青空のマリス・ステラ
水着コンテストは、超巨大ビーチリゾート船「ヘブンズピーチ号」を会場とするが。
スペースシップワールドには、他にもリゾート船が多々あって。
「このミリアム号ってのもビーチリゾート船なんだがね。
プライベートビーチって言うのかい? そんな風に海を独り占めできるんだそうだ」
九瀬・夏梅(白鷺は塵土の穢れを禁ぜず・f06453)が示したのも、観光産業に特化したいわゆる『海の船』だった。
広がる白い砂浜は、別荘やその塀、ヤシの木などで区切られていて。
それぞれの区域を貸し切りにして海を楽しむことができるらしい。
猟兵達が水着コンテストを開催すると聞き及んだミリアム号の船員から、是非、うちの船でも楽しんでほしい、と誘いがあったのだとか。
しかも、かなりの数のビーチを猟兵達のために用意したというから剛毅な話です。
それぞれのビーチに別荘がついているので、本当に丸1日遊べるようで。
時間に追われることもなく、海を楽しむことができそうだ。
「それに、大自然の中に見えても、宇宙船の中だからね。
雷雨だの酷暑だのって天気の心配もなし」
青い空。白い雲。青い海に白い砂浜。
絵に描いたような見事な海辺を心置きなく堪能できるそうで。
「コンテストのために用意した水着を着て遊ぶのもいいし、そもそも海に入らないで過ごしたっていい。楽しみ方は人それぞれさ」
夏梅はわくわく顔の猟兵達を見回して、にっと笑いかけた。
「あんた達だけの海を、思い思いに楽しんできな」
佐和
こんにちは。サワです。
ヘブライ語で「ミリアム」は「海のしずく」という意味だそうです。
昼間のビーチで遊びましょう!
行動はご自由に。フラグメントの選択肢に縛られる必要はありません。
晴れた昼間の海で出来ることなら何をしてもOK。
海で使うような道具や飲食物は、大抵のものが都合よくあります。
事前に用意されていたことにしても、持ち込んで来ても、お好きなように。
貸し切りビーチなので、個人もしくはグループ単位で別の海辺の扱いになります。
そのため、指定がない限りはお1人ずつの描写です。
ご一緒の描写を希望される場合は、プレイングの冒頭に【相手のお名前(ID)】または【グループ名】の記載をお願いします。
九瀬・夏梅(白鷺は塵土の穢れを禁ぜず・f06453)はお声がけがあればお邪魔させていただきます。
尚、このシナリオは【日常】の章のみでオブリビオンとの戦闘が発生しないため、獲得EXP・WPが少なめとなります。ご了承ください。
それでは、貴方だけの昼の海を、どうぞ。
第1章 日常
『猟兵達の夏休み』
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POW : 海で思いっきり遊ぶ
SPD : 釣りや素潜りに勤しむ
WIZ : 砂浜でセンスを発揮する
👑5
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
バラバ・バルディ
(浜辺を散歩しながら上機嫌に鼻歌を歌っている)
ここはなかなか気持ちの良い場所じゃのう、夏梅嬢。 教えてくれて大感謝じゃ!
皆と共にわいわいと戯れるのも楽しいが、たまにはこうしてのんびりと過ごすのも良いものじゃな。
ところで、夏梅嬢は海での遊びには詳しいじゃろうか?
川遊びならばそれなりに覚えがあるんじゃがな、海にはあまり経験がないんじゃ。知っておったら、教えてくれると嬉しいのう!
(子どものようにはしゃぐ)
時折、綺麗な貝殻が覗く砂浜を踏みしめて、九瀬・夏梅(白鷺は塵土の穢れを禁ぜず・f06453)は降り注ぐ陽光の下をゆっくりと歩いていた。
青い空の下に広がる青い海は、穏やかに煌めき。
白い砂浜へ、ゆったりと打ち寄せている。
静かに銀髪を揺らす風を感じ、夏梅が少し目を細めると。
波音を伴奏にするかのように、楽し気な鼻唄が聞こえてきた。
「ここはなかなか気持ちの良い場所じゃのう、夏梅嬢」
歩みを止めぬまま傍らへと視線を移せば、機嫌よく歩みを弾ませるバラバ・バルディ(奇妙で愉快な曲者爺さん・f12139)のカラフルな姿が揺れている。
色とりどりな模様を刻む派手な衣装はいつものことだが、夏という季節ゆえか、青色がより多く使われているようで。
陽気な帽子もよく見れば麦わら帽子。
帽子のつばに、髭を纏めるリボンの近くに、ハイビスカスの花を飾って。
バラバは緩やかに鼻唄を紡ぎ続けながら、金の瞳を笑みの形に細めていた。
寄せては返す、波の音。
2対の足が踏みしめる、砂の音。
そしてバラバの鼻唄のリズムが合わさって。
時折凪ぐ風に乗り、2人の間を流れていく。
「皆と共にわいわいと戯れるのも楽しいが、たまにはこうしてのんびりと過ごすのも良いものじゃな」
「ああ、そうさね」
頷く夏梅にバラバの瞳がまた細くなり。
2人は並んで砂浜をただ歩く。
波が。砂が。唄が。
青空の下で穏やかに夏を奏で合う中を。
ゆるりと。
のんびりと。
何をするでもなく歩いていく。
「ところで、夏梅嬢は海での遊びには詳しいじゃろうか?」
そんな散歩の最中、ふと、バラバが問いかけた。
「川遊びならばそれなりに覚えがあるんじゃがな、海にはあまり経験がないんじゃ」
そう言うバラバの金の瞳は子供のように輝いていて。
どこかそわそわするような仕草は、知らない遊びにわくわくはしゃいでいるかのよう。
しかし、問われた夏梅は苦笑を見せて。
「海の遊び、ねぇ……私もさほど経験がなくてねぇ。
泳ぐとか、釣りとか、それぐらいしか思い浮かばないんだが」
返せたのは、川でもできそうな答えのみ。
他に何があるだろうかと、陽気に揺れるカラフルな姿を少し見上げて考えて。
「そういえば別荘の方に、小舟やらボールやら、いろいろ道具があったねぇ」
「小舟……舟遊びかのう? 川とは勝手が違うんじゃろうか」
「逆に川はどう遊ぶんだい?」
「おお、わしが知っておるのはじゃがな……」
夏梅とバラバはゆるりと話しながら、のんびりと砂浜を歩いていった。
大成功
🔵🔵🔵
薄荷・千夜子
【星芒邸】4名で参加
緋暮:ひーくん 向日葵:ひま君 夜嵐:ましろさま
水着コンテストに参加した法被アレンジ水着で遊びます。
「それでは、ひー君とひま君は位置について下さい」
まずは、浜辺のビーチフラッグ対決!
「よーい……どんっ!」
お祭り団扇を全力で振り上げてスタートの合図を。
日頃の鍛錬の成果を見せるとき!スタート後は団扇を振って応援です。
「中々接戦じゃないですか!二人とも頑張れ~!」
最後はどっちが勝つかな……って、ひま君の腰がっ!!!
ゴールした二人に追い付いて、ましろさまからジュースを受け取りつつ
「ありがとうございます!そして、ひー君もお疲れさまでした!しかし、ひま君は歳も考えなきゃだめですよ……」
夜嵐・右京
【星芒邸】4名で参加
呼び方は、千夜子、緋暮、向日葵
白のワンピースで、ビーチフラッグの応援をします。
側には氷水を張った桶にスイカやジュースの入った瓶を用意。
「二人とも頑張ってくださいね」
競争が終わったら、スターターを務めた千夜子も含めて労います。
「スイカもジュースも冷えてますよ」
元気な子たちを見れて、それだけで楽しい気分になりますね。
「向日葵も。いつも、ありがとうございます。次は準備運動、きちんとしましょうね」
日頃の感謝の気持ちを込めて。腰を痛めた向日葵を介抱しつつ、子ども達を見守ります。
朝野・向日葵
●星芒邸で参加
呼び方
千夜子ちゃん 緋暮くん 夜嵐姐さん
「緋暮くん、手加減はしないぜ」
アロハシャツにサングラスと言う侍とは思えぬ出で立ちでスタートラインに立つ向日葵。
「あんなデカイ扇持ち出して何事かとおもったが、千夜子ちゃんが楽しいそうで何よりだな」と語りかけつつ大人げなく【ダッシュ】!「油断大敵だぜ!緋暮くん!おじさんは夜嵐姐さんに良いところを見せたいんだ!」卑劣にもビーチフラッグで男を上げようとする向日葵だった…が
「もらっ…たあ!」最後の飛び込みの瞬間彼の腰に激痛が走った!
「運動の前に準備運動はしっかりしよう、おじさんとの約束だぞ」 ガクッ!因果応報!砂浜に沈むアロハの男なのだった
朱藤・緋暮
【星芒星】4名で参加
千夜子:千夜 向日葵:師匠 夜嵐:ましろさま
燃えるような真っ赤な水着でスタートラインに立つ。
「千夜、ましろさま、見ててくれ。俺は師匠を超える!!」
向日葵のスタートから数秒遅れて走り出した緋暮!
砂浜に立つ旗だけを目指して走り続ける。
「くそっ…!!師匠、速いっ…!!!」
一心不乱に走り抜け砂浜に飛び込む!
次の瞬間緋暮の手にはしっかりと旗が握られていた。
「…!!やった!!?師匠に勝った!!見てたか、千夜!ましろさま!…あれっ??…師匠ー???」
横たわる向日葵を見ながら、『スタートは速いし、準備運動の大切さまで教えてくれる…。やっぱり師匠はすごい…』と改めて思った緋暮であった。
「千夜、ましろさま、見ててくれ。俺は師匠を超える!」
砂浜に力強く立った朱藤・緋暮(人間の剣豪・f18198)は、片腕を青空へと掲げながらそう宣言した。
普段羽織っている赤い上着はなく、でも変わらず燃えるような真っ赤な色の水着を身に着けて、鍛錬で鍛えた半身を誇示するように胸を張る。
緑色の瞳を自信とやる気に輝かせて、緋暮は不敵に笑った。
その隣に立つのは、アロハシャツにサングラス、という緋暮とは真逆にゆるりと夏を楽しむような出で立ちの朝野・向日葵(刀を抜かない侍・f18432)。
「緋暮くん、手加減はしないぜ」
ぼさぼさの髪も、へらりと軽薄な笑みも、いつも通り飄々としたものだけれども。
緋暮に向ける灰色の瞳の奥には、対抗心の様なものが見え隠れしていた。
そんな2人が並ぶ位置から、大分離れたところで。
薄荷・千夜子(鷹匠・f17474)は小さな砂の山を作ると、そこに小さな旗を1本差し立てた。
「それでは、ひー君とひま君は位置について下さい」
ビーチフラッグの準備は完了、と千夜子は旗から少し離れると、今度は大きな赤い団扇を手に取った。
団扇にどどんと大きく書かれた『祭』の文字に合わせてか、身に纏う青い水着は、衿のような黒く太いラインがデザインを引き締める、どこか法被を思わせるデザインで。
髪にも青と白の市松模様のリボンを長く揺らしながら千夜子は笑顔を弾けさせる。
「2人とも頑張ってくださいね」
そんな熱気の中を、夜嵐・右京(真白の守り刀・f18418)の涼やかな声が通った。
白い髪も白い肌も、そして白いワンピースも、青い空と海によく映えて。
穏やかに微笑む金の瞳が、スタートラインに並ぶ緋暮と向日葵を眺める。
その足元には、氷水を張った桶が、スイカや瓶ジュースを冷やしながら待機していた。
離れたゴールを遠く眺めた向日葵は、ひょいと肩をすくめて見せて。
「あんなデカイ扇持ち出して何事かと思ったが、千夜子ちゃんが楽しそうで何よりだな」 語りかけられ、緋暮も改めて千夜子を見やる。
元気な笑顔を見せながら赤い団扇を振り上げる、離れて育った双子の妹を。
「うん。楽しそうだ」
その気持ちを重ねるように、緋暮も嬉しそうに頷いて。
「よーい……どんっ!」
日頃の鍛錬の成果であろう、千夜子が細腕ながらも大団扇を力強く振り下ろすのを、ゆっくりと眺めてしまい。
「油断大敵だぜ! 緋暮くん!
おじさんは夜嵐姐さんに良いところを見せたいんだ!」
その隙に、向日葵は大人げない程に見事なスタートダッシュを見せた。
やっと気づいた緋暮も遅れて走り出し、アロハシャツを追う。
「くそっ……! 師匠、速いっ……!」
けれども、憧れの背中には、届きそうで届かない。
「中々接戦じゃないですか! 2人とも頑張れ~!」
「頑張ってください」
千夜子は、スタートの役目を終えた団扇を今度は応援に振り回し。
右京も穏やかに応援の声を上げる。
スタートの差そのままに、駆け込んでくる2人の手がそれぞれ旗へ向けて伸ばされ。
向日葵は最後の飛び込みと、踏み込んだ足に力を入れた。
「もらっ……たあっ!?」
ごきっ。
あっ、良い音しました。
撃沈し、砂浜に突っ伏す向日葵。
その横から、一心不乱に駆け込んだ緋暮が、見事な飛び込みを見せて。
「……! やった!?」
小さな旗は緋暮の手中に収まった。
「やった! 師匠に勝った! 見てたか、千夜! ましろさま!」
大喜びで跳ね回る緋暮だけれども。
千夜子と右京が駆け寄ったのは向日葵で。
そこでやっと、緋暮は向日葵の身に起きた惨事に気付く。
「あれっ? 師匠……師匠ー!?」
「くっ……こ、腰が……」
向日葵は、激痛を堪え、辛うじて顔だけを上げ。
駆け寄る緋暮とその手の旗を見上げると、力ない笑みを浮かべて見せた。
「運動の前に準備運動はしっかりしよう。おじさんとの約束だぞ」
ガクッ!
「師匠ー!」
砂浜に沈むアロハの男に、緋暮の呼びかける声が響き渡る。
「ひま君は歳も考えなきゃだめですよ……」
「次は準備運動、きちんとしましょうね」
因果応報な結末に、ちょっと呆れたように千夜子は向日葵をつんつんつつき、右京も小さく苦笑を見せる。
卑怯なスタートと情けないゴール。
向日葵を師匠と慕う緋暮は、その姿を目の当たりにして。
(「スタートは速いし、準備運動の大切さまで身をもって教えてくれる……
やっぱり師匠はすごい!」)
緑瞳に宿る憧れの色は、キラキラと輝きを増していく……
「さて! ひー君もお疲れさまでした! 休憩しましょう!」
「スイカもジュースも冷えてますよ」
準備していた桶のところまで向日葵が動けそうにないので。
緋暮が桶を移動して、千代子も大きなパラソルを向日葵の側に立ててあげた。
簡易休憩所が出来たところで、右京は桶からジュースを取り出し。
「千夜子、スターターお疲れさまでした」
「ありがとうございます!」
千夜子に、そして緋暮に手渡していく。
暑い日差しの下でその清涼感は心地よく体に染みていった。
「スターターって言えば……千夜の団扇、近くで見るとより大きいよな」
「そう? あ、ひー君も扇いでみる?」
そして緋暮と千夜子が赤い団扇を囲んでわいわい始めるのを横目に眺めながら。
右京は未だ倒れたままの向日葵の横へ膝をつく。
「うう、夜嵐姐さん……」
「向日葵も。いつも、ありがとうございます」
そっと差し出すのは、冷たい瓶ジュースと、労いと感謝。
まだ痛いですか? と白い繊手を向日葵の腰に当てて様子を見ながらも。
楽しそうに団扇を振り回し始めた双子を眺める。
「元気な子たちを見れて、それだけで楽しい気分になりますね」
ふふ、と微笑みながらの言葉に、答える声はなかったけれども。
きっと向日葵もそうだろうと思いながら、右京は金の瞳を優しく細めた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
白斑・物九郎
【ワイルドハント】
●皆で無差別級ルール無用ビーチバレー大会
●皆でランダムにチーム編成
「ま、たまにゃ付き合ってやっても良――(普通にビーチバレーするつもりで居たらわんこの好き放題っぷりにいっぺん薙ぎ払われたりする)
……超時空ビーチバレーだァ?
上等ですわ
ココからコード解禁ってコトですわな!!(【殺気】全開)」
●前衛時
ネット際で【ジャンプ】→からの→スパイクは【灰燼拳】をキメた手で球をブッ叩いて発射
●後衛時
【ダッシュ】で球を【追跡】
レシーブやトスに駆けずり回る
●妨害工作
フォースオーラ「モザイク状の空間」を棚引かせ、前衛時はネット際、後衛時はラインを敵側から視認し辛いようブレブレの【残像】にしてやんよ
リダン・ムグルエギ
【ワイルドハント】の皆と遊びつくすわ
アタシのデザイン、超えてみせて?
日焼対策も撮影準備も完璧
地の利対策にコート交代頻度UPも提案
●前衛時
視界を狂わす【催眠】模様を水着に【防具改造】し仕込むの
大仰な【パフォーマンス】で【迷彩】した幻術ブロックで球を誘い込むわ
●後衛時
アタシの力じゃ頑張っても球はへろへろ
グーパンによるランダム性の高いサーブ&アタックで攻めるわ
別名ノーコン
ゴートリックフォースで速度を上げ防御
【撮影】を意識した【芸術】重視の回転尻尾レシーブ等も
必殺シュートは各種【耐性】で防御!
『現地のコネ』や『口コミ』を活かし
周囲の一般人にワイガヤさせる【精神攻撃】で殺気などをぐだぐだにして打ち消すわ
野良・わんこ
【ワイルドハント】
「ほうほう、ビーチバレーですか」
だがわんこはビーチバレーを知らない。バレーボールなら体育の授業でやった。
「なに、相手のコートにボールを打ち返せばいいだけです」
理解していなかった。
ので、普通に足を使ってシュートを放つ。
怒られてからは「サイコキネシス」を駆使して物理法則を無視した軌道のボールを放つ。
防御は「インターセプター」を使用するもボールは明後日の方向へ弾き飛ばす。
「サイキックブラスト」を使用して電撃殺人スパイクを放つ。
「サイキックウェーブ」でボールを空中に固定する。
など、好き放題する。
「猟兵である以上これは超時空ビーチバレーですよ!!」
水貝・雁之助
【ワイルドハント】
心情
うん、此処は全力で楽しまないとね 行こう、モコ!
●前衛時
防御メイン
身長の高さも活かし消耗に気をつけつつ動く
砂浜という砂の音やへこみ具合から動きが予測しやすく且つ動きも鈍りがちな
『地形を利用』し対戦相手のアタックの箇所を予測し的確にボールをブロック
したりフェイントで後衛の味方に回したり、トス後の相棒の柴犬モコによる天狼
抜刀もとい猿神殺しによるボールの敵陣への叩き込み等状況に応じた守り方や
カウンターをする『拠点防御』
●後衛時
相手の動きを見て『敵を盾にする』様にボールを敵が互いが互いの邪魔になる様な位置に叩き込む
場合によっては自分でなくモコの猿神殺しによる回転を加えたレシーブを
スポーツを行うビーチはこちらにもあった。
「さあ、遊び尽くすわよー」
リダン・ムグルエギ(宇宙山羊のデザイナー・f03694)が掲げたのはビーチボール。
「ほうほう、ビーチバレーですか」
したり顔で頷く野良・わんこ(灼滅者・f01856)に、リダンは優雅に頷いて見せる。
水貝・雁之助(おにぎり大将放浪記・f06042)が砂浜にコートの線を引くその足元で、柴犬のモコがはしゃぐように転がっていた。
楽し気な提案と、着々と進む準備を眺めた白斑・物九郎(デッドリーナイン・f04631)は、軍服を思わせる上着を羽織った下で腕を組み。
「ま、たまにゃ付き合ってやっても良……」
言葉の途中で、わんこが蹴り放ったボールが、海賊のような帽子を跳ね飛ばす勢いで物九郎の頭にぶち当たる。
「ルールは知ってるんだよね?」
ぐるりと一周して砂にコートを描き終えた雁之助がのんびりと聞けば。
「知ってますとも! 相手のコートにボールを打ち返せばいいだけですよね!」
わんこからは完全に理解していない答えが返ってきて。
「足はあまり使わないわ」
リダンは肩を竦めながらも、緑色の瞳を好まし気に細めた。
首を傾げたわんこは、両の手をきょときょと見やり。
「ええい、面倒です」
手も足も使わずに、サイコキネシスでボールを持ち上げると、物理法則を無視した軌道で勢いよく飛ばして。
起き上がりかけた物九郎にクリーンヒットした。
「足は使ってませんよ」
しゃあしゃあと言うわんこだが、リダンも雁之助も咎めることはなく。
楽しそうだね、本当に、なんて呑気な会話を交わしていたりする。
「なんですよソレ。どこがビーチバレーって言うんスか」
とはいえさすがに被害者たる物九郎は、また起き上がるなり文句をつけるけれども。
「猟兵である以上、これは超時空ビーチバレーです!」
わんこはピンクのビキニを纏う胸を張って、堂々と言い切りました。
「……超時空ビーチバレーだァ?
上等ですわ! ココからコード解禁ってコトですわな!」
売り言葉に買い言葉な勢いで、殺気全開で臨戦態勢に入る物九郎。
ネットを挟んで対峙する2人を眺めたリダンと雁之助は。
「試合開始ねー」
「うん、此処は全力で楽しまないとね。行こう、モコ!」
マイペースに頷くと、リダンはわんこの、雁之助は物九郎の後ろへと別れた。
そして、無差別級ルール無用ビーチバレー大会が始まる。
わんこがまたサイコキネシスを駆使して放った、手も足も使わないサーブ。
あり得ない方向から飛んでくるボールの動きを、物九郎が何とか捉え。
「2度も喰らわないわな!」
打ち返そうとした瞬間、見えない念動波でボールが空中に止まった。
「ふっふっふっ。甘いですね」
「なんですよソレ!」
物九郎はがくっと膝を折り、悔しそうにぼすぼすと砂を叩く。
その横で、止まっていたボールがぽとりと落ち、砂の上を転がった。
「ふっふっふっ。甘いですね」
「…………」
呆ける物九郎を置いておいて。
「次はアタシね」
非力なリダンが選択したのは、力を伝えやすいグーパンでのサーブ。
しかし、威力に全振りした打ち方では、コントロールなど欠片もなく飛ぶことになり、雁之助から遠い場所へボールは落ちて行き。
「モコ! しっぺい太郎より授かった猿神殺しの技見せてくれ! なんだなー!」
超高速で飛び出したモコが、猿神殺しで回転レシーブを見せる。
「俺めに任せるっス!」
雁之助がトスでつないだボールへと、ジャンプしたのは復活した物九郎。
空中で打つスパイクは、灰燼拳。
ボールは超高速かつ大威力の一撃となり、砂へと一直線に打ち込まれ。
「アナタの世界、アタシの言葉でデザインしてあげる」
だがそこに、ゴートリック・フォースで速度を上げたリダンが飛び込むと、幻覚の香水を纏った芸術的な回転尻尾レシーブを魅せていった。
はい。皆さん、ユーベルコード使いまくりです。
さらには。
モコにアタックの指示を出した雁之助の視界でコートの線がぶれ、モザイク状の残像が幾重にも重なって見える。
「攻撃だけとは言ってないわな」
フォースオーラで周囲の空間の色彩と輪郭を狂わせた物九郎が、口の端を歪めた。
「アタシのデザイン、超えてみせて?」
わんこの前に立ちはだかったリダンは、青髪をかき上げ、緑色の瞳を細め。
ホルターネックの白地の水着に咲かせた赤い花を際立たせる。
そこに仕込まれているのは催眠模様。
ありもしないブロックを幻視したわんこは、あらぬ方向にボールを飛ばしていった。
武器が、技能が。妨害にも使われて。
「なかなか難しいんだな」
たてがみを白と青の夏カラーにしていた雁之助が顔をこてんと横にする。
相手の動きからレシーブに最適な位置を予測したり。
相手同士の動きが互いに邪魔になる位置にスパイクを打ち込んだり。
そんな雁之助の動きは本来のビーチバレーであればとても有効な戦法だけれども。
わんこがレシーブすら倒す電撃殺人スパイクを好き放題に放ったり。
物九郎が視界を惑わすモザイク状の空間を棚引かせたり。
リダンが狙ってすらいないサーブ&アタックをグーパンしたり。
そもそも、敵味方の組み合わせすらいつの間にか入れ替わっている状況。
こんな中で真っ当な戦いが通用するわけもなく。
最初に雁之助が砂に描いたコートも消えかかっているのを見下ろして。
「ビーチバレーは奥が深いんだな」
しみじみ呟く雁之助に、モコが一声吠えて。
電撃を纏ったボールが飛来し、白い砂に突き刺さった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
木槻・莉奈
【Adv】で参加
本当、すっごく綺麗だし気持ちいい
いいわね、行きましょ、ニナ!
悪戯っ子の波に攫われちゃうかもしれないし、荷物はお願いね二人とも
はいはい、おつまみならそっちのバッグに作ってきてるわよ
他の荷物は勝手に開けちゃダメだからね?
あー、気持ちよかった!
ふふ、カガリも楽しそうでよかった
シノ、準備いいわね、色々あって迷う…って、チョコ氷!?
ぜひ!チョコで!イチゴ乗せも美味しそう!(目に見えてウキウキと
ニナのマンゴーも美味しそう、シェアしてもいい?
…本当、シエン先輩ってばどれだけお酒好きなのよ
(夏梅さんに声かけ手を振って
夏梅さん、よかったら一緒にかき氷食べていかない?
いっぱいあるから好きなのどうぞ
シノ・グラジオラス
【Adv】で参加
プライベートビーチに荷物番がいるのかは分からんが
まあ、俺らはゆっくりするとしようか
って、さすがの俺でも荷物を査察しようとか思わんぞ!?ヒドイわシエンさん!
クーラーボックス?色々あるが…(シエンにビールを投げ)こう言うのとかな
(遊ぶのに満足した頃に女性陣に声を掛けて)
ほら、お嬢さんら。かき氷でも食べないか?氷は俺が削ってやるよ
クーラーボックスの中に色々入ってるんで、好きなの選んでいいぞ。カガリもな
…ニナに褒められるとか、明日は雨かね
そうだ。シエンには日本酒の氷、リナにはチョコ氷もあるけどどうする?
夏梅さんも遠慮なく
皆もこう言ってる事だし、持って帰る荷物は少ない方が俺も助かるよ
ニナ・グラジオラス
【Adv】で参加
人工物でも、これだけ見事な砂浜を独占できるのは気持ちいいな
(珍しくワクワクと目を輝かせ)リナ、せっかくだから海に入ろう!
荷物は男どもに任せておけばいい
カガリ(ドラゴンランスの竜形態)は水を被り過ぎないようにな?
何だ?シエン先輩も混ざりたいか?
ああ、とても楽しかった。と、カガリは先輩に遊んでもらってたのか
シロップにシャーベットフルーツ…愚兄…シノにしては準備がいいな
リナ、チョコならイチゴを乗せると美味しそうだぞ?
私はマンゴーにしようかな。シェアもいい、ぜひ
本当に先輩はブレないな
慌てずとも酒は成人してから楽しむからいいんだ
夏梅女史もよかったらどうだ?こう言うのは人数が多い方が楽しい
シエン・イロハ
【Adv】で参加
おっ、用意いいじゃねぇか(にやりと笑って受け取って
おいリナ、どうせつまみとか作ってきてんだろ、どれだ
別にお前の荷物に興味ねぇよ、シノじゃあるまいし
さて、どうだかなぁ?
俺が混ざるかよ、さっさと行ってこい
(水を避けてか寄ってきたカガリをビール飲みつつ適当に相手して
雨なんて可愛いもんかぁ?
それこそランスでも…カガリ、お前を呼んだわけじゃねぇよ、降ってこなくていい(頭から下ろし
日本酒のかき氷?へぇ、そんなのもあるのか
んじゃそれ頼むわ
ハッ、ガキには分かんねぇ味だろうなぁ?
どうせこの人数で食いきれる量じゃねぇんだ
遠慮する必要もねぇだろ、作るのはシノだしな
青い海。白い砂浜。青い空。白い雲。
目の前に自然が広がるここは、実は宇宙船の中なのだけれども。
「人工物でも、これだけ見事な砂浜を独占できるのは気持ちいいな」
普段はクールなニナ・グラジオラス(花篝・f04392)が、珍しく緑色の瞳をわくわくと輝かせていた。
長く赤い髪を白いリボンで1つに纏め、ホルターネックのような黒ビキニがメリハリのある肢体を引き締める、どこか格好いい水着姿だが。
腰に巻いた薄い水色のパレオがふわりと揺れて、被ったつばの大きな帽子にはヒマワリの花が大きく可憐に咲き誇っている。
「本当、すっごく綺麗だし気持ちいい」
木槻・莉奈(シュバルツ カッツェ・f04394)も長い黒髪を広げ、ニナへとにっこり笑いかけた。
こちらは藍色のビキニにサングラスと、シャープな印象の水着だけれども。
胸元を覆うような柔らかく大きなリボンと、細いチョーカーやボトムの両サイドに揺れる瞳と同じ緑色の石が、可愛らしい女性らしさをそっと添えている。
「リナ、せっかくだから海に入ろう!」
「いいわね。行きましょ、ニナ!」
帽子を置いて誘うニナに、莉奈は笑顔で頷いてから。
くるりと振り返って言葉を投げた。
「荷物はお願いね、2人とも」
砂浜には、クーラーボックスと共にシノ・グラジオラス(火燼・f04537)とシエン・イロハ(迅疾の魔公子・f04536)が座っていて。
「プライベートビーチに荷物番がいるのかは分からんが……」
「悪戯っ子の波に攫われちゃうかもしれないでしょ」
押し付けられた役目に小さくぼやくシノへ莉奈はぴしゃりと言い放ち、それ以上の文句は受け付けないとばかりに踵を返すと、ニナの腕を取った。
「カガリは水を被り過ぎないようにな?」
歩き出しながら、ニナは傍らに寄り添う小型のドラゴンに声をかけ。
そういえばあれは『竜騎士の槍』だったかと思い出したシエンは、何となく主の後を追うカガリを見つめていたが。
「何だ? シエン先輩も混ざりたいか?」
「俺が混ざるかよ、さっさと行ってこい」
どこか面白がるようなニナの声に顔を顰めて見せ、追い払うように手を振った。
「まあ、俺らはゆっくりするとしようか」
そう言ってシノはクーラーボックスの蓋を開け、その中に手を入れると。
「色々あるからな……こういうのとか」
言いながらシエンへと投げたのは、冷えたビール。
「おっ、用意いいじゃねぇか」
にやりと笑って受け止めたシエンは、早速開けようとしてふと思い立ち。
「おいリナ。どうせつまみとか作ってきてんだろ、どれだ?」
「はいはい。おつまみならそっちのバッグよ」
声を飛ばせば、莉奈が呆れたように答え。
はっと気付いて、続けて叫んだ。
「他の荷物は勝手に開けちゃダメだからね!」
「別にお前の荷物に興味ねぇよ。シノじゃあるまいし」
「……って、さすがの俺でも荷物を査察しようとか思わんぞ!?」
「さて、どうだかなぁ?」
「ヒドイわシエンさん!」
そんないつもの会話を間に挟んで。
ニナと莉奈は青い海を。
シノとシエンは白い砂浜を。
それぞれ思い思いに楽しんでいく。
波音のように絶えず行き交う会話も心地よく。
肌に伝わる心地よい冷たさを、広がる青い景色を、堪能していった。
「あー、気持ちよかった!」
「ああ。とても楽しかった」
そして海を一通り遊び倒した莉奈とニナが戻って来る。
水に濡れてもまだ暑そうなその姿に、こんなところでも吸っていたタバコを片付けたシノは、空いた両手でクーラーボックスを開け。
「ほら、お嬢さんら。かき氷でも食べないか? 氷は俺が削ってやるよ」
氷の塊を片手に笑いながら、もう片方の手でボックスを傾け、中を見せた。
大半を氷が占めているけれども、空いたスペースに詰め込まれているのは。
かき氷にかける、赤や青や緑など、色とりどりのシロップに。
イチゴやパイナップルやマンゴーといった添えるフルーツ。
さらには、練乳や甘露、バニラアイスにシャーベット。
「好きなの選んでいいぞ。カガリもな」
「愚兄……シノにしては準備がいいな」
クーラーボックスを覗き込みながら、ニナが感嘆の声を漏らす。
それを聞き留めたシノは、一瞬きょとんとして。
すぐに難しい顔をすると、シエンに囁いた。
「……ニナに褒められるとか、明日は雨かね」
「いや、雨なんて可愛いもんかぁ? それこそランスでも降りそうな……
ってカガリ、お前を呼んだわけじゃねぇよ、降ってこなくていい」
囁き合う声を聞き留めて『竜騎士の槍』であるカガリが頭に降ってきたのを、シエンはやれやれと言った風に引き剥がす。
カガリは首を傾げてから、もう一度シエンの頭を狙うけれども。
シエンはビールを傾けながら、空いた片手を適当にひらひら動かしてそれを阻止。
手の動きに、カガリは時に逃げるように時にじゃれるように、しばし纏わりついて。
でも、ニナがその様子を眺めているのに気が付くと。
主の元へとすり寄るように戻っていった。
「先輩に遊んでもらってたのか」
「ふふ、カガリも楽しそうでよかった」
嬉しそうに出迎えたニナと莉奈は、すぐにまたクーラーボックスへと視線を戻す。
「色々あって迷う……」
真剣にボックスを凝視する莉奈を、シノは微笑を浮かべながら眺め。
「そうだ。リナにはチョコ氷、シエンには日本酒の氷もあるけど、どうする?」
「チョコ氷!?」
告げたメニューに、莉奈が顔を跳ね上げた。
「ぜひ! チョコで!」
「リナ、チョコならイチゴを乗せると美味しそうだぞ?」
「チョコイチゴ! 美味しそう!」
ニナの提案も即採用して、莉奈は目に見えてウキウキとし始める。
「私はマンゴーにしようかな」
「マンゴーも美味しそう。シェアしていい?」
「ああ、ぜひ」
そして楽し気に味を決める女性陣の注文通りに、シノはかき氷を作っていく。
茶色いチョコ氷を削り、イチゴをそのまま脇に飾った、莉奈のイチゴチョコ氷と。
マンゴーソースに果肉も添えた、ニナのマンゴーかき氷。
出来上がった傍から、楽し気な繊手が伸びてきて受け取って。
冷たい美味しさに莉奈とニナは笑い合った。
そして続いて、シノが削るのは日本酒を凍らせた氷。
「これが日本酒ねぇ……」
チョコ氷と違い、見た目には普通の氷とそう変わらない透明さに、シエンが興味津々シノの手元を覗き込む。
「本当に先輩はブレないな」
「どれだけお酒好きなのよ」
約束通りシェアしていたニナと莉奈が、どこか呆れたような声をかけるけれども。
「ハッ、ガキには分かんねぇ味だろうなぁ?」
鼻で笑うシエンに、未成年の莉奈が少しむっとした顔をする。
一方でニナは、分けてもらったチョコ氷を静かに口にして。
「慌てずとも、酒は成人してから楽しむからいいんだ」
未来を楽しむような言葉に、そうね、と莉奈の表情が和らいだ。
日本酒かき氷も出来上がり、ほれ食べるか? とからかってくるシエンから莉奈はぷいっと顔を背けて。
その視線の先に、砂浜を歩く人影を見つける。
それは、この地に案内した者として、また、年長者として、何か問題が起きていないかと軽く見回りをしていたグリモア猟兵で。
「夏梅さん」
莉奈はその名を呼んで大きく手を振った。
「よかったら、一緒にかき氷食べていかない?」
誘いに夏梅は歩く向きを変え、こちらに近づいてくる。
「どうかな、夏梅女史。こう言うのは人数が多い方が楽しい」
「どうせこの人数で食いきれる量じゃねぇんだ。遠慮する必要もねぇだろ」
ニナは小さく微笑みを見せ、シエンはにっと笑ってクーラーボックスを手で示し。
「それに、作るのはシノだしな」
続けた言葉に、シノが苦笑を零した。
「皆もこう言ってる事だし、持って帰る荷物は少ない方が俺も助かるよ」
そのまま、遠慮なく、と笑いかければ、莉奈もまた楽しそうに微笑んで。
「いっぱいあるから好きなのどうぞ」
「それじゃあ1つ、お言葉に甘えるとするかね」
夏梅も破顔すると、4人の側に腰を下ろした。
「夏梅女史は何味が好きかな?」
「チョコ氷、美味しいわよ」
「大人は日本酒だろ。ほれシノ、俺のもおかわり」
「シエンさんもう食べたの!?」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
榎・うさみっち
【澪(f03165)と!】
※水着JCの水着姿で登場
よし、澪のそのでっかいイルカに乗って泳ごうぜ!
……。
いや、なんで俺がイルカを泳がせる担当!?
(フェアリーパワーでうんしょうんしょとイルカを押してる)
あっ、何かでっかい波が…ぴゃあああ!
そして何やかんやで俺もイルカの上に乗せてもらいのんびり
そういえばこのビーチって夜も遊べるらしいな!
澪はこのあと何かするのかー?
…おっおっ?何だその反応は
もしや恋人的なアレか!さてはリア充か!
どんな相手なんだ!うさみっち様に話してみんかい!
可愛いのー?それとも格好いい系ー?
お耳をぴこぴこさせながら根掘り葉掘り聞く
\ぴゃあああ耳はらめぇぇぇ/
栗花落・澪
【うさみっち(f01902)と!】
※水着JCの水着姿で登場
このイルカさん?
いいよー、じゃあちょっと待ってね
(イルカを波に浮かばせ自分が跨り)
はいうさみっち早く押してー
ほらほら波に負けてるよー
もーしょうがないなぁ(救出)
うさみっちをいじって遊んだ後はちゃんと乗せてあげる
うん、夜は景色も綺麗らしいよねー
うぇっ!?えっ、えっと…一応、別の友達とも約束が…
こっ、恋人!?ちちち違っ、友達だってば!
もー、話聞いて!!
慌てて関係は否定しつつも、なんだかんだ
かっこいい系…というか野性的?かな…
等聞かれた事には答えつつ途中で我に返り
もーだから違うってば!
照れ隠しにうさみっちの耳を両手でうりうり
「よし、澪のそのでっかいイルカに乗って泳ごうぜ!」
「いいよー。じゃあちょっと待ってね」
砂浜で遊ぶ者達が多い中、貸し切りの海へと向かったのは榎・うさみっち(うさみっちゆたんぽは世界を救う・f01902)と栗花落・澪(泡沫の花・f03165)。
澪が抱えるイルカ型のフロートに、早速うさみっちが目をつけて。
快く頷いた澪は、自身とほぼ同じ大きさのでっかいイルカを波に浮かばせると、よいしょっと跨った。
「はい、うさみっち。早く押してー」
「…………いや、なんで俺が?」
大きなイルカに跨った、小柄とはいえオラトリオ。
それを押せと言われたのは、人間よりはるかに小さいフェアリー。
一目見ただけで、うさみっちのツッコミも当然と思われるのですが。
「ほらほら、波に負けてるよー」
「…………」
尚も無茶振ってくる澪に、サングラスの下で、むむむ、と顔を顰めながらも、うさみっちはイルカを押し始めた。
これだけの体格差がありながらもイルカと澪は少しずつ海を進んで行って。
何かフェアリーパワーってすごいですね。
とはいえ、うさみっちが小さいことには変わりなく。
ざっぱーん。
「ぴゃあああ!」
ちょっと大きな波を被ると、水色ボーダー水着を着たピンク色の小さな姿はあっさり飲み込まれて行きました。
「もー、しょうがないなぁ」
澪が黒いラッシュガードを着た腕をひょいと伸ばして救出し、一緒にイルカの上へ。
「最初からこうしてれば……」
「あはは。楽しかったでしょ?」
ちょっとジト目のうさみっちに、面白がるように澪は笑って。
青い空の下、青い海の上を、仲良く2人、ゆらゆら揺れる。
「そういえばこのビーチって夜も遊べるらしいな!」
「うん、夜は景色も綺麗らしいよねー」
うさみっちに言われて、澪は空を見上げた。
太陽を模した光が強く差し込む青は、星を模した光が瞬く黒に変わるのだろう。
どんなだろうと想像して、わくわくしていると。
「澪はこのあと何かするのかー?」
「うぇっ!?」
何の気なしにうさみっちが投げかけてきた問いに、どきっと胸が高鳴る。
「えっ、えっと……一応、別の友達とも約束が……」
いきなり琥珀色の瞳を泳がせて、しどろもどろに答える澪に、うさみっちの表情が次第ににやにやしていくのが、サングラスで隠されていても分かった。
「おっ、おっ? 何だその反応は。
……もしや恋人的なアレか! さてはリア充か!」
「こっ、恋人!? ちちち違っ、友達だってば!」
「どんな相手なんだ! うさみっち様に話してみんかい!」
「話聞いて!」
「可愛いのー? それとも格好いい系ー?」
「え!? えっと、かっこいい系……というか野性的? かな……」
「野性的ってどんなところがー?」
「って、もー! だから違うってば!」
垂れ耳をぴこぴこさせながら、からかうように根掘り葉掘り聞いてくるうさみっちに、澪の顔は真っ赤になって。
「どこに惚れたんだー?」
「あーもうっ、うるさぁい!」
その火照りを誤魔化すかのように澪は白い繊手を伸ばし、うさみっちを捕らえると。
「ぴゃあああ! 耳はらめぇぇぇ!」
両手でうりうりして質問を途絶えさせた。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
エスパルダ・メア
【古物商】
あっついなクソ…
よっし、ライオット、白雪!涼もうぜ?
水鉄砲で勝負しねえか
負けた奴がかき氷奢りな
ってお前らガチじゃねえか…いいねェ
ならオレはちっと重いがこのゴツイので
一発の水量が多い分、当たるだけ動きの隙になる
最初は白雪とライオットがやりあうのを静観する
二人の動きが大体頭に入れば
楽しそうじゃねえか、お二人さん
遠慮なく白雪からその足元を狙って行く
足元抉って体勢が崩れた所を狙い打ち
ライオットには全開水量でぶちかまして
やるな、さすが姫と王子
二対一上等、遊ぼうぜ!
…あークソ、負けた負けた
ふは、けどすげえバカみてえに楽しかったぜ
かき氷…へいへい
姫さんがブルーハワイで王子がイチゴな
一口ずつくれよ?
鶴澤・白雪
【古物商】
かき氷をかけた水鉄砲合戦
いいわね、燃えるわ
水鉄砲とはいえスナイパー舐めないでちょうだい
2人とも覚悟しておくのね
片手で持てるサイズの水鉄砲を両手に持つ
倒すべき相手が2人いるんだもの、同時に撃てる方がいいわ
まずは……そうね、ライオットを狙うわ
理由は簡単、王子の方が狙いやすそうだから
エスパルダはこういう時全力で遊ぶから
全力で応戦してくるに決まってるもの
ちょっ!?いきなり狙ってくるんじゃないわよ!しかも手強い
ライオット、こうなったら共同戦線と行きましょ
挟み撃ち作戦よ
2人がかりならあのヤンキー負かせると思うのよ
了解、やられた分やり返しましょ
楽しかったわね、一口くらいならいいわよ
かき氷よろしくね
ライオット・シヴァルレガリア
【古物商】
負けた人がカキ氷をおごるんだね
水鉄砲での勝負は初めてだけれど、精一杯力を尽くすよ
2人ともお手柔らかに
大きめの水鉄砲を1つ選ぼう
これなら射程距離が長くて扱いやすそうだ
1人ずつ確実に狙っていくよ
さすが白雪さん、手強いな
相手の射程から出るように逃げ回りながら、隙を見て反撃しよう
女性相手の場合どこを狙えば失礼が無いだろう
…お腹、かな
絶好調だね、エスパルダ
一撃もらっただけで水浸しだ
これは1人だと分が悪いかな
共同戦線に賛成するよ
僕がエスパルダを引き付けるから、白雪さんはその隙に背後へ回って欲しい
エスパルダ相手なら手加減は無しだ
いい勝負だったね
楽しかったから僕のを半分あげるよ、エスパルダ
「あっついなクソ……」
実は宇宙船の中ゆえに、天候は調整されたものではあるけれど。
夏を満喫するために設定された気候に、エスパルダ・メア(ラピエル・f16282)は吹き出る汗を拭った。
「よっし、ライオット、白雪! 涼もうぜ?」
そして、勝負、と掲げたのは水鉄砲。
「負けた奴がかき氷奢りな」
黒髪の下で、にやりと豪快に青い瞳が笑うと。
金髪の下で、穏やかに笑う青い瞳が応えた。
「水鉄砲での勝負は初めてだよ」
ライオット・シヴァルレガリア(ファランクス・f16281)は同意するように頷いてから、並ぶ水鉄砲を見やる。
「いいわね、燃えるわ」
鶴澤・白雪(棘晶インフェルノ・f09233)も不敵に笑うと、片手で持てるサイズの水鉄砲を手に取った。
「水鉄砲とはいえスナイパーを舐めないでちょうだい」
さらにもう片方の手にも同サイズのものを持ち、二丁拳銃で白雪は構える
倒すべき相手が2人なら、同時に撃てる方がいい。
エスパルダに、ライオットに、それぞれの銃口を向けて見せながら、覚悟しておくのね、と白雪は不敵に微笑んだ。
「精一杯力を尽くすよ。2人ともお手柔らかに」
ライオットが選んだのは、射程距離が長そうな大き目の水鉄砲。
その選択に、1人ずつ確実に狙っていこう、という堅実な意図がしっかりと見える。
「お前らガチじゃねえか……いいねェ」
そんな2人を満足そうに眺めたエスパルダのチョイスは、ゴツイ水鉄砲。
本体そのものにも重さがあって取り回しが難しいが、1発の水量が多いため、当たった時に動きの隙ができやすい威力重視のものだ。
それぞれの思惑で、それぞれの武器を選んだところで。
戦いの火ぶたが切って落とされる。
(「まずは……」)
白雪が狙ったのはライオット。
(「王子の方が狙いやすそうだし」)
それにこういう時に全力で遊ぶエスパルダは全力で応戦してくるにきまっているから、と簡単に決めて、二丁の水鉄砲の銃口を揃えた。
「さすが白雪さん、手強いな」
連続して飛んで来る水の弾を避けたライオットは、小型ゆえに短い射程から逃れるように遠ざかりながら、その真っ白な身体を見返す。
オニキスの様な黒髪と雪の様な白い肌のコントラストは、いつも通り美しいけれども。
海辺ゆえに纏う水着は、普段より白の露出が多く。
また、ビキニが、パレオが、髪色と同じくらい深い黒色で白雪を覆っていて。
髪飾りの真紅と共に、いつも以上にその特徴的な色合いを綺麗に魅せていた。
思わず目を奪われてしまうほどの美しい輝きに、しかしライオットは惑わされないよう気を引き締めて。
(「女性相手の場合、どこを狙えば失礼が無いだろう?」)
考えた結果、真っ白なお腹へと水弾を撃ち放つ。
そんな紳士な狙撃を、白雪は黒をふわりと翻して躱すと、次弾を当てるために、離れたライオットを追いかけ走った。
だがそこに。
「楽しそうじゃねえか、お2人さん」
攻防を静観し、動きを頭に入れていたエスパルダが動き出す。
遠慮なく、白雪の白い足元を狙って放たれた水弾は、咄嗟に避けられたけれども。
足元を抉るような威力に、少しだけ白雪の体勢が崩れた。
そこを逃さず放たれた次弾が、今度こそ白雪を完全に捕える。
さらに、間髪入れずに狙いをライオットに変え、乱入に驚いて動きが止まっていたところへとその水量をぶちかました。
「ちょっ!? いきなり狙ってくるんじゃないわよ!」
「絶好調だね、エスパルダ。一撃もらっただけで水浸しだ」
濡れた黒髪をかきあげて赤い瞳を釣り上げる白雪に、苦笑して肩を竦めるライオット。
そんな自身の成果に満足そうに、エスパルダはにやりと笑っていて。
「これは1人だと分が悪いかな?」
「ライオット、こうなったら共同戦線と行きましょ。挟み撃ち作戦よ」
「そうだね。エスパルダ相手なら手加減は無しだ」
頷き合った2人の間に、即座に同盟が成立した。
白雪が射程内へと走り込み、連撃を放つその後ろから、ライオットが長い射程を生かしての援護射撃でエスパルダの動きを阻害する。
「やるな、さすが姫と王子」
その動きに、だがエスパルダは余裕を見せながら水弾を躱して。
「二対一上等、遊ぼうぜ!」
むしろ面白がるように笑みを深めて水鉄砲を構える。
近づくことで威力を増してしまうその反撃に、白雪は慌てたように距離を取り。
逃げるなら追うとエスパルダが追撃を見せるけれども。
ライオットの狙撃がそれを阻止するように、絶妙に嫌な位置を狙ってくる。
煩いなと言うかのようにエスパルダの銃口が向きを変え、射程距離にライオットを捉えるべく一気に間合いを詰め。
狙撃手の利点である距離を潰した必殺の位置へと辿り着いた、刹那。
白雪の水弾が連続してエスパルダの背を叩いた。
驚き振り返ろうとしたそこに、ライオットの狙撃も繰り出され。
挟み撃ちにされたエスパルダは、びしょ濡れになってその場に倒れ込んだ。
ごろごろと砂浜を転がってから、仰向けに寝転がり。
「……あークソ、負けた負けた!」
どこかヤケクソ気味に敗北を宣言する。
その言葉に、白雪とライオットは銃を下ろし、エスパルダの両脇に歩み寄って。
「ふは、けどすげえバカみてえに楽しかったぜ」
にっと笑いながら見上げてくるエスパルダに、それぞれの手を伸ばした。
「ええ、楽しかったわね」
「いい勝負だった」
腕を引き、身を起こすのを助けながら、白雪もライオットも微笑む。
素直に助けを借りながら、でも途中からは自力で跳ねるように跳び起きたエスパルダに。
「かき氷、よろしくね」
勝負の景品を要求する白雪。
「へいへい」
仕方ないといった仕草を見せながら、でもどこか楽しそうにエスパルダは注文を聞き。
「姫さんがブルーハワイで王子がイチゴな。
あ、一口ずつくれよ?」
「それくらいならいいわよ」
「僕のを半分あげるよ。楽しかったからね」
そんじゃ行ってきます、と踵を返すと、エスパルダは肩越しにひらりと手を振った。
砂浜を歩く身体は、まだまだ熱い。
次は何の勝負をしようか、と考えながら。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
才堂・紅葉
【廃墟】にて
青い空の下、ウォーターサバゲーのチームバトルロイヤルに参加します。
こちらは3名での少人数での参加なので、競技慣れしたチーム相手だと苦戦を強いられるかもしれません。
でも、全力でやって勝ち負けが見えない位が一番楽しく遊べます。
派手にやってもお互いに怪我しないのが良いですね。
「さって、じゃあ張り切ってやりますか!」
背中にタンクを担いでアサルトライフルタイプの水鉄砲による制圧射撃をメインにします。
中衛で前衛のフォローや後衛の狙撃をサポート、そして隙あらばアタックしますね。
とにかく足を使って敵勢を崩していきましょう。
相手が固まれば、手榴弾の要領で水風船を投下します。
シーラ・フリュー
【廃墟】
海で遊ぶのって実は初めてなのですよね…。思いっきり遊びますよ…!
ウォーターサバゲーはとても面白そうですね…例え水鉄砲でも銃ですし、銃使いとしては負けられない気がします…。
ですけど、ゲームですし勝ち負けを気にせず、まずは楽しんでいきたいです…!
私は前はお任せして、長距離可なタイプで後ろから狙撃して援護射撃をする感じで行こうと思います。
味方に撃とうとしそうな敵の牽制や、追撃等できればと。
もちろん後ろから撃つだけではなく、私の周りにも注意しながらですね。
ただ、やっぱり普段使っているスナイパーライフルと比べたら、スコープも飛距離も無いので使い勝手が違って難しいですね…慣れれば良いのですが…。
マルコ・トリガー
【廃墟】
アドリブ歓迎
ボク、海は初めてなんだ
ヤドリガミだから器物の頃は水が苦手でね
こうして人の体を得てからできることが増えたからなかなか面白いよ
それでウォーターサバゲー?っていうのやるんだってね
やった事がないからシーラさんと紅葉さんにルールを教えてもらおうかな
フーン、とにかく全力でやればいいんだね
銃のヤドリガミの水鉄砲捌きを魅せてあげるよ
後ろは2人に任せてボクは前に出ようか
ボクはあくまで引きつけ役で攻撃は頼りになる仲間に任せようかな
おびき寄せて注意をボクに向けさせよう
遮蔽物を上手く使って隠れたり、【竜飛鳳舞】で立体的に跳び回るのもいいかな
フフ、サバゲーっていうのも案外悪く無いね
『求む挑戦者! ウォーターサバゲー!
チーム戦でのバトルロイヤルです。水鉄砲などの貸し出しあり。
気軽にいつでも乱入どんとこい!』
入口にそんな張り紙がされたビーチでは、大混戦が繰り広げられていた。
真っ青な空の下を、右へ左へと撃ち出された水がキラキラと飛び交い。
白い砂浜に足を取られながら、打ち寄せる波をバシャバシャと跳ね上げながら、幾つもの足が駆けていく。
補給にと、別荘側へ撤退する者もいれば、青い海に飛び込んで行く者もいる。
誰もが皆真剣な眼差しを見せ。
その中にもわいわいと楽し気な声が上がる、青い戦場。
少し離れた場所からそんな戦闘の様子を眺めたシーラ・フリュー(空夜・f00863)は、無表情なままぽつりと呟いた。
「とても面白そうですね……」
海で遊ぶのは実は初めてなのだと告白しながら、緑色の瞳に期待が灯る。
「ボクも、海は初めてなんだ」
マルコ・トリガー(古い短銃のヤドリガミ・f04649)は、早速、用意されていた水鉄砲を1つ1つ確かめながら笑う。
「ヤドリガミだから、器物の頃は水が苦手でね」
苦笑を見せる短い青髪の少年の本体は短銃で。
確かに、海どころか水気全般が天敵ではあっただろう。
「こうして人の体を得てからできることが増えたから、なかなか面白いよ」
まだまだマルコにとって未体験の世界は多い。
もっともっと色んな事を経験してみたいと。
まずは、短銃だった頃には考えられない水辺にマルコは立った。
「さって、じゃあ張り切ってやりますか!」
長い焦茶色の髪を手で纏めて持ち上げて、動きやすいように髪ゴムで高い位置に結わきながら、才堂・紅葉(お嬢・f08859)が元気に笑う。
少し小麦色に焼けた肢体を赤いビキニがすらりと包み。
背中に背負うのは、水の入ったタンク。
アサルトライフルタイプの水鉄砲を手に持てば、準備は万端。
狙撃銃のような水鉄砲を手にしたシーラが、羽衣のように腕にかけていた薄いストールを外し、無言で頷いた。
胸元や足の付け根にシンプルなリボンのような結び目を飾ったビキニは、灰色の長い髪を纏める飾り花と同じように深い青に染められて、シャープな印象を与える。
マルコも、上に弾倉ならぬ水タンクを付けた水鉄砲を片手で持ち。
「とにかく全力でやればいいんだよね」
細かいルールを蹴散らすような力強い言葉で、にっと微笑むと。
砂浜を駆け出し、戦場へと飛び込んで行った。
ウォーターサバゲーは初めてだけれど、紅葉に、シーラに、やり方は聞いたし。
猟兵として、そして短銃として、戦い方は知っている。
唐突に飛び込んできたマルコへと、集中する水の射線は、作戦通り。
狙っていた通り、近くにあったフロートの影へ回り込むように盾にして回避し。
逆にその攻撃の隙を狙って、紅葉のアサルトライフルが火ならぬ水を吐いた。
中距離から撃ち込まれる水弾に、さらに長距離からシーラの狙撃が飛び。
重なる攻撃は制圧射撃となって相手を圧していく。
「こちらは少人数での参加なので、苦戦を強いられるかもしれませんけど」
現に、対峙した相手チームからは5種類以上の水が飛んできていて。
回避を余儀なくされる紅葉は次第に距離を取らされているけれども。
「でも、全力でやって勝ち負けが見えない位が一番楽しく遊べます」
そんな中でも相手が1ヶ所に固まるように射撃で誘導していって。
狙いすまして投げるのは、手榴弾代わりの水風船。
「派手にやってもお互いに怪我しないのが良いですね」
戦果を見て、高い位置で結んだ焦茶色の長い髪が揺れる。
反撃とばかりに、今度は紅葉に射線が向くけれど。
その幾つかを抑えるように、シーラの狙撃が飛んで行った。
「例え水鉄砲でも銃ですし、銃使いとしては負けられない気がします……」
ぽつりと口にするのは、戦場傭兵たる自身の矜持。
銃器の違いを結果の差にしたくはないと、シーラの緑色の瞳が鋭く輝く。
「やっぱり、スコープも飛距離も無いので使い勝手が違って難しいですね……」
慣れれない水鉄砲の取り回しに。想定と違う弾の軌跡に。
普段使っているスナイパーライフルと思わず比べてしまうけれども。
それでも、これはやはりゲームであり遊戯であるから。
(「思いっきり遊びますよ……!」)
まずは楽しまなければと、勝ち負けだけでない戦いに狙いを定めた。
牽制を狙った援護射撃の中を、再びマルコが走り行く。
至近距離からの連続射撃で相手を削っていくけれど、反撃されないわけもなく。
逆に集中砲火がマルコに襲い掛かる。
「壱、弐、参……!」
今度はその場で跳び避けて、空中を蹴っては上へ上へと竜のように昇り、鳳のようにふわりと宙を舞って見せた。
思わずその動きを見上げた敵には、紅葉の水弾が撃ち込まれ、慌てふためき勢いが崩れたところに、シーラの狙撃が突き刺さる。
「フフ、サバゲーっていうのも案外悪く無いね」
青い空から白い砂浜を見下ろしたマルコは笑って。
次の引き付け役を全うするべく。海の遊びを満喫するべく。
再びビーチへと降り立っていった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵