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エンパイアウォー②~水晶は夜に輝く

#サムライエンパイア #戦争 #エンパイアウォー

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●水晶の夜
 月明かり煌々と輝く夜、陸中国仙台藩の領内某所に数千ほどの水晶屍人の軍団が姿を現したのだった。彼らは奥羽諸藩を襲い、兵士たちを吸収しながら江戸を目指して南下しているのであった。彼ら水晶屍人は肩に奇妙な水晶を生やしているが、その水晶が月明かりに照らされて光を映しているのであった。
「私が苦難の憂き目に遭ったのも、全ては徳川のせい……今は、彼らに復讐するのが私の生き方だから」
 その中に、一見すると普通の人間らしき影が混じっている。しかし、彼女こそがオブリビオン、細川ガラシャなのである。
「右の頬を打たれたら左の頬を差し出しなさい、と主は言われました。その通り生きられたら何の苦労もないのですが……」
 意を決したように、ガラシャは立ち上がると、水晶屍人たちにこう告げるのだった。
「水晶屍人たちよ、今こそ信長様の恩義に応えるとき! さあ、江戸を目指しましょう!」

●グリモアベースにて
「陸中国仙台藩の領内某所に安倍晴明の妖術によって作り出された、水晶屍人の群れが現れました」
 マリア・テミルカーノヴァ(電子の海を彷徨う光・f00043)が焦った様子で説明を始める。この水晶屍人は戦闘力が低いが噛まれた人間もまた水晶屍人になってしまうというやっかいな相手だ。幸いながら知性が無いので指揮官のオブリビオンさえ倒せれば烏合の衆になって仙台藩の武士たちでも対処ができるだろう。
「ただ、今回の戦いは、月明かり照らす夜に戦わねばなりません……」
 マリアによれば、水晶屍人の群れと仙台藩の武士たちが接敵する時間が月明かり照らす深夜なのだという。この暗い戦場で、水晶屍人の群れに分け入って指揮官のオブリビオンを倒さねばならないのだ。
「さて、倒さねばならない敵将ですが、その名を細川珠、またの名をガラシャという女性です」
 何でも、絶世の美女だったが今や恨みと怒りを抱き、徳川の世に復讐しようとしているとのこと。
「私は、彼女が教派こそ異なれど、私と同じ神を信仰する者であったと聞いています。このように敵と味方としてぶつかり合うのが悲しさを覚えるのですが、今は安らかなる眠りを祈る他がありません……」
 マリアは瞑目すると、十字を描いて猟兵たちを送り出すのであった。


ヨーシャ
 こんにちは、ヨーシャです。
 今回も切支丹か、といわれそうな予感がするのですが……いずれにしても月明かりの下での戦いになります。ただ、ガラシャを見つけ出し、安らかなる眠りにつかせてあげてください。

 なお、このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 とにかく、皆さんの心の中に希望の灯火が浮かぶことを祈っております。
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第1章 ボス戦 『細川ガラシャ』

POW   :    花も花なれ、人も人なれ
【自らの周囲に吹き荒れる白百合の花びら】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    怒れる慈愛
自身の装備武器に【ガトリング砲】を搭載し、破壊力を増加する。
WIZ   :    鬼の女房に相応しい蛇の女
自身が【困難に立ち向かう心の強さ】を感じると、レベル×1体の【自身と共に殉死した侍女の霊】が召喚される。自身と共に殉死した侍女の霊は困難に立ち向かう心の強さを与えた対象を追跡し、攻撃する。

イラスト:梅キチ

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は鍋島・小百合子です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ロバート・ブレイズ
「存在とは否定し否定され、自らを冒涜する事に美を定める。貴様等が如何に輝いても俺は――ナイアルラトホテップは混沌と称される海へと誘おう。我は敵で在り味方で在り『地獄』で在る」
対象が信仰する神、水晶屍人の『勝利への渇望』を『正気』と見做し、暗黒神を解放する。狂気を蔓延させる怪物が戦場を駆け巡るだろう
乱れた軍団の中から『ガラシャ』を探し出し、地獄の炎で加速しながら接近。構えた鉄塊剣で対象の脳天を狙おう
「貴様に困難を与えよう。貴様に試練を齎そう」
召喚された侍女の霊はTru'nembraの音色で対応しよう
魂、精神まで汚染する『恐怖』を注いで魅せるのだ

苦戦する際は身を盾に、他猟兵の攻撃へと繋げよう


鈴木・志乃
これは私のエゴだ
貴女も屍人達も、安らかに眠って欲しいというエゴ


アドリブ大歓迎
最初からUC発動
【祈り、破魔】の力を籠めた聖属性の大花火を大量炸裂させて、周囲を明るく照らすよ
これだけ暗くても恰好が地味でも、こんな花火炸裂させたら必ず騒ぐ人が出るだろうしきっと姿も見えると思う
というか、見つけてみせる【第六感失せ物探し】

見つけられたらここからが勝負だね
知ってる? 花火ってさ、死人送りの花なんだよ
故人に向けた手向けの花なの
だからこそ、今回はこのUCを選んだ

UCで敵を浄化し続けながら
攻撃を【第六感で見切り】光の鎖で【早業武器受け】からの【カウンターなぎ払い】
【オーラ防御】常時発動
【念動力】で死体を壁にする


煌天宮・サリエス
……蘇ってまで復讐するとは
……まあ、死者の怨嗟は恐ろしいですからね

腹部にある『惨劇の記憶』を思いながら
『呪いの武器袋』から黒のビー玉を両手に1つずつ取り出し、片手剣に変形させる。

ユーベルコードを起動。
自分含む味方を強化し、敵を弱体化させる光を体から放ちます。
自分の居場所をさらしてしまいますが、戦場が私の光で照らされ
指揮官の位置もわかりやすくなるでしょう。
水晶屍人を通り過ぎるときに切り捨てながら、指揮官を探します。

指揮官を見つけたら、高速移動によって攻撃を回避しつつ接近し、
戦闘に入ったら、攻撃を躱しカウンターをする防御寄りの戦法を取ります。

貴女のその復讐は、まあ、諦めてください

アドリブ・連携歓迎


紬雁・紅葉
まあまあ、まるで戦国浮世の総攫い…
太平の世の眠りの為にも
あなた方の為にも
御鎮めせねばなりますまい

羅刹紋を顕わに戦笑み
【火の魔力】を攻撃、防御に付与
総身を炎で包む

正面からゆるゆると接敵
九曜、巴、鳳翔を適宜使い分け
射程に入り次第破魔火属性衝撃波UCを以て回数に任せ範囲を薙ぎ払う

敵の攻撃は躱せるかを見切り
躱せるなら残像などで躱し
そうでなければUC+破魔衝撃波オーラ防御武器受け等で受ける
いずれもカウンター破魔火属性衝撃波UCを以て薙ぎ払い灼き祓う

窮地の仲間は積極的にかばい援護射撃

我等も「先」に用がありますれば
そのためにも

去り罷りませい!

※アドリブ、緊急連携、とっさの絡み、大歓迎です※



 煌々と輝く月の下に集まってきた水晶屍人の群れ。肩の水晶が月明かりに照らされてきらめく中、四人の猟兵がその群れに分け入ろうとしていた。そして、月の光に水晶が輝く光景は猟兵たちの登場によって終わりを告げるのだった。
「これは私のエゴだ。貴女も屍人達も、安らかに眠って欲しいというエゴ……」
 鈴木・志乃(生命と意志の守護者達・f12101)が聖なる力を込めた大花火を炸裂させると、煌天宮・サリエス(光と闇の狭間で揺蕩う天使・f00836)も『羊馬の星煌痕』に込められた祈りの光を纏う。
「……蘇ってまで復讐するとは……まあ、死者の怨嗟は恐ろしいですからね」
 志乃の花火とサリエスの纏う光が、戦場を明るく照らす。
「まあまあ、まるで戦国浮世の総攫い……。太平の世の眠りの為にも、あなた方の為にも、御鎮めせねばなりますまい」
 照らされる戦場を眺める紬雁・紅葉(剣樹の貴女・f03588)は羅刹紋を顕現させるとにやりと笑みを浮かべ、攻めと守りの炎でその身を包み、敵陣に駆け込んでいったのだった。
「存在とは否定し否定され、自らを冒涜する事に美を定める。貴様等が如何に輝いても俺は――ナイアルラトホテップは混沌と称される海へと誘おう。我は敵で在り味方で在り『地獄』で在る……」
 ロバート・ブレイズ(冒涜翁・f00135)もまた意味深な言葉を述べながら狂気を蔓延させる怪物を呼び出した。勝利への渇望を抱いていた水晶屍人は混乱を始める。この混乱によって、水晶屍人の陣構えに乱れが現れ始めたのだ。そのタイミングを見計らって、四人の猟兵が敵陣へとまっしぐらに駆けていったのだ。道中邪魔をする水晶屍人を切り捨てつつ進む猟兵たちの眼に、何も迷いはなかった。紅葉のルーンソードも、薙刀も、そして破魔弓も眼前の水晶屍人をなぎ倒していく。水晶屍人の陣の中に、一筋の道ができようとしていた。これは、未来を拓くための道でもあるかのごとく。
 襲撃の気配はガラシャとて感じていた。
「主よ、この世の罪を背負って生きる私めをお許しください……」
 ガラシャは何やら祈っているようだったが、その祈りが終わると、覚悟を決めて槍を構えたのだった。猟兵の接近を感知してか、もう後には何も残すまいという心構えがあるのか。
「知ってる?  花火ってさ、死人送りの花なんだよ。故人に向けた手向けの花なの……」
 志乃がガラシャを見つけると、ひときわ大きな花火を投げつける。花火が光と音と共に鳴動すると、ガラシャの周りの水晶屍人たちが斃れていく。
「お、おのれ……猟兵どもめ、私の戦いを邪魔するとは!」
 ガラシャは志乃に向かって侍女の霊を呼び出そうとするが、サリエスにカウンターを入れられて侍女の霊たちはことごとく倒されてしまう。
「貴様に困難を与えよう。貴様に試練を齎そう!」
 ロバートは怪物を呼び出すと、ガラシャめがけて怪物たちを走らせた。もはや正気なんて失ってしまったに等しいガラシャだったが、この一撃で、彼女は槍を振り回す鬼人となってしまったかのようであった。
「貴女のその復讐は、まあ、諦めてください!」
 攻撃をかわしながらカウンターをたたき込んでいくサリエス。志乃の花火も戦場を照らすがごとく輝いて、襲いかかる水晶屍人をなぎ倒していった。
「……我等も「先」に用がありますれば。そのためにも、去り罷りませい!」
 闘志の炎で身を包んだ紅葉は薙刀を振りかざすと、やってくる水晶屍人たちをなぎ払いながらガラシャめがけて突撃を仕掛けたのだった。紅葉の薙刀と、ガラシャの槍が打ち合う音が二、三合ほど聞こえたが、程なくして紅葉はガラシャを貫いていた。
「私が向かうのが地獄であれば……主よ、罪をお許しください……」
 ガラシャは祈りの言葉をつぶやくと、そっと眼を閉じるのだった。いずれにせよ、指揮官を倒せばあとの水晶屍人たちは烏合の衆である。志乃は花火で仙台藩の武士たちに合図を送ると、武士たちは気勢の声をあげながら水晶屍人を片付けていく。これで、江戸を狙う水晶屍人の舞台はまた一つ潰えたのであった。
 晴明、その首はどこにあるのだ?
 猟兵たちは、晴明の行方を気にしながら、次の戦場を目指すのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月06日


挿絵イラスト