邪心遊園想失儀式~儀式の写真と痛みの仮面
「あ、すいませーん。写真撮ってもらっていいですかー?」
「ん?……ああ、いいですよ。」
遊園地『邪神パラダイス』の北側、小さなお土産コーナー。
時間は正午前、そろそろ早いけどお昼でも……とお客が動き出す頃。
大きなポラロイド写真機を首に下げた女性が、渡されたデジカメで被写体を見つめていた。
「はい、チーズ。」
パシャリ。
土産物屋の前で、仮面とシールタトゥーを手にした女性二人の写真が撮られた。
「ありがとうございます!」
「……一応、確認してみて。」
デジカメの画像を確認した女性たち。
その顔が一気に青ざめ、そのまま地面にうずくまる……。
「よく撮れてる、でしょ?」
手から落ちたデジカメの画面には、仮面とタトゥーに憑りつかれ、異形と化した女性たちの姿。
……今まさに、その姿でもがき苦しんでいたのだった。
「……あの、集まってくれて、ありがとうございます。」
ぬいぐるみを抱えて顔をうずめるようにしながら、集まった猟兵達へ視線を向ける編堵・希亜(蛇に囚われた少女・f19313)。
少し警戒するような目で見ているが、彼女にとってはそれが普通なのだった。
「じゃあ……話を始めます。
今回、倒してもらいたいのは、神霊写真家・アーデンスって人です。
この人、邪神を写真に写したくてしょうがない、みたいです。
この遊園地では、朝から邪神の召喚を一斉に始めたから、それを撮りにたまたま来てたみたい、です。」
本当、迷惑な人……と吐き捨てるように呟き、話を続ける。
「それと、このお土産屋さんも、人を生贄にするためのもの、なんです。
仮面とかピアスとか、肌につける物を身につけさせて、乗っ取ります。
痛みは残したまま、その人が苦しむその声、その様が、邪神を呼び出す贄だとか。
もう、近くで知らずに着けちゃってる人がいて、その人たちは助けられません。
後で助けてあげてください、もう痛みを感じないように。」
そう言って、編堵が首に付けた鉄枷に右手を添えると、遊園地へのゲートが開いた。
ヨグ
ヨグです、邪心遊園想失儀式の第2弾をお届けします。
たまたま通りかかった写真家と、お土産屋に潜り込んだ信徒の撃破が目標となります。
なお、皆さんがたどり着いた時には、お土産物屋の周りにいたはずの、もがき苦しむお客さんの姿はありません。
皆さんが写真家を倒した後、寄生された姿で現れます。
第1章 ボス戦
『神霊写真家・アーデンス』
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POW : ルインフォトメーカー
【写真のストロボ光】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を手に持った写真一枚と同じ光景に書き換え】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
SPD : ゴートリック・ポラロイド
【写真のストロボ光】が命中した対象に対し、高威力高命中の【恐怖を与える、その人の映った心霊写真】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ : スピリットコンダクター 32
【UDCアースで自分が撮影した心霊写真】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【写真に写った邪霊や邪神を実体ある存在】に変化させ、殺傷力を増す。
イラスト:いぬひろ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「リダン・ムグルエギ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
空見・空白
被害がこれ以上広がらないよう喰いとめましょう。後楽しそう
この事件に対して、そう感じた為、猟兵として参加。
戦闘中、敵の死角からの攻撃を狙う
「……」
神霊写真家・アーデンスの「ルインフォトメーカー(POW)」に対し、
ユーベルコード「手」を使い、見えない邪神の気配を対象の周囲に漂わせ(精神攻撃、存在感、誘惑)偶に小突いたりして遊び
対象の注意を余所に逸らしている内に、
気配を殺して近付き(目立たない、暗殺)
パイルバンカーを叩きつけ(怪力)、杭を突き刺します。
最大の目的は、戦闘を有利に進め、勝利に導くことです。
その為なら、ダメージはやむを得ないものとします。
「ふんふーん……♪」
テレポートした先には、ポラロイド写真機をお土産屋に向けて覗き込むアーデンスの姿があった。
いかにも楽しそうにしているそれを物陰から窺う、空見・空白(人形・f14889)。
「被害がこれ以上広がらないよう喰いとめましょう。後……」
楽しそう。
そう呟いた口元に笑みを浮かべながら、アーデンスの周囲に見えない邪神の力を浮かび上がらせた。
「おー、いいね!」
近くを漂う邪神の気配にパシャリ!とシャッターを切ると、写真が吐き出されてくる。
「ふふ、ココは穴場だね。」
と、続けて別の方向へカメラを向けるアーデンスの、肩を叩く気配。
……急いで振り返るが、誰もいない。
「おや? ……まぁ、それくらいいるよね。」
多少の霊障は付き物だしねー、という呟きが空見の耳にも聞こえてきた。
「それでは、うまく使わせてもらいましょう。」
邪神の気配をお土産物屋に出し、アーデンスの後ろにはラップ音が鳴るように、ユーベルコード『手』を操る。
「へへ、あと少しかなー。」
新しいフィルムをセットしながら、カメラを覗くアーデンス。
その後ろ、ラップ音に足音を紛れさせて近づく空見。
「そのままーそのままー……よし!」
パシャリ!
「へへーん、会心ので」
「ふふふ……」
……唐突に後ろから空見に捕まれ、杭打ち機を突き付けられたアーデンス。
「それは良かったです。」
「ふぎゃん!」
ドン! と射出されたパイルバンカーに吹き飛ばされる。
顔から地面について滑っていくのを見ながら、次弾を装填する空見。
「いったたた……何するの!」
「あら、だいぶ痛そうですね。」
顔が少し擦り剥けているが、わりと元気そうなアーデンスに向けて微笑み返す空見。
「私はただ、アーデンス様に骸の海におかえりいただきたいだけです。」
「えー、それはやだなー。」
そう呟くと、先ほど撮った一枚の写真を取り出す。
……すると、見る間に周囲へ、煙のような無数の手が浮かび上がる。
その手はアーデンスを守るように動き、それに満足した彼女はまたカメラを構える。
「こんなに楽しい世界なんだからさ、もっと撮らせてよ!」
成功
🔵🔵🔴
百鬼・甲一
先に接敵したお仲間の戦いを見つつ分析しする。ふむ、面白い能力です。
初めは普通に攻撃を仕掛けましょう。その構えるカメラに向けて弾丸を撃ち込んでみます。
「不意討ち、失敬…でも、アナタが撮ろうとしているものを潰しに来た、と言ったら邪魔するでしょう?」
弾丸を撃ちながら近接し抜刀、戦闘用技能を活用して、紙一重でかわしつつUCを叩き込んで行きます!
「…なかなか悪趣味な写真が多いですね!もっと花とか動物とか撮らないんですか!?」
被弾した敵のUCの現す光景に、苦言を呈しつつ、カウンターを狙っていきます。
「…まぁ、でも良く撮れてはいると思いますよ」
オブリビオンの撮影した写真の一枚を横目に捉えながら
アレク・アドレーヌ
最近そんなの多いなとは思うが邪神呼ぶための贄集めるのに店開くとはまぁ…
まぁ潰してというなら潰しに行くが
んでどう相手するかと言えばやっぱり写真撮ってくるなら取られないだけのスピードで叩き込んで一撃離脱戦法にするに限るので…
【早業】【ジャンプ】【ダッシュ】【逃げ足】【先制攻撃】【吹き飛ばし】
で写真を取らせるより速く動きストロボ光が当たる前に逃げるが一番手っ取り早いと思われる 【武器落とし】があればカメラ壊して写真も破壊してって手段はあったと思うがまぁ…やり様はあるだろう
キリカ・リクサール
アドリブ連携歓迎
生贄を使って邪神召喚を目論むスーベニアショップに
それにつられて出てきた野次馬か…
全くもって救いようがない連中だな
まぁ、全員骸の海に叩き返せばいいだけの話だ
シガールQ1210で攻撃
フェイントを交えた銃撃で敵のUCを誘い
敵がカメラを構えると同時に早業で一気に全身の力を抜きUCに備え
発動したらカウンターでUCを発動
アーデンス自身が写った心霊写真をデゼス・ポアから吐き出させる
よく見るがいい…その写真に写っているのはいったい誰だ?
発動し、自身が写った心霊写真を見て恐怖や驚きで動きが鈍った敵に対し
銃とオーヴァル・レイによる一斉射撃で攻撃する
良く映ってるじゃないか
貴様の遺影にでもするがいい
「生贄を使って邪神召喚を目論むスーベニアショップに、それにつられて出てきた野次馬か……。」
カメラを持ったアーデンスを見ながら、油断なく腰の大型機関拳銃を触りながら冷たく言い放つ、キリカ・リクサール(人間の戦場傭兵・f03333)。
「全くもって救いようがない連中だな。」
「その通りだな……最近そんなの多いなとは思うが、邪神呼ぶための贄集めるのに店開くとはまぁ……。」
同意しつつも、意識が向くのは隣のお土産物屋……今は入り口が閉まっている店舗を見る、アレク・アドレーヌ(出来損ない・f17347)。
「まぁ、潰してというなら潰しに行くが。」
「ふふん、そう簡単にやらせるものですか。」
そんな猟兵たちを見返し、カメラを向けるアーデンス。
その周囲には亡霊の手が浮かび、彼女を守るように揺れていた。
「さー、あなた達の事も撮らせても」
ドン! 言葉を遮るように放たれた弾丸は、アーデンスの手にあるカメラのストロボを破壊した。
「きゃ! なに!?」
「不意討ち、失敬……。」
ふらりと、キリカとアレクの影から現れた、百鬼・甲一(不死傭兵・f16959)。
その手に、硝煙の上がる漆黒の自動拳銃を構え、
「でも、アナタが撮ろうとしているものを潰しに来た、と言ったら邪魔するでしょう?」
「あったり前……ちょっと!?」
そのまま連射する百鬼に、カメラを守るように跳び、時に転がってでも避けるアーデンス。
「いっくらなんでもひどくない!?」
「当たり前でしょ、お前を倒しに来たのだから。」
さらにキリカの機関拳銃が火を噴き、
「そういうこと、遠慮なく倒させてもらう!」
アレクが銃弾の雨の中、カメラを破壊しようと跳びかかる。
その様子に必死で身をよじらせて転がりながら、胸元から個別のストロボ装置を取り出してカメラと共に向けるアーデンス。
「こんの!」
「うおっと!」
間一髪でアレクが壁を蹴ってカメラのフラッシュとレンズから外れる。
しかし、その後ろには力を抜いたキリカの姿。
「へへ、これで君も恐怖するといいよ!」
「さぁ、それはどうかしらね。」
アーデンスがカメラのフィルムを見せようとすると……フィルムが吐き出されない。
「え、なんで!?」
「探しているのはこれかしら?」
途端に響く、無邪気な哄笑。
キリカの持つ人形、デゼス・ポアから放たれる声と共に吐き出される、一枚の写真……。
「面白い仕掛けね」
「よそ見してる暇はないですよ!」
「痛った!?」
アーデンスの意識がキリカへ向いていた所へ、横から打刀で突きかかり、斬りかかる百鬼。
息もつかせぬ連続攻撃の末に、アーデンスの懐を斬り上げると、撮った写真が舞い散った。
「あ、写真!」
「……なかなか悪趣味な写真が多いですね! もっと花とか動物とか撮らないんですか!?」
周囲に舞う写真を見れば、どれも遊園地のアトラクションと共に写る、異形の者たち……。
宙に舞うそれをアーデンスが掴むと、周囲の光景が歪み始める。
「ふ、ふん。あんた達なんてこの子達で」
「それよりこれ見な!」
「痛ったい!」
べちん! と、一気に近づいたアレクによって、アーデンスの顔に1枚の写真が貼りつけられた。
「何よ、こ……れ……!?」
それを見たアーデンスの表情が固まる。
今まさに死ぬ自身の写る、それを見た恐怖に。
「そう、あんたの写真だ。」
言葉と共にアームブレイドでアーデンスの腕を斬って跳び退るアレク。
「良く映ってるじゃないか。」
そして、動きの止まった彼女を狙う、無数の銃口……。
「貴様の遺影にでもするがいい。」
「あああああああ!」
そして放たれる、銃弾の嵐。
キリカの機関拳銃と浮遊砲台、そして百鬼の自動拳銃。
その嵐がおさまると……カメラを抱えてうずくまる、アーデンスの姿があった。
「ふ、ふふふ……。」
ゆらりと立ち上がるアーデンス。
周囲の空間が歪み、周囲に拷問具が現れた。
アイアンメイデン、木馬、処刑椅子……様々な、苦痛を与える道具たちが。
「もう怒った! 絶対に許さないんだから!」
「……なんだ? あれがここの奴が呼び出そうとする邪神の力か?」
出てきた物を見て呟くアレク。
「そうかもしれない。だがまぁ、全員骸の海に叩き返せばいいだけの話だ。」
「ですね。」
改めて武器を構えたキリカに同意した百鬼の目に、一枚の写真が留まる。
「……まぁ、でも良く撮れてはいると思いますよ。」
それは、お土産屋の建物が様々な苦痛を与える道具に飾り付けられたところ、だった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
空見・空白
楽しい世界なのは同意します
「次は串刺し等いかがでしょうか?」
言いつつ、パイルバンカーの先端を鋭利に変形させ(武器改造)
念動力で片手半剣を飛ばして突撃。
ストロボ光を浴び、煙の様な手を剣で刈りとりながら迫り、
手に阻まれ、再度ストロボ光でダメージを負い、
煙の手に頭を殴られて血を流して粉砕されます。
【真の姿】ただの人形
会話したり、血を流した様は催眠術で見せていた事。
死んだと思わせ、壊れたまま身体のUDCWから武器を飛ばし、
阻む手を吹き飛ばしてアーデンスに接近。
顔を両手で掴み怪力で固定。
【改新体】粉砕した頭部から短槍と新しい身体の腕を出し
アーデンスの頭部に槍を刺します。
火奈本・火花
「遊園地のような人目に付く場所でも、構わず活動ですか。……発見しやすい分にはありがたいですが、こうも大手を振って活動される訳にも行きませんね」
■戦闘
写真を撮る、という行動が奴らの異常性を発揮するキーになっているようだな
そうであれば、まずは9mm拳銃の『クイックドロウ』による『先制攻撃』で『2回攻撃』を試みよう
写真家である以上、構えてからの撮影となる可能性も高い
頭部を狙う事によるダメージに加え、カメラそのものの破壊に繋げられれば良いのだが
その後も命中率を重視した短針銃による拳銃乱舞で追撃したい
命中後は『催眠術』によって、「写真を何処に持っているか」の記憶を消去して攻撃を阻害出来ないか試してみよう
「それにしても、遊園地のような人目に付く場所でも、構わず活動ですか。」
周囲に並んだ拷問具、そして入り口を閉めたお土産屋を見て呟く、火奈本・火花(エージェント・f00795)。
「……発見しやすい分にはありがたいですが。」
「うるさいな、私はただやりたいようにやってるだけ!」
冷静に分析している火奈本に対し、すっかり頭に血が上っているアーデンスは地団太を踏みながら叫ぶ。
「私の楽しみを邪魔するな!」
カメラを構えるアーデンスだったが、
「ひっ!?」
即座に飛来した銃弾が2発、自身の角をかすめ、レンズを粉砕する。
火奈本の手元には硝煙の上がる拳銃。
「あなたの異常性は、写真を撮るという行動により発現する。」
「く……でも、私には撮った写真がある!」
懐から写真を取り出し、自身の周囲に煙のような白い手を生み出し、さらに出現した拷問具の中から鞭を拾うアーデンス。
「あなた達は生きて返さない!」
「ふん、そう簡単にいくか」
と、火奈本の横を駆け抜ける影があった。
同時に片手半剣を念動力で飛ばしながら、先を尖らせたパイルバンカーを構えて空見が迫る。
「邪魔しないで!」
鞭で弾かれた片手半剣を空中でひっつかみ、掴みかかろうとする手を薙ぎ払う。
そんな空見に向け、目くらましのストロボ光が焚かれる。
多少目は眩むが……至近距離なら関係ない、とばかりにパイルバンカーを構えて突進する空見。
「でもさ、」
その体を、残る煙ような手が掴み、切っ先が逸らされる。
「正面からの突破は無理でしょ!」
「ちっ!」
その様を見た火奈本が短針銃で援護するが、アーデンスは腕を貫かれても気にせずに、周囲の手で空見を捕まえ……。
至近距離でのストロボ光と共に、周囲の手が空見の頭を粉砕した。
「お前……。」
「ふふん、言ったよね? 生きて返さないって。」
血を流して倒れる空見の体を踏み越え、アーデンスが火奈本へ近づく。
「さぁ次はあなただよ。」
ゆらゆらと近づいてくるアーデンス。
対して、短針銃と拳銃の銃口を向けて構えながら同じ速度で下がる火奈本。
「逃げないでよ……苦しむだけだからさ。」
アーデンスが鞭を構えて走り出そうとした……その彼女の頭を挟みこむ、人形の手。
「え!?」
「……超常の力の使い手は、お前だけじゃない。」
頭のない空見の身体に、動きを封じられたアーデンス。
その心臓へ向けて放たれる火奈本の弾丸に、その体が跳ねる。
「ひぅ! や、やめ、て。」
その懇願は聞かれることなく……。
空見の身体の胸元から、新たな空見の体が生え、その手に持った短槍にアーデンスの頭は貫かれた。
周囲の光景が元に戻り、辺りは最初と変わらぬ土産物コーナーになっていた。
「対象は死亡、収容はできず、か。」
アーデンスのいた場所を見降ろして呟く、火奈本の顔を覗き込む空見。
少し不安そうなその顔に向けて笑顔を返し、
「気にしないで、どのみち殺すしかなかったから。」
その言葉に空見は、安心したような笑顔に変わる。
「さて、と……。」
すぐ後ろの店舗から、悲鳴が聞こえてくる。
いつの間にか、扉が開かれ……中から人が出てきた。
身体に張り付くモノからの苦痛を訴える人の姿に、火奈本の脳裏にとある邪教集団の名前が浮かぶ。
「黄昏秘密倶楽部……やってくれたな。」
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
第2章 集団戦
『黄昏の冠』
|
POW : 痛い痛い痛いイタイイタイイタイ――きもち、いい
【黄昏の救済による教義】に覚醒して【いく段階に応じて、肉体の素質に応じた化物】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD : 嗚呼。救済の教えが、導きが、肉から溢れ出ていく
対象の攻撃を軽減する【為の痛覚鈍麻と、肉体が即時再生する状態】に変身しつつ、【肉体の損傷を顧みない肉弾戦】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
WIZ : 呼んでいる。何もかも、全部、救われる、呼び声が
自身に【邪神の寵愛による耳障りな歌声】をまとい、高速移動と【聞いた者の脳内に反響し続ける悲痛な絶叫】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
イラスト:純志
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アレク・アドレーヌ
また傍迷惑なものを…とは思うがもう助からんというなら介錯してやるのが一番だが
まぁ叩き潰すんだけど痛みもなく一瞬でというのは無理だから…せめてほぼ一撃で済むように心がけて本来ならばよほどやばいときじゃないと使うべきではないUCを使って脚力をさらに高めて小枝を踏み折るかの如く蹴り飛ばしてやるとして問題は数の多さとUCの厄介さと俺がどんだけ正確に暴れきれるかか
しかしこいつら贄だからと自分から死にに行ってる感があるけど気のせいだろう
キリカ・リクサール
彼女達には、もう何の言葉も届きはしないだろう
…ならば、一刻も早く彼女達の魂を開放し、苦痛を終わらせてやらねば
UCを発動
自在に動くデゼス・ポアから放たれる操り糸を使い敵を迎え撃つ
教義に覚醒した化け物となる前に糸で縛り付け敵を切断
倒せずとも動きを封じることが出来れば銃撃で敵を倒す
哀れな犠牲者とはいえ、攻撃の手は一切緩めん
ただ、彼女らの魂に救い有れと祈り、引き金を引こう
完全な化物になった相手には戦闘知識で進行方向を予測
あらかじめその方向に早業で操り糸を設置し、敵の動きを阻害し
その隙にオーヴァル・レイと装備した銃による一斉射撃で止めを刺す
犠牲になるのは常に弱者か…
やりきれんな…
アドリブ連携歓迎
開店時と同じように開かれた、土産物屋の入り口。
そこから不気味なマスクなどをつけた女性たちが、苦悶の声と共に吐き出されてくる。
「また傍迷惑なものを……とは思うが。もう助からんという話だったか。」
「そうだな。彼女達には、もう何の言葉も届きはしないだろう。」
どこからともなく飛来する飛蝗に囲まれながら呟くアレクに、操り人形デゼス・ポアを操りながら答えるキリカ。
「……ならば、一刻も早く彼女達の魂を開放し、苦痛を終わらせてやらねば。」
「ああ、介錯してやるのが一番だ。」
「痛いぃ……。」
苦しみながら仮面を剥がそうとする人の足元に、デゼス・ポアが向かう。
「でしょうね。」
操り糸を巻き付け、腕ごと首を切り離すキリカ。
「完全に信徒になる前に、なるべく葬る!」
次々と縛り上げ、容赦なく銃弾を浴びせていく。
彼女らは哀れな犠牲者……とはいえ、攻撃の手を止める気はない。
「……魂に救い有れ。」
しかし、小さく祈りの言葉をつぶやきながら、引き金を引いていた。
「一撃でってのは、どうにも難しい。」
真の姿……寄り集まった飛蝗外骨格となり、完全に変態したアレク。
その前に立つのは、すでに仮面やタトゥーが馴染み、痛みに悶えることのなくなった信徒たち。
「ああ……気持ちいい。」
「あなたにも、痛みと苦しみの救済を……。」
腕を鞭と化したもの、体の内から棘を生やすもの……彼女らを見て、人と思うものはいないだろう。
「だからこそ、俺はこれでいく!」
限界まで強化した脚部により、彼女らの元へひと跳びするアレク。
速度の乗った飛び蹴りは、彼女らの首を小枝のように容易くへし折っていく。
「……これを使わせたことを、地獄で後悔させてやる。」
彼女らを変えてしまった者を倒す、そう誓いながら。
「貴女にも……。」
「教えを……!」
残るは二人。
「完全に、化け物になってしまったな。」
耳障りな歌声を響かせながら蝙蝠のような翼で飛ぶ彼女らへ、キリカは操り糸を飛ばす。
「痛みは救いに……。」
「苦悶は歓喜へ……!」
飛ばした糸を軽く避け……たかに見えたが、飛んだ先には網のように糸が張られていた。
「捕まえた。」
「そのまま死んでもらうぞ!」
動きの止まった所へ、翅で勢いを増したアレクの飛び蹴りが突き刺さる。
そのまま一人の首を刎ねるようにへし折りながら離れ、それを見たキリカの浮遊砲台オーヴァル・レイが銃口を向ける。
「終わりだ!」
一斉砲火……その音に負けじと、けたたましい声が響く。
「我らが神よ! この痛みを、捧げます!」
……後には、黒い灰だけが残っていた。
「犠牲になるのは常に弱者か……やりきれんな。」
「それなんだけどよ。」
祈るように呟くキリカへ、アレクが疑問に思ったことを話した。
「こいつら、贄だからと自分から死にに行ってる感があるけど、気のせいだろうか?」
「痛みこそが神への信仰の証、そういう教義らしいからな。」
「うっへ……なんだそりゃ。」
ついていけねぇ……と視線を逸らしたアレクの目に、土産物屋からさらに出てくる信徒の姿が映る。
「まだいるのかよ。」
「そのようだな。」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
百鬼・甲一
犠牲者たち、か…今、楽にして差し上げます。
救えないのならば、速やかに終わらせてあげましょう。
仮面を着けると真の姿に成ります。早業で弾丸を叩き込みながら、間合いを詰めUCを立て続けに放ちます。再生するならば、それを上回る威力で破壊する…!(見切り、第六感、怪力、2回攻撃等)囲まれたなら大太刀に持ち替え凪ぎ払います。(なぎ払い、範囲攻撃、力溜め等)
叫びには狂気耐性と気合いで抵抗します。
「辛かったでしょう…眠りなさい。」
火奈本・火花
「最近は活動が沈静化していたようだが、まだ活動停止には至っていなかったか。ひとつ残らず捕獲してやる」
■戦闘
だが彼ら自身は被害者だ。あの装身具を外す事が出来れば、まだ助けられる目があるかも知れない
そうであれば、私の損害も『覚悟』の上で事にあたろう
短針銃による『クイックドロウ』での『先制攻撃』を狙おう
直後にペンライトでの『2回攻撃』で、『催眠術』の重ね掛けをしたい
記憶消去によって秘密倶楽部の教義や記憶を忘却させて隙を作り、その間に落とし仔で彼らを捕獲しよう
もし催眠術が解けて反撃を受けても、『狂気耐性』『呪詛耐性』と『捨て身の一撃』で接近
『医術』で肉体に影響がないか確かめつつ、装身具を引き剥がしたい
空見・空白
怪力でハンマーを振るい、1人を叩き潰し殺害。
ガトリングで周囲の人間の足を狙いなぎ払い攻撃。
【外界侵喰】発動。無色の靄(のような物)で、
叩き潰した人を最初に喰らい、増量。
救助活動、次いで周囲のなぎ払った人間達を
急いで喰らい消化吸収。靄を増量。
ガトリングでまだ動ける人々を攻撃。
靄で人間達を喰らいつつ増量。
さらに増えた靄を飛ばしまだ残る人々を喰らいつづける(大食い)
喰らった魂(生命力吸収)は完全には消化せず余計なモノ(UDCの力)
だけ消化(武器改造)し魂は保護(オーラ防御)してUDCW内に
大切にしまう。
(後で解放(普通に死なせる事が)できると良いですね)
「最近は活動が沈静化していたようだが、まだ活動停止には至っていなかったか。」
土産物屋から現れる、痛みや苦しみを神への捧げものとする寄生体……もとい信徒たち。
過去に対峙した信徒とは成り立ちが違うモノだが、中身は全く同じだと看破する火奈本。
「ひとつ残らず捕獲してやる。」
「犠牲者たち、か……今、楽にして差し上げます。」
その声に火奈本が振り向くと、髑髏の仮面をつけた百鬼がいた。
「救えないのならば、速やかに終わらせてあげましょう。」
「……そう、ですね。」
百鬼の考えも正しい、もちろんそれは解っている。
当初の説明でも、被害者は救えないと言っていた……それでも試行錯誤をするならば、自身への傷と引き換えになる。
「それでも、被害者を救えれば。」
そう、火奈本が内心覚悟を決めた時……二人の横を駆け抜ける、空見の姿があった。
「痛みを分かち合げぶ!」
無言で振り下ろされる空見のハンマーに、一人の信徒の頭が叩き潰される。
そのまま群がる信徒たちの足元へ、ガトリングを連射していく。
「あなたもなかなか、派手にやりますね。」
漆黒の自動拳銃を手にしながら、百鬼も信徒の一人を立て続けに撃ちながら、距離を詰める。
なすがままに撃たれる信徒だが……急所だけは巧みに外すためか、なかなか倒れない。
「あな、たも……わたし、たちと、同じに。」
痛みを感じても、それすらを喜びとするのが見て取れる。
「……痛みを教義とする、というだけはありますね。」
膝を撃ち抜いた所で刀の間合い、そのまま無名の業物で首を刎ねる。
そして空見を見ると、彼女の体から漏れ出す無色の靄が、最初のハンマーで潰された信徒を覆っていた。
すでにその体は溶けて同じ靄と化し、その体積を増している。
「ほう、死体処理とはなかなかやりますね。」
百鬼の声に緩く笑顔を浮かべながらコクリとうなずき、空見はその靄を死体へ、さらにはガトリングで身動きのできない信徒へ差し向ける。
「ならば、援護といきましょう。」
無理に近づこうとするものを自動拳銃の連射をしつつ近づいて刀で斬り、遠くのものへ自動拳銃を向けた時……。
一番離れたところにいた信徒との間に、ヤドリギの壁が立つのが見えた。
死体を取り込み、大きくなった靄を差し向けようとする空見に、
「あれは、後です。……今は、見えるところにいる者たちを。」
百鬼のかけた言葉に素直にうなずき、足元の死体を靄で取り込んでいった。
「……さて。」
ヤドリギの壁の向こう、信徒の一人と火奈本が対峙していた。
信徒が口を開くよりも早く、短針銃から放たれる記憶処理剤入りの針が首筋に刺さる。
さらに見える目へ向け、ペンライトで記憶消去の光を当てる。
「……! ああ、あああああ!」
それにより身体の変異が消えるが……途端に苦しみ、顔に付けたマスクを外そうともがく信徒。
拷問に似た痛みの連続により、信徒と化す装身具だった。
「教義や記憶を消したものの……痛みは健在か。」
急いで剥がさなければ、また教義に目覚めてしまう。
ヤドリギの根で信徒を縛り上げ、固定された顔から慎重にマスクをはがす。
マスクから顔へ刺さる突起を鋼糸で切断することで、剥がすことができた。
「多少、手間ですが……確保。」
マスクをトランクに詰め、ヤドリギの中で静かな寝息が聞こえた時……ほかの戦いの音もまた、止まっていた。
「おお、一人は救えましたか。」
「ええ……やっと、一人です。」
髑髏のマスクを外しながら言葉をかける百鬼に、少し疲れた様子で答える火奈本。
「予想は当たっていましたが……それをやるには、時間がかかりすぎる。」
「それでも、あなたは命を助けることをあきらめなかった。その結果が出たなら、いいではありませんか。」
そう労う百鬼の後ろで、空見は自身につながる異界へ靄を片付けながら、物思いにふけっていた。
(靄で喰らった魂は、取っておきましょう……いつか解放(普通に死なせる事が)できると、良いですね。)
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
第3章 ボス戦
『『黄昏の司書』サーニャ・カワシマ』
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POW : 救済に至る試練は平等に。救済もまた、分け隔てなく
自身の【魔導書に埋められた宝石】が輝く間、【高速詠唱】による【全力魔法】の【範囲攻撃】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
SPD : 否定に愛を。無理解に施しを。肥えた魂に導きを
自身が【信仰への侮辱や敵意、無関心】を感じると、レベル×1体の【寄生や癒着によって肉体の支配を奪う触手】が召喚される。寄生や癒着によって肉体の支配を奪う触手は信仰への侮辱や敵意、無関心を与えた対象を追跡し、攻撃する。
WIZ : 苦痛と恐怖こそが、救済に辿り着く階段となる
【サーニャへの敵意】を向けた対象に、【自動反応して攻撃魔法を放つ多数の紋章】でダメージを与える。命中率が高い。
イラスト:葛飾ぱち
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「火奈本・火花」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
静かになった土産物屋の前……そこへ、中から一人の少女が現れた。
「私たちの教えに目覚めた彼女らを、また無慈悲に葬るのですね。」
白いヴェールを纏い、魔導書を抱えたその姿は、このような事件を起こすとは思えないほど華奢な少女であった。
しかし、猟兵達へ向ける視線は、明らかな敵意に満ちていた。
「私の先輩も、あなた方に葬られたそうです。……許すわけには、いきません。」
言葉を放つ少女の周囲に、紋章が浮かぶ。
……理不尽な敵討ちが、始まった。
アレク・アドレーヌ
成程ね…生憎残念だがこちとら無神論者なんでな。
お前さんの言い分なんぞ知らんわ
思いっきり相手の教義や信仰を真っ向から否定しつつUCを用いて…相手の触手や範囲魔法の詠唱の速さを超えて【ダッシュ】【先制攻撃】【早業】【ジャンプ】【吹き飛ばし】【逃げ足】併用による常に先手を取ったヒット&アウェイの一撃離脱戦法を行います。
いくら範囲攻撃で広範囲をカバーしようが触手で追跡をかけようが速さに追いつけなければ威力があっても全くもって意味がないのでさっさと叩き潰すとしよう
キリカ・リクサール
許すわけにはいかん…とはこちらの台詞だ
望まぬ死を強いられた者達の痛みをお前も知るがいい
シガールQ1210
クイックドロウで弾薬をばらまきつつ範囲攻撃
同時にデゼス・ポアも向かわせ、全身から生えた刃で敵を切り裂く
敵のUCは範囲攻撃を見切り、ダッシュとジャンプを駆使して避ける
また戦闘知識を駆使して、園内アトラクションの一部を銃弾で破壊し落下物によるダメージや攪乱を狙う
頃合いだな…
嗤え、デゼス・ポア
敵の範囲攻撃が途切れたらカウンターでUCを発動
敵の周囲に錆びた刃を出現させ斬りつけたら
起動したオーヴァル・レイとの一斉発射を同時に行う
お前のために祈る言葉はない
血に狂った救済を抱え骸の海に沈め
アドリブ連携OK
「許すわけにはいかん……とはこちらの台詞だ。」
人形デゼス・ポアを操り、愛銃のシガールQ1210に手をかけながら言い放つキリカ。
「望まぬ死を強いられた者達の痛みを、お前も知るがいい。」
「ふふ、彼らは死を望んだのではないですよ。結果として死んでしまった……それだけです。」
自身の、そして黄昏秘密倶楽部の教義を語る少女は、それを疑うという気もないようだった。
「……成程ね。」
悪びれる気もない様に、アレクは少女を睨みつけながら、言葉を吐き捨てる。
「生憎、残念だがこちとら無神論者なんでな。お前さんの言い分なんぞ知らんわ。」
「それなら、わからせてあげますよ!」
信じる神に対する侮辱……それを感じたままに、少女が魔導書を開く。
土産物屋の壁から湧き出した触手は、犠牲者たちがつけていた仮面と似た色合いをしていた。
「は! いくら触手を出そうがよ。」
アレクの言葉だけが残る空間を、触手が貫いた。
「追いつけなけりゃ、意味がないぜ!」
「く!」
少女が認識した時には、すでに目の前。
光を放つ魔導書に、UCで加速したアレクの蹴りが突き刺さる。
「追いかけなさい!」
「そうはさせない。」
少女を囲むように押し寄せる触手。
するりとアレクが抜け出すと、キリカの機関拳銃が弾丸をばらまく。
そして、弾かれた触手から内側に潜り込む、デゼス・ポア。
「切り裂け。」
「ひあ!?」
言葉に合わせ、デゼス・ポアの体からいくつもの刃が伸び、回転しながら触手を切り裂いた。
同時に少女の肌も切り裂かれ、赤い血が飛ぶ……。
「そらどうした!」
と、周囲の触手を失った少女の頭に、壁を蹴って飛び込んできたアレクの蹴りが突き刺さる。
「ひゃあああ!」
べしゃ! と、魔導書だけは手放さずに地面に転がる少女。
その時、魔導書の宝石が煌めく。
「薙ぎます!」
「ち!」
少女の高速詠唱に、魔力の刃が周囲を薙ぎ払う。
初撃を飛んで避け、2撃目が薙ぐ頃には壁の向こうへ逃げ切るアレク。
合わせて9回もの薙ぎ払いに、少女の周囲に動くものはなく……。
近くには、糸が切れたように転がるデゼス・ポアのみが残った。
「嗤え、デゼス・ポア。」
「え?」
自身を狙ったものではない銃声と、それと共に響いたキリカの声に、少女は戸惑う。
動かないはずの人形がけたたましく嗤う……無邪気なその声は、まるで涙を流し泣いているようで。
途端に人形の口から錆びた刃が飛び出し、少女の腕を斬り飛ばす。
「きゃあ!?」
「逃がさん!」
キリカの放った弾丸により、土産物屋の上に掲げられていた鉄製の看板が外れかけていた。
さらにアレクの蹴りで、看板は少女の足を押しつぶす形で落ちる。
「く……!」
「トドメといこう。」
身動きの取れない少女へ、オーヴァルレイからの砲撃が突き刺さる。
成す術もなく、ほぼ人の姿を留めぬほどズタボロになった少女だったが……それでも魔導書を持つ手は離さない。
「念には念を、だ!」
アレクが魔導書を持つ腕を蹴り上げると、魔導書が空を舞い……。
残った少女の体は、そのまま塵となって消えていった。
「お前のために祈る言葉はない。血に狂った救済を抱え、骸の海に沈め。」
少女が倒れていた場所を見下ろしながら、キリカは言葉を放つ。
「痛みも感じる間もなく死んだだろうよ。」
そうアレクが呟いた時……。
「……クスクス……。」
少女の笑い声が、辺りに響く。
「どこだ!?」
「こっちですよ。」
声の方へ視線を向けると、魔導書が目に映る。
二人の目の前で、魔導書がひとりでに開かれた。
「体など、仮初でしかないのです。」
そして……ページが輝くと、ズルリと少女が抜け出てきた。
にっこりと微笑みながら、言う。
「十分な痛みを捧げることが、できました。」
「おいおい……なんなんだよ、お前はよ。」
身構えるアレクに、少女は光のこもらぬ目を向けて、
「私は、黄昏の神に身を捧げた者。この身体は、痛みを捧げるためだけに。」
呟く少女の持つ魔導書、その宝石が光り輝く。
「そうか、お前の魂は……。」
キリカの呟きに、少女はただ笑顔を返していた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
火奈本・火花
「『黄昏秘密倶楽部』可愛島・サーニャか。お前の収容記録は残っている……最終的に自己終了したお前に、祈谷・希の敵討ちなどさせる心算はない」
■真の姿
胸から左腕にかけてが樹木化
浮き上がった血管のような根が、顔や腕、脚に張り巡らされている
■戦闘
奴の攻撃は魔導書を源泉としている
ならばその魔導書を破壊出来れば、戦闘能力を大きく削げるはずだ
『クイックドロウ』でペンライトの光を奴に当てて『目潰し』を行いつつ『催眠術』も仕掛けよう。私を奴の先輩、祈谷・希であると誤認させて接近する
十分に近づけたらエージェントグローブの鋼糸で魔導書を捕獲、『怪力』で奪えるか試しすが、出来ずともヤドリギの一閃で魔導書を狙って攻撃する
百鬼・甲一
首魁のお出ましですか…一切の躊躇なく、斬り捨てます。
敵意に反応するんですか…面白い、ならば私の攻撃を捌き切れますか?オブリビオン!(見切り、第六感、オーラ防御)右手に太刀、左手にレバーアクション式散弾銃を構え、突貫します!
「痛みが貴女の教義でしたか…それが信念だと言うのなら、力で以て私を納得して見せろ!」
宝石が光ったなら、さらに間合いを詰め懐に飛び!広範囲連続攻撃、自らも巻き込む覚悟があるか?もしそうだとしても、覚悟を決めているのはこちらも同じです…痛みが教義なのでしょう?互いに味わうとしましょう
…!
(真の姿、連携アドリブ歓迎)
「首魁のお出ましですか……一切の躊躇なく、斬り捨てます。」
「あなたにできるなら。」
仮面をつけ、屍兵と化した百鬼の言葉もどこ吹く風。
しかし、少女の笑顔は長くは続かなかった。
「『黄昏秘密倶楽部』可愛島・サーニャか。」
「……。」
火奈本の言葉に、自身の名前を呼ばれた少女の表情が固まる。
そのことに構わず、火奈本は静かに淡々と告げていく。
「お前の収容記録はUDC組織に残っている……最終的に自己終了したお前に、祈谷・希の敵討ちなどさせる心算はない。」
「……軽々しく、先輩の名を呼ばないでください。」
こちらも静かに、ただし怒りを隠さずに、少女は答える。
「あなた達には、私たちの教義を教える必要はありません。この場で、倒します。」
彼らの信じる経典でもある魔導書「緋色の落日」を開き、少女は詠唱を始める。
その間、少女の周囲へ浮かぶ紋章が黄昏の色に輝く。
近づく百鬼に対し、紋章から紫のエネルギーが降り注ぐ。
「敵意に反応するようですね。」
右手の太刀を振るってエネルギーを切り裂き、左手のショットガンを少女へ撃ち放つ。
弾は紋章の魔力に撃ち落されるが、その紋章も光を失い魔導書の宝石が輝くのが見えた。
「面白い、ならば私の攻撃を捌き切れますか? オブリビオン!」
一気に距離を詰め、太刀を振りかぶる。
同時に詠唱を終えた少女も、魔力で生み出した夕日の色の刃を浮かべる。
少女の腕を太刀が捉え……同時に夕日の刃が百鬼へ襲い掛かる。
「この程度で、私を倒せると思わないことです。」
「痛みが貴女の教義でしたか……それが信念だと言うのなら、力で以て私を納得して見せろ!」
夕日の刃が百鬼を捉え、身体を切り裂く。
相手が痛みを感じる様……生来のサディストである少女の口元に、笑みが浮かぶ。
しかし……屍兵である百鬼は表情を変えることもなく、その身からは百ものオーラの刃が飛び出した。
「く、あなたは……!」
「互いに痛みを味わうとしましょう……!」
自身の体もろとも少女を切り裂くオーラの刃。
腹を斬られ、少女の上半身が転がる……。
痛みに目がくらむ……意識が飛びそうな少女の耳に、聞き覚えのある声が響いた。
「サーニャ……今日は痛みを受けているのですね?」
「……え?」
開いた目に、外の光はまぶしく感じる。
目が慣れ、少女の目に映るのは……シスター服の少女。
「ふふ、あなたが受けた痛みに、神も喜ぶことでしょう。」
「そんな……希、先輩?」
猟兵たちに倒されたはずの、祈谷・希の姿。
祈るようなポーズで、少女の元に歩いてくる。
「いつも、あなたには痛みをもらっていましたね。」
「……先輩。」
そして、少女の傍らに座り……魔導書を掴んだ。
「その体では、これを持つのも辛いでしょう? ゆっくりと、身体を癒しなさい。」
「違う……違う!」
……途端に、目の前にいた祈谷・希の左腕がヤドリギの根に覆われていく。
「先輩は、そんなこと言わない!」
「ああ……やはり、難しいか。」
そう呟くと、左腕を魔導書へ振り下ろした。
装丁の宝石にひびが入る……そこからあふれ出る魔力を刃にして振るう少女。
「先輩の姿を、汚すな!」
跳び退った祈谷・希は、火奈本の姿に変わる。
「……理解はしていたつもりだが、近しいものを騙すのは難しいな。」
先ほどの姿は、催眠術で見せていたモノ。
隙を作り、魔導書を確保しようとしたが……少女が手を放さないのを見て、方針を破壊に転じたのだった。
そして、残る魔力で体を無理やり作り上げる少女。
「ふ、ふふふ……もう、許しません。」
魔導書の宝石の輝きは、急速に鈍り始める。
「あなた達には、死すら生ぬるい……死ぬことを許さず、四肢を削り、最大限の痛みを引き出し、私たちの神の糧にします!」
最後の力で、周囲に紋章を浮かび上がらせた。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ドゥルール・ブラッドティアーズ
【グロNG・POW】
そう、貴女の先輩は既に……ごめんなさい。
せめて貴女だけでも救ってみせるわ
『欲望解放』で一糸纏わぬ女神の姿に。
愛欲に比例して戦闘力増強!
相手の攻撃は【残像】【見切り】で回避。
被弾しても【オーラ防御】【激痛耐性】で耐え
最大4500km/hの速度の【空中戦】で接近
痛みを捧げるだけの体なんて最悪よ。
もっと素敵な生き方、教えてあげる
彼女の仮初の肉体を抱きしめ
平坦な胸や スリットから覗く足への愛撫と
濃厚なキスの【生命力吸収】で無力化
次の肉体が出てくる前に
包帯の【ロープワーク】【早業】で本体の魔道書を縛り
冷気の【属性攻撃】で凍らせ
【気合い】と共に上空から叩きつけて
苦痛も与えず一瞬で砕くわ
火奈本・火花
「やはり認識改竄は難しいか。あの魔導書を収容出来れば良かったが」
■真の姿
継続
■戦闘
奴が痛苦を与える役目と言うのを利用したいな
魔法に対して、私はあまり対抗手段がない
魔法陣に対して敵意を向け、弾倉を変えた9mm拳銃からの『呪殺弾』による『2回攻撃』などで魔法陣を無力化していきたいな
ただ、それだけでは膠着する
弾倉が空になった所で、自棄になった『演技』で舌打ちと共にサーニャに短針銃を撃ち込もう
魔法による反撃は『激痛耐性』で耐え
恐らく奴に2度目の催眠術は効かないだろう。悪態をつき、攻撃で足が動かなくなったように演じて『おびき寄せ』る
十分に接近を許し、奴が復讐を確信したタイミングで、種を放って迎撃しよう
「やはり認識改竄は難しいか。あの魔導書を収容出来れば良かったが……。」
「ふふふ……先輩の姿を汚したあなたには、特別な苦痛を与えてあげる。」
少女の周囲に浮かぶ紋章から放たれる魔力を、9mm拳銃の呪殺弾で何とかはじき返していた火奈本。
しかし、ヤドリギに浸食されていない右手の中で、弾切れの音が響いた。
「くそ!」
自棄になったように短針銃を取り出す火奈本。
「あの人の好きだった痛み……その身で受けるといいわ!」
「ぐ……くぅ……!」
その足を、黄昏の色をした魔力の釘が貫き、地面へ縫い付ける。
痛みに短針銃を取り落とす様を見て、少女はゆっくりと近づいていった。
「痛いでしょう? 苦しい、でしょう?」
「ひ……や、やめ……。」
すっかり怯えている火奈本を見下ろす少女の顔は、次に与える痛みと反応に笑みがこぼれていた。
次はどうしようか? そう魔導書に目を落とす。
「私で遊びたい……そう、思った?」
「っ!?」
視線が逸れた瞬間、火奈本のヤドリギから種が飛んだ。
「く、あなた!」
「……この時を待ってたよ。」
「ええ、本当にね!」
がし! と少女の身体が背後から抱き留められる。
ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)の腕が少女の抵抗を阻み、胸についたヤドリギの種はそのまま心臓へ根を下ろしていた。
「ぐ、あなた達!?」
「貴女の事、聞かせてもらったわ。」
少女の耳元で囁くドゥルール。
その声は、非常に優しく……少女の体から、心臓から血を抜く痛みを溶かしていく。
「慕っていたのね……先輩の事。」
「やめ……ぁ。」
そして、一糸まとわぬドゥルールの手が、ゆっくりと少女の胸や足を這いまわる。
少女の体を維持する魔力が吸われ、身体が少しずつ透けはじめた。
「痛みを捧げるだけの身体なんてもったいないわ……もっと素敵な生き方、教えてあげる。」
「いや、んうぅ!」
弱弱しい抵抗をする少女の口をドゥルールの口が塞いだ時、少女の体が解けて消え、魔導書と血を吸ったヤドリギの種が残った。
「い、色々あったが……これで確保、か。」
魔導書へ手を伸ばす火奈本。
その目の前で包帯に包まれ、操るドゥルールの手元へと飛んだ。
「何を!?」
「……後始末よ。」
いつもの服に戻ったドゥルールの手の中で、一瞬にして魔導書が凍り付く。
全てが霜に覆われた時、表紙についている宝石が砕け散った。
「これでもう、あの子は痛みは感じないでしょ。」
「……すまないな。」
「謝らないでよ、私がやりたいようにやってるだけなんだから。」
そう言うと、火奈本に魔導書を投げて渡し、去っていった。
「全く……魔力を扱う者たちには敵わないな。」
手の中の魔導書はすでに冷たくなく、ただの本と化していた。
こうして、遊園地『邪神パラダイス』の土産物屋を舞台にした騒動は、幕を下ろした。
痛みを与える土産物は、火奈本の手によってUDC組織へと回収されることとなる。
経典である魔導書「緋色の落日」と共に、黄昏秘密倶楽部に対する理解は進むだろう。
いつの日にか、彼らの信念である発見・捕獲・収容……それがなされる、大きな一歩となるのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
最終結果:成功
完成日:2019年07月30日
宿敵
『『黄昏の司書』サーニャ・カワシマ』
を撃破!
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