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亡霊遊戯進行譚

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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「また、新しい学園迷宮が見つかったみたいだね」
 北条・優希斗(人間の妖剣士・f02283)がグリモアベースの片隅で息をつきながら一つ。「アルダワ魔法学園の地下迷宮の一つに精霊達が封印した魔法陣が3つある」
 この精霊達はどうやらその地下迷宮の最奥部にいるオブリビオンに誑かされてその様な事を行っている様だ。
「そこで皆にはその迷宮に向かって貰い、精霊達による封印を解いて、迷宮の奥で甦ったであろうオブリビオンを倒してきて欲しい」
 どんなオブリビオンなのかは不明。
 その為、アルタワ魔法学園では、今まで相対したことの無いオブリビオンである可能性も否定できない。
「後他に分かっている事はね、皆がオブリビオンのところに向かうためには、その3つの魔法陣と対になっている精霊達を味方につける必要があると言うことだ」
 このあたりは実際に現場に行き、その場で臨機応変に対応する必要があるだろう。
「因みに、魔法陣の場所についてなんだけれど、これは精霊達を説得すると同時にその場所も教えてもらう必要があるよ」
 つまり、如何にして精霊達と仲良くなり、今回の仕掛けを解いて貰い、その奥にいるであろうオブリビオンを撃破出来ることを精霊達に示すのか。
 恐らくそれが、最初の難関であるこの迷宮を突破するための鍵になるだろう。
「皆、どうかこの迷宮を突破して、その先にいるオブビリオン達を倒して来て欲しい。よろしく頼むよ」
 優希斗の願いに背を押され、猟兵達はその場を後にした。


長野聖夜
 ――其は迷宮武勇譚となるか、はたまた・・・・・・?
 いつも大変お世話になっております。
 長野聖夜です。
 と言うわけで精霊さん達を説得して迷宮を攻略しその奥にいるオブリビオン達を撃破してください。
 尚、第一章は、この精霊達と如何に接触し、そして説得を行い、魔法陣を解除してもらうかから始まります。
 この迷宮に来るまでの道のりは出てきませんので、ご了承ください。

 ――それでは、良き迷宮探検を。
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第1章 冒険 『精霊の遊戯と魔法の通路』

POW   :    『炎蜥蜴』を捕まえる。<災魔を倒せるほどの力>を示すと近づいてくる。力を見せてる間はそれを見続ける。

SPD   :    『疾風鼬』を追いかける。<疾風さえもとまる存在>を示すと興味を持って留まる。存在が薄いと通り過ぎる。

WIZ   :    『霧雨蛙』を探す。<巧妙に隠れたモノ探し出せる知識>を示すと姿を現す。見当違いな行動をすると逃げる。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

麻生・大地
『疾風鼬』を追いかける

「疾風よりも速く、ですね。いいじゃないですか、バイク乗りに対する挑戦と受け取りました」

【騎乗】【操縦】【覚悟】【情報収集】

自らの愛機【レグルス】で、疾風になりましょう
僕のバイクテクニックをフルに使ってね

【レグルス・アサルトフォーム】チェンジ

全力で追いかけながら、相手の『クセ』を見抜きましょう
加速のタイミング、コーナーからの立ち上がり、あらゆる動作を観察し
常に最適の位置取りで追跡します

無事、疾風のごとき力を示せたら、ひとまずこう言いましょうか
「ありがとうございました。実に心躍るひと時でした」とね

説得できるかはともかく、共に競い合った者としての感謝は示しておきたいですから



●其は疾風の如く
「疾風よりも速く、ですね。いいじゃないですか、バイク乗りに対する挑戦と受け取りました」
 麻生・大地が微笑みを浮かべながら呟いている。
「折角ですし、全力で行きましょう。・・・・・・レグルス・アサルトフォーム。ブースト!」
 大地の叫びに応じて彼の愛機である可変試作型バイク【レグルス】がバイク方に変形したのにひょい、と乗る大地。
 大地が乗ると共に【レグルス】のエンジンが激しい唸りを上げそのままドルドルドルと、挑発する様に激しい音を立てている。
 それはまるで、疾風鼬への挑戦の様で。
 それに気がついたのだろう。迷宮内にいた疾風鼬が常人の目には捉えきれない程の速さで疾走を開始する。
「あなたが私の挑戦を受けてくれるのですか。それでは全力で行きましょう」
 グリップを握り、【レグルス】をトップギアにして颯爽と踊り出す。
 複雑な構造をした迷宮の中を駆け巡るべく絶えず情報収集を行い、状況に応じてギアを使い分け、華麗なドライビングテクニックでトップギアを維持したまま、迷宮内を踊る様に走り回る疾風鼬を追跡する。
 疾風鼬は、どうやら迷宮内をカーブする時、微かに速度を下げる癖がある様だ。
「それなら、ここは敢えて踏み込ませて頂きましょうか」
 最悪、壁のシミになるかも知れない可能性を想定しながらも、そんなことはとうの昔に覚悟していたことだ。
 次のカーブの時、今までは若干落とし、堅実に、けれども疾風鼬の興味を失わせない程度の速度を維持していた【レグルス】を更に加速させる。
 S字型の迷宮のカーブを加速させながら器用に曲がりきり、最後の直線コースでフルブースト。
 その目論見は成功し、勝負に応じてくれた疾風鼬が動きを止めた。
「どうやら、僕の勝ちの様ですね」
 動きを止めた疾風鼬を捕らえ、大地が問いかけると、疾風鼬が首を縦に振っている。
「ありがとうございました。実に心躍るひと時でした」
 共に競い合った者としての感謝の意を示した所、疾風鼬がざわざわと体を震わせた。
 まるで、一体何の目的で、自分を捕まえたのだと問う様に。
「実はですね、このフロアの最奥にいるとされるオブリビオンを僕は追っているんです。ただその為には3つの魔法陣を解除しなければならないとのことで・・・・・・」
 事情を説明したところ、疾風鼬はぶるりと身震いを一つして、先端の尻尾を先へと向ける。
 一見するとただの行き止まりにしか見えない場所だがどうやらそこに行け、と言うことの様だ。
「ありがとうございます」
 礼を述べ、大地がその奥に向かうと、そこには青い魔法陣が一つ。
 すると、どうだろう。
 ついてきた疾風鼬がその上に乗ると同時に魔法陣が。淡い輝きを発し始めたでは無いか。
「どうやら、一つ目は上手く行った様ですね」
 大地が一つ頷き、その場を後にする。
 
 ――残る魔法陣は・・・・・・後、2つ。

成功 🔵​🔵​🔴​

ペッシ・モルティ
身を隠すことに関しては私も得意とするところ、翻って隠れたものを探し出すことにも一日の長があると自負しています。私は『霧雨蛙』を探しましょう。

迷宮内でしたら遮蔽物はそう多くないでしょう。その場合、「人目を遮る」よりも「人目を欺く」、つまり周囲の風景に溶け込むほうが合理的です。
相手は精霊、一筋縄ではいかないでしょうが、視覚で捉えられずとも、音、匂い、空気の揺らぎ、どこかにその姿を暴くきっかけがあるはずです。

「さて、今の私に『霧雨蛙』は心を開いてくれるでしょうか」

自身の汚れた身に一抹の惧れを覚えながらも、五感を研ぎ澄まして精霊の存在を探ります。



●隠密探偵道
(身を隠すことに関しては私も得意とするところ、翻って隠れたものを探し出すことにも一日の長があると自負しています。私は『霧雨蛙』を探しましょう)
 元々はただの社勤めの精霊術士だったのだが、とある事情により金が必要にな利、裏の仕事に手を出したペッシ・モルティはそう思う。
 大体そう言った汚れ仕事においては、こう言った隠れた相手を探し出すと言った話はつきものだ。
 それ故にペッシにとってのそれは当然、十八番の一つであった。
 ざわざわと自らに取り憑いている2体の精霊が騒ぎ出す。
 特に水の精霊の方がその騒ぎ方が激しい。
 まるでこっち、こっちと言わんばかりだ。
「分かっているよ、キトカ」
 キトカに導かれる様に迷宮の部屋の一つに入るペッシ。
 そこは迷宮の大広間とも言うべき場所で、柱などは若干あれど、隠れるにはおよそ不向きな場所だった。
 ――けれども。
「こういう所にこそ巧妙に隠れているものですよ、『霧雨蛙』の様な精霊は」
 ペッシの予測通り、遮蔽物はそう多く無かった。
 つまり、こういう場所では、『人目を遮る』よりも『人目を欺く』様に周囲の風景に溶け込む方が合理的なのだ。
 キトカがざわざわと騒いでいる。
(同じ水の精霊ですからね、感じ取ることもあると言うことでしょうか)
 キトカの騒ぎを聞き取りながら、大広間の中央で黙想し、五感を駆使して周囲の音、匂い、空気の揺らぎを感じ取るペッシ。
 ――程なくして、ざわざわ、とキトカとは異なる水の精霊の気配を感じ取れた。
「どうやら、そこにいる様ですね」
 独りごちながらペッシがゆっくりとその気配を感じた場所・・・・・・入ってきた場所の側へと足を運ぶ。
(さて・・・・・・今の私に『霧雨蛙』は心を開いてくれるでしょうか)
 一抹の惧れを覚えながらも、五感を研ぎ澄まして感じ取ったその場所に向かうペッシ。
「あなたの事は気がついていますよ。どうか姿を現していただけませんか?」
 ペッシがそう問いかけると不意に、目の前の空間が歪み、一匹の霧雨蛙が姿を現す。
「ゲロゲロ、ゲロゲロ」
 バレたか、と言う様に悪戯っぽく鳴く霧雨蛙にペッシが思わず溜息を一つ。
 自然、精霊と対峙していることもあり、言葉遣いが軽くなる。
「さて、僕は君の力を貸して欲しい。この迷宮の奥にいるであろうオブリビオンを倒す為に、魔法陣の封印を解く必要があるんだ。君は、魔法陣について何か知らないかな?」
 問いかけると、霧雨蛙がゲロゲロ、ゲロゲロと鳴き声を上げ、長い舌をぐるりと部屋内で一週させる。
 まるで、この部屋を一周してみろ、と言わんばかりに。
「・・・・・・分かったよ。一周してみるよ」
 取り敢えず霧雨蛙に従い、時計回りにぐるりと部屋の中を一周するペッシ。
 すると、先程までペッシが黙想していた部屋の中央が不思議な光を放ちだした。
 驚いて地面を見下ろすと、そこにあったのは魔法陣。
「なるほど・・・・・・魔法陣も隠してあったと言うことか」
「ゲロゲロ」
 どうだ、と言わんばかりに人間で言うならば胸を張る様な仕草を見せた霧雨蛙がその魔法陣の上に乗る。
 すると、魔法陣が輝きを発し……カチャリ、と何かが開く様な音を立てた気がした。
「取り敢えず、魔法陣による封印はこれで一つ解除することが出来たようですね。……さて、次はどうなることやら」
 ペッシの呟きに答えるものはいない。
 何はともあれ……残る魔法陣は、後一つ。

成功 🔵​🔵​🔴​

ゼイル・パックルード
力量を示し説得する、分かりやすくていいじゃねぇか。

POWを示すのが一番性にあってるな。
【力溜め】をしてから烈破灼光撃で壁やら床でも壊してみせればまず目を引かせる
次に鉄塊剣を大きく振り回す。その次は剣に体力と振られてるわけじゃないことを示すために控えめに振る。
【鎧砕き】応用して壁とか壊せないかね、壊してばかりだけどわかりやすいだろうし
見せかけに釣られるかはわからねぇが演出として腕からでる炎を派手にしてみる

気を引けたなら、説得か
「奥のヤツに用があんだ、もしかしたら悪いヤツかもしれない。違うならそれでいいが、もしお前が騙されているなら心苦しいんだ、確認させてくれ炎の友よ」
思ってないけどこんなもんか?


西院鬼・織久
【POW】
【心情】
他者を味方に付けると言うのは初めての試みです
俺は弁も立ちませんし、分かりやすいやり方で行きましょう
こちらに興味を持って頂ければ、交渉は出来るでしょうか
我等が狩るべき敵はオブリビオンのみ
無意味な殺しは我等の望む所ではありません

【行動】
ユーベルコード:殺意の炎
技能:怪力、なぎ払い、二回攻撃、傷口をえぐる、範囲攻撃
『炎蜥蜴』を「殺意の炎」を見せて興味を引く
襲い掛かって来るならば「怪力」で対抗
どうあっても説得に応じない場合は攻撃も止む無し
「殺意の炎」「範囲攻撃」で牽制
確実に狙える対象に「なぎ払い」や「二回攻撃」を行う
再度交渉を狙える状況になったら説得を試みる


荒谷・つかさ
力を示す、か……
災魔というのがどれ程のものかは知らないけれど、そうね。
倒せると私が思わないと、始まらないか。

現場に着いたら、適当な構造物……崩れた柱とか、大きな岩が良いわね。
そういうものに対して【螺旋鬼神拳】を放って、炎蜥蜴に私の力を示すわ。
見せ続けないといけないなら、タイミングよく連続させて。
「気合い」を込めて、私は強いんだ!と炎蜥蜴にアピールするわよ。

姿を見せたなら、拳を放ちながらゆっくり近づいて……
タイミングを見て、「残像」の出る程の速度で飛び付いて捕獲!
……あ、もし誰か手伝って頂けるなら、それはそれで。




「力量を示し説得する、分かりやすくていいじゃねぇか」
「そうですね。俺も弁が立つわけではありませんし、分かりやすいやり方で示しましょうか」
 ゼイル・パックルードの問いかけに、同じく炎蜥蜴を追うことを選択した西院鬼・織久が頷き返す。
「力を示す、か・・・・・・」
 同道していた荒谷・つかさがそう呟きかけるのに、織久が軽く首を傾げた。
「どうかしましたか、つかささん」
「いえ・・・・・・災魔と言うのがどれ程の力を持つ者なのかを知らないから、ちょっとね」
「少し気になったって所か?」
 ゼイルの問いかけに、ええ、と軽く頷きかけるつかさ。
「確かにこの迷宮を支配しているオブリビオンの実力は分かりません。ですが・・・・・・それを殺すのが、我等が一族の役割。であるならば、臆す様必要もありませんよ」
「・・・・・・そうね。倒せると私が思わなければ始まらない、か」
 そう誰にともなく告げるとつかさはそっと母からの贈り物である光耀の羅刹紋に触れる。
 そこから流れ込んで来るのは、勇気。
(考えていても、始まらないか。やれるだけのことをやる。ただそれだけよね)
 つかさが誓いも新たに迷宮に触れる。
 そのフロアはやたら熱気に晒されていた。
「この暑さの中で力を示せばいいんだな? それじゃあ、行くぜ!」
 ゼイルがそう言ってグン、と踏ん張る。
 つかさも又、手近な柱を見つけると、その一点に向けて気を集中させていた。
『我等が怨念尽きる事なし』
(こちらに興味を持って頂ければ、交渉は出来るでしょうか)
 力を溜めるゼイル、腰を深く落とし気を静めるつかさの様子を見ながら織久が自らのユーベルコード・・・・・・殺意の炎を発動させる。
 自身に宿る怨念と殺意の炎を基にした黒い炎が熱気の中を駆け回り、間近にあった柱の一つを跡形も無く延焼させた。
 その漆黒の炎の凶悪さにカサカサと音を立てて複数体の炎蜥蜴が姿を現した。
 それを横目に確認しながら、万力を籠めてゼイルが地面に自らの拳を叩き付けた。
『一足先に地獄を味わいな!』 
 ――烈破灼光撃。
 そう名付けた自らの地獄の炎を纏った拳による超高速かつ大威力を持った一撃が大地を砕き、轟音と共にゼイルの立つ地面を陥没させている。
『抉り込むように……そこよ!』
 ――螺旋鬼神拳。
 つかさの気合いと共に発された腰を深く落とした突きが目前の柱を粉微塵に粉砕する。
 ゼイル達がそれぞれに放った技のあまりの強大さに興味を持ったか次々に炎蜥蜴が姿を現していく。
「ゼイルさん、織久さん引き続きお願いね」
 その状況をチャンスと見て取ったつかさの呼びかけに、織久とゼイルは状況を察した。
 織久が軽く頷きかけると同時に再び漆黒の炎を出現させて次々に柱や壁を延焼させる間にゼイルが再び力を蓄えて地面を叩き割る。
 その破壊の様に魅入られる様にしている炎蜥蜴達に残像を残すほどの素早さで一気に肉薄し捕らえるつかさ。
 ゼイルと織久に魅入られてしまっていたかの炎蜥蜴達はつかさによってあっさりと捕らえられてしまったのであった。


「シャカシャカ、シャカシャカ」
 会話する気が無いのかはたまた捕まってしまったことに対する不安からか。
 それとも自分達に希望を見出してくれたのであろうか。
 つかさが捕らえた炎蜥蜴達が興味津々に織久達を見つめている。
「さて、私達の話を貴方達は聞いて下さるのでしょうか?」
 織久の問いかけに、炎蜥蜴達がギョロギョロと目を爬虫類の様に動かしている。
 恐らく、聞いてみたい、けれども聞いてしまうのは怖いと言った心境であろうか。
 ゼイルが取り敢えず、と言った様子で言葉を発する。
「奥のヤツに用があんだ、もしかしたら悪いヤツかもしれない」
 ゼイルの問いかけに炎蜥蜴達がギョロギョロと瞳を合わせている。
 心なしか、不安そうにも見えた。
「違うならそれでいいが、もしお前が騙されているなら心苦しいんだ、確認させてくれ炎の友よ」
 心にも無いことではあるが、いずれにせよ目的は奥にいるオブリビオン。
 だからこそ、自然織久の口調にも熱が籠もっていた。
「私はあなた方を害するつもりはありません。そもそも私・・・・・・いや、我等が狩るべきは今、あなた方が匿っているオブリビオンのみなのですから」
「こうして姿を現したと言うことは、私達の力を認めてくれたと言う事よね? つまり、あなた達は、本当はこの迷宮を支配しているオブリビオンに従いたくないと言うことなのでは無いかしら?」
 織久の言葉に同意する様につかさがそう続けると、炎蜥蜴達はマジマジとゼイル達を見やっていた。
「シャカシャカ、キシャー」
 まるで同意だ、とばかりにチョロチョロと舌を出す炎蜥蜴。
 それに合わせる様に、集まってきていた他の炎蜥蜴達も又、舌をチョロチョロと出していた。
「ああ、信じてくれて良いぜ、炎の友よ。俺達が必ずそいつからお前達を解放してやる」 
「逆に言いますと、もしあなた方の協力が得られない場合、やむを得ない手段に出ざるを得なくなります。私達としても、それは心苦しい」
 殺意を織り交ぜて目を細める織久に炎蜥蜴達が微かに怯んだ様に震え出す。
 先程、織久達の力は存分に見せて貰った。
 その力が自分達に振るわれれば・・・・・・その結果は、火を見るより明らかだ。
「お願い、あなた達が力を貸して隠している魔法陣の場所とその封印を解いて。そうしたら、私達は必ずあなた達を解放するわ」
 つかさが労りを籠めてそう告げると、炎蜥蜴達が一斉にシャー、シャーと合唱を開始。
 鳴き声によるその合唱が、周囲を覆っていた熱を急速に収束させていき、ゼイル達の目の前にメラメラと赤く燃え上がる魔法陣を生み出す。
 炎蜥蜴達が一斉にその魔法陣に群がり始めると、魔法陣が緋色に染まり、ガコン、と言う音と共に今まで無かった更に奥へと繋がるであろう通路を形作った。
 そう・・・・・・力を示し、説得はたった今、確かになされたのだ。
「ありがとう」
 つかさが一礼し、織久とゼイルを促し新しく現れた通路へと足を踏み入れる。

 ――そして・・・・・・。


 3つの魔法陣がそれぞれの部屋で赤、青、緑の三色の輝きを発している。
 それぞれの魔法陣に対応した精霊達が今、各魔法陣へと集ったからだ。
 それは3箇所の魔法陣のある場所から続く通路の向こうに現れた小部屋へと繋がっていた。
「この小部屋の先から、殺気を感じるわね」
 つかさがそう告げると織久の前進から殺意と狂気が迸り始めている。
「クククッ・・・・・・感じる、感じるぞ! この先から我等が怨敵の気配を・・・・・・!」
 先程までの穏やかな物腰はどこへやら今までとは全く異なる気配を迸らせる織久に思わず目を見張りながら、まあ、とゼイルは呟いた。
「この先に、あいつらはいるみたいだな」
「ええ、そうね。それじゃあ・・・・・・行くわよ」
 つかさが呟きながら小部屋の最奥部にあった扉へと手をかける。
 赤と、青と、緑の三点の光が中央に灯った扉が、ギギギ・・・・・・と鈍い音を立ててゆっくりと開け放たれた。

 ――その音はまるで、戦いの時を告げる鐘の様だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『首無しの熟練騎士』

POW   :    雷鳴刀
【迸る魔法刀の剣筋】が命中した対象を切断する。
SPD   :    疾風迅雷
【「炎」と「氷」を無効化する強化魔法】【脚力を上昇させる強化魔法】【物理的防御力を上昇させる強化魔法】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    怒髪天
【掌を天高く掲げて】から【全方位に向けて高威力・広範囲の雷】を放ち、【電気や雷に対策のないものは感電】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


――コーホー。コーホー。
 猟兵達が小部屋の扉を開けた向こう。
 そこは不可思議な色をしただだっ広い部屋になっていた。
 最奥部に上へと向かうであろう転送装置の様な物があるのが分かる。
 何故なら・・・・・・最奥部から流れ込んでくる魔力が確かに強烈だったからだ。
 ――だが。
「クァァァァァァァァッ・・・・・・!」
「ヲヲヲヲヲヲヲッ・・・・・・!」
 その魔力を感じ取れる転送装置の前に存在するのは、無数の首の無い騎士達の群れ。
 皆白銀の鎧を身に纏い、欠けた腕からは雷光が迸っている。
 右手に握る白銀の剣にもまた、雷を纏わせていたその騎士達の群れは、一矢乱れぬ動きで猟兵達を遮るべく此方へと歩き出していた。
 さあ、猟兵達よ。
 武器を手に取り、策を巡らしこの騎士達の群れと戦うが良い。

 ――そして、彼らの守る転送装置の向こう、そこにいるであろう亡者の熟練騎士達のボスを倒してこのフロアを攻略し、利用されていた精霊達を解放するために。
ゼイル・パックルード
下手すりゃ炎効かなくなるって?いやいや、恐い恐い、ワクワクして笑いが止まらねぇよ。

精霊に示した通り【POW】で行くか。
近づくけど炎を無効化される可能性もなくはないわけだし基本は鉄塊剣で【鎧砕き】かね。
最初は間合い計って【力溜め】で確実に仕留めるか。

間合いを詰められたら烈破灼光撃。仮に炎が効かなくなっても拳の威力でなんとかなるだろう。

ただし囲まれたくはないから、近くに他の敵がいるなら鉄塊剣だな。

敵の数次第だが精霊のときとかみたいに他のヤツがいるなら背中は任せてもいいかもしれない。特にさっき一緒にいたやつらなら上等
その場合は烈破灼光撃使うためどんどん前に出てもいいかね。
基本後を考えて無理はしないが


麻生・大地
「騎士殿たちには申し訳ないですが、僕は騎士道など持ち合わせてないのでね。馬鹿正直に正面から斬り合うつもりはないんですよ」

【念動力】【盾受け】【武器受け】【2回攻撃】【だまし討ち】

見た感じ、知性の類はないと思われますし、下手に策を弄するよりは
単純に蹴散らした方がやりやすいと判断します

「さて、あなた方に見ることができますか?静かな暴虐の腕を」

【サイレント・グラップル】で、まず敵陣形に穴をあけます
密集した場所の敵を出来るだけ引きはがし、陣形をばらけさせます

こちらの念動力と向こうとの力比べになりますが
全部豪快にブン投げて御覧に入れましょう

バラけた敵は、他の同志にお任せしましょう


ペッシ・モルティ
隙のない金属鎧に、水の術に有利な雷の魔法、おまけに団体様とは最悪の相性ではないですか…。闇の精霊術も、明滅する雷光相手では影が不安定でしょうから頼りにはできませんね…。

申し訳ありませんが今回は他の皆さんの援護に回らせていただきます。
私は【シーブズ・ギャンビット】で味方の妨げにならないよう一撃離脱しつつ、敵の腕を狙うことで攻撃に隙を作ります。もし接近が難しければ、予備のダガーや落ちている石などを投擲して敵の太刀筋を逸らします。

できれば剣を叩き落すか盗みたいところですが、迂闊に触れるのは危険そうです。纏わせた雷が消えるタイミングがあれば狙ってみましょう。


西院鬼・織久
【POW】
【心情】
ほう、これはまた豪勢ですね
亡霊であればさぞ強い怨念を持っているでしょう
すべて平らげ我等が怨念の糧とします

【行動】
ユーベルコード:影面
技能:先制攻撃、怪力、武器受け、範囲攻撃、なぎ払い、二回攻撃、敵を盾にする、生命力吸収、吸血
部屋の外から「先制攻撃」で「影面」が届く範囲の敵を一体狙う
命中したら「怪力」を利用して引きずり出す
「敵を盾にする」「武器受け」で攻撃を凌ぎ「範囲攻撃」
ダメージを受けた敵に「二回攻撃」「なぎ払い」で追撃
こちらの体力が低下したら「生命力吸収」「吸血」を行う
敵を部屋から出せない、または敵が部屋の外に出て来る場合
「二回攻撃」「なぎ払い」で各個撃破を狙う




「ほう、これはまた豪勢ですね」
 何処かしら口元に狂気を感じさせる笑みを浮かべた西院鬼・織久は抑えきれない興奮の真っ直中にあった。
『コーハー。コーハー』
 笑みを浮かべた織久に応じる様に不気味な音を上げる亡霊騎士達を見ながら、ゼイル・パックルードもまた、獰猛な笑みを浮かべる。
「下手すりゃ炎効かなくなるって? いやいや、恐い恐い、ワクワクして笑いが止まらねぇよ」
 まっ・・・・・・と狂気の笑みを浮かべる織久を見ながらゼイルが笑う。
「織久。アンタみたいのが肩を並べて戦ってくれるってなら話は別かも知れないけれどな?」
「ククク・・・・・・望むところですよ。亡霊であればさぞ強い怨念を持っているでしょうからね」
 獰猛な笑みのゼイルに堪えきれないと言った様子で小刻みに肩を震わせ笑う織久。
「すべて平らげ、我等が怨念の糧としますよ」
「ハハッ、こりゃいいぜ! どっちが多く倒せるか勝負だな!」
 織久の力強い笑みに、ゼイルも豪快に笑う。
(こいつは・・・・・・背中預けるには十分そうだぜ)
「そんじゃ行くぜ・・・・・・織久よ」
「ククク・・・・・・良いでしょう、我等が怨念、とくと味わって頂きましょう」
 獰猛な笑みを浮かべたまま距離を測り力溜めを行うゼイルに頷きかけ、織久がその場から影を解き放った。


『何人たりとも死の影より逃れる事能わず』
 部屋に入る直前で立ち止まり織久が己が黒い影を解き放つ。
 解き放たれた影の存在に即座に気がついたか、亡霊騎士はその攻撃を雷の迸る刃で切り裂いてくる。
 影と雷が部屋内でぶつかり合い、閃光と共に爆ぜた。
(部屋外からの攻撃には流石に対応してきますか)
 だが、その爆ぜた閃光の中を漆黒の雷の如き速さで走りながら織久は再び黒い影を解き放つ。
 解き放った影が亡者騎士の一体を締め上げ、それを怪力で此方へと引き寄せている間に、3つの通路の内の一つから入ってきた麻生・大地が戦場に到着した。
「おやおや、もう始まっていましたか。まあ、構いませんが」
 織久が引き寄せた亡者騎士を盾にしながら、前進する様子を見ながら、大地は口元で微笑を零す。
「騎士殿たちには申し訳ないですが、僕は騎士道など持ち合わせてないのでね。馬鹿正直に正面から斬り合うつもりはないんですよ」
 接近する織久に頷きながら大地が素早く自らの念動力で目に見えない巨大な手の付いた鎖を編み上げる。
「念動クラフター起動。縛鎖形成。・・・・・・さて、あなた方に見ることができますか?静かな暴虐の腕を」
 告げながら目に見えぬ巨大な手の付いた鎖を亡者騎士達の群れの中央に投げ込む大地。
 投げ込まれたそれが一糸乱れぬ動きで陣を敷いていた亡者騎士達を次々に引き剥がしていく。
 そうして崩れ、ばらけた騎士達を見逃さず、雄叫びを上げながらゼイルが大上段に振るった鉄塊剣を振り下ろした。
 大地によって手前に引き寄せられていた亡者騎士・・・・・・何時の間にかその腕にはダガーが突き刺さっている・・・・・・に唐竹割りに振り下ろされた刃が鎧事真っ二つに亡者騎士の一体を叩き斬る。
(炎と氷を無効にされるのでしたら・・・・・・私に出来るのはこの位ですね)
 引き寄せられた亡者騎士の腕を貫いたダガーを死角から投げつけたペッシ・モルティが内心で溜息を一つ。
 ヨハンは戦わせろ、とざわついているがキトカの方は敵のその能力を悟ったか若干怯えているらしく前回と異なりあまり積極的に囁きかけてこない。
「まあまあ、さっきの閃光を見ただろ、ヨハン。幾ら君でもあの雷光と正面からぶつかったら不利だって」
 ざわめくヨハンをなだめながら素早く広場に存在する柱に隠れ、次のダガーをペッシが懐から抜く間に、織久が盾にしていた亡者騎士を大地によって分散し、数体の塊となった亡者騎士達の群れに向かって放り投げる。
 放り投げられた亡者騎士に巻き込まれ互いにもんどり打って転倒する亡者騎士達の中央に踏み込み、血色の炎を纏った柄と刃の一体化した黒い大鎌【闇器】暗焔を振るう織久。
 ――ゴォォォォォッ!
 暗焔が纏った血色の焔がまるで騎士達の怨嗟を喰らうかの様に周囲の敵をまとめて飲み込み、亡者騎士達の呪いを吸い取り、ただの抜け殻へと変えていく。
「行くぜ、オラア!」
「援護はさせて貰いますよ」
 ゼイルが雄叫びを上げながら織久が撃破した亡者騎士達を踏み躙りながら前進、大地によって分散させられ、動揺しながらその剣に籠めた雷撃を放とうとしている亡者騎士の懐に飛び込もうとする。
 咄嗟に雷撃を放つのを止め、横凪ぎにゼイルを斬り払おうとする亡者騎士の腕にペッシが放ったダガーが突き刺さり、その照準を狂わせた。
『行くぜ、一足先に地獄を味わいな!』
 炎が効かぬというのならば、打撃を叩き付けてやれば良い。
 ゼイルが籠めた全力の一撃が目前の亡者騎士の鎧をぶち抜き、空洞を作り上げる。
 そのままガラガラと崩れ落ちる亡者騎士を放置しゼイルが進む。
「さて、力比べと行きますか」
 初撃で敵を分散させた大地が緩んだ微笑みを浮かべたままに、未だ存在する亡者騎士達の群れへと念力を送り込む。
 笑みを浮かべながら放たれた大地の念力に亡者騎士達が地に足を踏ん張り粘ろうとするが、粘り切れずに地面へとまとめてひっくり返させられた。
「今ですよ、織久さん」
「ククク・・・・・・我等が怨嗟の糧となるが良い!」
 大地の指示に口元に鮫の笑みを浮かべた織久が突っ込み亡者騎士達をまとめて【闇焔】でなぎ払った。
 地面を擦過した大鎌にその胸を切り裂かれ、その鎧に宿る怨念を次々に吸収されていく亡者騎士達。
「背中は任せたぜ、お前等!」
 背後で起きているそれらの出来事に力強く頷き、ゼイルがペッシのダガー投擲による援護を受けながら、地獄の炎を纏った拳で、初手の大地の一撃によって崩れた亡者騎士達を鎧事砕き、次々に屠っていく。
「どうやら、この作戦は大正解だった様ですね」
 ペッシがフロアに落ちている小石を拾い上げて投擲する。
 正しく美しいフォームに沿って放たれた礫は直接のダメージは対したことが無くとも、熟練の亡者騎士達を怯ませるには足りた。
「さてと、織久さん、ゼイルさん。残党の掃討はよろしくお願いしますよ」
 サイレント・グラップルと、自前の念動力で次々に敵を転ばせながら涼しい微笑を浮かべる大地の言葉に軽く頷きを返しながら、織久がゼイルの後ろを駆け、ゼイルでは相手をしきるのが難しい数体のた群れを次々になぎ払い、一体、一体に分散した亡者騎士達はペッシが足止めをする間にゼイルの大技『烈破灼光撃』により生まれ出でた地獄の炎で焼き払い、ある者はその痛打で崩していく。
 先程までいた大量の亡者騎士達は・・・・・・何時の間にか、壊滅していた。
「随分とあっさりと片付いたな」
 コキコキと軽く肩を馴らしながら呟くゼイルに、織久がそうですねと肩を竦める。
「大地さんによる亡者騎士達の群れの分散と、ペッシさんの援護の作戦が上手く嵌まった、という事でしょうね」
「お役に立てたのなら、何よりです」
 ペッシが一礼する間に、キトカとヨハンがざわめいている。
 今回は自分達の出番が無かったことを少々不満に思っているらしい。
「まあまあ、キトカにヨハン。次は必ず役に立って貰うからね。・・・・・・幸い、前衛を任せられる人達もいたわけだし」
「そうですね。お陰様で僕も随分と楽をさせて貰いました」
 笑みながら一礼する大地に、ゼイルがニヤリと鱶の笑み。
「まっ・・・・・・さっさと片付いたんなら、それに越したことはねぇな。このまま次行くぜ、次」
「そうですね、それでは行きましょうか。・・・・・・ククク・・・・・・この先ではどんな怨念が我等を待ち受けているんだろうな・・・・・・」
 たっぷりと怨念を吸わせた己が暗器に笑みを浮かべ、織久達は、亡者騎士達の死体を踏み拉き、転送装置へと足を踏み入れる。

 ――そして・・・・・・最後のフロアへの第一歩を踏みしめた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『騎士の怨鎧』

POW   :    戦鎧の妙技
【縦横無尽の剣閃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    闘鎧の秘技
【自身に刻まれた戦闘経験から的確に】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ   :    魔鎧の禁忌
【魔核の稼働制限を解除。超過駆動状態】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
👑17
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠茲乃摘・七曜です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


転送装置に乗り、導かれた先にて辿り着いたその部屋はただひたすらに広かった。
 その最奥部に玉座、と思しきものがあり、そこに漆黒の鎧装を纏った騎士が座り込んでいる。
「・・・・・・我が支配下に置いた筈の精霊共が騒がしいと思ったが・・・・・・なるほど、そういうことか」
 周囲の怨念を取り込む様な昏い闇に包まれた騎士が、告げながらゆっくりと玉座から立ち上がる。
 彼は、壁に立てかけられていた長大な剣を軽く手に取りそして全身から凄まじい瘴気を発し始めた。
「我が名はダーク。この迷宮の主にして、この学園に封印されし者だ」
 告げながら大型の両刃剣を青眼に構える。
「さて・・・・・・此処まで来た貴様達だ。少しは我を楽しませてくれるのだろうな? それとも我の為にその血肉を捧げてくれるのか?」
 クツクツクツ・・・・・・。
 愉快そうに笑みながらダークがゆっくりと猟兵達に向かって歩いて来る。

 ――さあ、猟兵達よ。
 いよいよ決着の時だ。
 新たに現れた封印されし迷宮の主・・・・・・ダークを倒し、この迷宮によって支配された精霊達を真の意味で解放するが良い。
 今、正に決戦の火蓋は切られたのだ。
ゼイル・パックルード
いよいよ親玉。
俺は誰かを助けるためでもなく、あんたと戦うためにここにここに来た。怨念を抱くなら、俺は楽しく笑って戦うぜ。

【POW】で戦うぜ。
敵が一匹なら十分【力溜め】ができる。【鎧砕き】と【二回攻撃】で一気呵成に行きたいね。

無差別に広範囲攻撃をしてくるというなら、上手く【第六感】が働けば察知できそうだな。ついでに周りのヤツらにも来るぜと教えてやるか。

それが避けられたなら、隙を晒すだろうし烈破灼光撃をぶち当てる。

もし敵に攻撃を察知して避けられた場合も近づいて烈破灼光撃。近づけば察知できても避けられねぇだろうよ。

前の流れからするに、似た者がいるみたいだし、楽しくてたまらない戦いになりそうだ。


麻生・大地
「あなたの楽しみのために来たわけではないので、手早く退場していただきましょうか」

【先制攻撃】【二回攻撃】【武器受け】【盾受け】【念動力】【だまし討ち】【時間稼ぎ】

【グラビティバインド】の起動準備をしながら
高周波ブレードで止まらずに斬り抜けながら攻撃する

当たりが浅くても問題ありません
UC起動までの時間稼ぎと、相手をイライラさせるための挑発も兼ねていますので

UC起動準備が整ったら、わざと攻撃を受けた『フリ』をして距離を取り
【グラビティバインド】起動

「魔法のまねごとですがいかがですか?しばらく磔になってもらいましょうか」

あとの追撃は仲間にお任せしましょう


西院鬼・織久
【POW】
【行動】
死合いを望むのであれば受けましょう
良い糧は互いの血肉と苦痛があってこそ
封印されていると言うのであれば俺が解き放ちましょう
我等が怨念と混ざり合い我等の糧となるがいい

【行動】
ユーベルコード:影面
主な攻撃:先制攻撃、範囲攻撃、なぎ払い、鎧無視攻撃
、傷口をえぐる、二回攻撃
その他:見切り、武器受け、生命力吸収
「先制攻撃」を行い「影面」で拘束
拘束成功時に武器の射程外なら「範囲攻撃」で牽制しつつ接近
「鎧無視攻撃」で傷を負わせ「傷口をえぐる」「二回攻撃」で追撃
敵からの攻撃は「見切り」、回避できないものは「武器受け」
こちらの負傷が重なれば「生命力吸収」を狙う


ペッシ・モルティ
騎士の親玉もやはり騎士、正面から攻めるには面倒な相手ですから、前衛は他の皆さんに任せて、私は搦め手を仕掛けます。我が隣人たちも出番がなくて拗ねているようですし、全力でいきましょう。

私はUC【水精憑依:浚うモノ】で自身の姿を透明化して静かに敵の死角にまわり込み、機を見て片方の足先のみ透明化を解除することで、足元にできた影からUC【闇精使役:縋りつく手】を放ち敵を捕縛します。
他にも捕縛系のUCを使おうとする味方がいれば、タイミングを合わせて同時に放つことでより強固な捕縛を狙います。
敵の動きを制限することができたら、【暗殺】の技術を駆使して鎧の隙間に短剣の刃を捻じ込みます。


荒谷・つかさ
ようやくお出ましか。
精霊たちにも約束したし、負けるわけにはいかないわね。

何はともあれ、自分にできる最大威力の技をぶつけるわ
【荒谷流重剣術奥義・稲妻彗星落とし】を発動し、真っ向から突撃
「属性攻撃」スキルで風の刃を纏わせ、
さらに「怪力」「気合い」「鎧砕き」技能を乗せた「零式・改二」の一撃を喰らわせてやる
可能ならそこから「早業」「2回攻撃」「吹き飛ばし」技能で切り返しの二の太刀を入れて追撃&離脱
反撃や迎撃は「刃噛剣」で「武器受け」技能を活用し防御する
受けきれなそうでも攻撃時は「勇気」技能で補って、傷を恐れずに踏み込んでいくわ

強者との対決……いつもの事ながら、心躍るわ。
オブリビオンなのが、惜しいわね。




(いよいよ親玉か)
 騎士が瘴気の様に纏った怨念を真正面から受け止めながらゼイル・パックルードが獰猛な笑みを浮かべた。
「行こうぜ、織久、大地、ペッジ。それから・・・・・・」
「つかさよ。精霊達にも約束してきたしこの戦い、加勢するわ」
「へっ、いいぜ・・・・・・。そういうの嫌いじゃねぇ」
 荒谷・つかさの解に、ゼイルが笑ったまま頷く。
「ククク・・・・・・我等が怨念と混ざり合い我等の糧となるがいい」
 西院鬼・織久の闇に溶け込みそうな笑みに応じる様に【暗器】が唸り声を上げた。
(死合いを望むのであれば受けましょう。良い糧は互いの血肉と苦痛があってこそ。
封印されていると言うのであれば俺が解き放ちましょう)
「皆さん、気合いは十分の様ですね。前衛はお任せします」
 ペッシ・モルティがそう告げると共に、ゼイルの背後でヨハンが早く戦わせろと言わんばかりにざわついていた。
「分かっているよ、ヨハン。でも、先ずはキトカの番だ」
 呟くと共に、水精霊:浚うモノ・・・・・・キトカと言う愛称の水の精霊が淡く輝きペッシを透明化、周囲の風景と同化させていく。
(正面から攻めるには面倒な相手ですからね。我が隣人達も出番がなくて拗ねているようですし、全力でいきましょう)
 ペッシが呟きながら周囲の景色に同化したと同時に騎士がその巨大な剣を構え直した。
「さあ来るが良い、戦士達よ・・・・・・我を少しは楽しませてくれよ・・・・・・!」
 言葉と共に凄まじい瘴気を周囲に迸らせるダークに向けて、ゼイル、つかさ、織久が正面からぶつかっていった。


「あなたの楽しみのために来たわけではないので、手早く退場していただきましょうか」
 穏やかな笑みを称えたまま麻生・大地がやれやれと言う様に軽く頭を振る。
 【グラビティバインド】・・・・・・対象のユーベルコードを封じるユーベルコード・・・・・・を起動するべく力を込めながら肘部から高周波ブレード【ゲブラー】を展開し、戦場を駆ける大地。
 ゼイル達よりも一手早く動き解き放ったその刃をダークは剣で受け止める。
 が、次の瞬間には織久が動いていた。
「さあ、我等が怨念、存分に喰らうが良い!」
 叫びながら織久が【黒い影】を解き放ち、武器受けの為に僅かに隙を見せたダークの身に取り憑かせる。
 取り憑いた影が凄まじい爆発音と共に、騎士の身を傾がせ、更に【影の腕】がダークを捉えて、強引に自分の方へと引き寄せていく。
「行くぜ!」
 それまでにまるで地に根を這わせる大樹の如くその場に留まり全身の力を溜めこんでいたゼイルが鉄塊剣を大上段から振り下ろす。
 振り下ろされた一太刀がダークを捉え、その身を袈裟懸けに切り裂きゼイルが間合いを更に詰める間に、つかさが動いた。
「何はともあれ・・・・・・行くわよ!」
『重剣術奥義……この剣に、打ち砕けぬもの無し!』
  巨大な出刃包丁のような外見の大剣、零式・改二に風の精霊の加護を乗せて逆袈裟に振り下ろす。
 零式・改二が纏った風の精霊達が気合いと怪力が乗せられた刃によって、空間を切り刻み、真空状態をその場に生み出した鎌鼬現象を起こした。
 ダークの周囲の空間を巻き込んだその強烈な一撃は、逆袈裟でありながら激しい裂傷をダークに与える。
 そこに風景に溶け込み半透明化していたペッシがダークの背後に姿を表す。
(今が好機、でしょうね)
 内心で一つ頷き、右足の足先のみ透明化を解除し、影を生み出す。
「ヨハン、出番だよ。我が清心を以って乞う、彼の者の敵意を捕らえ給え」
 ペッシの詠唱に応じて、ヨハンが生み出された影から影から闇の手を伸ばし、ダークの右足を掴みその動きを制限させる。
(とは言え、流石にこれは厳しいですね・・・・・・)
 ダークの足を掴み取ったヨハンから逆流してくるダークの覇気と邪気がペッシを内側から食い尽くしていく様な感覚を覚える。
 それは、寿命が刻一刻と削れていく感触を身を以て味わう、そんな感触だ。
 それでも強引にその縛鎖から逃れようとするダークが両手剣を振るう。
 そこから放たれたのはこのフロア全体を飲み込まんばかりの剣閃。
 それが袈裟、逆袈裟、なぎ払い・・・・・・無数の斬撃を生み出した。
「ちっ・・・・・・来るぜ!」
 チリチリと首筋に走った予感にそれが全員を一網打尽にすべく放たれた攻撃だと悟ったゼイルが咄嗟に呼びかける。
「ククク・・・・・・そうです、その怨念こそ我等が喰らうに相応しいもの・・・・・・!」
 織久が笑いながら袈裟による一撃を咄嗟に首を捻って急所を避けつつも肩口を切り裂かれて血飛沫を上げながら、【闇撫】として生み出した禍々しい血の色をした猫の足でつかさとゼイルの一撃によって開いたダークの傷口を抉る様に斬り裂いた。
「ふふ・・・・・・強者との対決、心が躍るわ」
 その強烈な斬撃を逆手で構えた背がギザギザとした形状になっている刃噛剣で受け止めながら微笑を零す。
 正直、その一撃の重さに血が滾る。
 一方、初手でダークに接近し、高周波ブレード【ゲブラー】で斬撃を繰り返していた大地はその斬撃を受けるわけには行かないと言わんばかりに、内蔵式ビームシールド【ビナー】を展開しながら咄嗟に後ろに飛んでいた。
 それまで大地のいた場所が剣閃によって抉れ、衝撃波が大地をなぎ倒さんとばかりに襲いかかってくる。
「くっ・・・・・・これでは近づけませんね・・・・・・」
 衝撃波を内蔵式ビームシールド【ビナー】で受け止めながらもその衝撃を抑えきれず、その場から吹き飛ばされる様に大地は後退。
 ――否。
『動力機関【ティファレト】、重力コンバーター起動。拘束力場、展開!』
 距離を取った所で体内の動力機関ティファレトから念動力をコンバートした重力波を放って超高重力の力場を発生させる。
 ペッシが示し合わせた様にヨハンを解除して、キトカによって透明化してその場を離脱すると共に、超重力がダークの上から圧しかかり、ダークの全身を押し潰さんとばかりに圧力を掛ける。
「ぐうう・・・・・・」
「魔法の真似事ですが、いかがですか? しばらく磔になってもらいましょうか」
 自身の念動力を総動員して超重力を操作しダークの動きを大地が封じる間に、完全に至近へと肉薄したゼイルが深く腰を落とした。
『行くぜ・・・・・・一足先に地獄を味わいな!』
 ――烈破灼光撃。
 地獄の炎を纏った拳による超高速かつ大威力の一打が動きを鈍らせたダークの胸に叩き込まれ、鈍い音と共に鎧をひしゃげさせ、そこから地獄の炎が入り込み、内側からダークを焼く。
「中々やってくれるでは無いか、汝等」
 大地の超重力を魔核の稼働制限を解除し超過駆動状態になって得た凄まじい力によって強引に押し返して立ち上がり、ギラリと兜の奥の瞳を赤く煌めかせ、凄まじい膂力で飛び上がり大上段から両手剣を振り下ろすダーク。
 その一撃は、ダークの攻撃に反応して咄嗟に大地を蹴り空中の高見へと上っていたつかさを唐竹割りにせんと振り下ろされていた。
 咄嗟に刃噛剣の背でその刃を絡め取るが単純な膂力ではダークの方が当然勝る。
 自らの怪力を乗せて最小限にその被害を押さえ込むが、刃噛剣の背が欠け左手に痺れる様な衝撃が襲いかかった。
(でも・・・・・・!)
 これは・・・・・・好機。
「はあっ!」
 勇気と気合を籠めて目を見開いたつかさが、零式・改二を横薙ぎに振るう。
 風霊達が振り切られた零式・改二によって風の刃となってダークを鎧事切り裂く。
 それは、先程ゼイルによって陥没した鎧の一部を巻き込み、全身をズタズタに切り裂いていた。
「お願い、いって!」
 つかさが風の精霊達に呼びかけると、ダークの傷口から風の精霊が入り込む。
 それは・・・・・・鎧内に酸素を大量に送り込む事と同義だ。
 即ち・・・・・・。
「ぐぅぅぅぅ・・・・・・!」
 つかさの風によってゼイルの炎が勢いづき荒れ狂う炎嵐へと変貌する。
「ククク・・・・・・我等の怨念を受けなさい、オブリビオン!」
 その隙を見逃すか、とばかりに織久が闇焔をなぎ払う様に振るう。
 怨念が具現化した血色の炎がダークの正面からその身を焼き払いそして喰らわんと襲いかかった。
(続くよ、キトカ)
 つかさの風によって勢いを増したゼイルの地獄の炎と織久の血色の炎に二重に焼かれ苦痛の呻きをあげながら、両手剣を我武者羅に振るい、纏わり付いた炎を両手剣に吸収させて解き放とうとするダークの左脇腹・・・・・・そう、ダークの死角に当たる部分だ・・・・・・にすっ、と踏み込み鎧の隙間に短剣を突き込みながら、再び右足の透明化のみを解除するペッシ。
(ああ、なるほど分かりました)
 その影から再び闇の精霊が現れようとしているのを認識した大地が一つ頷き、再び充填を開始していた試製動力機関【ティファレト】に籠めていた念動力を超重力に変換しながら、振り上げていた両手をその場で振り下ろす。
 上空から降り注ぐ様に押し潰さんとする超重力の檻がダークを上から押さえつけ、更に下から【闇の手】と化したヨハンがダークを下から押さえつけた。
「ぐ・・・・・・ぐぅぅ・・・・・・!」
「さっ、そこから先は任せますよ、皆さん」
 寿命が削れていくその感覚に冷汗を掻きながらペッシが、涼しい微笑を浮かべながら両手を突き出しその超重力の制御を行う大地の呼びかけに、ゼイル、織久、つかさが三方向から一斉に攻める。
 だがその時・・・・・・ダークの瞳が異様なまでに赤い輝きを帯びた。
 ゼイルの地獄の炎を纏った左翼からの拳を動くのもままならない状態のまま左掌で受け止めその左拳を炎で焼かれ、つかさの零式・二式に乗った全力全開の一撃を右手に握りしめた両手剣で受けとめる。
 風の精霊による刃がその腕を切り裂き更にジン、と重い振動がダークの右腕を通して伝わっている筈だが、ダークは意に返さない。
 更に織久の猫の爪型の闇器、闇撫が胸に出来た傷口を激しく抉ろうとするが、彼は腰を引くことでその致命打になる筈の一撃を掠めるに留めさせた。
 同時に大地とペッジによる二重の縛鎖を全身全霊を籠めて弾き返す。
「これ程までにやるとはな・・・・・・滾る、滾るぞ我は」
 全身から思わず歴戦の猟兵でさえも立ちすくまんばかりの瘴気と殺気を迸らせながら、ダークが愉快そうに告げる。
「さあ・・・・・・第二ラウンドと征こうではないか」
「へっ・・・・・・面白くなってきたぜ」
 ――ピリピリ、ピリピリ。
 ゼイルの首筋に走る悪寒がダークがまだ健在であることを告げ、それが愉快で愉快で仕方が無い、と言う様に笑い。
「ククク・・・・・・こうでなければ死合いは面白くないというもの。必ずや貴様を我等が怨念の一部にしてくれる」
 織久の瞳が狂気をおび、その表情にも愉悦が溢れ出て。
「強者との対決……いつもの事ながら、心躍るわ。そうね、それこそオブリビオンなのが惜しいくらい」
 つかさが口元に笑みを浮かべ。
「さて・・・・・・もう一押し、と行きましょうか」
「キトカ、ヨハン。最後まで暴れて貰うからね」
 微笑みを浮かべた大地が穏やかに告げ、自らの纏う水と闇の精霊にペッジが呼びかける。
 ――さあ、猟兵達よ。
 次が決着の時だ。
 今こそ真の力を解放してダークを打ち倒しそして・・・・・・精霊達の支配を完全に解く時だ。
 天秤は・・・・・・猟兵達に揺らぎつつも、まだ完全に其方へと振り切っていない。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

ゼイル・パックルード
倒しきれなかったか、いやいや悔しい。それにワクワクするね。こんな楽しい戦いがまだ続くんだからな。
こうでなければ面白くない、あぁ気が合うヤツと戦うのはホント楽しいね。

【SPD】
同じ戦い方ばかりじゃ飽きちまう。
経験から攻撃を避けれるらしいがさっきまでの動きの違いに対応できるかた試させてもらおうか。
鎧を脱いで背水の陣みたいなこと言ってあたかも拳を遣うように指を鳴らす。ホントは使うのダガーだけど。
さっきまでにできた傷を【シーブズ・ギャンビット】や【二回攻撃】で狙ってみようか。【属性攻撃】で炎は使う。
こっちも【第六感】を働かせて、そう簡単に動きを読ませはしねぇ。

死合いを楽しむなら笑って死ぬよな、同類。


西院鬼・織久
【POW】
【心情】
良い敵だ。良い糧だ
我等が狩るべきは強者でなくては
互いに死力を尽くし食らい合ってこそ
我等の怨念は満たされる

【行動】
ユーベルコード:怨鬼解放
主な攻撃:先制攻撃、怪力、鎧無視攻撃、傷口を抉る、二回攻撃
その他:見切り、武器受け、生命力吸収、敵を盾にする
「怨鬼解放」で強化を行い「先制攻撃」を仕掛ける
初撃の後「鎧無視攻撃」で手足を狙い、命中した個所に更に「傷口を抉る」「二回攻撃」でダメージを与える
敵からの攻撃は致命傷等になる物だけ「見切り」機動と攻撃の手数を優先
武器での直接攻撃がきた時は「怪力」も利用して「武器受け」
攻めあぐねている味方がいれば「怪力」で「敵を盾にする」事で攻撃を当てる




(倒しきれなかったか、いやいや悔しい。それにワクワクするね。こんな楽しい戦いがまだ続くんだからな)
 未だ倒れず覇気を見せるダークに、ゼイル・パックルードが獰猛な笑みを浮かべた。
(こうでなければ面白くない、あぁ気が合うヤツと戦うのはホント楽しいね)
 胸中で滾る心を抑えながら、鉄塊剣を砕き、加工することで作られた一品、耐炎ダガーを拳の中に握りこみ鎧を脱ぎながら、腰を低く落とすゼイル。
「流石だな。背水の陣ってやつだ」
「ほう・・・・・・何処までやってくれるのだろうな?」
 愉快そうに問いかけながら両手剣を大上段に構えるダークの懐にパチン、と一つ指を鳴らしながらゼイルが潜り込んでいく。
(さて・・・・・・経験から攻撃を避けれるらしいがさっきまでの動きの違いに対応できるかた試させてもらおうか)
 先程までに穿たれた傷に向けて拳とその内側に潜む耐炎ダガーを突き出すゼイル。
 ダークはその攻撃を両手剣で受け止めて見せるが、突き出されたダガーから放たれた炎には気がつかず炎がダークの身を喰らう。
「ほぅ・・・・・・」
 感心した様な声音を上げながら両手剣の柄頭をゼイルの額へと打ち付けようとするが。
「ククク・・・・・・さあ、我等が糧となるが良い!」
 西院鬼・織久が笑いながら、西院鬼の念が宿る、西院鬼一族の伝承武装と自身とを繋ぐ柘榴石『禍魂』に宿る念を解放して覚醒することで、荒ぶる怨鬼へと変貌を遂げた瞳を狂気一色に染めた織久が先程までとは比べ物にならないほどの速さで闇焔を振るい、ダークの両手剣の柄頭を粉砕する。
「良き連携だな」
「ハッ・・・・・・まだまだこれからだぜ!」
 顔が見えていれば明らかに笑い声を上げていたであろうダークが咄嗟に後退し、追撃に備えるところにゼイルが駆ける。
 ――チリチリ、チリチリ。
 直感に身を委ねて裏拳を放つゼイルの攻撃をギリギリまで引きつけて見切り、その攻撃に反応して両手剣で斬り上げようとする。
 ゼイルも又、直感に身を委ねてグン、と咄嗟にその鎧を足で蹴って攻撃をギリギリ躱したところで、荒ぶる怨鬼と化した織久が猫の足を下段から上段まで一気に振り抜いた。
(良い敵だ。良い糧だ)
 ――我等が狩るべきは強者でなくては。
 ――互いに死力を尽くし食らい合ってこそ。
 ――我等の怨念は満たされる。
 怨念達に身を委ね、じりじりと寿命が削られる感触を存分に味わいながらその心を狂気と愉悦に満たし狂った様に笑い声を上げる織久。
「織久、続くぜ」
 その織久の攻撃に右腕を切り裂かれたダークの背面に回り込みながら、織久の与えた傷に向けて拳を突き出すゼイル。
 放たれた耐熱ダガーによる鋭い刺突がその傷を抉り、ダークの右腕が砕ける。
「フハハハハッ・・・・・・愉快だ。これ程までに我を愉しませてくれるとは!」
 告げながらダークがぐるりとその場で左手のみで両手剣を振り回し回転切り。
 咄嗟にゼイルはしゃがみ込み、織久はその攻撃を咄嗟に見切り、急所への刃を咄嗟に肩へとスライドさせて致命傷を抑えながら闇焔を振り下ろした。
 振り下ろされた闇焔が纏う血色の炎が、ダークの左足を切り裂き、ゼイルが続けざまにその傷口を抉る。
 常人であれば重傷に近い一撃を受け、ダークは僅かに体をよろめかせた。
「フフ・・・・・・ハハハハハッ!」
 室内全体に響き渡る様な笑い声を上げながら立ち続け、果敢に攻撃を仕掛けてくるダーク。
 とは言え、かなり追い詰めているのは間違いない。
「死合いを楽しむなら笑って死ぬよな、同類」
「ククク・・・・・・もう一息、もう一息か・・・・・・! さあ、我等が怨念を存分に食らいつくすが良い!」
 鱶の笑みを浮かべたゼイルと織久の狂笑にダークも又、笑い声を上げた。
 倒しきれなかったのは、攻め手が若干足りなかったから。

 ――あと、一息。

 次の一手で、全てに決着が付く。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ゼイル・パックルード
敵も味方も似たモノ同士。俺と同類だ。言うことないね、こんな楽しい戦いの終幕に関われないのなんてゴメンだ。
さぁ、負けたほうが笑って死のう。
勝ったほうが笑って生きよう。
精霊も何も関係ない。あんたがなにをしたかったかもわからないが…
これは俺たちの戦いだろ、ダークよ?

【POW】
力で砕いた、技で削った。後は小手先はいらない。真っ向勝負だ。
【怪力】を利用し、【属性攻撃】で炎を纏わせた鉄塊剣で【二回攻撃】で攻撃する。
相手の攻撃は【第六感】で【見切り】、【武器受け】を意識。
だが多少のダメージは気にしない、防御も回避もダメージも全ては隙を見つけるためだ。
隙があれば懐に入り全身全霊の【烈破灼光撃】で砕く。

行くぜ。


美星・アイナ
攻め手が足りない?
オーライ、手伝ってあげるわ(ニコッ、と片目をつぶって)

ペンダントに触れてシフトする人格は焔と炎熱の舞姫
『我は焔と炎熱の加護を受けし者・・・黄泉路に旅立つその前に我が舞、とくとご覧あれ!』

攻撃手達と声をかけあい舞の小道具でもある鋼糸で攻撃
ユーベルコード詠唱を同時に開始、挨拶がわりに目眩しを兼ねた赤水晶での一斉掃射

フィールドを舞いながら鋼糸を身体中に巻き付けて

最後の一撃は全ての赤水晶を集め大型剣状に
燃え盛る焔の舞の終幕を告げる様に糸を引くのと同時に赤水晶を放つ

精霊達への枷、二度と出来ない様に焼き尽くしてあげる
そう、欠片ひとつも遺さないほどに、ね

浮かべる笑みは冷たく熱い蒼の焔の如く


西院鬼・織久
【POW】
【心情】
互いの苦痛と血肉が交わり我等を満たす
だが足りぬ。まだ我等は飢えている
さあ我等を殺せ
さもなくば我等が貴様を喰らい尽くすぞ!

【行動】
ユーベルコード:怨鬼解放
主な攻撃:二回攻撃、なぎ払い、傷口をえぐる、先制攻撃、範囲攻撃
その他:カウンター、見切り、怪力、武器受け
「怨鬼解放」からほぼ防御を切り捨て攻撃に移る
「先制攻撃」から入り、敵が防御を行うなら「怪力」を乗せた「二回攻撃」で武器を叩き衝撃による態勢崩しを狙う
回避を行うなら「範囲攻撃」と「なぎ払い」で牽制し距離を詰める
「見切り」は回避より「武器受け」からの「カウンター」狙い
有効打を入れる隙があればすかさず「二回攻撃」や「傷口を抉る」




 左足を西院鬼・織久に切り裂かれ、右腕をゼイル・パックルードに切り裂かれ、炎と西院鬼家の怨嗟にその身を食らわれつつあるダーク。
 それでも尚、決して衰えることの無い闘志を見せてくることに、ゼイルは歓喜の笑みを抑えきれない。
「敵も味方も似たモノ同士。俺と同類だ。言うことないね、こんな楽しい戦いの終幕に関われないのなんてゴメンだ」
 力で砕いた、技で切り裂いた。
 此処まで来れば小細工はいらぬ。
 鱶の笑みを浮かべたままゼイルが直線上に走ろうとしたその時、織久が叫ぶ。
『我等が本性、ここに解放する』
 それと同時に荒ぶる怨鬼への変貌を維持したままの織久がそのまま大上段から闇器闇焔を振り抜き、その兜から甲冑までに激しい裂傷を与えていく。
 同時に、ダークが下段から撥ね上げた両手剣が、織久の右脇腹から左肩までを切り裂いていくが、しかし織久はその口元に狂気の笑みを浮かべたまま、決してその場から退こうとしない。
(互いの苦痛と血肉が交わり我等を満たす)
 ――だが足りぬ。
 ――まだ我等は飢えている。
 ――さあ、我等を殺せ。
「さもなくば・・・・・・我等が貴様を喰らい尽くすぞ!」
 互いの斬り合いに深手を負い、更に寿命がガリガリと削られていく感触に身を委ねる織久の影から飛び出したゼイルが、咄嗟に両手剣を自分の手元に引きつけようとするダークの懐に潜り込もうとした、その時。
「攻め手が足りない? オーライ、手伝ってあげるわ♪」
 不意にニコリと笑い、浮き出した魔法陣から飛び出してきたのは、美星・アイナ。
 その胸に着けたペンダントに触れて、祈りの言葉を紡ぐ・・・・・・。
『我は焔と炎熱の加護を受けし者・・・黄泉路に旅立つその前に我が舞、とくとご覧あれ!』
 詠唱と共にその場に姿を現したのは、深紅のドレスを身に纏い、周囲に炎の精霊達を従える、炎の姫。
 そのまま踊る様に舞う様に上空へと飛び出し、鋼糸を何処からとも無く取り出してダークの両手剣を締め上げる。
『地に落ちた血涙達、姿を変えて此処に集え・・・行き場のない哀しみと怒り、水晶の炎に変えてここに放たん!さあ、骸も遺さず焼き尽くせ!』
 叫びと共に17個の【赤水晶の欠片】型の炎を召喚した。
 周囲で陽炎の如く揺らめく炎を糸に乗せて展開し、一斉に叩き付ける、アイナ。
 先程までの戦いとは全く異なる炎の一撃が礫の如く次々にダークの身に着弾し、ダークの体を焼く。
 そこに・・・・・・ゼイルが懐に踏み込む隙が生まれた。
『一足先に地獄を味わいな!』
 腰を深く落として地獄の炎を帯びた正拳突きを放ち、ダークの甲冑を破壊するゼイル。
 その鎧の隙間から放り込まれた地獄の炎が内側からダークを焼き、更なる致命傷を与えていた。
「グ・・・・・・ヌゥ!」
「ククク・・・・・・我等が怨念の一部となるが良い!」
 それでも尚踏み留まり自らの力を解放してギリギリで耐え凌ぎ両手剣を左手のみで構え、周囲を薙ぎ払ってくるダークの刃を、織久が片手で受け止めてその腕から鮮血を流しながら、猫の足と化した闇撫でその陥没した胸を鎧事抉り取ってよろけたダークに、変形させた刀身に花が彫られた巨大な両手剣、黒椿を大上段からねじ込む様に振り切った。
「ご・・・・・・ガァ・・・・・・!」
 その一撃に目が兜の奥の瞳が異様な輝きを帯びさせながらも尚、剣を振り下ろそうとするダークに向けて、アイナが赤水晶の欠片達を最後の一撃は全ての赤水晶を集め大型剣状へと変形させる。
「これが・・・・・・燃え盛る焔の舞の終幕よ」
 告げながら、ダークを締め上げていた鋼糸を引くとと同時に赤水晶の大型剣を振り下ろした。
「精霊達への枷、二度と出来ない様に焼き尽くしてあげる。・・・・・・そう、欠片ひとつも遺さないほどに、ね」
 呟き放たれた赤水晶の大型剣に袈裟に斬られ、遂にその兜の奥の瞳を明滅させるダーク。
 そこに・・・・・・ゼイルと織久が同時に割り込んだ。
「精霊も何も関係ない。あんたがなにをしたかったかもわからないが・・・・・・これは俺たちの戦いだろ、ダークよ?」
 告げながらゼイルが放った烈破灼光撃による殴打が、地獄の炎を全身に這わせて鎧事ダークを焼き・・・・・・。
「ククク・・・・・・さあ、貴様も我等が怨念の一部となるが良い!」
 織久が血色の炎を放つ禍々しい鎌、闇焔を振るい、その首を撥ね落とし。
 ダークの怨念を己が身に喰らわせた。

 ――かくて、ダークとの戦いはこれにて終局。
 猟兵達は、見事な勝利を収め、かの精霊達は無事に解放される。
 そして翌日には・・・・・・このフロアは、何時の間にか無くなっていた。

 かくて、亡霊遊戯進行譚はこれにて閉幕。
 されど猟兵達の戦いは、これからも続く。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年01月09日


挿絵イラスト