エンパイアウォー①~にゃんこ流星群をぶっ飛ばせ!
グリモアベースが途端に慌ただしくなった。
突如サムライエンパイアで織田信長が挙兵、島原に『魔空安土城』を築き上げたのだ。
島原の『魔空安土城』には強固な防護が張り巡らされ、なんと猟兵でも突破不可能!
「でも、ひとつだけ方法があったんだよっ! それが『首塚の一族』の呪詛だって!」
グリモア猟兵の蛇塚・レモン(黄金に輝く白き蛇神オロチヒメの愛娘・f05152)が解説する。
「なんでも、この一族の力と1万の兵力があれば魔空安土城の防護を打ち砕けるんだって! そのために、『首塚の一族』を島原まで連れてゆくために徳川幕府は10万の軍勢を率いて進軍を開始した……んだけど……」
急にレモンは口ごもった。
「あたいたちグリモア猟兵の予知によると、このままじゃ道中で第六天魔軍の妨害に遭って軍勢と首塚の一族は壊滅しちゃうんだよっ!」
な、なんだってぇーっ!?
一体どうすれば対処できるんだ!?
「そこは大丈夫っ! これからみんなには、第六天魔軍の妨害のひとつ、百面鬼『風魔小太郎』による『風魔忍法隕石落とし』を阻止してもらうよっ!」
説明しよう! 『風魔忍法隕石落とし』とは、配下のオブリビオンを『隕石の弾丸』に変化させ主要な街道や橋、宿場町、関所、砦、物資集積所に向けて落下させる上に衝突の瞬間に自爆させる事で標的を木っ端微塵に破壊する、ブッダも卒倒しかねない無慈悲な攻撃なのだ!
「迎撃されることなく自爆したオブリビオンは、すぐに風魔小太郎の元に再び出現し、隕石の弾丸として即リロード可能! これが徳川軍が全滅するまで繰り返されちゃうから、一刻も早く食い止めないとだよねっ!? だから早い話、みんなには【隕石の迎撃】と【隕石からオブリビオンへ戻った瞬間に撃滅】してもらいたいんだよっ!」
つまり、集団戦の前に、天から降ってくる隕石を受け止めるなり弾き返すなり、あるいは徳川軍や軍の物資を退避させなければならない。
降り注ぐのは、中山道を行軍中の徳川軍2万の真上だ。
普段よりもやることが多いが、踏ん張ってもらいたいと、レモンは付け加えた。
「あ、そうそうっ! 降ってくるオブリビオンも予知で確認できたよっ!」
猟兵たちは耳を傾ける。
レモンは苦笑いをしながら彼ら告げた。
「……カンフーが得意な猫ちゃん、だったよ。あはは……」
猟兵たちは訝しんだ。
七転 十五起
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
七転十五起、なぎてんはねおきです。
いよいよサムライエンパイアで信長軍が本格的に活動し始めました!
まず皆さんに挑んでもらうのは、忍者の……妨害っ!
オープニングでレモンが解説している通り、まずは【降ってくる隕石に対しての対処】をプレイングで明記願います。あくまで隕石の被害を抑えられればOKです。その後、集団戦へと突入します。
なお、降ってくる隕石の数は9つです。なので猫ちゃん9匹が降ってきます。
隕石のときはモフれないので悪しからず!!
それでは、皆様の挑戦、お待ちしております!!
第1章 集団戦
『異国のカンフーにゃんこ』
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POW : にゃんこ流一本釣りにゃ
レベル×1tまでの対象の【衣服(棒の先に引っ掛けることで)】を掴んで持ち上げる。振り回しや周囲の地面への叩きつけも可能。
SPD : これがにゃんの超速戦闘術にゃ
自身の【装備する鈴】が輝く間、【鈴の音が一切聞こえない無駄のない体術で】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ : にゃんにとってはこの世の万物が武器となるのにゃ
自身からレベルm半径内の無機物を【使い捨ての自身の装備武器】に変換し、操作する。解除すると無機物は元に戻る。
イラスト:ひろしお
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
片桐・公明
「できることはできる最大限の結果を。できないことでもできるようにする。」
「要は、絶対隕石留めてやる。」
普段とは異なり機械的な装いを身にまとう
隕石は手型武器『雲長』『翼徳』で正面から掴み止める
「空から降ってくる隕石も、掴んで止めて地面に下せばただの岩石よ。」
ただし止めるときはUCでのサポートも怠らない
猫はひたすら武器を振るって倒していく。
右手で掴んで握りつぶす
左手の内蔵兵器で撃ち抜く
潜り抜けて本体までたどり着いたら妖刀で斬り払う
「そう簡単に倒せると思わないことね。」
【絡み・アドリブ歓迎です】
ハロ・シエラ
降って来るオブリビオンの姿はともかく、かなり恐ろしい作戦ですね。
幾ら生き返るとは言え自爆までとは……とにかくやるだけやってみましょう。
落ちた瞬間爆発すると言うのなら、まず空中で何とかしなければなりません。
となるとユーベルコードで空を飛び【怪力】で受け止め、他の隕石を迎撃する様に【投擲】するのが妥当でしょうか。
そうすれば恐らく空中でオブリビオンへと戻せるはず。
【早業】で行えば全部とは行かずともいくつかは処理できると思います。
後は急いでオブリビオンを倒すだけですね。
こちらに分のある空中で倒したい気持ちはありますが、無理なら敵の動きを【見切り】ながら鎌で戦うつもりです。
時雨・零士
部下を弾丸として放ち自爆させる上、使用しても無傷で再利用可能とか、随分ふざけた術だな…とにかく、これ以上はやらせねぇ!
「変身」から即座にブレイズフェニックスへ【フォームチェンジ】。
直接空中で炎を纏ったカオス・インパクトや【力溜め、怪力、捨て身】ロストプロミネンスで迎撃するぜ!
迎撃後は地上でネコ相手に格闘戦【グラップル、怪力、早業、見切り、第六感】だな。フロストリヴァイアサンでの凍結やストームドラグーンの雷撃と風の鎧も駆使して、【フォームチェンジ】で自身に有利なペースを作って叩きのめして仕留めるぜ!
後はコイツ等からボスの風魔小太郎の情報を得られると良いんだが…。
龍ヶ崎・紅音
アドリブ・絡み歓迎
【POW】
「かわいい猫が落ちてくるのはけっこうだけど、オブリビオンでしかも最初は隕石の状態で落ちてくるのは勘弁してほしいね…!」
あの隕石は特に軌道を変えようともせずにただ落ちるだけ…
ならば、隕石の一つに狙いを定めながら十分に【力溜め】しておいて、
「ホムラ」を【怪力】いっぱいに【槍投げ】して隕石を【串刺し】にするよ
みんなが打ち漏らした分は『煉獄猛焔波動』で押し止めるよ
全部の隕石が猫に戻った瞬間に飛んで、
ホムラは猫の後ろで小竜形態に戻して猫を羽交い絞めから棒を尻尾で払い落とすよ
絶妙な間合いでホムラは猫を離して、私はすれ違いざまに黒焔竜剣壱式による焔【属性攻撃】で一刀両断にするよ
鍋島・小百合子
POW重視
徳川方の軍勢が行軍するためにもわらわ達が奮戦せねばな
義によって加勢させていただくぞ!
「降りそそぐ災いは打ち壊すまでじゃ!」
UC「黄金勇霊装」発動
黄金の甲冑を纏い勇気に比例した戦闘力を得たら飛翔能力活用での隕石の迎撃・破壊を担当
隕石破壊にはダッシュで加速をつけてからの縦なぎ払いによる薙刀での一撃を叩き込む(空中戦、咄嗟の一撃、鎧砕き併用)
徳川方に接近するほうを最優先で破壊し少しでも被害を抑える事に尽力す
猫の軍勢には飛翔能力とダッシュと残像の併せで攪乱しつつ、なぎ払いと範囲攻撃を織り交えた薙刀による大立ち回りでお相手
釣りあげられてもタダでは転ばぬ、それを好機として反撃に転ずる
ロコメルン・ルケッタ
隕石?!それに何度でも落ちてくるって…なんとしても迎撃しなくちゃ
UCで様々な魔物を呼び出して、ポータルから素材を取り出して魔物へ渡します
使う素材は硬い素材だったり、属性吸収素材だったり、隕石に備えて組み合わせます
カットの得意な魔物に素材の適合を。蜘蛛の魔物には骨組み設置を。飛行できる魔物には素材の施工を。力のある魔物には補強と耐性の確認を行ってもらうよ
間に合わなそうなら、一度送り返して座標指定でバリケードを再召喚して受け止めるよ
敵が動き始めたら蜘蛛の巣で取り囲んで逃げられないようにするよ
戦闘力が高そう。直接戦わず蜘蛛の巣内部にミストを召喚して冷凍を狙うよ
素早く行って広範囲の敵を無力化させないと
ビスマス・テルマール
【降ってくる隕石に対しての対処】
トリニティ・チルドナメロウを『早業』で防御力重視で発動、冷やし孫茶バリアを『オーラ防御』と『属性攻撃(餅)』を重ね『範囲攻撃』で広げるだけ広げて徳川軍の一部だけでもカバーし防ぎ
カバーしきれない分は『誘導弾』を込めた『一斉発射』で撃墜です
●POW
にゃんこちゃんの一本釣りを『第六感』を併用し『見切り』『残像』で撹乱
武装に『属性攻撃(餅)』を込め『武器受け』
早業で蒼鉛結晶の竜騎士皇を発動、こうするのは忍びないですが……サーモンのなめろうビーム猫じゃらしを生成し、超高速大威力で戦意を削ぎ倒す
せめて苦痛無く
複数掛かってきたら『範囲攻撃』で纏めて
※アドリブ絡み掛け合い大歓迎
レイ・キャスケット
うえさま!そらからにゃんこの子が!
降ってくるときは石だけど中身は生体反応ありだよね?
【高速詠唱】で発射する通常魔力弾にUCの効果を乗せ自動迎撃追尾の当たると大量の綿毛が異常繁殖
これで落ちても衝撃吸収で安全って寸法だよ
もふみの塊から這い出してきたにゃんこの棒術にはなるべく近づかないように圧縮空気の風圧弾の風魔法【属性攻撃】で削っていくよ
ボクなんて体重軽いからひっかかると軽々と振り回されちゃうからね
振り回しは頑張って耐えろボクの三半規管
地面叩きつけや投げつけは圧縮空気を叩きつけることで勢いを相殺出来ると良いんだけど
中山道の宿場町にほど近い街道沿い。
徳川軍2万人と『首塚の一族』がまもなく此処を通過する。
猟兵たちは転送されると、すぐに隕石への対処のために動き出す。
片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)はフィルムスーツのような体のラインが出る機械的な装備を纏い、空中に浮遊する巨大な手の形をした武器『雲長』と『翼徳』を操る。
「できることはできる最大限の結果を。できないことでもできるようにする」
見上げれば、天高くから尾を引いて此方へ飛来してくる9つの隕石を目視で確認できた。
「要は、絶対隕石留めてやる」
その言葉にハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)も天を見上げながら頷いた。
「降って来るオブリビオンの姿はともかく、かなり恐ろしい作戦ですね。幾ら生き返るとは言え自爆までとは……とにかくやるだけやってみましょう」
「かわいい猫が落ちてくるのはけっこうだけど、その正体はオブリビオンで、しかも最初は隕石の状態で落ちてくるのは勘弁してほしいね……!」
龍ヶ崎・紅音(天真爛漫竜娘・f08944)は相棒の槍竜ホムラに同意を求めるように言葉を漏らした。
「あれが隕石?! それに何度でも落ちてくるって……なんとしても迎撃しなくちゃ」
ロコメルン・ルケッタ(幸福の追求者・f15638)は早急に迎撃の準備を急ぐ。
彼女は空間ポータルから『バトルキャラクターズ』を発動すると、使役する魔物たちを召喚。
クラフト素材を用いて巨大な蜘蛛糸の防護網を編んでいたのだ。
「急いで、みんな。もうすぐそこまで迫ってる……!」
有翼の魔物たちが網を広げ、蜘蛛型魔物たちが忙しなく糸を吐き続ける。
他の魔物たちは懸命に糸を編み込み、それをロコメルンが監督しているのだ。
そこへビスマス・テルマール(通りすがりのなめろう猟兵・f02021)がロコメルンへ声をかけた。
「大丈夫ですか? 私も防壁で隕石を受け止めるつもりです。ここは協力し合いましょう」
「ありがとう……って、その手に持っているのは?」
「ああ、これですか?」
ロコメルンの視線は、ビスマスの左手に乗っかるどんぶりの中身に注がれていた。
「冷やし孫茶です。暑い夏にぴったりですからね。サラサラッと食べられますし、皆さんの分もご用意していますので、よかったらどうぞ!」
「え、今……?」
なめろう関連の料理を持参してくるビスマスのぶれない姿勢を目の当たりにしたロコメルンは思わず当惑してしまう。
そこへ割って入るレイ・キャスケット(一家に一台便利なレイちゃん・f09183)!
「それじゃ、レイちゃんがいただきまーすっ! ずるるる、ずるるる……ぷはぁっ! 魚のすり身と冷たいお出汁、あと薬味のミョウガが効いてて美味しかった!」
「そんなに喜んでもらって光栄です。おかわりを勧めたいところですが、そろそろきますよ!」
ビスマスの言葉通り、9つの隕石の影が一段と大きくなってきている!
それを見上げるレイのテンションが急上昇!
「うえさま! そらからにゃんこの子が! って、あれ中身は生命反応あるよね?」
尋ねられた時雨・零士(仮面ライダーデオルム・f04112)は一瞬、訝しんだ。
「ん? ま、まぁ、あるんじゃねぇかな……?」
「ありがとう! だったらボクのユーベルコードが大活躍しちゃうはずだね!」
レイは即座に魔力を練り上げ、タイミングを見計らう。
時雨もベルト型魔術装置『デオルム・ドライバー』にカオスエナジーを注ぐ。
「部下を弾丸として放ち自爆させる上、使用しても無傷で再利用可能とか、随分ふざけた術だな……とにかく、これ以上はやらせねぇ! 最初っからクライマックスだぜ! 変身っ!!」
ドライバーを起動させると、時雨はその姿を変貌させた。
『デオルム! マテリライゼイション! ライダーッフォームッ!』
仮面のサイボーグ戦士デオルム、ここに見参である!
隕石激突まで、残り10秒あまり!!
そこへ突如、黄金に輝く異界の甲冑を纏った鍋島・小百合子(朱威の風舞・f04799)が空を飛んで此方へ突っ込んできた!
「義によって加勢させていただくぞ! 降りそそぐ災いは打ち壊すまでじゃ!」
その姿は異界にて天下無双と呼ばれた武将の如き出で立ち。
「我は纏う勇に相応しき極みの鎧……輝け!」
これが鍋島のユーベルコード『黄金勇霊装(ヤミヲテラスヒカリカガヤキシブシンノヨロイ)』の勇姿!
溢れ出る黄金の勇気を糧に、鍋島は真っ先に隕石へ向けて愛用の薙刀『竜王御前』を横一線に振り抜く!
「徳川方の軍勢が行軍するためにも、わらわ達が奮戦せねば! イヤーッ!!」
裂帛の気合とともに放った薙ぎ払いは、外殻を砕きながら手前3つに命中!
ちょうど通りかかった徳川軍の先頭は思わず地に伏せて身を守る!
「そっちへゆくでない!」
薙刀の柄を振り回して隕石を再度斬りかかり、落下の軌道を逸した!
まずは1個、誰もいない地面に激突!
「空から降ってくる隕石も、掴んで止めて地面に下せばただの岩石よ。『雲長』! 『翼徳』! 隕石を受け止めるよ! サイコキネシス全開!!」
片桐は巨大手型武器を全面に押し出し、ユーベルコードで隕石の軌道と勢いを調節!
キャッチャーフライめいて勢いが削がれた隕石は、見事、片桐の武器の手中に収まると、それを真下に投げ付けた!
これで2個目!
「落ちた瞬間爆発すると言うのなら、まず空中で何とかしなければなりませんね……!」
鍋島が切り払った3個の隕石の内、1個がハロの眼前に迫る。
ハロは手にしたサーペントベイン――蛇切の名を冠し、蛇の血と毒で鍛えられた特殊な形状の短剣には普段から封印が施されている。
だが、ユーベルコード『ドラゴノート』を発動させることで呪いの力を利用して身を守る妖艶な軽鎧を纏った姿にハロが変身すると、サーペントベインは大鎌形態へと変貌を遂げる!
「封印を解きます……この“剣”は、痛いですよ!」
鎧から生えた漆黒の翼を力強く羽ばたかせると、天空へ飛翔!
向かってくる隕石へ向けて袈裟斬りに大鎌を振るう!
この間、僅か2秒! 何たる早業!
甲高い金属音が響くと、大鎌の切っ先が隕石に突き刺さる!
「この……ぉっ!!」
あとはハロの小さな体から生み出される驚異的な膂力に任せて、隕石を受け止め、後に続く隕石へ向けて弾き返した!
ホームラン級の打球と化した隕石は、落ちてくる隕石と正面衝突!
破片を撒き散らしながら2つ同時に地面へ墜落してゆく。
4個墜落、残り5個!
ほぼ同じくしてデオルムも迎撃を行う。
「任せろ! 行くぜ、クロスメモリ・フォームだ!」
『アクション! クロスメモリ・フォーム!』
炎の力を宿したアイテムをドライバーにセット、ギミックを発動!
「超変身……っ!」
『赤熱のストライカー! デオルム・ブレイズフェニックス! リアラァーイズッ!!』
地上からロケット噴射めいた炎を噴き上げながら、デオルムは隕石へ向かって豪華のキックを繰り出した!
『フィニッシュ・アーツ! ブレイズフェニックス!』
「ロストプロミネェェェンスッ!!」
キックが命中した隕石の一部が砕け散り、残りは軌道が逸れて関係のない場所へ衝突!
残り4つ!
龍ヶ崎は隕石の挙動をよく観察して判ったことがあった。
「あの隕石は特に軌道を変えようともせずにただ落ちるだけ……だったら、ホムラ! 行くよ!」
相棒ホムラがドラゴンランスへ姿を変えると、龍ヶ崎はそれを握って炎と膂力を溜め込む。
そして怪力任せにドラゴンランスを隕石へ向けてぶん投げた!
ホムラは炎を纏いながら空を切り裂き、深々と隕石に突き刺さるとそのまま貫通!
隕石は完全に勢いを殺されて垂直へ自由落下、徳川軍に届く前にその当たりに転がっていった。
残り3つ!
「間に合った……! 皆、もうひと頑張りだよ……」
ロコメルンは魔物たちに編ませた蜘蛛糸の網を樹々に引っ掛けて通過する徳川軍を護衛。
更に34体の魔物たちのバリケードの二段構えで隕石を受け止めんとする。
「わたしも行きます! 冷製なめろう料理の力を今ここに……!」
ビスマスがポシェット型ベルトのディメイション・ローカルドライバーにカードデッキから取り出した冷製なめろう料理のカードを挿入!
唸る電子音声!
『Namerou Hearts……Chilled!』
「冷製なめろう武装転送っ!」
ブレザー制服姿から、亜空間から転送された冷製なめろう水餃子型の鎧装へと換装、冷やし孫茶のバリアと冷凍クロマグロソードを装備し、ナメロウフォームのひとつ、トリニティ・チルドナメロウが完成!
「冷やし孫茶バリア、最大展開! 更にお餅を追加して粘り強い味わいのバリアを練り上げます!」
自身の冷気のオーラ障壁を併用、ロコメルンの蜘蛛糸ネットにかぶせるようにビスマスは仁王立ちする。
「それじゃ、これでダメ押しだね?」
レイは援護射撃用の魔具から魔力弾を射出。
その魔力に乗せて、隕石を追尾する破壊不可能な綿毛の種を仕込んでいたのだ。
種はは隕石に命中すると、一斉に綿毛が隕石全体を覆い尽くす!
「ふわふわふわ、あなたに宿しておおきくなぁれ。キレイに育ててボクの華ってね? これで落ちても衝撃吸収で安全って寸法だよ」
もふもふな隕石3個が猟兵たち目掛けて落下してきた!
「止まって下さい!」
ビスマスの冷やしなめろう孫茶バリアーで、まずは1個キャッチ!
続く2個目はロコメルンの魔物を数体粉砕した後に蜘蛛糸ネットに絡まってキャッチ成功!
最後の一個はネットとバリアーに弾き返されて地面にモフモフと転がってゆく。
そこへ龍ヶ崎のユーベルコードが炸裂する!
「みんなまとめて燃えちゃえ!! 煉獄猛焔波動!」
焔の翼から放たれた地獄の炎が、9つの隕石を容赦なく焼き焦がす!
「にゃー!?」
「あちちちっ!?」
すると、隕石からパッカーンと内側から蹴り破って飛び出してくる異国のカンフーにゃんこ9匹!
「げ、迎撃されちゃったにゃ!?」
「自爆できないから風魔小太郎様の所へ戻れないにゃ!」
狼狽するカンフーにゃんこたちに、デオルムが問い掛けた。
「おいテメェら! 風魔小太郎はどこにいる!?」
「教えてにゃるもんか!」
「そーにゃそーにゃ!!」
作戦が失敗しても、上への忠誠心は揺るがないにゃんこたち。
血気盛んに猟兵たちへ自慢のカンフーアクションで立ち向かってゆく。
「その心意気は買うけど、そう簡単に倒せると思わないことね」
しかし、片桐相手に棒術を繰り出すのは、いささか愚直すぎた。
サイコキネシスで棍棒を取り上げると、巨大な鉄拳がにゃんこの全身に浴びせられる!
為す術もないにゃんこがまず1匹消滅していった。
ハロは空中から大鎌を振り上げ、にゃんこたちを切り裂こうと攻撃。
するとにゃんこは足元の岩をハンマーに変えて大鎌の軌道を逸してみせる!
「何!?」
「にゃんにとってはこの世の万物が武器となるのにゃ」
「はい、よそ見注意!」
ドヤ顔で残心に入っていたにゃんこへ、容赦なく片桐は『翼徳』に仕込まれた銃火器から弾幕を放った!
BRATATATATATATATATA!
にゃんこは蜂の巣になって消滅!
「ありがとう、公明さん……! って危ない!」
背後から忍び寄るにゃんこへ、ハロは大鎌の斬撃で一閃!
「あっと、助かったよ。これで貸し借りなしだね」
2人は互いに拳をぶつけ合った。
一気に3匹も撃破完了!
龍ヶ崎はにゃんこの懐に飛び込んでゆく。
当然、にゃんこは棒の先で彼女の衣服を引っかけようと身を翻そうとした。
だが、にゃんこの背後には仔竜の姿が!
「今だよ! ホムラ!」
槍の仔竜ホムラはにゃんこの背中に取り付いて攻撃を妨害!
「は、離れろにゃー!?」
意識が自分の背中に行った瞬間を龍ヶ崎は見逃さない!
「はっ!!」
ドラゴンテイルウィップ!
ドラゴニアンである彼女は、自分の竜の尻尾を振るって敵の棍棒を弾き飛ばした!
無防備になったにゃんこの背中からホムラが離れると、龍ヶ崎は黒焔竜剣 壱式「禍焔の大剣」を胸の中央に刻まれた黒龍焔の呪印から具現化させると、にゃんことすれ違いざまに黒焔の斬撃を叩き込んだ。
これであと5匹。
一方、ロコメルンが捕縛したにゃんこは、蜘蛛糸の網の中で足掻いていた。
「ま、まだ勝負は終わってないにゃ!」
「身動き取れないのに? もう降参してほしいな。せめて一瞬で終わらせるから……」
巨虫の大腕鎌『ミストシックラー』二振りから冷気を発散させながらロコメルンは問うた。
しかし、にゃんこは不屈のカンフー魂で反撃を試みる!
「これがにゃんの超速戦闘術にゃ!」
ちりんっとにゃんこの装備する鈴がなった瞬間、にゃんこは一瞬でネットから抜け出し、他の鈴が聞こえない一切無駄のない体術をロコメルンへ仕掛けてきた!
目にも留まらぬ9連続攻撃がロコメルンに突き刺さらんと迫る。
「みんな、お願い……っ!」
怒涛の9連続攻撃だったが、飛び出してきたバトルキャラクターがロコメルンを庇って変わりに消滅。
味方を攻撃しなかったにゃんこは反動ダメージを負う!
「た、多勢に無勢にゃった、か……」
膝をつくにゃんこに、ロコメルンは眉尻を下げて悲しげに告げた。
「……ごめんね。でも、徳川のみんなを、ぼくは守りたいから……」
ミストシックラーの刃を地面に突き刺すロコメルン。
刃からおびただしい量の霜柱が発生したかと思えば、あっというまににゃんこを包み込んで氷像へと変えていった。
残りは4匹。
此方では、鍋島とデオルム、ビスマス、それにレイが共同戦線を張っていた。
「どうした!? わらわは此処ぞ!?」
高速飛行能力と残像を活かし、にゃんこたちの合間をすり抜けて撹乱、すれ違いざまに薙刀でなぎ払っていく!
「あいつは素早いにゃ! あっちのいい匂いのするやつを狙うにゃ!」
にゃんこ2匹がビスマスへ棒の切っ先を繰り出してきた。
だが、ビスマスは既に軌道を見切っており、にゃんこたちが狙ったのは彼女の残像だった。
「こっちですよ!」
ビスマスの挑発!
すかさずユーベルコードを切り替える!
『Lord Bismuth Fortress……!』
彼女の鎧は蒼鉛結晶の青き不壊の防具と変化し、棒術の一撃を容易く受け止めた。
「にゃに!? 棍棒が離れないにゃ!?」
「どういうことにゃ!? 持ち上がらないにゃ!?」
「わたしの鎧装にお餅属性を付与しました! 粘りのあるお餅は地面と密着し、あなたたちの棍棒を吸着したのです!」
「「お餅スゴイにゃ!?」」
愕然とするにゃんこたちの背後に、鍋島の薙刀の刃が迫る!
「危ないにゃ!」
片方のにゃんこが、もう片方のにゃんこを突き飛ばし、その身に薙刀の一撃を喰らって消滅!
「兄者ー!?」
消失した片割れに向かって吠え立てるにゃんこ。
それを見たビスマスが防御を解いてトドメを繰り出す。
「せめて、苦痛無く、そして美味しく終わらせます……!」
カードデッキからトリガーカードを取り出し、ドライバーへ読み込ませる!
『True Form! Drago Knight Lord……Bismuth!』
強制的に真の姿……蒼鉛結晶の竜騎士皇(ドラゴナイトロード・ビスマス)へと変貌するビスマス!
『Final Nanerou Attack……True Form!』
サーモンのなめろうビーム猫じゃらしを生成したビスマスは、にゃんこに優しく撫でるように攻撃する。
にゃんこは満足げに目を閉じ、光の中に包まれて消滅していった。
あと2匹!
「圧縮空気の風圧弾の風魔法を喰らっちゃえ!」
レイがにゃんこを近付かせなまいを撃ち込んでゆく。
だがにゃんこは仲間がやられたことで破れかぶれ!
被弾覚悟で突進、遂にレイの体を棒の先に引っ掛けた!
「にゃんこ流一本釣りにゃ!」
「うわー!? 頑張って耐えろボクの三半規管ンンン!?」
体重が軽いレイは軽々と振り回されてしまう!
散々振り回された挙げ句、地面に叩きつけられそうになったその時!
「れい殿! 受け身を!!」
鍋島が体当たりを敢行!
弾き飛ばされたレイの代わりに、鍋島が棒に引っかかり振り回される!
しかしそれは計算の内!
「釣りあげられてもタダでは転ばぬ!」
薙刀のカウンターで棒を真っ二つに叩き割った!
カバーリングに入ろうともう1匹が駆け寄ってくる!
標的が一箇所に纏まった!
「今だ、でおるむ殿!」
鍋島の声にデオルムがフォームチェンジ!
「任せろ! 超変身っ!!」
『風雷の覇王ッ! デオルム・ストームドラグーン! リアラァーイズッ!!』
風と雷を操るフォームへと変身したデオルムは、すかさず必殺技を放った!
『フィニッシュ・アーツ! ストームドラグーン!』
突如発生した局地的な竜巻が、にゃんこ2匹を巻き上げてゆく!
そして2匹を電撃の檻に封じ込めてしまった。
デオルムは雷を纏うと、上昇気流に乗って跳躍!
「これを使って!」
レイが空中へ圧縮空気のボールを投げた。
デオルムはその圧縮空気を足場にして力強く蹴り込んだ!
「さぁ、俺の強さに痺れろっ! カオスエクストリィィィム!」
デオルムは竜巻と雷光纏う両足蹴りを、気流と電流の牢獄の中へ放った!
竜巻の中でプラズマめいた眩い光が2匹に命中すると一気にスパーク!
「にゃあああああああっ!?」
空中で断末魔を上げて消滅するにゃんこ2匹は、花火めいて爆発四散するのだった。
こうして、中山道の難所を徳川2万の軍勢は無事に通過していった。
だが、この先も多くの妨害が待ち構えているだろう。
彼らを守るためにも、猟兵たちの戦いはまだ始まったばかりなのだ。
戦え、猟兵! サムライエンパイアの未来は、君たちの双肩に掛かっている!
大成功
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