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エンパイアウォー④~太陽操る、月の者

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー

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「全く、私を使うとはいいご身分ですね……。」
 富士の樹海の中、儀式場に佇む一人の姫が誰に言うともなく呟いている。
「まぁいいでしょう。この星の宝と月の妙技、とくとご覧あれ。」
 龍の首の玉によって呼び出された龍を使い、儀式場の中心に小さな竜の子を追い詰めていく。
 やがて動きが取れなくなる竜を一瞥し、
「さぁ、猟兵どもよ。私の儀式を止められるか、勝負といきましょう。」
 手にした蓬莱の玉の枝を翳すと、七色のレーザーが放たれた。
 それに当たった竜は、いともたやすく弾け飛ぶ……。
「くっくくく……私に勝てる者が現れるか、今から楽しみにしておきましょう。」
 飛び散った竜の血肉が儀式場に撒かれ、描かれた魔法陣に輝きが満ちていくのだった。

「皆さん、お疲れ様です。それでは始めましょう。」
 グリモアベースに集まった猟兵達へ、八咫はいつもの笑みを浮かべながら説明を始めた。
「皆さんには、富士山の噴火を止めてもらおうと思います。
 現在、富士の麓の樹海で、オブリビオン達が儀式を行っております。
 それが完遂すると、まさしく噴火が起こり、江戸を含めた多数の地区が火に包まれることになります。
 ……そうなってしまっては、幕府軍も人を戻らせる必要が出てしまいます。
 帰る場所が無くては、この戦いも意味がなくなってしまいますからね。」
 そう言って八咫の鬼の手の上でグリモアが輝くと、富士の樹海への道が開く。
「今回皆さんに倒していただくのは、かぐや姫です。
 ……冗談ではなく、お話として伝わっている、まさしくその通りの姫なんです。
 話に出てくる6つの宝物を自在に操る強敵となっています、くれぐれも注意してくださいね。
 この先の樹海を進むと、彼女の持ち場の周囲に竹が生えているので、すぐにわかると思います。
 彼女を倒せば儀式は止められます、何とかして倒してください。」
 よろしくお願いします……と頭を下げて、八咫は猟兵達を送り出した。


ヨグ
 ヨグです、エンパイアウォーの第1作目となります。
 富士の樹海でかぐや姫退治、よろしくお願いします。

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 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦 『『三姫』かぐや姫』

POW   :    【ダブルUC】龍の首の球+燕の子安貝
【龍の首の球を媒体に、炎を吐き攻撃する七体】【の巨大な龍を召喚する。また、燕の子安貝の】【自軍強化能力(召喚した龍も対象)の効果】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    【ダブルUC】不死の薬+蓬莱の玉の枝
【不死の薬を飲む事で自身に常時回復効果を付】【与する。また、蓬莱の玉の枝を翳す事で発生】【した、七色の魔力球から高命中のレーザー】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    【ダブルUC】仏の御石の鉢+火鼠の裘
【仏の御石の鉢を媒体に、上空に月の使者達】の霊を召喚する。これは【レーザーの弾幕で敵を攻撃する。また、かぐ】や【姫は火鼠の裘を纏う事で、高威力の火炎弾】で攻撃する能力を持つ。

イラスト:桐ノ瀬

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアララギ・イチイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

古上・薺
【雨宮いつきさん(f04568)と同行】


むぅ、6種の呪具をああも使い分けるとは…
火にはなんとでもできるが他を気にしていては攻めに転じられぬ…
…ぬ?あれはたしか…以前どこぞで見かけた龍神を繰る術師…
うむ、龍神すらも式とする術使いと共闘を図れれば何とかなるやもしれぬな!

雷獣共を呼び出し、火以外の術への盾としておこう
火弾や炎の息吹はわし様の羽衣や着物でどうとでも防げるはずじゃ
攻めあぐねるくらいならば攻め手足りうるものを可能な限り攻めに集中させてやればよい
見たところあの術師も妖孤
なればわし様が信じ、託すことに迷いなどありはせぬ

…いきなり、守護を担われて変な女と思われるのも癪じゃが…
ええい、ままよ!!


雨宮・いつき
【f03595と同行】
己の私欲のために竜の仔を手に掛けるなど、言語道断です
ましてや、神聖なる霊峰を人々に仇成すために使おうなどと…

天から注ぐ光は雷撃符で生み出した雷の盾で防ぎつつ、
盾から雷を撃ち出す事で霊達を叩き落としましょう
…おや、何やら力を貸して下さっている方がいるようですが…あちらの御同輩の方ですね
ならば守りはお任せして、召喚の為に稲荷符へ霊力を込めましょう(【力溜め】【高速詠唱】【全力魔法】)
最早貴女は月の姫にあらず
悪鬼に等しき所業の報い、受けて頂きます!

御呼びするのは桃の侍と三匹のお供
焔の狛犬で火炎を打ち消し、雷と氷結で動きを止めて
さあ、鬼をも屠りしその力、存分に振るいませ!


ファラン・ウルフブラッド
☆絡み・アドリブ歓迎します☆

物語として聞いた事のあるかぐや姫は、その美貌で多くの男達を虜にしたらしいな。 月の姫、どれ程のものか見させてもらおう。

*エンカウント時*
「ふむ、なるほど。噂に違わぬ美しさよな」一頻り美しさに感心した後
「だが、それだけだ。我が心は全く揺らぎもせん。貴様より我が妻や、我が華達の方が遥かに美しく可憐だな」とバッサリ切り捨てます。(UC封神演戯で妖狐忍軍を呼び出し、最高にドヤ顔で煽るオマケつき)

【行動:POW】
吹き荒ぶ風の刃(衝撃波+範囲攻撃)による面制圧で牽制を行い、隙の出来た敵へPOW属性のUCを叩き込みます。
相手の攻撃は見切りと受け流し(武器受け)等で対応します。



「むぅ、6種の呪具をああも使い分けるとは……。火にはなんとでもできるが、他を気にしていては攻めに転じられぬ……。」
 竹藪に身を隠し、かぐや姫の様子を窺っているのは、古上・薺(傲岸不遜な箱入り狐娘・f03595)。
 さて、どうしたものか……と考えている横で、姫の前に飛び出す妖狐の姿が見えた。
「ぬ? あれはたしか……。」

「己の私欲のために竜の仔を手に掛けるなど、言語道断です!」
 勢いで飛び出し、姫に言葉をぶつけているのは、雨宮・いつき(歌って踊れる御狐様・f04568)。
「ましてや、神聖なる霊峰を人々に仇成すために使おうなどと……。」
「ふん、小童が。あなたに何がわかるのです。」
 対して姫は、仏の御石の鉢を掲げて月の民の幻影たちを生み出す。
「力なき者に用はありません。私を倒す気なら、相応の力を見せなさい!」
 言葉に合わせ、幻影たちはレーザーを降り注がせてきた。
 雨宮は雷撃符を翳して雷の盾とし、自身の身を護る……が、いかんせん数が多い。
「く、力の差はわかってはいましたが……。」
「いや、これで互角じゃ!」
 言葉に続いて雷の盾に別の雷獣が憑りつき、雨宮の身体を覆う盾となっていた。
「わし様が力を貸してやる。おぬしは攻撃に回るのじゃ!」
「……解りました!」
 雷獣を操り、彼らを盾とする古上の声に頷き、雨宮は別の符を取り出し祝詞を唱える。
 が、その様を見た姫が手を上げると、足元にとぐろを巻く龍が首を上げる。
 その口に、炎を湛えるのが見えた。
「くっくくく……こ奴を、忘れていますね。」
「な、まて!」
 古上自身、そう簡単に燃えぬ羽衣を纏っている……身を挺すか? いや、雷獣たちがやられてしまう。
 考える間に炎が吐かれ……風の刃が、炎を二人から逸らしていった。

「く、次から次へと!」
「ほう、語られている通りだな……思い通りにいかず、癇癪を起す顔も美しいではないか。」
 横から剣閃による風の刃を浴びせかけ、現れたのはファラン・ウルフブラッド(深淵を歩く剣王・f03735)。
 自身の家に伝わる神剣バルムンク片手に顎に手をやり、姫の顔をまじまじと見ながら呟き……
「だが、それだけだ。我が心は全く揺らぎもせん。」
 そう断じ、いつの間にかファランの影から現れた妖狐忍頭『桔梗』を従えて言い放つ。
「貴様より、我が妻や我が華達の方が遥かに美しく可憐だな。」
「ふふ、我が主よ。お褒めに預かり光栄ですが……。」
「私への侮辱、万死に値します……龍よ、やりなさい!」
 さすがに苛立った姫は、ファラン達へ龍をけしかける。
「……やりすぎでは?」
「なに、これで注意がこちらに向くならよい。貴様の同胞らが動きやすくなる。」
 妖狐の忍である桔梗に対し、ファランは雨宮と古上の方をちらりと見て答え、向かってくる龍へ風の刃を浴びせかけていった。

「あやつは敵だった気もするが……なんにせよ、チャンスじゃな。」
「ええ、いきます!」
 雨宮の手の中で、十分に力の込められた稲荷符。
 そこから呼び出されたのは、若い武者と犬・猿・雉の3匹のお供。
 桃から生まれし伝説が残る、鬼退治の一行であった。
「さあ、鬼をも屠りしその力、存分に振るいませ!」
 掛け声とともに、一斉に襲い掛かる1人と3匹。
「くっ! あなた達!」
 姫も慌てて火鼠の裘から炎を投げつける。
 しかし、それを炎を纏う狛犬が食い破り、雷を操る狒々と氷を生み出す雉がそれぞれ姫を攻撃していく。
「月の民よ!」
「それはさせんぞ!」
 レーザーで彼らを薙ぎ払うが、古上の雷獣がそれを許さない。
 そして、肉薄する桃の名を持つ武者の刀が、姫を捉えた。
「最早貴女は月の姫にあらず。悪鬼に等しき所業の報い、受けて頂きます!」
「くっ、ああ!」
 その一撃は姫の纏う皮衣を切り裂き、手にした鉢を砕いた。
 同時に、頭上に浮いた月の民たちは消え失せる。
「うむ、よくやった! 龍神すらも式とする術使いと、わし様が見込んだだけはある!」
「いえ、それほどでも……あれ? いつ見せましたっけ。」
「あぁいや……わし様がそれくらいの術士と見込んだのじゃ!」
 前に別の戦いで同行し、それを見ていた……とはプライドが邪魔して言えない古上。
 その様子に、くすりと雨宮に口に笑みがこぼれた。

 七つの首をもたげた龍を相手に、剣を振るっていたファランと部下の桔梗。
「我が主よ、彼らは姫に一太刀入れたようですよ。」
「おお、そうか。」
 素早く跳び回って首に太刀を撃ち込む桔梗。
 それによって作られた隙に、ファランは地獄の炎を纏った剣を振るって、龍の首を一つを斬り落とした。
「そろそろ、次の者に任せましょう。」
「うむ、潮時だな。俺たちで相手をするにはいささか骨が折れる。」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

ビスマス・テルマール
●POW
トリニティ・チルドナメロウを早業で攻撃力重視で発動
七体の竜の炎や攻撃に対し

『地形の利用』もしつつ『早業』で『残像』に『オーラ防御』を重ねかけ、実体のある残像を作りながら、動き回り撹乱

不味い攻撃は冷やし孫茶バリアや武装で『見切り』つつ『盾受け&武器受け』と『激痛耐性&火炎耐性』で受け流し耐えつつ

『誘導弾&属性攻撃(餅)』を込めた『一斉発射』で弾幕を張り

隙を伺い『スナイパー&鎧無視攻撃&鎧砕き』で媒介を狙い

媒介狙えなくても
竜を食べる隙が在れば
その内の一匹をフードユーベルネーション・アーマードで喰らい自己強化

冷やし孫茶バリアで『捨て身の一撃』の『シールドバッシュ』

※アドリブ絡み掛け合い大歓迎


パティ・チャン
「月の姫君のお話ですか……人ごとに思えませんね」
 自分の盾の紋章をチラと見。
(紋章に「月」のモチーフがある)

 戦闘中、戦いながらも、戦場全体や仲間の状態に常に気を配ります。
「そこです!私の剣から逃れられるとは、思わないで!」
 『三姫』かぐや姫の「【ダブルUC】龍の首の球+燕の子安貝(POW)」に対し、ユーベルコード「輝ける刀刃(カガヤケルトウジン)」を使うことで、龍の炎に対抗します。
 最大の目的は、戦闘を有利に進め、勝利に導くことです。
 その為なら、ある程度のダメージはやむを得ないものとします。

※アドリブ・連携共に歓迎


ゼット・ドラグ
「ケツァコアトルの子供は殺さんが、かぐや姫の竜は絶対殺す。」
ここに来てやっと竜殺しの本領が発揮されそうだ。かぐや自身は他の猟兵に任せる。俺は竜を殺すだけだ。
探索は樹の上に登って魔方陣を探すように探索してみよう。
敵と戦闘になったら、黒剣形態の【竜を殺す百の刃】で戦う。
剣と槍で迷ったが、こっちの方がしっくりくるからな。
竜を召喚するUCには不死身のUCで対抗。死んだら、攻撃力重視で復活し続ける。
「お前がもう竜を出したくなくなるまで俺は竜を殺し続けてやるぜ!」
本当はもっとドラゴン戦に適したUCがあるがこの場は温存。
本体が逃げ出すようならば、【竜を殺す百の刃】を投げつける。



「竜の子……ケツァルコアトルの子供が儀式のカギか。」
 木の上を跳び歩いて樹海を進みながら、ゼット・ドラグ(竜殺し・f03370)は自身の手を握りしめながら呟いていた。
 竜を殺す、その使命に動かされながら。
「その子供は殺さんが、かぐや姫の龍は絶対殺す。」
「かぐや姫って、月の姫君のお話でしたよね。」
 すぐ横を飛んでいた、フェアリーのパティ・チャン(月下の妖精騎士・f12424)は、改めて自身の持つ盾を見やる。
 月のレリーフが施された盾を。
「人ごとに思えませんね……今回は敵として、ですが。」
「優しい月の明かりと、異星の侵略者くらいの違いがありそうですが……。」
 フォースセイバーからマグロ型の刃を生み出し、見えてきた竹林へ向けて歩くビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)。
「なんにせよ、倒すだけです。」

「全く……癪に障る男だったこと。」
 魔法陣の上で龍を連れた姫は、魔法陣が光に満ちるのを待っていた。
 ガサッ……
「そこですか!」
 龍の炎が竹を燃やす……その中から、黒く燃え上がる男が現れた。
 身体は燃えたまま黒剣を持ち、さながら幽鬼のように龍へ歩くゼット。
「……その程度、か。」
「くっくく、なかなか頑丈なこと。」
 姫が指さすと、さらにゼットの身に龍の炎が降り注ぐ。
 炎はゼットの体を焼くが……それすら気にせず、龍へ向けて走り出した。
「その程度か、と聞いている!」
 言葉と共に、力任せに振り上げた剣が龍の首を捉え……一つが転がった。
「……死ぬことを許されない、そういう身体ですか。」
 姫がそう考えるのも無理はない。
 ゼットの身体は焼かれるごとに蘇り、その力を増していくのだった。
 このままでは龍が斬られるだけ……そう見た姫は、蓬莱の玉の枝を翳す。
「させませんよ!」
「何!?」
 玉から放たれるレーザーを受け止めたのは、誘導弾となった餅。
 ビスマスが一斉に投げつけたそれは、意思を持ったかのようにレーザーを遮り……餅が焼けるいい匂いが漂う。
「く、邪魔を!」
「どちらが邪魔ですか!」
 そんなやり取りをするビスマスに対し、龍から炎が飛ぶ。
 瞬時に察しマグロ型のフォースセイバーで切り裂くと、同時に機械音が響く。
「Namerou Hearts tuna! banana! Avocado!」
 ……炎が消えると、そこには『鮪』『アボカド』『バナナ』の鎧装を纏ったビスマスが立っていた。
「生成! ナメローズマバア!」
「面妖な……散りなさい!」
 姫は再度蓬莱の玉の枝を翳すが、同時に感じた殺気に身をよじる。
 手の中の枝が、妙に軽く感じた。
「……一歩、届きませんでしたね。」
 煌めくフォースセイバーで斬りつけ、今はビスマスの横に浮かぶパティが手にしているのは、蓬莱の玉の枝。
「ですがこれで、あなたが扱う宝具はあと一つです。」

「く……おのれ……!」
 枝の切れ端を捨て、姫が龍の玉を掲げるが……そこへ飛んできたのは、龍の首。
「きゃ!?」
「出せるなら出してみろ……。お前がもう龍を出したくなくなるまで、俺は龍を殺し続けてやるぜ!」
 ゼットの体は焼け焦げているが、後ろにはそれ以上に凄惨に、龍の遺骸が転がっていた。
「ま、まって」
「いいえ、待てません。」
「ひっ!? ああ!」
 身を護るように龍の玉を持つ姫を、ビームシールド『冷やし孫茶バリア』を張ったビスマスの体当たりで吹き飛ばす。
「そこです!」
「ああああああ!」
 さらに背後から、パティのフォースソードが煌めきと共に振り下ろされ……。
 月の姫は龍の玉と共に、白い煙となって消えていった。
「私の剣からは逃れられませんよ。」
 そう呟きながらパティがフォースソードを納めると、月のレリーフの盾が一瞬煌めいた気がした。

「これで大丈夫、か。」
「はい、そのはずです。」
 地面に描かれた魔法陣を叩き潰し、切り裂いていくと、光が消えていった。
「ふぅ……これでひとまず安心ね。」
「ああ、ここはな。」
 そう、儀式はここだけではない。
 今も樹海の別の場所で、別の猟兵達が儀式を止めに走っている。
 だがそれは別のお話……ここでは語られることはない。
「では戻りましょうか。」
 その言葉に頷いた猟兵達は、グリモアベースへ戻っていく。
 勝利を胸に、いまだ残る次の戦場を目指して……。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年08月05日
宿敵 『『三姫』かぐや姫』 を撃破!


挿絵イラスト