百鬼夜行と最強無敵究極天魔城
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サムライエンパイア、都筑藩。その都筑藩が擁する鳥では山間にあり、領地の境界にある砦だ。かつては多くの戦場として歴史に名を刻んだ都筑砦は、今日に至ってもその役目を果たしていた。
「ふあ……」
「おい、ちゃんと気を張って見張れ」
砦の櫓に見張りとして立っていた足軽達に、緊張はない。以前、戦国期の頃ならば見られなかった光景だ。決して、褒められた事ではない。だが、平穏ゆえと考えれば、それも貴重な一幕だった。
「しかしなぁ、さすがに夜は遠くまで見えんぞ?」
篝火で届くのは、ほんの僅かだ。だからこそ、目の前に広がるほとんどが真っ暗な闇でしか無い。特に、今夜のように月が暗雲に隠れていればなおさらだった。
「夜目、いいだろ? お前」
「ああ、だからこんな役目を押し付けられ――」
不真面目な足軽が気怠そうにそう答えると、不意に言葉を途切れさせ目を見開いた。相方の真面目な足軽が問いただそうとするより早く、それは起きた。
ズン……!
大きな縦揺れが、砦に響いた。にわかに砦が騒ぎ始めたのを聞きながら、真面目な足軽が息を飲む。
「なんだ!? 地震か!?」
「い、いや、地震じゃねぇ!」
不真面目な足軽が、震える声で叫んだ。
「でっかい、でっかい人みたいなのが、こっちに向かって来てやがる!!」
――砦が揺れに慌て始めた頃、ソコに青白い炎が燃え上がっていた。
『ふん、さすがは天魔を名乗った男。面白い玩具を持っておられる……』
地響きが轟く中、ソコに立っていた鬼門沌行が炎を揺らす。意識は自身の下へ――城のヤドリガミを中核として生まれた巨大戦闘兵器オブリビオン、最強無敵究極天魔城だ。砦に砦をぶつける、なかなかに痛快な光景だと鬼門沌行は笑い声を響かせた。
『我は先に行く、後でゆるりと来るがよい』
鬼門沌行は巨大な人型兵器に変形して進んでいく天魔城へそう告げると、立っていた頭部から身を――巨大な腕のみの己を、踊らせた。
砦からは、巨人から青白い巨大な人魂が飛び立ったように見えただろう。鬼門沌行は、一直線に都筑砦へと迫っていった。
『ここがヤツラの逢魔時よ。我が百鬼夜行と天魔城、防げるものなら防いでみるがよい、ニンゲン』
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「……いや、サムライエンパイアもなかなかに非常識じゃ」
しかし、結果は笑えない、とガングラン・ガーフィールド(ドワーフのパラディン・f00859)が唸った。
「信長軍が、サムライエンパイアの都筑砦という砦を襲撃する。最初にやって来た鬼門沌行に蹂躙され、最強無敵究極天魔城に完全に破壊されるのじゃ」
そうなれば、砦にいる侍や足軽は多くの命が奪われる。猟兵として、この凶行を見逃す訳にはいかない。
「まずは、砦に向かう鬼門沌行を迎撃。その後、処理にやって来る棍棒鬼共を始末してくれ。その後は……あの、歩く城と戦うしか無いじゃろう」
棍棒鬼達との戦いは、砦の兵力が協力してくれればかなり楽に戦えるだろう。そのためには、まず鬼門沌行との戦いをしっかりとこなす必要がある。
「何にせよ、信長軍の好きにやらせる訳にはいかん。頼んだぞ、みんな」
波多野志郎
こういう馬鹿騒ぎなノリのド派手な戦闘も大好きです。どうも、波多野志郎です。
今回はサムライエンパイアにて、信長軍と戦っていただきます。
第一章は、鬼門沌行が砦に着く前に戦闘。
第二章は、棍棒鬼の大軍との戦い。
第三章は、最強無敵究極天魔城との戦闘となります。
特に、第二章は都筑砦の兵力を活かせばかなり楽になっていきます。是非、ご活用ください。
それでは、人型巨大城塞といかに戦うか――皆様の活躍を、お待ち致しております。
第1章 ボス戦
『鬼門沌行』
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POW : 妖気解放
【禍々しい波動】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 鬼神召喚
自身が戦闘で瀕死になると【封印されていた鬼神】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
WIZ : 百鬼夜行招来々
戦闘用の、自身と同じ強さの【亡霊】と【妖怪】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
イラスト:オペラ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「石上・麻琴」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
石上・麻琴
■心情
さて、これはまたとんでもないものが出てきましたね……?
なんですかあの巨人、敵ながらロマンに溢れていますね
……それはともかく
鬼門沌行……我が先祖が封じたものだと記憶していましたが、オブリビオンとなっていましたか
ですが、それもここまで
ここで、決着をつけましょう
僕『達』、猟兵が
■戦闘
勾陳凶将・急急如律令で鬼門沌行の呼ぶ亡霊や妖怪を蹴散らします
その隙に、技能【破魔】、【属性攻撃】、【鎧無視攻撃】、【2回攻撃】等々……使える技能はすべて使用し、本体を攻撃します
■その他
アドリブ等大歓迎です
御剣・刀也
なんだぁ?こりゃ?わけがわからんもんだな
言葉理解できんのか?
まぁいいや。なんであれ、正面から斬り伏せる
それが俺の戦い方よ!
妖気解放は見切り、残像、第六感で大体の起動を察して避ける。円形に広がるのなら避けたりせず、何かの陰に隠れてやり過ごすか、日本刀を盾にして突っ込んで斬り捨てる
鬼神召喚で鬼神が召喚されたら追い詰められていると言う事なので、本体目掛けて捨て身の一撃で斬り捨てる
百鬼夜行招来で亡霊と妖怪を召喚されたら、その二体を無視して本体を攻撃してさっさと退場してもらう
「戦場では俺は死人。死人は死を恐れない。ま、お前に言ったところで無駄だろうな。さぁ、来いよ。俺の闘志と刀を砕けるもんならな!」
アドレイド・イグルフ
※アドリブ、連携歓迎です
……デカイな!手…だけでこの大きさかア。………本体は…どれほどの大きさなんだろうな……?…とにかく、砦には向かわないように…だ!派手に銃声を鳴らそう!!注意を引ければ良し!引けない場合は……ひたすらに、撃つ…!あとは……サーチドローンで手の周りを鬱陶しくちょろちょろと妨害して【おびき寄せ】ができたら…歩みを止めてくれたりしないだろうか?
ハロ・シエラ
手だけの怪物とは、私には初見の相手ですね。
どこが急所かも分かりませんが……その辺りは戦いながら探るしかないでしょうか。
敵は仲間を呼ぶ様子。
1対2の上に亡霊は見え辛いかもしれません。
まずは【第六感】を活用し、防御主体で戦います。
頃合を見てユーベルコードにて【破魔】の力を乗せた風を起こしましょう。
鬼門沌行を狙えば、妖怪か亡霊はかばう様に動くはず。
そうでなければ解除されますからね。
そこを狙ってかばった方に追撃する様に見せる【フェイント】を織り交ぜつつ、先ほど起こした風に乗って鬼門沌行を【だまし討ち】します。
傷を負わせれば一旦は亡霊と妖怪を無力化できるでしょう。
その隙に一突き食らわせてやります。
銀山・昭平
気ィ抜いたらお陀仏だべ!しまっていくべな!!
◆戦闘
遠くに居るうちに小型手裏剣に【即席絡繰強化術】の乗った【武器改造】で威力を強化、光の【属性攻撃】や【マヒ攻撃】も載せて大量に投げてやるべ!
近くに来ると敵さんの妖気も激しいべ……! しかし長引けば長引くほど厄介だべ、もう一度【即席絡繰強化術】でレンチも強化、そのまま妖気をすり抜けるように【暗殺】で近づき、本体をブン殴って敵の亡霊と妖怪にはお帰り願うべ!
とにかく、早く片付けて後続の敵の相手で楽にできるのが一番だが、大怪我を負って動けなくなっちゃ元も子も無いべ。できる限り迅速に、でも慎重に行くべ。
宴・段三郎
妖気がいい具合に満ちておる
【目的】
敵の鍛刀
【行動】
今回使用する妖刀は
号 『酔月』
号 『火雷毒王』
号 『化生炉』
を使用。
まず接近戦であれば、酔月を使用。酒の満ちた盃から小型の月を浮き上がらせ、月光による斬撃性のある光で敵のみを対象にする高範囲殲滅攻撃を行う。
その際は【範囲攻撃】を付与し、射程距離の強化を行う。
酔月の発動中、両の手が空くでの、その間に火雷毒王を使用。【スナイパー】で敵を狙い手っ腹に大穴を開ける。
その射程距離、12里と8町。
念のため【武器改造】でフルオート射撃を行うのじゃ
最後はわしの鍛治道具、化生炉を使用。敵が弱った所をユーベルコードを発動し、敵を禍々しい妖刀へと変えようと思う
天御鏡・百々
動く城とは驚いたな
異世界ならばともかく、このサムライエンパイアに斯様なオブリビオンが存在するとは……
動く城は気になるが、先ずは先行する敵への対処が優先だな
如何に百鬼夜行を呼び寄せようと、我が破魔の力で滅ぼし尽くしてくれようぞ!
亡霊や妖怪の類いであれば、
我が破魔の力は有効に働くはずだ
『天鏡破魔光』による破魔の光にて
召喚された亡霊も妖怪も浄化してくれる(破魔65)
その後は鬼門沌行の本体へも破魔の光を放ち攻撃してやろう
続く戦いのため、我ら猟兵の奮戦で砦の兵を鼓舞できるとよいのだが(鼓舞11)
●神鏡のヤドリガミ
●アドリブ、連携歓迎
紗我楽・万鬼
百鬼夜行だなんて面白い!
来やした魑魅魍魎其の最初が一手
正に手が来ましたね!
砦の前を陣取って、さぁさ大立ち回り決めやしょうや
あっしが噺屋紗我楽・万鬼!
此処より先は通行不可ですよ!
青い炎がお前さんなら、あっしは赫い獄炎ですよ
禍槍振り回せば突然燃える鬼一匹!
嗚呼ご安心下さいよ御犬様の炎なもんで
あっしは全く熱くありませんからね!
そのまま火球ぶん投げて、亡霊妖怪焼却処分!
未だ未だ止まらない走るあっしが火炎達磨で本体目掛けて猪突猛進!
向こう見ずだと思うでしょ?でも迫る亡霊妖怪はあっしに手出しが出来ませんよ
何故ならその影に御犬様が取り憑いてますからね!
後は青い炎のお前さんを一発獄炎槍で貫いて差し上げますよ!
形代・九十九
……最強無敵究極天魔城。
聞くだけで頭痛のしてきそうな名前だ。
しかし、同時に抗し難い魅力を覚える。
おれは正直見てみたい……。だが、それを砦に近づける訳にはいかん。
鬼門沌行。おまえもまた、砦には寄らせはするまい。
せいぜい悪く思え。
WIZ
召喚された敵を【念動力】で操る視認し難い糸によって【追跡】して拘束・操作、そのまま【敵を盾にする】形で他の召喚された敵と戦わせる【だまし討ち】で翻弄する。
適度なところで操作を切り上げ、ユーベルコード《強欲の太刀》(WIZ版)にて、敵の防御を無視する斬れ味を獲得、敵を斬り散らしながら接近、あわよくば鬼門沌行本体を【串刺し】にする。
アドリブ 他猟兵様との絡み等歓迎です。
オブシダン・ソード
大物が控えているとはいえ、まずは目の前の敵から順に、かな
黒の魔杖剣を手に、魔法剣士として立ち回るよ
亡霊やら妖怪やらを剣術で相手しつつ、隙を炎の魔術で埋める戦法
牽制ついでに鬼門沌行本体に火矢を飛ばして、百鬼夜行の解除が狙えれば良いんだけど
相手が守勢に回ったらウィザードミサイルで出鱈目な数の火矢を発射
押し切ってあげるよ
逆に攻撃を捌き切れない状態ならオーラ防御で炎の壁を
鬼神とか出てくるようなら属性攻撃、魔術の炎を剣に這わせて、炎の斬撃
あんまり君に時間かけてられないんだよねえ
仲間が危ないなら一緒に防御
まだまだこれからだよね、いけるでしょう?
とか励まして鼓舞しよう
●百鬼の主
夜闇の中、地響きの中心を見上げて天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)が目を丸くした。
「動く城とは驚いたな。異世界ならばともかく、このサムライエンパイアに斯様なオブリビオンが存在するとは……」
百々の視線の先には、闊歩する巨大な人影がある。それはまさしく巨人、正しく歩く城。その名も――。
「……最強無敵究極天魔城。聞くだけで頭痛のしてきそうな名前だ」
形代・九十九(抜けば魂散る氷の刃・f18421)はどこか呆れを滲ませながらも、しかし隠しきれない興味もまた抱いていた。
「しかし、同時に抗し難い魅力を覚える。おれは正直見てみたい……。だが、それを砦に近づける訳にはいかん」
砦にたどり着けば最後、待っているのは惨劇だけだ――それを石上・麻琴(虹の彼方の空の星・f01420)も理解していた。
「さて、これはまたとんでもないものが出てきましたね……? なんですかあの巨人、敵ながらロマンに溢れていますね」
それよりも麻琴にとっての問題は、最強無敵究極天魔城から跳びだった青白い炎だ。それを追いながら、猟兵達は見た。
「……デカイな! 手…だけであの大きさかア。………本体は…どれほどの大きさなんだろうな……?」
アドレイド・イグルフ(スペースノイドのシンフォニア・f19117)が、驚きの声をあげる――そう、青白い炎をまとって飛び立ったのは不可思議な輝きを放つ岩を持つ、巨大な『手』だ。
「なんだぁ? ありゃ? わけがわからんもんだな。言葉理解できんのか?」
御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)が呟いた、その時だ。
『理解できぬとでも思ったか、ニンゲンよ』
脳に直接響くような重厚な声が、猟兵達へと届いた。空気を震わせたものではない、ならばその意志がこちらに意識を向けているという事――そして、声は笑いを含んで言ってのけた。
『――石上が血脈に連なる者か』
「鬼門沌行……我が先祖が封じたものだと記憶していましたが、オブリビオンとなっていましたか」
因縁浅からぬ相手がいる、鬼門沌行は炎を更に燃え上がらせた。その妖気の滾りを、宴・段三郎(刀鍛冶・f02241)は敏感に察知する。
「妖気がいい具合に満ちておる」
『――当然。久方ぶりに本気で参ろう』
妖気の滾りは、血の滾りだ――殺意に満ちた鬼門沌行の思念に、銀山・昭平(田舎っぺからくり親父・f01103)が声を張り上げた。
「気ィ抜いたらお陀仏だべ! しまっていくべな!!」
猟兵達の頭上へ、鬼門沌行がたどり着く。岩に施された無数の封印の呪符が、炎に炙られて――ぞぶりと亡霊と妖怪が、岩から溢れ出した。
『ここがキサマラの逢魔時よ。我が百鬼夜行と天魔城、防げるものなら防いでみるがよい、ニンゲン』
百鬼夜行招来々、鬼門沌行の先手でこの相対は幕を開けた。
●百鬼対猟兵
音もなく降り立った亡霊と妖怪が、地を満たしていく。その百鬼夜行の群れを前に、紗我楽・万鬼(楽園乃鬼・f18596)が目を輝かせた。
「百鬼夜行だなんて面白い! 来やした魑魅魍魎其の最初が一手。正に手が来ましたね!」
初手から飛ばしてきますね、手だけに――と万鬼ははしゃいで見せる。砦を背に見栄を切ると、万鬼は百鬼の群れへ言ってのけた。
「あっしが噺屋紗我楽・万鬼! 此処より先は通行不可ですよ!」
灰園を引き抜き、万鬼はその切っ先を群れへ向け――言い放つ!
「青い炎がお前さんなら、あっしは赫い獄炎ですよ」
ヒュオン、と演舞のように灰園を振り払った万鬼が、突如燃え上がる――その姿に砦からどよめきが上がるのを、満足げに万鬼は笑った。
「嗚呼ご安心下さいよ御犬様の炎なもんで、あっしは全く熱くありませんからね!」
万鬼が放ったのは、巨大な火球だ。ドォ!! と百鬼の群れに炸裂した炎が、夜を鮮やかに彩る――その爆風を見て、ハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)が呟いた。
「手だけの怪物とは、私には初見の相手ですね。どこが急所かも分かりませんが……その辺りは戦いながら探るしかないでしょうか――」
妖狐の炎と霊力を宿すレイピアをハロが振るった瞬間、破魔の力を宿した暴風が鬼門沌行へと迫った。ハロの嵐の出撃(ライディングオンザウィンド)は、妖怪が壁となって受け止める。
「そうでなければ解除されますからね」
そこまでは読んでいた――だからこその、次の一手だ。爆風と暴風に紛れて、ハロは疾走。一気に間合いを詰めると、リトルフォックスを鬼門沌行へと繰り出した。
『ほう、そう来るか』
鬼門沌行に『死角』の二文字はない。すかさず虚空を滑るように身をかわすが――炎の矢が、その軌道上に突如として現われ、突き刺さった。
「大物が控えているとはいえ、まずは目の前の敵から順に、かな」
かき消える寸前の妖怪の一撃を黒耀石の剣で受け払ったのは、オブシダン・ソード(黒耀石の剣・f00250)だ。百鬼の群れと打ち合い、その間隙を狙ってのウィザード・ミサイルであった。
妖怪と亡霊が、送還されていく――しかし、自身の術の一つが破られようと鬼門沌行は笑って見せた。
『それでこそ、ならばこそよ!』
ドォ! と鬼門沌行を中心に、禍々しい波動が放たれる! その妖気解放に、麻琴は即座に霊符を投げ放った。
「名就けしは十二天将が一つ、前四勾陳土神家在辰主戦闘諍訟凶将!」
霊符は空中で黄金の闘気を纏う大蛇へと、その金色の波動を妖気の波動に叩きつける。鈍い衝撃が鮮やかな輝きを周囲にばら撒き、相殺された。
(「……とにかく、砦には向かわないように……だ!」)
アドレイドは駆けながらM870MCSのポンプをガシュンと操作、散弾を撃ち込んでいく。銃弾の雨は、点ではなく面で着弾した。だが、巨大な手はその皮膚で火花を散らして散弾を弾いていく。
「……まだ、まだ……!」
しかし、アドレイドは射撃を止めない。目的はダメージではなく、気を引く事なのだ――ならばこそ、ひたすらに撃ちまくる!
「ちょっとだけ飛ばすべ!」
アドレイドの意図を察知した昭平は、即席絡繰強化術によって超小型絡繰手裏剣を射出する絡繰を改造を施していった。ガガガガガガガガガガガガガガガガガガ! と放たれた超小型絡繰手裏剣は光属性で淡い輝きを宿しながら鬼門沌行へ降り注いだ。
『ちょこざいな!!』
鬼門沌行の一喝が、衝撃となって散弾と手裏剣を弾く――段三郎は、その手の大盃を傾けた。
「――『酔月』」
酒の満ちた酔いの月の号を持つ大盃型の妖刀から、小型の月を浮き上がらせ段三郎は解き放つ。ヒュオン! と斬撃属性を帯びた月光が、鬼門沌行を襲った。
「悪しき者よ、我が破魔の力によりて滅び去るがいい!」
そこへ百々の本体たる神鏡から放たれた、破魔の光が重なる。鬼門沌行を襲う度重なる攻撃に、封印の符が一枚、また一枚と消し飛んでいった。
「鬼門沌行。おまえもまた、砦には寄らせはするまい。せいぜい悪く思え」
音もなく九十九が念動で操る傀儡懸糸が、鬼門沌行を絡め取る。しかし、鬼門沌行は強引に前へ――猟兵達へと突撃する。
『否、悪くはなし! ならばこその戦いよ!』
放たれる妖気、それを真っ向から獅子吼で切り伏せ、刀也が駆け込んだ。
「なんであれ、正面から斬り伏せる。それが俺の戦い方よ!」
『ハハハハハハハ! 石上の末裔以外にも、骨のある者もおるではないか!』
ガキン! と空中で火花が散る。真っ向と真っ向、決して譲れぬ戦いがそこにはあった。
●鬼神、立つ
「な、何者なのだ、あの者達は……」
戦いは、壮絶を極めた。砦の侍や足軽も、言葉がない。まさに、神話や伝承で語られるような超常同士の激突――そこに人が踏み入る隙があるとは、とても思えなかった。
「Flamboyant……実に良い音だろッ?!」
極限まで手数を重視したアドレイドの散弾に、鬼門沌行の動きが止まる。符が一枚、また一枚と穿たれていき――鬼門沌行の動きを、九十九が傀儡懸糸によって完全に封じた。
「やれ」
九十九の言葉を受け、段三郎が号 『火雷毒王』を構えた。
「穿て」
ダン! と放たれた刀身が、封印の岩ごと鬼門沌行を刺し貫いた。そして、封印の岩が砕かれ、巨大な手が落下する。
「やった、やったのか!?」
砦から、爆ぜたような喝采が飛ぶ。しかし、自分達に向けられた称賛を、昭平が否定した。
「いや、まだだべ」
その瞬間、地響きが鳴り響く。最強無敵究極天魔城ではない。まさに、それに匹敵するほどの巨大な鬼神が、虚空から染み出すように姿を現したのだ。その鬼神に、麻琴は言う。
「……出ましたね?」
『おう、出だぞ』
封印の岩を握っていた巨大な手、それが今や鬼神の左手に過ぎない――期せず現われた二体の巨大な敵に、侍や足軽達の心は完全に砕かれた。
だが、誰がそれを責めよう? これほどの脅威を前に、戦意を保てる者など――。
「ですが、それもここまで。ここで、決着をつけましょう。僕『達』、猟兵が」
『クハハ! さすが石上の末裔。先祖と同じ事を言いよるわ』
いた。いたのだ、この巨大な鬼神を過去にした者が、戦い封じた者達が。そして、今この場で――怯む者など、いなかった。
『さぁ! 今が、逢魔時ぞ! 存分に楽しめ!!』
鬼神の巨体から、妖怪と亡霊が溢れ出していく。百鬼夜行の出現に、凛と百々が言い放った。
「如何に百鬼夜行を呼び寄せようと、我が破魔の力で滅ぼし尽くしてくれようぞ!」
百々の本体が放つ、強く神々しい光が妖怪と亡霊を薙ぎ払っていく。まさに、暗雲を切り払う陽光だ。雲海のように迫った百鬼夜行を、天鏡破魔光が消し飛ばしていった。
「おお……!」
砦から上がる感嘆の声、それに百々は告げる。
「怯むな! 人の強さは、魔を払う強さ! 人に滅ぼせぬ魔など存在せん!」
百々の鼓舞する声に、砦から喝采が上がった。その声に背を押され、万鬼が呵々大笑した。
「此れより語るは、鬼と共存する地獄を宿した番犬の御噺――」
そして、万鬼は火達磨となって突貫。妖怪変化達を焼き払いながら、鬼神へ迫る!
「向こう見ずだと思うでしょ?でも迫る亡霊妖怪はあっしに手出しが出来ませんよ。何故ならその影に御犬様が取り憑いてますからね!」
『おのれ!』
そこへ、鬼神は妖気を開放する――だが、その妖気は昭平の銀山流超小型絡繰手裏剣の乱射にかき消されていった。
「させねぇべ!!」
「こちらです!」
昭平がハロの暴風に相乗りし、鬼神の背後へ。レイピアの刺突と、即席絡繰強化術で強化されたレンチの殴打が、鬼神の背を捉えた。
『――!?』
鬼神は、即座に後ろへ裏拳を放つ。旋風が舞い上がり、木々を薙ぎ払っていく――しかし、鬼神の目の前をアドレイドの操る8LAW社製 戦術AI搭載型携帯式浮遊砲台が射撃していった。
(「……歩みを止めてくれたりしないだろうか?」)
その効果は、確かにあった。一瞬、されどその一瞬は大きい――何故なら、オブシダンがその隙に間合いを詰められたからだ。
「あんまり君に時間かけてられないんだよねえ」
黒耀石の剣へ魔術の炎を這わせ――瞬く間に、巨大な炎の剣へ! オブシダンの渾身の投擲が鬼神を串刺しにし、その場で縫い付けた。
『が、ああ!!』
腹部を自身と同じサイズの炎の剣に貫かれ、鬼神はもがく。ジュウウ! と己の手を焼きながら、炎の剣を引き抜こうとした瞬間だ。
「心するが良い。おれの剣はとても強欲だ。そして飽きっぽい」
その手を、九十九が強欲の太刀(モノホシザオ)によって強化した妖刀「物欲し竿」で刺し貫いたのだ。そのまま、強引に振り抜き――九十九は鬼神の腕を斬り飛ばした。
『ハ、ハハ、ハハハハハハハハハハハハハハハハハ! これでこそ、戦いよ! 戦よ! さあ、まだだ!』
貫かれ、切り飛ばされ、なお鬼神は怯まない。その鬼神へ、刀也が六文銭を手に叫んだ。
「戦場では俺は死人。死人は死を恐れない。ま、お前に言ったところで無駄だろうな。さぁ、来いよ。俺の闘志と刀を砕けるもんならな!」
『おうよ!』
鬼神の、残った手での殴打が飛ぶ。刀也は獅子吼を構え、そのまま突撃――捨て身の一撃で応じた。
ズザン! と鬼神の拳が、雲耀の太刀によって縦に切り裂かれる! だが、ニヤリと笑ったのは鬼神だ。
『――仕舞いだ』
それは斬り飛ばされた手だ、その手が爆弾のように溜め込んだ妖気を爆発させ破壊を撒き散らす――そのはずだった。
「前四勾陳土神家在辰主戦闘諍訟凶将!」
しかし、それを読んでいた麻琴が黄金の闘気を纏う大蛇で手を上空へ――ドン! と雲が妖気開放の衝撃で吹き飛ばされ、満点の星空が皆の頭上へ広がった。
『これさえも、対処しきったか――』
鬼神の表情には、いっそ爽快と言いたげな笑みがある。その巨体の肩へ降り立ったのは、段三郎だ。
「鍛刀」
地国炉開闢(チノクニホドノカイビャク)――号 『化生炉』の一閃が、鬼神を禍々しい妖刀へと変えた。
ヒュンヒュンヒュン――と空中で回転した鬼神が変じた妖刀が、地面に突き刺さる。月光の舞台がその第一の閉幕の一部始終を照らし終えると、砦から勝利に沸く声が轟いた……。
大成功
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第2章 集団戦
『棍棒鬼』
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POW : 鬼の金棒
単純で重い【金棒】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 怨念疾駆
自身の肉体を【怨念の塊】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
WIZ : 死武者の助太刀
【落ち武者】の霊を召喚する。これは【刀】や【弓矢】で攻撃する能力を持つ。
イラスト:桜木バンビ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●進軍の百鬼
鬼門沌行、敗れる――その報は、最強無敵究極天魔城を動かす配下達の元へすぐに届けられた。
だが、悲しむモノはいなかった。最期まで雄々しく戦った、それを誇りに思うと、嘆く鬼などいない、いないのだ。
鬼が鬼を弔うのだ、嘆きはいらぬ。ならば、必要なものは何か? それは、至極単純なものだった。
闘争、闘争だ。主に負けぬ程の戦で殺し、殺さるのだ。
最強無敵究極天魔城を動かすのに必要な要員を残し、残らず鬼達は打って出る。鬼が笑った、笑って鬼が出た。最強無敵究極天魔城の各部から、百鬼が進軍を開始したのだった……。
●都筑砦の気炎
――百鬼が進軍を開始した頃、都筑砦でもまた動きがあった。
「皆のもの、参るぞ」
『おう!』
奇しくも、砦にいた兵力は百。鬼と同じ数であった。戦国の時代は終わりを告げ、平穏な時代なはずだった。だからこその、この人数だったはずだ。
しかし、百人の表情にもう絶望はない。絶望的な状況でなおも戦う、猟兵達の姿を見たからだ。
「この砦は、我ら都筑藩の歴史! その誇りだ! 我らもただ見ているなどできぬ! かの者達を助太刀するぞ!」
侍の声に、足軽達も叫びで応じる。その気炎はまさに夜空を焦がさんばかり、砦から打って出る――ここに戦いの第二幕が、上がろうとしていた。
石上・麻琴
■心情
さて、お次は文字通りの『百鬼』夜行が相手と……いやはや、少々厄介ですね
しかし、挫ける訳にもいきません……いざ、参りますっ!
■戦闘
砦の兵達には技能【鼓舞】で士気を上げ、弓矢で援護をしてもらいます
自分は朱雀招来式・紅蓮天翔で炎を敵に放ちつつ、技能【破魔】、【なぎ払い】、【属性攻撃】等々を駆使し、刀や薙刀でそれでも近づいてくる敵を蹴散らします
御剣・刀也
さて、砦の将兵が手を貸してくれるとは言え、厳しいだろうな
派手に暴れさせてもらいますか。多少食い足りないが、見て見ぬ振りなんてしたくねぇからなぁ!
鬼の棍棒は見切り、第六感、残像で日本刀で受け流して、その返しの刃で斬り捨てる
怨念疾駆で姿を変えたら第六感で移動先を先読みして残像で誤認させて先回りして斬り捨てる
落武者の霊を呼ばれたら、弓矢で邪魔をしてくる奴、刀で進路上に立つ奴は排除して、それ以外は無視して突っ込んで斬り捨てる
「侍衆!数だ!数で当たれ!一人でやろうとするな!二人、三人で一匹を相手にしろ!そうすりゃ生き残る確率も上がる!こんな奴らに殺されるんじゃねぇぞ!」
形代・九十九
主が死しても尚止まらぬ、か。
……闘争の作る熱は狂奔を呼ぶものだ。
おまえ達が燃え尽きるまで走り狂ったその後には瓦礫と死体しか残るまい。
ならばその熱は凍らせ、砕き、散らすべきだろう。
おまえ達を操る糸は、この剣にて断ち斬らせて貰う。
せいぜい悪く思え。
SPD
ユーベルコード【抜けば魂散る氷の刃】を発動。
敵の伸縮及び弾力の特性を、時すら凍らせる異能の冷気と太刀風により、文字通りに凍り付かせて阻害する。
敵に【念動力】で絡んだ糸を【追跡】、敵をも足場にする【地形の利用】で敵の中を縦横無尽に走り、飛び回りながら太刀風で敵を斬り刻み、或いは長刀による【串刺し】や左腕の仕込み刀による【暗殺】で仕留めて廻る。
天御鏡・百々
自らの砦を自らで守る
それでこそ武士(もののふ)だな
彼らと共に、鬼どもを殲滅してくれようぞ!
如何に士気が高いといえど
オブリビオン相手に一般の兵では少々荷が重い
我は彼らの援護重視で動くとしようか
神通力(武器)による障壁(オーラ防御61)で
都筑藩の兵達を鬼の金棒から守りながら共に戦うぞ
彼らが傷を受けた際には『生まれながらの光』で癒やしてやろう
「臆せず進め! 我が加護と癒やしを授けようぞ!」(鼓舞11)
落ち武者が召喚されたならば
破魔65の力を乗せた真朱神楽(武器:薙刀)でなぎ払い25だ!
もし可能であれば、兵達に破魔の力を付与してやろう
●神鏡のヤドリガミ
●アドリブ、連携歓迎
紗我楽・万鬼
笑う鬼なら此方にも
同じ角有りのよしみで弔い還しましょうかね
百の鬼を万鬼が討って差し上げますよ
勿論更なる闘争で!
さぁさ砦より勝鬨上げた都筑の戦力皆様方!
今一度、否後二度!勝利の咆哮上げやしょう!
皆様の助太刀まことに有り難い!更に刀を増やしましょうや!
三途の川から信長軍に滅ぼされし侍達が、あっしの騙りに招かれ今一度戦場へ!
無念は己で晴らすべし、信長軍討つべし倒すべし!
いざ、幽霊侍引き連れた万鬼夜行も加わって共に百鬼葬る刃と成りましょう!
てな訳で、騙りで喚んだ侍達をぶつけやすよ
生きてる方々の盾になったり共に鬼をやっつけたりしやしょうね
勿論あっしも亡霊の影から禍槍持って一直線!
死角から狙い撃ちますよ!
ハロ・シエラ
鬼とはこうも戦いを喜ぶものですか。
私にはあまり良く分かりませんが、向かってくるのならば戦うまで。
武士の皆さんもやはり戦う気の様ですが、あまり大きな怪我をしないで欲しいですね。
帰りを待つ人もいるでしょうから。
となると私達が頑張らなければ。
まずは敵集団を突き回して注意を引き、【おびき寄せ】ます。
自分に攻撃を集中させ、敵の攻撃を【見切り】、【カウンター】で対抗していきます。
伸びる様なので【第六感】も活用して。
相手の武器は大きいですが、手などを狙って【武器落とし】を仕掛けていくのもいいですね。
敵を引き付け、仲間からも離れた時を見計らってユーベルコードで攻撃を。
その怨念ごと焼き尽くして見せます。
アドレイド・イグルフ
砦に弓兵はいるかなア?!いてもいなくても挨拶はしよう、爽やかに。…挨拶は…大事だからな…。ワタシは今から後衛にて弓で【援護射撃】を行おうと思うんだが…どうかな、キミたちも。弓兵がすべきことは…尽きることなく矢の雨を降らせることだと、ワタシは思う。そうだ、一番矢を放つ者はいないか?どうだ、我こそはと前に出る勇敢な者はいないか…!?……二番手はワタシが貰う。砦の守備だけじゃなく、前衛を前に前に進ませようじゃないか…!
(UC:千里眼射ちを発動します)
集中して……【力溜め】を忘れずに…放つ!
銀山・昭平
後続は数が多いが、どいつも守りは考えてなさそうだべ。
ここは一気に押し込んでいくべな!
◆戦闘
【銀山式絡繰人形部隊】で大量に絡繰人形を呼び出して、全員で棍棒鬼を叩くべ!
一応他の人たちが攻撃できるスキを作るために、防御重視で戦ってもらうべな。
その間におらは裏から【暗殺】で一匹一匹確実に仕留めていくべ。
おらのレンチの一撃を脳天から食らわせてやるべ!
できれば足軽も侍も一人も欠けることなく、この戦いを乗り切りたいべ。
そのためにもできるだけ迅速に戦うべな!
オブシダン・ソード
それでは、鬼退治といこうか
百対百って話だけど、一人一殺と言わずどんどん武功を上げちゃってね
君達ならやれるよ、僕等がついてる
がんばれがんばれー
という感じで猟兵と一緒に侍の皆さんを鼓舞
まぁ、自分でもちゃんと切り込むけどね
怨念の塊とか言うならこちらは破魔の炎で焼いてあげよう
魔術の炎と剣を駆使して戦闘
棍棒は武器受けしないで極力避けて、足元を斬るとかして味方へのトスを重視
ついでにUCで黒剣をずらっと並べて敵陣に降らせてあげる
自由に操作できるからね、その後は視界の中で苦戦してそうな人の援護を
刀を失った人が居るなら代わりに使ってもらおう
さあ、一緒にここを切り抜けよう
●百の気炎
「鬼とはこうも戦いを喜ぶものですか」
どこか呆れを滲ませて、ハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)が呟いた。地響きを立てて駆けてくる百鬼は、どれもこれも笑っていた。その事実が、ハロには理解できなかったのだ。
「後続は数が多いが、どいつも守りは考えてなさそうだべ。ここは一気に押し込んでいくべな!」
『おう!』
銀山・昭平(田舎っぺからくり親父・f01103)の声に、自然と都筑砦の百人も応じる。その気炎は、決して百鬼に劣るものではなかった。それを好ましい、と天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)が微笑んだ。
「自らの砦を自らで守る、それでこそ武士(もののふ)だな。皆のもの! 鬼どもを殲滅してくれようぞ!」
『――――!!』
百々の言葉に、もはや爆発のような声が轟いた。誰もが笑っていた、こここそが誉れ、こここそが戦場――平穏の時に生まれても、彼等は根っからのサムライエンパイアの者だった。
「それでは、鬼退治といこうか。百対百って話だけど、一人一殺と言わずどんどん武功を上げちゃってね。君達ならやれるよ、僕等がついてるがんばれがんばれー」
「私にはあまり良く分かりませんが、向かってくるのならば戦うまでですが……武士の皆さんもやはり戦う気の様ですが、あまり大きな怪我をしないで欲しいですね。帰りを待つ人もいるでしょうから」
煽るオブシダン・ソード(黒耀石の剣・f00250)に、諦めと共にハロがこぼす。世の中には理解できないものだってある、それが目の前に行なわれただけの事だ。
そして、これに同調する者がいるのもまた世の理だ。
「笑う鬼なら此方にも、同じ角有りのよしみで弔い還しましょうかね。百の鬼を万鬼が討って差し上げますよ。勿論更なる闘争で!」
紗我楽・万鬼(楽園乃鬼・f18596)が、高らかに告げる。怒号と地響きの中でさえ通る声、自称『噺屋』にとって今ここは、最高の寄席と化した。
「さぁさ砦より勝鬨上げた都筑の戦力皆様方! 今一度、否後二度!勝利の咆哮上げやしょう! 皆様の助太刀まことに有り難い! 更に刀を増やしましょうや!」
踏み鳴らされる足音。掲げられる槍と刀。もはや、合図を待つ餓狼の群れだ。それを背に感じて、万鬼の口元がより濃い笑みを刻む。
「三途の川から信長軍に滅ぼされし侍達が、あっしの騙りに招かれ今一度戦場へ! 無念は己で晴らすべし、信長軍討つべし倒すべし! いざ、幽霊侍引き連れた万鬼夜行も加わって共に百鬼葬る刃と成りましょう!」
『応! 応! 応!』
砦の百人が、猟兵達と共に駆け出す。それに百鬼も雄叫びで答える――もはや、意味など必要ない。戦うための戦いが、ここに幕を開けた。
●百鬼が笑う
駆け出した百人へ、アドレイド・イグルフ(スペースノイドのシンフォニア・f19117)が声を張り上げる。その声は、戦場であろうとどこまでも爽やかだった。
「砦に弓兵はいるかなア?!」
「ここにおるぞ!」
弓を持つのは足軽ではなく侍、二十人ほどだ。和弓を手に取る侍達の笑顔に、アドレイドもロングボウを手に取った。
「ワタシは今から後衛にて弓で援護射撃を行おうと思うんだが……どうかな、キミたちも。弓兵がすべきことは……尽きることなく矢の雨を降らせることだと、ワタシは思う」
「良いな、かつての戦場がそうであった」
アドレイドの理屈に、年かさの侍が強くうなずく。鏑矢、嚆矢が物事の始まりを意味するのは戦場由来の故事からだ。
「そうだ、一番矢を放つ者はいないか? どうだ、我こそはと前に出る勇敢な者はいないか…!? ……二番手はワタシが貰う。砦の守備だけじゃなく、前衛を前に前に進ませようじゃないか……!」
「ならば、ワシじゃ! まだ、若いものにはくれてやらんぞ!」
それは良い考えだ、と年かさの侍が破顔するのに周囲の侍達は苦笑する。ただ、好ましい笑みだ。
ギリギリ、と侍とアドレイドが弓を引き絞る。距離はまだある、それでも迷わずに侍は矢を放った。矢は一直線に先頭を走る鬼の肩に突き刺さり――。
「――ッ!」
10秒間の集中の後、アドレイドの矢が鬼の額を撃ち抜いた。崩れ落ちた鬼に、ドっと砦側が湧いた。
「おう、やるのぅ。次は負けんぞ!」
「うむ、射れ射れ! 今ならどこに射れも当たるぞ!」
次どころかいくらでも撃ち込める、そう煽るアドレイドに、侍達は次から次に矢を放っていった。
「さて、お次は文字通りの『百鬼』夜行が相手と……いやはや、少々厄介ですね。しかし、挫ける訳にもいきません……いざ、参りますっ!」
そう言い放ち、石上・麻琴(虹の彼方の空の星・f01420)が霊符を展開する。霊符は翼のように背後に展開され――麻琴が唱えた。
「名就けしは十二天将が一つ、前二朱雀火神家在午主口舌懸官凶将!」
朱雀招来式・紅蓮天翔(スザクショウライシキ・グレンテンショウ)――麻琴が召喚した無数の朱雀が一つの巨大な炎となって天へ昇った。
「おお!」
「四神も我らが味方ぞ!」
喝采が飛び、矢と共に巨大な朱雀が鬼達へ激突する! 燃え上がる炎、その中を御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)が駆け抜けた。
「砦の将兵が手を貸してくれるとは言え、厳しいだろうな。派手に暴れさせてもらいますか。多少食い足りないが、見て見ぬ振りなんてしたくねぇからなぁ!」
刀也が獅子吼を抜き、鬼の群れへその身を踊らせた。四方から振り下ろされる棍棒、それが刀也の頭に落とされ――ない!
『ヌ!?』
残像だ、既に背後に回り込んでいる。横回転の勢いを利用した斬撃が、太く分厚い鬼達の脇腹を切り裂く――が、浅い。いや、むしろ硬いと言うべきか。
だが、それで十分だ。刀也は振り返らずに、声を張り上げる。
「侍衆! 数だ! 数で当たれ! 一人でやろうとするな! 二人、三人で一匹を相手にしろ! そうすりゃ生き残る確率も上がる! こんな奴らに殺されるんじゃねぇぞ!」
背後で、足軽達の槍が動きの止まった鬼達へ殺到する。一刺しで無理なら、二回、三回と――見上げんばかりの巨漢の鬼に、怯まずに足軽達は向かっていった。
「おっと!」
そして、そこへオブシダンが破魔の炎を打ち込む。足元へ広範囲に広がるように――謂わば、これはトスだ。強打を打ち込むのは、数いる砦の者がやってくれる。
「怨念の塊とか言うならこちらは破魔の炎で焼いてあげよう」
『ヌガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』
挑発とも取れるオブシダンの宣言に、一体の鬼が踏み込む。大上段からの棍棒の一撃、それを三人の足軽が間に入って槍を突き出して食い止めた。だが、鬼はまだ止まらない――。
「させません」
その鬼の首を、飛び込んだハロがリトルフォックスで刺し貫き振り払った。首と棍棒が見当違いの方へ飛び、鬼が崩れ落ちた。
「ああ、こういう時に言うのですね……鬼さん、こちら」
すぐに、ハロはステップを踏んで横に跳ぶ。それを三体の鬼達は、追いかけた。
「主が死しても尚止まらぬ、か。……闘争の作る熱は狂奔を呼ぶものだ。おまえ達が燃え尽きるまで走り狂ったその後には瓦礫と死体しか残るまい。ならばその熱は凍らせ、砕き、散らすべきだろう」
その頃、別の最前線で形代・九十九(抜けば魂散る氷の刃・f18421)が静かに言う。構わず向かってくる鬼へ、九十九は揺れぬ瞳で見返し呟いた。
「心せよ。……おまえの血で、紅い蓮の花が咲く」
ヒュオ! と九十九を中心に冷気が吹き抜けた。時間さえ凍らせて、敵の攻撃を阻害する冷気は九十九に迫る棍棒を次々と止めていく。その中で、九十九は動いた。
長さ五尺の野太刀が、音さえ遅らせ振るわれる。斬撃が生み出す衝撃波に、鬼の赤い肌に血の華が咲いていった。
「臆せず進め! 我が加護と癒やしを授けようぞ!」
『応!』
百々の神通力による障壁に守れた砦の者達が、我先にと駆けていく。鬼の棍棒に打ち据えられようと、百々の優しい輝きが傷を癒やしてくれる――ならば、死ななければ安い。サムライエンパイアの武人とは、まさに修羅の集まりだった。
「騙りやしょう喚びましょう嘘を塗り堅め創る怪異夜行を! 何も疑いやしませんよ、だぁって端から出鱈目だって識っての上ですからね!」
万鬼の口上と共に現われたのは、万鬼が騙る独創的な怪異共の軍勢だ。万鬼自身も、錵鬼を手に前線へ出る。
「さて、まだまだ祭りはこれからだべ。数で押されるか、それともデカブツに潰されるか、好きに選ぶべ!」
そして、昭平は自分そっくりの大量の絡繰人形を銀山式絡繰人形部隊によって召喚。守りのために展開していく。
「できれば足軽も侍も一人も欠けることなく、この戦いを乗り切りたいべ」
難しい、至難の業だとわかっている――それでも、昭平にその至難に挑まない理由はなかった。
●正々堂々
皮肉なまでに、真っ向勝負な戦場だった。ただ、策もなく真正面から兵力をぶつける、それが鬼の戦術だったのだから。
「敵ながら天晴じゃが――」
「いい加減、矢が尽きそうだな」
侍の唸りに、アドレイドもそうこぼす。捨て身とは、これほど恐ろしい。死中に活を求めると言うが、捨てたからこそ拾う命が戦場にはあるのだ。
砦の百人は、矢が尽き槍や刀を失っている者も少なくない。当然だ、棍棒鬼の方が彼等よりもずっと強いのだから――むしろ、ここまで持った事を褒めるべきだ。
「おのれ! 鬼め!!」
若い侍が、足軽が、折れた刀や槍を捨てて素手で鬼に挑みかかる。心は折れていない、しかし、現実は非情だ。武器を持っても勝てない相手に、素手で勝てるはずがないのだから。
「剣はいらんかね?」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガ! とその声と共に振ってきたのは、黒曜石の剣だった。それが無数に――オブシダンの錬成カミヤドリで複製されたものだ。
「破魔の力よ、宿るがよい!」
そして、百々がその剣達に破魔の力を付与していく。侍が、足軽が、光り輝く漆黒の剣を手に鬼へと斬りかかっていった。
「斬れる! これならば斬れるぞ!」
「回せ回せ! おい、槍がないヤツはこいつを使え!」
自分の複製に我先にと手を伸ばす砦の者達に、オブシダンが笑っていった。
「さあ、一緒にここを切り抜けよう」
「おう、喰い破るぞ!」
オブシダンは足軽達と共に、中央を突破していく。それは、鬼の兵力を両断する事を意味していた。
特に左翼は、大きく伸びていた。ハロが誘導し、孤立させていたからだ。
「逃げ場はありません、そこは私の間合いです!」
ハロのカウンター気味のフレイム・スローワーが、鬼を切り刻んでいく。なおも前へ出ようと足を踏み出した鬼は、そこで力尽きて膝から崩れた。
『ハ、ハハハ、ハ……』
「死の間際まで、笑いますか」
心の底から、笑っているのですね、とハロは呟く。しかし、最期まで見届けられない。次の鬼が、笑いながら迫っているからだ。
『ヌガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!』
鬼達の雄叫びと共に、四人の落ち武者の亡霊が矢を放った。その矢は雨となり、足軽達に降り注――が、ない!
「誰もやらせないべ!」
その矢の雨を、昭平の巨大化した絡繰人形が壁となって受け止めたのだ。その肩や頭、両腕には万鬼の怪異共の軍勢が乗っていた。
「あいや、これは絶景かな!」
そして、万鬼自身も絡繰人形の上から錵鬼を手に飛び降りる。全体重を乗せた刺突が、鬼を深々と刺し貫いた。
「このまま、押し込みましょう!」
八卦烈光刃に破魔の属性を帯びさせ、麻琴が鬼へと挑みかかる。振り回される棍棒を紙一重でかいくぐり、鬼の脛を八卦烈光刃で切り払う――舞い踊るように、麻琴は前へ出た。
「一網打尽にさせてもらおう」
九十九が傀儡の左腕を振るった瞬間、凍った地面が砕ける。念力によって操られた傀儡懸糸が、三体の鬼を絡め取り――凍らせていった。
「――いい的だ」
そして、その凍った三体の鬼を、アドレイドの矢が射抜く。パキン、とすんだ破壊音と共に、鬼どもは砕け散った。
「てめぇで、最後だ!」
そして、ついに最後の鬼に対して刀也が迫る。豪快に振り下ろされる棍棒、獅子吼が火花を散らし軌道を逸らすと地面が砕かれた。
その瓦礫の影に回り込み、刀也が斬撃を放つ――その鋭い一閃が、鬼の胴を両断した。
『お、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』
百鬼が倒れた瞬間、歓声が上がる。死闘を制した、その思いから来る歓喜の声だ。
――だが、その歓喜を軽々と踏み砕くモノがいた。
ズン……! と地面が縦揺れする。百鬼の戦いを見守っていたのか、止まっていた天魔城が再び歩き出したのだ。その圧力、その巨大さは、勝利の熱を一気にかき消すのに十分なものだった。
「これからが本番か」
「そうなるべな」
百々の言葉に、昭平がうなずく。あまりにも非常識かつ巨大な絡繰人形――ヤドリガミとの戦いの時が、刻一刻と迫っていた……。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『最強無敵究極天魔城』
|
POW : 最強無敵究極天魔拳
単純で重い【拳】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 最強無敵究極天魔忍者隊
【城内から忍者軍団】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ : 最強無敵究極天魔砲
【両肩の砲身】を向けた対象に、【最強無敵究極天魔砲】でダメージを与える。命中率が高い。
イラスト:8mix
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠砲撃怪獣・ガンドドン」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●最強無敵究極天魔城
百鬼と共に戦わなかったのは、彼等なりの矜持であった。最強無敵究極天魔城、これは信長から賜ったものであり、信長の力に過ぎない――百鬼夜行の力ではない、という自覚があったからだ。
百鬼夜行としての矜持は、貫いた。後は、役目を果たさねばならぬ。
最強無敵究極天魔城の中で、この巨大な絡繰を動かすために残っていた鬼は必要最小限の数でしか無い。仲間、百鬼夜行の戦いを穢す訳にはいかない――その強い想いが、残った鬼達にはあった。
だから、最強無敵究極天魔城は行く。信長軍として、百鬼夜行の残党として。己がここにある理由を、果たすそのために……。
銀山・昭平
ここまでのデカブツはオブリビオンでもなかなか見ない規模だべ……だが、からくり仕掛けの巨城ならおらの出番だべ!
◆戦闘
とにかく潰されないように注意しながら最強無敵究極天魔城を【暗殺】すべく一気に近づいてうまく中に潜入するか、或いは外に取り付いてやるべ!
おらも忍者の端くれ、敵の忍者たちに気づかれぬように中に潜入なり外に取り付くなりできれば、あとは【即席絡繰強化術】で強化された【メカニック】技能で城の要所を破壊していくべ。
中に入ったり、外に取り付いてしまえば大砲や拳で攻撃するなら自分ごと攻撃するしかないべ。あとは忍者軍団にさえ警戒すればきっとなんとかなるべな!
天御鏡・百々
あの巨大な動く城も
我と同じヤドリガミに連なるモノか
しかし、オブリビオンとなり
人に敵対するならば、我が成敗してくれる!
巨大であるということは、小回りがきかぬということだ
そして、至近の相手への対応も不得手であろう
『巫覡載霊の舞』を使用し光を纏い
敵の攻撃をかいくぐって敵の懐に潜り込もう
踏み潰されたりぶつかったりに注意しつつ、城を観察だ
(情報収集15)
装甲の隙間を狙い、城を動かす絡繰りの機構を
真朱神楽(武器:薙刀)を振るって、断ち切ってやろう
(鎧無視攻撃5)
防衛に出てきた忍者軍団は
纏めてなぎ払ってやるぞ(なぎ払い25)
防御はUCの効果と神通力の障壁(オーラ防御61)
●神鏡のヤドリガミ
●アドリブ連携歓迎
形代・九十九
こうして見ると矢張り巨大だな。
しかし、生憎と真っ向からやり合う心算はない。
無敵の城であろうと操縦者が居なければがらんどうだ。
道具は使われる事こそがその本懐。
されど、おまえが使われる事は即ち破壊と怨嗟を呼び込む事に他ならん。
最強無敵究極天魔城。おまえを操るその糸は、おれたちが絶ち斬ってやる。
……せいぜい悪く思え。
SPD
偽・百鬼夜行にて自身の分身体を作成。
忍者軍団の相手を分身に任せ、敵の行動を観察、【学習力】で見付けた相手の死角から【念動力】で糸を天魔城に絡ませ、外壁をよじ登る【地形の利用】で城内に侵入、内部で城を操る鬼達を【串刺し】にしつつ、爆薬で内部から【破壊工作】を仕掛ける。
アドリブ歓迎。
御剣・刀也
さて、漸く本丸のお出ましか
でかいからって勝てると思うな。戦場に立ってる以上条件は対等
てめぇがくたばるか、俺がくたばるか、さぁ、勝負と行こうぜ!
拳は第六感、見切り、残像で避けつつ、相手の足元に潜り込んで足首を攻撃して膝をつかせ、頭が下りてきたら頭を捨て身の一撃で攻撃する
忍者隊は邪魔になるのならば見切り、第六感、残像、カウンターで斬り捨てる。特に邪魔にならないなら放置
砲撃は見切り、第六感、残像で避けつつ、爆風の勢いに乗って、威力を乗せた一撃を見まう
ハロ・シエラ
大きい……。
こういう敵を相手取った時には、ロボットを召喚したり巨大な火器を使用できる方が羨ましいですね。
まぁ考えても仕方ありません。
私に出来る事をしましょう。
しかしこうまで巨大だとどこから攻撃すべきか分かりませんね。
爪先を少し裂いた所で意味は無さそうです。
ここはまず【ジャンプ】で膝辺りに登って関節を攻めましょうか。
この巨体を支えているのですから、少しの傷から綻びが出るかもしれません。
歯車でもパイプでも構いません、怪しい所を【第六感】で選んで叩きます。
拳による攻撃は【ジャンプ】と【空中浮遊】で地形の破壊ごと避けます。
可能であればユーベルコードによる【カウンター】で拳なり腕なりを破壊したい所です。
紗我楽・万鬼
正に絶景哉!
百鬼夜行の後は第六天魔王の城たぁ面白い!
城攻め落城喜んで!
矢張り城を落とすにゃ内部からですかね
おやぁ城から忍者が湧いてでましたよ
彼を利用しやしょう!てな訳で
今な噺を御存知ですかい?
寄生虫ってのはね、単に宿主の中で餌のお溢れ貰うモンも居りますが
宿主自体を動かす蟲も居るそうですよ
想像してご覧なさいよ恐怖でしょ
いつの間にか取り憑かれ乗っ取られるんですからね!
さぁお気をつけ下さいよ
既に騙りで生まれた化物がお前さん等狙ってますから
いつの間にか忍を乗っ取り城攻めに使いましょ
存分に大暴れして動力も操縦士も倒してきて下さいよ!
終わり近けりゃ火を放つ
信長(の物)は焼却処分と相場が決まってますからね!
石上・麻琴
■心情
さぁ、ついに最強無敵究極天魔城との決戦ですね
いやはや、さすがに城攻めは経験したことはありませんが……
いざ、参りましょう!
■戦闘
技能【破魔】、【鎧無視攻撃】、【属性攻撃】、【2回攻撃】を使用し、貴人招来式・武天頼を発動して一気に接近、全力で攻撃します
相手の大砲、あの大きさだと距離をとっていては回避は難しそうですからね……速攻でいくしかありません
接近すれば、あの巨体では逆に近くの敵を狙うことは難しいでしょう
アドレイド・イグルフ
※アドリブ、連携歓迎です
デカイ!!!…関節はよく見えるが、しかし。かなりの太さだ……物量と火力で押すしかないだろう…なら残弾全てを出し切っ……ン?…なんだ…よく見たら………人、じゃないな鬼が……乗っている、のか…?……もしかして…操縦士…か?………邪道かもしれないが…あれを仕留めれば……狙撃ポイントを探そう!!どこか近くに高台は…いやいっそのこと登るか…!?いやコックピット付近を【部位破壊】すれば狙いやすくなるかもしれない。他の仲間の突破口にもなるだろう…!!届くか?届かないなら接近するまでだ…!!
ロア・メギドレクス
♩最強無敵究極天魔城のテーマ
江戸前 浮かぶ朝日を浴びて
胸で輝く無敵の二文字
不屈の拳を振り上げて
いざ今向かわん天下取り
身長 弐伍〇尺 体重 伍萬伍千貫
おお最強 最強 最強無敵 究極天魔城
出たな。
うむ、相手にとって不足はない。余の暴威にて制圧してくれよう。
余があの忍者衆を引き受ける。露払いをしてやるゆえ、他の猟兵たちは城を崩すがよい。
余の牙でもって相手をしてやろう。
控えよ、下郎ども。余を誰と心得る。
余は百竜の頂点に立ち旧き世界を支配せし竜神の化身であるぞ!
GGggGrRrRRWwWw!!!
余は咆哮し威圧する。【恐怖を与える】。余の暴威は慈悲なく何者も逃しはせぬ。そして余の牙をもて汝らを処断しよう。
●♩最強無敵究極天魔城のテーマ
江戸前 浮かぶ朝日を浴びて
胸で輝く無敵の二文字
不屈の拳を振り上げて
いざ今向かわん天下取り
身長 弐伍〇尺 体重 伍萬伍千貫
おお最強 最強 最強無敵 究極天魔城
●地響き立てて、天魔城がやって来る
「さて、漸く本丸のお出ましか」
地響きを遠くに聞きながら、御剣・刀也(真紅の荒獅子・f00225)が呟く。遠近法を無視した最強無敵究極天魔城の巨体に、形代・九十九(抜けば魂散る氷の刃・f18421)は表情を変えずに言い捨てた。
「こうして見ると矢張り巨大だな」
全長二百五十尺――メートルで換算すれば、七十五メートル教の巨体だ。生物として比肩し、例えられる生物などいない。規格外の大きさだ。
「しかし、生憎と真っ向からやり合う心算はない」
「巨大であるということは、小回りがきかぬということだ。そして、至近の相手への対応も不得手であろう」
九十九の言葉を肯定するように、天御鏡・百々(その身に映すは真実と未来・f01640)が凛と言う。
「あの巨大な動く城も我と同じヤドリガミに連なるモノか……しかし、オブリビオンとなり人に敵対するならば、我が成敗してくれる!」
「いやはや、さすがに城攻めは経験したことはありませんが……いざ、参りましょう!」
石上・麻琴(虹の彼方の空の星・f01420)の言葉と同時、猟兵達は走り出した。百々が言ったとおり、アレがオブリビオンだと言うのならば猟兵に躊躇う理由はない――必ず倒す、その決意と共に。
●ただ、真っ直ぐに
森の中を走って近づけば、どれだけ自分達の遠近感が狂わされていたか思い知る。
「大きい……。こういう敵を相手取った時には、ロボットを召喚したり巨大な火器を使用できる方が羨ましいですね」
ここまで大きいと、自分の攻撃が効くかどうかもわからない――ハロ・シエラ(ソード&ダガー・f13966)の疑念も当然だ。
「……関節はよく見えるが、しかし。かなりの太さだ……物量と火力で押すしかないだろう……なら残弾全てを出し切っ……ン?」
一本の大木の枝に飛び乗って、アドレイド・イグルフ(スペースノイドのシンフォニア・f19117)が目を凝らす。最強無敵究極天魔城の各部、その連動部分に動く何かが見えたからだ。
「………人、じゃないな鬼が……乗っている、のか……? ……もしかして…操縦士…か? ……邪道かもしれないが……あれを仕留めれば……」
アドレイドは、周囲を見回す。狙撃ポイントを探そう――そうしながら、不意にその妙案に至った。
「……いや、いっそのこと登るか……!?」
真っ向から立ち向かえる規模ではない、ならば相応の倒し方があるはずだ。
「ここまでのデカブツはオブリビオンでもなかなか見ない規模だべ……だが、からくり仕掛けの巨城ならおらの出番だべ!」
銀山・昭平(田舎っぺからくり親父・f01103)が、気配を消しながら森の中を疾走する。その動きは、ドワーフの重厚な体躯とは思えないほど身軽なものだった。
「おらも忍者の端くれ、敵の忍者たちに気づかれぬように中に潜入なり外に取り付くなりできれば――ぬ」
昭平は見る、最強無敵究極天魔城から飛び降りてくる無数の影を――あの動きは、忍者だ。最強無敵究極天魔忍者隊、その忍者軍団の助力を借りて索敵しようと言うのだ。
だが、忍者軍団はその動きを変える。自身達へ、迷わず向かってくる人影に気付いたからだ。
「出たな。うむ、相手にとって不足はない。余の暴威にて制圧してくれよう」
ロア・メギドレクス(獄竜暴君・f00398)が、自分の本体の一部である巨大な恐竜の牙の化石を、大地に突き立てる。そして、暴君にふさわしく牙を剥き、笑ってみせた。
「余があの忍者衆を引き受ける。露払いをしてやるゆえ、汝らは城を崩すがよい」
「任せた」
ロアの言葉に短く答え、百々が駆けていく。それを追おうとする一人の忍者へ、ヒュガ! と剣呑な風切り音と共に巨大な恐竜の牙が深々と突き刺さった。
「控えよ、下郎ども。余を誰と心得る。余は百竜の頂点に立ち旧き世界を支配せし竜神の化身であるぞ!」
名乗りと共に、ロアは暴威(ヴァイオレンス)によって無数の牙を召喚する。刃でやり、槍であり、砲弾である――暴君の牙は、主の咆哮と共に放たれた。
「GGggGrRrRRWwWw!!!」
「――散!!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガッ! とロアの雷鳴がごとき咆哮に、忍者軍団は散開する。だが、本能から恐怖を呼び起こす咆哮に、逃げ遅れた忍者も少なくなかった。「余の暴威は慈悲なく何者も逃しはせぬ。そして余の牙をもて汝らを処断しよう」
正しく、恐怖の竜だ――ロアは凄惨な笑みと共に、悠然と前へ進む。忍者軍団は、牙から逃れようと森の中を駆け抜けて――。
「正に絶景哉! 百鬼夜行の後は第六天魔王の城たぁ面白い! 城攻め落城喜んで!」
タタン! とまるで歌舞伎役者のごとく降り立ったのは、紗我楽・万鬼(楽園乃鬼・f18596)だ。灰園を肩に担ぎ、見栄を切りながら朗々と告げる!
「無きモノ騙れば万物(ナキモノ)に化けるんですよ。――さぁ始めやしょう、今な噺を御存知ですかい? 寄生虫ってのはね、単に宿主の中で餌のお溢れ貰うモンも居りますが、宿主自体を動かす蟲も居るそうですよ。想像してご覧なさいよ恐怖でしょ、いつの間にか取り憑かれ乗っ取られるんですからね!」
万鬼の笑みと言葉の意味を、忍者軍団が知るのはもう少し先の話であった。
●踏み込め、最強無敵究極天魔城
天魔城が、不意に立ち止まる。左手を前へ、右手を顔の横へ――その開手は、仁王像のそれとよく似た構えだ。
『砲撃形態、よーし!』
『脚部、対衝撃状態へ移行! かまーえ!』
ググググ、と天魔城が足を肩幅より広く構え、腰を低く落とす。その意図に最初に気付いたのは、昭平だ。
「まさか、撃つつもりだべか!?」
『最強無敵究極天魔砲、照準始め!』
『照準よーし!』
ギリギリギリ、と両肩の大砲が、火花を散らしながら動いていく。その砲口が向く先は、都築砦だ。
当然だ、最初から目的は砦の破壊。動かず、頑丈で、巨大な物を破壊する――そのために、最強無敵究極天魔砲はあるのだから。
『最強無敵究極天魔砲、砲弾込めよーし!』
『――ッてェ!!』
ドドォ!! と衝撃を撒き散らし、最強無敵究極天魔砲が発射された。優に音の速度の数倍で撃ち出された砲弾が目標に着弾するのに、必要なのは数秒程度。猟兵にとって、最低最悪のタイミング――そのはずだった。
「名就けしは十二天将が一つ、天一貴人上神家在丑主福徳之神吉将大无成!」
麻琴が貴人招来式・武天頼(キジンショウライシキ・ムテンライ)によって、刀を持った巨人に変身。陰陽刃・零星を振るって、二つの砲弾を断ち切った。
「そいつはもう、撃たせませんよ!」
巨人となった麻琴が、霊力の翼で加速して天魔城へ迫る。天魔城は、己よりかは小さい巨人へ剣呑な拳を振り下ろす事で迎え撃った。
巨城と巨人の壮絶な白兵戦に、木々が舞い飛び地面が砕ける。本来ならば、近寄る事など出来なかっただろう――だが、昭平は飛びつく事に成功した。
「ちょっとだけ飛ばすべ!」
昭平の即席絡繰強化術は、蒸気機動式万能絡繰レンチをこの天魔城の解体に見合う改造を施す。装甲を瞬く間に破壊し、場内へと踏みこんだ。
「ちょっと待ってるべ――すぐに、入れるようにするかんな!」
板張りの床を駆けながら、昭平が天魔城の中を駆けていく。仲間が踏み込めるために、天魔城の城壁が、内側から剥がされていった。
「爪先を少し裂いた所で意味は無さそうですからね」
ハロは頭上から振ってくる城壁で身を隠しながら、天魔城へと駆け寄った。一つ、二つ、三つ、と天魔城の外壁を足場に跳躍。その膝裏をリトルフォックスを振るう!
ガキン! と膝関節の歯車から、火花が散る。天魔城が大きく、巨体を揺らした。しかし、即座にハロへと天魔城の拳が降ってくる!
「――ッ!」
ハロはそれを空中を蹴るような動きで回避、風圧で体を回転させながらその腕へと降り立った。そして、カウンターの要領でリトルフォックスとサーペントベインを振るう。狙いは、昭平が城壁を剥がしていた骨格部分だ。
「――ここだ」
そして、巫覡載霊の舞によって神霊体へ変身していた百々が真朱神楽を舞うように繰り出す。放たれる衝撃波が、ハロの放った斬撃が切り目となっていた骨格へ響き、破壊した。
『左腕部、動作不能!』
『――切り離せ!』
完全に体勢を崩す前に、天魔城は破壊された左腕を外す――轟音を鳴り響かせ、腕が森に転がった。
「……いい割り切りだが、甘い……」
その直後、天魔城に爆発が巻き起こる。アドレイドの千里眼射ちによる一矢が、操縦席の城壁を見事に撃ち抜いたからだ。
『馬鹿な! 何故、主要操縦席の場所が――』
「寄生虫っていうのは、怖いもんですねぇ」
操縦席にいた鬼達が、その声を聞いた。それは忍者軍団を引き連れた、万鬼のものだった。
万物語(ナキモノガタリ)によって生み出された寄生虫の怪異が忍者軍団に寄生、操ったのだ。もっとも城内を知り尽くした忍者だ、アンドレイや仲間達に操縦席の場所や城内の構造を伝えるのなど朝飯前だった。
「終わり近けりゃ火を放つ――信長の物は焼却処分と相場が決まってますからね!」
『本能寺は信長公のものではない!』
鬼のツッコミは、この場では無意味――より正確には、無力だった。
「GGggGrRrRRWwWw!!!」
ガガガガガガガガガガガガ! とロアの牙による追撃が、天魔城に突き刺さる。通常であれば、ここまで深く刺さらないはずだ。しかし、内側から城壁を剥がされては暴君の牙を阻むことは叶わない。
「無敵の城であろうと操縦者が居なければがらんどうだ。道具は使われる事こそがその本懐。されど、おまえが使われる事は即ち破壊と怨嗟を呼び込む事に他ならん。最強無敵究極天魔城。おまえを操るその糸は、おれたちが絶ち斬ってやる」
偽・百鬼夜行(ヒャッキヤコウ)によって自分を模した人形を操り、九十九は城内を駆けていく。中で動かしていた鬼達は、しかし九十九に怯む事なく挑んできた。
「……せいぜい悪く思え」
鬼達の棍棒を開いた番傘を回転、弾いていく。九十九はそのまま番傘を閉じると踏み込む動きで、傀儡の左腕に仕込まれた刃で串刺しにしていった。
『右腕部、動作不能! 最強無敵究極天魔砲、使用不能!』
『ぐ、足も使えなくなり、両腕も!? この短時間で、馬鹿な!』
鬼達が慌てるのも、仕方がないだろう。より正確には、持久戦では不利だからこその短期決戦なのだが――それをやってのけた、猟兵達を褒めるべき状況だ。
「どうしました? 動きが止まっていますよ?」
そう言い捨て、麻琴が陰陽刃・零星を振るっていく。ザザザザン! と斬撃を受けて、天魔城が後退した。
「ああ、いい風だな」
天守閣――あるいは、頭頂部に立って刀也は周囲を見回した。全てが見渡せる絶景、まさに天魔城を征服した者だけが見れる視界だ。
「でかいからって勝てると思うな。戦場に立ってる以上条件は対等。てめぇがくたばるか、俺がくたばるか、さぁ、勝負と行こうぜ!」
ガン! と頭を踏みしめながら、刀也は獅子吼を踏みしめた。ギリギリ、と柄を握る手に渾身を込めて――振り下ろす!
「この切っ先に一擲をなして乾坤を賭せん!!」
持てる力、渾身を込めての雲耀の太刀が、天魔城へ放たれた。頭頂部から、胴部へ――そのまま、左右に両断した刀也の獅子吼による斬撃が、最強無敵究極天魔城を爆発させた……。
都築砦の侍や足軽達が、歓声を上げる。この光景を、何と称せばいいのだろうか? まさに、奇跡のような光景だった。
「いやあ! いい燃えっぷりですなぁ」
「……あれだけ大きいと、特にな……」
闊達に笑う万鬼に、アドレイドもようやく安堵の息をこぼして言った。九十九も爆発前に飛び出し、音もなくその場に着地する。
「あれだけ盛大だ。弔いはいるまい」
天魔城というヤドリガミにも、百鬼夜行の怪異にも――天魔城は、これより一昼夜炎の包まれ燃え続け、跡形もなく燃え尽きた……。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
最終結果:成功
完成日:2019年07月17日
宿敵
『鬼門沌行』
を撃破!
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