エンパイアウォー④~霊峰富士の眠りを護れ!
●サムライエンパイア島原の乱!?
多くの人々でごった返すグリモアベースの中で、
呼びかけに応じた猟兵たちに頭を下げると。
頭を上げた郁芽・瑞莉(陽炎の戦巫女・f00305)は手に持つグリモアから、
サムライエンパイアの現状を映し出す。
「皆さん、お集まりいただきありがとうございます。
先日の寛永三方ヶ原の戦いにおける武田信玄復活阻止の際、
第六天魔軍将図なる巻物を入手したのは記憶に新しいかと思います」
その際判明したオブビリオンフォーミュラ『織田信長』、
彼が率いる『魔軍将』の名が刻まれていたのだ。
「武田信玄復活阻止を契機として、ついに織田信長は表舞台に姿を現しました」
島原の地にに『魔空安土城』を築き上げ、
何らかの陰謀を成就させようとしているらしいのだ。
「ですが魔空安土城には強固な防護が張り巡らされ、
猟兵のユーベルコードすら弾き返す防壁とのこと。
まさに攻略不可能の無敵の城といった様相ですね……」
このままでは信長の野望阻止は不可能。
しかし我らが将軍、徳川家光はこの不可能を可能にする手札を持っていたのだ。
「ですが希望はあります!
江戸幕府は『首塚の一族』と呼ばれる、随伴者の数に応じて拘束力を増す。
そんなユーベルコードを操る一族を保護していたそうです。
その一族の力であるユーベルコードを以ってすれば不可能は可能となります」
そこで彼ら一族と彼らの守護の為に召集された10万の軍勢が江戸より出発、
織田信長を討つべく一路島原を目指す事となったのだが。
「織田信長達オブビリオンは首塚の一族と守護する幕府軍を壊滅させる為、
様々な手を打っている事が予知されています」
そこで猟兵達は各魔将軍が行っている妨害工作阻止へと動いていくこととなる。
「私が予知したのは魔軍将の一人である侵略渡来人『コルテス』の動きです。
彼は太陽神ケツァルコアトルの力を使って、富士山を噴火させようとしています」
阻止に失敗して富士山が噴火すれば、
東海・甲信越・関東地域は壊滅的な混乱状態となってしまい。
そうなれば徳川幕府軍は全軍の2割以上の軍勢を、
災害救助や復興支援の為に残さなければならなくないだろうと予知から判明している。
「戦争の行く末に関わるだけでなく、甚大な被害を防ぐためにも。
皆さんには富士山噴火をの為の儀式―『太陽神の儀式』阻止を行って貰います」
場所は富士の樹海に隠された儀式場。
築かれた儀式場の中心で小さな竜(ケツァルコアトルの子供)を殺し、
その血を聖杯に注ぎ、祈る儀式が行われているのだと瑞莉は告げる。
「儀式を取り仕切っているのがコルテス配下の一人。
戦国武将・細川忠興の妻にして明智光秀の娘だった女性―細川ガラシャ、
その姿を模したオブビリオンです」
彼女を撃破すればこの儀式場における儀式は失敗となるだろう。
そこまで述べた瑞莉は最後に付け加える。
「相手は樹海を隠れ蓑として儀式を行っています。
ですが、もし上手く探索し発見できれば私達が樹海を利用し、
奇襲を仕掛ける事も出来るかと思います。
皆さんのアイデアで是非奇襲を決めて下さいね」
一通り説明を終えた瑞莉は意識を接続するワールド、
サムライエンパイアへと向ける。
「それでは行きますよ。くれぐれも油断なきよう気を付けて下さい。
頼みましたよ、皆さん」
義助次郎
義助次郎と申します。
上様の大将軍な発言のカッコよさと、
普段の口調でのお願いがまたギャップ萌え。
という私の感想はともかく。
第六猟兵第3回目の戦争、エンパイアウォーの開幕ですね!
という事で私も微力ながら皆さんのお力となるべく、
戦争シナリオを出させていただきます。
内容は『④霊峰富士鳴動』のシナリオとなっています。
敵の詳細は、フラグメントの通りです。
皆様のお力を示して頂ければと思います。
それでは、皆さまからのプレイング、心よりお待ちしております。
●このシナリオは、「戦争シナリオ」です。1フラグメントで完結し、
「エンパイアウォー」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
第1章 ボス戦
『細川ガラシャ』
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POW : 花も花なれ、人も人なれ
【自らの周囲に吹き荒れる白百合の花びら】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD : 怒れる慈愛
自身の装備武器に【ガトリング砲】を搭載し、破壊力を増加する。
WIZ : 鬼の女房に相応しい蛇の女
自身が【困難に立ち向かう心の強さ】を感じると、レベル×1体の【自身と共に殉死した侍女の霊】が召喚される。自身と共に殉死した侍女の霊は困難に立ち向かう心の強さを与えた対象を追跡し、攻撃する。
イラスト:梅キチ
👑11
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「鍋島・小百合子」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
緋月・透乃
私は駿河出身だから富士山噴火は故郷と両親が結構やばいね。いつもは割りと私欲で戦っているけれど、今回は私を育ててくれた場所や人のために頑張ろう!
血を使われるのは小さいとはいえ竜なんだよね?流石に無抵抗で儀式場に連れていかれたってことはないと思うんだよね。地面に妙に踏ん張った跡や荒れた跡があれば、それらを追った先に儀式場はないかな?
移動中に持っている食べ物で【色々食べよう!】を防御力重視で発動してから戦うよ!
できそうなら、視界の外から突っ込んで奇襲するよ。
戦闘方法は単純に接近し、怪力と防御力にまかせでガンガン攻めるのみだね。ユーベルコードを封じられようと関係ないよ!
依神・零奈
富士の山を噴火させようだなんて随分と大それた事を考えるね
あそこは月との縁も深い場所、易々と手を出していい所じゃないよ
……ま、私には関係ないけど……私は守り神としての役目を果たすだけ
【情報収集】で周囲を調べるよ
特に足跡や折れた枝とかに気を向けておこう
同じような物が多い樹海では細かくとも同じでない
物が重要、そういった物があればその後へ続きまた別のものを探す
それを繰り返して探索するよ
敵への対処については敵を発見と同時にUCを発動する
突然の「言葉」には対応できない筈
「キミの運命は此処に確定した」
「富士の呪いは不治の病へと至る」
舌禍による【呪詛】で相手を蝕んでいくよ
霊が召喚されたら【破魔】の力で応戦する
紫谷・康行
この国のことはよくは知らないけど
目的のために死ぬと言うことはいいことではないと思うね
俺は生かすために言葉を魔法を使う
【コード・ポテンシャル・ゼロ】を使い心の熱を冷やそうとする
「少し落ち着けばいい
俺は戦いを望まない
強さとはかたくなさとは違う
相手をねじ伏せる事とは違う
そこにただあるべきものとしてあること
立ちはだかり誰かを否定することでも
否定される者を撃ち倒そうとすることでも無い
静かにその熱を冷やそう
そして静かな海に帰るといい」
そう語りながら相手の熱をゼロにし
動きを止めて仲間を助けようとする
「戦うことは相手を傷つけることではない
俺はそう思っている」
傷つけてしまうことはあるけどね
命を賭けて言葉を使う
燈夜・偽葉
富士山の噴火など、起こさせるわけにはいかないですね
阻止してやりましょう
まずは儀式場の探索ですね
彼らだってポンっと樹海の中に出現したわけではない筈ですから
足跡など通って行った痕跡があるはずです
それを見つけ出し、追跡
動物と話すことでも情報収集しましょう
発見したら
目立たないよう木陰に隠れた状態から
「剣よ、天を斬って」で暗殺します
見切りでしっかり当てに行きますね
敵の攻撃は視力、見切り、第六感で感知し回避
花弁は刀を振るって起こした衝撃波で吹き飛ばします
ユーベルコードが封じられたなら、封じられたまま刀で近接戦
念動力による刀の遠隔操作、小太刀の投擲も織り交ぜますよ
●富士噴火の太陽神の儀式、発見し阻止せよ!
霊峰富士の裾野に広がるツガやヒノキを中心とした針葉樹と、
ミズナラなどの広葉樹の混合林。
山頂から眺めると木々が風で靡く様子が海でのうねる波のように見える。
このことから富士の樹海とも呼ばれる場所を、
猟兵達はゲートをくぐり訪れていた。
そこは登山道などの道を外れた、木々が生い茂る原生林の深い森の中。
「富士の山を噴火させようだなんて随分と大それた事を考えるね。
あそこは月との縁も深い場所、易々と手を出していい所じゃないよ」
UDCアースの日本の八百万神の一柱、
かつては神託を司る神であった依神・零奈(忘れ去られた信仰・f16925)。
(……ま、私には関係ないけど……私は守り神としての役目を果たすだけ)
忘却の彼方であろうとも神である彼女は己の務めを果たすべく、
周囲の木々の枝が折れた跡を調べ始める。
「私は駿河出身だから富士山噴火は故郷と両親が結構やばいね。
今回は私を育ててくれた場所や人のためにも頑張ろう!」
引き締まった表情で周囲を丁寧に探るの緋月・透乃(もぐもぐ好戦娘・f02760)。
富士山を噴火させようとしていると聞き、
普段は私欲で戦っている事が多い彼女も急ぎ馳せ参じたのだ。
透乃は儀式に竜が使われている事に注目。
無抵抗で儀式場に連れていかれたという事は無いと、その痕跡を探る。
「それは……なおの事、富士山の噴火など、起こさせるわけにはいかないですね。
必ずや阻止してやりましょう」
燈夜・偽葉(黄昏は偽らない・f01006)は二人の話を聞き、
儀式阻止の想いを強くしつつ、地面に注目して足跡を探り始める。
(彼らだってポンっと樹海の中に出現したわけではない筈ですから。
足跡など通って行った痕跡があるはず……)
彼女たちの探索は程なく実を結ぶ。
零奈がつい最近折れたであろう、
白い割けた木目が浮かぶ枝を見つけたのを皮切りに。
周辺の草花が踏まえた足跡を偽葉が確認し、透乃が血痕で変色している草を発見。
猟兵達は後から来る者たちが追いやすい様、
目印を付けつつこれらの痕跡を丁寧に辿る。
ゲートが開いた位置から10分程奥へと進むと、
やがて濃密な草木の匂いに混じって血の匂いがする様になる。
更に慎重に進むと視界の先に誂えられた儀式場が見え、
そこで甲冑を着込んだ黒い長髪の女性が、
手に持つ槍に竜を突き刺して流した血を杯へと集めて祈りを捧げていた。
「ケツァルコアトルが子の血を以って。
大陽が力と鳴動し我が怨みを糧として。火を吹きなさいませ、富士」
猟兵達の接近に気付かないオブビリオン――細川ガラシャを討つべく、
零奈の口から言霊が紡がれる。
(突然の「言葉」には対応できない筈……)
「富士の呪いは不治の病へと至る。故にキミの運命は此処に確定した」
紡がれた言霊は舌禍の呪いとなり儀式に集中していたガラシャに食い込むと。
身を引き裂かれるような痛みと共に口からは血の塊を吐き出す。
彼女が行っていた富士への呪いとも取れる行為から不治の病が現実となり、
その身を蝕んだのだ。
「グッ……、猟兵ですか!!」
ガラシャが弾かれた様に猟兵の方へ向いた瞬間、
首元に悪寒が走りすぐさま飛び退くも。
猟兵が一人という思い込みと呪詛の影響で、
脇腹に右薙ぎの一撃をもろに受けてしまう。
腹から血潮を吹きつつも歯を喰いしばりつつ、怨念の籠った視線を偽葉に送ると。
その身を木々に翻がえし猟兵達の視線を外す。
しかしそこには動きを読んで先回りしていた透乃が待ち構えていた。
彼女は小細工も無しにするりと彼女の間合いに入ると、
重戦斧【緋月】を怪力に任せて振り下ろす。
槍を両手で持って防御姿勢を作ったガラシャであったが、
そのまま槍を折り胸当てすら砕いて。
それでも衝撃を受け止められず吹っ飛ばされたガラシャは、
樹木へと強かに叩きつけられる。
「ッ……!!!? こ、このくらい何とも……。
富士の噴火を為す為、この困難を乗り越えてみせますわ!
さあ、往きなさい私と同じく共に殉じた侍女たちよ!」
自身と共に死した侍女の霊達が零奈へと殺到し、
周囲に白百合の花弁を吹き荒らしつつ、
ガラシャも新たな槍を生み出すと偽葉へと突っ込んでいく。
零奈は冷静に破魔の力を宿した刀や霊符で応戦。
偽葉も相手の槍の突き込みを優れた眼力での見切り、
第六感を交えた感覚で避ける。
透乃はユーベルコードを以って道中に持ち込んだ食べ物を食べ、防御力へと転化。
彼女の槍の打撃や斬撃をモノともせずに怪力の斧を振り回す。
猟兵とガラシャの戦いが激しさを増す中、
彼女達の目印を辿って新たな猟兵が戦場へと駆け付けた事で戦況が動く事となる。
「この国のことはよくは知らないけど。
目的のために死ぬと言うことはいいことではないと思うね。だから」
生かすために言葉を魔法に変える決意を以って、
紫谷・康行(ハローユアワールド・f04625)は言葉を紡ぎ始める。
「少し落ち着けばいい、俺は戦いを望まない」
康行の言葉に彼女の心にあった猟兵や世界への怨み、
そして噴火をさせなければという使命感の為にと戦う心が冷えていく。
破魔の力を宿した刀が、霊符が一人、また一人と。
侍女たちを骸の海へと戻していく。
「強さとはかたくなさとは違う。相手をねじ伏せる事とは違う。
そこにただあるべきものとしてあること。立ちはだかり誰かを否定することでも、
否定される者を撃ち倒そうとすることでも無い」
言葉を紡ぎながらガラシャへと近づく康行。
紡がれた言葉によって冷まされる心の熱に比例する様に、
花弁の勢いが薙いでいくのを偽葉は見逃さない。
刀を振るって生じた衝撃波で花弁を散らしつつ、
ユーベルコードによる斬撃だけでなく。
念動力による刀の遠隔操作、小太刀の投擲を織り交ぜ、
確実にガラシャを傷付けていく。
「静かにその熱を冷やそう。そして静かな海に帰るといい」
心の熱を冷やされたガラシャに、
先程までの気魄も鬼気迫る槍捌きもなく緩慢となり。
するりと躱した透乃の斧が振り抜かれる。
その一撃は彼女の胴を切断し、ガラシャの身体は二つへと別れるのであった。
「信長様……申し…訳…。ガラシャは……、ただ、あの方と共に……」
康行は切断されたガラシャの元で膝をつき、今生の彼女の最後の言葉を聞く。
消えゆくガラシャを康行は悲しげに、しかし強い意志を持った言葉を漏らす。
「そう、戦うことは相手を傷つけることではない。俺はそう思っている」
それでも傷つけてしまうことはあると思っていても彼は言葉を紡ぐのだ、
命を賭して。
こうして猟兵達は的確な探索を以って儀式場を特定。
オブビリオンに効果的な奇襲と連携の取れた戦闘で素早く倒す事に成功する。
だが、サムライエンパイアを巡る戦いは始まったばかり。
次なる戦場へ向けて猟兵達は急ぎグリモアベースへと帰還するのであった。
大成功
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