悔しくても当てられないのは事実。だが怒りに囚われないのは流石精鋭か。壊滅寸前でもそれは変わらない。しかしそれでもシロガネを捉えられない。彼女の鋭い愛刀【エッジオブハート】が煌めいた。
瞬間兵士の首が飛ぶ。鮮血の薔薇が咲き、夜の森に赤を彩る。侵略すること火の如し、ならぬ稲妻の如し。ウフラムルが止めてシロガネが斬る。二つの稲妻によって、狙撃部隊はついに壊滅した。
こうして信州上田城に潜む奇襲部隊の一つが潰えた。まだまだいるが確実な前進だろう。戦争は始まったばかり。走れ猟兵、サムライエンパイヤに平和をもたらすために。
大成功
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