#アルダワ魔法学園
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●氾濫
ズドドドドドドドッ!!
学園迷宮から響き渡る凄まじい爆音。
音の正体は、大量のスライム。蜜ぷにと呼ばれるモンスターだった。
迷宮の奥から流れて来る水に乗って……いや、ただ流されているだけだろうか。
とにかく、途轍もない数の蜜ぷにが、物凄い勢いでアルダワ魔法学園に迫って来るのだった。
●グリモアベース
「ええまあ、色々ありまして、モンスターの撃破をお願いしたいのです」
そう早口で語るウィルバー・グリーズマン(ウィザードもどき・f18719)は、やや慌てた様子で近くの猟兵達に、今の状況を説明する。
「あまり時間がありませんので簡潔に言いますが、ヤバい数の蜜ぷにが学園に向かって来ますので、それらを倒しながら、その先で水を発生させている原因を倒して下さい」
蜜ぷに……花の蜜でできたスライムで、倒されると美味しい蜜になる迷宮攻略者のおやつとして知られる存在だ。非常に脆く、とても弱いスライムなのだが……。
「念を押して言いますが、数がヤバいです。広範囲を攻撃して仕留めると楽でしょうが、一匹一匹倒すとなると相当しんどいかと」
それに、幾ら弱くても囲まれると流石に危ない。一気に大量撃破を狙うと良い。
多少逃しても学生達が倒すだろうが、逃し過ぎると学生達では処理しきれないだろう。可能な限り撃破し続けるのがベストだ。
「流れる蜜ぷにを追って行けば、いずれはフロアボスの元に辿り着きます。今回の相手は……滝です」
何人かの猟兵が首を傾げた気がした。
ウィルバーの言い間違いではなく、流れる滝がボスなのだ。
「注連縄と言うんでしたっけ。空中に浮かぶそれから滝が流れているんですよ」
魔法的な力があるのだろう。
宙に浮かぶ注連縄が本体だが、強力な滝の水流で本体への攻撃を防いで来る。かなり厄介な敵だが、数で押せば十分に倒せる筈だ。
「あ、そうだ。大量の蜜ぷにが流れて来るのならば、学園特産『蜜ぷにキャンディ』も大量に作れそうですね。事が済んだら、店に行って試食してみてはどうでしょう」
蒸気と魔法の複合機械で、蜜さえあれば即座に作れる一品。
蜜ぷにの色によって味が変わるらしいので、色々と楽しめるのかも知れない。
「では、モンスターの撃退、お任せします」
ウィルバーは軽く頭を下げて、急いで迷宮へと転送を始めるのだった。
小強欲
こんにちは、小強欲と申します。
詳しい内容はOPの通りです。
一章では、蜜ぷにとの集団戦闘。
二章では、滝業の呪とのボス戦闘。
三章では、蜜ぷにキャンディを食べてみましょう。色々と味がありますよ。
蜜ぷには非常に脆く弱いですが、大量の軍団です。範囲攻撃で一気に倒しましょう。
ボスは上の縄が弱点です。
では、楽しいプレイングをお待ちしております。
第1章 集団戦
『蜜ぷに』
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POW : イザ、ボクラノラクエンヘ!
戦闘用の、自身と同じ強さの【勇者ぷに 】と【戦士ぷに】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
SPD : ボクダッテヤレルプニ
【賢者ぷに 】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
WIZ : ミンナキテクレタプニ
レベル×1体の、【額 】に1と刻印された戦闘用【友情パワーぷに】を召喚する。合体させると数字が合計され強くなる。
イラスト:佐倉弥美
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アーサー・ツヴァイク
※何でも歓迎、🔵過多なら不採用可
蜜ぷにの時間だああああああああああああああああああああ
…って喜べる量じゃなさそうだな。何事も適量が大事だな、うん
【シューティングギャラクシィ】フォームに変身して、【レイシューター・フルバースト】の【範囲攻撃】で蜜ぷにを片っ端からぶっ飛ばしていくぜ。
ホントはシロップを回収したいところだが…物量がヤバそうだからな、今回は「俺は」殲滅優先で攻め立てて行くか。
攻撃の傍らで【アニマル・カーニバル】を発動、ライドランやバスターホーンなど、今使ってない武装を使って【ケモノイド】を召喚。皆の邪魔にならない範囲で蜜ぷにシロップをガンガン回収してくれよな!
「蜜ぷにの時間だああああああああああああああああああああ」
迷宮に響き渡るアーサー・ツヴァイク(ドーンブレイカー・f03446)の大声だったが、それは木霊する事なく、巨大な音に掻き消された。
ズドドドドッと音を立てて、目の前から迫る大量の蜜ぷに……。それは、人が通る隙間もない程の圧倒的物量で、此方に向かって流れて来ている。
「……何事も適量が大事だな、うん」
あれを見ると、すぐに冷静になってしまう。
もしもあの蜜ぷに達に巻き込まれたら……ぞっとしてしまう。
「今の内に変身しておかねぇとな。行くぜ……シューティングギャラクシィフォーーームッッ!!!」
アーサーは変身ベルト『サンドライバー』にライフォンをかざすと、全身に機械が装着されて行って、白いロボットの様な形状のシューティングギャラクシィへと変身。
すぐに大型射撃武器『レイシューター』を構えると、制圧射撃の準備に入る。
アーサーは過去に何度か蜜ぷにのシロップを回収している極度の甘味好き。シロップを瓶詰めして保存している程だ。
しかし今回、それを回収する暇は果たしてあるのだろうか。
「出来るかどうかは分からねぇが……頼むぜ、ケモノイド!」
銃に出力を充填しながらも、現在使用していない武装から、そこに潜む仲間のケモノイド達を召喚して、シロップの回収を行わせる事にした。
ケモノイド達を後ろに下がらせると、すぐそこにまで迫った蜜ぷにの壁の中央に向けて、照準を合わせる。
【Select……BURST ACTION!】
無機質な機械音声が聞こえると、それは攻撃開始の合図。
「フルパワーで……ぶちかますぜ!!」
レイシューターの引き金を引くと、巨大な光のビームとなって、蜜ぷにへと発射された。
凄まじい熱量のそれが蜜ぷにの壁に命中すると、中央付近の蜜ぷに達は蒸発して、残る蜜ぷには辺りに吹き飛んでしまう。アーサーは勿体無い……と思ったが、こればかりは仕方がない。
蜜ぷにが迷宮の壁に当たればピシャっと破裂するが、地面を流れる水に落ちれば、また学園方向に向かって流れ始めて。
「みんな、残りは任せたぜ! ガンガン回収してくれよな!」
ケモノイド達がアーサーの言葉を聞いて吠えると、流れる蜜ぷに達を狩り始める。
これできっと、多量のシロップを入手する事が可能だろう。
「これで第一陣は撃破したな。だが……」
迷宮の先にいる黒幕の元へと走りながらも、アーサーはまだ数多く流れて来る蜜ぷにを撃破して行く。
しかし蜜ぷにの氾濫は収まる気配はない。やはり途轍もない数が存在するのだろう。
「さあ、ここからが本番だ。攻め立てるぜ」
アーサーはレイシューターを構え直すと、迷宮の奥へと駆け出した。
大成功
🔵🔵🔵
鎧坂・灯理
このスライム、一時期猟兵たちに乱獲されていなかったか?
まだ残っていたのか。いや、そも骸の海から幾らでも湧いて出るのか……。
まあいい、敵ならば倒すだけだ。食う気もない。
脆くて弱いが数だけはあると。普通に攻撃していては弾が勿体ないな。
視界全体に念動力を放ってスライムを地面や床に叩き付けて潰す。
近場のものはUCで一気に殲滅しよう。
念動力の鎧で身を覆っているから、服が汚れないのは助かるな。
さて、掃討……というほどでもないか。片付けの時間だ。
集団で流れて来る蜜ぷに以外に、まばらに流れて来る物も、当然ながら存在する。
単独で現れた蜜ぷにを見下ろして、鎧坂・灯理(不退転・f14037)は冷静にそれを蹴って壁へと叩き付けると、バシャッと破裂してしまった。
「このスライム、一時期猟兵たちに乱獲されていなかったか?」
美味しいシロップへと変化して、様々な料理にも使われる事から、猟兵にはかなりの人気を誇るとされる蜜ぷに。学生達の中でも、これを狙う者は少なくはない。
まだ残っていたのか……と考える灯理だが、骸の海から幾らでも湧いて出てくる。
「まあいい、敵ならば倒すだけだ」
これを食う気もない。殲滅するのみだ。
灯理は銃器を取り出そうと考えるが、数だけはあるならば弾が勿体ない事に気付いて。
「……それならば、あれを使うか」
そう言うと、灯理は迷宮の先に向かって歩き始める。
少し進めば、すぐに幾らかの蜜ぷにが纏めて流れてくる。数自体はそう多くはないが、通行するには邪魔になるだろう。
灯理はそれを気にせずに歩きながら目を動かすと、蜜ぷに達はあらぬ方向へと吹き飛んで、壁や天井に叩き付けられると破裂して行く。
「ふむ、これは楽だな」
足を止める必要もなく、念動力で蜜ぷにを捕捉して吹き飛ばす。
よほど多い蜜ぷにの集団でなければ、この念動力だけで楽々と潰せてしまう。強力な意志の力を持つ、灯理ならではの戦術だろう。
それに加えて念動力の鎧で身を覆っている為か、道の真ん中を歩いても水に濡れる事はない。
「服が汚れないのは助かるな。……っと、お出ましか」
迷宮が揺れ動く。
前方に見える曲がり角の先にいるのは当然、大量の蜜ぷに……灯理は軽く息をつくと、精神を集中して行く。
現れる蜜ぷにの壁。当然と言わんばかりに隙間はなく、密集した蜜ぷにが灯理を飲み込もうと向かって来て。
「良し、始めよう。掃討……というほどでもないか。片付けの時間だ」
蜜ぷにの壁に向かって跳ぶと同時に拳を振り被る。それに躊躇は一切なく、凄まじい覚悟だ。
放たれた拳が一匹の蜜ぷにへ命中すると、拳から念動力が解き放たれ、スパァンッと強い衝撃が発生して周囲の蜜ぷにも一緒に消し飛ばしてしまう。
勿論、一発で終わるほど灯理は優しくはない。念動力で強化し尽くされた肉体から繰り出される攻撃は、通常時の実に数倍以上。
「一気に殲滅する。あまり動き回るなよ」
まるで暴風の様に灯理は迷宮を駆け回り、蜜ぷにの壁を叩き潰して行った。
壁を潰し終えても油断せずに、殴り損ねて流れていく蜜ぷにも逃さず、念動力で壁や天井に叩き付けてしまう。
そして、自分に向かって来た蜜ぷにを一匹残らず完全に片付け終えた灯理。
「さて……邪魔はなくなった事だし、早く進むか」
これで暫くは、蜜ぷにの集団は流れて来ないだろう。
とは言え、単体の蜜ぷには流れてくる。それは適当に念動力で処理するとして、灯理は迷宮の先に向かって行くのだった。
大成功
🔵🔵🔵
尾崎・ナオ
ほー、可愛い~。もっちもちしてんね。「範囲攻撃で一気に倒しましょう。」って言われるレベルで居るのか。すごそう。
しかし残念。ナオちゃんに範囲攻撃は無いんだにゃー。いや、UCでナイフ複製するやつが一応範囲攻撃になるか?この敵初めてあったんだけど、どのくらいぷにぷになんかなぁ。貫通する?するならブスブスブス~って行くんだが…。それでも49本までしか出せないからな。数が多いなら…。
【指定UC】で殲滅しよう☆ このUC使うの久々~。10秒の集中ってのがネックなんだけど、距離を取って考えているフリしてやり過ごすか。10秒で敵の範囲を確認して、数を視認。相当数いるなら、弓の雨になりそうだね~。
ゆらゆらと流れて来る一匹の蜜ぷに。尾崎・ナオ(ウザイは褒め言葉・f14041)は流されながらも此方を見ていたそれを眺めている。
「ほー、可愛い~。もっちもちしてんね」
それだけではなく、花の蜜の香りが辺りに漂っており、とても心地の良い感覚だ。
まあ、それは一匹だからこその話。大量にいれば、その甘ったるさで頭痛が起きてしまうだろう。
念を押されて言われた数の多さ。これは一体どれ程のものなのか、少しばかりの期待はあるが……。
「ま、奥に行けば分かるよねー」
とりあえずは、先に進んでみなければ分からない。
ナオは、蜜の香りが漂う迷宮を進んで行く事にした。
先ほどまで笑顔で楽しそうに進んでいたナオだったが、いざ蜜の壁を見ると、真顔になっていた。
「いやいやいやいや、あれは……こう、なんて言うか、駄目だろっ!」
百? それとも二百? 奥行きを含めればもっと多いだろうが、隙間のない壁となった蜜ぷには、見る者を圧倒させる。
迫り来るあれをどうにかしなければならないのだが、ナオはどうするべきかを考える。
「ナイフ使うか? いや、でも効くかなぁ」
ナオが得意とする大量の複製ナイフの同時操作。しかし蜜ぷにに当てれば当然、蜜まみれになって切れ味が落ちる。
数も大体50本と、あの壁の数に対抗できる程ではない。
「ん、じゃあ、あれを使うかにゃー」
どこからか取り出したのは、謎の弓。この技は時間が掛かる事が何よりの欠点だが、時間さえ取れれば……。
そしてすぐに矢を番えると、集中を始める。
ナオが集中している間にも、蜜ぷには迫り続けている。
ゴゴゴゴゴゴゴッと振動が響くが、ナオは冷静に集中をし続けている。
(「……後少しだけど、間に合うよな?」)
時間にして、10秒もの精神集中が必要となる。
これは通常の戦闘では致命的な時間だが、今回のようにある程度の距離が取れて、時間が取れる場合は、強力無比な技に変化する。
そうして、両掌が集中によって輝き始めると、それは弓と矢にも移って行って。
「よしっ、今だッ!」
それを解き放つと、矢がピカッと光を帯びて無数に分かれたと思えば、迫り来る蜜ぷにの壁に雨のように降り注いで。
ナオはそれを見るとに思わず腕で光を遮りながら、目を伏せてしまう。
そっと目を開けてみれば、そこには壁はなく、漂う花に蜜の香り。
少しばかり香りが強いが、頭が痛くなると言うほどではない。
「久々に使ったけど……集中さえできれば強いね、やっぱり」
どうにかして集中するかが難しいのだが、発動さえしてしまえば、その威力は実に凄まじい。
辺りにはまだ幾つかの蜜ぷにが残っているが、あの量ならば放置していても学生が倒してしまうだろう。
また別の蜜ぷに集団が来る可能性も十分にある。急いで事件の元凶を止めてしまおうと、弓を持ったまま迷宮の奥へと向かって行く。
大成功
🔵🔵🔵
ナイ・デス
蜜ぷにキャンディ……!そういうのも、あるのですね
お土産に持って帰ったら、喜ぶかにゃあ……
ふふ。折角なので、ちゃんと回収して、たくさん蜜ぷにキャンディー、作りましょう!
【地形の利用】を考えて、気付く
水に流されやってくる。普通に倒したら、水と混ざってしまう、ですね?
ふーむ……加減、しましょう
『生命力吸収光』を放っての【範囲攻撃】で
蜜ボディを崩すことなく無力化
【念動力】を使って大きな容器
『レプリカクラフト』で、精巧ではなくても、確りしたもの
を、適宜作り
回収して、止めの【生命力吸収】で、眠るように死なせる【暗殺】
容器はいっぱいになったら、後で回収しましょうと、流れに任せるか、置いていきます
無数の蜜ぷにが蔓延る迷宮を、ナイ・デス(本体不明のヤドリガミ・f05727)は色々と考えながら歩いている。
「蜜ぷにキャンディ……! そういうのも、あるのですね」
どうやら、最近は学園の特産品となったキャンディの事が気になって仕方がない様子。
蜜ぷに自体が非常に美味で、それがキャンディ化……。持ち運びにも便利だし、凝縮されたそれの味は言うまでもなく素晴らしい。
ナイは確実に蜜ぷにを倒しながら回収も忘れずにして、キャンディを土産に持って帰ろうと考えていた。
最大の問題は、回収するのが難しいと言う点か。
足下を流れる水を見ていると、その先から形を崩した蜜ぷにが流れて来て。
「普通に倒したら、水と混ざってしまう、ですね?」
気絶した蜜ぷには、形状を保ったまま学園に向かって流れているが、普通に倒した場合は崩れ落ちているのが殆どだ。
それでも使えない事はないが、キャンディの味は落ちる。
「ふーむ……加減、しましょう。やはり良い物を作りたい、ですし」
しかし、量が多過ぎる為、簡単に加減ができる相手ではない……が、ナイならばそれが可能かも知れない。
そうして、暫く先へ進んでいると、蜜ぷにの壁が見えて来た。
隙間のない蜜ぷにの壁。
こんな物を未だかつて見た事があっただろうか。威圧感が凄い。
「こ、これは……回収し切れる、でしょうか……?」
しかし、ナイの言葉はたどたどしくも、倒す事は前提だと言わんばかりに強気のものだった
目の前まで迫った壁を見ても、全く慌てた様子はなく、息を吸って。
「よし、行きます……!」
ナイの体内から発せられる、眩いばかりの光。
蜜ぷにの壁がその光を目にすれば、バラバラと崩れ去って水の中に落ちて行く。
ナイの加減。それは極めて繊細な調整で、蜜ぷにの生命力を吸収し、意識を失わせる光の攻撃。それは蜜ぷにを傷付けることなく、形を保ったまま気絶させ、水の中へと落としてしまう。
「あっ、流れて……急いで容器を、用意しませんと……」
念動力で大きな空き瓶を作り出す。形は悪いが、蜜ぷにを入れるだけならばこれで十分。
すぐに蜜ぷにを持って瓶の中へと入れると、そのまま生命力を吸って仕留めてしまう。瓶の中に残るのは、宝石の様な蜜ぷにの塊。
「お土産に持って帰ったら、喜ぶかにゃあ……」
回収しながらも、ナイはこれをキャンディにして持って帰るのが、楽しみで仕方がない様子だった。
幾らかは流されてしまったが、大半の蜜ぷにを瓶に入れ終える事に成功。
十数本の瓶を通路の隅に並べると、これは後で回収しようと考えて、ナイは迷宮の奥へと移動を始める。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『滝業の呪』
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POW : 打ち付けるは神聖なる滝
【畏怖】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【幾重にも巻き付いた縄】から、高命中力の【神聖なる滝】を飛ばす。
SPD : 水流放出
【激しい水流】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : 篠突く雨
【縄】を向けた対象に、【天からの水撃】でダメージを与える。命中率が高い。
イラスト:烏鷺山
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ユースティティア・ルザライト」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
迷宮の奥に進んで、幾らかの蜜ぷにが生息している場所を発見する猟兵達。
その中心には、巨大な注連縄と滝があった。
注連縄が此方に気付くと……と言うよりも此方の方を向くと、すぐに敵と認識したようだ。
辺り一帯に水を放てば、それは蜜ぷに達を吹き飛ばして、押し流してしまった。とは言え、あの量ならば生徒達でも倒し切れるだろう。
ここでこの滝を倒せば、これ以上の蜜ぷにが流れて来る事はなくなる筈だ。
手早く叩き潰してしまおう。
鎧坂・灯理
水源はこれか。さっさと片してしまおう
しかしなんというか、このオブリビオン出現する世界間違ってないか?
サムライエンパイアとか、百歩譲ってUDCアースに出るべきでは?
まあ、いいか 何処に出ても殺すだけだ
UC起動 念動力の出力を大幅上昇
降り注ぐ岩と水撃を私に当たらぬよう真二つに割る
そのまま向けられた縄を全力の念動力で引きちぎる
中々切れなければ銃撃も加える
ご来光とはいいご身分だ
そのまま昇天してしまえ
辺りに吹き飛ぶ蜜ぷにの一つが、灯理の元へと向かって来る。
しかし、目線を少し動かしただけで、壁へと叩き付けられて蜜と化してしまう。
「水源はこれか。さっさと片してしまおう」
蜜ぷにの事は全く気にした様子はなく、注連縄から発せられている滝を見る。
なんというか、このオブリビオンは世界を間違えてはいないだろうか。
「何故、アルダワに……?」
サムライエンパイアならば別におかしくはない。
UDCアースにもこう言った文化はある。百歩譲ってだが、現れても納得はできる。
「……何故だ?」
だが、このアルダワ魔法学園にいる意味がよく分からない。
灯理は不思議そうに滝を見ていた。
しかし、何処に出ようとこれはオブリビオン。最終的には殺すだけだ。
「サーキットオーツー、インストール」
念動力を増幅させて、『お仕事モード』となる灯理。敵を無慈悲に撃破する、罪悪感のない状態へと変化……注連縄に罪悪感を感じる者の方が珍しい、と言うのは置いといて。
手首の腕輪、可変式銃器『朱雀』を変形させて手に持つと、それを注連縄に向けて。
「掃討を開始する」
念動力と神通力、似ている様で全く異なる力の対決が始まる。
注連縄が高速回転すれば、迷宮の天井に向けて水の柱を発生させる。
天井まではかなり高い様子で、水柱の天辺は全く見えない。
「まだ、落ちてこないのか」
いつ落ちてくるか分からない以上、念力で迂闊に攻撃は行えない。待っている間は朱雀で銃撃を行い、少しでもダメージを稼いで行く。
しかし、とんでもない太さの注連縄は、銃撃程度で切れる気配がない。
「ふざけた固さだな。……むっ、来たか」
空から落ちてくる水。それは灯理の真上から岩と共に落ちて、正しく滝の如き広範囲を、強力な水撃で破壊しに掛かる。
「凄まじい範囲だな。だが、威力は見た目ほど高くはない」
命中に特化している分、その威力は灯理にも防げる程度の物だ。
念動力を真上に放てば、それは真っ二つに割れて、周囲へと拡散してしまう。
辺りに水飛沫が舞い起こるが、灯理は特に気にした様子もなく念動力を注連縄へと向ける。
「やはり固い……が、私の力ならば、行けるな」
ギリギリギリ、と、まずは下の注連縄に念動力で引き千切りに掛かる。
少しずつだがブチブチッと注連縄から音が出て、横に伸びて行って。
「ご来光とはいいご身分だ、そのまま昇天してしまえ」
上下の注連縄の間、そこから発せられる日の光を見ながら、最大の念動力を注連縄に送って。
バチィッと音が鳴れば、まずは一本。
灯理は下にある注連縄を破壊するのだった。
大成功
🔵🔵🔵
アーサー・ツヴァイク
※何でも歓迎、🔵過多なら不採用可
あーこの手の奴初めて相手にするけど…ホントに注連縄だな。物じゃん、リアクションに困るわ
攻撃方法も滝を飛ばすって…何、滝行でもさせられんの俺。そんなもん、UDCアースとかに行けば現役でご利益ありそうな滝が幾らでもあるっての、こんなとこでやりたくねぇぜ。こんなもんは爆破だ、爆破
【槍投げ】の要領で【エクスプローシブ・ドラゴンライド】を発動、滝に向かって全力で槍形態のライドランを投げ飛ばし、滝を爆破させ……いや滝を爆破ってどういう事だ、どうなるんだろう…
まあいいや、とりあえずぶちかまして、後は野となれ山となれ、だぜ!(ヤケクソ)
尾崎・ナオ
注連縄…シメナワ!?あれ??ナオちゃん注連縄のイメージって正月に玄関に飾るってイメージなんだけど!
敵SPD。これヤーダー。水流による「自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃」って、これ通常回避で避けれるん…?回避用UCで通常攻撃にしようかぁ。注連縄まで近づけるかにゃー。できれば前衛とか、他の猟兵がいると助かるんだけどなぁ。
【指定UC】で戦闘。攻撃より回避優先。まずは傷を負わず生き残る事を優先する。敵POWの畏怖は多分掛からん。やっぱどうやっても「正月飾りがウネウネしとる」くらいにしか見えん…。敵SPD/WIZを回避し、通常攻撃【クイックドロウ】で攻撃。縄なので一か所に集中攻撃だな!
下の注連縄の破壊された事で、上の注連縄から水が滝の様に流れ落ちている。
勢いは先ほどよりも強いが、代わりに繊細さに欠けている様子。しかし、注連縄の神通力も先ほどより高い。簡単には破壊できないだろう。
「注連縄…シメナワ!? あれ?? ナオちゃん注連縄のイメージって正月に玄関に飾るってイメージなんだけど!」
それを見て、ナオは困惑している。
紛れもなく正月に飾るあの注連縄だ。大きさも十分。しかも先ほど破壊された注連縄は、物理法則を無視して紙垂が上に伸びていた。
「あーこの手の奴初めて相手にするけど……」
誰がどう見ても注連縄。アーサーはリアクションに困っている。
と言うか、何でアルダワ魔法学園まで来て滝行をしなければならないのか。
「……UDCアースとかに行けば現役でご利益ありそうな滝が幾らでもあるっての」
しかもこれは、神聖ではあるが呪いの滝。
色々と矛盾している気もするが、態々これに打たれる必要は何一つとしてない。
「ま、まあ取り敢えず倒そう。深くは考えないよ!」
ナオは拳銃を構えて、注連縄に向けて構える。
同じくアーサーもまたライフォンを取り出して、それでサンドライバーに触れると変身を行う。
「アナザーフォーム、ドライビングスチーマー……!」
ズドンッ! と身体から小規模の爆発が発生したと思えば、そこには赤いヒーローの様な格好をしたアーサーが現れる。
手に持つのは、槍先がドラゴンの頭を模した、バイクの変形槍『ライドラン』。
「おっ、変身ヒーローかぁ。後衛は任せてなー!」
「おうよ、こんなもんは爆破だ、爆破」
二人が配置に付けば、注連縄も迎撃に入って行った。
注連縄が浮き上がると、滝の威力が向上。
圧倒的水量のそれは、迷宮に地響きを起こす程の水流となって辺りを水で浸して行く。
「一箇所に集中攻撃すりゃ、多分行けるだろー」
ナオは少し集中して、注連縄にまずは一発の射撃を行う。それは難なく命中して焦げ跡を付けるが、一発だけでは全く足りていない。
更に連射をして焦げ跡を増やして行くが、注連縄がそれに気付いたのか、回転して狙い難くする。更には滝の威力を高めれば、水の衝撃が銃弾の軌道を逸らして行く。
「うわっ、面倒だなっ!」
「任せな、滝を爆破すれば良いんだろ? ……滝を爆破?」
自分でも何を言ってるのか分からないアーサー。
と言うか、爆破したらどうなるのだろうか。……深くは考えない事にして、攻撃の構えを取る。
【Select…DRIVE ACTION!】
ベルトから無機質な機械の声がすれば、ライドランの槍先にあるドラゴンの眼が赤く光り輝いて。
「行くぜ、ライドラン! 俺たちの一撃…受けてみやがれ!!」
ライドランを投げれば、真っ直ぐ滝に向かって行って。
それが滝に触れた直後に、ドガーンッ! と、凄まじい威力の大爆発。滝の大部分が消し飛んで、辺りに水が飛び散っていく。
「よっし、ナーイスッ!! さあさあ、可愛いナオちゃんの銃撃を御覧あれっ!」
滝が消えたチャンスを逃さずに、自画自賛をしてから、動きながら拳銃で射撃を行うナオ。注連縄は自身を高速回転をさせるが、正確に一箇所を撃ち抜いていく。
そう、自画自賛をした事で反応速度が増大して、注連縄の動きを見切ったのだ。
何度も銃弾が放たれ、縄の損傷が半分ほどに達した時だろうか。残る水の大半を二人に向けて放つと同時に、そのまま逃げ去ってしまう。
それを避ける二人だが、膝まで達した水流が動きを邪魔して、追い掛ける事は出来なかった。
「ちっ……逃したか」
「でも、もう殆ど水が残ってないねぇ。あと少しかなー」
滝の水は爆破によって吹き飛ばされて、縄も残り半分。
それでも神通力はかなりの物だが、あとひと押しで倒し切れるだろう。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ナイ・デス
蜜ぷには、これだけあれば十分、かにゃ
さて……正直、こう
水がいっぱいあるのは、楽しいのですけどね
このまま放置した結果、学園が水浸しになったり、地下迷宮のどこかが水没したりは、大変ですし
……オブリビオン
終わりにしましょうか
【オーラ防御】で水を押しのけ【忍び足ダッシュ】
【ジャンプ】して【空中戦】
【第六感】も駆使し
【念動力】で自身を【吹き飛ばし】繰り返して回避か、強引に突破
水流受けるは【覚悟】
もし岩がきても【激痛耐性】慣れてる
私はヤドリガミ、再生するから
失ったら再生するまで思考できなくなる脳だけ【かばう】しておけば問題ない
蜜ぷにから【生命力吸収】で【力溜め】した分の力もある
近付いたら、斬ります!
弱々しく水が流れる注連縄。呪いの滝の寿命はもう残り少ない。
そんな注連縄の前に現れるナイ。蜜ぷには既に大量に瓶に詰めて置いた。あれだけあれば、十分な数の蜜ぷにキャンディを作れるだろう。
「正直、こう……水がいっぱいあるのは、楽しいのですけどね」
しかし放置すれば学園が大変な事になるし、迷宮の水没。また大量の蜜ぷにが流れて来る可能性だってある。
弱っていても、オブリビオンはオブリビオンなのだ。倒さなければならない。
「終わりにしましょうか」
ナイは二振りの黒剣を両手に持つと、注連縄へと駆け出した。
注連縄はナイを認識すると、非常に小さな水圧を放って来る。
それをオーラによって押しのけようとするが……。
「こ、これは……ウォーターカッター、ですか」
水流を極限にまで加圧して、細い水流に変化。そこからあらゆる物を吹き飛ばす、ウォーターカッターを形成していた。
強力なオーラにも亀裂が出来てしまうが、すぐにナイは回避行動に移る。
「せい……やぁっ!」
ナイに加わる衝撃。念動力を用いて自らを吹き飛ばす事で、ウォーターカッターを強引に回避してしまった。
凄まじい覚悟で、滝の目の前まで無理矢理突破すると、黒剣で注連縄を斬りに掛かる。狙うは、焦げて千切れ掛かっている部分。
「そこですっ!」
放たれた剣撃が命中するものの完全には斬り裂けず、注連縄は回転してナイを吹き飛ばしてしまう。
「まだ、速さが足りませんか……!」
すぐに注連縄から大量の岩が降ってくると、それはナイに襲い掛かって行く。
ここは一度退くか……そう考えるナイだったが、あと一歩の状況だ。長引かせると不利になる可能性もある。その為、ナイは退かない選択肢を選んで。
「ぐうッ!?」
岩に直撃しても、ナイは急所である脳には当たらない様に動く。
蜜ぷにから得た生命力もある、身体に出来た損傷はすぐに回復して。
「あと、少し……」
岩が降るのが止まる時。その機会を待ち続けて、ナイは激痛に耐え続ける。
そして、遂に注連縄から岩が降るのが止まって。
「ただ速く、もっと速く……斬りますっ!」
脚に力を込めて、渾身の力で跳び上がる。その速度は光に達して、注連縄のただ一点に突き付けられる二本の黒剣。
それが命中すれば、バシィッと音を立てて注連縄は千切れ飛んでしまった。
辺りに訪れる静寂。次第に水が収まっていき、あれだけあった水はあっという間に消えてしまう。
こうして、呪いの滝は完全に消滅したのだった。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 日常
『キャンディファクトリー』
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POW : 好きな味のキャンディを見たり選んだりする
SPD : 好きな形のキャンディを見たり選んだりする
WIZ : 好きな色のキャンディを見たら選んだりする
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
呪いの滝を倒し終えた猟兵一行。
さあ、蜜ぷにキャンディの時間だ。好きに食べよう。
色によって味が変わるらしい。甘い蜜のから辛い蜜まで、本当に色々とあるらしいので、是非試してみよう。
尾崎・ナオ
このスライム、キャンディになるのかぁ。可愛くて弱くて甘味にもなるって、蜜ぷには学生に人気だろうなぁ。
キャンディー。沢山あるみたいだけど、飴玉となると沢山食べるものではないかなぁ。あ、ナオちゃん飴玉は舐める派なの。噛まないんだ~。だから食べるのに時間掛かって。厳選して【2個】食べよう~。
お店の人に「一般的に人気の色」を聞いてみよう。それをパクっと。この世界の人が認識する蜜プニキャンディの味をまずは堪能しないとね。次に気になった色…。そうだなぁ、好きな色は黒だけど、黒い飴は怖いので「紫 or 緑」の飴を!どんな味かにゃ~。
お土産って買って帰れる?紹介してくれたグリモア猟兵さんに買って帰りたいな~。
アルダワ魔法学園の巨大キャンディショップ。
その中央に置いてある、蜜ぷに専用のキャンディ製造機。投入口に蜜ぷにを投げ込めば、蜜ぷにキャンディが出来るという仕組みだ。ちなみに複数入れると味が混ざる。
今回の騒動で大量の蜜ぷにが学園まで流れて来た為か、店は賑わっている様子。
「可愛くて弱くて甘味にもなるって、蜜ぷには学生に人気だろうなぁ」
乱獲される程に人気なスライム。その人気度はこの店の状況を見れば、すぐに分かるだろう。ナオも流れていた蜜ぷにを適当に篭に入れて、店内を見て回っていた。
セットでの販売や、複数同じ種類の物を入れた大玉キャンディ。その他、蜜ぷにの質によって、ランク付けまでされているらしい。
ナオは店員を見付けると、蜜ぷにキャンディについて、色々と聞こうと話し掛ける。
「あっ、いいですかー?」
まずは、定番の人気の味について。一般的に最も売れている店の人気商品について聞いてみる事にした。
「そうですね……オーソドックスなノーマル蜜ぷにキャンディと、女性に人気のイチゴ蜜ぷにキャンディ。この二つが特に売れていますね」
店員が言うには、売れ行きは拮抗しており、どちらが上か下かとかは無いらしい。
この種類の蜜ぷにの数も他と比べて多い。よく見かける蜜ぷにだからと言うのもあるのだろが、非常に売れ行きが良いらしい。
「へぇ、じゃあこれがイチゴ蜜ぷにですかぁ?」
ナオは篭の中の赤い蜜ぷにを指差して、店員に見せてみる。
「いえ、それは梅ですね。中々レアですよ」
「う、梅。そしてレアって……」
百匹に一匹いるかどうかの、レア蜜ぷに。今回の場合は数千体が流れてきたので、そういった珍しい蜜ぷにも多く見られる様だ。
じゃあどれだ? と思って袋を見てみる。
「その水色の蜜ぷにがノーマル蜜ぷにです」
「えっ、これっ? 何で水色がノーマル……」
困惑しっぱなしのナオだったが、とりあえず機械の前に行って、キャンディを作ってみる事にした。
ちなみに、ナオはキャンディは齧る派ではなく、舐める派。食べ終わるのには時間が掛かるので、多くは食べずに二つ程度で済ませるつもりだ。
キャンディは一瞬で出来上がって、袋に入った状態で出て来る。まずはパクっとノーマル蜜ぷにキャンディを口にして。
「……っ!」
小さな飴玉からは想像も付かない、濃い蜜の味。それでいてべた付いたりはせず、喉が絡まったり、口が乾いたりはしない……。
割と大きな蜜ぷにが指に挟めるサイズにまで凝縮された結果が、このキャンディだ。
(「どういう原理で作られているんだろうにゃ~……」)
口内でキャンディをコロコロさせながら、次は何を食べようかと袋を見てみる。
目に入ったのは、緑と紫の蜜ぷに。これは何の味なのだろう……。店員に聞いてみるのもいいが、ここは聞かずに試すのもアリだろうと考えて。
(「とりあえず、両方入れてみよう」)
すぐに作り終えると、二色の蜜ぷにキャンディ。見た目はブドウやマスカットの様だが……果たしてどんな物なのだろう。
暫く時間が経って、一つ目のキャンディを食べ終える。
「さぁてさて、どんな味かにゃ~」
手の中で袋をガサガサと動かす。判別できないようにしてから、目を瞑って一つの袋からキャンディを口に含めて。
「……おっ、ブドウ味……ん? あ、これ炭酸か」
炭酸ブドウ蜜ぷにキャンディ。属性マシマシだが、これはこれでさっぱりとして美味しい。目が冴えるので作業にも向く。セットを買って帰るのも良いかも知れない。
じゃあこっちは何味かと気になるが、これはまた今度に食べるとしようと考えて。
(「さーて、他にもお土産を買って帰ろうかなー」)
ナオは折角なので、今回の依頼もそうだが、依頼でよく見掛けるグリモア猟兵にも何かのセットを渡そうかと考える。
何を買うかはまだ不明だが、それが何であれ、喜ぶのは間違いない事だろう。
大成功
🔵🔵🔵
ナイ・デス
蜜ぷにキャンディー、くださいにゃー!と
念動力で運んできた蜜ぷに満タン容器複数どーん、です
提供!
と、ふむ。かなり色々種類、あるのですね……
お土産選ぶのに、色々食べて味見、したいですし……
『生まれながらの光』で、回復処、開きましょうか
格安……無料でもいいかにゃ
食べる(生命力吸収応用一瞬で溶かし味わい力溜め)光って疲労(消費)、食べる(疲労回復)、光る、食べる……のループで、無限に食べられる私です
どれも、美味しい♪
これだけ美味しいと、機械、欲しくなりますね……『蜜ぷに召喚』なら、できますし……
機械、売ってないかにゃ?
ないなら、許可を貰えれば、地縛鎖でハッキング、情報収集して構造理解。あとで複製を……
「蜜ぷにキャンディー、くださいにゃー!」
蜜ぷにが詰まった大量の瓶。その全てを念動力で浮かせて持って来たナイは、それらをキャンディショップのレジにどーんっと置いた。
その全てが形を崩していない完璧な蜜ぷに……。ランクは文句無しのA(最高品質)、中にはレアな味も数多くあるとの事。
驚愕しながらも店員達は、すぐに蜜ぷにキャンディ製造機までナイを案内して。
「いっぱい、投入しましょう!」
説明を受けて、瓶から蜜ぷにを出してから機械にポイポイと突っ込んで行って、様々な味の蜜ぷにキャンディを作り出していく。
そうして、蜜ぷにキャンディを作り続けて、両手で持てる大きな篭が一杯になる程にまでの量が出来上がった。
ナイはそれを持って、落とさないように気を付けて店の外まで移動してから篭を下ろすと、まずは白いキャンディを手に取った。
それをパクッと口に含めると。
「サイダー味……ですかね?」
美味しい。本当にサイダーなのかどうかは判断が付かないが、それっぽい味なのは確かだ。口に入れたキャンディは生命力吸収の応用で、ドロッと舌の上に溶け、喉を滑り落ちて行って。
ナイはご機嫌な様子のまま、次のキャンディに手を付ける。
次のキャンディは、オレンジ色。
「これは、オレンジ、ですね」
間違いない。口に広がる柑橘系の心地よい風味。同じ様に舌の上で溶かせば、凝縮されたオレンジ味の真価が味わえる。
時折、ナイから光が発せられると同時に疲労してしまい、その疲れで食欲を増進。キャンディを次から次へと食べ進めて行く。
ついでに発せられた光は、高速治療を施す聖なる光。これで迷宮で怪我をした学生達も回復したりと、ナイのやる事に無駄は全くなかった。
大量の蜜ぷにキャンディを食べて、最高に満悦した表情のナイ。
「これだけ美味しいと、機械、欲しくなりますね……」
ナイは蜜ぷにを召喚するユーベルコードを持っている。
もしも……もしもだ、複合機械があれば、キャンディの無限量産も可能ではないか。そんな期待を胸に、機械を買う……それが出来なければ、店員に許可を求めに行こうと考えるナイだった。
機械は売っていたが、迷宮の超高価なアーティファクトとの物々交換だった為、これは無理だと仕方なく諦めた。
しかし、店の方では猟兵の方々ならば、壊さないのならばご自由に分析して良いとの事だった。
「よーし……やりますよっ!」
地縛鎖で機械の情報をハッキングして、その構造を確認して行く。
頭の中に出来上がって行く設計図。実に完成度が高く、あらゆる点で精密に作られている、魔法と蒸気の複合機械……。
「り、理解した、です……」
あまりにも多い情報量にナイの頭はくらくらとしてしまい、中々危ない様子だ。しかし、構造は理解した……後は部品だが、この部品というのも一癖も二癖もある珍品ばかり。
ナイの蜜ぷにキャンディ製造機複製の道は、まだまだ始まったばかり……なのかも知れない。
時間さえあれば手に入るので、諦めずに頑張って探そう。
大成功
🔵🔵🔵