Supra Fluctus!
「皆、いつも強力なオブリビオンと戦ってくれて、世界中の人々を助けてくれてありがとう!」
これまでどれだけの悪の芽が摘まれ、人々に笑顔が戻ったか――ニコリネ・ユーリカ(花売り娘・f02123)は溢れる感謝を笑顔に変え、精悍たる猟兵を迎える。
「今日はね、いつも世界中を忙しく飛び回る皆に少しでも疲れを癒して欲しくって、スペースシップワールドの豪華なリゾート船をまるごとリザーブさせて貰ったわ!」
笑顔を輝かせて言うあたり、とっておきの船なのだろう。
水着コンテストの会場となった超巨大ビーチリゾート船「ヘブンズピーチ号」をはじめ、スペースシップワールドには観光産業の発達したリゾート船が沢山あるのだが、そのひとつ、「フルクトゥアト号」を丸ごと一隻貸し切ったという彼女は、誇らしげに猟兵を見る。堂々たる彼等に相応しい船を抑えた、と言わんばかりに。
一方、彼女の笑顔に迎えられた猟兵らは、周囲に山ほど集められた準備品に目を丸くしており、
「さぁ、豪華リゾート船内の海で、めいっぱいハシャいで遊びましょ!」
動物を模した浮き輪や果物の形をしたフロート。
南国を想わせるトロピカルな柄のパラソルにビーチチェア。
ライフルやガトリングガン型の物々しい水鉄砲。
それら定番のビーチグッズは兎も角として、浜辺で本格バーベキューを愉しむ器具や巨大テント、水上バイクに四輪バギー、風呂用のドラム缶、人工降雪機などは、少しハシャギ過ぎな気もするが……。
いや、貸し切りの海でハシャがない理由がない。
今日だけはオブリビオンの事など忘れ、子供のように遊びまくるのが一番なのだ。
「グループで全力で遊び尽くすのは勿論、一人でのんびり過ごしても良いし、恋人同士で大切な時間を作るのも素敵よね」
休息とはいうもの、修行に明け暮れたって良いのだ。
要は、与えられた時間を有意義に使い、心の充実を図って欲しい――それがニコリネの願い。
水着姿の花売り娘はわくわくと語り終えると、ここに花型のグリモアを召喚し、
「スペースシップワールドにテレポートします。素敵なバカンスに行きましょう!」
準備はいい? と白磁の繊手を差し伸べた。
夕狩こあら
オープニングをご覧下さりありがとうございます。
はじめまして、または、こんにちは。
夕狩(ユーカリ)こあらと申します。
こちらは、猟兵の皆様の様々な休息を描く、第一章のみで完結する日常シナリオです。
このシナリオは【日常】の章のみで構成され、オブリビオンとの戦闘が発生しないため、獲得EXP・WPが少なめとなりますことご了承下さい。
●場所について
2019年水着コンテストが開催されたスペースシップワールド。
観光産業の発達した巨大リゾート船のひとつ『フルクトゥアト号』の船内。
人工ながら大自然の海と変わらぬ景色を楽しめます。
浜辺や波際、深海まで、ご自由に場所をお選び頂けます。
●プレイングについて
POW,SPD,WIZの指定は不要です。
皆様思い思いに束の間の休息をお愉しみ下さい。
●リプレイ描写について
フレンドと一緒に行動する場合、お相手のお名前(ID)や呼び方をお書き下さい。
グループでのご参加は【グループ名】をご記載願います。
また、このシナリオでは、ニコリネ・ユーリカ(花売り娘・f02123)が同行し、必要な物資を随時ご用意致しますので、水上バイクやドラム缶風呂、潜水艦や人工降雪機など、ご自由な発想で夏をお愉しみ下さい(準備プレイングは不要です)。
獲得EXP・WPが少なめとなりますが、水着イェーガーカードを所持されている方には水着の説明を、未所持の方でもプレイング中に簡単にご説明頂ければ、字数にプラスして容姿の描写をさせて頂きます。
少しでも猟兵の皆様が素敵な休息で日頃の忙しさを忘れられるよう、お手伝いさせて頂きます。
以上が猟兵が休息をする為に提供できる情報です。
皆様の疲労回復・気力の充実をお祈り申し上げます。
第1章 日常
『猟兵達の夏休み』
|
POW : 海で思いっきり遊ぶ
SPD : 釣りや素潜りに勤しむ
WIZ : 砂浜でセンスを発揮する
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
此処が宇宙で。
光なき茫漠を泳ぐ船の中である事を忘れる程、広大な海が広がっていた。
汀は白い泡を転がし、砂浜を黄金色に輝かせ。
時折波に弄ばれる蟹が、大自然と何ら変わらぬ海の景色を見せてくれた。
「――――わぁ」
鼓膜を擽る海の音、肌を撫でる潮風が猟兵を誘う。
無垢なる青の海原が冒険心を擽り、彼等を急き立てる。
「行こう、マリンブルーの海へ!」
「折角の休暇だもの。めいっぱい楽しまなきゃ!」
裸足が軽やかに砂を蹴り、艶髪が光に揺れる。
猟兵らは自らが齎した平和と安寧を実感すべく、常夏の海辺に身を躍らせた。
ニコ・ベルクシュタイン
【うさみ(f01902)】と
※水着JCの姿で
ふむ、人間の身体を得ると斯様に楽しい事になるとはな
しかもコンテストが終わってもまだ遊べるとは贅沢な
本体が精密機器である俺が水に入っても大丈夫なものか…
などと思い耽っていた所に突如掛けられる水に驚く
うさみよ、俺が壊れたらどうしてくれるのだ!?
其れもだが、売られた喧嘩は買わねばならぬな
目についた大容量タンク付き大出力のウォーターガンを手に、いざ!
数で圧倒しようというなら此方は面で制圧しよう
「誘導弾」と「一斉発射」の併用で拡散する水を撃ち出す
水鉄砲に対しては砂や水を蹴り上げ「オーラ防御」の力を込めて
即席の壁として対抗する
勝負の後はBBQか、野菜も食べなさい
榎・うさみっち
【ニコ(f00324)と!】
※水着コンの水着姿で
夏いアイテムがいっぱい!何して遊ぼうか悩むな!
目についたのはフェアリーサイズの可愛い水鉄砲
おもむろにそれを取ると
ニコに向けて容赦なく一発ピュッとかける
ふははは!油断大敵だぜニコ!
悔しかったらここまでおいで~
水鉄砲ガチンコバトル\ファイッ/
うわ何か殺傷力高そうな水鉄砲構えやがった!
当たれば一発KOしそうだ!
ならばこちらは【こんとんのやきゅみっちファイターズ】召喚!
全員銃を持って位置につけ!
バラバラに飛び四方八方からニコ目掛け乱射!
ニコの攻撃は近くに居たやきゅみっちを盾にして防ぐ!
お前の犠牲は無駄にはしない…!
勝負が終わったらBBQで肉食い放題だ!
降り注ぐ燦光に輝きを増すブランシュダイヤモンドの砂浜。
その細かく柔かな砂地に、主の精悍を映した黒影ひとつ、傍らにふよふよと漂う小さな影ひとつ――然う、ニコ・ベルクシュタイン(虹の未来視・f00324)と榎・うさみっち(うさみっちゆたんぽは世界を救う・f01902)は、盛況を極めた水着コンテストの余熱も醒め遣らぬ裡、盛夏のバカンスに海を訪れていた。
「夏いアイテムがいっぱい! 何して遊ぼうか悩むな!」
山と積まれたビーチグッズを前に、サングラスを持ち上げて煌々の瞳を暴くうさみっち。
透き通る繊翅が汐風を泳ぎながら、種々のサマーアイテムに淡い翳を落としていく。
「ふむ、人間の身体を得ると斯様に楽しい事になるとはな」
贅沢な、と閑やかなバリトンを添えるニコ。
シャツの釦を外し、靭やかな躰を陽光の下に晒した彼は、硬質な腰骨の辺りに可愛らしいリボンを付けており、然り気無くうさみっちのヘアアクセサリーとモチーフを揃えている。
――とは詰り、二人の仲の宜しきは言うまでも無い。
広大な海を前に、眼鏡越しに犀利な灼眼を注ぐニコの背の蔭で、うさみっちは不意にフェアリーサイズの可愛い水鉄砲に目を留めると、悪戯心がむくむく、むくむく……。
「本体が精密機器である俺が水に入っても大丈夫なものか……」
「ふははは! 油断大敵だぜニコ!」
「、ッ!」
一縷の躊躇いなく銃爪を引き、一発ピュッ! 夏色の逞しい肌膚に冷涼の雫を滴らせる。
背襲に遭ったニコは、背越しに勃然と炯眼を注いで、
「うさみよ、俺が壊れたらどうしてくれるのだ!?」
柳葉の眉を蹴立て、声色に剣呑を挿すあたり、ヒトとしての精密は無事のよう。
すればうさみっちは、宙でウサギ柄の浮き輪をくるり、お尻を見せて距離を取り、
「悔しかったらここまでおいで~」
「……売られた喧嘩は買わねばならぬな」
「うわ何か殺傷力高そうな水鉄砲構えやがった!」
刻下、大容量タンク付き大出力高威力のウォーターガンを担いだニコが、「いざ」と殺気立って砂を踏み込む。
――水鉄砲ガチンコバトルの幕開けだ。 \ファイッ/
「当たれば一発KOしそうだ!」
流眄に敵性を確認したうさみっちは、【こんとんのやきゅみっちファイターズ】――野球服うさみっち団を召喚し、バットの代わりに銃を持たせて守備に付かせる。
「――数で圧倒しようというなら、此方は面で制圧しよう」
蓋しニコとてガチもガチ。
離散集合を繰り返して撹乱しながら、四方八方より水銃を乱射するファイターズに対し、繰り出す水撃を厖大なる魔力で支配し、拡散後は自律誘導する水弾を操って対抗する。
たのしい海遊び処か、相手を骸の海に堕としそうな――バトルは熾烈を極め、
「セカンドとショートを撃墜したぞ」
「くっ……お前達の犠牲は無駄にはしない……!」
畢竟。
二人はずぶ濡れになるまで無垢なる浜辺を駆け回った――。
仲良く勝負をした後は、仲良く食事をする。
ふわっふわのタオルで髪を乾かしたニコとうさみっちは、惨憺たる泥仕合の後、本格バーベキューにて空腹を満たすことにした。
「肉食い放題だ! カルビ! ハラミ!」
「野菜も食べなさい」
香り立つ芳醇に紛れる会話も、快い汐風に運ばれて。
仲良し二人組は、束の間の休息を十二分に愉しんだ様だった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ヘスティア・イクテュス
丸ごとなんて贅沢ね~
折角だし楽しませてもらいましょう
………降雪機はどう愉しんだらいいのかしら?
せっかく用意してもらったし貸しきりだしで
普通のリゾート船で楽しめない遊び方させてもらおうかしら?
水上バイクを借りて普通に走ったり
的を用意して走りながら水鉄砲で的当てしたり
ちょっとアクロバットに決め…あっヤバっ!?(沈む)
身体を動かしたらお腹が空いてきたわね
浜辺でバーベキューでお腹を満たしましょう!
あっ、ニコリネ!貴方も一緒にどうかしら?
遥か水平線より届く波音や、燦然と降り注ぐ陽光が、此処が船内である事を忘れさせる。
まるで悪戯な風の妖精でも居るかの様な――ザッと吹き付ける汐風に空色の髪を弄ばれたヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)は、柔肌を擽る髪を繊指に束ね、ポニーテールに結い上げた。
「こんな大きなリゾート船を丸ごとなんて贅沢ね~」
白磁の如き項を露に、爽涼を得た少女が砂を踏む。
折角なら存分に楽しませて貰おうと、傍らに用意されたビーチグッズに目を遣るが、山のように積まれたアイテムの中には、小首を傾げるものもあって。
「…………降雪機はどう愉しんだらいいのかしら?」
他にも大砲サイズの和太鼓や、イカ焼きの屋台など、謎めいた物を次々と運び込むニコリネに、思わず語尾を持ち上げる。
然れば彼女は朗らかに答えて、
「これ全~部、この船の貸し切りを許してくれた商人のご厚意なの。スペースシップワールドに平和を齎し、交易路を守ってくれた猟兵に御礼がしたかったんだって」
「商人の……」
世界を同じくするヘスティアなれば、彼等の感謝の程は幾許にも知ろう。
自らもお礼をする為に他の世界を飛び回る身だ。透徹たる青の瞳を一瞬、大きくさせたヘスティアは、漸う瞳を細めて柔かく咲む。
「ここは普通のリゾート船で楽しめない遊び方をさせて貰おうかしら?」
聢と愉しむのが誠意とばかり、水上バイクのキーを取って揺らした。
「うん、空中も心地よいけど、水上も中々ね」
水面を滑る疾走感。
肌膚を濡らす水飛沫の爽快感。
五感を刺激する新鮮な感覚に身を委ねたヘスティアは、赤に縁取ったゴーグル越しに的を狙って水鉄砲を撃つ。
操舵も射撃もお手の物だとハンドルを切れば、時に大波が機体を揺らして少女を揶揄い、
「ちょっとアクロバットに決め……あっヤバっ!?」
不意に水中へと連れられれば、青のラインを走らせた水着を切る彼女を「仲間」と思った魚達が集まってくる――これも得難い景色。
ヘスティアは吃驚に瞳を見開きながら、暫し海中遊泳を愉しんだ。
「ヘスティアさーん、お昼ご一緒しない?」
「ええ、浜辺でバーベキューをしてお腹を満たしましょう!」
ランチは水着の儘でバーベキュー。
芳醇を漂わせながらの会話は、美味も相俟って賑々しく、ガールズトークに花が咲く。
「背の高いヘスティアさん、スタイリッシュな水着が似合ってる!」
「そう言えば、さっき、この水着の所為か魚が集まって来て……――」
汐風に揺れるモンステラが、二人の尽きぬ話を楽しげに聞いていた。
大成功
🔵🔵🔵
ノネ・ェメ
(水着は白と青のレイヤードなビキニの上にパレオ、といった感じ/可能な限りニコリネさんと遊べたら幸いな感じです)
ぁ、戦争のとき転送してもらった人だ。ニコリネさん、っていうんだ。今日もお仕事がんばってて素晴……バカンス?
ほ、ほんとに100%遊びで行ってきていんですか。ぇもしかして:女神様……?
それならノネと遊びませんか? 同行とかでなく、女神様自身の羽根も伸ばしてみては。
水着の場面あれば、黒を着こなすキレイなお姉さんを称え崇めつつ海辺を満喫。
音楽好き同士と判れば、選曲から互いの好みが解れそうなUC〝音憩〟で、趣味話に花を咲かせ。
お花を売ってる事を聞ければ、買いに行きたいなぁ、などとも。
嘗てない熱狂に包まれた水着コンテストを終え、熱(ほとぼ)り醒め遣らぬ面持ちで会場を後にしたノネ・ェメ(ο・f15208)は、途中、様々なリゾートグッズを運び込む者の忙しなさに瞳を留めた。
「ぁ、戦争のとき転送してもらった人だ」
声量としては然程大きくないが、喧噪の中にあってもよく通るソプラノ・リリコ。
聞き覚えのある佳声に振り向いた影は、見知った麗顔を見るや、ぱぁっと咲んだ。
「まぁノネさん! 空と海を映した様な青の水着が素敵ねぇ!」
ニコリネです、とコンテストのエントリータグを示して見せた猟兵は、慥かに先の戦争――キマイラフューチャーでの『シュウカクフードバトル』の記憶を共有するニコリネ・ユーリカ。
ノネと同じく水着姿の彼女は、目下、リゾート船に運び込む物資の準備をしており、
「今回は依頼じゃなくって、皆をバカンスに招待しようと思って」
「今日もお仕事がんばってて素晴……バカンス?」
然う、バカンス。
オブリビオンは出現せず、困った人も居ない。
夏の海を愉しみに行くのだという彼女に対し、透徹の青瞳をぱちくりとさせたノネは、暫し見つめ合って確認した。
「ほ、ほんとに100%遊びで行ってきていんですか」
「勿論! 純粋で純然なバカンスよー!」
「ぇもしかして女神様……?」
「女神様だなんて。私は花売りよ」
ニコリネが、くす、と微笑を零した瞬間、ノネは柳腰に纏った爽涼のパレオをふうわり揺らして準備を手伝い、
「それならノネと遊びませんか? 同行とかでなく、女神様自身の羽根も伸ばしてみては」
「まぁ、本当? それじゃあお言葉に甘えて!」
斯くして常夏の海辺にやってきた二人は、ビーチチェアでのーんびりとガールズトークを始めたのだった。
「ノネさんの白と青のレイヤードビキニ、透明感があってよく似合ってる」
「ニコリネさんは、黒を着こなすキレイなお姉さん、と言った感じでしょうか」
ふよんとタピオカの揺れるミルクティをお供に、選曲から互いの好みが解れそうなユーベルコード〝音憩〟が、音楽好き同士の話を広げる。
趣味の話で盛り上がれば、今度は仕事の話にも花が咲き、
「私、テナント料が払えないから、移動販売車で営業してるの」
「花の移動販売車かぁ……買いに行きたいなぁ」
是非にと綻ぶニコリネに、同じく微笑を返すノネ。
二人のシンフォニアは、それから尽きぬ語らいに親交を深めた様だった。
大成功
🔵🔵🔵
御形・菘
本日は完全にオフ、カメラを回さずゆっくり独りでバカンスです
水着もプライベート用だし、邪神はいません
今の私は、誰が見てもごく普通の一般的猟兵です
…イメージ大事に! みんな察して下さい!
シュノーケルを身に着けて、浅い海の中を泳いでいきます
お魚の群れと戯れつつ、力を抜いてすいすいと
難しいことなんてなんにも考えずに、キラキラの光景を楽しみますよ
身体に溜まったダメージも、すーっと抜けていきますね
これだけ施設が揃っているなら、突撃リゾート堪能動画を撮るなら…
ああダメダメ、今日はそんなことは考えない日!
目を瞑って、ずーっとぷかぷか浮かんでいましょう
…流されてもちゃんと回収されますよね?
涼しげな青のストライプを広げるビーチパラソルの下、お行儀よく並べられた二脚のビーチチェアの片側に、或る機体が佇んでいる。
高性能AI内蔵自律航空撮影ドローン『天地通眼』――通称「天地」と呼ばれ、チャンネル登録者に「天地さん乙」とか「天地さんが神」とか「天地さん良い仕事しすぎ」などと愛され親しまれている機体は、今日び主の御形・菘(邪神様のお通りだ・f12350)のオフに合わせ、文字通り羽根を休めていた。
「本日は完全にオフ、カメラを回さずゆっくり独りでバカンスです」
透き通るような佳声。穏やかな声音。
眼帯を取り払い、優艶の金瞳を暴いた菘は、長い睫毛に縁取られた瞼をやや伏せて「天地」を見る。
「水着もプライベート用だし、邪神はいません」
真珠色のレイヤードパレオを汐風に揺らし、褐色の肌膚を金とターコイズのアクセサリで飾る佳人は、花唇を擦り抜ける言も楚々。
高笑いと共に現れ、威圧感溢れる覇気で怪人を圧倒する「邪神」しか知らぬフォロワーには、彼女が菘とは思うまい。
「今の私は、誰が見てもごく普通の一般的猟兵です」
誰が。どう見ても。
ごく普通の、一般的猟兵……。
「……イメージ大事に! みんな察して下さい!」
これには「天地」が何か言いたげにレンズを向けていたが、残念ながら今のシーンが撮られる事はなかった。
扨て、そんな邪神ならぬ菘が完全プレイベートなバカンスを楽しむに選んだのは、美ら海をダイレクトに堪能できるシュノーケリング。
「まぁ、お魚さん達」
燦光の届く浅い海の中をスイスイ。
かわいい魚の群れに出会えば、繊手を差し伸べ彼等と戯れ、色彩豊かなイソギンキャク群に瞳を細め。
「身体に溜まったダメージも、すーっと抜けていきますね」
塊麗の微笑が零れるも、不意に意識は浜辺で見た光景に言を零していて、
「これだけ施設が揃っているなら、突撃リゾート堪能動画を撮るなら……ああダメダメ、今日はそんなことは考えない日!」
難しい事は考えず。
力を抜いて波に身を任せよう。
そうして目を瞑り、プカプカと浮かんだ菘は、潮の色の変わる遠洋まで流された所を、帰り際の点呼で漂流に気付いたニコリネによって回収されたという――。
大成功
🔵🔵🔵
蘭・七結
まあ、まあ。なんてステキなのでしょう
しろい砂浜も、あおい海も、はじめて眺むるわ
海の世界は、御伽噺のなかでしか識らないの
はじめての海に、はじめての水着
なんだか、心が踊ってしまうわ
くるりくるりとお気に入りの傘を回して
ナユは、しろい砂浜の上を歩いてみましょう
浴槽以上の水量は、はじめてなの
ちょっぴり恐ろしいけれど、好奇には勝てないわ
ゆっくりと、浅瀬の水面に足を伸ばし
そうっと、つま先を浸してみましょう
――わあ、つめたい
海の世界へと浸透してゆくようだわ
なんて心地よいのでしょう
ナユは、ナユの住む常夜と和国がすきだけれど
眩しい陽光も、潮風も、つめたい水の感覚も、キライではないわ
次の年も、こうして過ごせますよう
燦光を浴びて愈々緑を鮮明にするモンステラは、我が身を揺らす潮風に芳しい香気を嗅ぎ取ったか――葉陰を潜って現れた蘭・七結(戀一華・f00421)に、ザッと躰を揺らす。
その音に重なった佳声は幾許にも驚嘆に満ち、葉音と共に爽涼の海へと運ばれた。
「まあ、まあ。なんてステキなのでしょう」
美し紫瞳は丸く大きく開かれて。
麗し花唇は感嘆の吐息を零して。
「しろい砂浜、あおい海、はじめての海に、はじめての水着」
真珠色の無垢なる砂浜に足を進めた七結は、御伽噺の中でしか識らなかった海に心を躍らせつつ、一歩一歩、確かめるように歩き始めた。
花をあしらった華奢なサンダルと共に、燦然の世界に繰り出る。
心地よい砂の感触と熱が繊指に触れ、艶麗の少女を吃驚に輝かせた。
「ちょっぴり恐ろしくて、それにも増して楽しくて」
浴槽以上の水量は初めてという七結にとって、広大なる海は我が身を圧倒させる。
然し胸奥に燻る好奇心は、美景に誘われるように沸々と湧いて、少女はお気に入りの花柄の和傘をくるりくるり回しながら、その爪先を渚へと向かわせた。
寄せては引く波。
白い泡沫が砂を濡らして道を作れば、その儚げな道を辿る脚は、そうっと指先を白波に浸して、
「――わあ、つめたい」
海の世界へと浸透してゆくよう――と零れる塊麗の微笑。
それから七結は踝を波飛沫に濡らしながら、ゆっくり、ゆっくりと浜辺を歩いた。
「なんて心地よいのでしょう」
胸元に飾られた幾重のフリルをふわり、揺らし。
柳腰に結わえたパレオが折に雪肌を暴いて。
沙羅(しゃら)、と軽やかな音を立てる貝殻のアクセサリが少女の声を変わるよう。
「ナユは、ナユの住む常夜と和国がすきだけれど。眩しい陽光も、潮風も、つめたい水の感覚も、キライではないわ」
遥か水平線に視線を注いだ七結は、鮮やかな青の疆界に小さく言ちる。
――次の年も、こうして過ごせますよう。
其は祈りか、誓いか、希いか。
花唇を擦り抜けた言は、清涼の風が颯爽と穹に運んで行った。
大成功
🔵🔵🔵
茅乃・燈
仲良しのゆかりさん(f19444)と一緒に
黒髪ロングの長身熊耳美少女
水着は赤色のビキニで、ゆかりさんと色違い
「気持ちのいい海ですね」
解放的な気分になって、ビーチチェアでタピオカチャレンジしつつ、ん~~と伸びをしてます
「あ、ゆかりさん、日焼け止め塗らないとですよ?」
え、ぼくが塗るんですか?いいですけど…
うつ伏せに寝るゆかりさんの背中に塗り塗り
…なんだか塗ってるぼくが妙にどきどきしてきちゃって…
緊張してたら手が滑って、わき腹からゆかりさんの膨らみに
「あ」
「えと、事故ですから、事故っ?!」(あせあせ
でもそのあとゆかりさんに逆襲されそうです
なんだかいつものパターンなの、かも?
※アドリブお色気歓迎です
水無・ゆかり
▪️茅乃・燈(f19464)と一緒
水着:青色をベースにした小さめのビキニの水着。紐パンです。
友達のあかりちゃんと一緒にリゾート遊び
「すっごく綺麗な海だね」
燈ちゃんの水着姿も綺麗ですね。うん。
ビーチパラソルにビーチチェア、テーブルにはトロピカルなジュース
これぞリゾート!ジュースにタピオカ入ってるのは流行ですね
風が気持ちよくてついうとうと。日焼け止め?燈ちゃん塗ってー
「ひゃんっ!?」
脇の下に伸びる冷たい感触に思わず声が上がる。燈ちゃん!?
そこはもう胸だってば……
「もうっ!殴って良い人は殴られる覚悟がある人だけなんだからね!」
燈ちゃんと塗ったり塗られたりした1日でした
アドリブOK
お色気は少年誌レベル
眩いブランシュダイヤモンドの砂浜に、傘布を広げるビーチパラソル。
その夏色の天蓋が陰を作る下で、水無・ゆかり(不思議な国のお嬢様・f19444)と茅乃・燈(愉快な仲間の力持ち・f19464)は、悠々と流れる時間に身を任せていた。
「すっごく綺麗な海だね」
「気持ちのいい海ですね」
トレードマークたるハーフサイドアップを潮風に遊ばせながら言ちるゆかりに、濡羽色の髪からひょこり熊耳を覗かせた燈が首肯を添える。
佳声に結ばれたゆかりは、美しい姿態をビーチチェアに横たえながら、流行の「タピオカチャレンジ」に挑戦中の燈に瞳を細め、
「あかりちゃんの水着姿も綺麗ですね。うん」
白磁の肌を際立たせる赤のビキニがよく似合っている、と柔かく咲む。
青を基調とした生地面積が小さめのビキニを着る自分と色違いなのが、仲の良さの証だ。
すらり伸びる四肢で風を掴み、「ん~~」と伸びをした燈もまた、ゆかりの大胆な水着姿に冴銀の瞳を細める。
その時、透き通るような柔肌に目がいった燈は声を弾いて、
「あ、ゆかりさん、日焼け止め塗らないとですよ?」
「日焼け止め? あかりちゃん塗ってー」
「え、ぼくが塗るんですか? いいですけど……」
直ぐにもうつ伏せになるゆかりの背中に、やや緊張しながらサンスクリーンローションを塗っていく。
(「塗り残しのないように……」)
蓋し無防備に背中を見せられると、妙に指が戸惑う。
柔かな豊満を結び留めた紐は繊細で頼りなく、腰元に結われた蝶はヒラヒラと風に戯れて――何より触れる柔肌の心地よさが、ぬるぬると滑る掌から淡い熱に変えていく。
(「な……なんだか塗ってるぼくがどきどきしてきちゃった……」)
自覚した瞬間がハプニングのはじまり。
「ひゃんっ!?」
「あ」
潮風の心地よさに、ついうとうとと微睡んでいたゆかりは、突如、脇の下に伸びる指の感触に声を上げ、極上の弾力に触れた燈は、間もなく上半身を捻って詰るゆかりに慌てて弁明する。
「燈ちゃん!? そこはもう胸だってば……」
「えと、事故ですから、事故っ?!」
事故か。或いは夏の悪戯か。
花顔をふっくり膨らませて迫るゆかりは、然しタリオ(同害報復)をよく心得ており、
「もうっ! 殴って良い人は殴られる覚悟がある人だけなんだからね!」
「ちょ、待っ――」
たっぷりとローションを掌にした彼女を止められよう筈もない。
「わっわっ……ひゃうっ!」
燈は逆襲とばかりローションを塗りこめられ――気付けば「いつものパターン」。
塗ったり塗られたり、一転して賑やかになったパラソルの下で、トロピカルジュースの清涼を泳ぐタピオカが、ふよ、と楽しげに揺らめいた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
リダン・ムグルエギ
ちゃおー
ニコリネさんの水着を評価…もとい遊びに来たわ!
肉体美を見せつつも多少の動きじゃずれないその水着
アタシもニコリネさんも、「泳いではしゃぐ」のにぴったりの水着って感じよね
というわけで行くわよ
いざ高飛び込みに!
空中での回転、飛び込み、そして泳ぎ
全力で泳ぎの美を表現できるし見てもやっても楽しいわよー
これでニコリネさんに浜辺の男子の視線は釘付けね
ココだと台から飛ぶだけじゃなくて
空に打ち上げてもらってダイブとか
重力反転して空に浮かんだ海へ落ちるとか
色々な飛び込みデザインが楽しめそうね
あの水上バイクで引っ張ってもらうのも面白そう
ねえ、ニコリネさん…水上バイクドリフト、決めてみない?
アドリブ等ご自由に
降り注ぐ燦光に粒を輝かせるブランシュダイヤモンドの砂浜。
寄せては引く白波が、泡沫を泳がせて砂地を濡らす汀に、リダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)は腕組みして立っていた。
「リダンさーん、こんにちはー!」
「あらニコリネさん、ちゃおー」
銀河色の双角に揺れる月と星のモチーフ。
透明な海を想わせるホライズンブルーの髪が波立ち、高い鼻梁を暴く。
見知った顔にサングラスを外したリダンは、眼前の水着に瞳を鋭くして――それから漸う柔かく細めた。
「肉体美を見せつつも多少の動きじゃずれないその水着……生地の裁ち方向が成功したわね」
「んふふ、やっぱりデザインした本人ならではの評! これ、凄く気に入りました!」
蓋し発案したのは数年も前のこと。
常にファッションを先行くリダンなれば、今は来々期のトレンドを提案している所だが、ニコリネが着る黒いビキニを手掛けた事は聢と覚えている。
彼女は砂浜を駆けて尚、ボディメイクを維持する水着に微笑して、
「アタシもニコリネさんも、『泳いではしゃぐ』のにぴったりの水着って感じよね」
物憂げな瞼を縁取る長い睫毛の下、翡翠色の瞳を流眄に、ニコリネが来るまで眺めていた『高飛び込み装置』を示して見せた。
「――あれはリダンさんのデザイン?」
「ええ、ココだと台から飛ぶだけじゃなくて、空に打ち上がってダイブとか、重力反転して空に浮かんだ海へ落ちるとか、色々な飛び込みデザインが楽しめそうと思って」
空中での回転、飛び込み、そして水泳。
全力で泳ぎの美を表現できる高飛び込みは、見てもやっても楽しいもの。
そこでリダンが指揮を執って造ったのが、この装置だ。
「ゴムを付けたクレーンで射出した後、切り離して空中から飛び込む……なんてワイルドなアクティビティなの!」
「これで浜辺の男子の視線は釘付けね」
なんなら全生命体が注目しそうな高飛び込みだが……冒険心を擽られたニコリネは、早速、ヘルメットを装備してチャレンジすることにした。
「いきまーす!」
「発射まで3、2、1――ファイアー!」
ゴムの伸縮性と弾力性によって打ち上げられたニコリネが、限界点に達した瞬間にベルトを外され、凄まじいスピードで落下する。
ここで垂直に入水すれば、華麗なる人魚としてモテ期が到来するが――!
「んギャーッ!」
「あっお腹からいったら叩きつけられて……――んんんンンン!!」
時間差で射出されるリダン。
彼女は更に上級者レベルの「いつ出発するか分からないやつ」で蒼穹に旅立つ。
――それから数分後。
渚に打ち上げられたワカメの如くクタクタになった女たちが浜辺に戻された。
然しこれでバカンスを堪能しきった訳ではない。
二人はそれから、先に叩きつけられた水面を水上バイクで疾走し、
「ニコリネさん、水上バイクドリフト、決めてみない?」
「えぇ、レッドゾーンまでアクセル全開! 一気にフカすわ!」
存分に。
それはもう存分に。
クタクタの体をベッドに沈ませるまで、とことん遊び尽くしたという――。
大成功
🔵🔵🔵
木元・祭莉
【かんさつにっき】with ポノちゃん!
うっわー、すごーい、なんでもあるね!
わーわー、パラソルとビーチチェア! なんかこう、セレブっぽいー!
二コリネ姉ちゃん、ふかふかだー……
(こちら部隊を見返り)
……うん。育ち盛り!(ぎゅ)
さてと。
みんな、何しよっか!?(くるり)
アンちゃんは、いるかさん?
ポノちゃんは、かえるさんかー。
じゃあ、コダちゃんは、ドラム缶、どうかなあ!?
……え、なんで怒るのー!?
おいらはねー、あれ! あれに乗りたい!!(水上バイク)
みんなの見張りをね! 番狼としてね!
(とか言いつつ)(わーい♪ と先行しちゃう)
いやー、気持ちいー……あー、アンちゃん……
(バイクで引っ張り波乗りイルカ)
木元・杏
【かんさつにっき】
見て、ポノ
すごく大きな船……海
海初めて?
わたしは、お肉食べた(海の思い出はBBQ勢
砂浜…(どきどき
下駄型サンダル脱いで裸足でぺたり
……
小太刀、熱い気がする←感覚ニブい子
うさみみメイドさんは自力で動く修行でサーフィン
(ボードでーんと構えるメイド水着&サングラスな人形)
さ、波乗りGO
おじさん(操り糸手渡し)
波に飲まれたら釣り上げてね
イルカ浮き輪、乗る
ふふ、かえるさんも波にゆらゆら
ん、皆で沖までぷかぷか競争
(小太刀眺めて)
ドラム缶かわいいのに……(少し期待してた顔)
皆楽しそう
わたしも楽しい
楽しくて、カナヅチなのも忘れてしまいそ………
ま、ままままままつりんんんんん!!(力の限り叫ぶ
鈍・小太刀
【かんさつにっき】
海だー!
これも船の中なんだよね、やっぱ不思議な感じだわ
ふふふ、熱かったら冷やせばいいのよ、それっ!
杏やポノにばしゃっと海水かけて大はしゃぎ♪
祭莉ん何見て…(じー
誰がドラム缶よ誰がっ!(ぷんすか
荷物運びに鎧武者のオジサン召喚
…と思ったら、オジサンまで南国気分になってるしっ!?
ウサミミメイドさんとお揃いのウサミミを頭の上で揺らしながら
サーフボード抱えてやる気満々な様子
首には南国らしいレイもかけてる、霊だけに(←オジサンの主張
オジサンはウサミミメイドさんと一緒に波乗りめっちゃ楽しそう
事案…親子だね、うん(ポノに頷き
さあ泳ぐぞ
泳ぎはまあまあ得意な方かな
杏もいつの間に泳げる様に…杏!?
ポノ・エトランゼ
【かんさつにっき】
杏さん、本当に大きな船ね!
自然そのままだわ
(水平線に感動)
海にちゃんと来たのは初めてかも
ばしゃっ水をかけられたらお返し!
あ、これが蟹ね。色々観察。と、あら? 祭莉さんの様子が不審…
うさみみメイドさん…修行なの!?
わ、波が来たわよ! 大丈夫?
――ちゃんと波乗りしてるわね
すごい(拍手)
あと、オジサンとメイドさん親子に見えなくもない…
カエルさん浮輪に掴まり沖までぷかぷか
や、果てない海の風景にちょっとドキドキしてたりするけど、泳げないわけじゃないのよ…!
となりつつ、皆大丈夫かしら?
小太刀さんもいるし(安心感)…って、杏さんんん!?
双子の様子にホッとして
ぷかぷか
アドリブ歓迎
降り注ぐ燦然に煌々と光を弾く海。
寄せては引く波に濡れて輝きを増すブランシュダイヤモンドの砂浜。
斯くも瑞々しい青と白の世界に踏み入った鈍・小太刀(ある雨の日の猟兵・f12224)は、第一声の驚嘆を心地佳い潮風に運ばせた。
「海だー! これも船の中なんだよね、やっぱ不思議な感じだわ」
空も、海も、浜辺も。
全てが人工的に造られているとは思えない、と背に続く跫に向かって言わんとすれば、木元・杏(微睡み兎・f16565)は向日葵の様な黄金色の瞳を丸々と、ポノ・エトランゼ(エルフのアーチャー・f00385)は愛らしい八重歯を見せる花唇より感歎を零し、眼前の光景に相対していた。
「見て、ポノ。すごく大きな船……海」
「ええ、本当に大きな船ね! 自然そのままだわ」
空の青と海の藍(あお)を分つ水平線を見る。
遥か遠い疆界より聴こえる波音は快く、ふと足元を見れば、砂を往く蟹が時折泡沫に弄ばれ、大自然と何ら変わらぬ景色を見せてくれた。
「ポノは海初めて?」
「――ちゃんと来たのは初めてかも。杏さんは?」
「わたしは、お肉食べた」
海の思い出と言えば、バーベキューを愉しんだ位か。
肉好きの彼女らしい答えだと、美し紫瞳を柔かく細めたポノだが、ふと視界の端に木元・祭莉(サムシングライクテンダネスハーフ・f16554)の挙措の不審を察知して、
「あら? 祭莉さんの様子が――」
無垢なる冴銀の瞳の先を見れば、浮き輪やら水鉄砲やらドラム缶やら、様々なリゾートグッズを運び込むニコリネが、視線に気付いて手を振っている。
「二コリネ姉ちゃん、ふかふかだー……」
彼女に手を振り返した祭莉は、改めて【かんさつにっき】のメンバーを一巡し、
「……うん。育ち盛り!」
にっこり。
これには光を浴びて精彩を際立たせるモンステラが、可笑しそうに汐風に身を揺らした。
「砂浜……」
濡烏の艶髪を花柄のリボンに結わえた杏が、昂揚を胸に砂地を踏み込む。
下駄型サンダルを脱ぎ、裸足でぺたり、真白の砂に触れた少女は、足の裏からじんわりと伝ってくる地熱に細顎を持ち上げ、
「……小太刀、熱い気がする」
佳声に呼ばれた小太刀はというと、早々に踝のリボンを解いて素足を暴き、寄せる波に繊手を潜らせていた。
「ふふふ、熱かったら冷やせばいいのよ、それっ!」
ぱしゃっ。
「、わっ」
杏に、そしてポノに盛夏の洗礼を。
然れば柔肌に冷涼の雫を滴らせたポノは、花顔に悪戯な咲みを挿してやり返し、
「お返し!」
素足で砂を掴み、走る。
波飛沫に水着を濡らし、冷たい汐風を浴びる。
砂浜に降り立った乙女達は、軽やかに戯れて美景に華を添えた。
「うっわー、すごーい、なんでもあるね!」
大きな瞳をキラキラと輝かせ、山と積まれたビーチグッズを見て回る祭莉。
リゾート船の貸し切りを許してくれた事といい、これらのアイテムを快く提供してくれた『フルクトゥアト号』の所有者たる商人には感謝の念が尽きぬが、それも猟兵らがスペースシップワールドから脅威を取り去り、交易路を守ったからこそ。
「わーわー、パラソルとビーチチェア! なんかこう、セレブっぽいー!」
祭莉は無邪気に座ってみせたりしているが、これらは慥かに、彼等が掴み、この世界の人々と分かち合った平和に違いなかった。
「みんな、何しよっか!?」
一通り見て触った祭莉がくるり、一同を見返れば、杏とポノは一番の相棒を見つけた様で、
「イルカ浮き輪、乗る」
「アンちゃんは、いるかさん? ポノちゃんは、かえるさんかー」
「つぶらな瞳と視線が合って、何だか呼ばれた気がして」
とっても面倒見の良い祭莉は、手持ち無沙汰の小太刀にも良き相手をと、飛び切りの笑顔で寸胴のそれを指差す。
「じゃあ、コダちゃんは、ドラム缶、どうかなあ!?」
「祭莉ん何見て……誰がドラム缶よ誰がっ!」
「……え、なんで怒るのー!?」
ぷいっとドラム缶より視線を外す小太刀を、残念そうな声が追う。
祭莉本人はというと、水際に佇むソリッドな流線形に声を溌剌とさせて、
「おいらはねー、あれ! あれに乗りたい!!」
心地よい疾走感で満たしてくれそうな水上バイク。
「みんなの見張りをね! 番狼としてね!」
見張りや見守りと言いつつ、キーを受け取った彼は直ぐにも「わーい♪」と駆け出し、小太刀はその背を苦笑に追いながら、【サモニング・ガイスト】発動――荷物運びに鎧武者の『オジサン』を召喚した。
「……って、オジサンまで南国気分になってるしっ!?」
お調子者でノリがいいオジサン。
彼は杏の『うさみみメイドさん』とお揃いのウサミミを頭の上で揺らしながら、メイド水着にサングラスを掛けたメイドさんと同じくサーフボードを抱えてヤル気満々。
「オジサン、ウサミミメイドさんと波乗りするの?」
「オジサンとメイドさん、親子に見えなくもない……」
『首には南国らしいレイもかけてる、――霊だけに』
オジサンの主張を言に代わった小太刀が、美しい花色を魅せるレイに目頭を押さえた。
「さあ泳ぐぞ」
なんやかんやで浜辺から海へと場所を移したメンバーは、思い思いに海遊びを愉しむ。
ポノはカエルさん浮き輪に掴まり、波間をぷかぷか。
「や、果てない海の風景にちょっとドキドキしてたりするけど、泳げないわけじゃないのよ……!」
花唇をやや尖らせて言うも愛らしかろう。
透明度の高い海は、アメジスト色の水着と繊麗の躯をその儘に映し、好奇心に近づく極彩色の魚の鮮やかさもよく見せる。
「ふふ、かえるさんも波にゆらゆら」
ポノに塊麗の微笑を零す杏も、イエローとブラックをバランス佳く取り合わせたワンピースの水着が似合っていて、バックを飾る大きめのリボンも悠々と波間に揺蕩っている。
ポノや杏らぷかぷか勢とは違って、スイスイと華麗に泳ぐは小太刀。
「泳ぎはまあまあ得意な方かな」
海の色に染まったパレオも滑らかに波を潜り、首と胸元にあしらった純白のフリルが波を掻き分ける毎に揺らめく。
その美し人魚を見た杏が、「ドラム缶もかわいいのに」と佳声を添えたのは秘密の話。
遠くには水上バイクを駆る祭莉が、水飛沫を連れて手を振っており、
「皆楽しそう。わたしも楽しい」
楽しくて、カナヅチなのも忘れてしまいそうだと――ふうわり咲んだ時だった。
「いやー、気持ちいー……あー、アンちゃん……」
先の瞬間まで遠くを疾走っていた筈の祭莉が、イルカの浮き輪に乗る杏を引っ掛けて牽引し、凄まじいスピードで波乗りをさせたのである。
「ま、ままままままつりんんんんん!!」
力の限り叫ぶ杏に、弾かれるように視線を繋ぐ小太刀とポノ。
然し水上バイクは一瞬の光景を見せて遠ざかり、
「杏もいつの間に泳げる様に……杏!?」
「皆が心配だけど、小太刀さんもいるし、安心……って、杏さんんん!?」
波乗りイルカ。絶叫する杏。
この儘ではゆっくりバカンスを愉しむ処か、夏の恐怖体験となるところ、救世主となったのはオジサン。
団子が好きで、ネット通販が趣味の彼は、波に飲み込まれた杏を直ぐにも救出し、メンバーより安堵と称賛を得て、良き思い出の一部に加わったという――。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
パウル・ブラフマン
差支えのない範囲で
マブダチのニコちゃん(f02123)とご一緒したいな♪
▼水着
2019年水着コン衣装を着用。
パンチの効いたメンダコ柄がお気に入りなんだ♪
▼行動
仕事帰りに「フルクトゥアト号」へ直行☆
ニコちゃーん!準備お疲れ様っ♪
コンテストの時も想ったけど
黒のビキニがセクシーで耳が熱…ゆでだこになっちゃうぅ…!
えとっ…向こう岸に有名なアイスフロート屋さんがあるんだって♪
良かったら一緒に食べに行かない?
2人乗りの水上バイクを借りたらあっという間さ。
さぁ、乗って!
【運転】テクを駆使して夕暮れの海岸線を疾走しよう。
閉店前に間に合うかな?
せめてニコちゃんの分だけでも確保したい…!
※味お任せ
※アドリブ歓迎!
旅行会社『エイリアンツアーズ』支給の運転手用ユニフォームを脱ぎ、アクセルを踏み慣れた革靴をサンダルに履き替えたパウル・ブラフマン(Devilfish・f04694)が、足取りも軽やかに向かったのが『フルクトゥアト号』。
そこには、浮き輪やら水鉄砲やら砂場セットやら、あらゆるビーチグッズを積み終えたニコリネが、親友(マブダチ)の到着を待っていた。
「ニコちゃーん! 準備お疲れ様っ♪」
「パウルさん、お仕事お疲れ様でした!」
額に手を翳して敬礼を交し、労をねぎらった後、互いの準備万端に咲みを零す。
このまま浜辺に駆け出し、海にも飛び込めそうな水着姿で向き合った二人は、コンテスト会場の盛況を思い起こしながら語り合って、
「パウルさんの水着、深い海の色に挿した補色のオレンジがオシャレねぇ」
「パンチの効いたメンダコ柄がお気に入りなんだ♪」
クールな色合いにもユーモアのある取り合わせが佳く似合ってる、とニコリネが頬笑む。
そのニコリネはというと、パレオもラッシュガードも纏わぬ大胆にパウルの視線を躊躇わせ、
「コンテストの時も想ったけど、黒のビキニがセクシーで耳が熱……ゆでだこになっちゃうぅ……!」
「パウルさん、しっかり! いま美味しくなりかけてる!」
プルプル、と震える触手の無事を確かめたニコリネは、急ぎ積み込むようにパウルの背中を押し、澄んだ青を広げる空と海、そして輝かしいブランシュダイヤモンドの砂浜へと連れ出した。
蓋し現地に着くや地理を把握し、情報を集めて行動の足を広げるのは、旅行会社に勤めるパウルならでは。
「えとっ……向こう岸に有名なアイスフロート屋さんがあるんだって♪」
「まぁ、アイスフロート?」
これこれ、と当該の店舗に関するSNS情報をピックアップし、スマートフォンの画面を共有すれば、電子に映された涼にニコリネが紫瞳を輝かせる。
然ればパウルは、彼女の隣で優しく語尾を持ち上げ、
「良かったら一緒に食べに行かない?」
「でも、向こう岸ってどれくらい掛かるかしら」
「2人乗りの水上バイクを借りたらあっという間さ」
大丈夫、と零れた笑顔の前に揺れるは水上バイクのキー。
次いでソリッドな流線形が美しい機体に流眄を注いだパウルは、長い脚でシートを跨ぐや手招きして、
「さぁ、乗って!」
「はーい!」
元々乗り物が好きなニコリネは、瞳を輝かせて後部に乗り込む。
時は黄昏。空と海の疆界が黄金色に煌めき、軈て茜と染まり往こうが、店の営業時間に間に合うか――いや、パウルがハンドルを握るなら心配ない、とはニコリネの笑顔が示そう。
「飛ばすよーっ!」
「ひゃー! きーもちいーい!」
夕暮れの海岸線を疾走する爽快感といったら!
水上バイクは速力全開、パウルとニコリネは心地よい水飛沫を浴びながら、向こう岸まで風と駆け抜ける。
先述のSNSに二人が注文したアイスフロートがアップされたのは、それから間もなくの事だった――。
大成功
🔵🔵🔵
グァーネッツォ・リトゥルスムィス
水着:自然の恵みと雄大さ、感謝の念を込めて葉っぱと蔦と花で製作された一品
夏だ、海だ、バケーションだ!
思う存分遊ぶぞー♪
遊ぶ時間がたっぷりないと出来ない事、それはシュノーケリング!
海の生物や美しい珊瑚礁を間近でながーく見られるなんて夏休みでないと出来ないぜ
(こんなに小さい魚もこの宇宙で生きてるんだな……守れてよかったぜ)
(うお、でっかいタコ! た、食べたいけど自然を大事に……)
一ヶ所だけでなく色んな地域も巡って生息域の違いも比べてみるぞ
(こっちの海だと鮮やかな色と模様の魚がたくさんいて海の劇場みたいだ♪)
陸だけでなく海の自然の神秘も大発見だぜ♪
※アドリブ絡み大歓迎
遥か遠い水平線を疆界に、蒼穹と青海に分れる青の精彩。
燦然たる太陽を浴びて輝きを増す、ブランシュダイヤモンドの砂浜。
リゾート船『フルクトゥアト号』内に広がる海は人工物であったが、そこには慥かに自然に対する憧憬と敬意が在る、と――同じく自然を尊ぶグァーネッツォ・リトゥルスムィス(超極の肉弾戦竜・f05124)は、眼前に飛び込む美景に黄金色の瞳を細めた。
大自然が織り成す事象を恩恵と与る姿勢は、此度の水着にも佳く表れており、
「緑と花で編まれた水着は、グァーネッツォさん自身が自然の一部になったみたい!」
「自然の恵みと雄大さ、感謝の念を込めた一品だぜ」
蔦と花と、少しの葉っぱ。
多くの命を摘んで飾る事もせぬ彼女に、ビーチグッズの準備をしていたニコリネがふうわりと咲みを注ぐ。
「小麦色の肌が眩しいグァーネッツォさんによく似合ってる」
小さく咲いた真白の花が佳いコントラストになっている、と言を添えた彼女は、元気いっぱいに浜辺へと駆けていくグァーネッツォを、手を振って送り出した。
「夏だ、海だ、バケーションだ! 思う存分遊ぶぞー♪」
母なる海に、汐風に、身を委ねる。
折角の機会なのだ、存分に遊ぶのが『フルクトゥアト号』の、船の貸し切りを許した商人に対する誠意だろうと、白い砂を踏んだ彼女が選んだアクティビティは、シュノーケリング。
「海の生物や美しい珊瑚礁を間近でながーく見られるなんて、夏休みでないと出来ないぜ」
遊ぶ時間がたっぷりないと出来ない体験だ、と破顔を見せたグァーネッツォは、高い透明度を誇る美ら海の冒険に繰り出した。
(「こんなに小さい魚もこの宇宙で生きてるんだな……守れてよかったぜ」)
スペースシップワールドに平和が齎されて、まだ間もない。
先の戦争で猟兵が勝利を手にしていなかったら、鮮やかな色彩で目を楽しませてくれる彼等も泡沫と消えていたかと思うと、小さな命ひとつもいとおしい。
透徹の海を泳ぐグァーネッツォは、一瞬で視界を横切る影を直ぐに瞳に追って、
(「うお、でっかいタコ! た、食べたいけど自然を大事に……」)
うまそう、と思いつつ手を振るだけにする。
食欲がそそられるのも、己が自然の一部だからであろう。
それから彼女は魚の群れと共に海中を遊泳し、色んな海域を巡って生息域の違いを比べていった。
(「こっちの海だと鮮やかな色と模様の魚がたくさんいて海の劇場みたいだ♪」)
海の神秘に胸が躍り、笑顔が零れる。
生粋の冒険者たるグァーネッツォは、好奇心の赴くままに海中を往き、多くの発見を此度のバカンスの思い出とした。
斯くして海辺のバカンスを愉しんだ猟兵らは、束の間の休息ながら存分に心身を癒した。
その充足の程は、リゾート船『フルクトゥアト号』より戻った彼等の精悍なる覇気が、何よりも示してくれたろう――。
大成功
🔵🔵🔵