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命名・新年総合餅つき大会

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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●年末年始恒例のあれ
 途方もない技術発展と滅亡を経てなんやかんや復興した、新人類たちの楽園『キマイラフューチャー』。その世界の住人は皆、お祭り大好き。楽しいこと大好き。毎日ハッピー、愉快極まる賑やかな世界なのだ。
 お仕事? それなぁに、たのしいの? しらなーいぼくまだ食べたことないもん!
 異なる世界にてストレスフルな生活を生き抜く人々であれば、まず間違いなくこう思うに違いない。『あぁ、この世界に移住したい』と。
 ……と、まぁ各世界に住まう過酷な就労者の願望はひとまず横に置いておこう。キマイラフューチャーとはそういう世界なのだ。そんなキマイラたちの楽園にも、新年という一大イベントが訪れた。お祭り好きとしては絶対に見逃せないこの機会。面白コンテンツを生み出す者も、それを愉快に楽しむ者も、皆がこぞって盛り上がる……まさにニューイヤー感謝祭である。
 そして、怪人もそのお祭り騒ぎに乗じてやって来る。目指せ動画のミリオンヒット、バズって旧人類のすごさをしらしめるのだ!

●つまりこういうわけなのです
「やっほー諸君、あけましておめでとー! え、遅い?」
 大丈夫大丈夫、一月が終わるまではお正月って言っても許されるよー。そう適当なことを宣いながら、猟兵たちを出迎えたのはグリモア猟兵の一人、ウィルマ・シャーオゥ(ヤドリガミの探索者・f00154)だ。その手にはキマイラフューチャーのものと思われる端末があり、何やら動画が表示されている。
「あ、やっぱり気になる? 気になるよねこれ! 冒険を求める諸君のために、ウィルマちゃんはちゃーんとオブリビオンの情報を仕入れておきましたともーほめてー!」
 ハイテンションなちびっ子はひとまず放置して構わないだろう。猟兵たちは、オブリビオンこと怪人の手がかりであるらしい動画を再生する。動画のタイトルは『【謹賀】餅巾着侍が頭突きで餅つきに挑戦してみた【新年】』だ。
『申す申す、拙者は餅巾着侍と申す者! きまいらふうちあの市井に、旧人類の素晴らしき文化を伝導せし者!』
 ぶれぶれの低画質録画で、餅巾着を頭部に戴くやたら古風な怪人が自己紹介をしている。その独特な口調のせいか、『キマイラフューチャー』が言えてない。かみかみだ。
『本日ご紹介致すは、ずばり、餅つき! それもただの餅つきではござらん。ここはあえて、拙者餅つきを頭突きで敢行いたしまするぞ!』
 伝統文化が間違った形で伝導されようとしている。ウケを狙ったせいですっかり本末転倒だ。その後もぐだぐだな無編集頭突き餅つきが四十分にわたって続くようだった。案の定再生数も伸び悩んでいる。貴重な四十分だぞ、もういいだろう。
「まぁ今はこんな感じなんだけど。実はこの動画地味にシリーズ化してて、ちょっとずつ編集技術が向上してるんだよネー厄介なことに」
 再生リストを確認すると、確かに似たような動画が数本並んでいた。今は見向きもされていないが、今後進化を続けた場合どうなるかまでは保証できない。
「だからね、諸君にはまず動画を配信してもらいます」
 困惑する猟兵に説明すると、『今回の怪人は、旧人類文化を自らの手で広めること』を目的としているらしいのだ。そして猟兵とは、怪人にとって親の仇より忌々しい存在である。そんな憎らしい敵対者が怪人より見事に伝統文化でバズったら……煽り効果は間違いなし!
「そしたらまず間違いなく、別の手段に出てくると思うんだよネ。それも蹴散らして、猟兵のすごさをしらしめるのだー!」
 あ、食べ物は粗末に扱っちゃだめだよー。ウィルマちゃんとのお約束だぞ!


藤川棗
 新年には必ずお餅を買うんですが、なくなるのはだいたい春先になります。藤川です。
 今回はベッキー・ウッド(f01790)さんの冒険フラグメントとハヤト・ヘミング(f10007)さんの宿敵がまざりあいどうかしました。第二章のフラグメントはマリアンネ・アーベントロート(f00623)さん投稿によるものです。大晦日に歌合戦や二十四時の裏でやってるようなあんなノリです。複合合体した結果、フラグメントの基礎能力判定はあまり参考にならない可能性があることをご留意くださいませ。フィールアンドシンク、感じて考えてください。

●第一章の補足
 餅つきは非常に高温ですので、頭突きで対抗すると大変にあぶないですし、よいこのキマイラさんが真似したら大問題です。正しい餅つきを調べて実践する、あるいは頭突きを別のことに活用してみる……等々、よいこへの影響に充分配慮した動画でヒットを狙いましょう。
 動画投稿用のアカウントは必要に応じてウィルマが用意しておきますが、ご自身のアカウントを活用するのも良いでしょう。アカウント作成から始めてみても楽しいかもしれません。そこはお好みでゴーです。

●その他
 今回は二~三日に一人のゆったりペースを基本とした執筆を考えております。お気持ちに変わりがなければ是非お気軽に挑戦していただければ幸いです。
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第1章 冒険 『頭突きで勝負!』

POW   :    力強い頭突きで、硬くて大きなものを破壊する

SPD   :    華麗な動きで頭突きを放ち、観客を魅了する

WIZ   :    事前に細工を施し、頭突き芸の成功率を高める

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ベアータ・ベルトット
頭突きで餅つきって…何喰ってたらそんな発想湧いてくんのよ
アホらしいけど放っとくのもね…

怪人に対抗して、デカくて硬そうな石臼を伝統文化・瓦割の要領でぶち砕く動画を撮影・アップする

振り被った頭で捨て身の一撃を喰らわせる!…フリしてこっそり眼帯外してBEAを発動
餓獣の舌を臼に叩きつけて破壊するわ!
…何よ。ちゃんと頭部で殴ってるでしょうが
バレたって文句は受け付けないわよ

成功でも失敗でも、頭突き芸は痛いから辞めとけって視聴者にアピール

臼を選んだ理由はモチろん、怪人への宣戦布告
もし上手く砕けたら、動画を観るであろう怪人に向けて啖呵を切るわ

次はアンタがこうなる番よ
もうすぐ永遠の正月休みを呉れてやるわ、ってね



「頭突きで餅つきって……」
 なんてアホらしい。そうは思えど、事件として手配されたからには無視もできないのが猟兵だ。ベアータ・ベルトット(餓獣機関BB10・f05212)は、おそらく正しい餅つきも調べたのではなかろうか。なにせこの時期なら、別世界で本物を目にすることは難しくない。
 ところがどっこい、餅つきは複数名による連携だ。わぁ、息の合った職人芸すごい。対してベアータは一人だった。あ、たぶんこれ無理だ。ならば他の手段を考えねば。餅つき以外の伝統芸、そしてインパクトに優れるもの!
 そう、瓦割りだ。撮影機材を整え、苦労して置いた重厚な石臼を見て、ベアータはちょっとだけ後悔した。え、これを頭で? 猟兵だって痛いものは痛いのよ?
 しかしカメラは既に動いている。こうなったらとっておきのアレをやるしかない。右目を覆う眼帯を調整しながら彼女は固唾を呑む。一気に頭を振りかぶり、平時の間合より更に攻める。ええい、ままよと右義眼の機構を発動。必殺技を出し惜しんでる場合じゃない。不正なんてないんだから!
 粉々になった石臼と、怪人に向けて啖呵を切るベアータの動画はたちどころに話題となった。この勢いならきっと怪人の耳にも届くだろう。『猟兵は特殊な訓練を受けています。危ないから真似しちゃダメよ!』という投稿者コメントのお陰か、やみくもな頭突きによる被害報告もなかったという。やったぁ!

大成功 🔵​🔵​🔵​

リリーアン・ベル
【SPD】
餅つきは杵で餅をつく人と餅をこねる人が必要なんっスね
でもインパクトのある動画撮りたいっスから、一人でなんとかできないかちょっと考えてみたっスよ!

1.杵で餅をつく
2.杵を空中に放り投げる
3.杵が浮いてる間に餅をこねる
4.落ちてきた杵をキャッチし餅をつく
5.1に戻る

これをもち米がいい感じにお餅状態になるまでやるっス!
杵を放り投げるパワーとレガリアスシューズのスピードがあれば多分いけるっス!
臼よし!杵よし!水よし!もち米よし!

はっ!(ぺったん)ふっ!(こねこね)
はっ!(ぺったん)ふっ!(こねこね)熱ッ!?

結構疲れるっスけど分身する勢いでがんばるっス!一人でダブルス見せつけるっスよ!



 そう、餅つきとは職人の連携こそ命。素早さがお餅をふっくら美味しく仕上げる秘訣なのである。しかし、だからこそあっと驚くようなアイデアで実現できれば、迫力満点の動画に仕上げられるのではないか。リリーアン・ベル(ドラゴニアンのスクラップビルダー・f10817)は考えに考え抜いて、ひとつの解に辿り着く。
「分身する勢いで、一人ダブルス見せつけてやるっスよー!」
 臼よし、杵よし、水・米よし。妙案来たらば即実行! リリーアンは圧巻の力強さで杵を振り下ろし、反動を巧みに活かして高く、高く杵を放り投げた。その大胆さ、華麗さは一種の完成されたパフォーマンスといっても過言ではない。とはいえ本題はここからだ。これから宙を舞う杵が戻ってくるまでの時間で、餅を、こねる!
「ふっ! ……って、熱うッ!?」
 想像以上の餅米ほかほかっぷりに、一瞬怯むリリーアン。しかしこれは退くに退けない戦いだった。サッとひとこね、杵をキャッチ。再び突いて、即座にこねる。慣れない餅つきは相応の時間を要したが、キマイラフューチャーの文化に慣れ親しんだ彼女であれば、見応えのある動画編集も成し遂げられるに違いない。
 なお、杵捌きの芸術性が格別話題になるのだが、これは完全に余談である。

成功 🔵​🔵​🔴​


●閑話提案
 猟兵達があれやこれやと動画のネタに頭を悩ませている最中、何気なく誰かが口にした。
『この間サムライエンパイアで見た……コマ、とか、タコアゲ? っていうのも面白そうじゃない?』
 伝統文化を面白く広めるのが肝要ならば、もっと手軽なものがひとつくらいあっても良いかもしれない。あるいは、撮影の過程で完成したお餅を使って、食レポなどはどうだろう。
 いっそお餅を住民に振る舞ってみるのはどうだ?
 それならどうやって人を集めようか。

 何かを作るということも、意外と大変なのである。
レイチェル・ケイトリン
うーんと、おもちをかわいい動物とかの形にして焼いてみるね。

ふつうの火だとかわった形は火のとおりがわるくなっちゃうけど、
わたしならパイロキネシスで自由に焼けちゃうよ。
ついでに念動力で空中に浮かべてね。

膨らんじゃうのはすぐ念動力で切って蒸気を逃がすよ。
ふつうならそれもおいしそうなんだけど、今回はかたち優先で。
焦げ目の付け方も工夫するね。

それを幼稚園とかのちっちゃい子の目の前で焼いてたべさせてあげる。
そのようすを動画にして……視聴者さんから
かたちのリクエストも受け付けて楽しくながすね。

おもちはおいしくたのしく食べるのがいちばんだよねって。

(もちろんのどつまらせちゃうとかアレルギーとかは気をつけるよ)



 猟兵は、世界によって認知度にかなりの差異がある。ここキマイラフューチャーにおける猟兵とは、言うなれば『誰もが憧れる超有名人』なのだ。そんな人気者が一般公開の収録・配信を行ったらどうなるか。……間違いなく、大盛況だ!
「つぎ、つぎ鳥さんがいいー!」
「うん、じゃあ……こうして、浮かべて……」
「すげー! オモチがお空とんでる!」
 レイチェル・ケイトリン(心の力・f09500)は、自身の卓越した念動力『パイロキネシス』を駆使して多彩な焼餅アートを披露していた。緻密な造形も均等に加熱し、冬毛のような餅の鳥が温かな春の装いへと色付いていく。楽しげなキマイラの子供たちにつられて、レイチェルの白皙たる貌も柔らかく笑んでいた。
「おもちはおいしく、たのしく食べるのがいちばんだよね。冷めないうちに……あ、でも火傷には気をつけて。みんな、よくかんで食べてね」
 子供たちからの元気いっぱいな返事を受けて、レイチェルは次の作品へと取り掛かる。彼女たちの和やかなひとときは、心暖まる出来事として人気を博すことだろう。これを切欠に焼餅アートの挑戦者が増加し、凝り性の住人は餅そのものの創意工夫から始めたのだとか。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ベアータ・ベルトット
バレッタと

餅つきの相方を見つけたわ!

公園の使用許可を得て、臼割動画が人気なうちに新動画を撮って告知
「明日、公園に来てください。本当の餅つきをお見せしますよ」

ちびっ子の力は馬鹿にならない
簡単に壊れないような特に頑丈な臼を用意したわ

あの子も初めてみたいだし、集まった観衆も含めてやり方を説明

よしバレッタ、餅つきは勢いが大事よ
アンタの実力、思いっきり見せつけてやりなさい!

…ッ!

ふざけんじゃ…ふざけんじゃないわよ…!
確かに言ったわよ?勢い大事って
でもさ…UC使う程の事なのこれ!?
…いやそれは私もか

「離れろッ!」
観衆に向け注意喚起。衝撃波は私の身で食い止めるッ!
そして餅は…必ず死守するわ!このBEBでね!


バレッタ・カノン
ベア―タと

ベア―タがもちつきするから来いって言ってた
他に大勢人を呼んでカメラで撮影するらしい
もちつきが何かは知らないけどな

この杵とかいうハンマーで臼を殴ればいいらしい
力いっぱい打てばいいのだろうか
とにかくド派手にとのことだ

UCアースジャイアント召喚
巨人で私自身を上空へ【投擲】、私は同時に巨人の手から【ジャンプ】
下でベア―タが何か叫んでる気がするな

落下しながら【力貯め】をして、振り下ろす【怪力】を一点に集中させる
こんなに力を込めたら【衝撃波】で敵の【範囲攻撃】だ、などと言いがかりをつけられないだろうか
まぁベア―タが責任を取るだろう


それより寒いから早く帰りたい
私は米よりもパンの方が好きなんだ



 キマイラフューチャーのとある公園に、多数の老若男女が集まっていた。彼ら住民が関心を寄せるのは、先日『石臼頭突き瓦割り』で一躍名を馳せたベアータ・ベルトットの更なる動画撮影だ。
 件の動画もなかなかの再生数を達成したとはいえ、やはり正統派な餅つきがしてみたい。そんな彼女は、相方の勧誘に成功し再び動画投稿というコンテンツの戦場に舞い戻ってきたのだ!
「よし、バレッタ。アンタの実力、思いっきり見せつけてやりなさい!」
「ん。よくわからないけど、わかった。このハンマーを使うんだな」
 餅つきの説明を聞いたバレッタ・カノン(バレットガール・f11818)は淡々と答える。その手にあるのはハンマー……もとい、杵である。本音を言うと未だに想像しづらいところではあるのだが、要は全力で、とにかくド派手にあの石臼を突けばいいらしい。観客に声をかけるベアータの後ろ姿を眺めながら、バレッタはそう結論付けた。自らの持ちうる手段で最も派手なのは、やはり『アレ』だろう。
「ちょっとそこ! 少し近すぎるからもう少し――」
 離れて、とベアータが口にしようとした瞬間だった。野生の勘がざわついて、彼女は弾かれたように背後を振り向く。そして、思わず絶句した。
 バレッタは二メートルを超える土の巨人、『アースジャイアント』の掌上で仁王立ちをしている。よくよく見ると、巨人もほぼ同じ体勢をとっているようだ。バレッタが片手に構えた杵も、巨大な槌と表現すべき圧迫感で完璧再現。
 待って。アースジャイアントの効果ってなんだっけ。確か土の巨人を召喚して、それから。
「勢いよく殴ればいいんだよな?」
 バレッタが徒手で放り投げるような動作をすると、巨人もそれに倣って掌上のバレッタを天高く射ち出した。落下の加速と共に、バレッタと巨人がもはや凶器と化した杵を揃って振りかぶる。……このままでは、怪我人が出かねない!
「離れろッ!」
 ベアータは咄嗟に声を張り上げて周囲の避難を促した。眼帯下の義眼機構で、双方を拘束するのは難しいだろう。より被害をもたらす方は……間違いなく、巨人だ!
 観客を呼んだ手前、彼らに傷を負わせることはできない。優しさ……いや、言い出したベアータの責任感だ。退けない勝負がここに――
「って本当にこれ実戦になってるじゃないの馬鹿ーッ!?」

 ベアータが文字通り身体を張って安全確保に努めた結果、あわや大惨事は免れた。バレッタのすごくつよいパワーでぺったん……いや、ガッタン……むしろドグシャア……ともかく、強烈につかれたお餅もなんやかんや奇跡的に無事だったという。
 そして、この動画に対するコメントが『猟兵の本気』『バトルカッコいい!』『この動画のお陰で投げ出してた筋トレを再開しました!』といった内容に埋め尽くされたのは言うまでもない。事前に餅つきの手順は説明してあるし、注目度パーフェクトなら結果オーライだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『開催! 格闘大会!』

POW   :    肉体美や筋力でアピールする

SPD   :    演舞や試し切りでアピールする

WIZ   :    かっこいいマイクパフォーマンスやキャッチコピーでアピールする

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●一方その頃怪人は
 旧人類の文化を伝えるため、ようやく見応えのある動画を作れるようになってきた怪人、『餅巾着侍』。しかし彼、おそらく彼。彼はあと一歩というところで猟兵に遅れを取ってしまったのだ。実際は一歩どころではないかも知れないが、そこはそう、気にしてはいけない。
 もはや動画投稿という群雄割拠のコンテンツサバイバルでは、彼に一切の勝ち目なし。そう確信した怪人は、とうとう物理的手段を講じることとなる。

 だって、おあつらえ向きに総合格闘技大会が開催されていたんだもん!!
 必殺の剣術その他をなんやかんやすれば、イケる! 流行る! 流行らせる!!
 そんな強固な決意を胸に抱き、餅巾着侍は早速大会のエントリーに向かうのだった。大会参加者は皆平等に公開されるため、そんな動向が猟兵の目に留まらぬ筈もない。
 さぁ、パフォーマンスバトル二回戦の開幕だ!
レイチェル・ケイトリン
演舞……それならスカイダンサーでいいかな。

スカイステッパーをつかって空でおどってみるね。
それだけだと空中でジャンプできる回数に限界あるけど、
わたしは念動力技能で足場をつくって回数をリセットできるし。

イメージは……総合格闘技大会だそうだし、
アックス&ウィザーズの世界で、
スカイステッパーをつかって
ワイバーンよりたかくとびあがって
ワイバーンのあたまにけりつけて
地面にふっとばしつづけた
あのときのうごきをやってみるね。

キマイラさんたちよろこんでくれるかな。



 怪人が参加を決めたという大会は、格闘技以外にも様々な催しを混ぜ合わせたイベント会場と化していた。メインリングでは力自慢が腕っ節を競い、ずらりと並ぶフードエリアではフードファイトも白熱している。

 盛り上がる会場の一画で、レイチェル・ケイトリンがゆったりと呼吸を整えている。彼女は長い睫毛を上向かせ、頭上の遥か上をみつめた。視線の先では、大型モニターに澄み渡る青空が映し出され、趣向に富んだスカイダンスが披露されているようだった。
「わぁ……みんな、上手。わたしも、おどってみたいな」
 スカイダンサーによる空中パフォーマンスの数々は、ここキマイラフューチャーでも盛んに競われているものだ。柱、天井……ユニットを組む者であれば、互いの身体すらも足場として利用してしまう。一般市民も、猟兵に劣らぬ技巧派揃いであるらしい。如何に着地を演技に組み込むか、という点が多彩な個性を生み出していた。表現に対する情熱は、レイチェルの心にもあたたかな感情として伝わってくるようだった。
 以前体験した空中戦を思い起こしながら、レイチェルも軽やかに跳び上がる。念動力由来の反発する磁場を用いて、楚々とした美少女は流麗に宙を舞っていく。彼女が念動力の足場を踏みしめる度に、サイキックエナジーが光の粒子となって会場内へと降り注いでいた。
 その演舞は猛々しい戦いを思わせるのに、観衆にどことない安らぎさえも感じさせる。それはきっと、『見る人を喜ばせたい』という彼女の心根が表れていたのだろう。

成功 🔵​🔵​🔴​

ベアータ・ベルトット
格闘技大会なのにやけに良い匂いすると思ったら…フードファイトもやってるの?!
あ、足が勝手に…!

…気づいたら参加を申し込んでたわ
ふふ。何が食べられるか楽しみね!

ま。機関はとびきり新鮮な血肉しか受け付けないから…「料理」をたくさん食べたトコで、動力にはできないかもだけど
でも、関係ない。空腹を紛らわす事はできるし
…それに。料理を美味しいと感じられるのは、私にとって「人」である事の確かな証明
食材と料理人への感謝を込めて、己の舌先でしっかり味わい楽しむ事…それが、「私」の力になる
戦いを通してそこんトコ伝える事ができたら嬉しいかも

「ケモノの餓え」と「人の喜び」…2つの武器で勝負に臨むわ
かかってらっしゃい!



 動画バトルで派手に啖呵を切ったベアータ・ベルトットも、件の会場に到着していた。オブリビオン相手に腕っぷしで遅れを取るわけにはいかない。いざ挑め、総合格闘技!
 ……の、筈だったのだが。
「フードファイト……上等だわ。かかってらっしゃい!」
 彼女を出迎えたもの。それは食欲をそそる芳しい薫りの数々。ベアータの鋭敏な嗅覚は的確にそれらを嗅ぎ分けて、気付けば目の前にほかほかのハンバーガーがずらりと並べられていたのだ。流れるような無意識のエントリー。祭りの魔力は時として、人の理性を軽々と超越してくるらしい。
 対戦開始の合図と共に、ベアータは手元のハンバーガーにかぶり付く。ふわふわのバンズは甘くバターが香り立ち、粒マスタードの酸味と共に、食肉パティから肉汁が滴る。彼女に組み込まれた獣の性は、人の舌を楽しませるための料理にはまるで反応を示さなかった。
 粘つく舌触りも、鉄臭さも一切ない。しかし、それでいいのだ。今の己は、確かに人の領分に立っている。その感情が何よりも活力へと繋がるのを、ベアータは深く噛み締めていた。
「……うん。ご馳走さまでした!」
 歴戦のファイターにも比肩しうる勢いでハンバーガーを食したベアータは、なかなかの戦績を収めて席を立った。
 生きるために食べる、ということ。そこに、獣も人も変わりはない。

成功 🔵​🔵​🔴​

レイチェル・ケイトリン
わたしの演武、よろこんでもらえたみたいだね。

そしたら、つぎはようすをみてまわるの。
オブリビオンがここでなにかしようとしてるみたいだし。
わたしの認識能力をたかめるユーベルコード「もとめる心」をつかってね。

「演武おわったから、順位とかのためにほかの参加者さんのようすをきにしてる」ってかんじであちこちきょろきょろみてみるね。

格闘大会の対抗戦に参加もできるとおもうんだけど、ふつうのキマイラさんとたたかうのはできればやりたくないし。

オブリビオンをみつけだせたら、そのようすをみながらできることをえらべるかなっておもうもの。



 先のスカイダンスの採点が行われている最中、レイチェルはきょろきょろと辺りを見回していた。それは、ともすればライバルの動向を気にしているかのように見えただろうか。
「やっぱり、ひとがいっぱい」
 むずかしいかな、と呟くレイチェルの思惑は別にあった。彼女が探っているのは一般の参加者達ではない。この中に紛れているはずの異質なる者――即ち、オブリビオンの存在だ。しかし、この盛況から怪人を見つけ出すのは相当骨が折れることだろう。
 ならば、とレイチェルは瞼を閉じて感覚を研ぎ澄ませる。認識能力を飛躍的に向上させる『もとめる心』。各人の心をイメージとして捉え、観察し、追いかけていく。骸の海より甦った怪人ならば、その在り方は常人とは異なるはず。熱狂、興奮……楽しむ心の群れの中に、ただひとつだけ視える暗い色。見つけた、と思ったその時だった。
「演出賞、レイチェル・ケイトリンさーん! 表彰台へお越しくださーい!」
 審査員の呼出しがかかり、周囲のキマイラ達がワッと沸く。幻想的な舞いを魅せたパフォーマーを讃えるための用意が整ったらしい。この期待に応えない、という選択肢もなくはないのだが……レイチェルは、きっとそれを選べないだろう。
 見事目的の人物を探り当てたものの、どうやら今しばらく行動できなそうだ。トロフィーを受け取りながら……レイチェルは、ちいさくはにかんだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

バレッタ・カノン
ベア―タと

派手な演武で観客の注目を浴びて怪人をおびき出す
了解した

ベア―タの重心移動と関節の動きをよく観察して的確なタイミングで動くように心がける
ジャストタイミングで防御や回避が決まれば観客が喜ぶかもしれない

…くっ、さすがベア―タだ
動きは速い上に一撃も重い
組み手といっても油断すれば怪人が出てくる前に私がやられてしまうな

ベア―タの動きが止まった?
目配せを感じるが…なるほどあえて一撃貰おうということだな
ならば覚悟
【力溜め】と【怪力】の一撃だ

ベア―タなら耐えると信じて…どうした怖い顔をしているぞ
これは殺気か?相変わらず血の気の多い奴だ
ならば仕方ない、もう一撃耐えて見せろベア―タ!

アドリブ大歓迎


ベアータ・ベルトット
バレッタと

腹拵えも済ませたし…そろそろ闘るわよバレッタ!

事前にしっかり言い含めといたけど
私達の目的はあくまで怪人より目立ってみせる事
ホントの殴り合いじゃなく、観客が喜びそうなパフォーマンスを魅せる事に徹するわ

山猫の如き敏捷性を意識した立ち回りでバレッタの猛攻を躱し、ヒット&アウェイで攻める
さて。盛り上げる為にここらで一発貰いましょうか
当ててきなさい、バレッタ

ごっふぁぁぁぁっ!!???

げほ…いい加減に…いい加減にしなさいよ!
餅つきの時といい…アンタは!加減ってモンを!知らんのかッ!!
もう我慢の限界!口で言ってわかんないなら体に叩き込んでやるわ!

一切の容赦無し
本気の格闘戦に移行
覚悟しろバレッタ!!



 ここは格闘ステージのリングサイド。巻き舌の特徴的な実況が参加者の攻防を克明に解説、ここぞというところで煽り立てる。メインステージとされているだけあって、その熱気は各所のそれより数段高い。衆目を集めるならばここ以上に適した場所もないだろう。
「腹拵えも済ませたし……そろそろ闘るわよ、バレッタ! 私達の目的は何? はい、復唱!」
「派手な演舞で観客の注目を浴びて、怪人をおびき出す。何回も言われているからな、了解している」
 その他流れの確認を二、三交わした後に、やはり特徴的な巻き舌によるリングコールが行われた。バレッタ・カノンとベアータ・ベルトットの対戦が始まるようだ。二人はそれぞれの入場口からリングに上がると、観客に向けて大手を振って見せた。
『JAEGERrrr同士の注ゥ目ファイト! 一瞬たりとも見逃すなア野郎共ォ!!』
『JaaaaaaaaaaaaaAA!!』
 カウントと共にゴングが鳴らされ、すかさず距離を詰める二人。バレッタは相棒の重心移動に注意を払う。上段の拳を紙一重でかわすと、筋肉の軋み、微かな動きから次の手を読んで防御に備えた。交差した両腕で追撃の一打を阻み、びりびりとした痺れが身体に響く。カウンターで蹴り上げを放つも、ベアータは持ち前の俊敏さで余裕の回避を魅せつける。
 流石はベアータ。山猫のようなしなやかさでいながら、一蹴一打が重く、鋭い。内心の称賛は面に表れにくいものの、そんなバレッタに代わって会場が熱狂していた。
 とはいえ、油断するとこちらがやられてしまいそうだ。バレッタにそうした思考が過ぎった折、ベアータからの目配せが見えた。おそらく、反撃せよという合図。あえて攻撃を受け、拮抗を演出する腹積もりなのだろう。
「ならば……っ、覚悟」
 拳を握り、一息止める。微かな酸欠が血を滾らせ、より強く力が篭もる。ひゅっと一息、吐き出すのと同時に拳を振り抜いた。ガードの上からでも伝わってくる強打の手応え。これは相当『イイ』のが入ったはずだ。
 どうだ、と言わんばかりにベアータを見つめるバレッタ。しかし向けられたものは称賛とは程遠く――
「が、げほッ……ぐ、ウ……! 餅つきの時といい、これといい……アンタは! 加減ってモンを、知らんのかーッ!?」
「む。殺気……? そうか、足りなかったか。相変わらず血の気の多い奴だ。大丈夫、次はもっと上手くやるぞ」
「ちっがァーう! もういい我慢の限界。口で言ってもわかんないならこっちも全力でやってやるわよ!!」
 そこから先はまさに無法地帯の大乱闘。オブリビオン相手と寸分違わぬ鬼気迫る応酬が、リングの上でド派手に繰り広げられていた。観客席から飛び交う野次に指笛、煽る実況はテンション爆上げでもはや言葉が聞き取りづらい。
 ライブ会場のパフォーマンスにおいて、おそらくトップクラスの盛り上がりであったと断言できるだろう!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『餅巾着侍』

POW   :    御澱流・田楽刺し
【長巻を用いた鋭い刺突攻撃】が命中した対象に対し、高威力高命中の【煮え滾る味噌だれ】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    御澱流・チカラモチ
自身の肉体を【つきたての餅めいた形質】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ   :    ちくわと鉄アレイ
【伝説的なニンジャマスター】の霊を召喚する。これは【食べると体力を回復出来るちくわ】や【当たるとダメージを受ける鉄アレイ】で攻撃する能力を持つ。
👑17
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ハヤト・ヘミングです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●出現、『餅巾着侍』!
 猟兵達が様々にイベントを満喫し、当初の目的もしっかり果たしてバッチリアピールをキメていると……突如として会場全体に耳障りな大音量が轟いた。おそらくマイクのハウリングだろうそれに、会場にいた全員が一斉に耳を塞ぎ、肩をすくめる。
『やいやいやい! げに憎き猟兵が跋扈しよる格闘大会、その頂を目指す真打ち今こそ登場なり!』
 きえぇえい、と雄叫びを上げながらリング中央に現れたのは、餅巾着を頭部に据えた古風な怪人。誰が呼んだかその名もまんま『餅巾着侍』!
『拙者の目論見尽くを打ち崩す猟兵めらよ! 拙者はここに御座る! 今一度、正々堂々の決闘を申し込む! 貴公らを見事召し捕り、偉大なる旧人類の素晴らしさを拙者が流布してみせようぞ!』
 そう言って、餅巾着侍は鼻息荒く息巻いた。見た目は珍妙、思考も珍奇、されどその力量は侮るべからず。猟兵達を長く振り回し続けてきた元凶の出現に、事件はついに佳境を迎える。
『いざ、いざ尋常に――勝負!』
アス・ブリューゲルト
その意気、見事なり! 俺で良ければ相手になってやろう。
まさか、まんまと乗ってくるとは驚きだ。
とにかく、面倒なヤツはさっさと退散してもらおう。

メインはPOWで。
初手は相手の動きを見て、カウンター! 覚悟も決めてダッシュで間合いを詰めてフォースセイバーで切りつける。
「その攻撃は見切った!」

ちくわと鉄アレイは、昔のゲームを思い起こすな。
相手の投げるちくわで、自分の体力を回復したいが、無理だろうな。代わりにニンジャマスターを捕まえて、侍の攻撃に合せて盾にしょう。
「こういう使い方もいいだろ?」

相手が隙を見せたところで、ヴァリアブル・ウェポンを発動! 一斉射撃と誘導弾もプラスさせて、更にダメージ増加を狙う



 アス・ブリューゲルト(サイボーグのフォースナイト・f13168)は、青白い燐光を纏う刀身を抜き放ちながら、高く声を張って答えた。
「俺で良ければ相手になってやろう」
 ここに至るまでの伝聞を含む紆余曲折があるだけに、まさか本当に乗ってくるとは……と、一抹の驚嘆は禁じ得ない。しかし、その意気や良し。見事な武人の心構えに、アスの闘志が高まっていく。狙う初撃はカウンター。覚悟と共に肉薄し、相手の剣筋を見極めようと神経を尖らせた。――しかし。
「……ッ、紙一重、奴の冴えが上回ったか……!」
 寸でのところで大打撃は避けたものの、『御澱流・田楽刺し』の精度は想像以上だった。とはいえアスとて手傷は覚悟の上だ。組み打ち、いなし、猛攻の最中に反撃の隙を見出だした。正眼の一刀を逆手の刃で受け、取り出したるは愛銃『ブルーブラスター』。ヴァリアブル・ウェポンによる強化を乗せた零距離一斉射が、怪人の懐でごうと爆ぜる。
『ぐう、焼きおでん……!』
「こっちにちくわを投げたって構わないぞ。しかし、どうにも昔のゲームを思い起こす取り合わせだな」
『古きものの叡知で御座る!』
 ジャパンカルチャーとでも呼ぶべきか。それらはすべて怪人の伝導内容であるらしい。軽く肩をすくめながら、アスは再度剣を構えた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ミーヤ・ロロルド
「にゃにゃー! 美味しそうなお侍さん発見にゃー! え? 頭突きで餅つきしてたにゃ? どうして、誘ってくれなかったのにゃ! ミーヤも食べたかったにゃ! 戦った後に餅つきして、お餅いっぱい食べるにゃ!!」

敵と戦おうとしたら、敵の攻撃がどれも美味しそうなのに気付いてビックリ!
「あれ、全部……食べれるかにゃ?」
きゅぴーんとどの攻撃も、早業やジャンプ、ついでに野生の勘と、大食い能力も使って、美味しそうな攻撃を食べようとしちゃいます。
しまいには、人狼咆哮使って、怖がらせちゃうかも?
「こうなったら、やっつけて、その頭の餅巾着もいただくにゃ!」
ここまで来るのに、既に腹ペコ! 美味しそうな敵はかじっちゃうかも?



 ミーヤ・ロロルド(人狼のガジェッティア・f13185)はちょっとだけぷんすこしていた。何故なら少女はハラペコだったのだ。つきたてのお餅が山のように発生していたなら呼んでほしかったにゃ。会場内にはフードファイトエリアも存在しているがそれはそれ、これはこれ。今はとにかくお餅のお腹なのだ。餅。お餅が食べたい。
「にゃにゃー! 美味しそうなお侍さん発見にゃー!」
 そんな食欲万歳なミーヤが、餅巾着侍なんていう『おいしそう』の塊のような敵を見逃す筈もなかったのだ! オブリビオンのなにかふしぎなパワーによるものか、餅巾着は香ばしい出汁を含みながら冷めることなくたぷんと揺れ、長巻刀を振るう側からアツアツの味噌だれが迸る。もうこうなったら戦った後に自分でも餅つきするにゃ。おでんもいいにゃー。
「やっつけて、その頭の餅巾着もいただくにゃー!」
 食欲全開なミーヤの咆吼が餅巾着侍を襲う。怪人にとってたぶん重要なアイデンティティである頭が狙われていると悟った瞬間、餅巾着侍は悪寒にその身を震わせた。餅のように伸びたが最後、なにかたいせつなものを失ってしまいそう……!
「いた、だき、ます、にゃー!!」
『イヤァアアアアアア!?』
 ハラペコ少女の牙の前には、自慢のお餅もただのご褒美でしかないんだにゃ。にゃっにゃっにゃ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

富井・亮平
【心情】
なんとッ!? 面妖なオブリビオンめッ!
だがお前の悪行もこれまでだッ!

【行動】
「ゆくぞッ! ガァジェット! ショオォウ・タイムゥッ!!!」
イェーガーレンジャー秘密研究所からガジェットを召喚ッ!
このガジェットはエレメンタルロッドに装着することで、即席の杵を作り上げる変形合体機構ッ!
つきたてのお餅には相応しい形状だろうッ!

しかし、ただの杵ではないッ!
エレメンタルロッドと直結しているため、ついた物に精霊の魔力を流し込むことができるッ!

ここから氷の魔力を流し込むことで敵を冷却・凍結ッ!
つく度に硬くする事で敵を打ち砕くッ!
正義の鉄槌をくらうがいいッ!



「ゆくぞッ! ガァジェット! ショオォウ・タイムゥッ!!!」
 掛け声と共にビシィ! と格好良くキメポーズ。『イェーガーレッド』こと富井・亮平(イェーガーレッド・f12712)がその掌中にガジェットを召喚すると、再度のキメポーズを盛り上げるようにリング端から鮮やかな火花が散った。元より会場に設置されていた演出用の仕掛けだろう。視界の端で満足げに汗をぬぐうスタッフがいたとかいないとか。
 さて、ここで自室……もとい、秘密研究所から転送されたガジェットを説明しよう!
 見た目は土日朝の少年心を大いに擽る造形だ。一見ゴチャついているようでありながら、『モチーフがわかりやすいこと』を第一に考えられているデザインなのだ。
 これは鎌か。鎚か――いいや、杵だ!
『打撃など、拙者の御澱流・チカラモチの前では無力で御座る!』
 歯形まみれの餅巾着侍が吼える。杵が捉えた肉体は餅のようにしなり、確かにこのままでは跳ね返されて分が悪い。しかし!
「いいや、これはただの杵ではないッ!」
 連結されたエレメンタルロッドから氷の魔力を急速チャージ。一打、二打と打ち付ける毎に、接触面から凍結が広がっていく。
「つく度に硬くする事で敵を打ち砕くッ! 正義の鉄槌をくらうがいいッオブリビオン!」
 防御のための性質変化を更に上書きするという見事な作戦。対峙の優位はこちらにあり! がんばれ、イェーガーレッド! 悪のオブリビオンにけして屈する事なかれ!

成功 🔵​🔵​🔴​

響納・リズ
困った方ですわね。さっさと退場していただきましょうか。

メインはWIZで。
田楽刺しは初撃を躱すよう気をつけて、チカラモチは、すぐさまバックで逃げて範囲外に。当たった際はヴェールの盾受けで軽減を目指す。
ちくわと鉄アレイは、白薔薇の嵐を使って、一気に倒して相手の攻撃力等を削いでいく。

攻撃する際は、全力魔法の氷属性で、相手の動きを鈍らせて、他の方の攻撃が当てやすくなるよう、フォローしつつ、大打撃を目指す。

「皆様が迷惑していますの。あなたのような方がいると今後も困りますから、ここで消えていただきますわ」

終わった後に美味しいおでんを食べに行きたいなと心の中で思いつつも、敵が倒れるまで、真剣に戦います。



 大輪の花を一片ずつ解いていくように、白薔薇の花弁がリング上を舞っていく。曇りなき紫色の瞳を正義感に滾らせながら、響納・リズ(オラトリオの聖者・f13175)は餅巾着侍に対峙していた。
「本当に、困った方ですわね。さっさと退場していただきたいのですけれど」
 怪人の呼び出すニンジャマスター。その援護能力を脅威と見たリズは、『白薔薇の嵐』で即座の対処を試みた。鉄アレイやちくわは尽く嵐に呑まれ効果を発揮することはなかったが、ニンジャマスターそのものは少々のしぶとさを見せている。
「私もお話は聞いておりましてよ。危険を招きかねない行為で自分の目的を果たそうだなんて……」
『拙者の崇高なる目的がただの迷惑行為で御座ると!?』
「あなたのような方がいると今後も困りますから、ここで消えていただきますわ」
 リズが膨大な魔力を練り、無数の花弁で怪人らの視界を阻む。何度も同じ手を喰らうてか、と花弁を振り払う餅巾着侍。しかし――
「いいえ、今度はただのフェイントですのよ」
 リズの放った魔法がニンジャマスターの四肢を凍てつかせた。ちくわを掲げ持ったまま身動きを封じられたニンジャ。その手にある、丹念に煮込まれたのであろうおでんちくわがやたらと存在を主張してくる。
 思わず喉を鳴らしたリズは、微かに頬を染めながらかぶりを振った。戦いはようやく折り返し地点といったところ。小さく鳴いた胃袋は、きっと気のせいだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

焔邑・彩
っ痛、まさか攻撃を受けてしまうとは・・・
煮え滾る味噌だれって、普通に火傷するじゃないの。
うう、ブレイズフレイムでお返しです。



 苛烈な攻勢によってじわじわと圧されていく餅巾着侍。特に動きを鈍らせる氷結を散々に受けたのが厄介だ。このままでは餅の如き柔軟さ、しなやかさも半減してしまうというもの。
『ならば、熱く滾る我が剣技にて!』
 怪人は攻撃に打って出ようとした焔邑・彩(終焔葬蒼・f18363)に『御澱流・田楽刺し』で斬りかかる。凍てつく身体を酷使しているため、先程のようなキレはない。しかし正確無比な剣戟は、彩のなめらかな皮膚を容赦なく切り裂いた。
「ッ、痛……ぁ!」
 味噌だれというビジュアルではあるものの、超高温かつ粘性の液体だ。当然、触れれば火傷は免れない。傷の深部にまで到る異物が、ジクジクとした痛みを彩に伝えてくる。思わず漏れた苦悶の呻きに交じるのは、日常を謳歌していた少女が抱いたとて不思議ではない……ほんの微かな、弱気の色だ。
 しかし、それをぐっと堪えて彩は反撃に転じる。人体発火と呼ばれた炎は、突如として少女に宿った地獄の炎。焼かれた傷を焼き返し、ごうと噴き出す焔は彩の意のままに荒れ狂い、怪人の身体を覆い尽くした。
「お返しよ」
 氷結から獄炎へ、急すぎる温度変化が怪人を襲う。都合よく身体だけを温められるほど――地獄の炎は、優しくないのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

焔邑・彩
ここにきて増援とは、しかも忍者の霊なんてとらえどころが無さすぎじゃない。
なら、私も影の追跡者を呼びましょう。

それにしても、なんで私は律儀にも召喚されたニンジャマスターの霊の相手をしているのでしょう?
本体を攻撃すればいいのに、そうしてはいけないような気がする。


火土金水・明
「お餅ですか。最近、お正月になってもあまり食べないですね。」
【WIZ】で攻撃です。
【先制攻撃】で【高速詠唱】した【属性攻撃】の【全力魔法】の【破魔】属性の【サンダーボルト】で『餅巾着侍』を【フェイント】を掛けつつ【2回攻撃】します。
「さて、段取りは整えました。最後の止めは、他の方にお任せしますね。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。


ベアータ・ベルトット
バレッタと

ようやく会えたわね餅巾着侍
この顔に見覚えが無いとは言わせないわよ!

きちんと整備済ませたから両機腕銃の調子も抜群
翻弄するように動き回って銃撃する

バレッタが長巻を無効化したら、地を蹴って思い切り跳躍
右眼の眼帯を外して見せながら、敵の眼前に躍り出る
…奴が私の動画を見たなら、スロー再生とか使って舌撃を看破されてる可能性が高い
逆手に取って騙し討ちを仕掛けるわ
右眼を警戒した隙を見逃さず、顔面に向けて左脚を蹴り上げる
その脚に大食いの黒妖犬を宿し、巾着頭を喰い千切ってやるわ!
これが…本邦初公開のHHHよ!
美味しかったら見直してあげるわ。ちょっとだけね

…ってバレッタ!?ちょっ!早すぎだってえええ!!!


バレッタ・カノン
ベアータと

餅巾着…何度も言うが、私は餅よりパンの方が好きなんだ
いい加減おなかも空いてきたしさっさと片付けるぞ

手持ちの「対戦車徹甲弾」を【怪力】で【投擲】
敵が刀を構えて向かってきたら、ベルトリンクで刀を【なぎ払い】、弾き飛ばしてやる
衝撃で弾が炸裂したらより効果的だろうな
その後は榴弾を抱えて【力溜め】をしておく

ベアータの攻撃が当たったのを確認してから敵の頭上に【ジャンプ】
ダメ押しの「飽和爆撃」で完全にトドメを刺してやる
む…?まだベアータがいるな。少しタイミングが早かったか
まぁベアータの事だ。避けるなり耐えるなりするだろうから大丈夫だろう

アドリブ大歓迎



「お餅ですか。最近、お正月になってもあまり食べないですね」
 火土金水・明(人間のウィザード・f01561)は高速詠唱の合間、ふと思い出したように呟いた。既製品を購入しても、単身世帯が消費しきるには少々量が多かったり、バリエーションの付け方に悩む……あるいはトースターのグリルにくっつくと後始末が面倒になる、等々。季節ものとして楽しむ分には良いのだが、何かと手間で『餅離れ』になりがちなのだ。
『新年に餅を食わぬとはなんと勿体ない! よく伸びることから人の縁が長く続くようにとの縁起物、それが餅! おおなんと素晴らしき哉ワノココロ!』
 おでんの餅巾着は外食でも食べやすいぞ、と早口で布教を始める怪人。ベーコンで餅を巻き、フライパンで加熱した物などは酒の肴にもおすすめである。
「あ、いえ。私まだ未成年なのでお酒の話はちょっと……」
『あいやこれは失礼致しアババババババ』
 怪人による食い気味の反応に戸惑いを見せながら、やんわりと断る明。そしてついでとばかりにサンダーボルト。破壊力を増した雷光の魔法は全然やんわりしておらず、びりびりと怪人を痺れさせている。それでもなお何か言葉を発しているように見えるので、この怪人の布教への熱意が窺えるような気がした。
 しかし志半ばで倒れては布教も伝導も何もない。凍結から自由を取り戻したニンジャマスターが、怪人に体力回復のちくわを差し出そうとした刹那。焔邑・彩が武器投擲によってそれを阻んだ。彩の召喚した影の追跡者(シャドウチェイサー)が忍者霊の動作を監視し、的確な妨害を可能にしていたのだ。
『何ィ!?』
「いい子ね。そのまま牽制を続けて」
 彩は怪人本体を狙うことも考えたのだが、何か……そう、危機感か、もっと他の理由か。彩にはこれが最善手であるように感じられた。
『ええい、小癪な!』
 彩に向けてニンジャマスターが鉄アレイを投げつけようとするも、懐に手をやる暇もなく牽制される。影の追跡者が予備動作を視認した瞬間、五感を共有する彩にもそれが伝わるのだ。影の追跡者の姿を捉えることは困難を極めるものの、何かが潜んでいると践んだのだろう。餅巾着侍は長巻刀を手に取り、見えない存在を探るように空を斬りつける。それは言うならば隙そのものであり、攻撃を仕掛ける絶好の瞬間だ。
 そこに飛び出していくのはバレッタ・カノン。ベアータ・ベルトットの射撃援護を受けながら、バレッタは手にした対戦車徹甲弾を怪人目掛けて振りかぶる。この距離であれば投擲するより打撃武器として用いた方が良いだろう。鈍重な砲弾とバレッタの怪力による凶悪な殴打が、怪人の腹部を襲う。
『ぐぅ……!』
「その刀、折るぞ」
「整備良好、援護は任せて! やっちゃいなさいなバレッタ!」
 たたらを踏む怪人の長巻刀目掛けて、バレッタは弾帯を鞭のように操り、絡ませる。衝撃で連なった機関銃の弾が爆ぜ、怪人の持つ刀身は耳障りな音を立てて砕け散った。怪人が折れた刀で反撃に転じるも、間合いを失した分精度も欠く。そしてベアータが左右の機腕から銃撃を放ち、怪人の四肢を撃ち抜いていく。
「ようやく会えたわね餅巾着侍!」
『貴様は、確か!』
「この顔に見覚えが無いとは言わせないわよ?」
 眼帯を外して右眼を晒し、怪人の至近に躍り出て挑発するベアータ。獣の舌を内蔵する特殊義眼を見た怪人は、それが強力な武装であると察して警戒を強めたようだ。
『ええい! 如何様な攻撃でも、我が御澱流の妙技に勝るものはなし!』
 怪人の身体がゆらめき、その形質が変性していく。しかしそこに明の二度目の雷撃が降り注ぎ、その動きを鈍らせた。思わぬ所からの援護に、ベアータはちらとウィザードの少女を見遣った。
「お節介かとも思いましたが、段取りにご助力いたします。止めは、お任せしますね」
「いいわ、任せなさい――これが、本邦初公開の新技!」
 ベアータがとん、と地を蹴り勢いづけ、左脚で大きく弧を描く。その軌跡の最中に、足先が獰猛な黒妖犬へと変化して牙を剥いていた。
「『Holo-Hollow Hound(ホロホロウ・ハウンド)』……その魂が、美味しかったら見直してあげ……」
「トドメか。面倒だが……上から焼こう。任せろ」
「えっ」
 ニンジャマスターを相手取りつつも、常に戦況を把握し援護に徹していた彩。そして今まさに格好良くトドメを決めるはずだったベアータの声が重なった。上から、という言葉の通り――その声は既に頭上から聞こえており、二人は思わず仰ぎ見る。
 上空には、高く高く跳び上がったバレッタと無数の鈍器……否、砲弾が広がっていた。
「む……? 少し早かったか。まぁ避けるなり耐えるなりするだろう。いい加減おなかも空いたからな、さっさと片付けよう」
 明は先ほどの雷撃を放った時点でちゃっかりと待避している。彩も即座に回避行動に入るのだが……丁度怪人頭部の餅巾着を打ち据えた姿勢のベアータは出遅れた。完全に出遅れていた。正直これはオーバーキルというものではなかろうか。ついでに言うとフレンドリーファイアというものでもなかろうか。
「何度も言うが、私は餅よりパンの方が好きだ。礼ならさっきのハンバーガーがいいな」
「ば、バレッタぁあああー!!!」
 無情にも降り注ぐ砲弾の雨あられ。まさしく『飽和爆撃』の名に相応しい攻撃だった、と後に猟兵達は語ったという。

●魔法の言葉・なんやかんや
 こうして無事に怪人は倒され、なんやかんやで猟兵も無事であり事件は解決した。猟兵とオブリビオンの戦いは娯楽では済まされない真剣勝負であるのだが、なんやかんやでイベントも盛り上がったので一挙両得というものである。
 このステージでの奮戦の数々も動画として配信され、瞬く間に拡散。盛大な反響を呼んだのだが、これもやはり余談である。
 完!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年05月23日


挿絵イラスト