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寛永三方ヶ原の戦い~赤備えの武田軍、再来

#サムライエンパイア #【Q】 #寛永三方ヶ原の戦い #武田二十四将

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 儀式魔術【Q】の成功は、サムライエンパイアに新たな局面を迎えようとしていた。
 今公方の徳川・家光が憂慮していた『甲斐の虎』の復活。
 信長軍の次なる一手を食い止めるべく、グリモア猟兵が動く。

「みんなは、甲斐の虎こと武田信玄って知ってるかなっ?」
 グリモアベースにて、蛇塚・レモン(叛逆する蛇神の器の娘・f05152)がUDCアースの書店から購入してきた【漫画でわかる偉人伝・武田信玄】を開きながら解説を始める。
「違う世界出身の猟兵もいるからハイパーざっくりに解説するとねっ? 徳川幕府が天下統一する前――つまり日本列島を平定する前に暴れまくった戦国大名、ええと、超強い領主だったのが、この武田信玄なんだよっ! 武田信玄は甲斐の国っていう領土を収めてて、戦争では徳川軍を打ち破ったこともあるんだよね~っ」
 ちなみにこの時、武田軍のあまりの強さに恐怖した若き頃の神君家康公は、馬上で脱糞しながら敗走したことはUDCアース現代でも語り継がれているほど有名だ。家康公もよほど悔しかったのか、その時の自分の姿を家臣に絵に描いてもらっているほどだ。ただし近年では否定説も出ており、諸説あるようだが。

「でね、最近なにかに物騒な信長軍の次の狙いは、この武田信玄の復活っ! 場所はなんと家康公が負けた戦場の三方ヶ原(みかたがはら)! そこで現在、『武田二十四将』と呼ばれるかつての配下とその軍勢がオブリビオンとして蘇って集結しているんだよっ!」
 儀式魔術【Q】の成功が、今回の予知を可能にしたのだという。
 ゆえに、今回の任務は三方ヶ原に集う『武田二十四将』の軍勢を叩き潰すことだ。

「上様の号令によって、幕府の侍たちの軍勢が現地に集結しているけど……なにせ、家康公がボロ負けしてうんこ漏らした相手だからね、当然、幕府軍の士気は全く奮ってないんだよね……」
 そこで、猟兵たちには軍勢の士気を揚げ、侍たちを戦える状態に持ち直さなくてはならない。己を力を軍勢に見せ付けたり、兵士ひとりひとりへの配慮や事前準備で安心させたり、援軍や説得を行ったりしてもらいたい。
「やる気を取り戻した幕府軍に武田の大軍を抑えてもらっている間に、みんなは武田軍の奥へ切り込んで『直属護衛部隊』を突破して、最奥に控える武田二十四将を倒してほしいんだよっ!」
 レモンの予知によれば、武田軍の武将を10人討ち取れば、信玄公復活は阻止できる。
 また、それ以上の武将を倒せば倒すほど、サムライエンパイアの大きな争乱の際に有利に事を運べるだろうという見立ても出ている。
「はっきり言って、今回の事件は普段と違って難易度が高いから、気合を入れてあたってほしいんだよっ! それじゃあ、用意ができたらサムライエンパイアへ転送するから、あたいに声をかけてねっ!」
 レモンの頭上のグリモアが輝くと、サムライエンパイアの三方ヶ原への転送が始まる!


七転 十五起
 七転十五起、なぎてんはねおきです。
 このシナリオは儀式魔術【Q】により発生した、第六猟兵MSたちによるシナリオ群です。
 サムライエンパイアの行く末を占う重要な大戦の一端を担わせていただきます。
 このシナリオの👑は少なめに設定されております。
 サクサクと進行してゆく予定ですのでご了承くださいませ。
 ただし難易度は『やや難』です。

 流れをおさらいすると『第一章』で兵士たちの士気を上げて戦う準備をします。
 徳川軍は、家柄だけで武士になったものも多く、実力不足なうえに徳川敗北の地での戦とあって誰しもが弱腰になってしまっています。なんとか対処しましょう。

 その後は『第二章』で直属護衛部隊のオブリビオンと戦い、突破した先に『第三章』にて武田二十四将がひとりが待ち受けております。

 猟兵の皆様には、武田の赤備えに負けない気概と武力をもってして、戦いに臨んでいただきますよう、よろしくお願い致します。
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第1章 冒険 『三方ヶ原の徳川軍』

POW   :    陣頭に立って力を見せつける事で、徳川軍の戦意を高揚させます

SPD   :    兵士一人一人への細やかな配慮や事前準備によって、士気を上昇させます

WIZ   :    演説や説得によって、徳川軍のやる気を引き出します

👑7
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ステラ・ジオ
【SPD】の行動に挑戦。

ぼくもまだ、戦う事には慣れていないし。不安や、怖い気持ちも判るから……皆がしっかり戦えて、無事に帰って来られるように、事前準備を整えておくね。

武具や必要な物を揃えて、整備をしたり。食事の支度等も手伝うね。験担ぎで、何か縁起が良いものを食べるのも良いかも……かつおぶしは、勝男武士を連想させる縁起の良い食べ物と、聞いたから。おかかのおにぎりなんて、どうかな?

他に何か出来る事は……歌を歌う、くらいなら。勇気が湧いてくる歌で皆を鼓舞したり、誰かの故郷の歌で心を落ち着かせたり。聴きたい歌があれば歌うから、何でも言ってよ。その代わり、ぼくに皆の勝利の音を聴かせて、ね?



 三方ヶ原に転送されたステラ・ジオ(星詠みラジオ・f11605)は、今回が猟兵として初の本格的な活動となる。
 ミルクの髪にショコラの肌、そして月を映した瞳を持つ、年季の入ったラジオのヤドリガミは、徳川陣営をその足で歩いて現状を知る。
「みんな怯えてる……。ぼくもまだ、戦う事には慣れていないし。不安や、怖い気持ちも判るから……」
 陣営に漂う重苦しい不安感に、ステラは自分自身を重ねて共感した。
 自分に何ができるだろう?
 そう考えたとき、ステラはやる気なく戦の準備をしている兵士の姿が目に写った。
「あ~、逃げ出してぇなぁ。勝ってこねぇよ、こんな戦……」
「……こんにちは。ぼくはステラ・ジオ。猟兵、だよ?」
 懐から取り出したるは、幕府から与えられた天下自在符。
 徳川の紋所が刻まれたその符がこの世界での猟兵の身分証明証であり、たちどころにこの場は治外法権と化す強力な符である。
「は、ははぁ! 猟兵様でしたか!」
「いいよ、平伏しないで? ……それより、何をしているの?」
 ステラの問いに、兵士は武器の整備と準備をしているのだと答えた。
「でも無駄だって……あの武田相手に、こんな武器通用するかよ……」
「人手が足りてないなら、ぼくが、手伝うよ」
「そ、そんな……いいの、ですか?」
 目を丸くして驚く兵士に、ステラは優しく微笑んだ。
「勿論だよ。何をしたらいいかな?」
「なれば……その……」
 兵士の要求に、今度はステラが目を丸くするのだった。

「こんなに……ご飯を炊くの?」
 案内されたのは急造の炊事場であった。
 恐らく周囲の村から徴収したと思しき鉄釜、そして土製のかまどがずらりとあたり一面に整列していた。
 もうもうと立ち登る湯気は、まるで狼煙か、あるいは白旗の暗示か。
「はい、なんせ、万単位でここへ集結してますゆえに。腹が減っては戦はできぬ。……これが今世の最後の飯となると、侘しいですがな? はは……」
「そんなこと、ないよ」
 ステラは首を横に振った。
「ぼくは、皆がしっかり戦えて、無事に帰って来られるように、事前準備を整えておくね」
「あ、お待ちくださ……」
 兵士の制止を振り切って、炊事場へ駆けてゆくステラ。
 すぐさま天下自在符を掲げながら宣言した。
「何を作るか、決まってるの? 決まってないなら、食事の支度等も手伝うね。験担ぎで、何か縁起が良いものを食べるのも良いかも……かつおぶしは、たしか『勝男武士』を連想させる縁起の良い食べ物と、聞いたから。おかかのおにぎりなんて、どうかな?」
「カツオ、ありますぞ!」
 別の兵士が声を上げた。
 ステラは力強く頷くと、袖をまくって手を洗い出した。
「……急ごう。早く作って、みんなに届けよう。このおにぎりは、最後の晩餐なんかじゃない……希望なんだ。ぼくらが作った希望を届けるんだ」
 ステラが率先しておかかのおにぎりを握り出せば、次第に兵士たちも感化されて白米に手を伸ばしてゆく。
 ある意味、これも『手をつなぐ』ことになるのだろう。
 おかげで、滞っていた作業が動き出し、おにぎりがどんどん量産されていった。
「それでも人手が足りない……小姓さんや側仕えの人たちも呼んで。どんどん配ってほしい」
 いつの間にか陣頭指揮をステラが執るようになっていた。
「他に何か出来る事は……歌を歌う、くらいなら」
 殺気立った炊事場を和ませ、奮い立たせるべく、ステラはおにぎりを握りながら力強く歌い出した。

 ♪生きることを決して諦めないで
 ♪だいじょうぶ ぼくらがそばにいるから
 ♪だってこの繋いだ手は 誰かを守るためにある
 ♪この声は 誰かを勇気付けるためにある

 ステラの短い歌のフレーズは、やがて兵士たちも一緒に口ずさむようになり、炊事場で大合唱が発生。
 それに釣られて見に来た者たちを巻き込み、おにぎりの大量量産と配達を懸命にこなしてゆく。
「聴きたい歌があれば歌うから、何でも言ってよ。誰かの故郷の歌でも、教えてくれたら歌ってみたい。……その代わり、ぼくに皆の勝利の音を聴かせて、ね?」
 ステラの言動に、まずは炊事場の面々が勇気を取り戻すことができた。
 腰元にぶら下げた本体の器物――『heartful noise』と名付けた壊れかけた小さな赤いラジオから、ノイズ混じりの温かな音楽が流れるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

死之宮・謡
アドリブ&絡み歓迎

へぇ…嘗ての精兵か…良いねぇ…浪漫を感じるよ?そう言うのは大好きさ!
何でこんなに士気が低いんだろうね?
死ぬのが恐い?どうせ人間なんて直ぐに死ぬんだ…己の好きに死にたいだろう?
これほど大きな戦で死ぬのを望まない連中が何で兵になることを選んだんだい?


やれやれ…そのサポートも仕事の内か…仕方ないねぇ…
【天翔ける狂気】…強化して…
其の辺に適当に攻撃をぶっ放しておこう…(呪詛・なぎ払い・怪力)

ね?君達だけじゃあ厳しいかもしれないけど…今回は私達猟兵も居る…
思い切って行こうじゃないか…


ネフラ・ノーヴァ
アドリブ、共闘OK。

おやおや、この士気の低さ、戦の前から負けているようだな。
陣頭でひとつパフォーマンスを打ってみようじゃないか。
士気高揚に使うのは血と火だ。
「武士ならば腕の一本ぐらい鍛えているだろう? 私のような女の細腕に頼るのか?」
左手に持った刺剣の先で右腕を切りつけ血を流し落とす。
「己が血を流せ、そして敵の血を噴き上げさせよ。彼奴等の赤備えをより赤く染め上げてやろうじゃないか。」
UC葬送黒血で流れ落ちた血を燃え上がらせ、昂らせよう。

なに、本音を言うならば私が血を好み欲しているだけなのだが。フフ。



 ところ変わって、ここは兵営所。
 家光公の名を受けて三方ヶ原に集結した武将たちがそれぞれ陣屋を設営して待機している場所だ。
 だが、一歩入れば、中はお通夜か告別式かと勘違いしてしまうほど暗く重く淀んだ空気が蔓延していた。
 そんな中を、ダンピールの死之宮・謡(統合されし悪意→存在悪・f13193)とクリスタリアンのネフラ・ノーヴァ(羊脂玉のクリスタリアン・f04313)が闊歩する。
「おやおや、この士気の低さ、戦の前から負けているようだな」
 ネフラが武将たちの様子に呆れてしまっていた。
「何でこんなに士気が低いんだろうね?」
 死之宮は単刀直入に言葉に出した。
 それにひとりの武将が答えた。
「そなたらは赤備えの武田軍の恐ろしさを知らぬから、あっけらかんとしておられるのだ……! 嘗ての精兵が蘇ったのだぞ!? これに信玄公まで蘇りでもしたら、幕府も行く末は如何なものか……」
「へぇ……嘗ての精兵か……良いねぇ……浪漫を感じるよ? そう言うのは大好きさ!」
 死之宮の口ぶりに武将が頭を振った。
「そなたは何も解っておらぬ。よほど腕の立つ猟兵様でいらっしゃるようだが、武田は徳川幕府開祖の神君家康公が敗北した相手! 我々は為す術なく討死は必定なり! これが恐ろしくないわけなかろう?」
 これに今度は死之宮が頭を振ってみせた。
「死ぬのが恐い? どうせ人間なんて直ぐに死ぬんだ……己の好きに死にたいだろう? これほど大きな戦で死ぬのを望まない連中が、何で兵になることを選んだんだい?」
「そ、それは……上様直々の下知ゆえ……それに我が家は代々、徳川家に仕え続けており……」
「ん? つまり君は……上司の命令と家柄の名誉を守るためだけに嫌々ここへ来ただけで、本当は戦いたくない弱腰ってことかい?」
「なっ、い、言わせておけば……!」
 苛立つ武将と煽る死之宮。
 その間に割って入るのはネフラだった。
「それくらいにしたらどうだ? ええと……」
「さっき自己紹介したろう? ……死之宮・謡だ、忘れないでくれ、ネフラ」
 死之宮の嘆息に、肩をすくめて謝意を示すネフラ。
「すまない、謡殿。これから始まる激戦に想いを馳せていたのでな、少々上の空だったのは認めよう。ところでだ、ここはひとつ、陣頭でひとつパフォーマンスを打ってみようじゃないか」
「ぱふぉーまんす、とは?」
 武将が怪訝な表情を浮かべる。
 つまりだ、とネフラが説明すると、武将の顔が途端に明るくなった。
「それは良き案でありますな! 早速、手が空いている将兵たちを招集して参りますぞ!」
 武将が各陣屋を駆け巡り始めたのを見て、死之宮は天を仰いでしまう。
「やれやれ……そっちのサポートも仕事の内か……仕方ないねぇ……」
「さぁ、行こう、謡殿! 皆が待っているぞ? フフ……!」
 上機嫌のネフラとは対象的に、死之宮は怠そうに場所を移すのだった。

 訓練場はかなり開けており、大勢の将兵が集まる場所として最適である。
 何が始まるんだ、と徳川軍が徐々に集まり始めた。
 まずは死之宮からパフォーマンスを始めることになった。
(まぁ、適当にユーベルコードをぶっ放せばいいか……)
 そう考えながらも、触れたモノにダメージを与える赤黒いオーラを全身に纏い、自身の殺意と狂気に比例した戦闘力を増強させる。
 更にマッハ4.7で空を飛べば、徳川軍はたちまちどよめきが走る!
「あれぞ天狗なりや!?」
「いや、韋駄天では!?」
 空を飛んだ軌跡が悪意の漆黒に染まるさまを眺める将兵たちは、まるで子供のようにはしゃぐ。
(いや、ユーベルコードの『天翔る狂気(ブラッディ・タイム)』は見世物じゃないんだが……)
 死之宮は若干困惑しながらも、仕上げとして赤黒いオーラを纏いながら隕石めいた急降下キックを訓練場の地面に叩き込んだ!
 たちまち土煙が立ち上り、着地地点は小規模なクレーターが発生した。
「ね? 君達だけじゃあ厳しいかもしれないけど……今回は私達猟兵も居る……。思い切って行こうじゃないか……」
 尋常ではない力量を見せ付けられた徳川軍は、理解が追い付かずに雁首揃えて固まってしまった。
 ただ、失敗というわけではなく、彼らの目の色は先刻とうってかわって希望に満ちたものになっているのは確かだ。
 続いてネフラがパフォーマンスを行うことに。
「武士ならば腕の一本ぐらい鍛えているだろう? 私のような女の細腕に頼るのか?」
 いきなりの問答に将兵たちは戸惑う。
 互いに顔を見合わせるも、ネフラへ反論するものが誰一人としていない。
 この状況を打破するべく、彼女は驚くべき行動に出る。
 なんと、左手に持った血棘の刺剣の先で、右腕を切りつけ血を流し落としたのだ!
 闇のような黒い血液が止めどなく傷口から滴ってゆく!
「己が血を流せ、そして敵の血を噴き上げさせよ。彼奴等の赤備えをより赤く染め上げてやろうじゃないか!」
 地面に零れたネフラの血が突如勢いよく発火!
 これには、ブレイズキャリバーの死之宮も目を見張った。
「まさかのブレイズキャリバー仲間?」
「いいや、これはユーベルコード『葬送黒血(ブラック・ブラッド・ブレイズ)』さ」
 ごうごうと燃え盛る火柱を前に、徳川軍は次第に投資が湧き上がってくる者たちがちらほら出現し始めた。
 しかし、まだまだ士気回復までには不十分だ。
 とはいえ、きっかけを作った事自体は評価すべきである。
「なに、本音を言うならば私が血を好み欲しているだけなのだが。フフ……! ああ、綺麗な血の花を早く咲かせてみたい。返り血で私の身体を赤く綺麗に染め上げたい……!」
「もしかしたら……君は、私と根っこは同じような要素で、できているのかもしれないね」
 戦意高揚の前に自身が恍惚としているネフラを見て、死之宮はボソリと呟いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

明石・鷲穂
兵士たちの待機場所で何人かに話しかけるぞ。
過去の武将が攻めてくるなんざ…士気も下がるよなぁ。
元気出せよ、な?

良い言葉は掛けてやれないが…仏様も言ってるぞ。
恐れての行動は、言葉よりも強くなる。
結局アンタを救えるのはアンタ自身だけだってな。

恐れるなよ、相手は過去だ。
弱さを見せると、過去につけ込まれるぞ。

なんてなぁ。
まあ…全力で戦っとかないと、アンタらもその家族も過去に呑まれて死ぬってことだ。
自分の命と、尊厳くらいは守れよ。

甲斐の虎は、猟兵に任せろ。
袖すり合うも他生の縁、アンタらの武功を祈っているぞ。
お互い頑張ろうなあ。

※アドリブ・連携おまかせ


浜栗・あさみ
【心情】

たけ、、だ?
ぜんぜん聞いたことねーけどあさみちゃんに任せとけばだいじょうぶっしょ?
だってサイキョーだぜあたし。

【方針】

桐府田・丈華(f01937)と参加。
共に陣頭に立ち、丈華の行動を眺めるもだんだん兵たちの様子にイライラして…。

【POW】

だーかーらー!
びびんなって。あたしがいるんだぜ?

――ったくしゃーねーな!ほらみろほら!

近くにあった大岩をユベコ「最強拳」で粉砕しその力を見せ付けます。



なーー????(得意満々の笑み)

(アドリブ、他の猟兵さんとの絡みOKです)


桐府田・丈華
【心情】武田軍の赤備え・・・聞けば聞くほど手強そうだよね
でもボク達もがんばってお手伝いしなくちゃ!
【方針】
浜栗・あさみさん(f01376)と共に陣頭に立ち、ユーベルコードを見せたりして徳川の兵士さん達を鼓舞します
「一度負けてる…じゃあ、後半戦からの逆転勝利は世の王道!負ける気がしないよ!」
徳川軍に見せる時のユーベルコードはバトルキャラクターズを召喚
武田軍が偵察とかで攻めてきたりした場合は押し戻したりします
「さあ、みんなで武田軍を倒しちゃおうー!」
と一気に勇気付けます

(アドリブ、他の猟兵さんとの絡みOKです)


エメラ・アーヴェスピア
儀式魔術…ここまで効力のあるものなのね
なら、それを成功させた同僚さん達に報いるべく、この仕事も成功させなくてはね
少々難しいかもしれないけど…時間よ、猟兵の仕事を始めましょうか

士気を上げる、ね…演説は得意ではないし…主に外見のせいなので私が何か言っても、ねぇ?
なら…私は判り易い方法を取りましょうか、『この場は既に我が陣地』
この世界でも大砲と一目で判る物が大量出現よ、インパクトはあるでしょう
大丈夫、私達にはこのような強力な砲もあるし、強き同僚さん達も居るのよ?必ず勝てるわ

…それとその裏で私の"戦い"…ドローンによる先行偵察の【情報収集】をしておきましょうか
今の時点では軽めに、ね

※アドリブ・絡み歓迎


藤原・祐菜
【WIZ】
アカン流れやな。これは立て直せなアカンな。前へ出てミカン箱の上に立って演説するで。
「ウチこそは稲荷の流れを汲む神社の巫女、藤原・祐菜や!諸君、よう集まってくれた。敵は強大かもしれない、でも所詮連中は過去の歴史で敗れ去ったもの。そんな過去が束になったところで未来を生きるウチらには無意味!!そしてウチら猟兵も援軍とて集まっておる!この戦い、負けると思うか?否、ありえへんわ!!ウチらが切り込むので援護を諸君らにお願いしたい!!と、アジ演説をぶちかまし士気を上げるで。
「稲荷より信託は下りた。天下泰平に反逆する逆賊を討ち果たすのだ!!」
とサムライブレイドを掲げて締め。どうよ。(ドヤァ



 続いて、猟兵たちは訓練場へ集まった将兵たちへ演説を行うことにした。
 明石・鷲穂(門前の山羊・f02320)は大勢の将兵たちの前で、声を張り上げて激励の言葉を投げかけ始めた。
「過去の武将が攻めてくるなんざ……士気も下がるよなぁ。元気出せよ、な? ああ、良い言葉は掛けてやれないが……仏様も言ってるぞ。『恐れての行動は、言葉よりも強くなる』……結局、アンタを救えるのはアンタ自身だけだってな」
 ケンタウロスのような風貌かつ法衣を纏った明石が正面向いて合掌を行うと、妙な神秘さが溢れ出して徳が高い雰囲気を味わうことができた。
「恐れるなよ、相手は過去だ。弱さを見せると、過去につけ込まれるぞ?」
 訓練場の神妙な空気に、明石自身が次第に耐えきれなくなってゆく。
「なんてなぁ? 空気が重いぞ、誰だこんな雰囲気にしたのは? あ、俺だ!」
 故に、自らシリアスな空気を霧消していった。
 将兵たちからどっと笑いが沸き起こった。
「まあ……全力で戦っとかないと、アンタらもその家族も過去に呑まれて死ぬってことだ。自分の命と、尊厳くらいは守れよ。でもさっきの猟兵のユーベルコードを見ただろ? あれがあれば武田軍は一捻りだ。だから甲斐の虎は、猟兵に任せろ。袖すり合うも他生の縁、アンタらの武功を祈っているぞ。お互い頑張ろうなあ」
 そう告げた明石が頭を下げると、将兵たちの拍手が巻き起こった。

 続いては、藤原・祐菜(黒狐修業中・f18628)の演説の番だ。
「アカン流れやな。これは立て直せなアカンな。せやかて、鷲穂みたいにうまく出来るやろか……?」
 不安を抱えながら藤原はミカン箱を置き、その上に昇ってみせた。
 大きく深呼吸。どうせやるなら仰々しく。
「こほんっ! ウチこそは稲荷の流れを汲む神社の巫女、藤原・祐菜や! 諸君、よう集まってくれた。敵は強大かもしれない、でも所詮連中は過去の歴史で敗れ去ったもの。そんな過去が束になったところで未来を生きるウチらには無意味!! そしてウチら猟兵も援軍とて集まっておる! この戦い、負けると思うか?否、ありえへんわ!! ウチらが切り込むので援護を諸君らにお願いしたい!!」
 一気に扇動演説をまくし立て、徳川軍のやる気を促す藤原。
 煽られた徳川軍は、みな口をポカーンと開けて呆然としていた。
 だが、勢いに乗った藤原は、身振り手振りを加えて尊大な口調で将兵たちへ言い放った。
「稲荷より信託は下りた。天下泰平に反逆する逆賊を討ち果たすのだ!!」
 とうとう刀を抜き払っ天へと切っ先を掲げ、えいえいおーっと鼓舞を始めた。
 将兵たちの反応は様々。
「割と可愛い妖狐なのに喋ると残念でしかない」
「いや、急に神とか言われてもな……?」
「熱意は伝わった、伝わったよ……」
 どうやら、藤原の熱意は若干空回り気味だったようだ。
 それでも、藤原はめげない!
「えい、えい、おーっ! えい、えい、おーっ! えい、えい、おーってゆうとるやないか! 声が小さいっ!」
 空回りする熱意でも、本人が本気ならばそれは次第に理解されてゆく。
 いつしか、徳川軍の殆どがえいっえいっおーっと鬨の声をあげていた。
「どやぁ……! これが稲荷の流れを汲む神社の巫女の実力やで~!」
 半泣きになりながらドヤ顔をする藤原に、エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)がその肩を叩く。
「……お疲れ様。あとは私に任せて」
「……おおきに、エメラ。実はさっきからめっちゃ足震えてん、ウチは生まれたての子鹿かちゅーねん!」
 セルフツッコミを入れながら藤原はエメラと交代。
 エメラは大勢を目の前にして、しばし逡巡する。
(儀式魔術……ここまで効力のあるものなのね。なら、それを成功させた同僚さん達に報いるべく、この仕事も成功させなくてはね。少々難しいかもしれないけど……時間よ、猟兵の仕事を始めましょうか)
 とは言うものの、エメラ自身、演説が得意なわけではない。
(主に外見のせいなので、ちんまりした私が強い口調で言っても、ねぇ……)
 外見で見くびられがちな経験があるからこそ、エメラは解りやすい手段が一番だと判断した。
「見せてあげるわ。我々が武田軍よりも優れているという点を!」
 エメラのユーベルコード『この場は既に我が陣地(シェリングテリトリー)』にて召喚された黄金の小型魔導蒸気砲台245基が目の前に出現!
 召喚された大量の小型砲台がずらりと並ぶ光景は実に壮観だ。
「な、なるほど! 騎馬の武田に銃で対抗、と! 過去から蘇った相手ならば、此方も鉄砲から大砲に持ち替えて対処すれば……!」
 武将のひとりが歓喜の声をあげた。
 しめた、とエメラは内心ほくそ笑むと、この機に乗じることにした。
「そうよ、これは大砲よ。私は一度にこれほどの大砲を召喚することが出来るわ。他に色々と兵器を魔導蒸気から生み出させる。いわば、対軍ユーベルコードのスペシャリスト、つまり極み手ってことよ」
 見た目のインパクトはかなり効果があったようで、これには将兵たちの血色もだいぶ良くなってきた。
「大丈夫、私達にはこのような強力な砲もあるし、強き同僚さん達も居るのよ? 必ず勝てるわ」
「そうだぜー! あたしたちがついているッ!」
 唐突に頭上から誰かの声が響いた!
 櫓の上に誰かがいるぞ!!
「だーかーらー! びびんなって。あたしがいるんだぜ? たけ……だ? ぜんぜん聞いたことねーけど、あさみちゃんに任せとけばだいじょうぶっしょ? だってサイキョーだぜあたし!」
 浜栗・あさみ(最強女子高生(自称)・f01376)は自分のことをサイキョーだと信じてやまない熱血でちょっぴり生意気な正義感あふれる女子高生ギャルだ。
「あさみさん、危ないよ……!!」
 その真下で懸命に静止する猟兵の姿もいた。
 若干12歳のカードバトルゲーマー、桐府田・丈華(カードバトルゲーマー・f01937)だ。
「あさみさん、早く降りてきて、落っこちたら怪我するよ!」
「ん? 丈華ちゃーん、へーきへーき! あたしはサイキョーだから、ここから飛び降りても大丈夫っ!! と~うっ!!」
 なんとビル3階建て相当の高さから浜栗はダイブ!
「うわわわわっ!?」
 だが途中でバランスを崩し、着地に失敗!
 ゴロンゴロンと訓練場を転がってゆく!
「だから危ないって……」
 桐府田は浜栗を起こそうと駆け寄る。
 だが当の本人はすくっと立ち上がると、何事もなかったかのように振る舞い出した!
「なっ? サイキョーだから怪我してないぜ! ……って、何その顔ー!?」
 着地に失敗してゴロゴロ転がった姿はお世辞にもかっこいいとは言えなかった。
 微妙な空気が流れるこの場を打破すべく、浜栗は次の一手を講じた。
「――ったくしゃーねーな! ほらみろほら!」
 彼女が走って向かったのは、訓練場に都合よく居座る巨大な岩。
 その前で浜栗は身構えると、全身の力をみなぎらせはじめた。
 ただし、その構えは『ぼくのかんがえたさいきょーのパンチ!』みたいな稚拙で隙だらけの構えであった。
「とっておきのとっておき~! どかーんっ!」
 繰り出されたパンチは、なんと、いとも軽々と巨岩を粉砕してみせたではないか!
 あっけにとられる将兵と猟兵たちを尻目に、浜栗は振り返って満面の笑顔を振りまいた。
「なー???? あたしはサイキョーだから!!」
「なんか、お騒がせしちゃったね」
 桐府田は苦笑いしながら軽く頭を下げた。
 そして視線を自分に向けて演説を始めた。
「確か、武田軍に徳川軍は一度負けてるんだよね……? じゃあ、後半戦からの逆転勝利は世の王道! むしろ負ける気がしないよ! この戦いは大勝利で大団円だね!」
 将兵たちの中で、このポジティブな考えに衝撃を受けつつ、感銘を受ける者が後をたたない。
「大丈夫! 世の中にはフラグっていうものがあって、今みたいな状況は負けることがないから! 思い切って戦おうよ!」
 桐府田自身、カードゲームで何度もツキを自分に引き寄せた経験則があるからこそ、口にできる言葉であり、故に説得力を増すことが出来る。
 と、その時、エメラが突然に叫んだ。
「敵襲よ! 武田軍の斥候部隊のようね。数は少ないけども、前線に向かってきてるわ」
 徳川軍は一気に狼狽しだす。
 エメラは演説中も魔導蒸気ドローンを周囲に飛ばして、常に索敵を行っていたのだ。
(これが私の“裏の戦い”――。役に立ててよかったわ)
 エメラの活躍は御手柄ではあるが、同時に徳川側の不安感を煽る形に。
 しかし、桐府田がそれを制するように言葉を投げかけた。
「安心して! ボクのユーベルコードでやっつけちゃうから! みんな、お願いだよ!」
 彼女は『バトルキャラクターズ』で召喚した41体のゲームキャラクターを最前線へ大急ぎで送り込んだ。
 エメラも挽回すべく、245基の砲門を斥候部隊のいる方角へ向ける。
 ドローンを通じて着弾観測射撃を行うべく、エメラは一斉射を開始!
「第一陣、放てっ!!」
 豪雷の如き、爆音が訓練場に轟く!
 砲弾ははるか前線へ飛んでゆくと、程なくして地鳴りが響いてきた。
「弾着確認、誤差修正。第二陣、放てっ!」
 再び一斉射! 今度は地鳴りと一緒に馬のいななきが遠くから聞こえてきた。
「命中、命中したわ! 丈華さんのバトルキャラクターズも現着を確認。撃ち漏らした斥候部隊……全滅を確認したわ!」
 おおおっ!
 将兵たちは安堵と歓喜のムードに包まれた!
 ここで桐府田が叫んだ。
「ほらねっ? ボクらがいれば大丈夫だって! さあ、みんなで武田軍を倒しちゃおうー!」
 将兵たちの顔に、希望の色が差し込んだ瞬間である。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ロコメルン・ルケッタ
武田さんの復活。ここで抑えられたら復活を止められるんだね
なんとしても止めなくちゃ。それには皆の力も必要だよ
自信を付けて貰おうとクラフトで改造武器防具を作っていきます
素材は様々な魔物の部位素材。この世界にはない威風ある容姿をしているはず

弓隊なら弓に、槍隊なら槍に合わせた武器を生産してなるべく扱いやすいように
戦闘は気持ちが大事。相手の軍に警戒や緊張を走らせて戦意を削ぐ目的もあるよ
怪しく光る素材もあるから、一部防具に仕込んでおくよ
一部武器にも仕込みを入れておくよ。使わないと良いけど……

敵は強敵。だけどぼくたちだって相手から見たら強敵だよ
大将が出る前に抑え込めるなら、今が好機。勇気を出して皆で挑もうよ


宴・段三郎
【SPD】

【目的】
徳川七剣豪の誕生

【行動】
武田二十四将に皆恐れをなしておるのか

なれば一人で三将斬り伏せる剣豪を創ろう

まずは、此度戦う兵を全員集めよ。

全員じゃ

そしてわしを囲んでもらおう
そして力を得るに相応しい者を選ぼう

わしは刀鍛冶、宴段三郎じゃ
名を聞いた者は…まぁおらんじゃろ

これより
武田二十四将の首を振んどる者達を誕生させる

じゃが、それにはもちろんおんしら兵子の者達が必要じゃ

では、まずこの中で
自分の命は今日限りと覚悟を決めた者、一歩前へ

次に今の自分の種族をやめる覚悟がある者、前へ出よ

…七人揃ったかの?

ではこれよりおんしらに
号 『七剣豪』を貸す

存分に、存分に力を振えぃ

『徳川七剣豪』誕生じゃ



 そんな大歓喜に包まれる訓練場へ、2人の猟兵が立ち寄る。
 ロコメルン・ルケッタ(幸福の追求者・f15638)は宴・段三郎(刀鍛冶・f02241)に意見を求めた。
「武田さんの復活。ここで抑えられたら復活を止められるんだね?」
「そうじゃな。武田二十四将だけでも強敵ぞ。信玄公の復活は是が非でも阻止せねばならんのじゃ」
 段三郎の同意に、ロコメルンは力強く頷く。
「だったら、なんとしても止めなくちゃ。行こう、段三郎さん」
「うむ、参ろう、ロコメルン殿」
 2人は大量の荷物を背負ったまま、将兵たちの前へ姿を表した。
 まずはロコメルンから口を開いた。
「武田さんを倒すためには、みんなの協力が不可欠だよ。そのためにも、強い装備が必要……。だから、ぼくはみんなに強力な武器と防具を作って持ってきたよ。これを見て……」
 ロコメルンが取り出したるは、極彩色の鳥の羽で彩られた長弓であった。
「これは巨大な極楽鳥の腱と骨格と羽毛から作った弓だよ。軽くてしなやかなんだ。セットで鎧や兜もあるから、後で見てほしいな……」
 ロコメルン自身がド派手な羽飾りが付いた兜を被ってアピールする。
「こっちはドラゴンの牙で作った大剣だよ……大きくて頑丈だから、盾代わりにも。ちょっと重いけど、破壊力は抜群だよ」
 見たこともない素材から作られたクラフト武装の数々に、将兵たちは思わず色めき立つ。
「おんし、武器商人か何か?」
 段三郎の問いに、ロコメルンは首を横に振った。
「これはゲームの中のクラフト要素……つまり、狩猟した魔物から採取した素材を組み合わせて武装を作るんだ。ぼくは、バーチャルキャラクターだからね。クエストで何度もこなしてきたんだよ」
「ふむ……道理で手慣れおるわけじゃな」
 刀鍛冶の段三郎は、物珍しげにクラフトされた武装を手にとって眺めていた。
「見た目が派手なのは大事だよ。この世界にはない威風ある容姿をしているし、戦闘は気持ちが大事。相手の軍に警戒や緊張を走らせて戦意を削ぐ目的もあるよ。武田さんの赤備えも、そういう意味合いがあるんじゃないかな?」
 なるほど、と将兵たちは深く納得する。
「赤備え以上のりっぱな武具を身につければ、確かに強くなった気がして戦場で奮って戦えそうでござる!」
 武将からそんな声が上がりだし、ロコメルンの口元が思わず緩む。
「怪しく光る素材もあるから、一部防具に仕込んでおくよ。光る素材で敵を警戒させるんだ。一部武器にも仕込みを入れておくよ。使わないと良いけど……」
 夜間戦闘に突入すうることはないだろうが、暗くても戦えそうなのはありがたい。
「敵は強敵。だけどぼくたちだって相手から見たら強敵だよ。大将が出る前に抑え込めるなら、今が好機。勇気を出して皆で挑もうよ」
 将兵たちが立ち上がり、ロコメルンの周りへ殺到し始める。
「わわ……っ!? お、押さないで? 弓や剣、それに防具が欲しい人は、行儀よく整列してね?」
 こうして、ロコメルンはしばらく武装クラフト職人として開戦まで慌ただしく動き回ることとなった。
 一方、段三郎は武将たちに大声で尋ね回っていた。
「武田二十四将に皆恐れをなしておるのか。なれば一人で三将斬り伏せる剣豪を創ろう。ここにいるのは全ての将兵か? そうか、全てか。それならよろしい。わしは刀鍛冶、宴段三郎じゃ。名を聞いた者は……まぁおらんじゃろ。これより、武田二十四将の首を振んどる者達を誕生させる。じゃが、それにはもちろんおんしら兵子の者達が必要じゃ」
 段三郎は仕事道具の中から七振りの妖刀を取り出して軍勢に告げた。
「この中で、自分の命は今日限りと覚悟を決めた者、一歩前へ」
 すると、大勢の益荒男たちが前へ進み出た。
 皆一様に筋骨隆々、気力も充分な侍ばかりだ。
「では次に、今の自分の種族をやめる覚悟がある者、前へ出よ」
 どういうことだ、と段三郎は尋ねられると、端的に彼は答えた。
「これからこの七振りの妖刀をおんしらに貸し出したいのじゃ。じゃが、これは紛れもない妖刀、手放したとき、人間のままでいられる保証はせぬ。それでも武田を斬り伏せたいと願う将はおらぬか?」
 すると、今度は大部分の益荒男たちが後ろへ下がった。
「それは不承でござる。故郷に妻と子を残しておるゆえ……!」
「拙者には跡目がおらぬ。ここで死ぬわけには……!」
「よいよい、己の命は大切にするものじゃ。……さて、7人、揃ったようじゃの?」
 残るはちょうど7人。
 彼らに団三郎は『鏖』『瀅』『巓』『梵』『戰』『閃』『義』からなる七振りの妖刀を貸し与えた。
「ではこれよりおんしらに、号 『七剣豪』を貸す。存分に、存分に力を振えぃ」
 妖刀を掴んだ7人は、たちまち剣豪並みの剣術と膂力を獲得するが、徐々に精神を蝕まれ始める。
「これにて『徳川七剣豪』誕生じゃ」
 段三郎は満足げに七人を眺めて胸を張った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ゼット・ドラグ
【フリーダム】で参加。
いつもは竜を殺す事を生業とする猟兵だが、今回は甲斐の虎に倣って、勝利と昇竜をかけた「勝竜」のゼットと名乗りを上げるか。
俺がいる限り、勝利への道を昇り続けるぜ!
「よっしゃ、軽く俺の力を見せてやるとするか!」
陣頭に立ち、同じ旅団員の数宮と模擬戦を行う。
審判はその辺の兵士に任せ、技能もUCも使わない素手での演武を行う。
これならダメージはほとんどないだろうが、あまり疲れたくない。
数宮はガチな模擬戦を望んでるようだが、そうはさせん。
審判の兵士はもう良いと思ったら止めてくれ。(ガチまで行くかはMSさんにお任せします)
終わったら勝敗はさておき、武器を持てばもっと強い事を強くアピール。


数宮・多喜
【フリーダム】の面々と。

ってか、意気軒高のために艦長と演武を披露って……
アタシが相手でいいのかね。
ま、受けたからには全力でお相手しますとも。
『覚悟』を一つ決めて、ゼット艦長との演武を始める。
アタシができるのは『グラップル』……つまりは徒手空拳さ。
どうやったって得物を持ってる艦長とじゃ分が悪い。
それでも演武でなら動きをしっかり『見切り』、
流れに乗せるように捌きやすそうな拳を……ん?
なんでガチで避けてカウンター狙うのさ?
そう言う事か、え?
アタシも本気になるぞ、あぁ?
どんどん実戦的になってる?知るか!
こちとらタマの取り合いになってるんだよ!
ここはひとつ【漢女の徹し】で…

…あ、これ模擬戦だった。てへ。


ブイバル・ブランドー
【フリーダム】【SPD】
徳川軍、そんな装備で大丈夫か?なにやら心もとない表情をしているな…まあ、無理もないか

実力不足で弱腰。鍛錬して心技体を高めるにはもう間に合わないだろうな…
そういうわけで、防具改造、武器改造の技能を駆使してビルドロボットを使い、兵士一人一人の体格に合わせた強化外骨格を造るとしよう。材料は…持参してきたスクラップと徳川軍の鎧や武器等で作ってみるのもいいかもしれない。

これで心技体のうち体は補えた。心技は他のメンバーに任せるとしよう



 万能工作艦「フリーダム」とは、艦長のゼット・ドラグ(竜殺し・f03370)がフリーダムに生きるための自由の翼として、気のいい仲間たちと毎日楽しく過ごす旅団兼工作艦である。
 そんなフリーダムな面々がおっとり刀で訓練場に駆けつけると、早速行動を開始した。
「はぁ!? 意気軒高のために艦長と演武を披露って……」
 数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)が目を丸くして驚いた。
 これにゼットは表情を変えずに言葉を返す。
「不服か? 安心しろ。武器は使わず素手同士の演武を兼ねた模擬戦だ」
「てか、アタシが相手でいいのかね?」
「ブイバルは他にやりたいことがあると言っていた。消去法で数宮と俺がやるしかないだろ」
「ああ、なるほど。だったら仕方がないねぇ。ま、受けたからには全力でお相手しますとも」
 数宮とゼットは、何やら謎の装置を組み立てているブイバル・ブランドー(の中身//自由すぎるアーマー・f05082)を眺めつつ、演武の準備に取り掛かった。

 訓練場にギャラリーと化した将兵たちが詰め寄ってきた。
 猟兵たちの度重なる努力の甲斐あって、かなり士気は向上している模様。
 だからこそ、ここは熱い模擬戦を披露して、皆の闘争心に一層拍車をかけたいところだ。
 ゼットが右腕を天に掲げながら宣言した。
「俺の名はゼット! いつもは竜を殺す事を生業とする猟兵だが、今回は甲斐の虎に倣って、勝利と昇竜をかけた『勝竜』のゼットと名乗るぜ! 俺の拳に砕けぬものはない。よっしゃ、軽く俺の力を見せてやるとするか!」
「ほう、つまりショーリューの拳で勝利を掴め、と?」
 数宮の茶々に、ゼットは頷いて答えた。
「そのとおりだ。ショーリューの拳、つまりショーリューケ……っておい数宮? 俺になんてことを言わせるんだ? それに俺はケンよりリュウのほうをよく使う、って馬鹿! そうじゃねぇ! 馬鹿!」
「竜殺しだけにリュウを使う……」
「おい、それくらいにしろよ、数宮……」
 ゼットが目を逸らして下唇を噛んでいた。
 数宮は苦笑いしながらゼットを取り繕う。
「いや、ははは、そろそ始めようか、艦長!?」
 数宮は陣頭で一礼すると、ゼットと対面して両拳を掲げた。
 ゼットも静かに拳を構えると、近くにいた兵士に審判を依頼した。
「行くよ、艦長! 武器を持った艦長じゃ分が悪いし、こういうときこそ互いの動きを見切っていい演武にしたいものだね」
「……ああ、そうだな。来い、数宮」
 誘われた数宮は、素直にゼットの懐に飛び込んできた。
(徒手空拳なら、多少はこちらも本気を出してもいいはずさ!)
 なにせ、普段ならなかなか互角に渡り合えない相手との演武(模擬戦)だ。
 割と武闘派な数宮の心が踊らないはずがなかった。
 突き出されるジャブからのコンビネーション左ストレート!
 しかし、ゼットはこれを掻い潜ってゆく。
 というか全力で回避してる。少しは防御して打ち払うくらいしてもいいのだが。
 まぁいいか、と数宮は攻守交代。
「さぁ、艦長の番で、うおっ!?」
 ゼットの唐突な鋭いハイキックが数宮の左手の甲を強かに蹴りつけた!
「た、たんま! 艦長、なんでガチで避けてカウンター狙うのさ?」
「狙っていない。そこがたまたま蹴りやすかっただけだ」
「ひょっとして、艦長、さっきの怒ってるのかい?」
「怒ってねぇよ!」
「怒ってるじゃないか!」
 ゼットの繰り出すコンビネーションを、数宮は両腕で軌道を逸して弾き返し、彼女もカウンターの拳を繰り出してゆく。その拳圧がゼットの前髪を揺らす!
「なかなかやるな。流石に鋭いパンチだ」
「艦長こそ、武器無しでこんなに強いとか知らなかったよ!」
 次第に2人の戦闘はエスカレート。
 互いに力をセーブし合いつつ、それでもギリギリまで許容範囲を拡大して死力を尽くしてゆく。
 観衆はもはや固唾を呑んで、そのハイレベルなどつき合いを見守るほかない。
「おふたりとも、もはやこれは組手になっておりますぞ!?」
 兵士が仲裁に入るが、2人は聞く耳を持たない。
「そう言う事か、え? 艦長? アタシも本気になるぞ、あぁ? どんどん実戦的になってる? 知るか! こちとらタマの取り合いになってるんだよ!」
 数宮の猛攻を静かに受け捌きながら回避するゼット。
「俺は疲れたくないんだがな。しかし勝敗が有耶無耶になるのは俺も望まないぜ。やむを得ないな。打ち込んでこい、数宮」
「言われなくてもやってやらぁ! 必殺! 練って、整え、ぶち込むっ! 漢女の徹し――」
「はい、そこまでであります」
 がしょーんっと2人の間に割って入るガラクタロボット!
 ユーベルコード『ビルドロボット』でガラクタを纏ってロボ化したブイバルが仲裁に入った。
「ユーベルコード禁止であります。模擬戦と言っていたのにどうしてこうなった? そんなのだったら我が完全武装でゥエルカームって言って登場すべきだった?」
「てへっ! 面目ないねぇ、ブイバルさん。てか、そのネタを分かるやつがここにはいねぇ!」
 茶目っ気たっぷりに自分の頭をコツンと叩く数宮がツッコミを入れると、ゼットは深い溜息を吐いた。
「俺も熱くなってしまって済まなかったな。……で、ブイバル。やりたいことは終わったのか?」
「勿論です。ところで徳川軍よ、そんな装備で大丈夫か?」
 唐突にどっかの携帯電話を使いこなす天使みたいな口ぶりで、将兵たちへ演説を始めだすブイバル。
「一番いいのを頼むのが人間の本心だ。だいぶ士気向上したようだが、それでも不安を抱える物もまだまだ多い。まあ、無理もないか」
 ガシャンガシャンと仰々しくブイバルはガラクタで何かを作り始めた。
「実力不足で弱腰。鍛錬して心技体を高めるにはもう間に合わないだろう。そういうわけで、防具改造、武器改造の技能を駆使してビルドロボットを応用。兵士一人一人の体格に合わせた強化外骨格を造ることにした。時間がかかったのは、スクラップの材料を集めるのに少々苦労したからだ。不要になった鎧甲冑や折れた刀、そして我が持ち込んだスクラップが原料だ」
 するとブイバルは手近な兵士を手招きすると、いきなりロボの両手でぺちんっと挟み込んだ!
 がらがらがらっ!
 ちーんっ!
「スクラップ! サムライブレイド! ベストマッチだ!」
 両手をどけると、そこにはハリネズミみたいなトゲトゲのメタルアーマーを着込んだ兵士が爆誕!
「と、このように、今から我が君たちを『改造』する。希望者は前に出るんだ」
 その男の子心をくすぐる絶妙な中二病デザインの鎧装に将兵たちは目を輝かせた。
 そしてブイバルの周りに我先にと群がり始める!
「おい、お前等、ちゃんと並べ。数宮、列を整理するぞ。おい、ここは最後尾じゃないって言ってるだろ! 割り込みはマナー違反だぜ!?」
「了解だよ、艦長! はい押さないでー! 20人ごとに並んで待機してー! 最後尾は此方だからねぇー!」
 突如発生したブイバルの握手会(アーマー提供付き)の列整理に追われるゼットと数宮の尽力により、徳川軍の装備は一番いいものになったのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『義勇兵の亡霊』

POW   :    我が信念、この体に有り。
自身の【味方】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    我が信念、この刃に有り。
自身に【敵に斃された仲間の怨念】をまとい、高速移動と【斬撃による衝撃波】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    我が信念、この矢に有り。
【弓】を向けた対象に、【上空から降り注ぐ無数の矢】でダメージを与える。命中率が高い。

イラスト:シルエットさくら

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 なんやかんやで徳川軍の心技体は漲り、いよいよ開戦!
 押し寄せる武田の騎馬隊を、徳川側のドラゴン牙の大剣や怪鳥の弓矢やトゲトゲアーマー兵団が押し留めてゆく!
 正直言って世界観が間違っているような部隊とぶつかる武田軍が若干悲惨である。
「今のうちですぞ! 猟兵様方は、敵の本陣を目指してくだされ!」
 破竹の勢いで赤備えの騎馬隊を蹴散らす将兵たちに後押しされ、猟兵たちは軍勢の奥へと潜り込むことに成功する。
 ――だが、そこに待ち構えていたのは『直属護衛部隊』の義勇兵の亡霊たち!
 彼女たちは無言で弓を引き、刀を抜いて猟兵たちに襲いかかってきた!
 且つて、織田信長に一揆をおこした農村と共に戦った多数の義勇兵達の亡霊たちは、前衛と後衛が別れており、お互いを援護するように戦う。
 更に、味方が斃れるほどに強化されるらしく、先程の砲撃の犠牲にかなり恨みを抱いているようだ。
 だが、ここを突破せねば、『武田二十四将』へは辿り着けない!
 猟兵たちよ、武器を取れ! そして戦え、この世界の未来のために!
藤原・祐菜
よし、押し込めー!!現地徴用のゲリラ兵など蹴散らしてしまうんや!!

攻撃はフォースカトラスとサムライブレイドによる二刀流攻撃。
防御は通常攻撃には【残像】と【オーラ防御】と【盾受け】と【武器受け】を使い、スペルカードシールドによる盾防御とフォースカトラスによる切り払いで回避行動を。さらにユーべルコードには風水観測で回避精度を上げるんや。
基本防御回避優先で囮になりながら確実に一体一体屠りに行くで。攻撃は基本仲間任せで削り役っちゅーやっちゃな。

ビーム兵器に実弾兵器が敵うわけないやろ?技術力の差は明白!!(フォースカトラス振り回しながら)


エメラ・アーヴェスピア
あら、予想外の先制砲撃、これが吉と出るか凶と出るか…
…所で味方の装備が凄い事になったわね…人の事は言えないかもしれないけど
兎も角、開戦ね

後方から支援していたい所だけど…そういう訳にもいかないかしら
…一応、先程出した大量の『陣地』の砲台はドローンから相手の陣形を把握、有効な所に撃つようにするわ

さて、亡霊に対しての行動なのだけど…『我が砲火は未来の為に』
先程はインパクトと判り易さ重視で『陣地』を使ったけど…戦闘なら、相手に技術を合わせる必要はないわよね
大型の重砲(攻撃力重視)を呼び出し、榴弾で同僚さん達の【援護射撃】をするわ
その強化ごと打ち破る、精々派手に吹き飛びなさい…!

※アドリブ・絡み歓迎


ロコメルン・ルケッタ
…戦争って、どうなっても憂いが生まれるね…
やって、やり返して、エスカレートして、止まらなくなって
戦いたくなかったのに、戦わないといけない徳川軍の皆
きっと、武田軍にもそういう人は居るはず…
この人達も…
仲間を援護し合う義勇兵の方達を見て、決意します
…進むんだ。早期に終わらせるために…

弓兵をなんとかしなくちゃ。UCで空高く上昇し注目を集めます
矢を向けてくるはず。ヴァリアブルマフラーを展開させて頭上に防壁をはるよ
もし直接射出してくるようなら、フレイムドラークンを投擲させて燃料を補充
一気に放出させて壊滅を狙うよ
散開されたら急降下。シックラーを一蹴させて氷擊を見舞っていきます
退けないなら、せめて安らかに


死之宮・謡
アドリブ&絡み歓迎

やれやれ…面倒な奴等が出て来たね…ん?別に此奴等が強いとかそういうのじゃないさ…唯、私こういう奴等嫌いなんだよね?自分の力不足で死んだのに被害者面してさぁ?勇猛ぶっちゃってさぁ?くたばったんだから黙って終わっとけよ…未練出して出て来るんじゃねえよ…(急にどす黒いトーンで)

来い【七血人】共…殺し尽くせ…久しぶりに遠慮せずに暴れて良いよ?
………何時も探索だの情報収集で扱き使ってるからね…凄い気合の入り様だね…

私も大鎌に即死の「呪詛」を掛けて(この程度の相手なら抵抗させないよ…)
「怪力」で「2回攻撃」の「なぎ払い」で消し飛ばす

ふふふ…さぁ、始めよう?


ネフラ・ノーヴァ
真の姿は赤く輝く血の瞳。
アドリブ、共闘OK。

これだけ猟兵が梃子入れしたのだから、雑兵でも将の働きをするというものだ。
さて、このまま押し通らせてもらおう。
私は前衛で切り込む。刺剣で血を散らせていこう。

ここぞとばかりに右手のUCフェイタルグラップルで、義勇兵の妙な面を頭蓋とともに砕いてやろうじゃないか。
次に備えてたっぷり返り血を頂いておこう。

似たような血塗れの猟兵を見かけたなら、艶然として声を掛けよう。
「やあ、貴公も良く血に塗れているじゃないか。」



 三方ヶ原に剣戟と怒号が飛び交う。
 猟兵たちの尽力によって心技体とも充実した徳川軍は、まるで先程までの弱腰ぶりが嘘のように武田の騎馬隊を押し返していた。
「あら、先制砲撃があんなにキレイに決まるなんて予想外。これが吉と出るか凶と出るか……」
 逡巡しながら呟くエメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)は戦場を駆け抜けていた。
「……ところで味方の装備が凄い事になったわね……人の事は言えないかもしれないけど」
 徳川方の侍たちは、猟兵たちから与えられた異形の武装をもってして、過去からの侵略者へ勇猛に立ち向かってゆく。
 それらは明らかにサムライエンパイアの世界観に似つかわしい武具ばかりであった。
「とにかく開戦ね。徳川軍が騎馬兵の軍勢を押さえている間、私達は本陣へ急ぎましょうか」
 エメラの言葉通り、激戦の合間を猟兵たちは素早く掻い潜り、武田軍本陣へ迫る。
 だが、猟兵たちの目の前に『直属護衛部隊』の義勇兵の亡霊たち……能面を被った女侍たちの部隊が立ち塞がる。
 彼女たちは物を言わず、自分たちの主を護る盾となるべく猟兵と対峙するのだ。
 そこへ突っ込んでくるのは妖狐の剣豪である藤原・祐菜(黒狐修業中・f18628)!
「よし、押し込めー!! 現地徴用のゲリラ兵など蹴散らしてしまうんや!!」
 フォースカトラスとサムライブレイドによる二刀流で前線へ躍り出ると、薙刀を持つ女侍と激突、激しい攻防戦を開始!
「ヒャッハーッ! いてもうたるでーっ!」
 ハイテンションのまま二刀流を振り回しつつ、敵の攻撃を巧みに受け止め、いなしてゆく!
 それに続けとロコメルン・ルケッタ(幸福の追求者・f15638)が首元のヴァリアブルマフラーの両端を掴んだまま広げ、パラグライダーの要領で滑空しながら三方ヶ原の上空を移動していた。
 まるで忍者が空駆けをしているようだ。
「……戦争って、どうなっても憂いが生まれるね……」
 眼下に広がる、血を血で洗う凄まじい惨劇の連続に、ロコメルンは思わず悲しみで顔を歪ませた。
「やって、やり返して、エスカレートして、止まらなくなって。戦いたくなかったのに、戦わないといけない徳川軍のみんな。きっと、蘇った武田軍にもそういう人は居るはず……」
 オブリビオンにも心があり、もしかしたら『武田二十四将』のひとりに無理矢理付き従わざるを得なかったのかもしれない。慈愛の心をもってロコメルンは戦場を上空から眺めて、やりきれなさに唇を噛んだ。
「きっと、あの人達も……」
 視界の先には義勇兵の霊たち。
 そのうちの弓兵たちと彼女のは目があった。狙われてる!
 仲間を援護し合う義勇兵の方達を見て、ロコメルンは決意する。
「……進むんだ。早期に終わらせるために……」
 ロコメルンと弓兵団の睨み合いが始まった。

 地上では死之宮・謡(統合されし悪意→存在悪・f13193)とネフラ・ノーヴァ(羊脂玉のクリスタリアン・f04313)が敵の最前線へ接近している最中である。
「やれやれ……面倒な奴等が出て来たね……」
 ダウナーな死之宮に対して、ネフラは非常にテンションが高い。
「これだけ猟兵が梃子入れしたのだから、雑兵でも将の働きをするというものだ。さて、このまま押し通らせてもらおう。面倒な相手とは強者という意味ならば、その地を刺剣で散らせよう」
 フフ、と怪しくニヤけるネフラに、死之宮がテンション低めに答えた。
「ネフラ、また君か。別に此奴等が強いとかそういうのじゃないさ……」
 死之宮の口調が徐々に重たいものになってゆく。
「……唯、私こういう奴等嫌いなんだよね? 自分の力不足で死んだのに被害者面してさぁ? 勇猛ぶっちゃってさぁ? くたばったんだから黙って終わっとけよ……未練出して出て来るんじゃねえよ……」
 急にドス黒いトーンで毒を吐いたかと思えば、魔力を編み出して召喚術式を形成する。
「来い、『裏世界の七血人(ブラッドセブン・オブ・ナイトメア)』共……殺し尽くせ……久しぶりに遠慮せずに暴れて良いよ?」
 七血人――死之宮が使役する闇ノ国の7人の殺戮者の霊体たちを呼び出す。
 炎の戦士、雨の狙撃手、雷の槍遣いなどの邪神めいた殺戮者は、死之宮の号令に我先にと飛び出すと義勇兵の霊たちを無残に屠り始めた。
「ふふふ……さぁ、始めよう?」
 死之宮自身も、大鎌を掲げて目を爛々と輝かせていた。
 ネフラも戦意高揚を押さえきれずに、真の姿……赤く輝く血の瞳に覚醒して血棘の刺剣を振るう。
「さぁ! その鮮血を美しく咲かせてくれよう!」
 太刀と盾を持った女侍の守りを容易く刺剣が貫けば、そのまま敵の心臓を一突き!
 敵の胸元から吹き上がる鮮血をネフラは浴びると、純白の衣装と肌と髪を紅に変えて高笑いし始める。
「フハハハッ! そうだ……! もっと血を浴びさせておくれっ!」
 防御など一切考慮しないネフラの突撃を死之宮は尻目に、大鎌を振り回して義勇兵の首を刎ねた。
「まったく元気だねぇ……七血人たち、私達は向こうへ行こうか? 調子が狂う……」
 こうして徐々に義勇兵の霊たちを猟兵たちは押し返してゆく。
 その時、死之宮へ降り注ぐ矢の雨!
 大鎌を振るって矢を打ち払うも、後続から次々と押し寄せてくる!
「ちっ……私を守れ、七血人たち!」
 死之宮は七血人の武器で緊急回避!
 だが、なおも続く矢の集中豪雨!
「あぶない……!」
 其処へ飛び込んできたのはロコメルン!
 ヴァリアブルマフラーを空中で広げて硬化!
 矢の豪雨から死之宮を守った!
「大丈夫? 間に合ってよかった……」
 ユーベルコード『スカイステッパー』で空中を飛び跳ねるロコメルンは、自らを囮にして弓兵から猟兵たちを守っていたのだ。
 これに死之宮は溜息を吐きながら返答した。
「あれくらい私ひとりで充分だ……。でも……助かった。ありがとう……もう行くね?」
 そう告げると死之宮は、すぐさま敵小隊へ駆け出してゆき、七血人とともに大鎌を豪快に振り回す。
「この刃に宿すのは即死の呪詛……この程度の相手なら抵抗などさせないよ……!」
 彼女が通り過ぎた後は義勇兵の霊たちがバラバラに切り刻まれて雲散霧消してゆく。
 更に七血人たちの超常的な殺人技術によって、敵小隊はみるみるうちに壊滅!
「いいね、何時も探索だの情報収集で扱き使ってるからね……凄い気合の入り様だね……! その調子だ……!」
 死之宮が怪力任せに素早い2回攻撃で義勇兵たちをなぎ払うと、その存在そのものを消し飛ばしてしまった。
 ようやくエンジンが掛かってきた死之宮が敵軍の中心へ突っ込んでゆくのを見送ったロコメルン。
「守るのもいいけど、そろそろ攻撃しないとかな……?」
 次第にロコメルンへ直接射殺しにかかって来るようになってきたため、彼女に焦りの色が見え始めた。
 ユーベルコードの残り跳躍回数も僅か。
 一度地上へ降り立ってクールタイムを経ないといけなくなる。
 その前になんとか敵軍に損害を与えておきたいところだ。
「燃料は……あ、配られたおかかのおにぎりがあった。これでいいかな?」
 ロコメルンは空間から電脳世界へ通ずるポータルを起動すると、中からドラゴンの頭部『フレイムドラークン』を召喚。
 この頭部は死してなおも活動を続けており、ロコメルンの武器となった今でも燃料(食料)を与えることで使役することが出来るのだ。
「おにぎり美味しい? ……そう、良かった。それじゃあ、いってらっしゃ、……いっ!!」
 ぶぉんっとオーバースローで龍の頭をロコメルンは投擲!
 地上に墜落した龍の頭は、義勇兵の霊たちを餌とみなして自動捕食を開始!
 更には炎を吐き出して戦場は業火に包まれ、たちまち戦場は阿鼻叫喚の地獄絵図だ!
「ごめんね? でも、ぼくたちもあなたたちも退けないのなら、ここは押し通らせてもらうよ……」
 慌てた弓兵たちは散開を開始。
 そして其処へ必死の抵抗とばかりに、ロコメルンの視界いっぱいに無数の矢の嵐を乱れ打ち!
 命中精度の高いひとつひとつが必殺の一射。
 避けきれない!
「退けないなら、せめて安らかに……」
 ロコメルン、二振りの巨虫の大腕鎌『ミストシックラー』の片方を地面へ投擲!
 すると今度は戦場に氷が走り、散開する義勇兵の足を捕らえた。
 そして『スカイステッパー』を解除、もうひとふりのミストシックラーを足裏で押し込みながら急降下キック!
 彼女の頭上を矢の嵐が間一髪通過!
「――そこだよっ!!」
 特撮ヒーローめいた氷結の必殺キックが戦場に突き刺さると、辺り一面が瞬間凍結、南極の如き白銀の大地に!
 逃げ遅れた義勇兵たちが氷像となって永眠を遂げてしまった。
「わわわわ、な、何やこれ!? 敵さんが凍ってしもうた!? 寒ッ!? てかあっちは大火事やー!? どないなってんねん!?」
 火事と氷河期が同時に出現し、思わず狼狽する藤原。
 彼女は今まで前線維持のために地上での囮役を買って出て奮戦していたのだ。
 正直言って、藤原のもつユーベルコード『風水観測(フューチャーサイト)』の精度は、この義勇兵たちにとっては相性最悪であった。
 しかし、彼女は幸運だった。
 そう、実に幸運(クリティカル)であった。
「技量の差がユーベルコードの有用性やないって事、見せたるでぇ! あっちはエライことなっちゅーけど、よそ見せんとウチに斬られるで!?」
 風水で瞬時に吉方位と凶方位を見抜き、常に吉方位へ移動することで10秒先の攻撃を回避し続ける藤原。更に敵を凶方位へ誘導することで、自身と味方の攻撃の被害を増すように仕向けていたのだ。
 まさに幸運を観測するユーベルコードに相応しい立ち回りであった。
「それにな? ビーム兵器に実弾兵器が敵うわけないやろ? 武装の技術力の差は明白!!」
 仲間を斃された怨念を纏う薙刀の義勇兵が放つ斬撃の衝撃波を吉方位へ移動することで回避した藤原は、カウンターでフォースカトラスで敵を斬り伏せた!
 溢れ出す返り血を浴びた藤原は思わず顔をしかめた。
「うへぇ、ばっちぃ……!」
 そんな血に塗れた藤原に声をかける者がいた。
「やあ、貴公も良く血に塗れているじゃないか。フフ……!」
「ギャー!?」
 藤原が驚くのも無理はない。
 声を掛けてきたネフラは、まるで血の池から這い上がってきたかのように全身が敵の返り血で滴っていたからだ。
「ちょ、自分どないしたんや!? 赤ッ!? それにドロッドロやで!?」
「フフ、心配無用だ。こうしていたら自然と敵から返り血を浴びただけさ。ふんっ!」
 ネフラは接近してきた義勇兵の顔を能面ごとアイアンクローでむんずと掴んだ!
「その妙な面を頭蓋とともに砕いてやろうじゃないか」
 ユーベルコード『フェイタルグラップル』!
 ネフラが指先に力を込めると、まるで果実の生搾りジュースのごとく頭蓋の中身と鮮血が吹き出す!
 それらを恍惚の笑みで浴びるネフラに、藤原は絶句……!
「こっわぁ……!?」
「ほら、次の戦いもあるのでね? 今のうちに沢山血を浴びておきたいのさ、フフ……」
「ああ、ダンピールの方やったか。ならしゃーないな!」
「ん? 私はクリスタリアンだが?」
「えっ?」
「んっ?」
「いや、なんでクリスタリアンが血を浴びたがるねん!?」
「こう見えて私はグールドライバーなのだがね?」
「ああ、そっちかいな……」
 戦場で数秒間見つめ合う藤原とネフラ。
「ふたりとも、ボーッとしてないで!! 戦場よ!?」
 エメラさん(じゅう)六歳に叱られました。
 ボケとツッコミの応酬の間に蒸気魔導砲撃を敢行していたエメラは、近くにいた猟兵たちに告げた。
「あと30秒後に陣屋に置いたままの小型蒸気魔導砲台群からの支援射撃を行うわ! 総員退避よ! 巻き込まれても知らないわよ!?」
 これに死之宮もロコメルンも、そして見つめ合っていた藤原とネフラも慌てて前線から退いてゆく。
 当然それを追撃しようと前に出る義勇兵たちだが、そうはさせないとエメラが立ち塞がる。
「行かせないわ。さぁて、大型、小型、重砲、狙撃砲、機関砲……どんな砲で撃ち抜こうかしら?」
 エメラは召喚した浮遊型魔導蒸気砲を重砲モードへ変形!
「先程はインパクトと判り易さ重視で『陣地』を使ったけど……戦闘なら、相手に技術を合わせる必要はないわよね。それに同僚さん達が奮戦したおかげで、援護射撃もあんまり必要なかったみたいね。せめて、殿くらいはやらせてもらうわ」
 重砲の榴弾が義勇兵の各小隊を吹き飛ばしてゆく!
「時間よ。その強化ごと打ち破る……精々派手に吹き飛びなさい……!」
 後方から轟音が響いたかと思えば、245基の小型砲台からの援護射撃の砲弾の流星群が義勇兵たちの頭上へ容赦なく降り注ぐ!
 たちまち戦場は火薬と土埃と血風で満たされてゆき、義勇兵団はものの見事に蹂躙されてしまったのだった。
「聞けば、武田軍って火砲を前にして大敗したって話じゃない? だったら、私の砲撃は滅法刺さるって事よね」
 凹凸だらけになった三方ヶ原を眺め、エメラは残党戦力へ重砲の榴弾をぶっ放した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

浜栗・あさみ
心情】

「丈華のやつはりきってんなー」

前回同様、桐府田・丈華と共に行動します。
大技を繰り出す丈華を見て ひゅ~♪ なんて囃し立て。
倒しきれず襲ってきた義勇兵の亡霊から丈華を守りつつ二十四将へとむかいます。

戦闘ではスチームエンジンを使用。
両手のグローブに搭載された蒸気エンジンを稼動させ近接格闘術主体の戦闘を展開します。

(アドリブ、他の猟兵さん達との絡みOKです)


桐府田・丈華
【心情】
「ここを崩せば本隊に切り込めるから、みんな、気合い入れて行くよーっ!」
徳川の兵士さんを引き続き鼓舞しつつ
前回同様、浜栗・あさみさん(f01376)と共に行動します
義勇兵の亡霊達を相手に徳川軍を援護しつつ戦います
「出し惜しみ無し!一気に攻めちゃうよ!」
カードケースからカードを取り出しセット
「真っ赤な空を裂いて、フェニックスをここに!」
ユーベルコード「PHOENIXの召喚」で義勇兵の亡霊を蹴散らし、
はやる気持ちを抑え、二十四将へとむかいます
(アドリブ、他の猟兵さん達との絡みOKです)


ゼット・ドラグ
「亡霊ごときに自由の翼は折れやしねえ!突っ込め数宮!」
【フリーダム】で参加。
数宮のバイクに乗り、サイキック・エナジーが当たるように右手の手首を外してプラズマキャノンで援護射撃をしつつ、タイミングを見て右手を元に戻してバイクからジャンプ。
「ダラダラ戦ってたらこっちが不利になる!一気に決めるぞ!」
既にバスターブレイド形態に変形させていた【ドラゴンチェイサー】を両手で握りしめ、出来るだけたくさんの敵を巻き込むように【怪力】による【地裂断】で一撃必殺を狙う。


ブイバル・ブランドー
【フリーダム】
「成る程、お前達にはこちらの姿が良いかな。変身」

多目的兵装を銃形態に変え、数宮の運転を妨害する敵を狙撃する

頃合いになればバイクから飛び立ち、アーマーを呼びVVブランドライバーを装着し変身する

変身後は多目的兵装をAVERAGEに切り掛え、踵の車輪を使いつつ地形を利用しながら敵陣に斬り込む。後衛の部隊は矢で援護射撃してくるだろうから、それはマグネティックビットで跳ね返し、隙が出来た後衛にトマホークミサイルを飛ばす。死なずとも爆発の煙が邪魔になり弓矢の狙撃も困難になるだろう

数宮が敵陣を更にかき乱したところで選択したUCを使って一網打尽を狙う

ゼットと攻撃を合わせ、纏めて仕留めておきたい


数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

「あいよ艦長、ブイバルさんも振り落とされないようしっかり掴まっとけ!」

【フリーダム】の二人、ゼット艦長とブイバルさんを
カブに『騎乗』させて3人乗りで戦場に突っ込む。
これだけの数が相手なら、
正直狙わなくてもサイキックがバカスカ当たるんだろうけど……
援護を貰えるならもっと好都合さ。
『衝撃波』に変換したサイキックエナジーを
『範囲攻撃』の様に放射して、マーキング。
後は……いつもより3倍くらいの質量を持った
【サイキック・ブレイカー】で敵陣を縦横無尽に蹂躙する!

そうやって集団を一か所に押し込めれば……
最大限の効果が見込めるだろ?

仕上げは任せたぜ、お二人さん!



 猟兵たちの快進撃はまだまだ続く。
 最前線では、先行していた浜栗・あさみ(最強女子高生(自称)・f01376)と桐府田・丈華(カードバトルゲーマー・f01937)が、敵中で獅子奮迅の活躍を見せていた。
「ここを崩せば本隊に切り込めるから、みんな、気合い入れて行くよーっ!」
 後方で武田軍の騎馬兵団を食い止めてくれている徳川軍の侍たちを激励すると、桐府田は赤石の飾りが特徴的なカードケースから彼女の魂のカードデッキを取り出し左腕のホルダーにセット!
「出し惜しみ無し! 一気に攻めちゃうよ! バトルスタンバイ! ライフポイント20点! 手札5枚セット! よろしくおねがいします! デッキからカードを1枚ドローするよ!」
 デッキからカードを1枚ドロー!
 引き当てたのはモンスターサーチ機能を持つ魔法カードだ!
「マジック発動! カード効果により、デッキから『Phoenix』をサーチ! そのまま特殊召喚するよ!」
 ホルダーにモンスターカードを差し込むと、バトルゲーマーの能力で現実世界に異変が発生!
 天空から紅蓮の煌きを全身に纏いながら飛来してくる1羽の怪鳥の姿が顕現!
「太陽の如く、星の如く 赤き雲を裂き我が前に舞い降りよ! 真っ赤な空を裂いて、焼き尽くせ、フェニックス!」
 桐府田の宣言は、この戦場に適用される。
 それがゲーム(戦場)のルール(常識)だからだ!
「丈華のやつ、はりきってんなー」
 浜栗は手当り次第に義勇兵をブン殴りながら、ヒュ~ッと口笛を吹いて相棒を囃し立てた。
 なお、本来ならばこのユーベルコードは『本人を狙えば発動が止まる』ため、狙撃手とは非常に相性が悪い。
 しかし、桐府田は独りで戦っているわけではなかった!
 桐府田を庇うために降り注ぐ矢の雨の前に飛び出し、蒸気エンジンを搭載したグローブ型ガジェットこと『うさぴょんグローブ』から真っ白な蒸気を噴出させるのは浜栗だ!
「あたしはサイッキョーだあぁっ!」
 右拳の炎属性、左拳の風属性のワンツーパンチ!
 更に蒸気エンジンで繰り出された高速の拳圧も追加!
 そのまま矢の雨を“殴り付ける”と、炎が風に煽られて瞬時に爆発!
 無数の矢の雨を焼き焦がし、吹き飛ばしていった!
「ありがとう、あさみちゃん!」
「お礼は別にいいって! 丈華の守りはあたしがやるし? だから、さっさとドカーンとぶちかませー!」
 浜栗の激励に、無言で桐府田は頷く。
 彼女がホルダーにセットしたカードを掲げると、天に舞う不死鳥が羽ばたきだす!
「不死鳥の炎よ、今ここに力を示せ!」
 羽ばたいた不死鳥の燃える翼から、41個の炎弾が発射された!
 それらは意思を持ったかのように自在に戦場を駆け巡ると、次々に弓兵たちを焼き焦がしていった!
 だが、盾を持つ太刀の義勇兵たちが身を挺して炎弾から仲間を庇い始めた!
 しかも火の付いた仲間を火傷を恐れず消火するなど、小隊別に結束を高めてゆく!
「つーか、しつこいし! ちょっとヤバくね!?」
 ジェットパンチで盾持ちの義勇兵をぶっ飛ばしながらも、桐府田を守るべくジリジリと後退せざるを得ない浜栗。
 このままではジリ貧だ!
 と、その時、徳川軍の後方から、このサムライエンパイアには似つかわしい排気音を撒き散らしながら接近する影があり!
「亡霊ごときに自由の翼は折れやしねえ! 突っ込め数宮ぁ!」
 万能工作艦「フリーダム」艦長こと、ゼット・ドラグ(竜殺し・f03370)!
 彼は数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)が操縦する宇宙カブJD-1725の後部座席に跨り、三方ヶ原を爆走していた!
「あいよ艦長、ブイバルさんも振り落とされないようしっかり掴まっとけ! フルスロットルだ!」
 数宮はアクセル全開でエンジンをぶん回し、武田軍の騎馬兵を圧倒しながら浜栗と桐府田の前に参上!
 その際、ゼットの後ろにしがみついていたブイバル・ブランドー(の中身//自由すぎるアーマー・f05082)がカブから跳躍して宙を舞う!
「成る程、お前達にはこちらの姿が良いかな」
 ブイバルは腰元にVVブランドライバー(ダブルブランドライバー)を装着!
 装着者の呼び出しに応じて、世界の壁を乗り越え、バイク型に変形したアーマー『VV・Blazer.NEO』が召喚された!
 ちなみにこのバイク、しゃべるぞ!
「おい! なんで移動が必要ならオレを呼ばなかったんだ!? あんなカブよりオレのほうが性能いいだろ!?」
 着地するブイバルを座席でキャッチして戦場を疾走するアーマーが尋ねる。
 それにブイバルは答えた。
「どうしても3人で乗りたかったんですよ。チーム『フリーダム』3人でひとつのカブに乗って出撃。エモいじゃないですか」
「はぁ!?」
 キレ気味に返す好戦的なアーマーさん。
 だがブイバルはそんなことを無視してドライバーに手をかける。
「というか、そんな不満ばっかりだと我はカブと合体しますよ? カブと我が合体してブイバル(株)……いや、『ゼット! タキ! ブイバル! ゼタブコンボ!』だな」
「おっと、トリニティじゃなくてコアメダルのほうかい? 懐かしいねぇ!」
 数宮の言葉にゼットが顔をしかめる。
「やっぱり拾われたじゃねーか!? いい加減に戦闘開始するぞ!」
「「了解!」」
 数宮はゼットの乗せたまま戦場を蹂躙開始、一方ブイバルはドライバーを起動!
「変身」
 決意を固めて宣言すると、乗っていたバイクが前後に中割れ!
 更に前輪部・後輪部から接合部が伸長・合身してゆき、その中にブイバルが格納される形でアーマーを身に纏った!
 くるぶしの車輪で285cmの巨躯が駆け回る姿は圧巻である。
「甲型多目的兵装・VALZA³・AVERAGE……ジョイント」
 そのアーマーに合着するのはプラズマを纏ったチェーンソー式破砕ブレード!
 義勇兵の矢の雨をマグネティックビット・ツヴァイと手のひらの電磁シールドで弾き返し、お返しに弓兵をトマホークミサイルで吹き飛ばした!
 戦場に立ち込める砂煙は、敵味方ともに視界を遮り、迂闊に動くことができない!
 だがその中をプラズマキャノン砲弾とサイキックエナジーの衝撃波が砂煙を吹き飛ばし、義勇兵にことごとく命中!
「撃て、数宮! 所構わず撃て! 俺が援護してやる!」
「助かるねぇ艦長! ま、正直、こんな状況じゃ鴨撃ち同然だがねぇ?」
 サイボーグのゼットの両腕は兵器化されており、右手首を外すとプラズマキャノンが出現するのだ!
 そして数宮はサイキックエナジーで衝撃波を作って強化された義勇兵をなぎ倒してゆく!
「これで終りと思ったかい? いいや、こっからが本番さ! ブイバルさん!」
「了解」
 アーマーブイバルが数宮の宇宙カブの後部座席をガッチリ掴み、まるで宇宙カブと連結するように一体化して疾走!
 馬力とスピードが上昇した宇宙カブを操り、数宮のユーベルコードが炸裂する!
「サイキックエナジーをばら撒いたのはこの為なのさ! ルートが見えた……! 食らいなっ、サイキック・ブレイカー!」
 サイキックエナジーを喰らった義勇兵を追尾しながら、数宮の宇宙カブが義勇兵の霊たちを轢殺してゆく!
「艦長の体重とブイバルさんの馬力の補助でいつもの3倍の威力だ!」
 彼らが各々のバイクに乗らない理由はこのためだった!
 そして数宮の宇宙カブから逃れようと、義勇兵たちは自然と一箇所に纏まり始めた。
 これこそが数宮たちの真の狙い!
「よし! 仕上げは任せたぜ、お二人さん!」
 数宮の声に、ゼットは後部座席から飛び降り、左手で握っていた宇宙バイク『ドラゴンチェイサー』を変形させたバスターブレイド(大剣)を、両手で握り直した。
「ダラダラ戦ってたらこっちが不利になる! 一気に決めるぞ!」
 ゼットはバスターブレイドを天へ高々と掲げる!
 同時にブイバルも甲型多目的兵装をモードチェンジ!
「これで終わりだ。VALZA³ RISERMode(ヴァルザライザーモード)……!」
「これがユーベルコードとドラゴンチェイサーの必殺の併せ技だぜ! ディスコード! 地裂断ッ!!」
 怪力任せに振るわれた大剣の一撃と、36メートルにも及ぶ超大な光刃が義勇兵の集団に叩き付けられると、轟音を立てながら義勇兵たちの足元の地形が崩壊!
 どんなに強化されようが、地盤沈下に全て飲み込まれてゆけば助かりようがないだろう。
 チーム『フリーダム』の登場に、浜栗と桐府田も俄然と戦意が向上し、義勇兵へと立ちむかってゆく。
 彼らの活躍により、義勇兵の霊たちは一体残らず駆逐されてゆくのだった。

 なお、猟兵たちの勇猛果敢な戦いぶりは、後に徳川軍の語り草になったそうだが、この真偽を確かめるのは別の話である。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『戦国武将』

POW   :    合戦具足
無機物と合体し、自身の身長の2倍のロボに変形する。特に【自分の城の一部もしくは武者鎧】と合体した時に最大の効果を発揮する。
SPD   :    乱世斬
【日本刀による衝撃波を伴う斬撃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    戦国兵団
【自分に従う兵士達】の霊を召喚する。これは【火縄銃】や【弓矢】で攻撃する能力を持つ。

イラスト:酉作

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 ――悪夢を、見ていた。

 繰り返されるのは、あの日の敗北。
 長篠の戦い……我軍は最強の騎馬軍団で織田と徳川の連合軍を迎え撃った。
 だが、その結果は……。

「と、殿! お逃げくださ、ぐわぁ!?」
 ああ、またひとり、我が家臣が徳川の手によって殺された。
 我は一番槍で戦場を馬を率いて駆け抜けた。
 だが戦場に立てられた無数の木の柵と火縄銃の銃弾の雨に前に、騎馬軍団は太刀打ちできなかった。
 故に敗走、のちに我も首を取られ命を落とした。
 だから我は若様に長篠からの撤退を進言したというのに、釣閑斎と跡部の戯言がなければ……!
 いや、最も憎むべきは徳川なり! 許さぬ、許さぬぞ、徳川!!

 ……だが、目を開けてみれば、そこは長篠ではなく、三方ヶ原だった。
 記憶の混濁……『オブリビオン』として今世に蘇り、この地での使命を果たすべく集った『武田二十四将』のひとりが我である。
「三方ヶ原の戦か……我は不覚にも徳川に手痛い目に遭い、若様に助けられたな……」
 あの頃の若様は真っ直ぐな男子であったな。
 ……次第に仲が拗れ、補佐役になっても疎まれ続けておったようだがな。

「義勇兵たちが……全滅したか……」
 猟兵、とやらがこの本陣へ迫っている。
 ならばやるべきことは唯一つ。
「お館様の復活……そして、徳川軍への復讐なり!」
 我はあの時のように馬に跨り、赤備えを身に纏って出陣する。
 全ては、武田の御家のため……!
「猟兵共! 貴君らが欲するのは、武田四天王がひとり、この山県昌景の首なれば、我はここぞ! 遠慮なく掛かってくるがいい!」
 そうだ、我が名は山県昌景!
 過去より蘇りし、武田四天王の一角なり!!
アネット・レインフォール
▼心情
前略、グリモア猟兵様――。
俺は今、戦場で変形とか合体している人に会っています。

…俺はこの世界の史実に詳しくないが
この国の武将って変形とかしたっけ?
俺の認識が間違っているんだろうか…。

▼POW
戦闘は真面目に。
敬意を払いつつ霽刀と葬剣(形は刀)の二刀流で相手を。

敵の攻撃を捌き・受け流しながら
その威力を逆利用し【無刀閃】を叩き込んでいこう。
但し、本命を悟られぬよう山県を斬りながら
巻き込む形で足場や馬を狙う。

俺の本当の狙いは敵の足を奪う事だ。
馬は代わりがあるだろうが地形も変形していれば
立て直すのは容易ではないだろう。

侵攻速度に対し、俺の体力が対価なら――悪くない交換条件だ。

▼他
連携、アドリブ歓迎


ロコメルン・ルケッタ
復活も復讐も…どちらも叶わせない。あなた達が野望を抱く限り

昌景さんを迎え撃とうとするよ
ポータルから魔物を呼び出して援護射撃を行ってもらいながら、隙をつくよ
もし力で押し負けるようなら、一度地面に差したマフラーを展開させて防壁を張って退避
策を練らないといけないかも

昌景さんを知る人は多いみたい
UCを発動させてこの世界や電子の海で配信を始めて情報を集めるよ
弱点や有効な策があったら、皆と共有して使っていこう
争って、名を上げて、領土を矜持して
その心、ぼくには分からないけど。それが昌景さんの生きた世界だったんだ
皆の声を見るとどれだけ凄かった人か分かる
名乗りを上げよう。野望を諦められるように。将として勝つんだ


秋穂・紗織
敗北からなる、繰り返される悔恨の悪夢
負けたのだから
終わったのだから
潔く消えることなど出来ないでしょうが、憎悪を残すべきできないのです
それが戦の果て、明日へと続く輝きを尊ぶということ

「勝利を望み戦った、かつてと今」

果たせない憎しみで、それを穢してはならないのだと想うのです

右手に妖刀の天峰白雪、左手に鋼糸の斬絃奏鳴を携えて
二刀流の形を取りつつ、2回攻撃と早業での手数重視の疾風迅雷の如く攻め懸かりましょう

「斬り散らし、斬り奏でましょう。武勇の輝きを」

瞬間でも、剣戟の中で、憎悪に塗れる前の士魂を輝かせ欲しいと


攻撃を仕掛けながら、見切りで敵の挙動、隙を見つけ
敵の刀に鋼糸を絡ませ、斬撃の自由を奪いましょう


桐府田・丈華
【心情】
「あれがここのボスキャラ・・・なんだね
なんだかすごく強そう!」
敵のプレッシャーに内心びびっていたり
【行動】
前回同様、浜栗・あさみさん(f01376)と共に行動します
徳川軍の兵士さんと共に山県昌景を打倒すべく攻め込みます
「その赤の軍団、ボクのフェニックスで赤く染めてあげる!、」
カードをセットしてユーベルコード「PHOENIXの召喚」を繰り出して戦います
あさみさんのうさぴょんメカと協力?して戦います
「これどうやって操作するの!?」


浜栗・あさみ
●心境

……あのオッサンやばくねぇ?
山県を一目みるなりその強さを感じ取るあさみ。

い、いやでもさいきょーはあさみちゃんのはずだし・・・。

あ、そーだ!

●作戦

前回同様、桐府田・丈華と共に行動します。

強敵、山県昌景を倒すべく
ユーベルコード「今週のうさぴょんメカ」を使います。
現れた謎のハイテムマシーンをなんとか使いこなそうとどたばたどたばた。

な、なぁ?丈華わかったりする?

(アレンジ歓迎、NGなしです)


エメラ・アーヴェスピア
あれが今回の私達が倒すべき武田二十四将の一人ね
確実に撃滅して、後の展開を有利にしたい所わね
…それじゃあ行くわよ

狙いをつけやすくする為に前に出て来たけど…そろそろいいわよね
と言っても純粋な戦士タイプ相手に前に出たくはないわね
まぁそんな訳だから、同僚さん達の後ろから武器で【援護射撃】に努めるわ
但し相手が援軍を呼んだなら私も対応するわよ
…陣に配置したままの『この場は既に我が陣地』の砲台を、消耗した分を再装填(リロード)して使用
相手が同僚さん達に攻撃する前に撃滅したい所ね
さぁ、過去にいた有名な戦士…いえ、武士だったかしら?…だとしても油断はしないわ、手堅く行きましょう

※アドリブ・絡み歓迎


明石・鷲穂
武田の武将、赤備えの山県昌景か!
俺は書物でしかアンタのことを知らないがな。
息子の代まで仕えた忠臣だったそうだなあ。
その強者のアンタと戦えるっつーのは、過去を相手にする醍醐味だな。

武器は長槍の降魔杵。
攻撃の一進一退を繰り返すぞ。
狙いを定めて【怪力】で力いっぱい【投擲】だ。
攻撃は【野生の勘】と【激痛耐性】で耐えよう。

槍が当たった隙に【早業】で近づき、相手の腕を【グラップル】で話さないぞ。

甲斐の虎の復活。正直見てみたいし、戦ってみたいがなぁ。
過去に呑まれるわけにはいかん。
俺たちは未来だ。アンタたちにとってもな。

―これは、慈悲だ。

話す間に【力溜め】していたUCを【捨て身の一撃】で撃ち込むぞ。



 前略、グリモア猟兵様――。
 俺は今、戦場で変形とか合体している人に会っています。
 完全にロボです、サムライロボです。
 しかも非常にデカいです。
 赤くてデカいです。とても強そうです。
 あと馬を引くってそういう意味だったのか、と裏切られた気分です。

「ぬははははははっ! さぁ! 我が山県昌景の首、取れるものなら取ってみよ!」
 ケンタウロス型甲冑ロボになった敵将・山県昌景の姿に猟兵たちは呆然としてしまう。
「……解せぬ」
 戦場に駆け付けたアネット・レインフォール(剣の教導者・f01254)は、目の前で鎧甲冑と合体して巨大ロボと化した山県昌景を前にモノローグを心に浮かべていた。
「誰か、教えてくれ。……俺はこの世界の史実に詳しくないが、この国の武将って変形とかしたっけ? 俺の認識が間違っているんだろうか……?」
 アネットの問いに明石・鷲穂(門前の山羊・f02320)が興奮気味に答えた。
「安心するんだ、あの変形はユーベルコードだからアンタの認識が間違っているわけじゃないなあ。それにしても……よりによって赤備えの山県昌景か!」
「ほう! 我が名を知っている輩が居るのか!」
 山県の反応に明石はすぐに言葉を継いだ。
「俺は書物でしかアンタのことを知らないがな。息子の代まで仕えた忠臣だったそうだなあ。その強者のアンタと戦えるっつーのは、過去を相手にする醍醐味だな」
 明石は巨大で無骨な槍状の鉄塊『降魔杵』の切っ先を山県に向けて身構えた。
 そんな有名な武将が目の前にいるということに気が付かされた他の世界出身の猟兵たちにも緊張が走る。
「あれがここのボスキャラ……なんだね。なんだかすごく強そう!」
 桐府田・丈華(カードバトルゲーマー・f01937)が自身のカードデッキをホルダーにセットして臨戦態勢のまま今や遅しと攻撃の機会を伺っていた。
 対して相棒の浜栗・あさみ(最強女子高生(自称)・f01376)は山県の強者のオーラに当てられ、既に腰が引けてしまっていた。
「丈華、丈華? ……あのオッサンやばくねぇ?」
 浜栗の膝がガクガクと震え、へっぴり腰で脂汗をダラダラ垂らしながら声が上ずる。
「あは、あはは。まじやばい。あのオッサンの目の前に立ってるだけでさ。、あさみちゃんの胃の中身が押しつぶされそーだあ……」
「あさみさん、実はボクも内心ビビってる……」
「丈華も!? だ、だよなー!? い、いやでもさいきょーはあさみちゃんのはずだし……! あ、やべ、吐きそ……おぼぼぼぼぉ……」
「あさみさーん!? ストップストップ! ボクまで貰いゲロしそうになるからストップ……!」
 その場にうずくまる浜栗の背中を必死に桐府田が擦る。
 敵の強者オーラに当てられて動揺する2人が動き出すためには、今しばらく時間を要しそうだ。
 そんな2人を尻目に、エメラ・アーヴェスピア(歩く魔導蒸気兵器庫・f03904)は表情を引き締めると、持てる魔導蒸気兵器を次々に起動させてゆく。
「あれが今回の私達が倒すべき武田二十四将の一人、山県昌景ね。対峙しただけで肌が焼け付くほどの威圧感、なるほどね、これは確かに強敵に違いないわ。でも、確実に撃滅して、後の展開を有利にしたい所ね」
 助っ人として駆け付けた秋穂・紗織(木花吐息・f18825)もまた、山県の異質な存在感に対して、思いを馳せていた。
(敗北からなる、繰り返される悔恨の悪夢――負けたのだから、終わったのだから、潔く消えることなど出来ないでしょうが)
 右手に妖刀の天峰白雪の柄を握った秋穂は思いを言葉にして告げる。
「どれほどの悔恨を生前に残していたか、私達には判りかねます。だとしても、世界に憎悪を残すべきできないのです」
 栗色のやわらかな髪の毛が戦場の風に揺れ、茶色の瞳が山県をじっと見据える。
 彼女なりの思想――罪と命の概念がそうさせている。
「それが戦の果て、明日へと続く輝きを尊ぶということ。勝利を望み戦った、かつてと今。果たせない憎しみで、それを穢してはならないのだと想うのです」
「知ったような口を利きおってからに……!」
 山県は思わず秋穂を睨んで口ごもった。
 そんな中、ロコメルン・ルケッタ(幸福の追求者・f15638)はひとり少々浮いてしまっていた。
(昌景さんを知る人は多いみたい……ぼくはあんまり詳しくないけど、凄い人なのかな?)
 バーチャルキャラクターのロコメルンは、ついこの間まで電脳世界の住人だったのだ。
 日本史というジャンルに触れる機会は滅多になかったのだろう、会話に入り込むことがなかなか出来ずにいた。
(グッドナイス・ブレイヴァーで、視聴者のみんなにこっそり聞いてみよう。もしかしたら弱点が見つかるかも……?)
 ロコメルンは山県に気付かれないように撮影用ドローンを召喚、こっそりとサムライエンパイア各地と電子の海を介しての他世界へのリアルタイム配信を開始した。
(ええと……『山県昌景って武将はどんな人? 詳しく教えてほしいな』……これでよし)
 ARキーボードでコメントを入力すると、たちまち山県昌景に関する様々な情報がコメントで数多く寄せられてくる。
(すごい……コメントが拾いきれないや……)
 弱点らしき情報もいくつか寄せられており、ロコメルンもまた、情報の精査を行うべく最前線から一旦身を引かざるを得なくなった。
「……このまま睨み合い続けたとしても是非もなし。猟兵共よ、いざ、雌雄を決せん!」
 遂にケンタウロス型の山県ロボが動き出した……!

 戦場を所狭しと駆け巡るケンタウロス山県。
 人馬一体とはまさにこのこと、甲冑ロボ化した馬脚を止めることは容易ではない。
「霽刀【月祈滄溟】……葬剣【逢魔ガ刻】……俺に力を貸してくれ!」
 アネットは強者への敬意を払いつつ、二振りの剣で山県の突進を受け止めて仲間を庇った。
 その突撃の衝撃を流用し、アネットは数ある剣技の中からカウンターの極意を放つ。
「伍式・無刀閃――!」
 単純で重い相手の威力を利用した剣気を纏った反撃の一撃は、山県の足元の地形を破壊しつつ少しずつダメージを蓄積させてゆく。
「こっちも忘れないでくれよなあ」
 明石が降魔杵で刺突攻撃を行い、その度に山県と激しい剣戟と血風が発生する!
「ぬははははははっ! 存外に楽しませてくれる!!」
「流石に硬いねえ? でも、俺たち以外の猟兵もアンタを狙ってるがなあ?」
 明石の言葉通り、山県の背後から秋穂が急接近!
「詠うならば、奏でる刃を響かせて」
 右手に妖刀の天峰白雪、左手に鋼糸の斬絃奏鳴が輝いた次の瞬間、山県の鎧甲冑に高速18連の斬撃で刻まれてゆく!
 山県のロボ化が解除され、初めて赤備えの武将が地面に転がった!
「斬り散らし、斬り奏でましょう。武勇の輝きを」
 しかし敵もさる者、倒れ込む際に秋穂へ日本刀による衝撃波を伴う斬撃を放つ!
「しまっ……!?」
 直撃した秋穂の口から一筋の血の筋が垂れる。
 斬撃のダメージの他にも、彼女のユーベルコード『斜陽斬奏』の副作用が災いした。
 武器が輝いた瞬間に舞うように放つ斬撃を9倍の回数で放つことが出来るユーベルコードは、2回攻撃の早業で連続発動させることで一瞬で18連撃が可能となるのだ。
 だが、このユーベルコードで一度も味方を攻撃しないな場合、仕様車の寿命を蝕むという諸刃の剣を併せ持っていた。
 しかも一気に2回放ったことで負荷も2倍だ。
「紗織さん、無茶はしないで!?」
 エメラは浮遊型魔導蒸気ガトリングガンで山県へ追撃しながら、喀血する秋穂へ駆け寄った。
「エメラさん、私の事はお構いなく。今は、敵将を討ち果たすが先決です」
 ふわりと、軽やかに告げる秋穂。
 瞬間でも、剣戟の中で、憎悪に塗れる前の士魂を輝かせ欲しいと願う彼女にとって、山県との戦闘行為は救済に近い。
 それを感じ取ったエメラも、秋穂の意思を尊重することに。
「判ったわ。手早く済ませるわよ」
「ええ、行きましょう」
 2人が応急処置を行い態勢を整えている間に、桐府田と浜栗のコンビはわちゃわちゃと突貫を開始!
「今週のうさぴょんメカ~! お、いいの出たじゃん! って、な、なぁ? 丈華、コレ使い方わかったりする?」
「知らないよ! これどうやって操作するの!?」
 出現したのは、山県との戦闘で有利になるはずのメカなのだが、使い方が分からなければただの鉄屑である。
 とりあえず2人分の操縦席があるので乗り込んでみたものの、操縦席がゲームコントローラーだった……。
「あーもー! 適当にコマンド入力ー! RLRL 上下右左 ABAB セレクトスタート!」
 すると、突如メカは起動!
 超高性能ハイテク魔導兵器『ドンパチくん』が爆誕!
「というか戦車だコレー!? やばああああい!!」
 興奮する浜栗は戦車を操縦、山県へ砲口を向けて狙いを済ます。
「もうコレよくわかんねーけど、あさみちゃんさいきょー弾はっしゃああああ!」
 グダグダな状況で容赦ない戦車榴弾が山県を襲う!
「グワーッ!?」
 当然、刀剣で戦車榴弾を防げるはずもなく、爆発しながら山県は吹き飛んでゆく!
「追撃するよっ! その赤の軍団、ボクのフェニックスで赤く染めてあげる!」
 カードをドロー! デッキから召喚されたのは不死鳥!
「太陽の如く、星の如く 赤き雲を裂き我が前に舞い降りよ、フェニックス!」
 不死鳥が山県へ無数の炎弾を放ち、焼き焦がしてゆく!
「ぐぬぅぅ!? 好きにはさせぬ!!」
 山県は自身の家臣の亡霊を呼び寄せると、浜栗と桐府田へ向けて火縄銃と弓矢で反撃を開始!
「うわわー! さいきょーは逃げ足もはやいー!」
「戦略的撤退だー!!」
 ドタバタコンビは反撃から逃れるべく、最前線から退いていった。
 実質、勝ち逃げなので誰も文句は言わなかった。
「みんな、判ったよ! 山県さんは鉄砲に弱いみたいだよ……!」
 情報収集していたロコメルンが叫んだ。
 ここでエメラが動く。
「流石に手強いけど、そこまでよ。さぁ、過去にいた有名な戦士……いえ、武士だったかしら? ……だとしても油断はしないわ、手堅く行きましょう」
 本陣に設置したままの小型魔導蒸気砲台を再装填(リロード)!
 目の前に再召喚してみせると、家臣団の亡霊ごと山県を砲火に晒した!
 ロコメルンも山県に飛びかかると、ポータルから魔物を呼び出して援護射撃を行わせつつ、冷気を纏った二振りの大鎌を振るって斬撃を放ってゆく!
「争って、名を上げて、領土を矜持して。……その心、ぼくには分からないけど。それが昌景さんの生きた世界だったんだね。皆の声を見るとどれだけ凄かった人か分かる……!」
 魔物の放つ炎弾でたたらを踏む山県にロコメルンは踏み込む。
 だが、家臣団の集中砲火が彼女を狙う!
「させないよ」
 それは予見していたロコメルン。マフラーを硬直させて地面に突き刺して簡易の防弾壁として凌ぐ!
「だからぼくも名乗りを上げよう。昌景さんが野望を諦められるように。復活も復讐も……どちらも叶わせない。あなた達が野望を抱く限り」
 ポータルから召喚した竜の頭部フレイムドラークンの顎が山県の甲冑を噛み砕く!
「ぼくはロコメルン・ルケッタ……! 明日(みらい)の幸福を追い求めて守る、猟兵(イェーガー)だよ……!」
「ぐッ!? な……逃げられぬ……!?」
 山県は今更気が付いた。
 アネットの攻撃が、全てかは心へ集中していたことに。
 足元がガタガタ、下半身へのダメージ蓄積で動きが鈍っていたのだ。
「ようやく効果が出たか。俺の本当の狙いは敵の足を奪う事だ。侵攻速度に対し、俺の体力が対価なら――悪くない交換条件だ」
 アネットがダメ押しとばかりに二振りの剣で、山県の膝を切り裂く!
 山県の足が完全に止まった!
「まだ私も動けます……!」
 そこへ鋼糸の斬絃奏鳴を放った秋穂が、山県の上半身を絡め取った!
「予定と違ったが、みんなのおかげで動きが止まったなあ」
 明石がゆっくり山県ヘ接近。
 下半身が山羊の彼にとって、悪路などヒョイヒョイと乗り越えられてしまう。
「甲斐の虎の復活。正直見てみたいし、戦ってみたいがなぁ。過去に呑まれるわけにはいかん。俺たちは未来だ。アンタたちにとってもな」
 そして、溜めに溜めた力を降魔杵へ籠めると、超高速かつ大威力の一撃を放つ!
「――これは、慈悲だ」
 一切合掌・蓮解経(カマラ・カルマ)!
 投擲するように撃ち放たれた鉄塊は、山県をはるか後方へと吹き飛ばすには充分な威力であった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

死之宮・謡
アドリブ&絡み歓迎

四天王か…此奴がやられたら「奴は四天王の中でも最弱!四天王の面汚しめ…」とか言われるんだろうか…(UDCアースの文化に侵食されている)

お前のような男は嫌いでは無いが……お前の様な男の想いを踏み躙るのが大好きなのさ!(カミングアウト)

・戦闘

(その時、不思議なことが起こった!な感じで、一定範囲外には影響を及ぼさない感じで…)
UCにより焔と化した全身に延焼の「呪詛」を纏い
「怪力」で大槍を「2回攻撃」で「鎧砕き」…雑魚共は「なぎ払い」で対処……
尤も、この私を前にして焼滅しなければ、だがな?


灰燼と帰せ…

【焔の堕ちる日】


緋縅・善蔵
可能な限りUAVを使い【先制攻撃】。
先ず4体の無人機〔支援要請〕で召喚。
【迷彩】で姿を隠し、遠距離からの〔2回攻撃〕〔誘導弾〕を主とする。
狙撃は一回撃ったら狙撃ポイントを移動。プラズマライフルの【衝撃波】【破壊工作】を使う。
また【オーラ防御】と【力溜め】に【激痛耐性】で出来るだけ継戦。
無論【第六感】や【見切り】で敵からの攻撃を避け、【念動力】を使って【盾受け】も使用。
敵が射程内に居るなら〔ミサイルカーニバル〕で攻撃。
敵が合戦具足を使ったら、白兵の距離に【空中戦】に【ダッシュ】して〔破壊絢〕で城を破壊。
敵の砲火が激しく、力尽きることがあったら〔戦場の亡霊〕に頼る。
味方と連携し、アドリブも歓迎。


藤原・祐菜
よし、突破できたで!おかげで服も血まみれやけどあと少し踏ん張りどころやな!
アンタが敵の大将か!ウチは稲荷神社の跡取り娘、藤原・祐菜や!その首もろたで!!

しかし弾幕がやっかいやな……でも切り込ませてもらうで!残像とオーラ防御と盾受けと武器受けを使い、スペルカードシールドで防御しつつ直撃弾をフォースカトラスで切り払う。吶喊や!!さらには風水観測で仲間の攻撃や防御を支援。巫女の力、舐めたらあかんで!!

間合いに入ったら基本接敵状態で殴り合い。間合い離したらや殺られるしな。多少のダメージは覚悟の上や!!

どんなに姿が大きうなっても打撃を与え続ければいつかは倒せる!!怯むな、進めーっ!!


御劔・姫子
うちの家は徳川やなくて宮様に仕えとるから、武田と徳川の確執にはそない明るくあらへんのやけど…
でも、この世界を壊すいうんならうちが…御劔が止めたるっ!
それに、山県いうたら武田軍の中でも指折りの勇士やったはず…それやったら、うちも全部をぶつけなっ!

あの大鎧も一筋縄ではいかへんなぁ
それやったら【鎧無視攻撃】の…あの技に賭けるっ!

【先制攻撃】は太刀で斬りかかるんやけど、もちろんこれは本命やない
相手が返してくる攻撃を【武器受け】しながら【戦闘知識】と【第六感】、さらに【見切り】で隙を伺う

隙ができたら短刀を【投擲】
…実はこれも【フェイント】や
本命はこの【なぎ払い】の一太刀、都牟刈…っ!!

(※アドリブ歓迎)


ネフラ・ノーヴァ
アドリブ、共闘OK。
ようやく大将のお出ましだ。その赤備え、血でさらに赤く染めてやろう。

UCストレリチア・プラチナで白金の姫騎士に変身し、飛翔。ハイヒールの蹴りで牽制を入れつつ鎧を刺し貫く一撃を狙う。
「我が刺剣、鎧をも刺し通すぞ。」
刺さったなら刃を捻り折り、出血を促す。急所でなくとも効果はあるだろう。
敗戦に悲嘆して復讐だのと考える、ゆえに勝てぬのだろう。戦に臨むならば笑みを浮かべるくらいでなければ。

血を浴びすぎたかな、少々喜悦が過ぎたようだ、フフッ。


ゼット・ドラグ
「山県昌景・・・兄の赤備え軍団を受け継いだ将だな。相手にとって不足はねえ。」
【フリーダム】で参加。
前回までの勢いとは打って変わり、他の団員達の後ろに隠れるように無防備で立っている。
【封印解除LV1】で【竜を殺す百の刃】の封印を解く呪文を呟きながら、武器を変形させていく。
非常に繊細な作業のため戦闘は完全に他の団員に任せ、作業に集中。
最後まで詠唱しきる前に倒してしまっても構わない。最もその程度で倒せる奴とは思っていないからこそこのUCを選択したのだが。
封印が解けたら刀身から出る光を山県まで伸ばし、相手をロボごと一刀両断する。
「この一撃が勝利に導くと信じて・・・必殺のシャイニング・ソードを食らえ!」


数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
【フリーダム】の面々と。

刀持つ相手に無手で挑む無茶もいいが、ここは仲間を信じようじゃねぇの。
カブを降り、油断はせずにまずは『コミュ力』で話しかける。
一つや二つの刀傷、『覚悟』を持って受け止めて、
『激痛耐性』でこらえてそのまま歩みを止めない。

……アンタも難儀だね、退くべき時を容れられないなんてさ。
そんなんだから……また、退き時を見誤って迷い出ちまうんだ。
おとなしく、眠っとけ。

アンタが戦い駆け抜けた『あの時』と、
歪んだ形で命が狂い咲いた『今』。
アンタが本当に望むのは、『なんどきなんだい!?』

【時縛る糸】がどれだけの間効くかは分からない、
早く決めとくれ、お二人さん……!



 吹き飛ばされた山県を追撃する猟兵たち。
「四天王か……此奴がやられたら『奴は四天王の中でも最弱! 四天王の面汚しめ……』とか言われるんだろうか……」
 すっかりUDCアースの文化に侵食されている死之宮・謡(統合されし悪意→存在悪・f13193)は『妖刀 緋時雨』の鞘を抜くと、無造作に山県をすれ違いざまに斬り付けた。
 幾千の無辜の民を斬った呪詛の一撃が山県の身体を蝕んてゆく。
「やらせぬぞ、猟兵……!」
 家臣団の亡霊を召喚し、死之宮を狙い穿つ。
 しかし、そこへ高速で飛来する白金の姫騎士が割り込み、死之宮をかばう!
 その突進の勢いで山県にハイヒールキックを見舞って間合いを取らせた。
「やぁ、大丈夫かい? 謡殿? 貴殿も眩き白金の輝きに抱かてみないか?」
 プラチナドレスの恩恵で空中に浮かぶネフラ・ノーヴァ(羊脂玉のクリスタリアン・f04313)の髪や顔はところどころが血塗れだった。
「……冗談は寄せ、ネフラ。余計な真似をしやがって。あんな雑魚どもの攻撃なんぞ私一人でどうとでもなった……。だが、礼を言っておく」
 死之宮の言動に、白筋の姫騎士は不敵に微笑む。
「おっと、これは失敬。だが、ようやく大将のお出ましだ。山県昌景とやら、その赤備え、血でさらに赤く染めてやろう」
「やらせぬといっておる!!」
 山県の指揮に応じて、なおも家臣団の射撃がネフラと死之宮に降り注ぐ!
「フフッ……夏の夕立のほうがまだ肌身に感触が残るというもの。効くものか、その程度の玩具など!」
 矢を刺剣で打ち払い、銃弾をオーラの障壁と白金の鎧で弾き返す!
 そこへ4機の無人機が高速飛来、2基のミサイル連射、計8発の爆発が山県を襲う!
「ぐぬっ!? 新手か!! ならば再び、合戦具足!!」
 再び巨大ケンタウロス型ロボと化した山県を相手に、物陰から様子を窺うロボっぽい猟兵がいた。
「こちらカラミティ。狙撃ポイントに到着。これよりプラズマライフルを使用する」
 助っ人に駆け付けた緋縅・善蔵(首輪付き・f06737)は全身鎧『兜跋』を身に纏ってPS8 KATASAWAプラズマライフルを構える。
「普段は鈍器なんだがな……今日ばかりは本来の仕事をしてくれ」
 照準を合わせ、引き金を絞る。
 射出されたプラズマ弾がまばゆい光を発しながら、山県の鎧の一部に穴を開けた!
「そこか! ちょこまかと逃げおって!」
 日本刀の飛ぶ斬撃を直感で回避、また別の狙撃ポイントへ急行する。
「さぁて、楽しい鬼ごっこの始まりだ……サムライエンパイア、この戦場も炎の匂いが染み付いて……むせる」
 狙撃手は場所を補足されたら一巻の終わりである。
 緋縅は狙撃ポイントを転々としながら、山県の鎧をじわりじわりと削っていき、破壊してゆく。
 そのおかげで他の猟兵たちへ山県は背を向ける結果になった。
 藤原・祐菜(黒狐修業中・f18628)はこの隙を逃すまいと攻勢に出る。
「よし、突破できたで! おかげで服も血まみれやけどあと少し踏ん張りどころやな!」
 フォースカトラスを携えて突貫する藤原。
 そこへ御劔・姫子(はんなり剣客乙女・f06748)が別方向から山県へ駆け寄ってくる。
「うちの家は徳川やなくて宮様に仕えとるから、武田と徳川の確執にはそない明るくあらへんのやけど……」
 サムライエンパイアの古都出身の彼女は、代々高貴な人物の護衛に携わる家柄の出だ。
 そのはんなりとした雰囲気とは裏腹に、凄まじい戦闘の才覚と豊満な胸元をふるわ(奮わ/震わ)して戦場を疾走!
「でも、この世界を壊すいうんならうちが……御劔が止めたるっ! それに、山県いうたら武田軍の中でも指折りの勇士やったはず……それやったら、うちも全部をぶつけなっ!」
 剛刀『巌太刀』を鞘から抜き払ってそのまま赤備えの鎧へ斬りかかる!
 そこへ藤原も『呪符(スペルカード)・シールド』を左手に展開しながら超接敵状態でフォースカトラスで滅多斬り開始!
「アンタが敵の大将か! ウチは稲荷神社の跡取り娘、藤原・祐菜や! その首もろたで!!」
「小賢しい! 我が山県昌景と知っての愚行か!?」
 山県が振るう日本刀の斬撃は衝撃波を伴う!
「切り込ませてもらうで! 吶喊や!!」
 盾とオーラ障壁でダメージを最小限に抑えつつ、藤原は刃を振る手を休めない!
「間合い離したらや殺られる! 多少のダメージは覚悟の上や!!」
 御劔も刀の峰で斬撃の軌道を逸し、カウンターで短刀『御劔守』を投擲!
 四脚に突き立て、少しでも動きを鈍らせる。
「そこの自分! デカいのがくるで!! はよしゃがみ!?」
「へ!?」
 藤原に覆い被さられた御劔の頭上を衝撃波が通過!
「あっぶなぁ~!? ユーベルコードで攻撃を予見して正解やったわ!! 巫女の力、舐めたらあかんで!!」
「た、たすかったわぁ……!」
 態勢を立て直して再びケンタウロス山県に突撃する2人。
 これに死之宮とネフラも攻撃に加わり、大乱戦へと発展!
「我が刺剣、鎧をも刺し通すぞ」
 ユーベルコード『ストレリチア・プラチナ』で威力が強化された血棘の刺剣で赤備えの鎧を貫く!
 更に剣身を折ると大量出血を強いる仕組みになっており、吹き出す山県の血を浴びて恍惚の笑みを浮かべて再び全身を赤くネフラは染め上げていった。
「さっきの投擲はフェイントや! 本命はこのなぎ払いの一太刀、終乃太刀・都牟刈(ツイノタチ・ツムガリ)……っ!!」
 御劔の放つ次元断が山県のケンタウロス部分の下半身を切り落とした!
 ここにきて白兵戦で騎馬の足が止まった山県へ、ここぞとばかりに緋縅はダッシュで接近!
「破ーッ!!!」
 ユーベルコード『破壊絢(デスゴッドフィンガー)』が山県のロボを粉砕する!
「瀕死になるまでもなかったな……さぁ、一気に攻めかかるぞ」
 地面に数回転がると、ムクリと立ち上がる山県は猟兵たちを睨み付けた。
「よもや……ここまでの猛者揃いとは……!! だが、我が復讐と武田家再興の悲願の為に蘇ったのだ、負けるわけにはいかぬ」
 これをネフラが鼻で笑う。
「フフッ、敗戦に悲嘆して復讐だのと考える、ゆえに勝てぬのだろう。戦に臨むならば笑みを浮かべるくらいでなければ!」
「小賢しい! 生前に受けた多大なる屈辱、積年の恨み! 今ここで晴らさずしていつ晴らすべきか!?」
 様々な感情が全身に駆け巡り、打ち震える山県をゼット・ドラグ(竜殺し・f03370)と数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)が神妙な面持ちで見守っていた。
「山県昌景……戦国時代最強の騎馬兵団と謳われた兄の赤備え軍団を受け継いだ将だな。さすがの俺も覇気に当てられ掛けちまった。相手にとって不足はねえ」
「艦長、まだ時間がかかるのかい?」
 数宮の問いにゼットは頷く。
「すまん、奴の気迫に思わず中断しちまったがもうすぐ終わる。あと少し時間を稼いでくれないか?」
 そう告げると、何やらどこの国の言語とも似つかない呪文で詠唱を再開し始めた。
「お安い御用さ。艦長の詠唱が悟られないように、ちょっくら行ってくるわ」
 数宮は山県の前に進み出ると、自身に注目を向かせるように仰々しく話し始めた。
「……アンタも難儀だね、退くべき時を容れられないなんてさ。そんなんだから……また、退き時を見誤って迷い出ちまうんだ」
 首を数回横に振り、やりきれないねなんて呟きながら数宮は肩をすくめる。
「こいつはその、提案なんだが……諦めてくれないかい? 戦況は多勢に無勢、既に他の場所じゃ猟兵たちの勝鬨の声も上がってると来た。いくら名将・山県昌景とはいえ、討ち取られるのは時間の問題だお思わないかい?」
「……貴様、何が言いたい?」
 日本刀の切っ先を数宮に差し向ける山県に、彼女は臆せず言い放たった。
「おとなしく、眠っとけ。介錯はあたしたちが行うし、きちんと弔ってやるさ」
「話にならんな! 我が野望はここからはじまるのだ! 諦めてなるものか!」
「そうかい。だがこれだけは聞かせておくれよ。アンタが戦い駆け抜けた『あの時』と、歪んだ形で命が狂い咲いた『今』。アンタが本当に望むのは、『なんどきなんだい』!?」
「……ッ!?」
 問いかけられた山県の動きが、まるで静止画のようにピタリと停止する。
 これが数宮のユーベルコード『時縛る糸(クロノスタシス)』!
 彼女の問いかけをトリガーに、50分の1秒の速度で対象の主観時間をレベル秒間止める思念波を発射するのだ!
「山県にどれだけの間効くかは分からない、早く決めとくれ、艦長!」
「別にそいつにトドメを任せなくても良いだろう?」
 死之宮の姿が変じてゆく。
「こいつはあかん……逃げるで!」
「なんて神々しくも禍々しいお姿……!」
 藤原と御劔は、死之宮の脅威に勘付きいち早く後退。
「こちらカラミティ。不測の事態発生、撤退する」
 緋縅も射撃しながら後退を開始。
 真の姿へと転身した死之宮の、数万度の焔の身体から発せられる熱波が『呪殺神槍:解き放たれしヤミ』に宿る。
「お前のような男は嫌いでは無いが……お前の様な男の想いを踏み躙るのが大好きなのさ!」
 普段はあまりの危険性に封印を余儀なくしている真の闇の大槍を解放した死之宮は、すかさず山県へ槍を投擲!
「灰燼と帰せ……焔の堕ちる日(ワンダリング・ディザスター)!」
 致死の炎の槍が赤備えの鎧を砕き貫いた!
「ぬわあああぁぁっ!?」
 だが、山県、踏み止まる!
 通常の物質なら蒸発する熱量に、執念と魂の矜持でかろうじて燃え尽きずに現世に留まる!
「御館様ァああああっ!」
 もはや鎧の原型は留めていない。
 だが、山県の魂は灼き尽くされず、未だに居残り続ける!
「しつこいな……霊的エネルギーの焼けカスが喧しい。もう一撃喰らっとけ」
「そのトドメ、俺も混ぜてくれ!」
 後方に控えていたゼットが叫ぶ。
 その両手に掲げられていたのは、黄金に輝く竜を殺す百の刃!
 眩く輝く光の刃の封印は、今ここに紐解かれた!
「……は?」
 死之宮は呆然としていた。
 それも当然だ。光の刃ははるか天へと伸び、切っ先が目視できないほど長大であった。
「待たせたな、数宮! 信じてあの手この手を尽くしてくれたこと、礼を言う」
「水臭いねぇ、艦長! 刀持つ相手に無手で挑む無茶もいいが、ここは仲間を信じようじゃねぇの。アンタならやってくれるって信じてたさ」
 数宮が親指を立ててニカッと笑いかけた。
 ゼットは大きく縦に頷くと、山県の残滓へ向き直る。
「正直、お前の強さと忠誠心は本物だったぜ。だから、俺達が送り出してやる!」
 光の刃が更に輝きを増してゆく!
「俺の名前はゼット・ドラグ! お前を殺す男の名だ、しっかり覚えて躯の海(あのよ)へ逝け!」
「私も殺すんだけどね? まぁ、いいか……」
 死之宮の超々高熱の炎とゼットの光の刃が山県に迫る!
「この一撃が勝利に導くと信じてッ!! 必殺!! シャイニング・ソォォォォドッ!!」
 山県の赤備えの鎧とその魂を一刀両断すれば、光と熱が戦場に溢れて爆発四散!
 ナパームめいた火柱が三方ヶ原に立ち上り、勝利の狼煙代わりに猟兵たちは見上げるのだった。


 山県昌景が爆散した場所に、何やら全く焼け落ちていない巻物が発見された。
 その巻物には『第六天魔軍将図』と冠しており、中には信長軍に集う『偉人武将軍団』の名前が書かれていた。
 おそらくこれは、信長軍の陣容を示すもの!
 この陣容が正しいのならば、【Q】によってその一角を崩せた事は幸運であった。
 だがしかし、まだ数多くの『偉人武将軍団』の名が連なっている。
 これらを全て猟兵たちは相手取ることになるのだろうか……?
 戦に勝利すれど、謎が謎を呼び、サムライエンパイアに暗雲が立ち込めるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年07月30日


挿絵イラスト