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【旅団】喰らいつくせ!ドラゴン肉パーティー!

#キマイラフューチャー #【Q】 #旅団 #挿絵

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 これは旅団シナリオです。旅団「酒場付き宿屋『牛舎』」の団員だけが採用される、EXPとWPが貰えない超ショートシナリオです。

●店主の悩み
「うぅむ、困ったぞ……」
 そう悩ましげな声を上げるのは、酒場付き宿屋『牛舎』の団長であり店主である、テオ・イェラキ(雄々しき蛮族・f00426)だ。
 彼の目の前にあるのは、肉、肉、肉。
 先日旅団の仲間と共に狩ったドラゴンを、これまた皆で一生懸命処理した肉の山だ。
 一体でも大物であるドラゴンが数体分、冷凍保存するにもスペースに限界があるのだ。

「まぁ、腐らせるわけにもいかんしな……皆でパーっと楽しむか」
 元々皆と共に狩った肉、酒場の収益は考えず振る舞ってしまえとテオは心にきめた。
 そうと決まれば、善は急げ。
 テオは大量の肉を手に準備にかかるのであった。

●当日
「ということで、皆でドラゴン肉パーティーしようぜ!」
 どういうわけなのか分からないが、団員たちは気圧されるまま、特に突っ込みを入れること無く受け入れた。
 テオの後ろにはBBQセットが用意されており、その他にも調理道具が一通り準備されていた。
 既に良い香りを漂わせている臭いの元は大鍋。
 時間のかかるドラゴンのテールスープを正しく夜なべして作り込んだものだ。
 山のように積み上がっているのはドラゴンカルビ、下味が既にしっかり染み込み、焼くだけの状態に準備されている。
 ドラゴンのタン塩は、比較的限りがあるがそれでもかなりの量。
 その他、様々な酒やジュースも積み上がっており、テオの気合いの入れ具合が見て取れた。
「皆も一品作ってくれても良いし、飲み食いだけしてても良いぞ、後は俺が上手いことやってやる」
 そう言い切るテオは無邪気な笑顔を浮かべていた。
「さぁ、ドラゴン肉パーティーの始まりだ!」


きみはる
●マスターより
 お世話になります、きみはるです。
 今回は旅団シナリオとなります。
 旅団シナリオなので、グリモア猟兵のテオも普通に参加します。
 ご承知おき下さい。

 また、フラグメントは無視して下さい。
 皆の料理、食事、酒盛り等のプレイングをお待ちしております。

●プレイング受付
 プレイングは6月25日木曜朝8時30分から、26日金曜中となります。
 酒場付き宿屋『牛舎』の団員のみ参加出来ます。
 同旅団のスレも必ずご確認下さい。
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第1章 冒険 『ライブ!ライブ!ライブ!』

POW   :    肉体美、パワフルさを駆使したパフォーマンス!

SPD   :    器用さ、テクニカルさを駆使したパフォーマンス!

WIZ   :    知的さ、インテリジェンスを駆使したパフォーマンス!

👑1
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ユト・リーィング
「すげぇでっかい獲物だな、料理しがいがありそうだ。」
水着姿のまま調理をする。
火傷が怖くて上半身裸になんてなれねぇよ。
料理班が多くて助かるなぁ。
もちろんじっくり食うけどよ。
包丁で食べやすいサイズにカットしていく。
「串に通すのはみんなで手分けして頼むぜー!」
皆で手分けすれば早いもんだ。
ふむ、テールステーキも作ってみるか、うはぁ・・・麦飯(ビール)が進みそうだぜ。
そこまで臭みもねぇし塩コショウでいいよな!
シンプルイズベスト!

作りながら味見して、うめぇ。
ワイワイすんのは楽しいな。
あ、食いながら作ってるけど俺の分残しておいてくれよ!


オリオ・イェラキ
美味しそうな肉がこんなに沢山
ではいつも通り、微力ながらお手伝い致しますわ(にっこり)

アリア(f09479)の料理をサポートしつつ
わたくしもシチュー用意してましたの
晩から塊肉をとことん煮込んで柔らかく
味付けはテオにも見て欲しいの
どうかしら

まぁBBQを?串は店のを好きなだけどうぞ
ステーキも一緒に網焼きね
炭は店の裏手にありますの
それと頑張る皆さまにレモン水用意しておきますわ
暑い日は水分補給大事ですもの
お酒は食べる時にでも

さあ頂きましょう
豪快な串やステーキも丁度良い火加減で
夫のスープも良い塩梅。わたくしお代わり欲しいの
シチューも口にあうかしら

そう、皆様水着を新調されまして?
食後の運動は水辺が良いかしら


ネフラ・ノーヴァ
「しかしまた随分と大量なものだ。そういえば、カイジは食べたりはできなかったな?」
せっかくの肉を楽しめないのではもったいない。
油は摂れるだろうから、カイジ用に絞ろう。UCフェイタルグラップルでギュッとな。

一仕事終えたら、舌に腿に尻尾、一通り部位の肉を、ビールと一緒に楽しませてもらおう。

そのまま焼いて食べるのも美味いものだが、串に刺して食べるとまた一味違うものだ。
骨も大量なようだが...。組んでキャンプファイヤーにして、夜の雰囲気を楽しむのも良いのではないかな?


メリー・ユメノコウジ
わぁ…いっぱいのお肉…!私もなにかお手伝いしたいですめぇ…!(ぴょこぴょこ飛び跳ねて大量のお肉にびっくりしながら少し興奮して)
お肉がいっぱいならやっぱりお野菜も沢山ですよね…、食べ盛りさんが多いから大変そう…?切ったお野菜もお皿に盛りますめぇ、分けてあるほうが刺しやすいかな?おいしそうな匂いでお腹が…
(くぅーと小さくなって顔を赤くして聞かれていないかきょろきょろと)
塩コショウもタレも迷っちゃうのです…うーんうーん…両方で!


彩花・涼
これはまた大量の肉だな
流石にドラゴンともなれば1匹で膨大な量になるものだ
なに、皆よく食べるゆえすぐに消費されるだろうさ

そうだな、せっかくだし私も作るのを手伝おう
ドラゴン肉を調理する事などなかなかないしな
肉と野菜を串に刺してBBQセットで焼いていこう
ああ、とうもろこしなんかもあれば焼きとうもろこしにでもしようか?
肉のタレで焼くとなかなかに美味しいしな
上手く焼けたら食べている皆に持っていこう

テオ、私にテールスープを貰えるか?
勿論肉もどんどん食べていくが、スープもいい匂いがする
ぜひ夜なべした一品を食べてみたいからな


アルトニア・スカディアナ
ふふ!眩しい水着
たくさんのドラゴン肉♪
…皆様の料理!
わたくしも腕がなりまし~

まぁオリオ(f00428)
手伝って頂けて?嬉しくてよ♪

ミルフィーユの下拵えに
色々な肉の部位を使って。
豪華でありまし~!
菜園のきゅうり・白菜を切り揃え
どんどん重ね蒸しましょう

メリー様(f00748)、良ければソース作りしましょう

玉葱刻みオニオンソース♪
赤ワイン蜂蜜入りベリーソース♪
2種類お好みで
さぁ皆様召し上がれ~!

わたくしも
祈りを捧げいざお肉!
ステーキは…やはり塩かしら?
むむむ、タレも捨てがたくて

キャンプファイヤー
火の粉と舞うダルファ
遠く眺め
暁彪様(f11122)へ更にお酌を♪
お礼も込めて

心地好く
夜空に歌声を

絡み大歓迎


カイジ・レッドソウル
本機ハ食せ無イガ、BBQノ台ヤ、火の準備、びーちぱらそる、てーぶるノ用意(水着姿デ黙々と働く)
「肉ヲサスノダナ」(黙々と肉野菜のバランスよく刺していく)

一通り終った後ネフラガ油ヲ用意シテクレルミタイダナ(油拭きようの手拭を用意しながら絞ってる様子を見て)「スマナイナ、ネフラ。キヲツカワセテ」油を受け取り「獣湯ハ固形の物がホトンドナノデ、ハジメテダナ。アリガトウ」

「きゃんぷふぁいあの骨組ヲスレバイイノカ?」ト組み立てヨウカ
(計算どおりきっちり組み立てる)


桐生・暁彪
サムライエンパイアで一匹狼然りのままではありつけなかったであろう
アルトニアの作るスープには興味津々に箸をつける。
「そもそも主らはたべているのか」と突然BBQの串焼きお肉を
運んできてみたり、野菜多めのものには肉も食えと突然の肉推ししてみたり鷹揚に饒舌めの絡み酒とみせて世話焼き。

食べ盛りの者らに十分足りると見做せば、
相棒の黒彪にも肉をわけてもよいか問うてみる。
テオ殿、下味前の肉はまだあるか?
ビーストマスターの力は美味い食べ方を引き出せるか・・・

キャンプファイア?篝火とはまた別なものか
料理の豊富さに、肉4酒6のような分量で満足そうに酒と料理に舌鼓
賑やかな面々によせられ酒場の皆と過ごす

(アドリブ歓迎)


零落・一六八
肉だー!ドラゴン肉だー!というわけでもりもり食べますよ!
(胃袋はブラックホール)
あ、ボクは食べる専なので!
いやー、牛舎のみなさんは料理できる人多いので、ありがたい限りですね!
あ、これ焼けてますね(もぐもぐ)
こっちも食べていいです?
あ、どうぞ!野菜!(肉だけ食べる)
タレも塩もどっちも食べるし飲みまくりますよ!
ビール!ビール!
肉おかわり!
え!テールスープまであるんですか?
ひゅー!豪華ですね!ボクにもください!
骨までじっくり頂きましょう!
こうやってわいわい騒いで食べると更に美味しい気がしますね!
(食べる専で手伝う気はないが、言われたら「えー」「もー、しょうがないですねー」とかいいながら手伝う)



●皆でワイワイと準備を!
「ふふ!たくさんのドラゴンのお肉♪皆様の料理も楽しみに、わたくしも腕がなりますわ~!」
 そう楽し気な声をあげたのは、アルトニア・スカディアナ(隻眼よりあまねく白夜・f09479)だ。
 アルトニアは彼女と瓜二つの女性――オリオ・イェラキ(緋鷹の星夜・f00428)へと笑みを浮かべる。
「美味しそうな肉がこんなに沢山……ではいつも通り、微力ながらお手伝い致しますわ」
 そう言うオリオはアルトニアの隣に立ち、彼女へと包丁や道具等を手慣れた様子で渡していく――それまさに、阿吽の呼吸。
「まぁ、オリオ、手伝って頂けて?嬉しくてよ」
 普段牛舎では働かない女将として甲斐甲斐しく世話を焼かれるオリオ。
 しかし親友のアルトニアの趣味である料理では、共に取り組むことが良くあるのだ。
 二人は楽しそうにお喋りをしながら、薄切りにしたドラゴン肉を白菜やきゅうりと挟み込みながら鍋へと敷き詰める――洋菓子と近い見栄えから、俗にミルフィーユ鍋と呼ばれる料理だ。

 さらにオリオは彼女自身が事前に用意した鍋も火にかける。
 オリオもまた、ひき肉を煮込んだシチューを事前に用意してきたようだ。
 複数の鍋が並ぶその様は、BBQを超えてまるで炊き出しかのような様相を呈し始めた。
「味付けはテオにも見て欲しいの、どうかしら?」
 コトコトと耳心地良い音をさせる鍋を眺め、オリオは背後に立っていたテオ・イェラキ(雄々しき蛮族・f00426)へと声をかける。
 テキパキと歩き回っていたテオは足を止めると、すくい出したシチューを手の甲に垂らし、味を確かめる。
「うん…美味しいぞ、さすがだな」
 そう笑いかけるテオをの言葉を受け、オリオもまた幸せそうな笑みを浮かべた。


「これはまた大量の肉だな……」
 準備が進み積み上がっていく肉を眺め、そう感動の言葉を口にするのは、彩花・涼(黒蝶・f01922)だ。
 ドラゴンともなれば1匹でも膨大な量となる。
 それが数匹分、通常であれば一度の食事で食べきれる量では無いだろう。
「わぁ……いっぱいのお肉!」
 メリー・ユメノコウジ(夢渡る羊・f00748)もまた、大量の肉に対する感動を身体全体で表現するように飛び跳ねる。
 その様子はまるでぴょこぴょこといった擬音が聞こえて来そうなほど、微笑ましいものだ。
「なに、皆よく食べるゆえすぐに消費されるだろうさ」
 何とかなるさと語りかける涼は、大量の食材と格闘するべく、調理台へと立った。

「すげぇでっかい獲物だな、料理しがいがありそうだ。」
 ユト・リーィング(蒼き鎧の剣豪妖狐・f00959)は、そんな涼の横で気合い満々で仁王立ちする。
 彼は水着姿をしており、先ほどまで水泳でもしていたのだろうか――そのボリュームのある尻尾からはぽたぽたと水が垂れていた。
「裸は危ないのではないか?」
「火傷が怖くて上半身裸になんてなれねぇよ!」
 心配をする涼に対し、自信満々に答えるユト。
 であれば良いかと、二人してBBQで焼く串を作るべく、肉や野菜をカットしていった。
 串に刺すのに丁度良さそうなサイズに切り分けていく二人の料理の手際は、洗練されたもの。
 その技術は普段の旅団での生活で磨かれたものだ。

「お肉がいっぱいならやっぱりお野菜も沢山ですよね……食べ盛りさんが多いから大変そう?」
 そうメリーが零す通り、大量の肉に合わせて大量に用意された野菜……それを処理をしていくだけでも一苦労だ。
「串に通すのはみんなで手分けして頼むぜー!」
 切り分けでいくだけで手一杯な涼とユト。
 ユトに声をかけられ、オリオやアルトニアも串を作業する作業へと入っていく。
「私もなにかお手伝いしたいですめぇ!」
「メリー様、良かったらお手伝いくださいませ~?」
 メリーもまたオリオやアルトニアが串に刺しやすいよう、切り終わった野菜の仕分けにあくせくと格闘する。
 本来であれば中々の肉体労働……だが、BBQという皆で楽しむイベントに、和気あいあいと準備は進められていった。


「そういえば、カイジは食べたりはできなかったのではないか?」
 仲間たちによって処理され、大量に積み上がった串を眺めていたネフラ・ノーヴァ(羊脂玉のクリスタリアン・f04313)は、隣に立つカイジ・レッドソウル(プロトタイプ・f03376)へと声をかける。
「本機ハ食せ無イガ、準備ナラ任セテクレ」
 そう語るカイジは特に食事が出来ないことを気にした様子も無く、火を起こす作業やテーブルの準備など、テオと共に肉体労働に従事していた。
 その姿は先の水着コンテストと同じく麦わら帽子にアロハシャツ。
 感情が分かり辛いカイジではあるが、小刻みに揺れている様子や謎の鼻歌、そしてその浮かれた恰好から、何だかんだでこのイベントを楽しんでいるような雰囲気を感じる。

「ふむ……だが、せっかくの肉が楽しめないのはもったいないな」
 そう言うネフラはカイジが一緒に食事が取れないことを残念に思う。
 ならばせめてと、肉の脂身を処理した部分をかき集め、猟兵ならでわの常人離れした握力で油を搾り取った。
 ウォーマシンであるカイジが摂取できるのは油分か度数の高いアルコール。
 同じドラゴン肉から搾り取った油であれば、せめて気分だけでも一緒に楽しめるのでは無いかという心遣いだ。
「スマナイナ、ネフラ。キヲツカワセテ」
 そう言うカイジのフェースカバーは、どことなく嬉しそうに太陽光を照り返していた。

●いざBBQ!
「さぁ、皆お疲れ様!そしていつも有難う!今日は日ごろの疲れを癒すと共に、仲間同士の交流をより深めてくれ!乾杯!」
 団長であるテオの掛け声と共に、各々に配られたジョッキをぶつけ合う面々。
 成人にはテオが拘り仕入れた酒を、未成年には牛舎の裏手で栽培されたフルーツから搾り出された100%フルーツジュースが配られている。
 食事をすることが出来ないカイジのジョッキには、ネフラによって搾り出された油がなみなみと注がれていた。
「獣油ハ固形の物がホトンドナノデ、ハジメテダナ。アリガトウ」
 隣に座るネフラに礼を伝えながら、嬉しそうに油の香りを楽しむカイジ。
 しかしそのフェイスカバーに顔が覆われているカイジがどうやって油やアルコールを摂取しているのかは、誰も見たことが無い。
 牛舎七不思議の一つだ。
「かまわないさ」
 礼を言われたネフラは普段見せることの少ない微笑を浮かべ、ビールを片手にドラゴン肉に舌鼓を打つ。
 旅団の中ではよくカイジと絡むことの多いネフラだが、彼女ですらその謎を解き明かしたことは無いのだ。
 ビールを口にしたネフラが手元からカイジへとふと視線を戻せば、油が既に三分の一程に減っていた。


「うはぁ・・・ビールが進むぜ、シンプルイズベストだな!」
 焼く作業に従事しているユトは、喉を鳴らしながら美味そうにジョッキを傾ける。
 席に座っている面々へと焼き上がった串を配りながらも、味見がてらつまむ。
 今作っているのは、ドラゴンのテールステーキ。
 シンプルな塩コショウによる味付けが、酒によく合う。
 作業をしながら、会話しながらの食事。
 普段店の中で行なう料理とはまた違った楽しいひと時が、更なる隠し味となるのだ。
「うん、焼きとうもろこしも良いな」
 ユトと共にバーベキューコンロの前に立つ涼もまた、焼きながら熱そうに焼きトウモロコシを摘まみ食いする。
「肉のタレで焼いたが、なかなかに美味しく出来たぞ?」
 上手く焼けたとうもろこしを振舞うその表情は満足げだ。
「そうだテオ、私にもテールスープを貰えるか?」
 テーブルに並べられた料理を見ながら、思い出したように語り掛ける涼。
 その問いに対する回答は、もちろん歓迎だ。
「おう、せっかくだから是非食べてくれ」
 立ち作業を続ける涼が食べやすいよう、スープを小ぶりの器に盛るテオ。
 湯気を立たせるスープを零さないようにそっと渡す。
「ありがとう、スープもいい匂いがするし……ぜひ夜なべした一品を食べてみたいからな」
 そう言いながらスープを口にした涼は、美味しそうに顔を綻ばせる。
「あっ、俺の分残しておいてくれよ!」
 そう叫ぶユトに対し、涼は苦笑しながら二人分のスープを手に火元へと戻っていった。


「豪快な串やステーキも丁度良い火加減で、夫のスープも良い塩梅ですわ」
 一口一口小さく、貴婦人のように美しい所作で丁寧に頬張るオリオ。
「ねぇ、テオ……わたくしお代わり欲しいの」
 そう恥ずかしそうにおかわりを要求する妻に、テオは相好を崩す。
 気に入ってもらえて嬉しいとスープを予想テオに対し、オリオは不安げに己の料理について問い掛けた。
「シチューも口にあうかしら?」
「もちろん、美味しかったさ」
 そう楽し気に言葉を交わす二人の間には、独特な甘い空気が流れていた。

 二人の間に間の抜けた音が響く。
 ふと目を向ければ、真っ赤な顔をしてお腹を押さえているメリーがいた。
 料理に手を伸ばしたかったメリーであるが、目の前の夫婦の空気に割って入ることも出来ず、中々手を伸ばしづらい思いをしていたのだ。
 誰にも聞かれていないかと不安げにきょろきょろと見回すメリー。
 どうやら大丈夫そうだと安心の溜息をつくと、ふと凝視していたテオと視線が合う。
 とっさに視線を逸らすメリーに対し、テオは申し訳なさそうに無言でスープや山盛りの串を届けた。
 眼前に積み上げられた大量の肉に、メリーは嬉しそうに目を輝かせる。
「塩コショウもタレも美味しそうで迷っちゃうのです、うーんうーん……両方で!」
 両手にそれぞれ串を握り頬張る愛らしいメリーの様子を、皆が微笑ましそうに見守っていた。


「肉だー!ドラゴン肉だー!というわけでもりもり食べますよ!」
 しみじみと空気を楽しんでいる暁彪にとは対照的に、がつがつとひたすら肉をかき込んでいるのは、零落・一六八(水槽の中の夢・f00429)だ。

「あ、これ焼けてますね」
「こっちも食べていいです?」
「あ、野菜はどうぞ!」
「え!テールスープまであるんですか?ひゅー!豪華ですね!ボクにもください!」
「ビール下さい!ビール!ビール!ビール!ビール!」
「肉おかわり!」

「うるせぇ!」
 思わずテオが怒鳴るほどに一六八は姦しく、そして楽しそうに飲み食いをしている。
 火元からテーブルから練り歩き、ひたすらに肉と酒を楽しみ、野菜を押し付けて回っていた。
「焼く作業をやってくれているユトと涼に悪いと思わんのか!?」
 怒っているようで、半分笑っているテオ。
 こうした酒の席でのやり合いも、付き合いが長いからこそなのだろう。
「あ、ボクは食べる専なので!」
 であるからこそ、一六八も悪びれずにおちゃらけた言葉を返す。
 馬鹿野郎とばかりにテオの軽い平手をするりとよけて、一六八は次なる肉を求めて練り歩くのだった。
「いやー、牛舎のみなさんは料理できる人多いので、ありがたい限りですね!」
 そう笑う一六八の笑顔には、一片の曇りも無かった。


「サムライエンパイアで一匹狼然りのままではありつけなかったであろう……」
 桐生・暁彪(龍屠りし羅刹・f11122)はワイワイと飲み食いしている様子を徳利を片手に眺め、まったりと酒を飲みながら肉に舌鼓を打つ。
 旅団に世話になってからもう随分と長く経ったような気がするが、実際は一年も経ってはいない。
 それまで相棒と共に一人と一匹でずっと暮らしていたのが随分前のようだと、感慨深げに杯を傾けた。
 暁彪は食べなれないシチューを興味深げに箸でつまむ。
 どの料理も器用に箸で食べるのは、さすがエンパイア人といったところだろうか。

 ふと暁彪が皆の様子を眺めていると、ついつい細かいことが気になってきてしまう。
「そもそも主らはたべているのか?」
 乳繰り合って食事が進んでいない夫婦には串を届け。
「ほれ、肉も食え」
 野菜中心のヘルシーな食事をしている者には、せっかくなのだからと厚切りステーキを届ける。
「さすがに野菜を全く食べないのは問題があろう」
 断固として肉しか食べない一六八の皿に野菜を乗っけようと格闘し、何とか乗せることに成功する――一六八は結局火の番をしている涼の元へと手づから野菜を押し付けに行ったが。

 傍から見れば絡み酒この上無いのだが、暁彪の普段の飲酒量からそこまで酔っぱらっているとは考えづらく、つまりは好きで世話を焼いているだけなのだ。
 ふと暁彪が足元に何かを感じれば、相棒である黒彪がこちらにも寄こせと不機嫌そうに爪を立てていた。
 暁彪は苦笑しながら、テオに声をかける。
「テオ殿、下味前の肉はまだあるか?」

●食後の楽しみ
「骨も大量なようだが……組んでキャンプファイヤーにして、夜の雰囲気を楽しむのも良いのではないかな?」
 食後片付けが概ね終わった後、積み上がった骨を見上げてネフラが提案したキャンプファイアー。
「きゃんぷふぁいあの骨組ヲスレバイイノカ?」
 不安定な骨をカイジが計算つくされた絶妙なバランスで汲み上げ、隙間に燃やす為の木材を差し込んでいった。
 辺りは薄暗くなってきており、燃え上がる炎が骨を怪しく照らし、傍から見ればそれは邪教の召喚儀式にしか見られなかっただろう――UDCであれば組織が飛んできそうなほどには、怪しい雰囲気が醸し出されていた。

「さすがカイジだな」
「コノ程度、問題ハナイ」
 己が作業の出来に満足する者。

「キャンプファイア?篝火とはまた別なものか」
「暁彪様、私がお酌させて頂きまし~」
 友と杯を傾ける者。

「おぉ、ドラゴンの頭蓋骨が格好良いぜ!」
「ちょっと怖いですめぇ……」
 キャンプワイヤーで騒ぐ者。

「こうやってわいわい騒いで食べると更に美味しい気がしますね!」
「ほら、口が汚れているぞ一六八」
 皆の食事が終わっても、延々と食べ続ける者。

「テオ、素敵ですわね?」
「まぁ、こういうのも悪く無いな」
 夫婦でゆっくりと寄り添う者。

 思い思いの方法で、余韻を楽しみながら時を過ごす。
 ふと気付けば、夜空に歌声が響き出す。
 そこに即席太鼓の音が加われば、祭りは延長戦へと突入してしまうのは自明の理だろう。
 酒場付き宿屋【牛舎】の夜はまだまだ続く。

 明日からもまた、頑張れますようにと。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年07月28日


挿絵イラスト