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夏色素潜り海釣り、琥珀色BBQバケーション

#スペースシップワールド #【Q】 #お祭り2019 #夏休み #BBQ #バーベキュー

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●夏色素潜り海釣り、琥珀色BBQバケーション
「夏なのじゃ、海なのじゃ、食べ物の幸なのですじゃー!」
 ――そこは、水着じゃないんかーいっ!
 という、ツッコミに似た視線を、のらりくらりとかわしたユーゴ・メルフィード(シャーマンズゴースト・コック・f12064)は、浦島太郎に似た格好をしている。
 彼にとって、それが水着なのだろう、たぶんきっと……。
「先日の水着コンテストの会場となった超巨大ビーチリゾート船「ヘブンズピーチ号」をはじめ、スペースシップワールドには観光産業の発達したリゾート船がたくさんあることは、ご存知の方もいらっしゃるかと、思いますのじゃが……」
 スペースシップワールドの人類の居住地は、すべて宇宙船の中にある。
 必然的にレジャー施設も当然宇宙船の中だといっても、おかしくはない話だが。
「その中に、素潜り海釣り海鮮バーベキューに特化したリゾート船があったのじゃー!」
 心なしか何時もよりテンション高めのユーゴが、パンフレットを広げる。
 ――超巨大ビーチリゾート船『カジキマグ・ロブスター号』。
 地平線まで広がるパネルに鮮明に映されるのは、青空。
 透明度の高い美しい海には、大小のイキのいい魚介類が、沢山放流されている。
 それを、素潜りや海釣りでゲット。
 夕焼けを背景に浜辺でゆっくり楽しむバーベキューは、まさに絶品もしくは至高!!
 ――ごくり。
 ユーゴたちは息を飲み、次のページをめくる。
 船内ではお手軽なシュノーケルをはじめ、本格的なダイビング用の機材や沖合への小型ボートなども、レンタル可能とのこと。
 また、浜辺から沖合に向けて頑丈な桟橋が伸びており、そこから釣りやダイビングポイントに入るため、浜辺ではゆっくり小さな魚と戯れることも、問題なさそうだ……。
「素潜りと海釣りタイムがお昼頃に、バーベキューは夕方頃になりますかのう?」
 時間帯が気になったのだろう、ユーゴは数ページ程パラパラめくり、手を止める。
 海に入って楽しむ時間帯の空。
 それは青色に白い綿飴のような雲がモクモクと映える、夏の魅力がいっぱい詰まった、キラキラと輝く青空に!
 そして、バーベキューの食べ頃にはサンセットも楽しめるようにと、空を琥珀色と薄い青色が織りなす美しい夕焼けに変えてくれるという、まさにいたりつくせり!
 その光景が浮かんだのだろう、ユーゴはパンフレットを手にしたまま、瞳を細めた。
「……。余裕があればでいいのじゃが、わしとも一緒に遊んで欲しいのじゃー」
 パンフレットを後ろに回し、ユーゴはまごまごしてみせる。
 そして小さな声で「地上にでて日が浅く、友達が少ないのじゃ」と、呟いた。

 夏色の素潜りと海釣り、そして琥珀色のバーベキュー。
 ――海もきっと、君たちの訪れを待っている!


御剣鋼
 夏のレジャーへのお誘いになります!
 花より団子、御剣鋼(ミツルギ コウ)と申します。
 また、このシナリオは【日常】フラグメント一章のみで終了します。
 オブリビオンとの戦闘が発生しないため、獲得EXP・WPが少なめとなりますこと、
 予めご承知ご了承の上、楽しんで頂けますと幸いです。

●カジキマグ・ロブスター号
 このリゾート船では、素潜りや釣りを楽しんでいる時間帯は青々と輝く夏空が、
 バーベキューの食べ頃時には、夕焼けが一緒に楽しめるようになっております。
 なお、海釣りですが大きくて丈夫な釣り竿の先にウキもとい浮き輪をつけて、そこに美味しそうな猟兵さんに入ってもらう合わせ技も可能です♪
 可能な限り、皆様の「楽しい美味しい!」を沢山描写できるよう、頑張ります!

●プレイング受付期間
 着順による優先等はございません。
 受付中の限り採用する方針ですので、思い付く限り気軽に遊んで下さいませー。
 期日を迎えてしまった場合も、遠慮なく再送して頂けますと、大変助かります!

●同行者につきまして
 単独描写の希望、旅団の仲間とあそびたいなど、
 プレイングにご指定頂ければ、可能な限り対応いたします。

 ご一緒したい方がいる場合は【相手のお名前】を明記して頂けますと助かります。
 グループでご参加の場合は【グループ名】で、お願いいたします。

 ユーゴ・メルフィード(お友達募集中!)もウキウキと参加しております。
 1人ではちょっと…な方は、遠慮なくお声がけください。

 公序良俗に反するもの以外は前向きに採用していくスタンスです、
 皆様のサマーバケーション、心よりお待ちしております!
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第1章 日常 『猟兵達の夏休み』

POW   :    海で思いっきり遊ぶ

SPD   :    釣りや素潜りに勤しむ

WIZ   :    砂浜でセンスを発揮する

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルシル・フューラー
●海釣り
が出来ると聞いて

まずはエサの準備
取り出しまするは、ルーン焼きおむすび
これを、潰して!捏ねる!
勿体ないとか気にしない。また焼けばいいんだ
ネットリするまで捏ねたら、小さくちぎって団子状に丸めて完成

これを自在竿の先に付けて
竿よ、伸びろー
自在竿の伸縮で動きを付けて、自分は桟橋に座ってのんびり
魚がかかったら、魚が疲れるまで自在竿を伸ばし続けるを持久作戦で
船の中なんだ
自在竿が届かないなんてことは無いさ

竿より心配なのは、おむすび団子じゃ足りない大物がいた時だね
……誰かエサ、じゃない釣り針代わりになってくれない?(ちら、ちら)
ユーゴ、頼める?

釣れた魚は全てBBQに提供
※アドリブ絡みネタ諸々ご自由にどぞ



●大海原に座する、銀閃の緋
「ここには大物がいるみたいだね」
 海底が見えるまで済み切った青色の海は、夏の日差しを受けて煌めいて。
 桟橋に立って眩しそうに瞳を細める、ルシル・フューラー(ノーザンエルフ・f03676)の直感が、不意に告げる。
 ――この釣り場には、ヌシがいる、と。
「その名も、カジキマグロブスターなのですじゃ!」
 何処から湧いて出たマンゴーもとい、ユーゴ・メルフィード(シャーマンズゴースト・コック・f12064)に、ルシルは青色の瞳を瞬き、一瞬だけ思案に耽る。
 宇宙船の名を冠した魚、それが告げるのは、ただ1つ!
「開始早々、ラスボス戦と捉えていいのかな?」
「ですです、ロマンなのですじゃー!」
 どちらもいい年をしているというのは、置いときまして。
 カジキマグロブスターって、なんなんだよッ!!!
「頭からお腹がカジキマグロで、お腹から尻尾までがロブスターなのじゃ」
「ならば、とっておきのエサを用意しようかね」
 ドヤ顔のユーゴを横目に、ルシルは慣れた手付きで幾つか鞄を置く。
 一見するとただの白い旅行鞄から、如何にもお弁当が入っていそうな鞄までも。
「そこから取り出しまするは、ルーン焼きおむすび!」
「おおおお!!」
 ルシルが手にしたのは、表面は狐色にこんがり、中はアツアツの焼きおむすび!
 ユーゴがパチパチと拍手を響かせる中、ルシルは思い切り良く、潰して捏ねていく。
「ちょっともったいないのじゃー」
「勿体ないとか気にしない。また焼けばいいんだ」
 ネットリするまで捏ねたら、小さくちぎって団子状に丸めて完成!
 これまた慣れた手付きでルシルは自在竿の先に付けると、竿を大きくしなわせた。
「竿よ、伸びろー」
 ぐんと竿を振り下ろすと沖合に向かった竿の先が、吸い込まれるように落ちていく。
 ――ぽちゃり。
 その感覚が釣竿から伝わるや否や、ルシルは魚を誘うように自在竿の伸縮で動きを付け、自身とユーゴは桟橋に座ってのんびりしたまま、数分ほど経過した時だった。
「――! 掛かった」
 沖合に向かって竿が大きくしなるや否や、ルシルは立ち上がる。
 手応えは上々。魚が疲れるまで自在竿を伸ばし続けるルシルに、ユーゴが呟く。
「これは大きいのじゃ、持久戦になりそうじゃのう」
「船の中なんだ、自在竿が届かないなんてことは無いさ」
 しばらく海面で格闘して釣り上げたのは、旬を迎えて肥えた、大きめのクロダイ!
 黒々とした鱗が夏の陽射しを受けて煌めき、周りからも拍手と歓声が湧くけれど……。
「うーん、ここのヌシはおむすび団子では物足りなさそうだね」
 もっと大きくて美味しそうなもの。ルシルはちらっちらっと、ユーゴに視線を送る。
 誰かエサ――げふん、釣り針の代わりになってくれないかと、告げるように。
「ユーゴ、頼める?」
「フ、そのルーン焼きおむすび、10個で手を打つじゃ!」
 チョロい、チョロすぎるッ!!
 自ら簀巻きになったユーゴにルシルは苦笑を洩らしつつ、竿の先に括り付ける。
 そして、どぼーんと海底に沈めるや否や、激しい水しぶきと共に悲鳴が轟いた!
「ルシルどのー、はやくリールを巻くのじゃ、ヌシがでたのじゃー!」
「桟橋の方に泳いできて、早く!」
 半ば混乱したユーゴは泳ぐというよりも、海面を走る勢いで向かってくる!?
 そんな状況の中、ルシルは冷静にタイミングを計り、自在竿を渾身の力で引き寄せた。
 ――ざばーん!!
 先ほどよりも盛大な水しぶきをあげて海面から飛び出したのは、大海原のヌシ!
 其の名は、カジキマグロブスター。
 宇宙船の名に相応しい大きさと、美味を兼ね備えた、偉大なる魚だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鞠丘・麻陽
■方針
・同行者:鞠丘 月麻(f13599)/双子の妹
・【POW】使用
・アド/絡◎

■水着
・[チャイナドレス風]の赤いビキニ/[月麻]と対になるデザイン
・市販サイズは到底入らない体型の為[特注品]

■行動
月麻ちゃんと一緒に遊ぶんだよ。
お昼は釣りを楽しんで、夕方からBBQの流れが面白そうかな、だよ。
ユーゴさんも一緒に如何ですか、だよ?

ボートで沖釣りをやってみたいんだよ。
釣りの経験は殆ど無いから、詳しい人にお願いして、教わりながら楽しむんだよ。

釣果に応じて、足りない分の『食材』の買い出しをしてからBBQに行くんだよ。
折角だし、海鮮を中心に、お肉やお野菜も好き嫌いなくしっかり食べるんだよ。
楽しみなんだよ。


鞠丘・月麻
■方針
・同行者:鞠丘 麻陽(f13598)/双子の姉
・【SPD】使用
・アド/絡◎

■水着
・[チャイナドレス風]の青いビキニ/[麻陽]と対になるデザイン
・市販サイズは到底入らない体型の為[特注品]

■行動
麻陽ちゃんと一緒に遊びます。
計画は麻陽ちゃんが立ててくれているから、その流れで一緒に行動しますね。
ユーゴさんも一緒に如何ですか?

私も釣りの経験は有りませんので、色々と教わって楽しみたいと思います。
網で掬う時は【指定UC】で移動しても良さそうですね。

BBQは、好き嫌いなくしっかりいただきます。
二人とも量を食べる方ですし、買い出しの時にかなり沢山の食材を用意した方が良さそうです。
ゆっくり楽しみましょう。



●沖釣りで煌めく、赤と青
「月麻ちゃん、この桟橋の先でボートを借りることができるみたいだよ」
「釣り道具と一緒に網を借りることが出来ればいいですね」
 ――ボートで沖釣りをやってみたい!
 元気よく桟橋を駆ける鞠丘・麻陽(豊饒の使徒・陽・f13598)に、双子の妹の鞠丘・月麻(豊饒の使徒・月・f13599)は控えめに頷きつつ、そのあとを追う。
 仲良く歩く2人の水着は、姉妹で対になるデザインのチャイナドレス風のビキニ。
 麻陽が赤で、月麻が青。
 白い四肢に映える赤と青が夏の空の下で眩しく煌めき、桟橋に居た幾人かが振り向く。
 柔らかな容貌と、年齢よりも育った胸が歩くたびに揺れる中、2人の足が止まった。
「麻陽ちゃん、私たちは釣りの経験は殆どありませんが、どうしましょう?」
「大丈夫、詳しい人にお願いして、教わりながら楽しむんだよ」
 顔を見合わせた姉妹が歩みを止めたまま、同じ方角を見ると……。
 そこには桟橋の上で釣り――ではなく、釣竿を持ったままユーゴ・メルフィード(シャーマンズゴースト・コック・f12064)がうたた寝をしてます、どうします?
「ユーゴさんも一緒に如何ですか、だよ?」
 まずは起こしてみよう、それからだ!
 弾む足取りでユーゴの傍にしゃがんだ麻陽が元気よく声を掛けながら、肩を揺する。
 すぐに、ユーゴはむくりと起き上がり、キョロキョロと周囲を見回した。
「うーん、カジキにマグロにロブスター……ハッ、寝てしまったのですじゃ!」
 慌てて飛び起きたユーゴは、急いでリールを巻いていく。
 針に付けたエサが取られていたことにしょんぼり肩を落とす彼に、大人しく内気な月麻も思い切って言葉を重ねた。
「ボートで沖釣りをしたいのですが、色々と教わって楽しみたいと思いまして」
「ふむふむ、1人でいるよりも、とっても楽しそうなのですじゃー」
 姉妹の誘いに断る理由はないと、ユーゴは快く頷き、近くのボートを指差す。
 見た目は4〜5人乗りのボードのようだが……。
「このボートなら、お魚さんもたくさん乗せれると思いますのじゃ!」
 ボートは小型のエンジンと釣った魚を入れるクーラーボックス付きの、便利仕様!
 ライフジャケットも添えてあったけれど、ただでさえ特注仕様な麻陽と月麻が着用することは叶わず、中年太り気味のユーゴも以下省略だったので、ここでは割愛する。
「いざ、大海原へゴーなのですじゃー」
 ユーゴがエンジンを入れると同時に、麻陽と月麻の長い黒髪が海風になびく。
 心地よい潮風を浴びながら、ボートはあっという間に沖合に到着した。
「エサを付けたら、軽く投げる感じで仕掛けをぽんと海に沈めるのじゃ」
 まずは、お手本。
 ユーゴが竿を軽く振ると、リールからぐんと伸びた糸が、宙にふわりと弧を描いて。
 そして、澄み切った海の下。小型の魚の群れ目掛けて、吸い込まれていく――。
 それに倣うように、麻陽と月麻も仕掛けを海に沈め、同時にユーゴの顔を仰ぎ見た。
「魚の群れから少し外れちゃったんだよ」
「麻陽どの、その時はエサを動かすように竿先を立てて、魚を誘ってみるのじゃー」
「ユーゴさん、竿先が少し震えているのですが、これはアタリですか?」
「おお、月麻どのはアタリなのですじゃ、リールをドンドン巻くのですじゃー!」
「ユーゴさん、竿の先が突然曲がって、何だか重いんだよ」
「あばばば、大当たりなのですじゃ! ボートの近くまでリールを巻いて、手前に来たら網ですくいあげるのじゃー! って、網はどこじゃ、どこなのじゃー!」
 開始10秒で同時に引き当てた麻陽と月麻に、ユーゴは大パニック!
 特に麻陽の魚は大物に加えて元気もよく、海面で勢い良く水しぶきを立てている。
 激しいデッドヒート。その時だった。
 先に1匹目を釣り上げた月麻がユーゴに釣り竿を預け、ふわりと宙を飛んだのは。
「麻陽ちゃん、私に任せてください」
 網を手に持ったまま宙を蹴って跳躍した月麻は激しい水しぶき目掛けて、網を投下!
 ――どぼーん!
 勢い余って自身も海面に突っ込んでしまったけれど、麻陽とユーゴに向けて高らかに掲げた手には、80センチクラスの大きなカツオが収まっていた。
「釣れなかったらどうしようという不安は杞憂でしたね」
 その後も姉妹は、ポンポンと魚を釣り上げていく。
 マアジにイワシ、小さめのクロダイなど、ユーゴも驚く見事な釣果を収めたのだった。
「クーラーボックスがいっぱいになりましたのじゃ、一度戻りますのじゃー」
 ユーゴはエンジンを入れると、ボートを桟橋へと進めていく。
 桟橋が見え始めた頃、月麻と一緒に楽しそうに景色を眺めて居た麻陽が「足りない分の食材の買い出しをしたいんだよ」と、ユーゴに告げた。
「折角だし、お肉やお野菜も好き嫌いなくしっかり食べるんだよ」
「たしかに食材がいろいろありますと、レパートリーも広がりますのじゃ!」
 3人揃ってたくさん食べるタイプに間違いないと、笑い声が広がっていく。
 魚もたくさん釣れたけれど、それとは別に食材も色々用意した方が、良さそうだ。
「バーベキュー、楽しみなんだよ」
「ゆっくり楽しみましょう」
 エンジン音を轟かせたボードは青色を切るように、海の上を突き進んでいく。
 互いに瞳を細めた麻陽と月麻は、楽しそうに長い黒髪を海の風に委ねるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ジョン・ビッカース
「オォ!コレガ宇宙! コレガ宇宙船! 映画ノ『セット』デハナイノデスネ!」
ヒーローズアースで活動してきた者としては、映画や小説等の空想上の出来事のような光景に興奮しながら、宇宙船を散策します。

「ユーゴサン! BBQノ手伝イヲサセテ下サイ!」
一通り観光したら、日光さえ通れば、息継ぎなしで海底散歩ができると信じて、素潜りと魚捕りに挑戦します。
 入水と同時にUC「クリスタライズ」を発動。 肉付きが良さそうな大きな魚に近づいて、最小威力に調整したUC「サイキックブラスト」で捕獲を試みます。
「是非、美味シク調理シテ下サイ!」
捕獲した魚は、ユーゴに渡してBBQの食材にして貰おう!

アドリブ、連携歓迎。


アルファ・オメガ
「がう、呼ばれた気がする!」
猫の野生の勘でユーゴの元へ
もちろん水着姿はこれだよ!(今年の水着コンを参照で!

なるほど、ユーゴは釣り?
ボクは素潜り
どっちが取れるか勝負だね!

猫の毛づくろいで自分と銛の摩擦抵抗を減らして海の中でも動きやすくしておくよ!

「がうっ、とうっ」
そんなわけで海の中へ
「わー、海の中も綺麗だねー」
魚たちがたくさん泳ぐ景色にほんわかしながらも
今日の目的は漁と思い出して
「がうー!」
食べられるお魚めがけて銛を突き出すよ

夕方まで頑張ったら釣果をユーゴと見せ合うよ
「ユーゴ、どうだったー?」
勝ち負けには拘らず
「楽しかったねー」

もちろん獲ってきた魚とかは全部食べる!
食いしん坊の本領発揮だー!



●渡る世間は素潜り日和
「オォ! コレガ宇宙! コレガ宇宙船!」
 ヒーローズアースで活動してきたジョン・ビッカース(行動する高硬度高度兵器・f20220)にとって、船内の光景はまさに映画や小説等の空想上の出来事のようなもの。
 ――目の前にある、自然に見えるもの全てが、宇宙船で制御されているなんて!
 その事実に普段は口数が少ないジョンも興奮を隠しきれず、まずは船内を散策する。
 天蓋のパネルに複雑に移り変わりゆく青空。人工的に制御された夏の陽射し。
 何もかもが自然で新鮮。けれど、ヒーローズアースの色彩とも、異なっていて……。
「映画ノ『セット』デハナイノデスネ!」
 宙から降り注ぐ陽射しが、ジョンの琥珀色の肌を眩しく照らしていく。
 船内はリゾートに特化しているだけあって住人は観光客が多く、その殆どが水着に似た格好で海と戯れたり、バーベキューを楽しんでいる。
 余暇をのんびり過ごしたい思いは、きっと、どの世界でも変わらないのだろう。

 ――一方、その頃。

「がう、呼ばれた気がする!」
「おお、これはアルファどの、いつも助けて頂きありがとうございますなのじゃー」
 ひろーい宇宙船内でもなんのその〜。
 猫の野生の勘で、釣り具専門店から出てきたユーゴ・メルフィード(シャーマンズゴースト・コック・f12064)を見つけたアルファ・オメガ(もふもふペット・f03963)は、いつもの燻し銀な姿とは打って変わり、緑色の腰ミノを纏い、赤ブチのシュノーケルを身に付けた特別仕様!
 担いだ銛を軽く持ち上げて挨拶を交わすアルファに、ユーゴもぺこりと頭を下げる。
 顔を合わすことは何度かあっても、こうやって世間話をするのは初めてだろうか……。
「なるほど、ユーゴは釣り?」
 あたかも浦島太郎の姿をしたユーゴに、アルファは焦茶色の瞳をぱちくりさせて。
「アルファどのの獲物は銛……つまり、素潜りじゃな」
 ユーゴも担いでいた釣り竿を強く握ると、すっとつぶらなお目目を細める。
 2人とも、明らかに勝負師の目であーる。
「がう、どっちが取れるか勝負だね!」
「量だけじゃダメなのですじゃ、大きさと質も大事なのですじゃ!」
 2人の視線の間に、ぱちぱちぱちっと線香花火のような火花が衝突ッ!
 これは、激しいバトルの予感だあああ!!
「ユーゴサン! BBQノ手伝イヲサセテ下サイ!」
 新手――ではなく、一通り宇宙船内を散策し終えたジョンが2人に同行を願い出ると、アルファとユーゴは快く頷き、3人はそのまま桟橋の先端まで移動する。
 ――その時だった。
 ある重大な事実に気付いてしまったユーゴは、呟きをぽつりと洩らす。
 釣竿を持っているのは、もしかして、自分だけなのか、と……。
「日光サエ通レバ、息継ギナシデ海底散歩ガデキルト、信ジテマスノデ!」
「ジョンどの、そなたも素潜りかああああ!!」
 渡る世間に鬼は無しもとい、釣り人無しなのかッ!
 何の疑いもなく首を縦に振ったジョンに、ユーゴは両手で顔を覆って見せて。
 そんな阿鼻叫喚を横目に、アルファは猫の毛づくろいで自身と銛の摩擦抵抗を極限まで減らすと、勢いよく海の中へ飛び込んだ。
「がうっ、とうっ」
 海中は澄んでいて動きやすく、時折熱帯魚がツンツンしてきて、くすぐったくって。
 その後を追うように入水したジョンは、ユーベルコード『クリスタライズ』を発動。
 自身と四肢に取り付けているエネルギー変換装置を、海中の色合いと同化させたジョンは、肉付きが良さそうな魚の群れに狙いを定め、少しづつゆっくり近づいていく。
(「わー、海の中も綺麗だねー」)
 海の色が深い青色へ移り変わると同時に、周りにも大物の影が幾つか現れる。
 大小の魚が海流に沿ってゆるりと泳ぐ光景に、アルファは思わず口元を緩めてしまうものの、すぐにぶんぶんと首を横に振った。
「がうー!」
 当初の目的を思い出したアルファは、素早く銛を逆手に構える。
 ――そして。
 水の抵抗を思わせない速さで一気に潜ると、一際紅く輝く魚目掛けて銛を突き刺した。

「ユーゴ、どうだったー?」
「小魚に絞って仕掛けを変えたところ上々じゃ、数では負けんぞい!」
 頑張って獲った釣果を見せ合おうと桟橋に上がったアルファに、ユーゴはクーラーボックスにいっぱい詰まった、マアジを見せて。
「魚ノ大キサダケヲ見ルト、ジョンガ一番デスネ」
「おお、ジョンどのは大きなハマチじゃの! アルファどのは……これは何とっ!」
 ジョンが両手いっぱいに抱えたハマチに歓声をあげたユーゴは、さらに驚く。
 アルファのバケツの中に入っていたのはアカムツ、知る人は知る高級魚であーる。
「ハマチは出世魚、アカムツはノトグロとも呼ばれていての。どちらも煮てよし、焼いてよし、刺身にしてもとっても素敵なのじゃー」
 ユーゴのたくさんのマアジ、ジョンの大きなハマチ、アルファの稀少なアカムツ。
 これは釣りと素潜りだけでは決めきれず、調理にも勝敗が持ち越されそうな勢いだ!
「是非、美味シク調理シテ下サイ!」
「楽しかったねー、もちろん獲ってきた魚とかは全部食べるよ!」
 ジョンが捕獲した魚を全てユーゴに渡すと、アルファもバケツを抱えて見せて。
 食いしん坊の本領発揮だと胸を張るアルファにユーゴも力強く頷き、何処からか取り出したのか、見慣れたコックコートを羽織った。
「任せてくださいのですじゃ、とっても美味しく料理しますのじゃー」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

彩波・いちご
シイカさん(f04192)と参加
保護者的にお世話する感じ
水着は水着コンのもの

遊びたそうなシイカさんを捕まえて
「駄目ですよ、ちゃんと日焼け止め塗らないと…肌白いんですから?」
サンオイルを塗り塗り
…年の割に育ってる身体に変な気を起こさないよう、変なとこ触らないように気を付けつつ…
「…くすぐったいです?大丈夫?」

その後夕方まで波打ち際で遊びましょう
砂遊びでも、ビーチボールでも、軽く海に入るのでも

夕方はバーベキューです
私は肉を焼いて…
「あ、まだ早いです。焼けるまで待ってくださいね?」
「はい、あーん。……美味しいですか?」
なんかペットに餌付けしてるようですが、シイカさんが楽しんでくれたなら嬉しいです♪


シイカ・リーヴェルト
いちごさん(f00301)に付き添ってもらって、一緒に遊ぶです!
水着は水着コンのもの
口癖でよく「めぇー」と鳴きます

さっそく遊ぼうとしたら日焼け止めを塗るように叱られちゃいます
優しいお兄ちゃんみたいな存在、という認識なのでちょっと恥ずかしがりつつも肌を晒して
「うぅー……冷たいしヌルヌルするし、くすぐったいのですー……」
とくすぐったそうにしつつ大人しく塗られます
その後にお返しとばかりに塗り替えそうとしたり?

その後は夕方まで砂遊びしたり、軽く海に入ったりとめいっぱい海を堪能します
遊んだ後は、バーベーキューなのです!
餌付けされるペットのようにあーんされたり、皿に取ってもらったりとお世話されちゃいます



●思い出は渚と共に
「いちごさん、さっそく遊ぶです!」
「駄目ですよ、ちゃんと日焼け止め塗らないと……肌白いんですから?」
 ――青く輝く海、白い夏の雲!
 視界いっぱいに浜辺が飛び込んでくるや否や、すぐに駆け出そうとしたシイカ・リーヴェルト(ゆるふわ系ロリのビーストマスター・f04192)の腕を、彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)が優しく捕まえる。
 青色の長髪をアップにまとめたいちごの水着はフリルが多用された赤と黒のセパレートタイプ。腰からふわりと伸びた尻尾と頭に乗せた狐耳が、いちごが妖狐であることを示していた。
「あのパラソルの下なら、丁度良さそうですね」
 砂浜には陽射し避けに幾つかパラソルが差しており、鮮やかな色彩を見せていて。
 2人はすぐ側にあった青色のパラソルの下に移動する。シイカはその下に設置されていたビーチチェアに腰を下ろすと、少しだけ恥ずかしそうに、羽織っていた羊のようなふわもこの上着を脱いだ。
(「めぇー。ちょっと恥ずかしいのです」)
 シイカにとって、いちごは優しいお兄ちゃんのような存在……。
 サンオイルが塗りやすくなるように白のセパレートの水着を少しだけずらすと、可愛らしい白のフレアトップとリボンが柔らかく揺れる。
 肌を晒したシイカがうつ伏せになると、いちごは保護者的にお世話をするような感じで、乳白色の肌にサンオイルを滑らせていく。
「……くすぐったいです? 大丈夫?」
「うぅー……冷たいしヌルヌルするし、くすぐったいのですー……」
 いちごの指先を通して、シイカの柔らかな肌の感触が伝わってくる。
 変なところを触らないように気をつけながら、いちごが慎重に丁寧にオイルを伸ばすと、シイカはくすぐったそうにコロコロと笑いながらも、大人しく塗られていて……。
 腕についたサンオイルをシイカがお返しと言わんばかりに、いちごに塗り替えそうとするハプニングもあったけれど、静かで、穏やかな時間はあっという間に過ぎていった。

「夕方まで波打ち際で遊びましょうか」
「めぇー。たくさん遊んだ後は、バーベーキューなのです!」
 サンオイルを塗ったら、あとは時間が許す限り遊ぶのみ!
 夏の陽射しの下。白く輝く砂浜に視線を止めたいちごに、シイカもまた何をして遊ぼうかと、マイペースに琥珀色の瞳をきょろきょろと巡らせる。
 宇宙船の中だと思えない、ごく普通の磯の香りが、2人の鼻孔をくすぐっていく。
 ふわりと吹いた海風。
 いちごの赤色のフレアトップのスカートが揺れ、乳白色のサイドの髪を押さえたシイカは眩しそうに瞳を細めた。
「では、最初は砂遊びをしましょう」
「めぇー。一緒に遊ぶです!」
 望むのなら、砂遊びでも、ビーチボールでも、軽く海に入るのでも、何でも!
 いちごの赤と黒のセパレートからすらりと伸びた白い足が、砂浜を蹴って駆け出す。
 同時に。差し出された手を取ったシイカも軽く砂浜を蹴り、2人はあっという間に渚の風になった。
 ――そして。
 めいっぱい夏の海を満喫した2人を、すぐに美味しそうな香りが刺激した。

「あ、まだ早いです。焼けるまで待ってくださいね?」
 陽が傾く頃には新鮮な海の幸の味わいを求め、バーベキュー会場には多くの観光客が集まっていて。
 海鮮の他にも、肉厚の牛タン、骨付きカルビ、タンドリーチキン、豚トロなどなど。
 肉の方も抜かりなく豊富に揃えてあって、一気にお腹が膨れてしまいそうな勢いだ。
「そろそろかな」 
 いちごは一番美味しそうに焼けている肉を取ると、少し冷ましてシイカの口元へ――。
「はい、あーん。……美味しいですか?」
「あーん、とっても美味しいのです!」
 幸せのお裾分けを目前にしたシイカは、パブロフさんちの犬の如く口を大きく開ける。
 炭火でじっくり焼き上げた牛肉は外はパリッと、けれど口の中に入れるとジュワっと濃厚な肉汁が溶けていく。
 その感触と味わいにシイカの口元は自然と緩み、いちごも眩しそうに瞳を細めて。

 夏の陽射しよりも眩しい笑顔。
 その天真爛漫な微笑みと共に、夏の思い出もまたゆるりと紡がれていく――。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

シリル・アルバ
狩りとかしなくても、食料が出てくるって
リゾートって凄いね!

ネムスの森には湖も川もあったけど
流石に海はなかったから、潮騒も新鮮だし、波の満ち引きも楽しい!
これが船の中だってんだから、いやはや世界は広い

まぁ、でも、ね!
景色も確かに綺麗だけども
やっぱ食い気ですよ、食い気!

めっちゃ肉々しい感じってのも男のロマンだし
森育ちには馴染みのない海鮮系なメニューも捨て難い

ネムスはどっちがイイと思う
……いや、そこで自信満々に木の実って言われても

あ、そこ行くはユーゴじゃん!
通りがかったのも何かの縁だと思って
ネムスも唸るようなおススメBBQを教えてよ
情報のお礼は、ネムスの森で採れたベリーのジャムとか、どう?



●海の幸に森の香りを添えて
「狩りとかしなくても、食料が出てくるって、リゾートって凄いね!」
 陽が傾き始めた頃。
 浜辺近くに設置されたバーベキュー会場には続々と観光客が集まり、それぞれ釣果を自慢しながら、調理台に所狭しと並べていく。
 マアジ、イワシ、クロダイ、カツオ、ハマチ、ホタテ、エビ、サザエ、イカ、タコ。
 中には高級魚と呼ばれるアカムツや、カジキマグロとロブスターをくっつけたような奇妙な魚もあり、森育ちのシリル・アルバ(キマイラの精霊術士・f12861)は馴染みのない光景に、何度も青色の瞳を瞬いていて。
 海鮮の他にも肉の塊やフルーツも揃えており、見ているだけでも楽しくなってくる。
「ネムスはどっちがイイと思う」
 ここは敢えて肉を選択するのも男のロマンだし、海鮮メニューも捨て難い!
 迷いに迷ったシリルが傍で楽しそうに揺れる精霊に訊ねると、精霊は胸を張るようにして木の実だと応え、シリルは勢いよく肩を落としてしまう。
「……いや、そこで自信満々に木の実って言われても」
 シリルが顔をあげると、青から琥珀色に移り変わり始めた海面が飛び込んでくる。
 ネムスの森には湖も川もあったけれど流石に海はない。耳に心地良く響く潮騒のメロディはシリルにとっても新鮮で、複雑に織り成す波の満ち引きも、ぼーっと見ているだけで、あっという間に時間が過ぎ去ってしまいそうで……。
「これが船の中だってんだから、いやはや世界は広い」
 ――そう、この自然全てが人工で制御されたもの。
 けれど、この宇宙船で過ごす人々にとっては当たり前の光景であり、全てなのだろう。
 黄金色に染まりゆく砂浜にも、シリルの自由で気儘な視線がふらりと移った時だった。
 グリルに調理済みの海の幸が置かれ始め、辺りに香ばしい匂いが漂い始めたのは――。
「あ、そこ行くはユーゴじゃん!」
 美しい景色に思い馳せていたのも一瞬、やっぱり食い気ですよ、食い気!
 グリルと調理台を行ったり来たりしていた、ユーゴ・メルフィード(シャーマンズゴースト・コック・f12064)を見つけたシリルはぶんぶんと手を振ると、見知った顔を見つけたユーゴも嬉しそうに手を止めて、ぺこりとお辞儀を返す。
「おお、シリルどのも来てくださって嬉しいのじゃ!」
「ユーゴ、通りがかったのも何かの縁だと思って、ネムスも唸るようなおススメバーベキューを教えてよ。情報のお礼は、ネムスの森で採れたベリーのジャムとか、どう?」
「なんですと! 嫌と言っても教えますのじゃー!」
 シリルからベリージャムが入った瓶を受け取ったユーゴが嬉しそうにくるくる回ったのも一瞬、すぐにシェフモードに切り替えると、シリルをグリルの前に案内する。
 そして。こほんと軽く咳払いすると、ホタテとエビを焼き始めた。
「ホタテは割って殻つきのものをそのまま焼きますのじゃ。何故かと言いますと――」
 と、狐色に変わり始めたホタテにユーゴはバターを乗せ、醤油を垂らしていく。
 香ばしい香りがシリルの鼻孔をくすぐると共に、ホタテのバター焼きの完成である。
「甘くてハリのある食感の海老は背ワタをとって塩をふって焼くだけでも、それだけでとっても美味しい料理になりますのじゃが、今回はアヒージョにしてみますのじゃ」
 ユーゴはグリルの上にアルミホイルで作った器を置くと、そこに殻をむいたエビ、オリーブオイル、ニンニク、鷹の爪、塩を少々入れていく。
 そして。仕上げに添えた薄切りのフランスパンの上に、ちょこんと乗せたのは――。
「あ、ベリージャム!」
 ニンニクとオリーブオイルの合間に仄かに香るのは、懐かしい森の匂い。
 シリルが眩しそうに青色の瞳を細めると、傍の精霊もまた嬉しそうに揺れていて。

 海と森の幸の共演。
 琥珀色の夕焼けと共に、お1ついかが?

大成功 🔵​🔵​🔵​

渦雷・ユキテル
アキちゃん(f17343)とBBQ!
レースカーディガンコーデでバカンス

釣ったお魚を軽ーく焼いてから、
具材諸々と一緒にアルミホイルで包んだアクアパッツァ
浜辺のバーベキューですしこういうのも試してみたくて
ホイル開く瞬間が楽しみです
あはは、丸ごとパインのインパクト超強くないですか?
でも見た目も美味しさのうちですから豪快に乗せていきましょ
ユーゴさんもぜひ。美味しいもの盛り盛りですよーと手招き

わぁ、夕焼け
どんな仕組みか気になってた筈がすっかり見入っちゃった
宇宙船のイメージ変わりますね

わーい撮りましょ! がぶー。
夕陽と海と美味しい食事、
そして何よりあたし達。フォトジェニックです!

※アドリブ等々歓迎


駒鳥・了
kawaii同盟のユキちゃん(f16385)とBBQ!
オレちゃんことアキが水着とパーカーでお邪魔だよ!

お腹ペッコペコだからガッといこー!
まずはロブスターを一尾ドーン!
適度に焼けたら半分にしてバターも乗せ
パインも丸ごと…は場所取っっちゃう?
ユキちゃんの、下ごしらえの段階から丁寧で美味しそう

ユーゴさんもおいでよ一緒に食べよ!
こないだのスミちゃんとは別人格だから紛らわしいかな?

夕日が赤いから焼け具合を見るのは慎重に……
ってすっごい!夕日の色が!
これで宇宙船の中なんだなんて信じられないや

さーてそろそろ食べよっか!
皆でがぶーってしてるトコとか写真に撮る?
もー何撮っても絵になりそうだね!

絡みアドリブ歓迎!



●琥珀色に香る、海風フォトジェニック
 夕陽に照らされたバーベキュー会場もまた、琥珀色へと移り変わり始めていて。
 その息を呑むような幻想的な光景の中、花より団子をまさに絵に描くが如く――。
「お腹ペッコペコだからガッといこー!」
 ロブスターを一尾ドーンと豪快に焼き始めた駒鳥・了(I, said the Rook・f17343)こと――アキに、渦雷・ユキテル(さいわい・f16385)は桃色の瞳を柔らかく細め、釣った魚をグリルの上に並べていく。
 暫くして。炭火でじっくり火を入れた魚を一度グリルから引き上げたユキテルは、海水、少量の白ワイン、トマト、オリーブオイル、ニンニク、イタリアンパセリと一緒に魚を丁寧にアルミホイルで包み込むと、もう1度グリルの上にそっと乗せた。
「ユキちゃんの、下ごしらえの段階から丁寧で美味しそう」
「浜辺のバーベキューですし、こういうのも試してみたくて」
 ふわりと差し込んだ海風が、ホイル焼きの香りを優しく運んでいく。
 横から顔をひょいっと覗かせたアキが何を作っているのかと訊ねると、ユキテルは「開ける瞬間までお楽しみです」と、ゆるく微笑んで。
 アキもまた楽しみだと満面の笑みで返すと、適度に焼けたロブスターを一刀で半身にし、バターをとろりと乗せていく。
 蕩けて網目から漏れたバターが炭火に当たり、パチっと小さく弾ける。
 漂うバターと磯の香りの中、調理台から嬉々とパイナップルを持ってきたアキの次の一手に、ユキテルは思わず吹き出してしまった。
「あはは、アキちゃん、丸ごとパインのインパクト超強くないですか?」
「パインも丸ごと…は場所取っちゃう?」
「見た目も美味しさのうちですから、豪快に乗せていきましょ」
 ユキテルのアドバイスのもと、そのまま丸ごとどーんと乗せられる、パイナップル。
 グリルの上にまるっと鎮座して甘い香りを解き放つ物体Pは、まさに異様!
 ――なんじゃこりゃっっ!
 観光客たちも一斉に吹き出して、いいぞもっとやれ、と煽ってますどうします?
「なんだかとっても楽しそうじゃのー」
 そんな観光客の1人――ユーゴ・メルフィード(シャーマンズゴースト・コック・f12064)も好奇心には勝てず、なかまになりたそうにこちらをみている!
「ユーゴさんもおいでよ一緒に食べよ!」
 健康的な若草色のセパレートの水着の上にパーカー、赤フチのサングラスを額の上に乗せて元気よく手を振るアキに、ユーゴの頭の上に「?」が浮かび、すぐに「!」へと変わった。
「おお、スミどのじゃったか、何時ぞやはお世話になりましたのじゃー」
「今はオレちゃんことアキだよ、スミちゃんとは別人格だから紛らわしいかな?」
「なるほどなのじゃ、スミどのにも宜しくお伝えくださいなのですじゃー」
 ぺこりと頭を下げるユーゴに、アキは明るく笑い飛ばして見せて。
「ユーゴさんもぜひ。美味しいもの盛り盛りですよー」
「おお、実はホイル焼きも気になってましたのじゃ、是非ご馳走にあやかりたいのじゃ」
 ホイル焼きも、そろそろ食べ頃を迎えるはず……。
 緩めの敬語で優しく手招きするユキテルに、ユーゴも嬉しそうに頷いた時だった。
「ってすっごい! 夕日の色が!」
 パイナップルの焼け具合を慎重に見極めていたアキの視線を追うように、顔を上げたユキテルの瞳に飛び込んできたのは――琥珀色に似た黄金に染まる大海原!
「わぁ、夕焼け」
 燃えるような赤が、煌めく琥珀色が、沈む青色が複雑に織り成す空。
 始めはどんな仕組みになっているのだろうと、ユキテルが瞳を瞬いたのも一瞬。
 すぐに見入ってしまうと桃色の瞳に焼き付けるように、柔らかく双眸を細めて……。
「これが宇宙船の中なんだなんて信じられないや」
「宇宙船のイメージ変わりますね」
 水平線に沈みゆく陽が照らす海面は複雑な波間を描きながら、静かに揺れている。
 ――この場所が、この光景が。
 全て人の手によって作られたものだと信じられないとアキが零し、ユキテルも頷く。
 ふわりと沖合から吹いた海風が、磯の香りを運んでくる。
 夕陽を受けて黄金色に染まったユキテルのレースカーディガンが涼しげになびき、赤々と燃えて輝く夕陽に、アキは眩しそうに瞳を細めて――。
 その時だった。
 花より食べ物が気になっていたユーゴが、ちょんちょんとアキの腕を突いたのは。
「お取り込み中ごめんなさいなのじゃ、ホイル焼きとパイナップルが食べ頃なのじゃー」
「お、そうだね! さーてそろそろ食べよっか!」
 お待ちかねのオープン・ザ・ホイル焼きと、パイナップル!
「開く瞬間が楽しみです」
 まずは、ユキテルのホイル焼き。
 グリルから紙皿に移してゆっくりホイルを開くと、ふわりと温かな湯気が立ちのぼる。
「おお、これは凄いのじゃ、驚きなのじゃー!」
 上品なワインとオリーブの香りを漂わせながら姿を見せたのは、アクアパッツァ!
 魚介の旨味とトマトの酸味がぎゅっと蒸し汁に溶け込んだ、本格で贅沢な逸品を目の前に、料理人であるユーゴの瞳もキラキラと瞬くほどで。
「お次はオレちゃんだな!」
 アキはバター香るロブスターの横に、輪切りにしたパイナップルを添えていく。
 どちらも焼く時はとっても豪快だったけれど、完成した料理はとってもトロピカル!
 ロブスターのプリッとした甘味とパイナップルの酸味を同時に味わうことができる、至高の逸品になった。
「皆でがぶーってしてるトコとか写真に撮る?」
「わーい撮りましょ!」
 アキの提案にユキテルも賛成の手を上げ、最初はkawaii同盟に混じっていいのかとまごまごしていたユーゴも、2人に誘われると嬉しそうに料理を両手に持って加わる。
 何を撮っても絵になりそうだねと笑みが溢れる中、3人はカメラのタイマーに合わせてがぶーっと、口を大きく開ける。

 ――パシャリ。
 
 沈みゆく夕陽、琥珀色に輝く海、温かくて美味しい海の幸。
 ――そして。
 楽しい想い出も一緒に切り取るように、心地良いシャッター音が鳴り響いた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

コノハ・ライゼ
水着よりもカジキマグロにロブスターよねぇ

いいつつ素潜りでイケる範囲で食材探すネ
最初こそ慣れない銛も、慣れれば武器と同じ様なモノ
一人分には些か多い量の魚や貝を手に
ユーゴちゃん(f12064)に声掛けてもイイかしら?

ね、良かったら一緒にドウ?
っていうか調理お願いできるかな、君の料理を食べてみたいって思ってたンだ
同業者の味はさ、是非とも知っておきたいじゃない
なあんて、ホントは一人じゃつまんないし
好きな食べ物、獲った魚の調理法あれこれ
美味しいモノの話が沢山できたらイイなってトコなんだけど

とりとめない話と美味しい料理でお腹一杯
綺麗に食べてゴチソウサマとありがとうを
今度はオレがご馳走するネ、今日のお礼に



●気儘な空色と琥珀色と
「水着よりもカジキマグロにロブスターよねぇ」
 蒼い海に、曇りなき青い空。
 その下の桟橋にて、とある猟兵が釣ったという宇宙船の名を冠した大海原のヌシ――カジキマグロブスターの姿に、コノハ・ライゼ(空々・f03130)な薄氷の瞳をゆるりと細め、鮮やかな桃色のパーカーを脱ぐ。
 周囲を見る限り大きめの魚は上々、他にバーベキューで足りなくなりそうなのは。
「そうねぇ、白身系の魚とタコ、あとは貝カシラ?」
 魚のホイル焼きもだけど、貝はバター焼きに酒蒸し、刺身にもできる万能食材!
 自身も店を持ち、調理も担っているコノハはゆるり口元を緩め、桟橋の先端に立つ。
 同時に。手に持つ馴染みのない銛の感触を確かめながら、海中へと飛び込んだ。
(「ふふ、美味しそうねぇ」)
 水の抵抗を感じながら、ゆらりゆらりと進む、海の中。
 海の色が青から深い蒼色に変わるころ、頭上を銀の魚の群れが悠々と駆けてゆく。
 最初こそ慣れない銛も、慣れてしまえば、武器と似たようなもの……。
 コノハは海底近くの良く肥えた魚に狙いを定めると、素早く銛を逆手に構えた。

「ユーゴちゃん、良かったら一緒にドウ?」
「おお、コノハどのも大量なのじゃ、凄いのじゃー!」
 少し遅れて足を踏み入れたバーベキュー会場は、既に賑わいを見せていて。
 1人分には些か多い量の魚や貝が入った籠を抱えたコノハに、ユーゴ・メルフィード(シャーマンズゴースト・コック・f12064)は、パチパチとつぶらな瞳を瞬いた。
「ヒラメにタコ、イシモチ、これはホタテとサザエじゃなー」
「っていうか調理お願いできるかな、君の料理を食べてみたいって思ってたンだ」
 同業者の味は、是非とも知っておきたい。
 そう、へらり笑みを浮かべたコノハに、ユーゴもわかりますと言わんばかりに頷いて。
 ……と言うものの、互いに1人でいるのは、つまらないというのが、本音。
 ユーゴは「まずは一杯なのじゃ」と、乾燥させた鯛のヒレをグリルで軽く炙ると、狐色に変わったそれを2人分のコップに入れて、持参した日本酒を注いでいく。
 即席のヒレ酒の完成だ。
「乾杯!」
 掻き混ぜると琥珀色に透き通る一杯は夕陽を受けて、黄金色に染まっていく。
 あとは、美味しい料理を肴に、とりとめない話でお腹を満たしていくだけだ……。
「ユーゴちゃんの好きな食べ物を聞いてもイイかしら?」
「シチューも好みなのじゃが、やっぱりおにぎりかと思いますのじゃー」
 長い間、地下世界を守っていたユーゴが、外の世界に憧れた切っ掛け。
 それが、地下世界に迷い込んだ猟兵がもっていた、お弁当に入っていたおにぎりだったと、ユーゴは懐かしそうに瞳を細める。
「お弁当の具材も魅力的じゃったが、キラキラと輝く白米にぎゅっと形よく具材が閉じ込められていたのは、本当に驚きましたのじゃ」
 ユーゴ曰く、出会った猟兵の顔と名前を忘れてしまったくらい感激したとのこと。
 会いたいかとコノハが問うと、ユーゴは「猟兵ならきっと元気で過ごしておりますのじゃー」と、あっけらかんと笑ってみせて。
 思わずケラケラと笑みを零したコノハの紙皿に、ユーゴは次々と料理を乗せていく。
 まずは前菜、大きなサザエの壷焼きに、狐色のホタテのバター焼き。
 殻ごとグリルに置いたのもあり、濃厚な磯の香りも味わえる、極上の逸品だ。
「イシモチは塩焼きでも美味しいのじゃが、獲れたてはやっぱり刺身なのですじゃ!」
 鮮度が落ちやすく、市場に出回るものは刺身にできないけど、ここでは問題ナシ!
 ユーゴはイシモチを三枚に下ろすと、同じようにヒラメとタコも一気に捌いていく。
 ――獲れたて海鮮刺身の3種盛り。
 知る人が知るイシモチの刺身はトロに似た味わいで、口の中でとろりと蕩けていく。
 もちろん、ヒラメとタコも負けてはいない。
 新鮮な魚のみ味わうことができる弾力に反して、するりと柔らかく嚙み切れる食感に、コノハの箸も自然と進んでいく。
「ゴチソウサマ」
 全て綺麗に食べたコノハは、ユーゴのつぶらな瞳を真っ直ぐ見据える。
 そして、ありがとうと言葉を結ぶと、薄氷の瞳を緩めるようにして微笑んだ。
「今度はオレがご馳走するネ、今日のお礼に」
「とっても嬉しいのですじゃ! コノハどののお話もたくさん聞きたいのですじゃ!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

シルフィア・ラトキア
萬場・了(f00664)と

男らしさは褌と釣りですわ!褌の次は漁ですわ!

あら、脱がなければもったいないわ…さあ行きますわ
了の上着を脱がして浜辺にぽいっと投げ、海へ
海上を飛び大物を狙いますわ!

了さん、カジキです、今が旬で脂がのってとても美味しいと聞きました、是非とらえましょう。上手く撮ってくださいね、妹に見せるのですから
けれど私の銛では傷付けるどころか折れてしまいそう…

気に入っていた銛を壊すなんてね許せない…【カーティル・ムハイヤラ】
10本ぐらいの暗器を創造しカジキの鰓の内めがけて発射する

カジキ、どうやって浜までもって行きましょうか?

妹(ルマ)?
とっても可愛くて可憐な天使ですわ


萬場・了
【シルフィア(f03278)】と

人口の太陽、砂浜、海!
誰かが意図して設計したってことだろ、サイコーだよなあ!

何で上を着たままかって?
いや、ちゃんと履いてきたけど、ほら防御力が下がっちまうからぎりぎりまであああ(上着を剥かれる)

お、シルフィアどこいった!アイツ小さいうえに早くて……
カジキ!?おいスゲエな!!
おう、撮影なら任せろぉっ!!バッチリ撮してやらあ!

……アイツ1人でカジキ引き揚げられんのか?
予めセットしておいた【レプリカクラフト】の仕掛け罠と一緒に回収手伝ってやるか。
沢山獲れりゃバーベキューしても土産には困らねえよな!

ところで「男らしい」ところを見せたいシルフィアの妹ってどんなやつなんだ?



●大海原を駆けるモノたち
 人口の太陽、無数のパネルに鮮明に映される、青い空!
 その下に輝く砂浜も、澄み切った海も、全てが宇宙船の中の作り物だったけれど……。
「誰かが意図して設計したってことだろ、サイコーだよなあ!」
 降り注ぐ陽射しを目一杯浴びるように、大きく手足を伸ばした萬場・了(トラッカーズハイ・f00664)は、眩しそうに黒縁フレームの奥の瞳を細めて。
 ふと、背中に視線を感じて振り向くと、シルフィア・ラトキア(男は黙って褌一丁!!ですわ・f03278)が、琥珀色の瞳を据わらせています、どうします?
「あら、脱がなければもったいないわ…さあ行きますわ」
 ――了さん、何で褌じゃありませんの?
 左手で銛を握り、褌一丁で了の目と鼻の先で浮遊する、フェアリーことシルフィア。
 その可愛さ余って何処か男らしくもある友人の覇気に、了は視線を泳がせてしまう。
「何で上を着たままかって?」
 ――そっと視線を逸らしたまま、沈黙。そして。
「いや、ちゃんと履いてきたけど、ほら防御力が下がっちまうからぎりぎりまであああ!」
「男らしさは褌と釣りですわ! 褌の次は漁ですわ!」
 陽射しを受けて煌めく砂浜に、ぎゃああと轟く悲鳴!
 防御こそ最大の攻撃(?)と主張する了に対し、シルフィアは小さな身体に反した力技で了の上着を脱がすと、そのまま浜辺にぽーいっと投げて、自身は海へ一直線♪
 辛うじてネックウォーマーと右腕の包帯を死守した了は小さく安堵を洩らし、キョロキョロと視線を巡らせた。
「お、シルフィアどこいった! アイツ小さいうえに早くて……」
 瞬く間に上着を剥かれてしまった了も、男らしさ全開の褌一丁であーる。
 了が沖合の方に視線を移すと、豆粒のように見えるシルフィアが大物を狙って海上を飛び回っている。
 暫くして。海面を帆走るように飛行していたシルフィアの軌道が、突如遅くなる。
 一点に留まるように回り始めた瞬間、水飛沫が上がり、海面から飛び出したのは――。
「了さん、カジキです!」
 ――ざっぱーん!!
 一瞬だけ見える大きな影。その先端には剣のように長く鋭く伸びた上顎が付いている。
 その特徴的なシルエットと余りの大きさにシルフィアは歓声を上げ、同時に了も「マジか!?」と、口を大きく開けてしまうほどで。
「カジキ!? おいスゲエな!!」
「今が旬で脂がのってとても美味しいと聞きました、是非とらえましょう」
 カジキマグロは再び海に潜ってしまったものの、エサになるイワシやマアジを追っているのだろう、その魚影は幸運にも海面に近いところにある。
 シルフィアは狙い定めるように手の中の銛をくるっと一回転、鋭く逆手に構えた。
「上手く撮ってくださいね、妹に見せるのですから」
 シルフィアの脳内に、とっても可愛くて可憐な天使の言葉が不意に蘇る。
 ――お兄って男らしくないよね。
 そう、その一言から全てが始まったとも言えよう……。
 蝶のように舞うシルフィアの軌道が、一瞬にして獲物を狙う蜂の鋭さに変わった。
「おう、撮影なら任せろぉっ!! バッチリ撮してやらあ!」
 小さな友人の雄姿を焼き付けるべく愛用のビデオカメラを手にした了は、近くにあったエンジン付きの大型ボートに飛び乗ると、颯爽と沖合に向けて奔らせる。
 その合間に撮影道具一式を慣れた手付きでセットしていた時、彼は不意に気がつく。
 シルフィア1人で、数メートルもあるカジキマグロを引き揚げられるのか、と――。
「セットしておいた仕掛け罠と一緒に回収手伝ってやるか」
 ――説明しよう!
 了が予め海面に仕掛けたのは、実物を模した偽物を作るユーベルコード。
 その造りは荒いものの、仕掛け罠を作った場合のみ、極めて精巧になるという。
 つまり、カジキマグロが1匹いたら2匹、10匹にもなる、夢のような仕様なのだ!
「――ッ!」
 ――一方、その頃。
 海面近くを泳ぐカジキマグロと格闘していたシルフィアの銛が、鈍い音を立てる。
 カジキマグロを傷付けたのではない。
 余りの頑丈さに銛にヒビが入り、三撃目を見舞った時に、折れてしまったのだ。
「気に入っていた銛を壊すなんてね許せない……」
 肩を小さく震わせたシルフィアの周囲に、10本程の暗器が音も無く浮かび上がる。
 そして。海面近くで浮遊するカジキマグロのエラに狙い定め、一気に解き放った!
「おお、スゲエ!!」
 躍動する暗器に急所を狙われたカジキマグロが、ぷかりと浮かび上がる。
 思わず感嘆の声を上げた了も「バッチリ撮れたぞぉっ!!」とカメラを持っていない方の手をぶんぶんと振りながら、動きを止めたカジキマグロにボートを寄せた。
「大型ボートでしたら、浜までもっていけますわね」
「仕掛け罠に掛かった魚も回収したかったからな!」
 いそいそと回収に徹するシルフィアに、了が少し離れた海面を指差した時だった。
 ――ざっぱーん!!
 ――ざザザざっぱーん!!
 んんっ、何だかおかしいぞ?
 一部の仕掛け罠に、カジキマグロに似た、トンデモ物体が混じっているような……?

 ――ざばーん!!
 先ほどよりも盛大な水飛沫をあげて飛び出したのは、頭から胸まではカジキマグロで、それより下はロブスターという、とっても不思議な姿をした超大物。
 其の名は、カジキマグロブスター。
 宇宙船の名を冠した、この大海原のヌシとも呼称されている、珍味だった。

●1匹いたら100匹いるって本当?
 ――始まって早々、カジキマグロブスターがやられたってよ!
 ――ハハハ! 奴は我らの中でも、最弱の最弱ッ……!
 ――トロに似たマグロは寿司や肉厚ステーキに、プリっとしたロブスターの肉身はスープやバター焼きで美味しくされてしまうとは、我らの名誉――げふん、面汚しよ!

 宇宙船大海原のヌシ『カジキマグロブスター』
 その御身は開始早々とある猟兵の釣果になってしまっていたものの、深海の奥ではきっと、このような会話が成り立っていたのだろう。
 つまり、大海原のヌシは1匹だけではなく、さらに――!

「了さん、幾つ仕掛けたのよ」
「沢山獲れりゃ、バーベキューしても土産には困らねえよな!」
 どうやら、仕掛け罠はいくつもあった様子。
 ボートの上で褌を海風になびかせながら、シルフィアと了は揃って遠い目をしていて。

 ――そして。
 この年の夏の『カジキマグ・ロブスター号』は釣り応えのある超大物が沸きに沸いて、多くの釣り人が集まったというのは、また別の話♪

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年08月03日


挿絵イラスト