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ライディングバトル・オブ・デッドライン

#スペースシップワールド

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#スペースシップワールド


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●お前に足りないもの、それは
「今年もやってまいりました。宇宙バイク最強を決める障害レース、コズミックF1デッドライン!」
 実況の声が木霊する。
 超大型惑星探索船『フォウゼ』で開催される宇宙バイクレース、『コズミックフォウゼワンデッドライン』。速度ももちろんだが、宇宙船外の定められたポイントを、どんな手を使ってでも最速でゴールする事を求められる危険なレースである。
 観客は危険な展開があるほど燃え上がる。
 ある者は賞金に、ある者は名誉に、ある者は純粋な腕試しで、参加者たちも後を絶たない。
 そんな大会に、黒い影が迫っていた。
「ふん、呑気なものだな……そして愚かだ。宇宙バイクで最強なのは、我らが帝国に決まっている。しかし、数が足りぬな、ならば……」

●年の瀬は重賞レースがつきもの
「参加しようと思っとったんじゃがなー……」
 グリモアベースでぐでーっと机に突っ伏しているウルフシャ・オーゲツ(ヤドリガミのフードファイター・f00046)が、ぶつぶつと何かを言っている。
 彼女の前に置かれたチラシに書いていた『コズミックF1デッドライン』の文字に首を傾げる猟兵たち。
「一応これでもスターライダーの端くれじゃからな? っと、そうじゃなかった、ちょっと予知が来てしもうてのな、相談したかったんじゃ」
 超大型惑星探索船『フォウゼ』で開催されるその大会に、帝国が邪魔、というか参加をしようとしているのが事の発端らしい。
「大人しく参加してるならまだええのに……いや、帝国って段階でよくはないんじゃが」
 なんと参加するために必要な宇宙バイクを、『フォウゼ』に併設されている工場船から調達しようとしているらしい。
「まずは工場船を守って欲しいんじゃ」
 すでに帝国軍の目撃情報が出ているらしい、急ぎ向かい、情報を収集、周辺を警戒し、帝国兵を捕らえる等、対処する必要がある。
「おそらく大会の方にも何かしらのちょっかいを出してくるじゃろう。相手の親玉を探し出すためには大会に参加しながら対処せなあかん……まだ不明なことも多いんじゃが、みんな頼まれてくれるじゃろか?」
 珍しくまともそうな話だ、猟兵たちはそう思って頷いた。その先に、どんな混沌が待ち受けているか、まだ誰も知らなかった。


しべりあ
 執筆中に聴く音楽の話題がありましたが、競輪のライブ中継を眺めている人は他にいるのでしょうか。どうも、しょしんしゃのシベリアです。今グランプリ開催中なんですよね。
 今回はかなりまともに見えます。ただ、レースに差し掛かった時に果たしてどうなるかは誰にもわかりません。勢い重視でいくタイプのシナリオですのでお返しが早めにできればいいなぁと思っていますが、それはいつものことでした。
 宇宙バイクを持っていなくても、きっと工房をしっかり守ればレンタルぐらいはしてくれるかもしれません。ただ自前のバイクで騎乗できる方が有利かもしれませんね。
 それはそれとしてまずは工場船を守りきれないとお話が終わってしまいます。張り切って行ってみましょう。お付き合いを頂けますと幸いです。
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第1章 冒険 『盗んだバイクで走り出させない』

POW   :    問答無用。工場船及びその付近をうろつく帝国軍を捕縛する。

SPD   :    先手必勝。工場船及びその付近を哨戒する。

WIZ   :    天網恢々。工場船の装備を利用し周辺情報を収集する。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

蒼汁之人・ごにゃーぽさん
ごにゃーぽ☆(挨拶)
何とも頭に栄養の足りない連中だ、是非とも蒼汁(アジュール)を飲ませなければ(きりっ)

愛騎のハルキゲニアに騎乗して念動力を用いた空中戦で問答無用で帝国軍に襲いかかるよ。
念動力で操る蒼汁を喰らわせよう☆
味覚の有無どころか一滴でも触れれば魂に宇宙的狂気な味を刻みこむ蒼汁属性の概念攻撃(呪詛、毒使い、属性攻撃)さ☆
一応状態を正常に保つ回復薬だから、意識を正常に保ったまま消化されるまで味に耐えなければならないえげつないしろものさ☆(祈り、呪詛、属性攻撃)


*分かってやってるコミックリリーフ



●工場船に青汁が振る日
 帝国兵の第一波は正面からやってきた。立ち塞がったのは一つの小さな人影。
「へっ、なんだガキかよ。だがお前もここにいたおかげで帝国に支配されることができたなぁ?」
 油断しきって笑う帝国兵に、彼女は笑顔で語りかける。
「ごにゃーぽ☆」
「ご、ごにゃ? 怖くなってとち狂ったのか?」
「挨拶も理解できないとは、何とも頭に栄養の足りない連中だね」
 蒼汁之人・ごにゃーぽさん(戦慄の蒼汁(アジュール)・f10447)は取り出したポーション……いや、【蒼汁】を宙に浮かしたまま、多足の愛騎『ハルキゲニア』を走らせる。
「是非とも【蒼汁】をのませなければっ」
「ああ?お前何を言って……」
 訝しげに帝国兵が口を開いたのと、その【蒼汁】が降り注ぐのとはほぼ同じタイミングだった。
「うげええええええ!?」
 帝国兵たちが突然もがき始める。一滴でも触れれば狂気に引き込まれそうな味が口にダイビングしてきたことで予想だにせぬ地獄を垣間見たのだ。その地獄は、帝国兵を変えた。
「私は一体何をやっていたのだ、少女よ、私は貴様の相手をする暇はないのだ、先に行かせてもらおう」
 突然帝国兵が理知的になり、彼女を無視して先に進み始めたのである。【蒼汁】の強烈な衝撃により、本当に頭の栄養が足りてしまったのかもしれない。
 奇跡を起こしてしまった瞬間であった。

失敗 🔴​🔴​🔴​

アララギ・イチイ
楽しそうなお祭りだわねぇ
どんな面白くて、愉快な出来事が発生するか楽しみだわぁ

とりあえず真面目に工場周辺の安全確保ねぇ
問答無用で帝国軍を捕縛してもいいけど、一般市民やその辺りの目もあるから表立っての暴力沙汰は控えようかしらぁ
なので召喚・薮蛇で見えない大蛇を呼び出して監視カメラや市民の視線が届き憎い路地裏に連れ去るわぁ
そこで凄惨な拷問、って行為までは実行しないけど、(迷彩)で姿を隠しつつ帝国軍の後頭部を棍棒かなにかで強打(気絶攻撃)をして昏倒、身包みを剥いで何か情報を持ってないか調べるわぁ
持ってたら仲間と共有よぉ
多数居る可能性もあるから、各行動はなるべく手短に実施するわぁ



●前夜祭はこれから
「楽しそうなお祭りだわねぇ」
 アララギ・イチイ(ドラゴニアンの少女・f05751)がそう呟いたのは、レースのことか、それとも目の前からやって来ている理知的な瞳になった帝国兵たち事か。
「よし、このまま正面から一当てするぞ。やり過ぎるなよ……む?」
 帝国兵の中のリーダーが振り向くと、いつの間にか部下がいない。おかしい、ついさっきまで……。
「うぉ!?」
 警戒した直後、急激な力で足を引かれ、物陰に引き込まれる。なにかが、見えない何かが、いる。彼が覚えていたのは、折り重なり倒れている部下を見たところまでだった。
 ガクリと気を失い、脱力した帝国兵たちが積まれている路地裏に、いつからいたのだろう、アララギが姿を現す。そのまま、帝国兵たちの所持物を探り、送信前のメッセージを待機させている端末を探り出した。
 陽動開始、とだけ表示されている画面を見て、ため息をつく。
「いややわぁ、まだまだおりそうやねぇ」
 仲間に情報を共有し、再度の警戒に回る。襲撃は始まったばかりだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ニィナ・アンエノン
【SPD】
障害レースかぁ、そーゆーのもあるんだね!
にぃなちゃんも腕試しに出てみたい!
とりあえずまずは帝国軍やっつけないとなのかぁ、バイク乗りは泥棒!みたいに思われるのも嫌だしね。

という事で工場船の周りをパトロール!
ヘルメットに仕込んである【暗視】と【視力】向上のガジェットで見張る!
見つけたらすぐさま【ダッシュ】!
追い払うなり捕まえるなりしちゃうよ!
あとはその辺にガジェットショータイムで罠を仕掛けておこうかな?
変な形のガジェット、どう役に立つかいつもワクワクもんだね!



●所属判別型指向性対人空雷
 仲間からの、敵襲撃が複数回に分かれて行われる、という情報を聞き、猟兵たちは哨戒を強化する。
 工場船の周りをパトロールしているニィナ・アンエノン(スチームライダー・f03174)は、侵入されそうな位置にガジェットを仕掛けながら警戒を続けていた。
「うーんと、このガジェットは……こうかな!」
 ミニチュアのタイヤのように変形したガジェットを放り投げる、くるくると回りながら宙に浮かぶそれに首をかしげながら、まあいいかと走りだす。
 そのまま走り続けていると、ヘルメットにより強化された視界に動く影をとらえた。
「みぃつけた! まてまてー!」
 【ヤンソン:テンプテーションZ17スチームカスタム】が唸りを上げ、帝国兵の前へと回り込む。慌てて進路を変更していく彼らの行先に浮かぶは、先ほど投げたガジェット。
「よし、やっちゃえ!」
 よくわからなかったが何かが起こりそうな気がして声を上げる。直後、鳴り響く轟音。小規模ながらも指向性を持った爆風で、粉々に砕け散る帝国兵たち。
「……え、ええ? にぃなちゃんこんなの聞いてない……」
 自分のガジェットが張り切りすぎて生み出した惨劇に若干戸惑う。他の場所にもいろいろ仕掛けているが大丈夫だろうかと思ったところで、あちこちから悲鳴が上がり始めた。
「こんなところから来るのなんて帝国兵しかいないし……バイク乗りは泥棒!みたいに思われるのも嫌だしね!」
 結果オーライと思い直し、彼女は再び走り出すのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ヘルメス・トリスメギストス
「やれやれ、宇宙バイクを狙う帝国軍ですか。
警備でしたら、執事であるこの私にお任せください。
宇宙船に住む御主人様、お嬢様のためにも、帝国軍は排除いたしましょう」

工場船付近の哨戒をおこない、帝国兵を警戒しましょう。

工場に近づいてくる帝国兵の背後に、物陰に隠れながら音もなく忍び寄ると、
【執事格闘術】で一体一体沈めていきます。(ナイフとフォークを構え)
隠密戦闘は執事としての嗜みですからね。

「主を守るのが執事の役目。
不届きな侵入者のお相手は慣れているのですよ」

倒した帝国兵たちの前で優雅に紅茶を飲みます。

あ、帝国兵の撃退が済んだら、報酬代わりに宇宙バイクを借りられないか頼んでみましょう。



●募集:執事 職務内容:執事
「宇宙船に住む御主人様、お嬢様のためにも、帝国軍は排除させていただきます」
 警備ならば執事の仕事、と話すヘルメス・トリスメギストス(最強魔術師にして天才軍師な万能執事(自称)・f09488)に、あれ、執事ってそんな仕事だったっけ、と首をかしげる工場船のスタッフたち。
 最終的に、実際に執事なんて見たことないし、そんなものなんだろうと納得し、どうか頼むという話を受けた後、彼は哨戒を続けていた。
 帝国兵を撃退したらいいバイクを貸してやるよ、といった工場船スタッフからの話もあり、気合がはいる。
 先ほどから鳴り響く轟音を聞いてか、潜んでいた帝国兵たちが動き出し始めた。あちこちに分散して小隊規模で潜伏しているらしい。各個撃破には好都合だった。
「ち、裏から回ったのは全滅か、しかたねえ、今のうちにこっちか……」
「……? おい、どうしっ」
 言葉の途中で崩れ落ちる帝国兵たち。その背後には一人の執事。
「隠密戦闘は執事としての嗜みですから」
 執事とは主を守る者。
 不届きな侵入者たちが折り重なり倒れ伏す。彼は優雅に紅茶を飲み、仲間と情報を共有していった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エクサ・カラーヌド
守ル……守ル……エエイウットウシイ。
ソンナモノ他二任セテシマオウ。

工場船ノ宇宙バイク置キ場二、「黄金竜(※大層な名前ですが単なる自前の宇宙バイクです)」二乗ッタ状態デスタンバイダ。

身長ガ身長ダカラナ。タダ座ッテルダケナラ「人形が乗ってる」程度ニシカ見エナイハズダ。加エテ、奴等ノ狙イハ宇宙バイクダ。迂闊二発砲ハ出来マイ。

帝国兵ガ近寄ッテ来タラ黄金竜起動デ突進ダ。騎乗+操縦++武器落とし+我背立不能デ完全二無力化シテヤロウ。



●人食いバイクの怪
「守ル……守ル……エエイウットウシイ!」
 エクサ・カラーヌド(テレビウムのスターライダー・f02365)は、工場船の宇宙バイク置き場の一角にいた。自前のバイクである『黄金龍』に座り、頭を悩ませる。
 あちこちから仲間が帝国兵を見つけたという話が出ている。こちらからもおそらく来るだろうが、どこをどう守るだとかそういうことを考えるのが面倒になってきたのだ。あまり動いていないこともあり、その姿はバイクに人形が乗っているようにしか見えない。
「ソンナモノ他二任セテシマオ……ン?」
 いつの間にか近付いてきている連中がいた。構えている武器からして職員ではない、間違いなく帝国兵だ。
「ココデ待ッテイレバ、問題ナイヨウダナ」
 黄金龍に火を入れる。突然動き出したバイクに敵が困惑するうちに、一気に加速しサイドミラーを直撃させていく。
「な、なにがおこっ」
 当たったと思った瞬間、切り刻まれた体。【我背立不能】の発動で状況を理解しえぬまま倒れ伏した帝国兵たち。彼らを見えないところに片付けた後、再度エクサはそこで待つことにした。
 後日、たまたまその状況を目撃した職員から、バイク置き場に潜む無人殺人バイクの怪談が囁かれることになったという。

成功 🔵​🔵​🔴​

エスタシュ・ロックドア
「……は?
許さん、許さんぞコソ泥共めが。
貴様らには獄卒も裸足で逃げ出す仕打ちを受けて貰う」

もうね、怒り心頭ですよ。
バイクをUDCアースでパクられた事がある身からすれば見逃す理由が皆無ですよ。
ちなみにパクられたバイクのキャシーちゃんは戻らなかった。
シンディーちゃんは2代目。
工場船のバイクを置く倉庫の中で陣取りますよ。
予め撒いた揮発性油の上に連中が来たら一も二もなくブレイズフレイムですよ。
油に乗らなくても焼きますよ。
油で倉庫の内周を囲い込む様にしてるからね。
もちろん倉庫やバイク、その他備品等に傷がつかないよう火を調節。
念の為自身も【火炎耐性】
じっくり念入りに焼きますよ。
無力化したら捕縛します。



●焦げすぎ注意
「許さん、許さんぞコソ泥共めが。貴様らには獄卒も裸足で逃げ出す仕打ちを受けて貰う」
 エスタシュ・ロックドア(ブレイジングオービット・f01818)は私怨が若干混じった怒りを胸に、バイク倉庫の入り口に身を潜ませる。そこには独特の匂いが充満していた。
「よし、気付かれてないようだな……ん?なんだこの臭い……」
 侵入してきた帝国兵たちが、倉庫周辺で首をかしげる。
「貴様らを燃やす地獄の臭いだよ!」
 タイミングを見計らい、エスタシュの体から【ブレイズフレイム】による炎が吹き上がる。彼の怒りによりいつも以上の火力が発揮され、瞬く間に帝国兵たちを取り囲み、逃げ場を無くす。
 炎の中に断末魔の悲鳴が聞こえ、静かになる。そのままじっくり念入りに、と思いかけたところで、想定以上に出ていた火力に冷静になる。操る炎を抑え、帝国兵たちへと近づく。エスタシュの怒りは、彼らを見事に消し炭にしてしまっていた。 
 それでも、彼のバイクへの熱い想いからか、施設やバイクの被害は無かったのだという。

成功 🔵​🔵​🔴​

ユーイ・コスモナッツ
【POW】
工場船付近をうろつく帝国軍を、
問答無用で捕縛しますっ

む、盗人みつけたり!
盾形の宇宙バイクである反重力シールドに乗ったまま、
加速をつけて体当たりです
安心なさい、手加減はしておいたわ?

縄でキツキツに縛りあげて、
しかるべきところへ突き出しましょう

不審者を探す時には「視力」と「第六感」
捕まえる時には「騎乗」「ダッシュ」の各技能を駆使します



●宇宙騎士とは盾に乗る職業
「む、盗人みつけたり!」
 それは他人が見てバイクとは思えないだろう。ユーイ・コスモナッツ(宇宙騎士・f06690)が操るバイクは『盾』である。どのように操縦しているかは本人にしかわからないが、『半重力シールド』はスノーボードが如く滑走し、飛び、そして突撃していく。
「あれがこの船の新型バイクだというのか!?」
「く、クソ、あんなのどうやって動かしてるってんだ!?」
 その不思議な光景は、帝国兵を戸惑わせるには十分なものだった。
「ブースト・オン! いっけぇ――っ!!」
 戸惑っているからといって容赦はしない。彼女はさらに加速をつけて突っ込み、帝国兵たちを次々と吹き飛ばされていった。
「安心しなさい。手加減はしておいたわ」
 彼女はそういっているが、どう考えても全力で轢き飛ばしただろう、と帝国兵たちは倒れ伏しながらも訴えるように見上げる。本気を出したらひき肉にでもされるのだろうか。若干震えながら、彼らは大人しくお縄につくこととなった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アリス・フォーサイス
ぼくの情報収集能力を見せてあげるよ。
まず、工場船にあるレーダー類やカメラは利用できるね。もちろんむこうもそれらの対策はしてるだろうけど、ぼくにかかればそんな隠蔽、ないも同然だよ。
さらに撮影用ドローンをだして撮影すれば、死角を減らせるよね。もちろん迷彩仕様で見つからないように飛ばすよ。
そして見つけたら隔壁を使って時間稼ぎして、そのあいだに戦闘用機械兵器を向かわせるよ。
生け捕りが一番いいけど、抵抗した場合はしょうがないね。火炙りにしてあげるよ。
武器を捨てればぼく特性の拘束機(くすぐり拷問つき)で捕まえるだけにしてあげる。



●暗躍せしは情報妖精
 猟兵たちは何も闇雲に帝国兵を探し回っているわけではない。
 あちこちに配置されている監視カメラはもちろんのこと、追加で周辺を密かに警戒するドローン達により、潜入していた帝国兵たちを余さず見つけ出していたのだ。
「そんな隠蔽、ないも同然だよ」
 そのドローンを操り、収集した情報を仲間へと連携し、時には誘導し、時には到着するまでの時間を稼ぐ。アリス・フォーサイス(好奇心豊かな情報妖精・f01022)の成している役割は、とても重要なものである。
 人員のいないところに敵を発見した場合は、彼女自身も戦闘用機械兵器を向かわせ、対応に回る。息つく暇もない状態だった。
 捕えた帝国兵たちが彼女特製の拘束機によるくすぐり拷問で悶絶するのを視界の隅で確認しつつ、映像へと再度集中する。そろそろ相手も打ち止めだろうか。勢いはだいぶ収まっていた。だからといって、油断も容赦もしないのだが。
「さて、まだまだこれからだよ。ぼくの情報収集能力を見せてあげる」
 そういって微笑んだ彼女は、とてもとても、楽しそうだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】
弟のフォルセティとは別行動で工場船の警戒に当たる
「天網恢々疎にして漏らさず。電脳魔術士としての腕の見せ所ね」

■行動
工場船の中枢システムに「ハッキング」して、監視系プログラムをコントロール。
監視処理を強化・性能を振り分け工場船周囲をサーチする
帝国兵の襲撃を陽動ととらえ、正面以外に怪しい動きがないかモニタリング
怪しい動きを補足したら、フォルセティに通信で状況を伝え確認させる
「私の目から逃れることは出来ないわよ」
ただし急を要する事態の場合は、船内に緊急警報を鳴らし自らFlying Broom GTRを駆って現場へ急行する
帝国兵にはウィザードミサイルで応戦


フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】
突然宇宙バイクレースに参加すると言って聞かない姉に
無理やり連れられて工場船の警戒にあたる
「フィオ姉ちゃんは人使い荒いからな」

【行動】()内は技能
宇宙バイクの完成品が格納されているエリアの傍で待機
姉のフィオリナからの連絡でいつでも行動できるように
愛用(?)のFlying Broom GTSに跨ってスタンバイ

「魔法使いだから箒に乗るんだよね」
姉からの連絡が入り次第、指定ポイントへ急行
状況を確認し直ぐに姉へ連絡する

帝国兵の襲撃の場合はウィザード・ミサイルで応戦し時間を稼ぐ
(高速詠唱、スナイパー、全力魔法、2回攻撃)

「こっちだって作戦に気が付いてるよー」



●工場船に踊る王女と王子
 ドローンを操る者とは別に、工場船の監視系プログラムを操っていた者もいた。フィオリナ・ソルレスティア(サイバープリンセス・f00964)である。
 彼女は工場船の中枢システムを少々強引に借り受けて、監視用プログラムを操作し、監視能力を強化する。そこで得た情報を処理しながら仲間たちへ、そして弟へと連携していった。
「私の目から逃れることは出来ないわよ……フォルセティ、次はあっちよ」
「フィオ姉ちゃんは人使い荒いからなぁ……」
 姉からの通信を聞き、『Flying Broom GTS』を走らせているのはフォルセティ・ソルレスティア(星海の王子様・f05803)だ。
 大分敵の襲撃頻度は落ち着きつつある。しかし、今までに捕えた帝国兵たちの情報から、最後に大きな攻勢の行われる可能性が示唆されている。その時に潜む相手がいたり、別動隊が残っていたりすれば、思わぬ被害を受けることは想像に難くない。今いる相手を一人たりとも残しておく訳にはいかなかった。
「魔法使いだから箒に乗るんだよね」
 誰に言うわけでもなくつぶやく。『空飛ぶ箒』と名付けられた彼の愛機は瞬時に敵を射程距離へと捉えた。
 練り上げた魔力が炎を成し、数十本の【ウィザードミサイル】が敵を蹂躙していった。相手に帝国騎士がいるわけでもない。ただの帝国兵ならば助けを呼ぶまでもなく終わっていた。
 彼は周辺に動体反応がないことを確認し、足を止め、一息をつく。その時、再度姉からの通信が入る。
「おそらくこれが最後ね、一気に来るわ、気を付けなさい」
 フィオリナは通信を切り船内に緊急警報を鳴らす。そして自らも『Flying Broom GTS』に跨ると、敵を発見した方角へと向かい始めた。
「こっちも気が付いてる、さて、最後の一仕事だ」
 フォルセティもやってきている帝国兵たちを見ていた。再度エンジンに火を入れ、走り出す。
 工場船の防衛戦は最終局面を迎えようとしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

蒼汁之人・ごにゃーぽさん
いきなり失敗とか、ダイスの女神様分かりすぎじゃないですかね?
続けての失敗はアカン、あくまでも依頼の成功に貢献した上でコミックリリーフやらねぇと。
なんで本気だす。ガジェットショータイムで召喚したカンブリア生物を思わせるペットロボとテンペストで合体。
カンブリア大爆発に取り巻きの相手を任せて指揮官をXMAで強襲しよう。

そして、本命のアジュールナイトメアでの範囲攻撃に繋げるのさ。


あれ、おかしいな?なんでシリアスさん死亡してるん?



●蒼汁、時々カンブリア、所によりペットロボを伴い一時強くごにゃーぽさんでしょう
 カンブリア紀という言葉が、この世界にあるかどうかは定かではないが、今この工場で巻き起こっているのはカンブリア紀の侵略であった。
 大挙をなし最後の攻勢に出てきた帝国兵を出迎えたのは、降りしきる蒼汁の中にうごめく奇妙な生物たち。
 三葉虫、オパビニア、オットイアといった、本来海中に住んでいたはずの彼らは今、遙か未来であろう世界の宇宙船に降り立ち、帝国兵たちに襲いかかろうとしていた。
 カンブリア紀の生物たちの中心に立つのは巨大な異形。それは、体長二メートルを優に超す機械仕掛けのアノマロカリスとなっているごにゃーぽさんだった。
 帝国兵は恐怖した。侵略とかそんなもんじゃない恐ろしい何かを垣間見た。それでも恐れずに立ち向かった勇敢な者たちがいた。彼らは今、蒼汁により癒やされながらも、この世のものとは思えぬ味に苦しみ、徐々に体を彼らに捕食されている。帝国兵は逃げ出した。彼らはここには近寄ってはいけないと学んだのだ
 地獄はここにあった。
「あれ、おかしいな……」
 誰もいなくなったその場には、ごにゃーぽさんの呟きだけが残った。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 冒険 『スペースフォーミュラー1』

POW   :    攻撃や進路妨害で相手を邪魔する。

SPD   :    加速や機動力で追い抜きを駆ける。

WIZ   :    的確なコース取りや装置などを使い最適な走りをする。

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●帝国は諦めず
 猟兵たちの活躍により工場船は、そして宇宙バイクは守られた。
 そうして、やってきた『コズミックF1デッドライン』当日。
 だが、帝国はまだ諦めていなかった。工場襲撃に失敗した彼らは、帝国から持ち込んだ選りすぐりのバイクのみで大会参加する事にシフトし、何食わぬ顔で紛れ込んでいるというのだ。
 このままでは大会中何が起こるかわからない。猟兵たちは自らも参加し、帝国の野望を食い止めることとなった。ただ、別に勢い余って優勝をしてしまっても構わないだろう。

●出走開始
「では、改めてルールを説明します。勝利条件は簡単、定められたポイントを通過し、一番早くゴールに辿り着いた人が勝利です! ただし、妨害や武器の使用に制限は一切ありません。毎年死者が出ていますので、死なないように体を鍛えるようにと毎年注意しているのはご存じの通りですね? あと、宇宙バイクっぽく無くても宇宙バイクとして登録されたら宇宙バイクなので運営は何も言いません!」
 ルールはとても自由な感じだった。事故や死亡に関して運営は一切の責任を負いませんのテロップまで流れている。大会参加者のサインした書類にも、その旨は明記されていた。
 それでも出走者は多い。それは、この『フォウゼ』が、並み居る宇宙船の中で一番クレイジーな連中があつまると言われる理由でもあった。
 キャプテンと呼ばれる宇宙最速の者、あえてこの条件で武器を一切持たず挑むフォウゼ1優しいと言われる者、体とバイクを一体化した者、海賊の様な風貌の者、モヒカン、紳士、黒い鎧を身にまとった騎士の様な者、白い衣を身にまとった聖者の様な者、筋肉隆々の帝王を自称する者、全てのレーサーと友達になるという者……。
 そして、君たち、猟兵たちだ。
「今年のレースは『フォウゼ』の外からも多数参加があります。果たして、どの様な展開を、そして結末を迎えるのか! それでは、まもなくスタートです!!」
アララギ・イチイ
※アドリブ推奨(ネタ行動)

宇宙バイク?はアース・アララギ号を使用するわぁ
自己幻影で私をもう1人呼んで、私は操縦士、分身は砲手で分担よぉ

事前改造として、前にタイヤを1輪追加(駆動しない飾り)ぁ
これはケッテンクラート(装軌式オートバイ)ってバイク、と主張しておくわぁ
あと、外部に発煙弾発射機とSマインを追加よぉ

レース開始と同時に発煙弾発射機とSマインを発射ぁ
主砲も旋回、榴弾(範囲攻撃)を装填して他の選手が居る場所にぶっ放すわぁ

(操縦)とかの技能でアララギ号を走行させて、砲手の私は砲塔を旋回させて(2回攻撃)(見切り)とかの技能で他のバイクに砲弾や機銃弾を撃ち込むわねぇ
履帯で踏み潰しとかもしたいわぁ



●デッドラインの華
 シグナルが赤から青に変わると同時に始まるデッドラインの恒例行事がある。
「おおっと、今年もさっそく始まりました、初心者殺しといわれる自然と発生する第一関門、弾幕爆風の嵐!」
 参加者の半分がここで消えていくというスタート地点。あちこちから爆発が巻き起こり、観衆が湧く。
 アララギもその開幕に華を添える一人だ。発煙弾で視界を奪ったところにまき散らかされた機雷により、つぎつぎと参加者を脱落させていく。
「初参加のアララギ選手、恐ろしいほどに手慣れている! これは熟練の技だ! 恐ろしい新人が現れました!」
 【召喚・自己幻影】により、本人がアース・アララギ号を疾走させながらもう一人の自分が榴弾をまき散らす。筋肉粒々の帝王を自称していた選手をキャタピラの下に埋めながら、彼女は華麗にスタートを決めた。もちろん、すべては帝国兵たちを根絶やしにするためだ。様々な人々が犠牲になった気がするがあれは全部帝国兵だったのだ。
「……ってことにしてもいいわよねぇ?」
 問題ないんじゃなぁい? もう一人の自分もそう言っていた。
「情報によるとケッテンクラート型の機体とのことですが、キャタピラ搭載の機体とはなかなか驚きましたねぇ。機動力よりも火力と走破性といったところでしょうか。まるで二人いるかのような攻撃と操縦の両立により、そのまま見事に先頭集団に入りました。活躍が期待されます!」

成功 🔵​🔵​🔴​

麻生・大地
【騎乗】【覚悟】【メカニック】【盾受け】【武器受け】

出走前に、バイクには万全の整備を施しておきます
疾風になるのに小細工など不要
真っ向勝負で優勝狙いでいきましょう

もちろん、不心得ものにはきついお仕置きを見舞いますよ?
ただし、せっかくのレースの場を血生臭くするのは本意ではありません
速やかにご退場してもらうぐらいの手加減はしましょう、一応

【レグルス・アサルトフォーム】にて、フルパワーアクセル全開で
飛ばします

自分の持てる騎乗テクニックのすべてを使って前に前に
そのついでに、レースを荒らす愚か者に鉄槌を下す
一石二鳥ではないでしょうか?



●開幕から血生臭い件
「せっかくのレースの場を血生臭くするのは本意ではありません、がっ!」
 麻生・大地(スチームハート・f05083)は万全に状態を整えた愛機『レグルス』にまたがり、序盤の混乱を一気に駆け抜ける。
 ルール無用のレースに小細工をしない者の方が少ない。猟兵以外の参加者でもアナウンスで武器を持たないと紹介されていた人物以外は皆何かしらの武装を備えているようだった。
「不心得ものにはきついお仕置きを見舞いしましょうか」
 宇宙空間で火炎放射器を持ちだそうとする頭のおかしいモヒカンどもを、そのドライビングテクニックとパワーでクラッシュを誘発させ速やかに退場させていく。そして【レグルス・アサルトフォーム】を用いて、アクセル全開で混迷する集団を突っ切った。
『おおっと大地選手は武器を使わずに、その卓越した運転技術だけでライバルを蹴散らしていきます! そのまま混戦を抜け出し先頭へと登っていく! 数少ない純粋なレーサーですね、彼に追いすがることができるかが今大会の重要なポイントになっていきそうです!』

成功 🔵​🔵​🔴​

ヘルメス・トリスメギストス
「執事にとっては、宇宙バイクの運転も朝飯前。
宇宙バイクレースも、この私が優勝させていただきましょう」

工場から借りた宇宙バイクでレースに出場します。

「ですが、相手は歴戦のレーサーや猟兵たち。
少々執事として本気を出すとしましょうか」

主の乗り物を改造するのも執事の嗜み。
宇宙バイクの軽量化や魔改造をおこない、超スピード重視にチューンナップしましょう。

武装などは一切搭載せず、速度重視でレースに出ます。
妨害してくる敵は【執事格闘術】によるフォーク・ナイフ投げや近接格闘で迎撃です。

「ふむ。あの黒い鎧をまとった騎士のような方、怪しいですね」

負けそうになったらバイクをぶつけて騎士を道連れにしておきましょう。



●黒い騎士
 開幕の混乱が落ち着き、状況は比較的まともなレースが展開されつつあった。幸い猟兵たちは脱落することもなく進んでいた。
「相手は歴戦のレーサーや猟兵たち。少々執事として本気を出すとしましょうか」
 工場から借り受けた宇宙バイクを思う存分魔改造して参加したヘルメスは、少々といいながらかなり本気であった。
『ヘルメス選手、武装を搭載していないように見えるが、何かを投げているのか!? 妨害に来た選手たちが次々と脱落している!』
 自らの身に着けたフォークやナイフを投げていることまでは実況者にわからなかったようだ。敵が彼に近付くたびにクラッシュするその様は、まるで魔法のようだった。
「執事にとっては、宇宙バイクの運転も朝飯前。宇宙バイクレースも、この私が優勝させていただきましょう」
 もはや執事とは何なのかわからなくなってきそうだが、彼は順調に順位を上げていく。そんな中で目に入ったのは先頭集団にいた、黒い騎士風の人物。
「ふむ……怪しいですね」
 警戒し、騎士の後ろを走る。何か怪しい動きがあれば動く必要があると覚悟しつつ、そのまま注意を向けながら走り続けた。

成功 🔵​🔵​🔴​

蒼汁之人・ごにゃーぽさん
ほむ、遂に愛騎ハルキゲニアの活躍の場がきたか。
万全を期す為にハルキゲニアライドで召喚しなおして騎乗、と。
シリアスクラッシャーを発動するためにコミックリリーフは封印して真面目にやろう。
地形の利用による早業の念動力を使った操縦での変態機動で一気に加速するよ。
さらに、後続がいれば逃げ足で更に加速。

妨害対策も必要だ。
カンブリア大爆発、念動力で空中を泳ぎ(水泳)空中戦を行う頼もしい彼らに護衛を頼もう。
帝国兵の一部はトラウマになってて近寄って来ないだろうし(恐怖を与える)

考えられるだけの手は打った、後は勝利できるようごにゃーぽの神ごずなり様に祈りを捧げておこう。



●君子カンブリアに近寄らず
『なんだなんだ! あれはバイクなのか!? えー……あ、バイクのようです!』
 実況が困惑の声をあげながら注目をしているのは、ごにゃーぽさんが載る宇宙バイク……ということになっている巨大ハルキゲニアである。なぜこれが大会の審査を通ったのかは不明だが、受付担当の中に青く光り輝きながら白目を剥いていた者がいたのとはきっと無関係である。
「遂に愛騎ハルキゲニアの活躍の場がきたか!」
 その外見とは裏腹にその走りはとてもまともなものだった。宇宙空間にハルキゲニアという遥か古代に存在した葉足動物が駆け抜けるという絵面さえ気にしなければ、ではあるが。
『その奇妙なバイクを守るように配置されているさらに奇妙なものは一体何なのでしょうか!? 警戒してか他の参加者も一切近寄ろうとしません!』
 帝国兵どころか誰一人近寄ろうとしない彼の護衛は、例にたがわずカンブリア紀に生息したといわれる奇妙な海の生物たち。警戒するなという方が無理だった。
「考えられるだけの手は打った、後は勝利できるようごにゃーぽの神ごずなり様に祈りを捧げておこう」
 彼の邪魔をする者がいなかったこともあり、かなり有利に進むことができたのは幸いというべきだろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

エクサ・カラーヌド
オレノ真骨頂ダナ!

勿論レース参加ダ。『SPD』デナ。行クゾ…「黄金竜」!

後カラ団子状ノ奴等ヲ抜クノハ面倒ダカラナ。最初カラ先頭集団二ピタリト張リ付キタイトコロダ。
騎乗+操縦+見切り+野生の勘ダ。
障害物ハ勿論、余計ナ妨害ニモ注意ヲ払ワネバナラン。
勿論大抵ノモノハ操縦ヤ勘デ避ケラレハスルハズダガ、回避不能ダッタリ余リニモ多イ奴、及ビ後々面倒クサソウナ帝国兵器系二関シテハ、我影掴不能デ蹴散ラシテシマオウ。
大丈夫ダ。コノ砂嵐ノ発生源ナド絶対二立証ハ出来ヌ。ダッテ俺モ知ラナイノダカラナ。



●吼える黄金龍
『レースも中盤に入ってまいりました。戦闘集団……もとい先頭集団と中団の集団はだいぶ離れてきております! おおっと! エクサ選手、白黒の特殊な武装でしょうか、何が起こっているかはわかりませんが、それに紛れて妨害を防ぎ、見事な立ち回りを見せています!』
 【我影掴不能】で妨害してくる紳士たちを再起不能にしながら、エクサは先頭集団にピッタリとくっつける。
「コノ砂嵐ノ発生源ナド絶対二立証ハ出来ヌ。ダッテ俺モ知ラナイノダカラナ」
 そもそも宇宙に起こる砂嵐という段階で何かがおかしいのだが、そんなことを気にするものはこのレースにはそもそもいなかった。
 他の選手に近づきすぎると攻撃に巻き込まれる可能性が高いが、見る限り猟兵の比率も高い。心配しすぎることはないだろう。ならば後気に掛けるは帝国のみか……そう考えながら、再度妨害にかかってくる、確実に猟兵ではない連中の対処をしつつ、速度を緩めず突き進む。
『選手の数も当初の2割ほどとなっております。ゴールするだけでもレーサーの中ではかなりの栄誉となりますし、皆諦めずに走ってほしいですね』
「フン、狙ウノハ、優勝ダ」
 実況に対してつぶやきを残しながら、彼と『黄金龍』はまた一つポイントを通過していった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ニィナ・アンエノン
【SPD】
命がけ障害レースかぁ、燃えるね!
帝国も気になるけど……バイク乗りとしては無様には負けられない、かな☆
見た事あるイェーガーも参加してるし、宇宙最速の人もいる!
よーし、頑張っちゃうぞ!
銃は持ってるけどここはやっぱりスピードで勝負をかける!
直線でのスピードを最優先!
【騎乗】や【操縦】には自信あるし、カーブには【勇気】を持ってギリギリイケそうなスピードで突っ込んじゃう!
妨害攻撃を受けないくらいにぶっちぎりたいけど、それでも体当たりとか受けたら【見切り】を駆使してかわしちゃえ。
ゴールが近くなったらゴッドスピードライドでばびゅーん!だぁー♪



●音も光も置き去りに
 隣を走っていた、宇宙バイクと一体化したレーサーが爆発するのを躱しながら、ニィナは笑う。
「命がけ障害レースかぁ、燃えるね!」
 先頭を駆け抜ける宇宙最速の男を視界に捉えられる位置をキープしながら、迫りくる障害物を最低限の動きで回避していく。
 コースに設定されている宇宙空間には小惑星群やスペースデブリも存在し、その中を通過することを要求するポイントもあった。そこを抜けきれずに退場していく参加者も決して少なくはなかったのだ。
「こういうのは思いっきり! 勇気をもって!」
 速度を落とさず一気に駆け抜ける。彼女を追おうと無理をした他の選手たちが幾人かクラッシュしたようだが、気にしている余裕はない、障害物は一つや二つではないのだ。
『おおー! ニィナ選手、見事、見事です! あの速度で小惑星エリアを抜けていくことはそうそうできません。宇宙最速が優勝確定かと思われていましたが、本年は恐ろしい選手がそろい踏みしています!』
 一か所にとどまらない障害物を見切りながら、減速することなく駆け抜ける彼女に会場は湧いていた。
「まだまだ! にぃなちゃんの加速は止まらないよ!」

成功 🔵​🔵​🔴​

ユーイ・コスモナッツ
死亡事故が容認されているとは、
物騒な大会もあったものですね

大きな事故が起きるとしたら、
やはり、優勝のかかった先頭集団でしょうか
なので、まずは先頭集団に着いていきましょう

そのために役立ちそうな技能
「騎乗」「ダッシュ」「空中戦」
このあたりは私の特技でもあります
せっかくの機会、存分に活かしたいですね

その最中で不審なバイクに目星をつけて、
牽制するように走ります
ああ、でも、「なんでもあり」なんですね
ライバルを攻撃したからといって、
帝国兵とは限らないのか……

なんだかもう、
私達の誰かが優勝しちゃったほうが話が早いかもしれませんね
先頭集団に仲間の猟兵がいればその援護、
いなければ自分で優勝を狙ってしまいます



「死亡事故が容認されているとは、物騒な大会もあったものですね」
 落ち着いたとはいえまだ増えていく脱落者を横目に見ながらユーイは先頭集団を観察し続ける。
『ユーイ選手は相変わらず冷静な走りです。前の選手たちの様子をしっかり観察し、最適なコースを選び続けています!』
 端からだとそう見えるのか、などと思いながら改めて残った先頭メンバーを確認する。猟兵を除けば主なメンバー三名。宇宙最速、黒騎士、白聖者と実況では呼ばれていただろうか。さっき優しい男と友達男が見事にゴールイン(クラッシュ)したため、かなり限られていた。
帝国がそう簡単に落ちるとは思えない。猟兵たちの様子を見た上で、ユーイは猟兵がマークについていない白聖者を集中して確認することにした。
 気になることもあったのだ、全身を白い衣で覆って姿を見ることこそできなかったが、時折衣の下から黒い鎧のようなものが見えたのである。
 かといってあからさまにあやしい黒騎士や、優勝に一番近そうな宇宙最速を無視する訳にはいかないのだが。
 長いレースも後半に入りつつあり、疲れもありため息が出る。
「なんだかもう、私達の誰かが優勝しちゃったほうが話が早いかもしれませんね」

大成功 🔵​🔵​🔵​

フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】
「せっかくここまで来たから絶対優勝したいよね」

レース開始後はフィオ姉ちゃんにぴったり並走
後方とアウト側の障害や攻撃に意識を集中するよ

フィオ姉ちゃんの合図でユーベルコード発動
『奥義ジェットストリームアタック!』
ボクが解説するね!
これはボクとフィオ姉ちゃんが同時にUCを使用し
加速した2台が一体となって前方車に襲い掛かかるんだ。
(ちなみに大きな箒型に変形するよ)
ポジションを変えながら、相手のブロックを躱して
前にでる技だよ。

攻撃仕掛けてくるような相手なら
斜め左右から同時に幅寄せして相手を怯ませた隙に
一気に加速して突き放すよ~

「最後は楽しんだ者勝ちだから、ボクも楽しむよ」


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】
「ここまで来たからには優勝を狙いたいな」
弟のフォルセティと協力して優勝を目指す
愛車:Flying Broom GTR(UC使用時には何故か箒型になる)
作戦:
前半はペースを押さえて先頭集団が見える位置へ
騎乗、操縦技能を駆使し的確なコース取りに腐心
前方およびイン側の攻撃に警戒する

後半はUCを使用し一気に加速してトップを目指す
「フォルセティ、今だ!奥義ジェットストリームアタック」

読み:レース開始直後は混戦になると予想
また、前に出ると帝国軍の妨害等も予測される
従って後半勝負にかける
「最初にチェッカーを受けるのは私たちだ!」
最後は気迫だと全身全霊で勝ちに行く!



●最速は炎に消ゆ
『先頭集団が最終チェックポイントを回りました! 最後は『フォウゼ』内に戻り、艦内を走ってゴール地点にたどり着くのみとなります!』
 実況の声が響く。長かったレースも最終局面となり、会場の熱気も最高潮となりつつある。
『フィオリナ選手、フォルセティ選手は姉弟での参加ですが、一人一人でも十分な実力でしょう! 個人でも優勝を狙えるレベルの二人ですが、息を合わせることでさらに見事な走りを魅せています。序盤の混乱期からお互いの死角を補い合い、障害を乗り越えていく様は私でも思わず溜息を漏らしてしまいました!』
 心なしかテンションが上がっている——ずっと高い気もするが——実況の声は姉弟に焦点を当てていた。それもそのはず、現在二人は先頭グループ内でも更に先頭をひた走る宇宙最速を捕捉圏内に捉えていたのだ。
「ここまで来たからには優勝を狙いたいな」
「せっかくここまで来たから絶対優勝したいよね」
 フィオリナとフォルセティがその言葉を呟いたのは、ほぼ同時。フィオリナは軽く笑い、決断する。一気に抜き去るとすれば、最もライバルの減り、宇宙空間で『フォウゼ』に突入する前の、今。
「フォルセティ、行くぞ! 奥義ジェットストリーム!」
「よぉし! 雷帝の剣閃にして、雲海を巡る旋律。我に纏いて一陣の颯とならん!」
「さぁ、付いてきなさい! 雷光を運べ、ペガサスの翼よ!」
 タイミングを合わせ、フィオリナの【Flying Broom GTR】が、フォルセティの【Flying Broom GTS】が、ユーベルコードの発動と同時に変形する。その姿はまさに箒、宇宙を駆ける二人の魔法使いが誕生した瞬間だった。
『なんという事だ!? バイクが変形して箒になったぁ!? しかしその見た目に騙されてはいけない! 猛烈な加速で先頭の宇宙最速と並ぼうとしているぅ!』
「最後にチェッカーを受けるのは私たちだ!」
 追いすがる二人に、宇宙最速の機体から機雷が撒かれる。しかし慌てる事なく左右に別れて躱し、相手を挟み込むように幅寄せしていく。
「そんなもので止まらないよ! このまま抑え込ませて……!? フィオ姉ちゃん!」
「わかってる!」
 直後宇宙最速の機体が爆発、そのまま超スピードで『フォウゼ』の入り口へと突っ込み道を塞ぐ。直前に仲間からの通信を受けた二人は、辛うじて回避が間に合っていた。
「せっかく後少しだっていうのに……こんな事をする奴は!」
「奴らしか、いないでしょうね」
 爆発炎上する『フォウゼ』入り口に降り立ち、後ろを睨む。猟兵たち以外で先頭集団に残っていた選手は後一人だけだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

アリス・フォーサイス
乗り込み式のタヌキ型宇宙バイクを作成して乗ろうかな。
事前に情報収集してコースや装置を学習しておこう。それと、参加者のうち、誰が帝国兵なのか調べておくことも必要だね。
でも、重要なのは当日のレースだよね。妨害されないように迷彩化して進もう。まわりをよく見て、妨害された時は見切って避けていこう。危ないときはバイクごと量子化して避けるよ。
基本、他の参加者への妨害はしないけど、帝国兵には容赦しないよ。2度と参加したくないと思うような地獄を見せてあげる。
スプリンクラーを作動させてバイクを水浸しにしてショートさせたり、ぼくの火の矢で燃やしたりするよ。安全に帰れると思わない方がいいよ。



●宇宙騎士は誰だ
「間に合った、ね」
 アリスは猟兵たちが爆発に巻き込まれていない事を確認し、ホッと胸をなでおろす。
 前もって誰が帝国関係者なのかを調査し、あたりはつけていた。だが、宇宙最速、黒騎士、白聖者のうちのだれかを確定しきれずにいたのだ。なにせ一人とは限らない。全員が帝国の手先の可能性もあった。彼女は迷彩化と量子化を駆使し、先頭について行きながらも目立たず、彼らを見張っていた。
 そして、宇宙最速は白、黒騎士は機体や装備的に考えてほぼ間違いなく黒だった。ただ、あまりにも隠す気がなさ過ぎたので警戒していたのである。しかしレースは終盤、このまま黙っているわけにもいかかないと判断し、追走していた猟兵の協力の下、捕縛したのだった。
 そこで相手から話しを聞くうちに、勝つのは我々だ、宇宙最速は何があっても勝てない、と聞いた時点で仲間に通信を送ったのである。嫌な予感が的中し、宇宙最速は爆発した。
「こうなれば、残る参加者を全滅させるしかな……」
 元黒騎士が何かを言おうとしたが、とりあえず黙らせる。
「こいつが主謀者ってことは考えにくいね。となると、あとは一人、か」

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『帝国騎士』

POW   :    インペリアルブレイド
【念動力を宿した「飛ぶ斬撃」】が命中した対象を爆破し、更に互いを【念動力の鎖】で繋ぐ。
SPD   :    ダークフォースバリア
自身に【鮮血の如きオーラ】をまとい、高速移動と【赤黒い電撃】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    インペリアルフラッグ
【念動力で形成した帝国の旗】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を『帝国の領土』であると見る者に認識させ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●白い衣の聖者
「どうやら残ったのは私一人のようだな」
 白聖者と呼ばれていた者が猟兵たちの前へと降り立つ。
「この気配、やはり邪魔をする者共か」
 もはや誤魔化す必要はない、そう言いながら衣を脱ぎ捨てる。その姿は帝国騎士そのものだった。
「表彰台を全て帝国のものとするつもりであったが、我一人ではそれも困難か……いや」
 炎上を続ける入り口を背に、彼は剣を抜く。
「別に、貴様らを全て倒してしまったら、私一人が、即ち帝国だけが優勝だということで構わんのだろう?」
 もはや、まともにレースをする気は無いらしい。早々にこの帝国騎士を討伐し、優勝の栄冠をいただくことにしよう。
ニィナ・アンエノン
【SPD】
違う!
確かに妨害でも何でもありのレースなんだろうけどさ、もうレースする気ないよね?
そんなやり方で一人でゴールしたって、そんなの優勝って言わない!
マシンを愛して、スピードとテクニックで勝負するのがバイク乗りの誇りでしょ?
それを汚す様な事されて、にぃなちゃん割と怒っちゃってるんだけど!
(情熱的なBGMを流しながら一方的に説教)
レース参加中の猟兵だ、覚えとけ☆(決め台詞)
よーし、言いたい事も言ったし行くぞー!
衝撃波や吹き飛ばしを駆使してバイクで攻める!
隙を見てジャンプからの踏みつけもお見舞いだ!
にぃなちゃんは戦闘になっても、愛する自分のバイクで勝負!



●彼女はレースとは認めない
「違う!」
 自信満々に立ち塞がった帝国騎士を全力で否定したのはニィナだった。
「確かに妨害でも何でもありのレースなんだろうけどさ、もうレースする気ないよね?そんなやり方で一人でゴールしたって、そんなの優勝って言わない!」
「優勝ではないか、過酷なレースを勝ち抜いて一人だけしか生き残らなかった。ただそれだけだ!」
「マシンを愛して、スピードとテクニックで勝負するのがバイク乗りの誇りでしょ?」
「バイク乗りの……誇り……っ」
 帝国騎士もここまで残ったのは実力があったからに他ならない。そう、彼も持っていたはずなのだ、その誇りを。
「それを汚す様な事されて、にぃなちゃん割と怒っちゃってるんだけど!」
 情熱的なBGMを背景に一方的に説教をしかけられる帝国騎士。自分が忘れかけていた何かを思い出しそうになり、しかし首を振る。
「誇り……誇り……いいや、いいや、勝てば、まずは勝たねば、帝国は勝たねばならぬのだ! ええい、貴様、我を惑わしおって、何者だ!」
「レース参加中の猟兵だ、覚えとけ☆」
「よかろう、我にそのような物言いをした礼だ。1番に切り捨ててくれる!!」
 決め台詞を言い放ったミィナに向かい、帝国騎士がフォースブレイドを振りかぶる。しかし、その剣閃はあまりに鈍い。
「ぬ!? なぜだ、力がっ?!」
「遅いねっ!」
 【絶対行動不可能領域】により能力を封じられ、戸惑う相手にニィナのバイクが迫る。
「例え戦闘になっても、愛するバイクで勝負するのがライダーだよ!」
「しまっ」
 彼女の猛スピードを追いきれず、帝国騎士はバイクの下敷きとなった。

成功 🔵​🔵​🔴​

麻生・大地
【怪力】【二回攻撃】【先制攻撃】【武器受け】【盾受け】【情報収集】

【レグルス・タイタンフォーム】で変形

「レースを台無しにしようとするのは許せません。が、僕はバイク乗りで、ここはレース場。決着はバイクでつけるべきだと思います」

タイタンフォーム…バイクで攻撃態勢に入ります
誰が何と言おうとバイクです

まずは敵の戦闘力の把握のために防御主体で立ち回ります
攻撃の種類、挙動、移動速度など、出来る限り
情報を集めながら戦います

後方にドローンを待機させ、分析した情報は他の仲間に逐次提供します
攻撃の本命は仲間に任せることにしましょう

「さあ、ウィニングランの権利を賭けて、いざ尋常に勝負!」



●それはまぎれもなくバイク
 帝国騎士がダメージからの復帰を果たし起き上がった時、目の前に立ち塞がっていたのは身の丈の倍はあろうかという巨大なロボットであった。
「レースを台無しにしようとするのは許せません。が、僕はバイク乗りで、ここはレース場。決着はバイクでつけるべきだと思います」
 否、それは大地のバイク、レグルスの【タイタンフォーム】の姿であった。
「さあ、ウィニングランの権利を賭けて、いざ尋常に勝負!」
 帝国騎士に襲い掛かるバイクの拳に、バイクの蹴り。復帰しかけていた帝国騎士はまともに喰らってしまい、再度地に沈む。
「ぐぅ……バイク……これが、バイクだと!?」
 そして、帝国騎士は見事に錯乱していた。
「誰が何と言おうと、バイクです!」
「ええい……そのようなバイクがっ、バイクであるはずがない、ぬおおおおお!」
 帝国騎士は叫びと共に起き上がり、手に持つ剣から斬撃を飛ばす。
 大振りとなっている攻撃を冷静に躱しながら、大地は後方に飛ばしているドローンから送られてくる敵の情報を分析していた。
 そう、彼の真の目的は攻撃を集中させ、敵の情報を仲間へと共有することだったのだ。
 大地が挑発のために放った開幕の大振りの攻撃を、錯乱のため躱すことができずに大打撃を負うことになってしまった帝国騎士は、それを知る由もなく、がむしゃらに剣を振るっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アララギ・イチイ
※アドリブ歓迎

お祭り(レース)も終盤ねぇ
それじゃ、祭りの最後は盛大な出し物を引っ張り出しましようかぁ

装備品の3機のアララギ号(アース・アクア・スペース)を呼び出すわぁ
そしてUCの愉快召喚・合体~(以下略)を使用して変形合体、それに搭乗(騎乗・操作)して戦闘、ちなみに活動時間は300秒で攻撃力重視よぉ

攻撃手段はアララギ号の武装をそのまま使える(そんな設定)からぁ
近接戦闘は腕のドリル(アクアの艦首)でぶん殴ったり、中距離~遠距離は対艦魚雷や連装砲で(援護射撃)するわぁ

活動時間が過ぎたらロボには不可欠な自爆ボタンを押して脱出よぉ
やっぱり最後は盛大に花火を上げないとぉ(なお、アララギ号は後ほど修理


アリス・フォーサイス
黒騎士を隠れみのにしようとしてたんだね。でも、ぼくはだまされないよ。
残念だけど、帝国騎士さんの出場は認めてないんだよ。だから、排除させてもらうよ。

相手の動き、癖などを情報収集しながら攻撃を見切っていくよ。
攻撃をうけそうになったら、大気の構成要素をオーラ壁に変えて、オーラ防御で防ぐぞ。

こちらからは火属性の矢で攻撃をしかけるよ。
そのうち、いくつかは迷彩をかけて、絶対によけられないようにするんだ。

鎖につかまったら、相手も動けないってことだよね。
その隙に全力魔法をぶちこむよ。

仲間と協力して勝つ姿こそ美味しい話にはかかせないからね。
仲間との連携もサポートするよ。



●ロボに乗ったままする場合は死ぬほど痛い
「黒騎士を隠れみのにしようとしてたんだね。でも、ぼくはだまされないよ」
 仲間から送られてくる敵の情報は、アリスが自らの分析した敵の情報と照合、整理し、最適化される。
 そうしてはじきだした最適解を元に仲間を導きながらも、彼女自身も空に無数の炎、【ウィザードミサイル】を用意していた。
「残念だけど、帝国騎士さんの出場は認めてないんだよ。だから、排除させてもらうよ」
 炎が放たれる。計算され尽くした軌道は帝国騎士の守りをかいくぐりながら着実にダメージを蓄積させていった。
 相手も念動力で旗を作り対抗しようとするも、なかなかうまくいっていない。猟兵から受けたユーベルコードの影響が彼の力を阻害しているのだ。
 そうしてアリスが帝国騎士の気を逸らしているうちに、アララギの攻撃準備が整う。
「世界の未来を守る為、過去を断ち切る不滅の刃ぁ! 第六猟隊ロボ、グレート・イェーガーここに参上ぉ!」
 【愉快召喚・合体グレート・イェーガー】それは3機のアララギ号を変形合体させることで一時的に強大な破壊力を得ることができるユーベルコードである。
 巨大なロボに乗り込んだアララギは持ちうる武装を一気に帝国騎士へと叩き込む。
 喰らってなるものかとフォースセイバーを構える帝国騎士の手に直撃したのは、アリスが放った迷彩を纏わせたウィザードミサイル。
「その動きは分析済み、だよ」
 思わず武器を落とした時、アララギの対艦魚雷が、連装砲が降り注ぎ、ロボ自身もドリルを激しく回転させながら突撃してきた。
「ぬおおおおおおおおお!?」
 対艦魚雷を両手で受け止めている間に連装砲に吹き飛ばされる。ドリルは彼を守る鎧をボロボロに壊し、肉体自身も深く傷を負った。
「最後は派手に見せないといけないわぁ!」
 アララギの攻勢はとまらない、吹き飛ばされた帝国騎士を追い、ロボの両腕でベアハッグをきめ、飛び降りる。
「は、放せ、何をするっ!?」
「やっぱりロボといえば、最後は盛大に花火を上げないとぉ」
 直後、ロボは腕の中の帝国騎士ごと激しく爆発、炎上した。メカの華、自爆装置である。
 帝国騎士は度重なる攻撃と、先ほどの自爆により、かなり深い傷を負っていたが、その目に宿る炎は、猟兵たちを焼き尽くさんと熱く燃えていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

蒼汁之人・ごにゃーぽさん
ハルキゲニアライドで愛騎ハルキゲニアを召喚し直してテンペストで合体☆
ガジェットショータイムでごにゃーぽ神ごずなり様像型ガジェットを召喚。蒼汁を司りその権能を扱うごにゃーぽ神ごずなり様の威容を見よ☆
ごずなり様ごずなり様、レースに水差すこの不届き者に蒼汁の天罰をあたえたまえー。
その天罰の合間を縫って無限風神風幻影でとっかんだ☆
だが、コレはフェイント。止められない連続攻撃はさぞ隙だらけに見えるだろう、だが、念動力で操る戦慄の蒼汁には関係が無い。
ごずなり様の権能(呪詛、祈り)で強化された、魂を冒涜し精神を凌辱し味覚を蹂躙する、魂が抜けた方がマシな宇宙的狂気な味を精神を正常に保ったまま存分に味わうがいい



●まずいもういっぱい
 参加者が次々と宇宙バイクを変形させ、帝国騎士に襲い掛かっていたが、ごにゃーぽさんのマシンが一番の異色だ。
 そもそも愛機『ハルキゲニア』自体がハルキゲニアなのだ。ごにゃーぽさんと合体した姿はそれはもう、とてもハルキゲニアだった。
 宇宙にそびえるハルキゲニアの後ろに輝くは、一つの神々しさというかむしろ禍々しさすら感じる謎の神像。その神像こそ蒼汁を司りその権能を扱うごにゃーぽ神ごずなり様、らしい。何せ知る者がいないのだ。わかるのはただ祈りをささげるものが一人いるということだけ。
「ごずなり様ごずなり様、レースに水差すこの不届き者に蒼汁の天罰をあたえたまえー」
 燃え盛る入り口に降り注ぐは蒼く輝く雨、帝国騎士は漸く念動力で旗を生み出し、不気味な雨を防ぎ始める。
「珍妙な技で帝国領土を侵そうというのか! そのような神、帝国は認めぬ!」
「罰当たりな人だ! そんな人にはとっかんだ☆」
 ものすごくハルキゲニアな『テンペスト・ハルキゲニア』ともいえる謎の生物が暴風を纏い、残像すら見える速度で帝国騎士へと突撃していく。その光景はただの悪夢に違いない。
「そのようなただの突撃など当たるわけがあるまい!!」
 帝国騎士は冷静だった。すっと横に避けた。ごにゃーぽさんは愛機ごと壁に突っ込んでいた。
「おろかも……の……ごぽっ!?」
 しかしそれは罠だったのだ。真の目的は【戦慄の蒼汁】を帝国騎士に飲ませること。冷静に躱した、教科書通りの行動は、言ってしまえば予想しやすい。今までの仲間が集めた情報をもとに相手の行動を予測したごにゃーぽさんは、彼の口に【戦慄の蒼汁】をダイレクトシュートすることを達成したのだ。
 帝国騎士は地獄に落ちた。味覚を殺され続けるが精神は正常という、解放されることのない地獄に。だが、それでも彼は立つ。今や彼は地獄の騎士とも言える形相で猟兵たちをにらみながら剣を握っていた。
 もっとも、その形相は恨みでもなんでもなく、うわ、すっげー不味いのがいつまでたっても残ってる、だれか水をくれ、といった必死の訴えの籠ったものだったのだが。

成功 🔵​🔵​🔴​

フォルセティ・ソルレスティア
【ペア/f00964】【WIZ】
フィオ姉ちゃんが帝国騎士の攻撃を相殺している隙に
ボクのUCで確実にダメージを与えるよ

【行動】()内は技能
Flying Broom GTSに騎乗したまま戦うよ
帝国騎士から距離をとって走行しながら機会を待つんだ
フィオ姉ちゃんの合図を聞いたら即攻撃
(高速詠唱)でカラミダド・メテオーロを(全力魔法)で叩きつけるよ
念をいれて(2回攻撃)にする!

「大人しくリタイアしといてね~」
帝国騎士に向かって聖箒を突き付けるのを忘れないよ

他の猟兵さん達がとどめを刺すのを見届けたら
レースを再開して、チェッカーを受けるよ
「来年も開催できるように、しっかり結果を残しておかないとね!」


フィオリナ・ソルレスティア
【ペア/f05803】【WIZ】
「真剣勝負なレースを台無しにした報いは受けてもらうわ」
若干怒りモードなフィオリナ

■作戦
帝国騎士のUCを相殺し、その隙にフォルセティのUCで
ダメージを与える
(可能であれば他の猟兵との戦闘を参考にする)

■行動
Flying Broom GTRに騎乗
(騎乗、操縦技能を駆使)
「その動き、見切ったわよ」
帝国騎士の行動に最大限注意を払い、攻撃モーションに入った瞬間、
アイギスの盾でUCを相殺(技能:高速詠唱×全力魔法)
「今だ、フォルセティ!」

攻撃後はすぐさま距離をとり、反撃に備える

ボロボロになってもレースはあきらめない
参加者全員で帝国騎士を撃退した後、リスタートでゴールを目指す



●それでも帝国は敗北を認めない
 地獄の鬼ともいえる表情を浮かべる帝国騎士。
 青白く光り輝く液体により、凄まじく不気味な旗となってしまった帝国旗を、それでも、この世のすべては帝国のものだと訴えるかのように両手で掲げる。
「どれだけ邪悪な物に侵されようとも、帝国は、勝つ……おえぇえ」
 鬼の表情のまま解放されない地獄の味覚をなんとかしようとするが、その絵面は残念過ぎた。
「真剣勝負なレースを台無しにした報いは受けてもらうわ」
 レースどころか何もかもが台無しとなりつつある帝国騎士は、それでも許されない。
 フィオリナは『Flying Broom GTR』を駆り、帝国騎士との距離を詰めていく。
「黙れぇ……帝国は、すべてにおいて、宇宙を統べる、一番の存在なのだ。このレースにおいても、それは変わらぬ!」
 旗を持つ手に力を籠め、振るおうとする帝国騎士。しかし、フィオリナは彼が他の猟兵と対峙した際、旗を使い戦う姿をすでに目にしていた。
「その動き、見切ったわよ――防げ、アイギスの盾よ!」
 そう、彼女に対し、同じ攻撃は無意味だった。帝国旗は振るわれると同時に、現れた光り輝く魔法の盾に相殺され、消えゆく。
「馬鹿な! 我が帝国の象徴が!?」
「馬鹿者はそちらだ! 今だ、フォルセティ!」
「――悠久に揺蕩う無限の星屑よ。星柩満ちて此へ集うは漆黒の紅炎!」
 フィオリナの作った隙を、フォルセティが逃すわけがなかった。
 戦場から距離を取り『Flying Broom GTS』の上から機会を狙っていた彼は、合図と同時に聖箒を帝国騎士へと向ける。
「【カラミダド・メテオーロ】!」
「ぐおおおおお!?」
 完全に不意を突かれ、防ぐ武器も失ったまま、灼熱の巨大隕石の下敷きとなった帝国騎士。
「帝国はぁ……負けぬぅううう!」
 それでも、隕石を押しのけ、立ち上がる。彼は優勝のために猟兵の前に立ちふさがるのを諦めない。だが頭上に浮かぶのは、もう一つの巨大隕石。
「大人しくリタイアしといてね~」
 隙を生じぬ二段構え、帝国騎士は再度隕石に押し潰された。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ユーイ・コスモナッツ
やっぱり、にらんだ通り!
あなたが敵将だったのねっ
いざ、尋常に勝負!

反重力シールドで一直線に突っ込む
……と見せかけて、直前で乗り捨てます
高速で突撃する反重力シールドを囮にして、
私は騎士の頭上をとります
突撃槍でアタック!

私にとっての宇宙バイクであるところの
反重力シールドを失ったら失格になってしまいますから、
攻撃後はリモコン操作で回収します
だって、まだレースは終わっていませんもの!



●シールドは友達
「この、ような、石ごときで……!」
 押し潰された隕石の下から這い出てきた様はどう見ても満身創痍だったが、それでも帝国騎士は立ち上がっていた。最後の力を振り絞り、赤黒い電撃を迸らせながら、鮮血の如きオーラを身に纏う。
「ブーストオン! いざ尋常に勝負!」
 帝国騎士に向かい、ユーイは反重力シールドの出力を上げる。レースの時から疑っていた相手だ、ここで決着をつけようと、武器を持つ手にも力が入った。
「この力に正面から、挑もうなどと……!」
 『反重力シールド』に乗り一直線に向かってくる彼女に、帝国騎士は容赦なく赤黒い電撃を飛ばす。
「と見せかけてぇ!」
 しかし電撃が到達する直前、ユーイはシールドから飛び上がった。電撃は誰もいない空間を通り過ぎ、シールドと彼女はそのまま帝国騎士へと辿り着く。
「なんとぉ!」
 正面からぶつかる半重力シールド。彼のオーラはそれを受け止めるが、頭上に迫るユーイの突撃槍を防ぐ手立ては、残されていない。
「これで、終わりだあああ!」
 彼女の槍は、帝国騎士を地面へと縫い付けた。

成功 🔵​🔵​🔴​

エクサ・カラーヌド
全ク…妨害ノ来安イ最前列ヲ避ケテ、一気に最後ノスパートヲ掛ケテ抜ク作戦ガ台無シダナ。

マァ優勝ハ虎視眈ト狙イ続ケテ走リ抜ケタイ所ダ。
騎士ノ隙アラバモウ通リ過ギテゴールシタイ位ダナ。

……ソウハ行カン事モアロウ。ソレナラ、トリアエズ、アサルトウェポンノ2回攻撃+鎧無視+武器落としデ行動阻害トイコウカ。

念動力ノ鎖二捕マッタラ仕方ナイ。
アル程度バイクデ引ッ張ッタ後二勢イ良ク反転スルコトデ張力ト合ワセテ急接近、
ソノママ我背立不能デ騎士本人ノ一刀両断ヲ狙ウ。

鎖ガ離レタラモウレース二戻リタイトコロダ。



●誇りを投げ捨てる者
『お待たせ致しました! アクシデントはありましたが入り口の障害物は撤去され、まもなくレースが再開されます!』
 帝国騎士が倒れたと同時に、実況の声が響くのを聞き、エクサはため息をつく。
「全ク……妨害ノ来安イ最前列ヲ避ケテ、一気に最後ノスパートヲ掛ケテ抜ク作戦ガ台無シダナ」
 文句を呟きながらも『黄金龍』の確認は怠らない。
「優勝ハ、俺ガ貰イ受ケル」
『それでは、レース再会です!』
「行クゾ、『黄金龍』……ヌッ!?」
 走り出そうとしたところに感じる違和感。いつもより重い走り出し。
 まさかと思い振り向く。その先には倒れ伏したまま、『黄金龍』を鎖でつなぐ帝国騎士。
「貴様が一番勝利に近いと見た。諦めるつもりなど毛頭ないわ……! そのまま走り抜けろ、貴様の表彰台は、最後に私が貰い受ける……!」
 帝国騎士はまだ死んでなど、諦めてなどいない。エクサの走りを利用し貪欲に勝利を奪い取るつもりだった。
「マダ息ガアッタカ、貴様、志ガ低スギルゾ!」
 バイクを走らせ鎖を限界まで張らせていくエクサ。帝国騎士はそのあたりにあった瓦礫に乗ることで一時的に『黄金竜』を利用したジェットスキー状態となり追走していく。
「勝てば、よいのだ!」
 帝国騎士は全てをかなぐり捨てた下衆じみた汚い瞳で叫ぶ。
「貴様ノヨウナ者ト共ニ走ルノハ、願イ下ゲダナ!」
 速度が乗ったところでエクサは反転し、一気に騎士との距離を詰める。
「コース逆走だとおおお」
 超高速での交差、直撃する黄金竜のサイドミラーにより発動した【我背立不能】により、今度こそ帝国騎士は真っ二つとなり、骸の海へと帰って行った。
「ヤレヤレ、ッテヤツダナ。多少遅レタガ、丁度イイハンデダ。本物ノ走リヲ見セテヤロウ」

●黄金の栄光を掴む者
『さぁ、最終コーナーを回った! 先頭を走る大地選手とそれを追うミィナ選手、ユーイ選手が後ろに続く。ごにゃーぽさん選手の不気味な影もわからない。あれが何だかさっぱりわからない!アリス選手はやや後方、アララギ選手とヘルメス選手はマシントラブルか、スピードがいまいちノっていない様子! さぁ、この形のまま決まるのか……おおっと!? 後方から猛烈な勢いで迫る二つの、いや、三つの影! 速い、速いぞ、伸びる伸びる伸びるぅ、届くか、届くか、届くかあああああああ!? ゴオオオオオオオオオオオオゥル! どうなったかさっぱりわかりません。果たして捉えられたのでしょうか! もう全員が優勝でも何の不思議もありません!!』

●銅の輝きを眺めながら
「ホントハオ前ノ名の通リノ、金ヲ手ニ入レルツモリダッタンダガナ」
 レースは熱狂に包まれたまま終了した。エクサは手の中にある銅の輝きを眺めながら呟く。
「ナニ、次ハ、ハンデナドヤラナイ、ツマリ、オレタチノ勝チダ」
 端末に浮かぶ表彰式の写真を眺める。二人で楽しそうにトロフィーを持ち上げている、仲の良さそうな姉弟の姿が見える。
 本当に誰が勝ってもおかしくないレースだった。最後など審議で1時間ほどかかったのだ。結局1位はデッドライン史上初の同着判定。3着も僅差。
「セイゼイ、今ノウチニ喜ンデオクトイイ」
 エクサがどのような表情を浮かべてるいるかを読み取るのは難しい。
「ヤレヤレ、ダナ」
 しかし、その声は、とても楽しそうに聞こえた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月09日


挿絵イラスト